JP3115758B2 - 過電流保護機能付安定化電源回路 - Google Patents

過電流保護機能付安定化電源回路

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JP3115758B2
JP3115758B2 JP05321886A JP32188693A JP3115758B2 JP 3115758 B2 JP3115758 B2 JP 3115758B2 JP 05321886 A JP05321886 A JP 05321886A JP 32188693 A JP32188693 A JP 32188693A JP 3115758 B2 JP3115758 B2 JP 3115758B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不安定な直流電圧を安
定化させ、負荷が短絡あるいは過負荷時における出力電
流を制限できる過電流保護機能付安定化電源回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】不安定な直流入力電圧をあらかじめ設定
された安定化直流出力電圧に変換する安定化電源回路の
従来例について、図5、図6を用いて説明する。
【0003】ここで、図5は従来例による安定化電源回
路の電気回路図、図6は同じく安定化電源回路の出力電
圧─出力電流の特性図である。
【0004】また、図5の中で、20は不安定な直流入
力電圧を安定化直流出力電圧に変換する直流電圧変換回
路であり、ここで、1は出力段パワートランジスタ、2
は誤差増幅回路、3は基準電圧発生回路、4は出力段パ
ワートランジスタ1のベース駆動用トランジスタ、5お
よび6は出力電圧設定用の抵抗である。
【0005】また、7は出力電流制限回路(短絡保護回
路および過電流保護回路)で負荷が短絡あるいは過負荷
時の出力異常時に出力電流を制限し、負荷および安定化
電源回路の過熱等による発煙、発火等の災害を防止する
ための保護回路である。
【0006】以下に、従来の安定化電源回路の動作内容
について説明する。
【0007】まず、不安定な入力電圧が図5におけるV
in端子に入力される。
【0008】一方、出力電圧Voは、出力電圧設定用の
抵抗5、6により分割され、分割された電圧が誤差増幅
回路2に入力され基準電圧発生回路3により発生された
基準電圧Vrefと比較される。比較結果に応じて出力
段パワートランジスタ1のベース電流を制御し出力電圧
Voを安定化直流電圧に制御する。
【0009】ここで、出力電圧設定用抵抗5、6の抵抗
値をそれぞれR5、R6とし基準電圧の値をVrefと
すると、出力電圧Voは、 Vo=Vref×(1+R5/R6) に安定化される。
【0010】このような安定化電源回路には、負荷が短
絡あるいは過負荷時の出力異常時の災害防止のため出力
電流制限回路7が設けられ、出力電流制限回路7は出力
電流をある一定値以上流せない特性を有し、さらに周辺
回路および安定化電源回路自体の保護機能を増すため図
6で示すように負荷が重くなるにつれ出力電流を減少さ
せる出力電圧−出力電流(Vo−Io)特性を有するも
のがある。
【0011】このようなVo−Io特性は、その形状か
ら“フの字特性”と呼ばれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】負荷が重くなるにつれ
出力電流を減少させる出力電圧−出力電流特性は、安定
化電源回路および周辺回路の保護という面からは優れた
特性であるが、電源投入時の出力電圧の立ち上がりに問
題がある。
【0013】つまり、図6の実線に示す出力電圧−出力
電流特性では、一点鎖線のような負荷特性をもつ半導体
負荷(マイクロプロセッサ、半導体メモリ、IC等)の
場合、出力電圧の立ち上がり時、出力電圧が出力電圧−
出力電流特性と負荷特性の交点であるA点に止まり、正
常動作点のC点には立ち上がらないという問題が生じ
る。
【0014】このため、出力電圧の立ち上がり時、出力
を正常に動作させるには、図6の破線で示すように短絡
電流をある程度大きくし、出力電圧−出力電流特性と負
荷特性との間に交点を生じないようにする必要がある。
【0015】しかし、短絡電流を大きくすると安定化電
源回路および周辺回路の保護という面から問題がある。
【0016】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であって負荷が重くなるにつれ、出力電流を減少させる
出力電圧−出力電流特性を有する安定化電源回路におい
て前述のような負荷特性をもつ半導体負荷に対しても出
力電圧が正常動作点まで確実に立ち上がり、かつ短絡電
流を低く設定でき信頼性のある安定化電源を提供するも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の過電流保護機能付安定化電源回路は、入出
力端子間に出力段パワートランジスタを直列接続し、
力端子−GND端子間に2つの抵抗が直列接続されてな
分割抵抗を接続するとともに分割出力電圧と基準電圧
との比較出力に基づいて上記出力段パワートランジスタ
を制御し、フの字特性の出力電圧−出力電流特性を有す
過電流保護機能付安定化電源回路において、上記分割
抵抗と並列に接続される出力電圧切換え用トランジスタ
と、入力電圧と所定のスレッシュホールド電圧とを比較
する比較回路とからなる出力電圧切換え回路を設け、該
比較回路出力に基づいて、前記入力電圧が前記スレッシ
ョルホールド電圧未満では前記出力電圧切換用トランジ
スタをONし、前記入力電圧が前記スレッショルホール
ド電圧以上では前記出力電圧切換用トランジスタをOF
Fするように制御することにより、上記フの字特性の出
力電圧−出力電流特性の出力電圧の設定値を切換える出
力電流制限回路をさらに設けることを特徴とする。
【0018】また、請求項1記載の過電流保護機能付安
定化電源回路において、出力電圧切換え回路を複数設け
たことを特徴とする。
【0019】
【作用】上記構成により本発明の過電流保護機能付安定
化電源回路によれば、例えば、半導体負荷(マイクロプ
ロセッサ、半導体メモリ、IC等)の場合、入力電圧の
立ち上がり時に入力電圧がある所定(スレッシュホール
ド)電圧の未満と以上とで、出力設定電圧を切換えるこ
とにより、出力が過負荷点に止まることなく、正常電圧
にて動作させることができ、かつ短絡電流を小さく設定
できる(定格電流の1/3以下)。
【0020】また、スレッシュホールド電圧を複数有す
ることにより入力電圧の低下に伴い出力電圧が急激に低
下することを防止できる。
【0021】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図4を用いて
説明する。
【0022】ここで、図1は本実施例による安定化電源
回路の電気回路図、図2は同じく安定化電源回路の出力
電圧−出力電流の特性図、図3は同じく出力電圧を一回
切換える安定化電源回路の入力電圧−出力電圧の特性
図、図4は同じく出力電圧を複数切換える安定化電源回
路の入力電圧−出力電圧の特性図である。
【0023】図1の如く、本実施例の過電流保護機能付
安定化電源回路は、設定された電圧を出力電圧として出
力する出力段パワートランジスタ1と出力段パワートラ
ンジスタ1のベース駆動用トランジスタ4と出力段パワ
ートランジスタ1の出力側とグランド側との間に接続さ
れた出力電圧設定用の2個の抵抗5、6と基準電圧を生
成する基準電圧発生回路3と前記出力電圧設定用の抵抗
5、6により分割された分割電圧と基準電圧との誤差を
検出するとともに、その結果に応じて出力段パワートラ
ンジスタ1を制御する誤差増幅器2と負荷が短絡あるい
は過負荷時の出力異常時に出力電流を制限する出力電流
制限回路7(過電流保護回路)を具備した安定化電源回
路において、出力電圧切換え用トランジスタ8、比較電
圧発生回路10および入力電圧Vinと比較電圧Vaを
比較する比較回路9を加えた構成となっている。また、
必要に応じてαまたはβの位置に抵抗を接続してもよ
い。以上の構成において動作内容を以下に説明する。
【0024】入力電圧Vinと比較電圧発生回路10で
発生した比較電圧Vaを比較回路9で比較し、その比較
結果に応じて出力電圧切換え用トランジスタ8で出力電
圧設定用の抵抗5の抵抗値を切換えることによって出力
電圧Voを切換える。
【0025】例えば、出力電圧切換え用トランジスタ8
のコレクタ(α)とエミッタ(β)の位置に抵抗が接続
されていない場合を考えると、入力電圧Vinが比較電
圧Va未満では出力電圧切換え用トランジスタ8がON
するため、出力電圧Voは、 Vo=Vref となる。
【0026】また、αの位置に抵抗値Raの抵抗が接続
されている場合は、入力電圧Vinが比較電圧Va未満
では、出力電圧切換え用トランジスタ8がONするため
出力電圧Voは、 Vo≒Vref×(1+Ra×R5/(R6×(Ra+
R5))) となり、入力電圧Vinが比較電圧Va以上では、出力
電圧切換え用トランジスタ8がOFFするため出力電圧
Voは、 Vo=Vref×(1+R5/R6) となる。
【0027】同様にβの位置に抵抗値Rbの抵抗が接続
されている場合は、入力電圧Vinが比較電圧Va未満
では出力電圧Voは、 Vo≒Vref×(1+Rb×R5/(R6×(Rb+
R5))) となり、入力電圧Vinが比較電圧Va以上では、 Vo=Vref×(1+R5/R6) となる。
【0028】以上のような動作により入力電圧のある電
圧未満と以上とで、出力電圧の設定値を切換えることに
より図2に示すような出力電圧−出力電流特性となる。
【0029】つまり、入力電圧の立ち上がり時、入力電
圧Vinが比較電圧Va未満では、出力電圧Voが低く
設定されるため、図2の破線の出力電圧−出力電流特性
を示し一点鎖線で表される半導体負荷との交点は、B点
となる。
【0030】次に、入力電圧Vinが比較電圧Va以上
に上昇した時は、出力電圧Voが切換わり、図2の実線
の出力電圧−出力電流特性を示すようになり出力電圧V
oは、B点から正常動作電圧であるC点に移り、正常動
作点C点で動作する。
【0031】以上により、従来例で発生したような入力
電圧Vinの立ち上がり時に、出力電流−出力電圧特性
の過負荷点に止まり出力電圧Voが、正常動作電圧まで
立ち上がらないという問題は解決される。
【0032】また、出力電圧の切換え電圧が複数であっ
ても前述と同様に出力電圧が正常動作電圧まで立ち上が
ることは明確である。
【0033】次に、出力電圧の切換え電圧を複数有する
場合の利点について説明する。出力電圧の切換え電圧が
一つの場合、その入力電圧−出力電圧特性は図3に示す
ようになり入力電圧Vinが低下しVth1の値になっ
た時、出力電圧Voは、V1よりV2に急激に低下す
る。
【0034】これに対し、出力電圧の切換え電圧が複数
の場合、その入力電圧−出力電圧特性は、図4に示すよ
うになり入力電圧Vinが低下し、Vth2の値になっ
た時、出力電圧Voの変化は、V3よりV4と小さい低
下に抑えられる。
【0035】その後、入力電圧Vinが更に低下した場
合も、図4に示すように出力電圧Voは段階的に低下
し、急激な出力電圧Voの低下を避けることができる。
【0036】以上説明したように、出力電圧Voの切換
え電圧を複数にした場合、出力電圧切換え電圧が一つの
場合に比べて入力電圧Vinの低下に伴う出力電圧Vo
の急激な低下を防止できる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明の過電流保護機能
付安定化電源回路によれば、入力電圧が所定のスレッシ
ュホールド電圧の未満と以上とで出力設定電圧を切換え
ることにより、入力電圧立ち上がり時に出力電圧が容易
に正常値に立ち上がり、かつ短絡時の出力電流を小さく
できる信頼性の高い安定化電源回路を提供できる。
【0038】また、出力電圧の切換え電圧を複数にした
場合、入力電圧の低下に伴う出力電圧の急激な低下を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による安定化電源回路の電気
回路図である。
【図2】同じく安定化電源回路の出力電圧−出力電流の
特性図である。
【図3】同じく出力電圧を一回切換える安定化電源回路
の入力電圧−出力電圧の特性図である。
【図4】同じく出力電圧を複数切換える安定化電源回路
の入力電圧−出力電圧の特性図である。
【図5】従来例による安定化電源回路の電気回路図であ
る。
【図6】同じく安定化電源回路の出力電圧−出力電流の
特性図である。
【符号の説明】
1 出力段パワートランジスタ 2 誤差増幅回路 3 基準電圧発生回路 4 出力段パワートランジスタのベース駆動用トランジ
スタ 5,6 出力電流設定用抵抗 7 出力電流制限回路 8 出力電圧切換え用トランジスタ 9 比較回路 10 比較電圧発生回路 20 直流電圧変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05F 1/445,1/56 G05F 1/613,6/618 H02M 3/00 - 3/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力端子間に出力段パワートランジス
    タを直列接続し、出力端子−GND端子間に2つの抵抗
    が直列接続されてなる分割抵抗を接続するとともに分割
    出力電圧と基準電圧との比較出力に基づいて上記出力段
    パワートランジスタを制御し、フの字特性の出力電圧−
    出力電流特性を有する過電流保護機能付安定化電源回路
    において、 上記分割抵抗と並列に接続される出力電圧切換え用トラ
    ンジスタと、入力電圧と所定のスレッシュホールド電圧
    とを比較する比較回路とからなる出力電圧切換え回路を
    設け、該比較回路出力に基づいて、前記入力電圧が前記
    スレッショルホールド電圧未満では前記出力電圧切換用
    トランジスタをONし、前記入力電圧が前記スレッショ
    ルホールド電圧以上では前記出力電圧切換用トランジス
    タをOFFするように制御することにより、上記フの字
    特性の出力電圧−出力電流特性の出力電圧の設定値を切
    換える出力電流制限回路をさらに設けることを特徴とす
    る過電流保護機能付安定化電源回路。
  2. 【請求項2】 出力電圧切換え回路を複数設けたことを
    特徴とする請求項1記載の過電流保護機能付安定化電源
    回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0561348U (ja) * 1992-01-29 1993-08-13 東陶機器株式会社 主体壁用型枠

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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