JP3115353B2 - 熱間板材の接合方法および接合設備並びに圧延方法 - Google Patents

熱間板材の接合方法および接合設備並びに圧延方法

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JP3115353B2
JP3115353B2 JP03174124A JP17412491A JP3115353B2 JP 3115353 B2 JP3115353 B2 JP 3115353B2 JP 03174124 A JP03174124 A JP 03174124A JP 17412491 A JP17412491 A JP 17412491A JP 3115353 B2 JP3115353 B2 JP 3115353B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱間板材の接合方法及び
接合設備並びに熱間板材の圧延方法に係わり、特に、熱
間圧延設備での連続化圧延に好適な熱間板材の接合方法
及び接合設備並びに熱間板材の圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、熱間圧延設備は連続鋳造機、加熱
炉、粗圧延設備及び仕上げ圧延設備を備え、連続鋳造機
で製造された熱間板材は加熱炉での加熱工程、粗圧延設
備での粗圧延工程、仕上げ圧延設備での仕上げ圧延工程
を経て製品となる。加熱工程では熱間板材はスラブとし
て処理され、従って熱間圧延工程ではスラブは1個づつ
断続的に圧延される。
【0003】熱間圧延では断続圧延に代わって連続圧延
が検討されている。連続圧延は圧延前の板材を接合でき
れば可能となる。連続圧延が可能になると、生産性向上
の外に、省エネルギー、歩留まり向上、省力化等、非常
に大きな利益が期待できる。それ故、今日まで種々の圧
延材の接合方法が提案されている。例えば、特開昭60
−170581号公報には接合面を高周波誘導加熱によ
り溶接する接合方法が、特開昭61−253178号公
報には直流電流によりアークを発生させて接合面を溶接
する接合方法が記載され、また特開昭62−12718
5号公報には酸素ガスに必要に応じて鉄紛を混入して、
接合面を加熱溶解しさらに酸化スケールを吹き飛ばし、
接合面を圧着接合する方法が記載されている。しかし、
上記いずれの従来技術も圧延材を確実に安定して接合す
るには不十分であり、これまで連続圧延は実用化される
に至っていない。この理由は板材の接合部において未溶
着部、酸化スケールや熱影響部の亀裂を完全に除去する
ことは難かしく、接合部の強度が安定に確保できないた
めである。接合部の強度が十分に確保されていない場合
には後の圧延工程において接合部が破断する可能性が有
り、これが操業の能率を大幅に低下させる。特に熱間タ
ンデム圧延工程において圧延材の破断が生じた場合は、
直ちに圧延材の流れを停止させることは困難で、圧延材
はスタンド間で折重なり合い、これを除去するために多
くの時間を要する。さらにこの間、圧延工程は勿論のこ
と前工程を停止する必要があり、効果的な生産を行う上
で著しい不都合を生じる。
【0004】一方、冷間圧延では、冷間板材の接合強度
に係わる同様の問題に対し、例えば特開昭54−412
55号公報に記載のように、板材の溶接位置を検出し、
溶接部を圧延する場合は圧下を開放する方法や、特開昭
57−175245号公報及び特開昭62−3803号
公報に記載のように、溶接の段差を検出し、段差が所定
量以上であれば接合不良と判断する方法が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、冷間圧
延では板材の接合強度を考慮し、後の圧延工程において
接合部が破断する可能性を解消することが行なわれてい
る。しかしながら、この従来技術は冷間圧延にのみ適用
できる技術であり、熱間板材の接合技術に適用すること
はできない。それは、熱間板材は冷間板材と比べ板厚が
厚く、板長が短いという寸法的差異があり、当該従来技
術を熱間圧延に適用したとしても、熱間板材を安定に圧
延するには不十分であるからである。
【0006】即ち、上述した従来技術のうち特開昭54
−41255号公報に記載のものは、冷間板材の十分に
長い板長を前提とした技術である。この従来技術を熱間
板材の接合に適用すると、接合位置を検出する毎に圧下
を解放することになるが、熱間板材は冷間板材に比べ板
長が短いため、頻繁に接合位置が検出され、頻繁に圧下
を解放することになり、所定の圧下の得られる板の長さ
が大幅に減少してしまう。このため連続圧延において期
待されている歩留まりの向上のみならず、生産性の向上
が全く図れないことになり、連続圧延適用による経済的
メリットが失われてしまう。
【0007】また、特開昭62−3803号公報に記載
の技術を熱間圧延に適用した場合は、熱間板材は冷間圧
延材と比べ板厚が厚いという寸法的差異が問題となる。
即ち、本従来技術を熱間板材の接合に適用すると、接合
部の段差を検出し、段差が所定量以上であれば接合部を
切断することになる。しかし、熱間板材の接合では板厚
が厚いため、接合部の内部における未溶着部、酸化スケ
ールや熱影響部の亀裂の接合部強度への影響が大きく、
これを接合表面における段差から判断することは困難で
ある。このため、接合部の表面の段差がなく、内部に未
溶着部、酸化スケールや亀裂が有る場合、これを見逃
し、そのまま圧延工程に送ることになる。この場合接合
部の強度が十分に確保されていないため、圧延工程にお
いて接合部が破断する可能性が大きく、接合部が破断す
れば操業の能率を大幅に低下させることになる。
【0008】本発明の目的は、熱間圧延工程より前工程
に熱間板材の接合部の未溶着部、酸化スケールや熱影響
部の亀裂による強度低下を検出し、接合部の強度を確保
することにより、後の圧延工程における熱間板材の破断
を防止し、連続圧延を可能とする熱間板材の接合方法及
び接合設備並びに熱間板材の圧延方法を提供することに
ある。
【0009】上記目的を達成するため、本発明によれ
ば、熱間圧延工程より前工程で行なう熱間板材の接合方
法において、(a)先行板材と後行板材を移動しなが
ら、先行板材の後端と後行板材の先端を接合する第1の
ステップと;(b)前記先行板材の後端と前記後行板材
の先端の接合後に、先行板材と後行板材を移動しなが
ら、回転可能な押圧ローラを前記熱間板材に押し当てて
前記板材接合部の強度が不十分な場合に当該板材接合部
を切り離す強度試験を行う第2のステップと;を有する
ことを特徴とする熱間板材の接合方法が提供される。ま
た、上記目的を達成するため、本発明によれば、熱間圧
延工程より前工程で行なう熱間板材の接合方法におい
て、(a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板
材の後端と後行板材の先端を接合する第1のステップ
と;(b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端の
接合後に、先行板材と後行板材を移動しながら、熱間板
材の進行方向に間隔を有しかつ上下に配置された複数の
押圧手段により前記板材接合部の強度が不十分な場合に
当該板材接合部を切り離す強度試験を行う第2のステッ
プと;を有することを特徴とする熱間板材の接合方法が
提供される。
【0010】上記接合方法において、好ましくは、第2
のステップは、板材接合部が強度試験位置に来たとき
に、前記複数の押圧手段によりその板材接合部に所定の
押込力を加えることにより前記強度試験を行なう。この
場合、板材接合部に板厚方向に押込力を加えてもよい
し、板幅方向に押込力を加えてもよい。また、板材接合
部に押込力を加えることにより板材接合部に曲げ力を加
えてもよいし、剪断力を加えてもよい。
【0011】また、第2のステップは、板材接合部が強
度試験位置に来たときに、ローラ等の押圧手段により板
材接合部を所定の引張力を加えることにより当該板材接
合部に張力を加え、強度試験を行ってもよい。
【0012】また上記接合方法において、好ましくは、
第2のステップは、板材接合部が強度試験位置にくる前
に、ローラ等の押圧手段を熱間板材の通過領域から所定
量移動した位置に設定し、この押圧手段に前記板材接合
部を通過させることにより板材接合部に強制変位を与
え、前記強度試験を行なう。この場合も、押圧手段を熱
間板材の板厚方向に所定量移動した位置に設定すること
により、板材接合部に板厚方向に強制変位を与えてもよ
いし、押圧手段を熱間板材の板幅方向に所定量移動した
位置に設定することにより、板材接合部に板幅方向に強
制変位を与えてもよい。また、押圧手段により強制変位
を与えることにより該板材接合部に曲げ変位を与えても
よいし、剪断変位を与えてもよい。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、熱間圧延工程より前工程に設置される熱間板材
の接合設備において、(a)先行板材と後行板材を移動
しながら、先行板材の後端と後行板材の先端を接合する
接合装置と;(b)前記接合装置の出側に設置され、回
転可能な押圧ローラを有して前記熱間板材に押し当てる
ことが可能な押圧手段を具備し、先行板材と後行板材を
移動しながら、前記先行板材の後端と前記後行板材の先
端の板材接合部の強度が不十分な場合に当該板材接合部
を切り離す強度試験を行う強度試験装置と;を備えるこ
とを特徴とする熱間板材の接合設備が提供される。更
に、上記目的を達成するため、本発明によれば、熱間圧
延工程より前工程に設置される熱間板材の接合設備にお
いて、(a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行
板材の後端と後行板材の先端を接合する接合装置と;
(b)前記接合装置の出側で、熱間板材の進行方向に間
隔を有しかつ上下に配置された複数の押圧手段を有し、
先行板材と後行板材を移動しながら、前記先行板材の後
端と前記後行板材の先端の板材接合部の強度が不十分な
場合に当該板材接合部を切り離す強度試験を行う強度試
験装置と;を備えることを特徴とする熱間板材の接合設
備が提供される。
【0019】
【0020】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、熱間圧延工程より前工程で熱間板材を接合し、
その接合した熱間板材を圧延する熱間板材の圧延方法に
おいて、(a)先行板材と後行板材を移動しながら、
行板材の後端と後行板材の先端を接合する第1のステッ
プと;(b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端
の接合後に、先行板材と後行板材を移動しながら、回転
可能な押圧ローラを前記熱間板材に押し当てて前記板材
接合部の強度が不十分な場合に当該板材接合部を切り離
強度試験を行う第2のステップと;(c)前記板材接
合部の強度試験により切り離されなかった熱間板材を前
記熱間圧延工程で連続圧延する第3のステップと;を有
することを特徴とする熱間板材の圧延方法が提供され
る。更に、上記目的を達成するために、本発明によれ
ば、熱間圧延工程より前工程で熱間板材を接合し、その
接合した熱間板材を圧延する熱間板材の圧延方法におい
て、(a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板
材の後端と後行板材の先端を接合する第1のステップ
と; (b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端
の接合後に、先行板材と後行板材を移動しながら、熱間
板材の進行方向に間隔を有しかつ上下に配置された複数
の押圧手段により前記板材接合部の強度が不十分な場合
に当該板材接合部を切り離す強度試験を行う第2のステ
ップと;(c)前記板材接合部の強度試験により切り離
されなかった熱間板材を前記熱間圧延工程で連続圧延す
る第3のステップと;を有することを特徴とする熱間板
材の圧延方法が提供される。
【0021】上記圧延方法において、好ましくは、さら
に、(d)前記板材接合部の強度試験で該接合部が破断
した場合は、前記第1のステップの接合及び第2のステ
ップの強度試験を再度行う第4のステップ;をさらに有
する。
【0022】
【0023】
【作用】本願発明者等の検討の結果、以下のことが判明
している、連続圧延が実用化できない理由は板材の接合
部において接合部の強度が安定に確実に確保できないた
めである。接合部の強度が十分に確保されていない場合
には後の圧延工程において接合部が破断する可能性が有
り、これが操業の能率を大幅に低下させる。しかし、接
合部の未溶着部、酸化スケールや熱影響部の亀裂を完全
に確実に除去しすることは難かしいため、この影響を後
の熱間圧延工程に与えないようにすることが重要とな
る。これに対応するためには、板材接合部の強度が不十
分な場合に接合部を切り離す必要がある。
【0024】本発明の接合方法及び接合設備において
は、先行板材の後端と後行板材の先端の接合後に接合部
の強度試験を行うことにより、板材接合部の強度が不十
分な場合には接合部が切り離され、切り離されない場合
には接合部強度が十分に確保された熱間板材が後の圧延
工程に送られる。これにより、圧延工程における接合部
の破断が防止され、さらには操業の能率を大幅に向上す
る連続圧延が可能となる。また、連続圧延では断続圧延
に比べ圧下を大きくでき、これにより圧延効率を高める
ことができる。しかし、接合部が切り離された時には断
続圧延時の圧下に戻さないと後行板材の先端の噛み込み
が不可能となることがある。したがって、強度試験で接
合部が破断した場合は、熱間圧延工程での圧延条件を非
連続圧延時の圧延条件に変更して後行板材を圧延するこ
とにより、即ち、後行板材の先端の噛み込み圧下設定を
接合時と比べ解放することにより、後の圧延工程におい
て通板を可能とし、トラブル無く圧延を継続することが
可能となる。
【0025】強度試験として、板材接合部が強度試験位
置に来たときに、ローラ等の押圧手段によりその板材接
合部に板厚方向又は板幅方向に所定の押込力を加えるこ
とにより、未溶着部、酸化スケールや熱影響部の亀裂を
含む接合部に確実に力を与えることができ、確実に強度
試験が行える。また、押圧手段の押し込みにより板材接
合部に板厚方向に曲げ力を加えることにより、熱間板材
の板厚が厚い場合も表面に引張力を生じさせ、確実に接
合部の強度試験が行える。板幅方向に曲げ力を加えた場
合も同様に確実に接合部の強度試験が行なえる。また、
押圧手段の押し込みにより接合部に剪断力を加えること
により、熱間板材の板厚が厚い場合も確実に接合部の強
度試験が行える。
【0026】また、強度試験として、押圧手段により板
材接合部に所定の引張力を加えることによっても、同様
に確実に接合部の強度試験が行える。
【0027】さらに、強度試験として、板材接合部が強
度試験位置にくる前に、押圧手段を熱間板材の通過領域
から所定量移動した位置に設定し、この押圧手段に板材
接合部を通過させることにより板材接合部に強制変位を
与えることにより、同様に、未溶着部、酸化スケールや
熱影響部の亀裂を含む接合部に確実に力を与えることが
でき、確実に強度試験が行える。また、位置設定した押
圧手段に熱間板材を通過させ、板厚方向に曲げ変位を与
えることにより、熱間板材の板厚が厚い場合も表面に引
張力を生じさせ、確実に接合部の強度試験が行える。板
幅方向に曲げ変位を与えた場合も同様に確実に接合部の
強度試験が行なえる。また、位置設定した押圧手段に熱
間板材を通過させ、接合部に剪断変位を与えることによ
り、熱間板材の板厚が厚い場合も確実に接合部の強度試
験が行える。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】また、本発明の圧延方法においては、上記
接合方法で強度試験を行ない、強度試験により切り離さ
れない熱間板材を熱間圧延工程で連続圧延することによ
り、切り離されない場合には接合部強度が十分に確保さ
れているので、圧延工程における接合部の破断が防止さ
れ、さらには操業の能率を大幅に向上する連続圧延の実
操業への適用が可能となる。
【0034】また、強度試験で接合部が破断した場合
は、接合及び強度試験を再度行うことにより、確実に接
合することができる。
【0035】
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0037】まず、本発明の接合方法及び接合設備によ
り接合された熱間板材を連続圧延する熱間圧延設備全体
の概要を図2及び図3により説明する。
【0038】図2及び図3において、本発明が適用され
る連続熱間圧延設備には連続鋳造機51、加熱炉52、
粗圧延機群53、剪断機60、仕上圧延機群54、冷却
炉55、剪断機56、巻取機57がこの順序で配置され
ている。連続鋳造機51では板厚120〜300mm、
板幅700〜2000mmのスラブ材が製造され、この
スラブ材が粗圧延機群53で板厚20〜80mmのバー
材に圧延され、仕上圧延機群54でさらに板厚1〜12
mmの薄板製品に圧延される。剪断機56は巻取り機5
7に巻き取られる薄板製品をカットし、製品コイルにす
るためのものである。
【0039】なお、本明細書においては、連続鋳造機5
1で製造されるスラブ材と粗圧延機群53で圧延した後
のバー材を総称して「熱間板材」又は「板材」と言う。
【0040】本発明による圧延材の接合は、図2に示す
ように加熱炉52と粗圧延機53との間に接合設備58
を配置し、加熱工程後、粗圧延工程前にスラブ材を接合
する場合と、図3に示すように粗圧延機53と仕上圧延
機54との間に接合設備58を配置し、粗圧延工程後、
仕上圧延工程前にバー材を接合する場合との2通りがあ
る。前者のスラブ接合は、スラブの移動に合わせて接合
設備58を移動させながら接合する。後者のバー材接合
は、スラブ接合の場合と同様に接合設備58を移動させ
ながら接合してもよいが、圧延材の移動速度が速いた
め、先行圧延材と後行圧延材との移動速度のアンマッチ
を吸収するためルーパ装置59を設けることが有利とな
る。ルーパ装置59を設けた場合は、移動速度を遅くし
て接合することができることは勿論、圧延材を停止状態
にして接合することも可能である。
【0041】次に、本発明の接合方法及び接合設備の実
施例を図1及び図4〜図8により説明する。
【0042】図1において、粗圧延機群53若しくは仕
上圧延機群54よりなる熱間圧延工程より前工程に、本
実施例の接合設備58が配置されている。接合装置58
は、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接合する接
合装置3と、接合後に接合部4の強度試験を行う強度試
験装置5と、接合装置3と強度試験装置5との間に配置
され、接合部4の表面のスケールや表面のバリを除去す
る接合部修正装置6と、接合装置3、強度試験装置5及
び修正装置6とを移動させる走行装置40とで構成され
ている。なお、接合部修正装置6は、強度試験装置6の
出側に設置してもよい。
【0043】接合設備58は、最初の状態では、走行装
置40により先行板材1と同速度で移動しかつ先行板材
1の後端は接合装置3内にある。後行板材2は減速しつ
つ接合装置3に導かれ、後行板材2の先端と先行板材1
の後端が一致すると、後行板材2の速度は先行板材1と
同速度に保たれる。接合装置3により先行板材1の後端
と後行板材2の先端は接合され、その後、接合設備58
を停止若しくはさらに減速する。接合設備58が停止若
しくは減速したことにより接合部4は接合部修正装置6
内に導かれ、接合部4の表面のスケールや表面のバリは
除去され、接合部4は修正される。その後、接合部4は
板材と共に強度試験装置5へ導かれ、強度試験装置5に
おいて接合部4の強度試験を行う。強度試験終了後、接
合設備58を停止して、接合設備58を板材の移動方向
と逆方向に移動し、先行板材1の後端が接合設備58内
となる位置で停止する。次に、接合設備58を板材の移
動方向へ加速しつつ移動させ、先行板材1の後端が接合
設備3内となる位置で接合設備58の移動速度を板材と
同じ速度とする。このようにして最初の状態に戻り、以
上を繰り返すことにより複数の板材の接合が可能とな
る。また、強度試験を行うことにより接合部4の強度が
不十分な場合には接合部4が切り離され、切り離されな
い場合には接合部4の強度が十分に確保された熱間板材
が後の圧延工程に送られることになる。これにより、圧
延工程における接合部の破断が防止され、さらには操業
の能率を大幅に向上する連続圧延が可能となる。
【0044】次に、強度試験装置5の構成を説明する。
図1において、強度試験装置5は、接合された板材が強
度試験位置にきたときに、板材の接合部4に板厚方向に
押込力を加えることが可能な上下1対の押圧ローラ7
a,7bと、押圧ローラ7a,7bを板厚方向に押し込
む油圧駆動装置、例えば油圧シリンダ8a,8bと、板
材を支持する上下1対の支持ローラ9a,9bとを備え
ている。押圧ローラ7a,7bは、強度試験装置5の非
作動時、板材の表面に軽く接するか、近接するように位
置設定される。
【0045】接合後に強度試験装置5へ導かれた板材の
接合部4は、支持ローラ9aに支持される。次に、接合
部4は強度試験位置に導かれ、押圧ローラ7a,7bに
支持される。このとき押圧ローラ7a,7bは油圧駆動
装置8a,8bにより板厚方向に所定の力で押し込ま
れ、接合部4の強度試験を行なう。ここで、強度試験を
行なうための押込力としては、板材1,2の母材の破断
強度の0.6〜0.7が好ましい。強度試験終了後に
は、油圧駆動装置8a,8bにより押圧ローラ7a,7
bは押し込み方向と逆方向に移動して初期設定位置に戻
り、これにより接合設備58に移動は容易となる。この
ように、押圧ローラ7a,7bにより板材の板厚方向に
所定の押込力を加えることにより、未溶着部、酸化スケ
ールや熱影響部の亀裂を含む接合部4に確実に力を加え
ることができ、確実に強度試験が行える。
【0046】そして、このとき、押圧ローラ7a,7b
の間及びこれらローラと支持ローラ9a,9bとの間を
適度に離すことにより、図4(a)及び(b)に示すよ
うに板材の接合部4に上向き及び下向きの曲げ力を与え
ることができる。
【0047】即ち、接合後に強度試験装置5へ導かれた
板材の接合部4は、支持ローラ9aに支持された後、下
側の押圧ローラ7aに支持され、これと同時に押圧ロー
ラ7aは油圧駆動装置8aにより所定の力で板厚方向に
押し込まれる。これにより図4(a)に示すように、接
合部4に上向きの曲げ力が加わり、板材の上側表面に引
張力を発生させる。次いで、接合部4は上側の押圧ロー
ラ7bに支持され、これと同時に押圧ローラ7bは油圧
駆動装置8bにより所定の力で板厚方向に押し込まれ
る。これにより図4(b)に示すように、接合部4に下
向きの曲げ力が加わり、板材の下側表面に引張力を発生
させる。このように接合部4に上向きと下向きの曲げ力
を与え、板材の上側と下側の両表面に引張力を発生させ
ることにより、接合部4の厚み方向のいずれの位置に未
溶着部、酸化スケールや熱影響部の亀裂があったとして
も、接合部4の強度が弱い場合は確実に破断させること
ができ、確実に強度試験が行える。
【0048】また、図5に示すように、押圧ローラ7
a,7bの間の距離を小さくし、両ローラを接近させる
ことにより、図5に示すように押圧ローラ7a,7bを
同時に押し込んで接合部4に剪断力を与えることができ
る。これにより、接合部4の接合面に剪断力を与え、未
溶着部、酸化スケールや熱影響部の亀裂により接合部4
の強度が弱い場合は確実に破断させることができ、確実
に強度試験が行える。
【0049】また、図6及び図7に示すように、板材の
板幅方向に位置の移動が可能な1対の押圧ローラ7a,
7bと、これら押圧ローラ7a,7bを押し込む油圧駆
動装置8a,8bと、板幅方向の支持ローラ9a,9b
を用いて、板材の接合部4に板幅方向に所定の押込力を
加えることもできる。この場合も、図6に示すように、
押圧ローラ7a,7bの間及びこれらローラと支持ロー
ラ9a,9bとの間を適度に離すことにより、板材の接
合部4に板幅方向の曲げ力を与えることができ、これに
より接合部4の強度が弱い場合は確実に破断させること
ができ、確実に強度試験が行える。また、図7に示すよ
うに、押圧ローラ7a,7bを接近させ、これらローラ
7a,7bを同時に押し込むことにより、板材の接合部
4に板幅方向の剪断力を与えることができ、これにより
接合部4の強度が弱い場合は確実に破断させることがで
き、確実に強度試験が行なえる。
【0050】次に、接合設備58の制御装置を図8によ
り説明する。この制御装置は図4に示すように、押圧ロ
ーラ7a,7bの間及びこれらローラと支持ローラ9
a,9bとの間の適度に離し、板材の接合部4に上向き
及び下向きの曲げ力を与える場合のものである。
【0051】図8において、接合装置3及び走行装置4
0は制御盤41に接続されている。また、強度試験装置
5の油圧駆動装置8a,8bは、それぞれ電磁切換弁4
2a,42b及び圧力制御弁43a,43bを介して油
圧源44及びタンク45に接続され、電磁切換弁42
a,42bは制御盤41に接続されている。
【0052】接合装置3及び走行装置40は制御盤41
からの信号で制御され、上記のような接合設備58の移
動速度の制御及び接合を行なう。電磁切換弁42a,4
2bも制御盤41からの信号で制御される。制御盤41
は、接合装置3による接合が完了すると、走行装置40
の走行速度と、予め入力してある板材の移動速度及び接
合装置3と強度試験装置5間の距離とから、板材の接合
部4がローラ7a,7bに到達する時間を割り出し、そ
の時間が経過すると切換弁42a,42bをA位置に切
換え、油圧源44と油圧駆動装置8a,8bを連絡す
る。そして、このとき、油圧駆動装置8a,8bに供給
される圧油の圧力は圧力制御弁43a,43bにより設
定された所定値に保たれ、油圧駆動装置8a,8bが所
定の力でローラ7a,7bを押し込むようにする。ま
た、制御盤41は、同様に接合部4がローラ7a,7b
を通過した時間を割り出し、その時間が経過すると所定
の時間、切換弁42a,42bをB位置に切換え、油圧
駆動装置8a,8bの圧油をタンク45に戻して、油圧
駆動装置8a,8bを初期設定位置に戻す。このように
して、上述した強度試験を確実に実施することができ
る。
【0053】なお、図5〜図7に示した変形例において
も上記と同様に制御装置を構成し、強度試験を実施する
ことが可能である。
【0054】本発明の第2の実施例を図9及び図10に
より説明する。上記実施例では、押圧ローラを押し込む
ことにより接合部に曲げ力又は剪断力を与えたが、本実
施例は押圧ローラを回転させることにより接合部に張力
を与えるものである。
【0055】図9及び図10において、本実施例の接合
設備58Aの強度試験装置5Aは、上下2対のピンチロ
ーラ10a,10bと、これらピンチローラ10a,1
0bを板材に向けて駆動し、上下のピンチローラ間で板
材を挾みこませる油圧駆動装置、例えば油圧シリンダ1
1a,11bと、ピンチローラ10aの回転を拘束する
回転駆動装置、例えば電動モータ12aと、ピンチロー
ラ10bにトルクを与えて回転させる回転駆動装置、例
えば電動モータ12bとで構成されている。また、本実
施例では、接合部修正装置6は接合装置3A内に一体に
組み込まれている。
【0056】先行板材1の後端と後行板材2の先端が接
合装置3Aで接合された後、板材は強度試験装置5Aに
導かれる。板材の接合部4がローラ10aとローラ10
bの間の強度試験位置に来ると、油圧駆動装置11a,
11bが駆動され、板材は回転可能なローラ10aと回
転の拘束が可能なローラ10bにより挾まれる。次に、
電動モータ12bによりローラ10bは所定のトルクを
与えられ、板材に引っ張り力を与える。一方、板材はロ
ーラ10aにより拘束されており、このためローラ10
bにより与えられた引っ張り力に反発する張力を板材に
生ずる。従って、接合部4は所定の力で引張られる。こ
のように、ローラ10a,10bにより板材に引っ張り
力を加えることにより、未溶着部、酸化スケールや熱影
響部の亀裂を含む接合部4に確実に引張力を与えること
ができ、確実に強度試験が行える。
【0057】本発明の第3の実施例を図11〜図15に
より説明する。図11において、本実施例の接合設備5
8Bは、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接合す
る接合装置3と、接合後に接合部4の強度試験を行う強
度試験装置5Bと、強度試験装置5Bの出側に配置され
た接合部修正装置6と、接合装置3、強度試験装置5及
び修正装置6とを移動させる走行装置40とで構成され
ている。強度試験装置5Bは、接合された板材が強度試
験位置にくる前に、板材の板厚方向に位置の移動が可能
な上下1対の押圧ローラ13a,13bと、押圧ローラ
13a,13bの位置を移動設定する位置移動設定装
置、例えば電動モー々14a,14bと、板材を支持す
る上下1対の支持ローラ9a,9bとを備えている。押
圧ローラ13a,13bは、強度試験装置5Bの非作動
時、板材の表面に軽く接するか、近接するように位置設
定されている。
【0058】先行板材1の後端と後行板材2の先端を接
合装置3で接合された後、板材は強度試験装置5Bに導
かれる。強度試験装置5Bでは、接合が完了すると直ち
に電動モータ14a,14bにより押圧ローラ13a,
13bは板厚方向に所定量移動し、熱間板材のパスライ
ンから外れた位置に設定される。次に、強度試験装置5
Bへ導かれた板材の接合部4は押圧ローラ13a,13
bと支持ローラ9a,9bが位置する強度試験位置を通
過するが、押圧ローラ13a,13bの位置が熱間板材
の通過領域、即ちパスラインから外して設定してあるこ
とから、板材がこれらローラを通過することにより、接
合部4に板厚方向に強制変位が与えられる。これにより
接合部4に力を確実に加えることができ、未溶着部、酸
化スケールや熱影響部の亀裂を含む接合部4の強度試験
が確実に行える。
【0059】そして、このとき、押圧ローラ13a,1
3bの間及びこれらローラと支持ローラ9a,9bとの
間の適度に離すことにより、図12に示すようにこれら
ローラを通過する板材の接合部4に強制的に上向き及び
下向きの曲げ変位を与えることができる。これにより接
合部4に上下の曲げ力を与えて板材の上下両表面に引張
力を発生させ、接合部4の強度が弱い場合は確実に破断
させることができ、確実に強度試験が行える。また、図
13に示すように、押圧ローラ13a,13bの間の距
離を小さくし、両ローラを接近させることにより、これ
らローラを通過する板材の接合部4に剪断変位を与える
ことができる。これにより接合部4の接合面に剪断力を
与え、接合部4の強度が弱い場合は確実に破断させるこ
とができ、確実に強度試験が行える。
【0060】また、図14及び図15に示すように、板
材の板幅方向に位置の移動が可能な押圧ローラ13a,
13bと、これら押圧ローラ13a,13bの位置を移
動設定する位置移動設定装置14a,14bと、板幅方
向に板材を支持するローラ9a,9bを用いて、これら
ローラを通過する板材の接合部4に板幅方向の強制変位
を与えることもできる。この場合も、図14に示すよう
に、押圧ローラ13a,13bの間及びこれらローラと
支持ローラ9a,9bとの間を適度に離すことにより、
これらローラを通過する板材の接合部4に板幅方向の曲
げ変位を与え、板幅方向の曲げ力を与えることができ、
図15に示すように、押圧ローラ13a,13bを近付
けることにより、これらローラを通過する板材の接合部
4に板幅方向の剪断変位を与え、板幅方向の剪断力を与
えることができる。これにより、接合部4の強度が弱い
場合は確実に破断させることができ、確実に強度試験が
行える。
【0061】本発明の第4の実施例を図16及び図17
により説明する。本実施例は、強度試験装置に強度試験
結果を検出する手段を設けたものである。図16におい
て、本実施例の接合設備58Cは、先行板材1の後端と
後行板材2の先端を接合する接合装置3と、接合後に接
合部4の強度試験を行う強度試験装置5Cと、接合装置
3と強度試験装置5Cの間に配置された接合部修正装置
6と、走行装置40とで構成されている。強度試験装置
5Cは、板材の接合部4を板厚方向に押し込むことが可
能な上下1対の押圧ローラ7a,7bと、押圧ローラ7
a,7bを押し込む油圧駆動装置、例えば油圧シリンダ
8a,8bと、板材を支持する上下1対の支持ローラ9
a,9bと、支持ローラ9a,9bの負荷を測定する荷
重計15a,15bとを備えている。
【0062】接合後に強度試験装置5Cへ導かれた板材
の接合部4は、支持ローラ9aに支持される。次に、接
合部4は押圧ローラ7a,7bに支持され、このとき押
圧ローラ7a,7bは油圧駆動装置8a,8bにより図
17に示すように板厚方向に所定の力で押し込まれ、接
合部4の強度試験を行なう。押圧ローラ7a,7bを押
し込み、板材の板厚方向に力を加えることにより、接合
部4に確実に力を加えることができる。図17(b)に
示すように接合部4が切り離された場合には、熱間板材
を支持するローラ9a,9bの負荷が大幅に低下する。
この支持ローラ9a,9bの負荷の低下は荷重計15
a,15bにより検出される。このため、荷重計15
a,15bの検出信号により、接合部が破断したことを
検出することができ、検出信号を出力する強度試験を行
える。
【0063】強度試験結果の検出手段を備えた強度試験
装置の幾つかの変形例を図18〜図23により説明す
る。図18及び図19は強制変位により接合部の強度試
験を行なう強度試験装置に強度試験結果の検出手段を設
けた実施例を示す。図18において、本実施例の接合設
備58Dは、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接
合する接合装置3と、接合後に接合部4の強度試験を行
う強度試験装置5Dと、接合部修正装置6と、走行装置
40とで構成されている。強度試験装置5Dは、板材の
板厚方向に位置の移動が可能な上下1対の押圧ローラ1
3a,13bと、押圧ローラ13a,13bの位置を移
動設定する位置移動設定装置、例えば電動モータ14
a,14bと、板材を支持する上下1対の支持ローラ9
a,9bと、支持ローラ9a,9bの負荷を測定する荷
重計15a,15bとを備えている。
【0064】接合後に板材の接合部4は強度試験装置5
Dへ導かれる。強度試験装置5Dでは、接合が完了する
と直ちに電動モータ14a,14bにより押圧ローラ1
3a,13bは板厚方向に所定量移動し、熱間板材のパ
スラインから外れた位置に設定される。次に、強度試験
装置5Dへ導かれた板材の接合部4は押圧ローラ13
a,13bと支持ローラ9a,9bにより支持される
が、押圧ローラ13a,13bの位置が熱間板材のパス
ラインから外して設定してあることから、板材がこれら
ローラを通過することにより、図19(a)に示すよう
に接合部4に強制変位が与えられる。これにより接合部
4に力を確実に加えることができる。図19(b)に示
すように接合部4が切り離された場合には、熱間板材を
支持するローラ9a,9bの負荷が大幅に低下する。こ
の支持ローラ9a,9bの負荷の低下は荷重計15a,
15bにより検出される。このため、荷重計15a,1
5bの検出信号により、接合部が破断したことを検出す
ることができ、検出信号を出力する強度試験を行える。
【0065】図20及び図21は強度試験結果を検出す
る手段として光放射装置及び受光装置を用いた実施例を
示す。
【0066】図20において、本実施例の接合設備58
Eは、板材の接合部4を板厚方向に押し込むことが可能
な上下1対の押圧ローラ7a,7bと、押圧ローラ7
a,7bを押し込む油圧駆動装置、例えば油圧シリンダ
8a,8bと、板材を支持する上下1対の支持ローラ9
a,9bと、光を板材の表面に向けて放射する光放射装
置16と、板材の裏側において光を受光する受光装置1
7とを備えた強度試験装置5Eを有している。
【0067】接合後に板材の接合部5は強度試験装置5
Eへ導かれ、図15に示した実施例と同様に強度試験が
行なわれる。図21(b)に示すように接合部4が切り
離された場合には、切断部に光を通すことができ、板面
に向けて放射した光放射装置16からの光は受光装置1
7により検出される。このため、受光装置17の検出信
号により、接合部4が破断したことを検出することがで
き、検出信号を出力する強度試験を行える。
【0068】図22及び図23は図18及び図19に示
した実施例で強度試験結果を検出する手段として光放射
装置及び受光装置を用いた実施例を示す。
【0069】図22において、本実施例の接合設備58
Fは、板材の板厚方向に位置の移動が可能な上下1対の
押圧ローラ13a,13bと、押圧ローラ13a,13
bの位置を移動設定する位置移動設定装置、例えば電動
モータ14a,14bと、板材を支持する上下1対の支
持ローラ9a,9bと、光を板材の表面に向けて放射す
る光放射装置16と、板材の裏側において光を受光する
受光装置17とを備えた強度試験装置5Fを有してい
る。
【0070】接合後に板材の接合部4は強度試験装置5
Fに導かれ、図17の実施例と同様に強度試験が行なわ
れる。図23(b)に示すように接合部4が切り離され
た場合には、切断部に光を通すことができ、板面に向け
て放射した光放射装置16からの光は受光装置17によ
り検出される。このため、受光装置17の検出信号によ
り、接合部4が破断したことを検出することができ、検
出信号を出力する強度試験を行える。
【0071】本発明の第5の実施例を図24及び図25
により説明する。図24において、本実施例の接合設備
58Gは、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接合
する接合装置3Gと、接合後に接合部4の強度試験を行
う強度試験装置5と、接合部修正装置6と、走行装置4
0とで構成されている。接合装置3Gは、先行板材1の
後端と後行板材2の先端を圧延方向に対しほぼ垂直に切
断する切断装置18と、板材の板幅方向に配置された複
数個の溶削トーチ19と、溶削トーチ19を板材の板幅
方向に移動させる移動クランク装置20と、先行板材の
後端と後行板材の先端の両端面間に押圧力を加えるピン
チローラ21a,21bとを備えている。
【0072】接合装置3Gでは、接合に先立って先行板
材1の後端と後行板材2の先端が切断装置18により圧
延方向に対しほぼ垂直に切断される。このようにして切
断した先行板材1の後端と後行板材2の先端の少なくと
も一方の端面を、その端面から所定幅の部分に溶削トー
チ19の噴射流を板厚方向に吹き当てることにより溶削
し、さらに移動クランク装置20を用いて溶削トーチ1
9を板材の板幅方向に移動して溶削する。これにより、
その端面に圧延方向に対しほぼ垂直な溶削された接合面
が形成され、接合面積を比較的小さくすることが可能と
なる。また、このとき、接合面は溶削トーチ19の噴射
流により十分に昇温されるため、押圧力を加えることに
より容易に接合可能となる。この接合面にピンチローラ
21を用い押圧力を加えて両板材を接合する。接合後に
板材の接合部は強度試験装置5に導かれ、接合部の強度
試験が行なわれる。
【0073】本実施例によれば、板材の端面に圧延方向
に対しほぼ垂直な接合面を形成するので、接合面積が比
較的小さくなり、接合部の強度試験を行う強度試験装置
5は比較的小規模とすることができる。
【0074】本発明の第6の実施例を図26及び図27
により説明する。図26において、本実施例の接合設備
58Hは、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接合
する接合装置3Hと、接合後に接合部4の強度試験を行
う強度試験装置5と、接合部修正装置6と、走行装置4
0とで構成されている。接合装置3Hは、先行板材1の
後端と後行板材2の先端を圧延方向に対しほぼ垂直に切
断する切断装置18と、板材の上側及び下側に配置した
誘導加熱コイル装置22a,22bと、先行板材の後端
と後行板材の先端の両端面間に押圧力を加えるピンチロ
ーラ21a,21bとを備えている。
【0075】接合装置3Hでは、接合に先立って先行板
材1の後端と後行板材2の先端が切断装置18により圧
延方向に対しほぼ垂直に切断され、接合面の面積を前も
って比較的小さくする。隙間をあけて先行板材1の後端
と後行板材2の先端を対面させ、板材の上側及び下側に
配置した誘導加熱コイル装置22a,22bにより板材
の対向端面を誘導加熱する。このとき接合面は誘導加熱
コイル装置22a,22bの誘導加熱により十分に昇温
されるため、押圧力を加えることにより容易に接合可能
となる。ピンチローラ21を用い、対向端面に押圧力を
加えて両板材を接合する。接合後に板材の接合部は強度
試験装置5に導かれ、接合部の強度試験が行なわれる。
【0076】本実施例においても、板材の端部を圧延方
向に対しほぼ垂直に切断し、接合面の面積を前もって比
較的小さくするので、接合部の強度試験を行う強度試験
装置5は比較的小規模とすることができる。
【0077】本発明の第7の実施例を図28及び図29
により説明する。図28において、本実施例の接合設備
58Jは、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接合
する接合装置3Jと、接合後に接合部4の強度試験を行
う強度試験装置5と、接合部修正装置6と、走行装置4
0とで構成されている。接合装置3Jは、先行板材1の
後端と後行板材2の先端を圧延方向に対しほぼ垂直に切
断する切断装置18と、板材の対向端面間の隙間に直流
を流して局所的にアークを発生させるアーク発生装置2
3a,23bと、アーク発生装置23a,23bを板材
の板幅方向に移動させるアーク移動装置24a,24b
と、先行板材の後端と後行板材の先端の両端面間に押圧
力を加えるピンチローラ21a,21bとを備えてい
る。
【0078】接合装置3Jでは、接合に先立って先行板
材1の後端と後行板材2の先端が切断装置18により圧
延方向に対しほぼ垂直に切断され、接合面の面積を前も
って比較的小さくする。隙間をあけて先行板材1の後端
と後行板材2の先端を対面させ、これらの間に直流電流
を流してアーク発生装置23a,23bにより局所的に
アークを発生させると共に、アーク移動装置24a,2
4bを用い前記隙間の厚さ方向に交番磁界を加え、前記
アークに板幅方向の電磁力を作用させ、幅方向に移動す
るアークにより板材端面を幅方向に加熱溶解する。この
とき接合面はアークにより十分に昇温するため、押圧力
を加えることにより容易に接合可能となる。この接合面
にピンチローラ21を用いて押圧力を加え、両板材を接
合する。接合後に板材の接合部は強度試験装置5に導か
れ、接合部の強度試験が行なわれる。
【0079】本実施例においても、板材の端部を圧延方
向に対しほぼ垂直に切断し、接合面の面積を前もって比
較的小さくするので、接合部の強度試験を行う強度試験
装置5は比較的小規模とすることができる。
【0080】本発明の第8の実施例を図30及び図31
により説明する。図30において、本実施例の接合設備
58Kは、先行板材1の後端と後行板材2の先端を接合
する接合装置3Kと、接合後に接合部4の強度試験を行
う強度試験装置5と、接合部修正装置6と、走行装置4
0とで構成されている。接合装置3Kは、先行板材1の
後端と後行板材2の先端を圧延方向に対しほぼ垂直に切
断する切断装置18と、板材端面の板厚方向に酸素ガス
を噴射可能な酸素ガス噴射装置25a,25bと、酸素
ガスに鉄粉を混入する鉄粉混入装置26a,26bと、
先行板材の後端と後行板材の先端の両端面間に押圧力を
加えるピンチローラ21a,21bとを備えている。
【0081】接合装置3Kでは、接合に先立って先行板
材1の後端と後行板材2の先端が切断装置18により圧
延方向に対しほぼ垂直に切断され、接合面の面積を前も
って比較的小さくする。先行板材1の後端と後行板材2
の先端の少なくとも一方の端面に酸素ガス噴射装置25
a,25bにより酸素ガスを吹き付けて加熱溶解する。
この時必要に応じて鉄粉混入装置26a,26bにより
鉄粉を酸素ガスに混入する。これにより接合面は酸化ス
ケールが吹き飛ばされるとともに十分に昇温されるた
め、押圧力を加えることにより容易に接合可能となる。
この接合面にピンチローラ21を用い、対向端面に押圧
力を加えて両板材を接合する。接合後に板材の接合部は
強度試験装置5に導かれ、接合部の強度試験が行なわれ
る。
【0082】本実施例においても、板材の端部を圧延方
向に対しほぼ垂直に切断し、接合面の面積を前もって比
較的小さくするので、接合部の強度試験を行う強度試験
装置5は比較的小規模とすることができる。
【0083】本発明の圧延方法に係わる実施例を図32
及び図33により説明する。本実施例は、板材接合部の
強度試験の結果、板材接合部4のが破断した場合の後処
理を行なうものである。接合設備としては、強度試験結
果を検出する手段を備えた図16に示す接合設備18C
を用いる。
【0084】図32(a)において、熱間圧延工程より
前工程で、図1において説明したごとく先行板材1の後
端と後行板材2の先端を接合装置3により接合し、接合
後に強度試験装置5Cにより接合部4の強度試験を行
う。これらの動作は図8で説明したように、制御盤41
Aからの信号で制御される。強度試験装置5Cで板材が
破断した場合は、そのことが荷重計15a,15bで検
出され、その検出信号が制御装置41Aに送られる。制
御装置41Aはこの検出信号を受けて、走行装置40を
駆動することにより接合設備58Cを板材移動方向へ加
速しつつ移動し、図32(b)に示すように、先行板材
1の後端が接合装置3内となる位置で走行装置40の移
動速度を先行板材1と同じ速度とする。次いで、図1で
説明したごとく、再び、先行板材1の後端と後行板材2
の先端を接合装置3により接合し、接合後に強度試験装
置5Cにより接合部4の強度試験を行う。強度試験終了
後は図1において説明したごとく、接合設備68Cを板
材移動方向と逆方向に移動して、接合の最初の位置へ戻
る。
【0085】本実施例によれば、破断した板材を再度接
合でき、さらに接合部4の強度を確保でき、圧延工程に
おける接合部4の破断が防止できる。
【0086】図33は本発明の接合方法の他の実施例を
示す。図33において、熱間圧延工程より前工程で、図
1において説明したごとく先行板材1の後端と後行板材
2の先端を接合装置3により接合し、接合後に強度試験
装置5Cにより接合部4の強度試験を行う。これらの動
作は図8で説明したように、制御盤41Bからの信号で
制御される。強度試験装置5Cで板材が破断した場合
は、そのことが荷重計15a,15bで検出され、その
検出信号が制御装置41Bに送られる。制御装置41B
はこの検出信号を受けて、後の熱間圧延工程において、
先行板材1の尻抜けを圧下ロードセル30からの信号で
検出確認し、この信号を受けて直ちに、非定常圧下信号
を圧下設定装置27へ送る。圧下設定装置27では非定
常圧下信号を受けて後行板材2の先端の噛込み圧下設定
を非定常設定とする。即ち、圧下設定装置27では圧下
モータ29を駆動し、定常圧延時と比べて圧下を解放
し、板材の噛込みを容易にして安定圧延を可能にする。
【0087】本実施例によれば、板材の強度の弱い接合
部4は圧延工程に送られず、圧延工程における接合部4
の破断が防止できる。また、圧下を非定常設定として解
放するため、板材の噛込み不良を防止し、安定な圧延を
可能にする。
【0088】なお、以上の実施例では、接合設備全体を
移動可能として説明したが、接合設備のうちの接合装置
のみを移動可能とし、強度試験装置及び/又は接合部修
正装置を接合装置の移動に干渉しない熱間圧延工程の上
流位置に固定配置してもよく、これによっても同様の効
果を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、先行板材の後端と後行
板材の先端の接合後に接合部の強度試験を行うので、板
材接合部の強度が不十分な場合には接合部が切り離さ
れ、切り離されない場合には接合部強度が十分に確保さ
れた熱間板材が後の圧延工程に送られることとなり、こ
れにより圧延工程における接合部の破断が防止され、さ
らには操業の能率を大幅に向上する連続圧延が可能とな
る。また、強度試験で接合部が破断した場合は、熱間圧
延工程での圧延条件を非連続圧延時の圧延条件に変更し
て後行板材を圧延するので、後の圧延工程において後行
板材の通板が可能となり、トラブルのない圧延を継続し
て行なうことができる。
【0090】
【0091】
【0092】さらに、本発明によれば、非接合の場合す
なわち接合部が切り離された場合には、接合及び強度試
験を再度行うので、確実に接合することができる。
【0093】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による熱間板材の接合設備の
概略図である。
【図2】上記接合設備を粗圧延機群の前工程に配置した
連続熱間圧延設備の全体構成を示す図である。
【図3】上記接合設備を粗圧延機群と仕上圧延機群の間
に配置した連続熱間圧延設備の全体構成を示す図であ
る。
【図4】図1に示す接合設備における強度試験装置の作
用を示す図である。
【図5】強度試験装置の変形例を示す図である。
【図6】強度試験装置の他の変形例を示す図である。
【図7】強度試験装置のさらに他の変形例を示す図であ
る。
【図8】図1に示す接合設備の制御装置を示す図であ
る。
【図9】本発明の第2の実施例による接合設備の概略図
である。
【図10】図9に示す強度試験装置の作用を示す図であ
る。
【図11】本発明の第3の実施例による接合設備の概略
図である。
【図12】図11に示す接合設備における強度試験装置
の作用を示す図である。
【図13】強度試験装置の変形例を示す図である。
【図14】強度試験装置の他の変形例を示す図である。
【図15】強度試験装置のさらに他の変形例を示す図で
ある。
【図16】本発明の第4の実施例による接合設備の概略
図である。
【図17】図16に示す接合設備における強度試験装置
の作用を示す図である。
【図18】強度試験装置の変形例を示す図である。
【図19】図18に示す強度試験装置の作用を示す図で
ある。
【図20】強度試験装置の他の変形例を示す図である。
【図21】図20に示す強度試験装置の作用を示す図で
ある。
【図22】強度試験装置のさらに他の変形例を示す図で
ある。
【図23】図22に示す強度試験装置の作用を示す図で
ある。
【図24】本発明の第5の実施例による接合設備の概略
図である。
【図25】図24に示す接合設備における接合装置の詳
細図である。
【図26】本発明の第6の実施例による接合設備の概略
図である。
【図27】図26に示す接合設備における接合装置の詳
細図である。
【図28】本発明の第7の実施例による接合設備の概略
図である。
【図29】図28に示す接合設備における接合装置の詳
細図である。
【図30】本発明の第8の実施例による接合設備の概略
図である。
【図31】図30に示す接合設備における接合装置の詳
細図である。
【図32】本発明の一実施例による圧延方法を示す図で
ある。
【図33】本発明の他の実施例による圧延方法を示す図
である。
【符号の説明】
1 先行板材 2 後行板材 3 接合装置 4 接合部 5 強度試験装置 6 接合部修正装置 7a,7b 押圧ローラ(押圧手段) 8a,8b 油圧駆動装置 13a,13b 押圧ローラ(押圧手段) 14a,14b 位置移動設定装置 15a,15b 荷重計(強度試験結果の検出手段) 16 光放射装置(強度試験結果の検出手段) 17 受光装置(強度試験結果の検出手段) 18 切断装置 19 溶削トーチ 21a,21b ピンチローラ 22a,22b 誘導加熱コイル 23a,23b アーク発生装置 24a,24b アーク移動装置 25a,25b 酸素ガス噴射装置 26a,26b 鉄粉混入装置 27 圧下設定装置 40 走行装置 41 制御盤 53 粗圧延機群 54 仕上圧延機群 58 接合設備
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平間 幸夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 木ノ瀬 亮平 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特公 昭57−21429(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 15/00 B21B 1/26

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間圧延工程より前工程で行なう熱間板材
    の接合方法において、 (a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板材の
    後端と後行板材の先端を接合する第1のステップと; (b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端の接合
    後に、先行板材と後行板材を移動しながら、回転可能な
    押圧ローラを前記熱間板材に押し当てて前記板材接合部
    強度が不十分な場合に当該板材接合部を切り離す強度
    試験を行う第2のステップと; を有することを特徴とする熱間板材の接合方法。
  2. 【請求項2】熱間圧延工程より前工程で行なう熱間板材
    の接合方法において、 (a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板材の
    後端と後行板材の先端を接合する第1のステップと; (b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端の接合
    後に、先行板材と後行板材を移動しながら、熱間板材の
    進行方向に間隔を有しかつ上下に配置された複数の押圧
    手段により前記板材接合部の強度が不十分な場合に当該
    板材接合部を切り離す強度試験を行う第2のステップ
    と; を有することを特徴とする熱間板材の接合方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の熱間板材の接合方法におい
    て、前記第2のステップは、前記板材接合部が強度試験
    位置に来たときに、前記複数の押圧手段によりその板材
    接合部に所定の押込力、引張力、強制変位のいずれかを
    加えることにより前記強度試験を行なうことを特徴とす
    る熱間板材の接合方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の熱間板材の接合方法
    において、さらに、 (c)前記板材接合部の強度試験で該接合部が破断した
    場合は、前記第1のステップの接合及び第2のステップ
    の強度試験を再度行う第4のステップ; を有することを特徴とする熱間板材の接合方法。
  5. 【請求項5】熱間圧延工程より前工程に設置される熱間
    板材の接合設備において、 (a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板材の
    後端と後行板材の先端を接合する接合装置と; (b)前記接合装置の出側に設置され、回転可能な押圧
    ローラを有して前記熱間板材に押し当てることが可能な
    押圧手段を具備し、先行板材と後行板材を移動しなが
    ら、前記先行板材の後端と前記後行板材の先端の板材接
    合部の強度が不十分な場合に当該板材接合部を切り離す
    強度試験を行う強度試験装置と; を備えることを特徴とする熱間板材の接合設備。
  6. 【請求項6】熱間圧延工程より前工程に設置される熱間
    板材の接合設備において、 (a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板材の
    後端と後行板材の先端を接合する接合装置と; (b)前記接合装置の出側で、熱間板材の進行方向に間
    隔を有しかつ上下に配置された複数の押圧手段を有し、
    先行板材と後行板材を移動しながら、前記先行板材の後
    端と前記後行板材の先端の板材接合部の強度が不十分な
    場合に当該板材接合部を切り離す強度試験を行う強度試
    験装置と; を備えることを特徴とする熱間板材の接合設備。
  7. 【請求項7】請求項6記載の熱間板材の接合設備におい
    て、前記押圧手段は、前記板材接合部に所定の押込力、
    引張力、強制変位のいずれかを加えるように構成されて
    いることを特徴とする熱間板材の接合設備。
  8. 【請求項8】請求項5記載の熱間板材の接合設備におい
    て、前記押圧手段は、前記板材接合部に板厚方向、板幅
    方向のいずれかに押込力を加えるように配置されている
    ことを特徴とする熱間板材の接合設備。
  9. 【請求項9】請求項6記載の熱間板材の接合設備におい
    て、前記押圧手段は、前記板材接合部に押込力を加える
    ことにより該板材接合部に曲げ力、剪断力のいずれかを
    加えるように構成されていることを特徴とする熱間板材
    の接合設備。
  10. 【請求項10】請求項5又は6記載の熱間板材の接合設
    備において、前記押圧手段は、熱間板材の通過領域から
    所定量移動した位置に設定可能とされ、熱間圧延材に強
    制変位を与えるように配置されていることを特徴とする
    熱間板材の接合設備。
  11. 【請求項11】熱間圧延工程より前工程で熱間板材を接
    合し、その接合した熱間板材を圧延する熱間板材の圧延
    方法において、 (a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板材の
    後端と後行板材の先端を接合する第1のステップと; (b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端の接合
    後に、先行板材と後行板材を移動しながら、回転可能な
    押圧ローラを前記熱間板材に押し当てて前記板材接合部
    強度が不十分な場合に当該板材接合部を切り離す強度
    試験を行う第2のステップと; (c)前記板材接合部の強度試験により切り離されなか
    った熱間板材を前記熱間圧延工程で連続圧延する第3の
    ステップと; を有することを特徴とする熱間板材の圧延方法。
  12. 【請求項12】熱間圧延工程より前工程で熱間板材を接
    合し、その接合した熱間板材を圧延する熱間板材の圧延
    方法において、 (a)先行板材と後行板材を移動しながら、先行板材の
    後端と後行板材の先端を接合する第1のステップと; (b)前記先行板材の後端と前記後行板材の先端の接合
    後に、先行板材と後行板材を移動しながら、熱間板材の
    進行方向に間隔を有しかつ上下に配置された複数の押圧
    手段により前記板材接合部の強度が不十分な場合に当該
    板材接合部を切り離す強度試験を行う第2のステップ
    と; (c)前記板材接合部の強度試験により切り離されなか
    った熱間板材を前記熱間圧延工程で連続圧延する第3の
    ステップと; を有することを特徴とする熱間板材の圧延方法。
  13. 【請求項13】請求項11又は12記載の熱間板材の圧
    延方法において、さらに、 (d)前記板材接合部の強度試験で該接合部が破断した
    場合は、前記第1のステップの接合及び第2のステップ
    の強度試験を再度行う第4のステップ; を有することを特徴とする熱間板材の圧延方法。
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