JP3114564B2 - 積層電子部品の製造方法 - Google Patents

積層電子部品の製造方法

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JP3114564B2
JP3114564B2 JP07119696A JP11969695A JP3114564B2 JP 3114564 B2 JP3114564 B2 JP 3114564B2 JP 07119696 A JP07119696 A JP 07119696A JP 11969695 A JP11969695 A JP 11969695A JP 3114564 B2 JP3114564 B2 JP 3114564B2
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K1/02Details
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/12Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレクトロニクス分野で
用いられる積層電子部品の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】積層コンデンサ、LCチップ部品、多層
基板等に代表される積層電子部品は、セラミックグリー
ンシート上に所定の内部電極となる電極パターンを印刷
した後、複数枚積層した状態で焼結し、電極パターンが
内部に焼き付けられた構成となっている。ここでは、一
般的に製造されている積層セラミックコンデンサの製造
方法を代表例として、図4〜図11を参照して詳細を説
明する。
【0003】まず、図4は一般的なセラミックグリーン
シートの製造工程を示しており、ポリエステルフィルム
等のベースフィルム5の一方の面上に、強誘電粉末をブ
チラール樹脂等の有機バインダー中に分散し混合溶剤で
適度に希釈したセラミックスラリー18をナイフブレー
ド17により所定の厚みに塗布した後、ドライヤー19
で十分乾燥させて長尺状のベースフィルム付きセラミッ
クグリーンシート20をロール状に巻取る。このベース
フィルム付きセラミックグリーンシート20は、図5に
示すようにベースフィルム5とその上に乾燥させたセラ
ミックスラリー18、すなわちセラミックグリーンシー
ト6とで構成されている。
【0004】次に、このようにして得られたベースフィ
ルム付きセラミックグリーンシート20を順次必要寸法
にカッティングした後、セラミックグリーンシート6を
ベースフィルム5から剥離して、その上に図6に示した
スクリーン印刷方式により、作業台上24にセットした
セラミックグリーンシート6にペースト状の導電性塗料
23を印刷して所定の形状の電極パターン7を形成す
る。そして電極パターン7を印刷したセラミックグリー
ンシート6を乾燥させて必要枚数積層して加熱、加圧処
理を施してセラミック積層体を得たのち、この積層体を
焼成してチップ化し、端部に外部電極を形成した構造に
なっている。
【0005】ところで、電極パターン7を印刷するため
のスクリーン方式は、セラミックグリーンシート6に対
してスクリーン22を近接した状態でスキージ21を押
し下げて移動させるために、スクリーン22を構成して
いるシルクがスキージ21移動方向に伸びてしまい、ス
クリーン22のパターン面積よりも前方方向が大きくな
ってしまう。この傾向は、使用時間とともにさらに大き
くなり、印刷寸法精度や印刷厚みを著しく劣化させる原
因になるおそれがあった。さらに、スクリーン印刷方式
では、一般にスクリーン22メッシュの開口部の面積に
対して広く印刷され、その分を考慮してスクリーン22
メッシュを設計したとしても、希望する容量に命中させ
ることは困難であるという課題もあった。
【0006】しかも、上述したような現象、すなわち電
極パターン7の印刷精度や印刷厚みが劣化すると、印刷
後に行う積層時において積層ずれを発生させたり、焼成
後には層間剥離(デラミネーション)を誘発させたりす
るおそれがあり、致命的欠陥を招く原因ともなってい
た。
【0007】以上述べたようなスクリーン印刷方式にま
つわる課題を解決するために、図7に示したようなグラ
ビア印刷方式による電極パターン7の形成方法が提案さ
れている(特公平5−25381号公報、特開平3−1
08307号公報参照)。
【0008】グラビア印刷方式とは、図7のように剛体
ロール(以下グラビアロールと呼ぶ)8と、このグラビ
アロール8上の過剰塗料を掻きとるためのドクターブレ
ード11及びセラミックグリーンシート6をグラビアロ
ール8の表面に接圧させるための圧胴15から構成され
ている。ここで使用するセラミックグリーンシート6は
ベースフィルム5がまだ付いている状態である。
【0009】電極パターン7の印刷は、グラビアロール
8の表面上に彫刻あるいはエッチング等により設けられ
た凹状の凹み12で形成される。図8はグラビアロール
8上に設けられた凹状の凹み12の配列例である。この
凹状の凹み12部分にのみスラリー状の導電性塗料10
を埋設させて、グラビアロール8の表面上に圧胴15で
接圧されているセラミックグリーンシート6上へ導電性
塗料10とセラミックグリーンシート6の表面張力を利
用して、すなわち、両者のぬれ性により凹状の凹み12
から導電性塗料10を転写させて電極パターン7を形成
するものである。電極パターン7の形成後は連続してド
ライヤーに送り込まれ、導電性塗料10を十分に乾燥さ
せてから巻取り、印刷工程を終了する。
【0010】グラビアロール8は一般的に金属類、ガラ
ス類、セラミックス類、合成樹脂類等の固くて変形の起
こしにくい材質のものが用いられる。そのために経時的
な変化が少なく、グラビアロール8の表面上に設けられ
ている凹状の凹み12の精度も極めて安定している。従
って、このような性質を利用することにより、スクリー
ン印刷方式の課題であるスクリーン22の伸びによる寸
法精度の劣化や印刷厚みの安定性を図ることにより設計
通りの容量を確保し、印刷コストをも低減可能であると
いった方法である。
【0011】ここで、グラビアロール8の表面上に形成
され、電極パターン7となる凹状の凹み12に関して詳
細を説明する。通常、この凹状の凹み12は、1個の電
極パターンに対して1個の凹みを形成するのは少なく、
図9に示したようなセル16と呼ばれる小部屋を多数設
けて1個の電極パターンを形成する。このセル16は形
状的に様々な形状のものがあるが、一般的には図9のピ
ラミッド型、図10の格子型、図11の斜線型及びこれ
らの形状を応用したものを機械的、化学的に設けて使用
される。また、導電性塗料10の入る空間部分であるセ
ル16は、セル16とセル16とをつなぐ土手25で仕
切られている。印刷される厚みは、セル16の形状、セ
ル16の容積、1インチ当たりのセル16の個数及び土
手25の幅でコントロールする。
【0012】グラビア印刷方式は、以上述べたように、
セル16内に埋設させたスラリー状の導電性塗料10を
被印刷物に対して強制的に転写させるものではなく物理
的に転写させるため、スクリーン印刷方式で使用してい
るようなペースト状の導電性塗料23ではセル16から
離れないために印刷ができない。グラビア印刷用の導電
性塗料10は相当流動性があり、スクリーン印刷で使用
するペースト状の導電性塗料23とは性状的に異なり、
グラビア印刷方式の特徴的なところでもある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図7に示したグラビア
印刷方式は、グラビアロール8の表面上にセラミックグ
リーンシート6を圧胴15により接圧させて、セル16
の空間に埋め込まれた導電性塗料10をセラミックグリ
ーンシート6上に転写させなければ電極パターン7を形
成することができない。従って、単に印刷される厚みは
セル16だけでコントロールできないのが実情である。
すなわち、セル16から導電性塗料10がスムーズに抜
けるための塗料調整と、セラミックグリーンシート6上
の表面張力を考慮しておかなければ所望する印刷厚みは
得られない。特に、セラミックグリーンシート6と導電
性塗料10のぬれ性が適度にマッチングしないと、セラ
ミックグリーンシート6上に転移された導電性塗料10
が玉状になったり、必要以上に流れてしまったり、ある
いはセラミックグリーンシート6を溶解したりして所定
の形状の電極パターン7を得られないだけでなく、ショ
ート不良、絶縁不良と予想外の欠陥を招く原因ともなり
かねない。
【0014】このような状態を回避するために、導電性
塗料10中の溶剤比率を可能な限り下げて対策を講じる
のであるが、このようにして調合される導電性塗料10
は粘度が高くなりすぎて、今度はセル16中からの導電
性塗料10の転写が不安定となり、部分的に転写量のバ
ラツキが発生する。その結果、セル16からの転写物の
集合体である電極パターン7の表面に微小な凹凸やうね
りが発生したり、あるいはセル16から転写された状態
での導電性塗料10のレベリング性が悪くなり、セル1
6の形状がそのまま残ることもある。場合によってはセ
ル16からほとんど導電性塗料10が転写されないこと
もあり、そのため電極パターン7の印刷厚みに変動が生
じ、そのことによる容量変動や焼成時の層間剥離を誘発
するおそれがある。
【0015】逆に、セル16中からの転写性を改良する
ために溶剤成分比率を高くすると、今度はセラミックグ
リーンシート6を溶解させたり、電極パターン7内部に
むらが発生したりして容量を低下させてしまうといった
課題があった。
【0016】また、量産性向上のために印刷速度を速く
すると、セル16から導電性塗料10の転写が追いつか
ず、やはり電極パターン7にむら等を発生させて容量を
低下させてしまう。
【0017】以上のような傾向を改善するためには、若
干導電性塗料10を問題のない範囲で高粘度側にシフト
させるとともに、セル16からの転写率を一層向上させ
ることが望ましい。一般的にはグラビア印刷方式の場
合、セル16からの転写率は50〜60%程度なのであ
るが、導電性塗料10を高粘度側にシフトすると上述し
たように転写率が極端に低下してしまい、必要膜厚が確
保できなくなり問題が生じている。
【0018】そこで本発明はかかる問題を解決するため
になされたものであり、セル内に埋設されている導電性
塗料を強制的に引き出し、比較的高粘度塗料であって
も、また、高速度印刷であってもセルから均一に引き出
すことができ、さらに転写率をも著しく向上させるもの
である。その結果、セルからの転写物の集合体である電
極パターンの微小な凹凸やうねりを解消し、かつ、厚み
むらを軽減、抑制して問題のない電極パターンを形成す
ることにより、量産性、信頼性にすぐれた積層電子部品
を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、セラミックグリーンシート上に所定の電極
パターンをグラビア印刷により設ける印刷工程と、前記
電極パターンを乾燥させ複数枚積層した後、加圧、圧着
して所定の形状に切断し、焼成を行う工程とを備えた積
層電子部品の製造方法において、圧胴内に固定されて設
けられた永久磁石により前記グラビア印刷時に剛体ロー
ルの表面に印加磁界を付与するとともに、前記印加磁界
の方向を前記剛体ロールの表面に対して垂直方向に付与
するものである。
【0020】また、圧胴の支持体である鉄心上に被覆さ
れて設けられた表面にN極とS極の極性を持ったゴム磁
石により前記グラビア印刷時に剛体ロールの表面に印加
磁界を付与するとともに、前記印加磁界の方向を前記剛
体ロールの表面に対して平行方向に付与するものであ
る。
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】このようにしてグラビア印刷方式による積層電
子部品を製造すれば、セル内に埋設されている導電性塗
料を強制的に引き出し、比較的高粘度塗料であっても高
速度印刷であってもセルから均一に導電性塗料を引き出
すことが可能となり転写率を著しく向上させることがで
きる。その結果、セルからの転写物の集合体である電極
パターンの微小な凹凸やうねりを解消し、さらに、厚み
むらを軽減、抑制して問題のない電極パターンを形成す
ることができ、量産性、信頼性に優れた積層電子部品の
製造が可能となる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明の第1の実施例について具体
的に説明する。具体的な説明に際しては積層セラミック
コンデンサの製造方法を例として説明する。
【0025】まず、図4に示した従来のセラミックグリ
ーンシート製造装置を用いて、主面側を離形形処理した
厚さ40μmのポリエステルフィルム5上にセラミック
スラリー18をナイフブレードコーティング方式により
所定の厚みに塗布する。セラミックスラリー18は下記
に示す組成で、ボールミル分散して調合した塗料を用
い、ナイフブレード17とポリエステルフィルム5の隙
間を70μmにして塗布した。
【0026】 アルミナ+ホウケイ酸ガラス粉末 55重量部 ブチラール樹脂+可塑剤 5重量部 溶剤(酢酸nブチル) 40重量部 ここで使用するポリエステルフィルム5、セラミックス
ラリー18は従来より公知の材料が使用可能であり限定
されるものではない。同様に、セラミックスラリー18
の塗布方式としては、ナイフブレードコーティング方式
に限らず、リバースロールコーター方式、ノズルコータ
ー方式、グラビアコーター方式等いずれの方式を適用し
ても何ら差し支えはない。
【0027】次に、ポリエステルフィルム5上に形成し
たセラミックスラリー18をドライヤー19で十分乾燥
させて長尺状のベースフィルム付きセラミックグリーン
シート20を得る。以上のようにして得られた長尺状の
ベースフィルム付きセラミックグリーンシート20は、
図1に示すグラビア印刷装置に移送される。このベース
フィルム付きセラミックグリーンシート20は図5のよ
うにベースフィルム5とセラミックグリーンシート6と
で構成されている。
【0028】図1に示したグラビア印刷装置に移送され
たベースフィルム付きセラミックグリーンシート20
は、速度50m/分で順次繰り出され、グラビアロール
8の表面上からベースフィルム付きセラミックグリーン
シート20を介し配備してある圧胴15により一定の圧
力で接圧される。この時セラミックグリーンシート6側
はグラビアロール8の表面上に接触するように繰り出さ
れている。
【0029】上述した圧胴15は、非磁性の材質である
18−8ステンレスパイプ2内に永久磁石1を配備し、
18−8ステンレスパイプ2上に硬度75度のウレタン
ゴム4を被覆したもので、このウレタンゴム4部だけが
ベアリング3を介して回転する構造となっている。18
−8ステンレスパイプ2内に配備されている永久磁石1
は常に固定状態で、ウレタンゴム4部を通過してグラビ
アロール8の表面上に500Gの垂直磁界が印加される
ように配備してある。
【0030】この垂直磁界により、グラビアロール8の
表面の凹み12内部に埋設されている導電性塗料10を
強制的に引き上げる。そして、引き上げられた凹み12
からの転写物である導電性塗料10の集合体をセラミッ
クグリーンシート6上に電極パターン7として形成す
る。電極パターン7の形成は、圧胴15によりセラミッ
クグリーンシート6がグラビアロール8の表面上に接圧
されている間にグラビアロール8の表面上に形成されて
いる凹み12から導電性塗料10が転写された時に形成
される。
【0031】グラビアロール8の表面の凹み12内部に
導電性塗料10を埋設させるには、グラビアロール8を
インキパン9に投入されている導電性塗料10に浸し、
グラビアロール8の表面に接圧されているドクターブレ
ード11により過剰な導電性塗料10を掻きとると、凹
み12部にのみ導電性塗料10が埋設される。図1中の
記載番号10aは凹み12中に埋設された導電性塗料1
0の状態を示している。
【0032】電極パターン7形成後はドライヤーに連続
して搬送され乾燥し、ロール状に巻き取られて印刷工程
を終了する。
【0033】ここで、凹み12の形状は図10の格子型
を用いた。また、凹み12の寸法は1インチ当たり15
0個の格子を形成したものを使用し、深さは25μm、
土手25の幅は10μmである。ここで用いた凹み12
の形状、凹み12の寸法、深さ、及び土手25の幅は何
ら限定されるものではなく、所望する電極パターン7が
得られるものであればいかような形状であってもよい。
さらに、凹み12の製作方法は機械的に彫刻されたも
の、塑性変形を利用したもの、化学的に処理された方法
であっても何ら差し支えはない。また、グラビアロール
8の材質に関しても、金属類、ガラス類、セラミックス
類、合成樹脂等の剛体ロールを用いることも可能であ
る。
【0034】さらに、導電性塗料10は、粒径0.4〜
1.0μmのNi粉末を100重量部として分散剤1重
量部、セルロース系樹脂3重量部と、酢酸nブチルをボ
ールミルで混合分散して、B型粘度計で800cpsと
なるように調合した。
【0035】なお、本実施例の圧胴15内部に用いた永
久磁石1は、特に限定したものではなく、グラビアロー
ル8の表面に対して垂直磁界が付与される構造であれば
よく、ソレノイドコイル等を永久磁石1の代わりに配備
した圧胴であってもよい。
【0036】以上のようにして、圧胴15の内部に永久
磁石1を配備したグラビア印刷方式によりセラミックグ
リーンシート6上に形成した電極パターン7を100個
抜き取り、蛍光X線装置を用いてセラミックグリーンシ
ート6上の電極パターン7の塗着量を測定した。測定結
果を図3に示す。図3は電極パターン7を100個測定
後、最大塗着量●と最小塗着量○をばらつきとし、10
0個の平均塗着量を*で表示した。
【0037】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図2は本発明の第
2の実施例を示すグラビア印刷方式の図である。図中の
グラビア印刷方式の構成は実施例1で説明した図1と同
様であるが、図1の構成と異なるのは、グラビアロール
8上にある圧胴15の構成を外周部に磁界が発生するよ
うにした点である。
【0038】もう少し圧胴15部の構成の詳細について
説明すると、圧胴15の支持体である鉄心14上に表面
がN極とS極の磁極を持ったゴム磁石13を被覆して作
成した圧胴15を配備した。磁界の強さは、実施例1と
同様にグラビアロール8の表面上において500Gの強
度で印加できる強さである。この構成の場合、磁界はグ
ラビアロール8の表面に対して垂直に作用する力よりも
N極とS極が隣接して配備されているので、磁界の発生
方向としては若干傾斜する方向で作用することとなる。
【0039】このように構成した圧胴15をグラビアロ
ール8上に配備して電極パターン7を形成した。ここ
で、使用するセラミックグリーンシート6、印刷速度、
導電性塗料10、グラビアロール8の表面上の凹み12
の形状等の印刷条件は、実施例1の印刷条件と全く同様
にしてセラミックグリーンシート6上に電極パターン7
を形成した。
【0040】以上のようにして作成した電極パターン7
を実施例1と全く同様にして、100個抜き取り蛍光X
線装置で塗着量を測定した。測定結果を図3に示す。図
3は電極パターン7を100個測定後、最大塗着量▲と
最小塗着量△をばらつきとし、100個の平均塗着量を
*でプロットした。
【0041】(比較例1)実施例1と全く同様にして、
図1に示したグラビア印刷方式により電極パターン7を
形成した。ここで、圧胴15は単に鉄心上にゴムを被覆
した従来から公知のものを使用した他は実施例1と全く
同様の印刷条件で電極パターン7を形成した。
【0042】形成した電極パターン7は、ここでも実施
例1と全く同様にして100個抜き取り、蛍光X線装置
で塗着量を測定した。図3に測定結果を示す。図3は電
極パターン7を100個測定後、最大塗着量■と最小塗
着量□をばらつきとし、100個の平均塗着量を*でプ
ロットした。
【0043】なお、本実施例1、実施例2、比較例で使
用した磁性粉末はNi粉末を使用したが、Ni粉末に限
らずフェライト粉末、酸化鉄粉末等の磁性粉末を利用す
るものであればあらゆるものに応用可能である。また、
本実施例では積層セラミックコンデンサの製造方法を例
にして説明したが、積層セラミックコンデンサの他、L
Cチップ部品、セラミック多層基板、チップインダクタ
ンス及びチップコンデンサ等の積層電子部品の製造方法
にも適用可能である。
【0044】本実施例の積層電子部品の製造方法によれ
ば、グラビアロール8上に配備してある圧胴部からグラ
ビアロール表面上に磁界を付与することにより、従来方
式である比較例に比べて著しく塗着量が向上し、その塗
着量のばらつきも極めて小さいことが図3より分かる。
【0045】ここで、実施例1と実施例2において電極
パターン7の塗着量において効果の違いが若干異なって
いる。実施例1の方が実施例2よりもばらつきが小さ
い。これは、実施例1では圧胴15の内部に設けた永久
磁石1が固定化しているため磁界が安定しており、か
つ、磁界方向がグラビアロール8の表面に対して垂直に
作用する構成になっている。一方、圧胴表面にゴム磁石
13を配備した実施例2では、N極とS極が隣接してい
るため磁界方向はグラビアロール8の表面に対して傾向
的には平行方向に付与されることとなり、実質的には磁
力が軽減する。また、圧胴15が回転しているために磁
界が変化しやすいことも考慮される。その結果、電極パ
ターン7の形成時において若干転写率にばらつきが発生
するものと考えられる。しかし、凹み12から導電性塗
料10を物理的に引き出すのではなくて、強制的に引き
出すため安定度は高い。
【0046】いずれにしても、実施例1で示した圧胴1
5の構成にすれば、電極パターン7の塗着量にして15
%、ばらつきは3.5倍、実施例2では塗着量にして1
3%、ばらつきは1.9倍と比較例に比べて向上してい
る。塗着量が向上しているということは凹み12からの
導電性塗料10の転移率が向上したことを意味してお
り、ばらつきが小さいことはセルからの転写率が安定し
ていることを示している。
【0047】従来方式である比較例では、セルからの導
電性塗料の転写メカニズムがセラミックグリーンシート
と導電性塗料のぬれ性に起因した物理的な現象を期待し
たものであるため、セラミックグリーンシートの表面が
微妙に変化したり、導電性塗料も微妙に変化すると、そ
の微妙な変化そのものが転写率そのものに作用してしま
う。セラミックグリーンシートの全長、全幅に渡って全
て均質であることを望むのは不可能であり導電性塗料に
ついても同様である。従って、連続的に送り込まれてく
るセラミックグリーンシートの場所によっては、セルか
らの転写率も変化しやすいと言わざるを得ない。その結
果、転写率も低く、ばらつきも発生しやすい。
【0048】なお、実施例1で示した構成の圧胴15
は、永久磁石1を圧胴15の内部に配備するため、圧胴
15の直径が大きくなりやすく製作コストも割高にな
る。一方、圧胴15の外周面にゴム磁石13を配備した
実施例2の方式では、圧胴自体の大きさは比較的コンパ
クト化が可能であり、製作コストも安価である。しか
し、性能的には図3に示したように圧胴15の内部に永
久磁石1を配備した実施例1の方式の方が高い。
【0049】いずれにしても、昨今の積層電子部品の小
型化、高精度化、高品質化に対応を図る意味で、製品の
要求特性に適応した方式を選択することが望ましい。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明は、グラビアロール
上に配備してある圧胴部からグラビアロールの表面に印
加磁界を付与することにより、グラビアロール上に設け
てあるセルから導電性塗料を強制的に引き上げることに
より転写率を著しく向上させることができる。
【0051】また、形成される電極パターンの塗着量の
ばらつきも小さくなり、このことにより、量産性、信頼
性に優れた積層電子部品の製造方法を可能にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における、圧胴の構成を
示す模式概略図
【図2】本発明の第2の実施例における、圧胴の構成を
示す模式概略図
【図3】本発明と従来例とを比較して示す電極パターン
の塗布量を示す説明図
【図4】一般的なセラミックグリーンシートの製造工程
を示す概略図
【図5】ベースフィルム付きセラミックグリーンシート
の概略簡易図
【図6】一般的なスクリーン印刷方式の概略図
【図7】一般的なグラビア印刷方式による電極パターン
形成の模式概略図
【図8】グラビアロール上に形成された電極パターンの
模式図
【図9】代表的なピラミッド型セル形状の模式図
【図10】代表的な格子型セル形状の模式図
【図11】代表的な斜線型セル形状の模式図
【符号の説明】
1 永久磁石 2 18−8ステンレスパイプ 3 ベアリング 4 ゴム 5 ポリエステルフィルム 6 セラミックグリーンシート 7 電極パターン 8 グラビアロール 9 インキパン 10 導電性塗料 10a セル内部にある導電性塗料 13 ゴム磁石 14 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 康晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−108307(JP,A) 特開 平6−188146(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/40 H01G 13/00 - 13/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックグリーンシート上に所定の電
    極パターンをグラビア印刷により設ける印刷工程と、前
    記電極パターンを乾燥させ複数枚積層した後、加圧、圧
    着して所定の形状に切断し、焼成を行う工程とを備えた
    積層電子部品の製造方法において、圧胴内に固定されて
    設けられた永久磁石により前記グラビア印刷時に剛体ロ
    ールの表面に印加磁界を付与するとともに、前記印加磁
    界の方向を前記剛体ロールの表面に対して垂直方向に付
    与する積層電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 セラミックグリーンシート上に所定の電
    極パターンをグラビア印刷により設ける印刷工程と、前
    記電極パターンを乾燥させ複数枚積層した後、加圧、圧
    着して所定の形状に切断し、焼成を行う工程とを備えた
    積層電子部品の製造方法において、圧胴の支持体である
    鉄心上に被覆されて設けられた表面にN極とS極の極性
    を持ったゴム磁石により前記グラビア印刷時に剛体ロー
    ルの表面に印加磁界を付与するとともに、前記印加磁界
    の方向を前記剛体ロールの表面に対して平行方向に付与
    する積層電子部品の製造方法。
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