JP3113944U - 木材の節を浮き立たせた天然木の装飾材からなる家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】木材の節のある面を特徴付けて、装飾性を持たせた上に木材の本来の特性が生かされ装飾材として家具に使用すれば、今までにない趣をもった天然性の加工材であり、商品価値の高い家具を得られるようにする。とくに木材の特定の面の節を、外観上は節を浮き上がらせて、保護剤による処理をするとともに、自然な外観の板ように趣のある家具が得られるようにする。
【解決手段】木材の節のまわりを深さ0.1〜7mm程度、さらに節の端から幅10〜70mmに彫り込み、その部分を研磨する。さらに板材の表面の節の数によるが、節の数2〜5程度がインテリアとしても装飾材として、20cm2あたり1個程度の節が存在している木材を使用する。これに保護剤と顔料からなる塗料を塗布して節をさらに際立たせた装飾材を使用して、自然性のある家具になる。
【選択図】図1

Description

この考案は、少なくとも1面に節のある木材を、外観上は節を浮き立たせた天然木を使用した家具に関する。
従来、節のある木材は、節の無い木材に比べて一般的には品質が落ちるものとされ、特に家具のように、木材の木肌をそのまま見せる部分では、節のない木材を選ぶ傾向がある(特許文献1)。しかし、木材の節は木の枝の跡であって、木材であることの証し・特徴そのものであるところから、まったく節のない木材は数が限られている。そのため特徴ある木目のある装飾材の木材においては品薄になりやすく、価格も高くなってしまう。その代用品を提供されている(特許文献2)。
一方、見栄えの面で見える部分での使用が嫌われがちな節のある木材は、住宅の見えない部分の構造材に使用されることが多いが、そのように使用が限定される状況が続くと、有限で貴重な木材資源を有効に活用できないこととなる。これは木材資源の大切さからすれば、決して軽視できない問題である。節のある木材を節のない木材、装飾材に使用としている(特許文献3)。
反面そのような状況で、木材の特徴である節の形状、数からその面を特徴つけると、装飾材の可能性が十分に高くなり、また木材の天然性がある節のある木材が廃材から有効な木材資源として活用して行くことができる。木材の天然性と自然性を高めるために節付きの木材の使用が期待されている。これらの家具の需要も要望されている。
特開2000−25014号 特開平11−314207号 特開平11−77612号
節を活かす方法として、木材の節の部分が自然に浮き出たような感じにすることが考えられる。装飾材として家具に使用して自然性を高めることを期待されている。
この考案の課題は、節を隠す方法ではなく、木材の節のある面を特徴付けて装飾性を持たせる。それにより木材の本来の特性である天然性が生かされ装飾材として家具に使用すれば、今までにない趣をもった加工材になり、商品価値の高い家具が得られるようにする。
さらにこの考案の課題は木材の特定の面の節を、外観上は節を浮き上がらせる処理をするとともに、自然な外観の板ように趣のある家具が得られるようになる。
この考案は、家具に使用する木材の面を、見栄えと趣があるようにした装飾材である。この木材の節のまわりを深さ0.1〜7mm程度、さらに節の端から幅10〜70mmに彫り込み、その部分を研磨する。単に節を残すだけでなく、周辺を掘り込むことにより装飾材になる。また掘り込みが浅いと節の特徴が見られない。また掘り込みすぎると装飾材の強度も弱くなり、さらにデザイン的に満足感が少なくなってくる。インテリアの装飾材としては深さが0.1mmから7mmが適している。また節の周りとしては一定していないが、節の端から彫り込み幅として10〜70mmの長さまで彫り込むことにより特長がえられる。さらに板材の表面の節の数によるが、これは使用する木材の種類、年輪によるが、節の数2〜5程度がインテリアとしても装飾材として適している。とくに20cm2あたり1個程度の節が存在していることが優れた装飾材になる。また木材の種類としては一般に家具として使用されている木材なら使用できるが、通常は年輪の浅い広葉樹、針葉樹の木材が使用できる。広葉樹としてアルダー材、ウオールナット材などが使用される。さらに浮き上がらせた節は硬いものであり、これにラッカー、ウレタン樹脂の液体、植物性油脂などの保護剤を塗布して節をさらに際立たせて家具の材料とする。そして節のある自然の木材を使用した趣のある家具となる。一般に廃棄物になる有節木材の使用範囲が拡大し、木材資源の有効利用が促進されることから環境的に効果を有している。
保護剤は植物油脂として天然、あるいは合成したものが使用される。とくにヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、菜種油、米ぬかワックスなどが好ましい。この植物油脂に一般に使用される顔料および添加剤を添加することができる。
また、上記の節付の木材からの装飾材の製造方法は、節のある節付の板面に、節に沿って順次彫り込み上記の深さ、長さにえぐりカッターにより彫り込み、節のから漸次彫り込む工程と、その中心部の周りを研磨して木材本体の節と切削面の差を大きくして、節を浮き立たせる工程と、植物油脂による塗装を施す工程を含むものである。研磨は2種類以上のサンドペーパーにより順次に研磨する。
このような節と切削面を浮き立たせる工程、節の表層木板の研磨によって滑らかにする工程、塗装によって装飾材を保護する工程により、節付の木材からの装飾材が得られる。これを材料にした家具を製造することである。家具として、ソファー、椅子、テーブル、ベンチ、机、本箱、食器棚、タンスの表面に使用すると自然の趣をもたせた家具になる。これらの家具に限定するものではない。またそれぞれの家具に使用する箇所は主に表面に使用される。
図1に示すような装飾材を作製するあたり、節付き幅25mm、長さ500mmのアルダー材(アメリカ産)を使用した。アルダー材において節のまわりを深さ漸次0.1mmから最深部7mmに、節の端から狭いところで幅10mmで、広いところで70mmにえぐりカッターにより彫り込み、その部分をエアーサンダー(4種類のサンドペーパー)のより順次に研磨した。つぎにヒマシ油と顔料入りの塗料により研磨した部分に塗布した。これにより表面が保護され、美観的に優れた節つき装飾材が得られた。
図2に示すようなソファーを作製するあたり、節付き幅20mm、長さ700mmのアルダー材(アメリカ産)を使用した。ソファーの肘部分、背板部のアルダー材において節のまわりを深さ漸次0.1mmから最深部7mmに、節の端から狭いところで幅10mmで、広いところで70mmにえぐりカッターにより彫り込み、その部分をエアーサンダー(4種類のサンドペーパー)のより順次に研磨した。つぎにヒマシ油と顔料入りの塗料により研磨した部分に塗布した。これにより表面が保護され、美観的に優れた節つき装飾材が得られた。
図3に示すようなサイドボードを作製するあたり、節付き幅450mm、長さ1700mmのアルダー材(アメリカ産)を使用した。サイドボードの天板部分、戸板部のアルダー材において節のまわりを深さ漸次0.1mmから最深部7mmに、節の端から狭いところで幅10mmで、広いところで70mmにえぐりカッターにより彫り込み、その部分をエアーサンダー(4種類のサンドペーパー)のより順次に研磨した。つぎにヒマシ油と顔料入りの塗料により研磨した部分に塗布した。これにより表面が保護され、美観的に優れた節つき装飾材が得られた。
木材の節を浮き立たせた天然木の装飾材 節を浮き立たせた天然木装飾材を使用したソファー 節を浮き立たせた天然木装飾材を使用したサイドボード

Claims (3)

  1. 木材の節がある装飾材を使用した家具において、木材の節のまわりを深さ0.1〜7mm程度、さらに節の端から幅10〜70mmを彫り込み、その部分を研磨して、保護塗料を塗布することによって得られた節付き木材を使用することを特徴とする木材の節を浮き立たせた天然木の装飾材からなる家具
  2. 請求項1において、木材の節がある装飾材を製作する当たり、えぐりカッターにより彫り込み、その部分を2種類以上のサンドペーパーにより順次に研磨することによって得られた節付き木材を使用することを特徴とする木材の節を浮き立たせた天然木の装飾材からなる家具
  3. 請求項1において、えぐりカッターにより彫り込み、その部分を順次に研磨した後、保護剤としてラッカー、植物性油脂、液体ウレタン樹脂と家具に適した顔料、および添加剤からなる保護塗料によって研磨した部分に塗布した節付き木材を使用することを特徴とする木材の節を浮き立たせた天然木の装飾材からなる家具。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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