JP3113771U - 歩行用スキー - Google Patents

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光衛 大堀
大堀 恭正
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Abstract

【課題】上りや下りの斜面で、切換える必要がなく、上り斜面では逆走を防止して歩き易く、下りの斜面ではそのまま滑降することができ、長時間歩行しても疲れない歩行用スキーを提供するものである。
【解決手段】スキー板2の底面に凹部3を形成し、この凹部3の内側に駒4で形成されたストッパー5が設けられ、この駒4のスキー板2の進行方向側の端部は、軸7に回動自在に支持されていると共に、駒4の上部がコイルスプリング8により弾性的に支持されて、上り斜面ではストッパー5が突出して逆走を防止するようにした歩行用スキーである。
【選択図】 図4

Description

本考案は、歩行用スキーに関するものである。
近年、比較的低い山の中を歩行用スキーを履いて、歩行する歩くスキーが普及してきている。この歩行用スキーは、通常のゲレンデ用のスキー板よりも幅が狭く長さが短く軽量で、靴止め金具も大きく回動するように形成されていて、高齢者や子供が長時間歩行しても疲れない構造となっている。一般には雪が積もった遊歩道や林道など道に沿って歩くことが多いが、上りや下りの斜面が連続しており、下り斜面では滑降できるが、上り斜面では逆走しないようにエッジを立てて歩行しなければならず、長時間歩行すると疲れる問題があった。
このため、上り斜面を歩行する時に逆走しない歩行補助具も開発されている。この歩行補助具は、スキー板に取付けた基板に、複数の滑り止め部材を下駄の歯状に連結し、これをリンク機構を介して、基板に取付けたスライド部材に回動自在に連結して、上り斜面を歩行する時には、下駄の歯状の滑り止め部材を雪中に突き刺して歩行するようにしたものである(特許文献1)。
またスキー板の設置面に複数の貫通孔を開孔し、ばねヒンジにより、折り畳み時には滑走面と略同一面に納められ必要時にスリップ止め刃と横滑り止め刃が突出するようにした滑り止め付雪面歩行具も提案されている(特許文献2)。
しかしながら、この歩行補助具や滑り止め付雪面歩行具は、上りや下りの斜面で、それぞれ切換えて滑り止め部材を回動させなければならず、実用上極めて使いづらい欠点があった。
特開平9−677号公報 特開2003−299763
本考案は上記問題を改善し、上りや下りの斜面で、切換える必要がなく、上り斜面では逆走を防止して歩き易く、下りの斜面ではそのまま滑降することができ、長時間歩行しても疲れない歩行用スキーを提供するものである。
本考案の請求項1記載の歩行用スキーは、スキー板の底面に凹部を形成し、この凹部の内側に、スキー板の進行方向と反対側の端部がスキー板の底面から弾性的に出没するストッパーを設けて、上り斜面での逆走を防止するようにしたことを特徴とするものである。
本考案の請求項2記載の歩行用スキーは、ストッパーが駒で形成され、この駒のスキー板の進行方向側の端部が凹部に回動自在に支持されていると共に、コイルスプリングまたはバネ板で弾性的に支持されて、駒のスキー板の進行方向と反対側の端部がスキー板の底面から弾性的に出没するようにしたことを特徴とするものである。
本考案に係る請求項1記載の歩行用スキーによれば、平面を走行する時や、下り斜面を滑降する時には、ストッパーは凹部内に押し込められ、走行や滑降が通常のスキーと同様にスムースに行なうことができる。上り斜面を歩行する時には、凹部から突出するように弾性的に支持されているストッパーの他端が雪に食い込む状態となって逆走を防止してスムースに歩行することができる。
また請求項2記載の歩行用スキーによれば、駒で形成されたストッパーが凹部に回動自在に支持されていると共に、コイルスプリングまたはバネ板で弾性的に支持されているので、上り斜面を走行する時に、駒がスキー板の底面から突出して逆走を確実に防止することができる。
以下本考案の実施の一形態を図1ないし図4を参照して詳細に説明する。図において1は歩行用スキーで、スキー板2の底面には図2に示すように千鳥状に複数の凹部3が形成されている。この凹部3の内側には駒4で形成されたストッパー5が設けられている。この駒4は図3に示すように、先端側が円弧状に形成され後端側がエッジ状に形成されている。この駒4のスキー板2の進行方向側の端部は、軸7に回動自在に支持されていると共に、駒4の上部がコイルスプリング8により弾性的に支持されている。また図1に示すように、スキー板2の上面中間に靴取付け金具9が設けられ、ここにスキー靴10が開閉自在に取付けられるようになっている。
上記構成の歩行用スキー1は、平面を走行する時や、図1に示すように下り斜面を滑降する時には、ストッパー5が雪11により凹部3内に押し込められてコイルスプリング8が圧縮された状態になり、走行や滑降が通常のスキーと同様にスムースに行なうことができる。
上り斜面を歩行する時には、図4に示すように、足を交互に上げながら歩行するので、歩行用スキー1を斜面から上げると駒4がコイルスプリング8で押されてストッパー5の尖った下端が凹部3から突出し、スキー板2を下げると雪11に食い込む状態となってストッパーが働き、逆走を防止することができる。このため上り斜面でも、スムースに歩行することができる。特にストッパー5が複数個取付けられているので、多数のストッパー5が作用して、逆走を確実に防止することができる。
図5ないし図7は本考案の他の実施の形態を示すもので、スキー板2の底面に千鳥状に複数の凹部3が形成され、この凹部3の内側にはスキー板2の進行方向前方にバネ板12の一端がビス13で固定され、バネ板12の他端が前記凹部3から弾性的に突出するストッパー5が設けられている。
上記構成の歩行用スキー1は、平面を走行する時や図5に示すように、下り斜面を滑降する時には、ストッパー5のバネ板12が進行前方の一端が固定されているので、バネ板12は雪11により凹部3内に押し込められ、走行や滑降が通常のスキーと同様にスムースに行なうことができる。
上り斜面を歩行する時には、図7に示すように歩行用スキー1が逆走しようとするので、凹部3から突出するように弾性的に支持されているストッパー5のバネ板12の他端が雪11に食い込む状態となってストッパーが働き、逆走を防止してスムースに上り斜面を歩行することができる。
なお上記説明ではストッパー5を取付ける凹部3を歩行用スキー1の底面に千鳥状に複数配置した場合について示したが、任意の位置に配置した構造でも良く、またストッパー5は1個取付けた構造でも良い。また駒を弾性的に支持するコイルスプリング8の代わりにバネ板を用いた構造でも良い。
本考案の実施の一形態による駒で形成したストッパーを取付けた歩行用スキーが下り斜面を滑降している状態を示す要部拡大断面図である。 図1の歩行用スキーの要部底面図である。 駒で形成したストッパーを示す斜視図である。 歩行用スキーが上り斜面を歩行している状態を示す要部拡大断面図である。 本考案の他の実施の形態によるバネ板で形成したストッパーを取付けた歩行用スキーが下り斜面を滑降している状態を示す要部拡大断面図である。 図5の歩行用スキーの要部底面図である。 図5の歩行用スキーが上り斜面を歩行している状態を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
1 歩行用スキー
2 スキー板
3 凹部
4 駒
5 ストッパー
7 軸
8 コイルスプリング
9 靴取付け金具
10 スキー靴
11 雪
12 バネ板
13 ビス

Claims (2)

  1. スキー板の底面に凹部を形成し、この凹部の内側に、スキー板の進行方向と反対側の端部がスキー板の底面から弾性的に出没するストッパーを設けて、上り斜面での逆走を防止するようにしたことを特徴とする歩行用スキー。
  2. ストッパーが駒で形成され、この駒のスキー板の進行方向側の端部が凹部に回動自在に支持されていると共に、コイルスプリングまたはバネ板で弾性的に支持されて、駒のスキー板の進行方向と反対側の端部がスキー板の底面から弾性的に出没するようにしたことを特徴とする請求項1記載の歩行用スキー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114949827B (zh) * 2022-04-30 2023-01-31 吉林大学 一种滑雪板的行走和滑行转换装置

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