JP3112519U - 枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンパクトな構成によって枕本来の機能とは別の機能を持たせる。
【解決手段】 押圧部分40,50は、枕本体10の一端部11に近づくに従って離間距離が狭まるように、くぼみ部30内で延在している。使用者は、押圧部分40,50が使用者の後頭骨下縁に当たるように後頭部を保持部20に載せて使用する。
【選択図】 図1

Description

本考案は、枕に関し、特に仰向け寝姿勢になった者の頭部を保持するとともに頭部を押圧可能に構成された枕に関するものである。
一般的に、寝ている者の頭部を支えるために枕が用いられる。すなわち、人間の骨格自体が元々S字に曲がっていて、寝ている時にもそのS字を自然に保つことが望ましいことから、頭部を枕で支えている。また、寝ている時に枕を用いることにより、頭部の重さを支えている頸椎を安定させることもできる。
このような頭部を支えるという枕の基本的な機能に別の機能を持たせた枕が従来から数多く提案されている。その一例を示すと、頭部を載置し、左右にローリング運動させたときに後頭部の頚椎部分を適度に押圧刺激することができる硬さを有する枕体と、この枕体を左右にシーソー運動させるための駆動手段とを備えた枕がある(例えば、特開2005−27817号公報)。
しかしながら、上述した枕は駆動手段を備えており、そのために枕自体が大型化し、また重量化する。したがって、上述した枕では、例えば家の寝室等の特定な場所に載置しておき、その場所でのみ用いるという使用方法になってしまう。すなわち、持ち運びが容易で、寝姿勢が可能な場所であればどこでも気軽に使用できるという枕本来の用い方をすることは困難である。
本考案は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、コンパクトな構成によって枕本来の機能とは別の機能を持たせることにある。
かかる目的のもと、本考案が適用される枕は、使用者の後頭部を保持する保持部と、保持部で後頭部が保持された状態にて使用者の首部に近い後頭部の下部を押圧する押圧部と、を含むものである。そして、押圧部は、後頭部の下部の右側を押圧する第1の押圧部分と、後頭部の下部の左側を押圧する第2の押圧部分とを有する。第1の押圧部分と第2の押圧部分とは互いに離間して配置されている。また、第1の押圧部分および第2の押圧部分は、第1の押圧部分と第2の押圧部分との離間距離が保持部で保持される後頭部から首部に行くに従って小さくなっていくように配置されている。
ここで、第1の押圧部分および第2の押圧部分の各々の押圧面に形成された凸部を更に含むことを特徴とすると、押圧力を高めることができる点で好ましい。また、保持部で保持される後頭部から首部の方向に延びるくぼみ部を更に含むことを特徴とすると、押圧個所を限定することができる点で好ましい。
また、第1の押圧部分および第2の押圧部分の各々は、保持部よりも高反発であるように構成するのが一層好ましい。また、第1の押圧部分および第2の押圧部分の各々の押圧面は、他方に近づくに従って低くなるように傾斜しているように構成するのも好ましい。また、第1の押圧部分の押圧面と第2の押圧部分の押圧面とが互いに離れて位置するように構成するのも好ましい。また、第1の押圧部分および第2の押圧部分の各々は、保持部で保持される後頭部から首部に延びる線に対して対称形状であるように構成するのも好ましい。
本考案によれば、コンパクトな構成によって枕本来の機能とは別の機能を持たせることが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本考案の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る枕1を示す概略構成図であり、図2は、枕1の平面図である。図3は、図2の線III−IIIによる断面図であり、図4および図5は、押圧部分40,50の形状を説明するための説明図である。
図1に示すように、枕1は、枕本体10と、枕本体10の上面部に形成された保持部20と、保持部20の略中央部分から枕本体10の一端部11まで延在するくぼみ部30と、保持部20に隣接すると共にくぼみ部30に形成された押圧部分40,50(第1の押圧部分、第2の押圧部分)と、を備えている。保持部20は、すり鉢状に形成された保持面21を有し、この保持面21により、仰向け寝姿勢になった使用者の後頭部を保持する。
押圧部分40,50は、保持部20の保持面21よりも突出するように形成されている。また、押圧部分40は、保持部20の、くぼみ部30により分断された保持面21の一方からくぼみ部30を横切るように延在している。また、押圧部分50は、保持部20の、くぼみ部30により分断された保持面21の他方からくぼみ部30を横切るように延在している。押圧部分40は、基端41から先端42へと延在し、押圧部分50は、基端51から先端52へと延在している。そして、押圧部分40,50の各々の先端42,52は、互いに離間している。このように、押圧部分40,50は、互いに連続するように形成されていない。すなわち、図2に示すように、押圧部分40の上面である押圧面43と押圧部分50の上面である押圧面53とは連続しておらず、互いに離れて位置する。
図2に示すように、押圧部分40,50は、枕本体10の一端部11に近づくに従って離間距離が狭まるように、くぼみ部30内で延在している。このように、押圧部分40,50は、互いに対向するように配設されている。
また、保持部20、くぼみ部30および押圧部分40,50は、枕本体10の中央線Aに対して左右対称となるように形成配置されている。また、押圧部分40,50は、枕本体10と保持部20の保持面21とがなす略楕円形状の輪郭線Bに沿うように円弧状に延在している。
図4に示すように、押圧部分40は、くぼみ部30(図1又は図2参照)内において押圧部分50(図1又は図2参照)に近づくに従って低くなるように傾斜している。言い換えると、押圧部分40の押圧面43(図1又は図2参照)は、押圧部分50の押圧面53(図1又は図2参照)に向いている。特に図示しないが、押圧部分50の押圧面53(図1又は図2参照)は、押圧部分40の押圧面43(図1又は図2参照)に向いている。このように、押圧部分40,50の押圧面43,53(図1又は図2参照)の各々は、互いに対向するように傾斜している。なお、図3に示すように、くぼみ部30(図1又は図2参照)は、枕本体10の一端部11側が深く形成され、その逆の他端部12側が浅く形成されている。
図4に示すように、押圧部分40の基端41の幅寸法cは、先端42の幅寸法dよりも大きい。すなわち、押圧部分40は、基端41から先端42に行くに従って幅が狭くなっていくように形成されている。なお、特に図示しないが、押圧部分50も基端51から先端52に行くに従って幅が狭くなっていくように形成されている。
図5に示すように、押圧部分40の押圧面43には、球面形状に突出する凸部44が4つ並んで形成されている。なお、特に図示しないが、押圧部分50の押圧面53にも同様に、球面形状に突出する凸部44が並んで形成されている。
図6は、枕1と使用者Pとの位置関係を説明するための平面図である。
同図に示すように、仰向け寝姿勢の使用者Pが後頭部を枕1の保持部20(図1又は図2参照)に載せると、押圧部分40,50は、使用者Pの後頭部の、首部(頚椎)に近い下部を押圧することになる。より詳しく説明すると、使用者Pは、押圧部分40,50が使用者Pの後頭骨下縁(図示省略)に当たるように後頭部を保持部20(図1又は図2参照)に載せる。このようにして使用者Pの頭部が保持部20(図1又は図2参照)により保持されると、使用者Pの頭部の自重作用によって結果として押圧部分40,50が使用者Pの後頭骨下縁(図示省略)を押圧する(図3参照)。ここにいう後頭骨とは、頭蓋の後下部に位置する骨をいうものである。
更に説明すると、このような状態のまま、使用者Pが例えば10分程度静かに横になっていると、押圧部分40,50の後頭骨下縁への押圧作用によって、頸部に集中している筋肉群が弛緩する。このように後頭骨下縁を緩めることにより、自律神経の中の副交感神経が優位になり、後頭部にある延髄から脊髄液が脊椎を還流する。これにより、使用者Pの全身の血流が良好になり、肩こりや腰痛の改善のほかに、いろいろな不定愁訴が改善される。
また更に説明すると、首部には頭部を支える様々な筋肉(筋肉群)がある。すなわち、頚椎から始まり、頭の後ろ(後頭骨下縁)の方で停止する筋肉が何層にもなっている。そして、これらの筋肉群が緊張することによって、頭痛や肩こりなどの症状が出る一方で、これらの筋肉群を弛緩させることによって、頭痛や肩こりなどの症状が改善される。
ここで、押圧部分40,50は、枕本体10の他の部分よりも高反発の材質で形成されている。すなわち、押圧部分40,50は、枕本体10の他の部分よりも沈み込み量が小さくなるような材質で形成されている。その一例を示すと、押圧部分40,50をシリコンゴムやプラスチック等により成形し、枕本体10の他の部分をウレタン等により成形する。
このように押圧部分40,50と枕本体10の他の部分との材質を使い分けると、次のような点で有利である。すなわち、押圧部分40,50は、上述したように保持部20(図1又は図2参照)の保持面21(図1又は図2参照)よりも突出しているが、使用者Pが頭部を保持部20(図1又は図2参照)に載せると、頭部の自重で保持部20(図1又は図2参照)および押圧部分40,50が沈み込むが、押圧部分40,50の沈み込み量の方が保持部20(図1又は図2参照)の沈み込み量よりも小さいと、押圧部分40,50が使用者Pの後頭骨下縁を押圧する力がより強くなる。このため、押圧部分40,50を高反発の材質にすると、上述した効果をさらに高めることができる。
なお、このように、枕1は、通常の就寝時に用いる一般的な枕と異なるため、使用上の注意等が記載された枕カバーで枕本体10の全体を覆うようにすることも考えられる。
ここで、枕1の寸法についてその一例を示すと、枕本体10の縦が25cm、横が40cm、高さが5cmである。また、枕本体10の一端部11におけるくぼみ部30(図1又は図2参照)の幅が10cmで、深さが3cmである。また、保持部20(図1又は図2参照)の略楕円形状の輪郭線Bの短軸が15cmである。また、押圧部分40の先端42(図2参照)と押圧部分50の先端52(図2参照)との離間距離が4cmである。また、押圧部分40,50の長さが7cmであり、押圧部分40,50の各々の基端41,51(図2参照)と先端42,52(図2参照)との高さの差が2.5cmであり、押圧部分40,50の各々の凸部44,54(図2参照)の直径が1.5cmである。
本実施の形態が適用される枕の全体構成を示した斜視図である。 枕の平面図である。 図2の線III−IIIによる断面図である。 枕の押圧部分の形状を説明するための説明図である。 枕の押圧部分の形状を説明するための説明図である。 枕と使用者との位置関係を説明するための平面図である。
符号の説明
1…枕、10…枕本体、11…一端部、12…他端部、20…保持部、21…保持面、30…くぼみ部、40,50…押圧部分、41,51…基端、42,52…先端、43,53…押圧面、44,54…凸部、A…中央線、B…輪郭線、c,d…幅寸法、P…使用者

Claims (7)

  1. 使用者の後頭部を保持する保持部と、
    前記保持部で後頭部を保持された状態にて、使用者の首部に近い後頭部の下部を押圧する押圧部と、
    を含み、前記押圧部は、第1の押圧部分と当該第1の押圧部分と離間して配置される第2の押圧部分とを有し、当該第1の押圧部分と当該第2の押圧部分との離間距離が、前記保持部で保持される後頭部から首部に行くに従って小さくなっていくことを特徴とする枕。
  2. 前記第1の押圧部分および前記第2の押圧部分の各々の押圧面に形成された凸部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の枕。
  3. 前記保持部で保持される後頭部から首部の方向に延びるくぼみ部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の枕。
  4. 前記第1の押圧部分および前記第2の押圧部分の各々は、前記保持部よりも高反発であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の枕。
  5. 前記第1の押圧部分および前記第2の押圧部分の各々の押圧面は、他方に近づくに従って低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の枕。
  6. 前記第1の押圧部分の押圧面と前記第2の押圧部分の押圧面とが互いに離れて位置することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の枕。
  7. 前記第1の押圧部分および前記第2の押圧部分の各々は、前記保持部で保持される後頭部から首部に延びる線に対して対称形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の枕。
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JP2012165997A (ja) * 2011-02-14 2012-09-06 Kudo Kyoko 左右の手足の長さを揃える枕

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