JP3111678U - ネジ山修正ダイス - Google Patents
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Abstract
【課題】ボルトのネジ山に生じた損傷または錆び箇所の発生を補修する際に、狭い場所や左右に障害物のある箇所においては一般的なハンドルダイスを用いることが出来ないが、そのような場合にも要補修ボルトのネジ山に生じた損傷または錆び箇所の発生を容易にかつ確実に補修できるようにする。
【解決手段】
刃部1と切削屑孔2を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に係止盤6を一体的に備えている。ダイス4本体の外周面の角形ナット部5の形状は、要補修ボルト10と対になるナットとほぼ同径の大きさである。常備の六角レンチ等の工具11で、要補修ボルト10に螺合したダイス4を回転することにより、狭い場所や左右に障害物のある箇所においても要補修ボルト10のネジ山に生じた損傷または錆びを容易にかつ確実に除去補正や修正ができる。
【選択図】図1
【解決手段】
刃部1と切削屑孔2を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に係止盤6を一体的に備えている。ダイス4本体の外周面の角形ナット部5の形状は、要補修ボルト10と対になるナットとほぼ同径の大きさである。常備の六角レンチ等の工具11で、要補修ボルト10に螺合したダイス4を回転することにより、狭い場所や左右に障害物のある箇所においても要補修ボルト10のネジ山に生じた損傷または錆びを容易にかつ確実に除去補正や修正ができる。
【選択図】図1
Description
本考案は、ボルトのネジ山に生じた損傷または錆び等が生じたときにこれを補修するためのネジ山修正ダイスに関するものである。
従来、主として、車両、工作機械等のボルトのネジ山を修正する場合、ボルトを取り外すことなく行える工具として、たとえば左右にハンドルを備えたハンドルダイス(左右ハンドルに装着して使用するダイス=図10のダイス斜視図参照)を用いて補正し修正するのが一般的である。
図10により従来のハンドルダイスを用いてネジ山補修する場合について説明すると、まずハンドルダイスは、一直線状の左右一対のハンドルはダイス固定用のリングに螺着され、その先端の雄ねじ(図示せず)によりダイスの外周部を押圧して固定するようになっている。
従来のハンドルダイスは、一対のハンドルの全長は150mmから200mmもあるので、要補修ボルトにダイスを被せて非力でも回転させて切削補修することができる構造である。しかし、図7や図9のような箇所、図10に示すように自動車のエキゾーストパイプ部分のボルト破損、サビ、バリの除去 コンクリート等の異物の付着除去の要請があったときなどのように、狭い場所や左右に障害物のある箇所での作業はできないという課題があった。
又、アンカーボルト、スポット溶接ボルト、スタットボルトなど容易に交換できないもので、従来のハンドルダイスが使用できない箇所では、その破損箇所の補修は容易ではなかった。
従来のハンドルダイスは、一対のハンドルの全長は150mmから200mmもあるので、要補修ボルトにダイスを被せて非力でも回転させて切削補修することができる構造である。しかし、図7や図9のような箇所、図10に示すように自動車のエキゾーストパイプ部分のボルト破損、サビ、バリの除去 コンクリート等の異物の付着除去の要請があったときなどのように、狭い場所や左右に障害物のある箇所での作業はできないという課題があった。
又、アンカーボルト、スポット溶接ボルト、スタットボルトなど容易に交換できないもので、従来のハンドルダイスが使用できない箇所では、その破損箇所の補修は容易ではなかった。
実際、前記従来のハンドルダイスでは既述の通り狭い箇所に位置するボルトの修正は、ハンドルを回転できず、補修は、困難または不可能であった。
このような状況下では、従来はやむを得ず部品全体を交換するか、ヤスリ掛けの手作業によりネジ山の潰れた箇所を修正、補正していた。
部品の全部交換は無駄な経費になり、又ヤスリによる手作業修正は、実は簡単ではなく熟練を要するし労力や時間を要し、逆に補修できない状況になってしまうこともある。
部品の全部交換は無駄な経費になり、又ヤスリによる手作業修正は、実は簡単ではなく熟練を要するし労力や時間を要し、逆に補修できない状況になってしまうこともある。
このような課題に対応するものとしては次のような先例公報が開示されている。
これらは、ネジ山修正の度合いの調節ができる構成のもの、プライヤーの先端にダイスを設けたものであるが、比較的狭い箇所でも適用できそうな先例である。
特開2001−38526(ボルトのネジ山修正具)
特開平09−225742(ボルトのネジ山補正治具)
これらは、ネジ山修正の度合いの調節ができる構成のもの、プライヤーの先端にダイスを設けたものであるが、比較的狭い箇所でも適用できそうな先例である。
本考案が解決しようとする課題は、何らかの事情で、ボルトのネジ山が損傷破損したときに、ハンドルダイス等のダイスが使用できない箇所でも簡単かつ迅速にネジ山の修正、補正ができる治具であるネジ山修正ダイスを提供することである。
しかもその場合において、そのボルトに螺合する対となるナットを締め付ける工具が常備されているのが通常であるので、その工具を使用して、ネジ山の修正、補正ができるネジ山修正ダイスを提供する。
本考案は、ボルトの損傷したネジ山を修正して、対のナットをしっかり締めることができるようにするネジ山修正ダイスを提供することを目的とし、さらに具体的には、ダイス自体と回転力付与をする回転部とを分離して、回転部は常備されるはずの工具で置換代用でき、どのような箇所に位置するボルトでも修正できるようなダイスを提供することである。
しかもその場合において、そのボルトに螺合する対となるナットを締め付ける工具が常備されているのが通常であるので、その工具を使用して、ネジ山の修正、補正ができるネジ山修正ダイスを提供する。
本考案は、ボルトの損傷したネジ山を修正して、対のナットをしっかり締めることができるようにするネジ山修正ダイスを提供することを目的とし、さらに具体的には、ダイス自体と回転力付与をする回転部とを分離して、回転部は常備されるはずの工具で置換代用でき、どのような箇所に位置するボルトでも修正できるようなダイスを提供することである。
前記の課題を解決するために、本考案では、ダイス部分とハンドル等の操作部分を分離して認識構成することで、ハンドル等はボルトの設置箇所や存在箇所に応じて選択できることとして、まずダイスをハンドルに固定することなく各種の回転工具を使用できる構成としたダイスを案出したものである。
この考案の背景には、ボルトとナットの組み合わせで構成されたボルトは、ナットの締め付け工具(レンチ等)がその位置に適するようなかたちで準備されているという前提があり、その場合は、原則その常備された締め付け工具を使用できる状況であることであるので、あえて余計なハンドルや回転力付与のための工具を準備しないという発想がある。
この考案の背景には、ボルトとナットの組み合わせで構成されたボルトは、ナットの締め付け工具(レンチ等)がその位置に適するようなかたちで準備されているという前提があり、その場合は、原則その常備された締め付け工具を使用できる状況であることであるので、あえて余計なハンドルや回転力付与のための工具を準備しないという発想がある。
請求項1に記載の基本となるネジ山修正ダイスは、ダイスの基本構造(刃部と切削屑孔を有する構造)と、これを回転させる工具に適するような外形であるナット形状と、要補修ボルトに対となるナットとは明瞭に区別できるように係止部である係止盤を設けた形状と、その係止盤の縁が回転させる工具を係止する機能を有するように構成されたことを特徴とする。
刃部1(ネジ山、ネジ溝を修正する螺旋形の刃)と切削屑孔2(切削した屑、付着した異物を排出する孔)を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が六角形などの角形ナット部5の形状(当該ボルトに装填されるナットの角形状と同じ形状)をし、そのダイス4本体の下部に円盤形などの係止盤6(工具を係止して工具からの力を受けるための係止縁を有する形態)を一体的に備えていることを特徴とするものである。
前記ネジ切り孔3は、ダイス4の上面から前記係止盤6に貫通しているものや、途中まで刃部1を形成した形態がある。
刃部1が途中まである形態のダイス4は、ネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に係止盤6を一体的に備えていて、係止盤6には刃部1のない連通したガイド孔7を設け、そのガイド孔7はダイス4の部分から係止盤6に貫通するに際して刃部1の端部から所要の傾斜角度で開いた状態で連通して形成されている。
傾斜した面には、刃はなくスライドする平面であり、ガイドのために若干の湾曲を形成しても良い。
刃部1(ネジ山、ネジ溝を修正する螺旋形の刃)と切削屑孔2(切削した屑、付着した異物を排出する孔)を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が六角形などの角形ナット部5の形状(当該ボルトに装填されるナットの角形状と同じ形状)をし、そのダイス4本体の下部に円盤形などの係止盤6(工具を係止して工具からの力を受けるための係止縁を有する形態)を一体的に備えていることを特徴とするものである。
前記ネジ切り孔3は、ダイス4の上面から前記係止盤6に貫通しているものや、途中まで刃部1を形成した形態がある。
刃部1が途中まである形態のダイス4は、ネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に係止盤6を一体的に備えていて、係止盤6には刃部1のない連通したガイド孔7を設け、そのガイド孔7はダイス4の部分から係止盤6に貫通するに際して刃部1の端部から所要の傾斜角度で開いた状態で連通して形成されている。
傾斜した面には、刃はなくスライドする平面であり、ガイドのために若干の湾曲を形成しても良い。
なお、本考案のダイスには、ダイス4の回転方向の目視確認に役立つ前記係止盤6の外周面に長手方向に向かっての目印である水平ライン8を設けている。
水平ライン8は、切削条でも溝形でも印刷でもよい。又水平ライン8の所々に垂直ライン81を設けている。垂直ライン81は、その回転した位置でどの辺りのネジに損傷が起きているのかも認知できる目印になる。
これらはダイス4を回転させる場合の水平方向や垂直方向の目安になる。
ダイスを回転させるときには、ボルトの軸方向と直交する方向乃至はネジの傾斜に相当する傾斜に合致して回しているかを確認しながら力を入れることができるので、切削ミスもない。
本考案のネジ山修正ダイスは、要補修ボルト10のピッチ及び径毎にダイス4のサイズを対応させて形成し、それらの複数個以上を1つのセットとしている。
寸法の異なるボルト(JIS規格)用に、数種類のネジ山修正ダイスをセットとして用意すれば、どのような箇所の要補修ボルト10にも適用できる。
実売では、数種類のダイスをセットした分野別のものが好ましい。
水平ライン8は、切削条でも溝形でも印刷でもよい。又水平ライン8の所々に垂直ライン81を設けている。垂直ライン81は、その回転した位置でどの辺りのネジに損傷が起きているのかも認知できる目印になる。
これらはダイス4を回転させる場合の水平方向や垂直方向の目安になる。
ダイスを回転させるときには、ボルトの軸方向と直交する方向乃至はネジの傾斜に相当する傾斜に合致して回しているかを確認しながら力を入れることができるので、切削ミスもない。
本考案のネジ山修正ダイスは、要補修ボルト10のピッチ及び径毎にダイス4のサイズを対応させて形成し、それらの複数個以上を1つのセットとしている。
寸法の異なるボルト(JIS規格)用に、数種類のネジ山修正ダイスをセットとして用意すれば、どのような箇所の要補修ボルト10にも適用できる。
実売では、数種類のダイスをセットした分野別のものが好ましい。
本考案においては、ダイス4本体の外周面が六角形等の角形ナット部5の形状をしているため、本来要補修ボルト10に螺合する6角形のナットを締め付ける工具即ち常備工具を用いてネジ山修正ダイスを回すことができる。
つまりハンドルダイスを使用しなくとも、本考案のネジ山修正ダイスを要補修ボルト10に置き、当然に用意されているナットを締め付ける工具11である六角レンチ、スパナ等でダイス4本体を回転させて、破損した要補修ボルト10を切削補修することができる。
ちなみに、要補修ボルト10とナットを組み合わせているものには、そのナットを締め付ける工具11として、T型レンチ・モンキーレンチ・その他のレンチが締め付け工具として準備されている。
つまりハンドルダイスを使用しなくとも、本考案のネジ山修正ダイスを要補修ボルト10に置き、当然に用意されているナットを締め付ける工具11である六角レンチ、スパナ等でダイス4本体を回転させて、破損した要補修ボルト10を切削補修することができる。
ちなみに、要補修ボルト10とナットを組み合わせているものには、そのナットを締め付ける工具11として、T型レンチ・モンキーレンチ・その他のレンチが締め付け工具として準備されている。
本考案のネジ山修正ダイスは、第一に回転付与のための装備乃至は機構を別のものとして装置しないで、既設の装備として準備されたレンチ等の工具をそのまま使用するものであるので、全体として低廉な価格で提供できる価格的効果がある。
第二に、そのボルトに螺合するナットの締め付け工具は必ず準備されているものであるので、ダイスをそれで回すことができるので不必要なハンドル部材を重複して準備することもなく、又狭いという理由で切削作業ができないということもなくなる。
第三にネジ山修正ダイスで補修する場合に、既設工具を咬ませて回転切削するときに、係止盤部分があるためにその当該工具がしっかり止まり回転や脱着がスムースである。特に回転し始めに力かけるときには、その力はしっかりダイスに伝達できる。
第四に寸法の違うネジ山修正ダイスをセットで準備しているので、大抵のボルトの補修が可能である。
第五にダイス本体の係止盤部分の側周面に、水平ライン及び又は垂直ラインを形成して、ボルトへの嵌合や回転切削が視認でき適正になるようにガイドしたので、切削ミスを防止できるものとなっている。
第六に係止盤部分にガイド孔を設けた構成では、ボルトの中心を外すことなく適正位置で切削等の補修開始ができるスムースさがある。
第二に、そのボルトに螺合するナットの締め付け工具は必ず準備されているものであるので、ダイスをそれで回すことができるので不必要なハンドル部材を重複して準備することもなく、又狭いという理由で切削作業ができないということもなくなる。
第三にネジ山修正ダイスで補修する場合に、既設工具を咬ませて回転切削するときに、係止盤部分があるためにその当該工具がしっかり止まり回転や脱着がスムースである。特に回転し始めに力かけるときには、その力はしっかりダイスに伝達できる。
第四に寸法の違うネジ山修正ダイスをセットで準備しているので、大抵のボルトの補修が可能である。
第五にダイス本体の係止盤部分の側周面に、水平ライン及び又は垂直ラインを形成して、ボルトへの嵌合や回転切削が視認でき適正になるようにガイドしたので、切削ミスを防止できるものとなっている。
第六に係止盤部分にガイド孔を設けた構成では、ボルトの中心を外すことなく適正位置で切削等の補修開始ができるスムースさがある。
次に本考案に係るネジ山修正ダイスの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図8に示すものが、本考案に係るネジ山修正ダイスの実施例を示すものである。
なお、図9は、従来のダイスではなかなか補修できない箇所にある要補修ボルトを示す側面図、図10は、自動車のエキゾーストパイプのスポット溶接ボルトにサビや損傷が生じた場合に、当該要補修ボルトが従来のハンドルダイスでは回転できない箇所にあることを示すものである。このような箇所にあるスポット溶接ボルトの補修ができないときは、部品全体を交換することもある。
なお、図9は、従来のダイスではなかなか補修できない箇所にある要補修ボルトを示す側面図、図10は、自動車のエキゾーストパイプのスポット溶接ボルトにサビや損傷が生じた場合に、当該要補修ボルトが従来のハンドルダイスでは回転できない箇所にあることを示すものである。このような箇所にあるスポット溶接ボルトの補修ができないときは、部品全体を交換することもある。
図1は、刃部1と切削屑孔2を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が六角形の角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に角形ナット部5の径より大きい円形の係止盤6を一体的に備えた実施例1を示すものである。
刃部1は、ネジ山、ネジ溝を修正する螺旋形の一部に当たる刃条を形成した部分、切削屑孔2は、刃部1が切削した屑、付着した異物を排出する孔である。ダイス4は、この刃部1と切削屑孔2を備えて、要補修ボルト10を入れるネジ切り孔3を有する。
ダイス4本体の外周面は、要補修ボルト10に装填されるナットの外周面角形状と同じ形状が最も好ましい。
六角形などの角形ナット部5の形状とは、六角ナットの形状或いは四角ナットの形状等を指す。
ダイス4本体の下部には円盤形などの係止盤6を一体的に備えている。
係止盤6は工具を係止して工具からの力を受けるための係止縁を有する形態である。
係止盤6は、工具を係止してダイス4に押圧力を伝達する。
図示では、係止盤6の大きさを径大にした円筒形状にしているが、使用ナットと同径或いは同径以上であることが必要であるので、係止盤6も可及的に角形ナット部5と同径或いは同径以上であることが好ましい。
つまり円盤形の係止盤6の大きさは、後述の工具11を係止するためにも縁をはみ出した角形ナット部5と同径か径大になる。
係止盤6は、強度の要請に応じて厚さや大きさ、形状を変えて実施することができる。円盤状に限らず、四角形等の角形でもよい。
刃部1は、ネジ山、ネジ溝を修正する螺旋形の一部に当たる刃条を形成した部分、切削屑孔2は、刃部1が切削した屑、付着した異物を排出する孔である。ダイス4は、この刃部1と切削屑孔2を備えて、要補修ボルト10を入れるネジ切り孔3を有する。
ダイス4本体の外周面は、要補修ボルト10に装填されるナットの外周面角形状と同じ形状が最も好ましい。
六角形などの角形ナット部5の形状とは、六角ナットの形状或いは四角ナットの形状等を指す。
ダイス4本体の下部には円盤形などの係止盤6を一体的に備えている。
係止盤6は工具を係止して工具からの力を受けるための係止縁を有する形態である。
係止盤6は、工具を係止してダイス4に押圧力を伝達する。
図示では、係止盤6の大きさを径大にした円筒形状にしているが、使用ナットと同径或いは同径以上であることが必要であるので、係止盤6も可及的に角形ナット部5と同径或いは同径以上であることが好ましい。
つまり円盤形の係止盤6の大きさは、後述の工具11を係止するためにも縁をはみ出した角形ナット部5と同径か径大になる。
係止盤6は、強度の要請に応じて厚さや大きさ、形状を変えて実施することができる。円盤状に限らず、四角形等の角形でもよい。
又、前記刃部1の刃数は所要数に設定するが、刃数が多いと刃部1の剛性が低くなるため刃の数は適宜設計される。実施例では9〜6枚を設けたものを示している。
ダイス4の材質・硬さは、JIS規格のSKD工具鋼などを採用する。
ダイス4の材質・硬さは、JIS規格のSKD工具鋼などを採用する。
前記ダイス4本体の下部に位置する係止盤6は、角形ナット部5をスパナ等で締める際には位置決めとストッパー(係止具)のような働きをするものであるから、その径は角形ナット部5と同径(円弧縁が出る大きさ)か、または図示のように径大で縁が出ている形状であることが好ましい。
しかし、角形ナット部5の径に比して係止盤6が大きすぎると、図7、図9、図10のような狭い箇所にダイス4本体が入らなくなり切削作業ができなくなるため、係止盤6の径は角形ナット部5と同径で、円弧状の縁が出る程度で、常備の回転工具11が係止すればよい。
係止盤6は強度上の要請で、厚さや径を設定できるが、そのほかに、ナットと異なる外観形態にするためにも必要である。
ナットと間違えて残置することがないように、ナットと勘違いをしないような見分けの付く形態や着色が必要である。
しかし、角形ナット部5の径に比して係止盤6が大きすぎると、図7、図9、図10のような狭い箇所にダイス4本体が入らなくなり切削作業ができなくなるため、係止盤6の径は角形ナット部5と同径で、円弧状の縁が出る程度で、常備の回転工具11が係止すればよい。
係止盤6は強度上の要請で、厚さや径を設定できるが、そのほかに、ナットと異なる外観形態にするためにも必要である。
ナットと間違えて残置することがないように、ナットと勘違いをしないような見分けの付く形態や着色が必要である。
図3は前記係止盤6の外周面に長手方向に向かって水平ライン8を設け、その水平ライン8に垂直に垂直ライン81を設けた実施例2である。
前記水平ライン8及び垂直ライン81により、ダイス4を回転させる場合の水平方向や垂直方向の目安になる。
回転させるときに要補修ボルト10の軸方向と直交する方向或いは適切なネジ傾斜方向に回しているかを目視し、確認しながら力を入れることができるので、切削ミスもない。
回転させるときに要補修ボルト10の軸方向と直交する方向或いは適切なネジ傾斜方向に回しているかを目視し、確認しながら力を入れることができるので、切削ミスもない。
図4は、刃部1を4列に形成したダイス4を示す実施例3である。
図5は、刃部1と切削屑孔2を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が六角形の角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に角形ナット部5の径より大きい円形の係止盤6を一体的に備え、その係止盤6には刃部1のない連通したガイド孔7を設け、その連通したガイド孔7はダイス4から係止盤6に貫通するに際して所要の傾斜角度で開いた状態で形成されている実施例4を示すものである。
ガイド孔7は、要補修ボルト10を所定位置にガイドするので、ダイス4の刃部1はボルトヘッドの正しい位置に当接してゆく。
なお、図6はガイド孔7を設けずにネジ切り孔3が前記係止盤6に貫通している実施例1の断面図である。
ガイド孔7は、要補修ボルト10を所定位置にガイドするので、ダイス4の刃部1はボルトヘッドの正しい位置に当接してゆく。
なお、図6はガイド孔7を設けずにネジ切り孔3が前記係止盤6に貫通している実施例1の断面図である。
前記ガイド孔7は切削する要補修ボルト10をネジ切り孔3へ通す際、所定の傾斜角度によりその傾斜面にボルト10の先端部分が滑走することによりガイド効果が生じ、ネジ切り孔3の中心部に要補修ボルト10の先端部分を収めることができる。
この傾斜面の傾斜角度はネジ切り孔3の軸芯に対して外側へ20°〜30°前後開いて形成されていることが好ましい。
その傾斜角度が大きすぎたり、狭すぎるとガイド孔7の斜面のガイド効果が少なくなるからである。
この傾斜面の傾斜角度はネジ切り孔3の軸芯に対して外側へ20°〜30°前後開いて形成されていることが好ましい。
その傾斜角度が大きすぎたり、狭すぎるとガイド孔7の斜面のガイド効果が少なくなるからである。
図7は、要補修ボルト10に螺合する6角形のナットを締め付ける工具(T型六角レンチ)11を用いて、ダイス本体4の外周面が六角形ナット部5の形状をしている本考案のネジ山修正ダイスを回して行う作業状態を説明するものである。
図7に示すような要補修ボルト10を補修する場合、脱着可能なボルト10でも取り付けた状態のままで補修したほうが効率的であるが、その要補修ボルト10の両側を壁等で覆われていて狭くてハンドルダイスやその他の工具を使用できない箇所では、本考案のネジ山修正ダイス4を要補修ボルト10に置き、この要補修ボルト10と対になって当然に用意されているナット(図示せず)を締め付ける工具であるT型六角レンチ11をダイス4の角形ナット部5に嵌め込み回転させて、破損した要補修ボルト10を切削補修することができる。
ちなみに、要補修ボルト10とナットを組み合わせているものには、その設置個所に応じた形態でナットを締め付ける工具11として、スパナ(オープンエンドレンチ)、めがねレンチ、T型六角レンチ、モンキーレンチ、その他のレンチで適度な大きさのものが締め付け工具として常備されている。
図7に示すような要補修ボルト10を補修する場合、脱着可能なボルト10でも取り付けた状態のままで補修したほうが効率的であるが、その要補修ボルト10の両側を壁等で覆われていて狭くてハンドルダイスやその他の工具を使用できない箇所では、本考案のネジ山修正ダイス4を要補修ボルト10に置き、この要補修ボルト10と対になって当然に用意されているナット(図示せず)を締め付ける工具であるT型六角レンチ11をダイス4の角形ナット部5に嵌め込み回転させて、破損した要補修ボルト10を切削補修することができる。
ちなみに、要補修ボルト10とナットを組み合わせているものには、その設置個所に応じた形態でナットを締め付ける工具11として、スパナ(オープンエンドレンチ)、めがねレンチ、T型六角レンチ、モンキーレンチ、その他のレンチで適度な大きさのものが締め付け工具として常備されている。
ナットを締める作業をする場合は、通常はその場所に適合する締付け工具11を常備しているのが当然であり、これをダイス4のハンドル代わりとして利用することは何の支障もない。
ナットの入る間隙があれば、例えばT型六角レンチ11は、必ず使用できるものである。
脱着可能な要補修ボルト10の場合で、一旦外してその要補修ボルト10を補修するとなると、その要補修ボルト10を万力で挟み固定して作業をすることになり、この作業は労力がおおいが、これに反してこの説明図のようにその場所でも使用できる工具11で要補修ボルト10をその場で補修できるので、その効果は顕著である。
補修されたボルト10は、ナットを用いて締め付けることができるが、そのナットの締め付けも、常備した同じ工具11でできる。
ナットの入る間隙があれば、例えばT型六角レンチ11は、必ず使用できるものである。
脱着可能な要補修ボルト10の場合で、一旦外してその要補修ボルト10を補修するとなると、その要補修ボルト10を万力で挟み固定して作業をすることになり、この作業は労力がおおいが、これに反してこの説明図のようにその場所でも使用できる工具11で要補修ボルト10をその場で補修できるので、その効果は顕著である。
補修されたボルト10は、ナットを用いて締め付けることができるが、そのナットの締め付けも、常備した同じ工具11でできる。
図8は 本考案のネジ山修正ダイスを、要補修ボルト10のピッチ及び径毎にダイス4のサイズを対応させて形成し、それらの複数個以上を1つのセットとしているものである。
太さ寸法の異なるボルト(JIS規格)用に、数種類のダイス4をセットとして用意すれば、どのような箇所のボルトの補修にも適用できるからである。
片手による操作を余儀なくされる箇所での補修では、修正ダイス本体に磁力を持たせることなどで、補修作業の安全性を高めることもできる。
太さ寸法の異なるボルト(JIS規格)用に、数種類のダイス4をセットとして用意すれば、どのような箇所のボルトの補修にも適用できるからである。
片手による操作を余儀なくされる箇所での補修では、修正ダイス本体に磁力を持たせることなどで、補修作業の安全性を高めることもできる。
以下の表1にダイス4のサイズ例を示す。
表1において、実施例A〜Eは、直径6・8・10・12・14mmの5種類の太さのボルトに対応する刃部1を有し、刃部1は所定のピッチと刃数を有し、外郭は角形ナット部5を有し、厚み(全体の厚みで、係止盤6の底面から角形ナット部5の頂面までの高さ)を10mm〜16mmに形成したものの例である。
表1において、ボルト(mm)は、直径を表示し、ナット(mm)はナット部の直径、刃数は一列の刃の数、厚み(mm)はネジ山修正ダイス全体の厚さ(高さ)である。
実施例Bの厚み12mmの例では、ナット部5が厚み7mmで、係止盤6の厚みが5mmである。
表1において、実施例A〜Eは、直径6・8・10・12・14mmの5種類の太さのボルトに対応する刃部1を有し、刃部1は所定のピッチと刃数を有し、外郭は角形ナット部5を有し、厚み(全体の厚みで、係止盤6の底面から角形ナット部5の頂面までの高さ)を10mm〜16mmに形成したものの例である。
表1において、ボルト(mm)は、直径を表示し、ナット(mm)はナット部の直径、刃数は一列の刃の数、厚み(mm)はネジ山修正ダイス全体の厚さ(高さ)である。
実施例Bの厚み12mmの例では、ナット部5が厚み7mmで、係止盤6の厚みが5mmである。
例えば自動車のボルト修理においては、この5種類程度のネジ山修正ダイスをセットで備えておけば、大抵の要補修ボルト10の補修が可能である。
以上のように、本考案に係るネジ山修正ダイスは、障害物によってハンドルダイスでの作業ができない場合やその使用が難しい場合に限らず、例えば鉄塔、電柱等の高所作業、野外移動作業等使用する工具を限定することが不可欠な場合などに持参し利用できる。
また、ボルトとナットで締結する部位は、建築、機械、輸送機器、など多数の技術分野で散在するものであり、夫々の分野で使用されるボルト、ナットの寸法に応じたネジ山修正ダイスを予めセットとしておけば、各分野で応用し、利用できるものである。
また、ボルトとナットで締結する部位は、建築、機械、輸送機器、など多数の技術分野で散在するものであり、夫々の分野で使用されるボルト、ナットの寸法に応じたネジ山修正ダイスを予めセットとしておけば、各分野で応用し、利用できるものである。
1 刃部
2 切削屑孔
3 ネジ切り孔
4 ダイス(ネジ山修正ダイス)
5 角形ナット部(六角ナット)
6 係止盤
7 ガイド孔
8 水平ライン
81 垂直ライン
10 要補修ボルト
11 工具(T型レンチ)
2 切削屑孔
3 ネジ切り孔
4 ダイス(ネジ山修正ダイス)
5 角形ナット部(六角ナット)
6 係止盤
7 ガイド孔
8 水平ライン
81 垂直ライン
10 要補修ボルト
11 工具(T型レンチ)
Claims (5)
- 刃部1と切削屑孔2を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に係止盤6を一体的に備えていることを特徴とするネジ山修正ダイス。
- 前記ネジ切り孔3がダイス4から前記係止盤6に貫通していることを特徴とする請求項1に記載のネジ山修正ダイス
- 刃部1を備えたネジ切り孔3を有するダイス4本体の外周面が角形ナット部5の形状をし、そのダイス4本体の下部に係止盤6を一体的に備えていて、係止盤6には刃部1のない連通したガイド孔7を設け、その連通したガイド孔7はダイス4から係止盤6に貫通するに際して所要の傾斜角度で開いた状態で形成されていることを特徴とするネジ山修正ダイス。
- 前記係止盤6の外周面に長手方向に向かって水平ライン8を設けたことを特徴とする請求項1,請求項2、請求項3のいずれかに記載のネジ山修正ダイス
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のネジ山修正ダイスを要補修ボルト10のピッチ及び径毎にダイス4のサイズを対応させて形成し、それらの複数個以上を1つのセットとしたことを特徴とするネジ山修正ダイス
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005002411U JP3111678U (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | ネジ山修正ダイス |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005002411U JP3111678U (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | ネジ山修正ダイス |
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JP3111678U true JP3111678U (ja) | 2005-07-28 |
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ID=43274141
Family Applications (1)
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JP2005002411U Expired - Fee Related JP3111678U (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | ネジ山修正ダイス |
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JP (1) | JP3111678U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103567554A (zh) * | 2013-07-18 | 2014-02-12 | 昆山巨德泰精密机械有限公司 | 一种带固定座板牙 |
CN103567560A (zh) * | 2013-07-23 | 2014-02-12 | 昆山巨德泰精密机械有限公司 | 一种带散热孔固定座扳牙 |
CN103600140A (zh) * | 2013-07-23 | 2014-02-26 | 昆山巨德泰精密机械有限公司 | 一种带散热孔单侧可调式固定座扳牙 |
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2005
- 2005-04-18 JP JP2005002411U patent/JP3111678U/ja not_active Expired - Fee Related
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