JP3109075U - 着用ぬいぐるみ、着用ぬいぐるみ用送気ユニット及び着用ぬいぐるみ用吸気管 - Google Patents

着用ぬいぐるみ、着用ぬいぐるみ用送気ユニット及び着用ぬいぐるみ用吸気管 Download PDF

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Abstract

【課題】イベント等において効果的であり、不使用時にコンパクト化することが可能な着用ぬいぐるみにおいて、使用時の不快感をより一層緩和する。
【解決手段】ぬいぐるみエアバッグは、人Mが入って動作することにより外形を変化させ得る内部空間と、人Mの内部空間への出入りを可能とする出入口と、内部空間と連通して外部に開き、外部の空気を内部空間内に取り入れるための給気口とを有している。送気ユニットは、バッテリ21と、バッテリ21によってファン43が駆動され、吸入口41aから空気を吸い込むとともに、吐出口41bから空気を吐き出すモータ式のブロア22とを有し、内部空間内に入る人Mが装着する。吸気管30は、給気口から内部空間内に延び、ブロア22の吸入口41aに繋がる。送気ユニット又は吸気管30が内部空間内に冷気を送気可能な保冷剤入りの市販のパック70を着脱可能に構成されている。
【選択図】図4

Description

本考案は、着用ぬいぐるみと、着用ぬいぐるみ用送気ユニットと、着用ぬいぐるみ用吸気管とに関する。
従来、特許文献1開示の着用ぬいぐるみが知られている。この着用ぬいぐるみは、ぬいぐるみエアバッグと、送気ユニットと、吸気管とを備えている。
ぬいぐるみエアバッグは、人が入って動作することにより外形を変化させ得る内部空間と、人の内部空間への出入りを可能とする出入口と、内部空間と連通して外部に開き、外部の空気を内部空間内に取り入れるための給気口とを有している。このぬいぐるみエアバッグは、取り入れた空気によって外形とともに内部空間を膨張させ得るようになっている。
送気ユニットは内部空間内に入る人が装着するものであり、これはバッテリと、このバッテリによって駆動されるモータ式のブロアとを有している。ブロアは、バッテリによってファンが駆動され、吸入口から空気を吸い込むとともに、吐出口から空気を吐き出すようになっている。
吸気管は、ぬいぐるみエアバッグの給気口から内部空間内に延び、送気ユニットにおけるブロアの吸入口に繋がるものである。特許文献1開示の吸気管はぬいぐるみエアバッグの給気口側が着脱可能に構成されている。
この着用ぬいぐるみは、送気ユニットを装着した人がぬいぐるみエアバッグの内部空間内に出入口から入り、ぬいぐるみエアバッグの給気口と送気ユニットにおけるブロアの吸入口とを吸気管により繋いで使用される。そして、内部空間内の人は、ブロアを駆動するためのバッテリも送気ユニットとして装着していることから、外部からの電力が不要なそのバッテリによってそのブロアのファンを駆動することが可能である。
こうして、この着用ぬいぐるみでは、外気が給気口から吸気管及びブロアを経て内部空間内に吐き出されることから、その空気によって内部空間が膨張し、ぬいぐるみエアバッグの外形が大型化することとなる。内部空間からはある程度の空気は漏れるが、ブロアが継続して空気を取り入れることから、ぬいぐるみエアバッグの外形は維持される。また、ブロアによって取り入れた空気によって内部空間内の人の呼吸が損なわれることもない。
そして、この状態で内部空間内の人が様々な動作をすれば、その大型化したぬいぐるみエアバッグが同様の動作をすることとなり、イベント等において大きな効果を発揮することができる。また、この着用ぬいぐるみであれば、内部空間内に外気を取り入れているため、着用する人の不快感をやわらげることもできる。さらに、この着用ぬいぐるみは、不使用時にぬいぐるみエアバッグから送気ユニット及び吸気管を取り出すことが可能であり、ぬいぐるみエアバッグを折り畳むことによりコンパクト化することも可能である。
実公平7−30066号公報
しかし、気温が高い例えば夏にそのような着用ぬいぐるみを着用する場合には、中の人は暑さをより感じ易い。特にこの場合、中の人は汗をかき、悪臭も生じて過酷な環境下におかれることとなる。また、気温が低い例えば冬にそのような着用ぬいぐるみを着用しようとする場合には、中の人は、ぬいぐるみエアバッグによってその寒さが緩和されるものの、送気ユニットによって常に外気が取り入れられることから、やはり寒さが避けられない。このため、この着用ぬいぐるみに対し、さらなる不快感の緩和が求められていた。
本考案は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、イベント等において効果的であり、不使用時にコンパクト化することが可能な着用ぬいぐるみにおいて、使用時の不快感をより一層緩和することを解決すべき課題としている。
本考案の着用ぬいぐるみは、人が入って動作することにより外形を変化させ得る内部空間と、該人の該内部空間への出入りを可能とする出入口と、該内部空間と連通して外部に開き、該外部の空気を該内部空間内に取り入れるための給気口とを有し、取り入れた空気によって該外形とともに該内部空間を膨張させ得るぬいぐるみエアバッグと、
バッテリと、該バッテリによってファンが駆動され、吸入口から空気を吸い込むとともに、吐出口から該空気を吐き出すモータ式のブロアとを有し、該内部空間内に入る該人が装着する送気ユニットと、
該ぬいぐるみエアバッグの該給気口から該内部空間内に延び、該送気ユニットにおける該ブロアの該吸入口に繋がる吸気管とを備えた着用ぬいぐるみにおいて、
前記送気ユニット及び前記吸気管の少なくとも一方は、前記内部空間内に冷気を送気可能な冷却材又は該内部空間内に暖気を送気可能な温熱材が着脱可能に構成されていることを特徴とする。
本考案の着用ぬいぐるみも、送気ユニットを装着した人がぬいぐるみエアバッグの内部空間内に出入口から入り、ぬいぐるみエアバッグの給気口と送気ユニットにおけるブロアの吸入口とを吸気管により繋ぎ、バッテリによってブロアのファンを駆動することによって使用される。
この際、気温が高い例えば夏においては、送気ユニット又は吸気管に冷却材を装着する。こうした着用ぬいぐるみにおいては、外気がその冷却材によって冷やされ、冷気として内部空間内に送気されることとなる。このため、中の人は、涼しく、汗をかき難くなり、悪臭の少ない快適な環境下におかれることとなる。また、気温が低い例えば冬においては、送気ユニット又は吸気管に温熱材を装着する。こうした着用ぬいぐるみにおいては、外気がその温熱材によって暖められ、暖気として内部空間内に送気されることとなる。なお、冷気も暖気も必要ない時には、冷却材や温熱材を外せばよい。こうして、この着用ぬいぐるみにおいて、不快感の緩和が実現される。
したがって、この着用ぬいぐるみは、イベント等において効果的であり、不使用時にコンパクト化することが可能であるとともに、使用時の不快感をより一層緩和することができる。
ぬいぐるみエアバッグは、人が入って動作することにより外形を変化させ得る内部空間と、人の内部空間への出入りを可能とする出入口と、内部空間と連通して外部に開き、外部の空気を内部空間内に取り入れるための給気口とを有する。そして、このぬいぐるみエアバッグは、取り入れた空気によって外形とともに内部空間を膨張させ得る。このぬいぐるみエアバッグは、通気性がない膜材又は通気性が殆どない膜材によりバルーン状に形成できる。具体的には、ナイロンシート、ビニールシート等のシート等を膜材として採用することができる。出入口にファスナを採用した場合には、少なくともファスナ上の外部側にぬいぐるみエアバッグと一体にされたひれ部等を設けてファスナを隠蔽することが好ましい。これにより、着用ぬいぐるみを外部から見た際にはファスナを目立たせなくすることができ、内部空間の気密性を向上させることもできる。また、ファスナ上の内部空間側にも同様のひれ部等を設けることが好ましい。これにより、内部空間の気密性を向上させることができる。さらに、ファスナ自体が気密性の高いものであればより好ましい。ファスナは外部側及び内部空間側にスライダをもつものであることが好ましい。
送気ユニットは、バッテリと、このバッテリによってファンが駆動され、吸入口から空気を吸い込むとともに、吐出口から空気を吐き出すモータ式のブロアとを有する。送気ユニットは内部空間内に入る人が装着するものである。このため、送気ユニットは、人が動き易いように、バッテリやブロアをリュックサック等内に収納したものであることが好ましい。
吸気管は、ぬいぐるみエアバッグの給気口から内部空間内に延び、送気ユニットにおけるブロアの吸入口に繋がるものである。吸気管は、人の動きが容易になるように、容易に撓むべく蛇腹が形成されたフレキシブルホースであることが好ましい。
冷却材は内部空間内に冷気を送気可能なものである。冷却材としては、保冷剤入りの市販のパック、ドライアイス、氷等を採用することができる。ドライアイスを用いる場合には、直接そのドライアイスに人が触れて凍傷を生じないように注意することが必要である。また、密閉容器にドライアイスを入れると、昇華した二酸化炭素によってその容器が破裂する危険があるので注意が必要である。また、従来の着用ぬいぐるみのように、内部空間が密閉されている場合には、二酸化炭素によって酸欠を生じないようにする必要があるが、本考案の着用ぬいぐるみは、ぬいぐるみエアバッグの外形を維持するために内部空間内に順次新しい空気を取り入れていることから、酸欠を生じる懸念は低い。また、氷を冷却材として用いる場合には、融解した後の水によって内部空間が汚染されることを防止するため、氷を袋詰めにしておくことが好ましい。
なお、ぬいぐるみエアバッグを構成する膜材、送気ユニットのリュックサック等の生地及び吸気管の少なくとも一つが特開平9−170176号公報等に開示された涼感性繊維であることもできる。
温熱材は内部空間内に暖気を送気可能なものである。温熱材としては、使い捨て懐炉等を採用することができる。
本考案の着用ぬいぐるみは、これら冷却材又は温熱材が送気ユニット及び吸気管の少なくとも一方に着脱可能に構成されている。このため、冷気や暖気が必要な場合に冷却材や温熱材を装着し、これらが必要ない場合にはそれらを外すことも可能になっている。
本考案の着用ぬいぐるみは、それら冷却材や温熱材を装着する代わりに、またこれらとともに、マイナスイオンや酸素を発生させる装置、殺菌、除菌、消臭、脱臭、芳香、除湿等のための装置等を送気ユニット及び吸気管の少なくとも一方に装着することも可能である。これらの場合、外気がそれらの装置等を経て内部空間内に送気されることとなるため、内部空間がより一層快適な環境下におかれることとなる。例えば殺菌等のための装置としては、オゾン発生装置や紫外線照射装置等を送気ユニット及び吸気管の少なくとも一方に装着することが可能である。なお、ぬいぐるみエアバッグを構成する膜材、送気ユニットのリュックサック等の生地や吸気管に抗菌剤入りのものを用いることもできる。
ブロアはモータ式であることから騒音を生じ易い。この騒音の多くは吸気管を経て外部に伝達する。このため、送気ユニット及び吸気管の少なくとも一方はブロアの騒音を低減する消音手段を有することが好ましい。この場合、内部空間内に入る人の不快感だけでなく、周囲の人の不快感も緩和することができる。特に、この着用ぬいぐるみを使用したイベント等がテレビやラジオにより生放送され、感度のよい集音用のマイクロホンを持つ司会者等が着用ぬいぐるみに近づくような場合には、そのマイクロホンによって騒音が聞こえ易くなるため、このように消音手段を有することが好ましい。
消音手段としては、ポリエステル等の不織布等からなるフィルタを採用することができる。このフィルタは、給気口と吸気管との間、吸気管内及び/又は吸気管と吸入口との間に容易に設けられ得る。また、消音手段がフィルタであれば、外気をろ過して内部空間に取り入れ、内部空間を清浄に保つこともできる。フィルタは着脱可能であることが好ましい。これにより、フィルタを容易に交換、清掃等することが可能になる。なお、フィルタを給気口と吸気管との間、吸気管内及び/又は吸気管と吸入口との間に設けることにより、ブロアの吸気能力が低下するのであれば、モータを高出力化することが好ましい。
送気ユニットは、人の前後の一方にバッテリが設けられ、人の前後の他方にブロアが設けられるようになっていることが好ましい。これにより、送気ユニットはバッテリとブロアとがバランスし、人が体感する重量を軽減することができる。そして、バッテリやブロアを人の体に密着させることも好ましい。これにより、人が激しい動作をしても、これらが人と一体に移動するため、それらの重量が気になり難い。そのため、送気ユニットは、バッテリやブロアをリュックサック等内に収納したものであることが好ましい。
なお、ブロアをON/OFFしたり、吸気量を調整したりするためのスイッチは、人の前方、特に人の手元に配設されていることが好ましい。これにより、そのスイッチの操作性が向上する。
吸気管は、ぬいぐるみエアバッグの給気口側及びブロアの吸入口側の少なくとも一方が着脱可能に構成されていることが好ましい。これにより、ぬいぐるみエアバッグや送気ユニットと吸気管とを容易に着脱でき、使用及び収納に便宜だからである。吸気管を給気口や吸入口に着脱可能に構成するためには、吸気管と給気口との間や吸気管と吸入口との間を面ファスナで固定するようにすることができる。
本考案は着用ぬいぐるみを構成する送気ユニット又は吸気管としても構成される。
本考案の着用ぬいぐるみ用送気ユニットは、バッテリと、該バッテリによってファンが駆動され、吸入口から空気を吸い込むとともに、吐出口から該空気を吐き出すモータ式のブロアとを有し、ぬいぐるみエアバッグの内部空間内に入る人が装着する着用ぬいぐるみ用送気ユニットにおいて、
前記内部空間内に冷気を送気可能な冷却材又は該内部空間内に暖気を送気可能な温熱材が着脱可能に構成されていることを特徴とする。この送気ユニットによって、本考案の着用ぬいぐるみを実現できる。
本考案の着用ぬいぐるみ用吸気管は、ぬいぐるみエアバッグの給気口から内部空間内に延び、送気ユニットにおけるブロアの吸入口に繋がる着用ぬいぐるみ用吸気管において、
前記内部空間内に冷気を送気可能な冷却材又は該内部空間内に暖気を送気可能な温熱材が着脱可能に構成されていることを特徴とする。この吸気管によって、本考案の着用ぬいぐるみを実現できる。
以下、本考案を具体化した実施例1〜3を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、実施例1の着用ぬいぐるみは、ぬいぐるみエアバッグ10と、送気ユニット20と、吸気管30とからなる。
ぬいぐるみエアバッグ10はナイロンシートによりバルーン状に形成され、その外形はキャラクタとされている。このぬいぐるみエアバッグ10は、人Mが入って動作することにより外形を変化させ得る内部空間10aと、図2に示すように、人Mの内部空間10aへの出入りを可能とする出入口10bと、図1及び図2に示すように、内部空間10aと連通して外部に開き、外部の空気を内部空間10a内に取り入れるための給気口10cとを有している。出入口10bは上記特許文献1記載のものと同様のものであり、そこには外部側及び内部空間側にスライダをもつファスナが設けられ、ファスナ上の内部空間10a側と外部側とにはナイロン製のひれ部がファスナを隠蔽する位置に設けられている。
図1に示すように、内部空間10a内に入る人Mが送気ユニット20を背負うこととしている。この送気ユニット20は、図3に示すように、バッテリ21と、モータ式のブロア22と、これらを収納するリュックサック23とを有している。バッテリ21はリュックサック23の前部に収納されており、ブロア22はリュックサック23の後部に収納されている。なお、ブロア22をリュックサック23の前部に収納し、バッテリ21をリュックサック23の後部に収納してもよい。
バッテリ21は12Vの軽量のものである。ブロア22では、図4に示すように、調整器等を内蔵したモータ42がハウジング41に固定されており、モータ42の回転軸42aには固定部材43aによりシロッコファン43がハウジング41内で回転可能に固定されている。シロッコファン43は回転によって内周側から外周側に送風できるようになっている。ハウジング41は、シロッコファン43の内周側に軸方向で連通する吸入口41aと、シロッコファン43の外周側に径方向で連通する吐出口41bとを有している。吐出口41bにはメッシュ45が嵌合されている。
ハウジング41は吸入部材46を備えており、吸入部材46は吸入口41aと同軸のボス46aを有している。ハウジング41と吸入部材46とは吸入口41aとボス46aとを整合させた状態でねじ47によって固定されている。ハウジング41及び吸入部材46は吸入部材46がリュックサック23の開口23aから突出した状態でリュックサック23の底面に位置されている。また、吸入部材46のボス46aの内周にはメッシュ44が嵌合されている。
ハウジング41の吸入口41aとは逆側にはメッシュケース48が着脱可能に保持されている。気温が高い例えば夏においては、メッシュケース48内に冷却材としての保冷剤入りの市販のパック70を収納することとしている。
図1及び図3に示すバッテリ21は図示しないリード線により図4に示すモータ42に接続されている。また、モータ42は、図3に示すように、人の手元のスイッチ49まで延びるリード線49aと接続されている。スイッチ49は、ブロア22のON/OFFと、吸気量の調整とを行なうことができるようになっている。
吸気管30は蛇腹が形成されたフレキシブルホースからなる。この吸気管30は、図1に示すように、ぬいぐるみエアバッグ10の給気口10cから内部空間10a内に延び、図4に示すように、ブロア22の吸入口41aに繋がっている。
吸気管30の一端側の外周面には面ファスナ51のメス部材51aが固定されている。また、吸入部材46のボス46aの外周面にも面ファスナ51のメス部材51bが固定されている。面ファスナ51のオス部材51cはリュックサック23の底面に予め縫い付けられている。
また、メッシュ44の外面にはゴム紐61が径方向に延びて設けられており、メッシュ44と当接するように設けられたポリエステルの不織布からなるフィルタ62がこのゴム紐61によって固定されている。
図5に示すように、ぬいぐるみエアバッグ10は、給気口10c回りが内部空間10a側に筒状に屈曲されてボス10dとされている。ボス10dの内周面には面ファスナ52のオス部材52cが設けられている。ボス10d及びオス部材52cは径方向に二分されている。吸気管30の他端側にはメッシュ12が固定されており、この外周面にも面ファスナ52のメス部材52aが固定されている。
実施例1の着用ぬいぐるみは以下のように使用される。まず、人Mが送気ユニット20のリュックサック23を背負い、出入口10bからぬいぐるみエアバッグ10内に入る。このとき、送気ユニット20の吸入部材46のボス46aには面ファスナ51によって吸気管30の一端が固定されている。そして、吸気管30の他端をぬいぐるみエアバッグ10のボス10dに面ファスナ52によって固定した後、出入口10bのファスナを閉める。ファスナ上の内部空間10a側と外部側とにはひれ部が設けられているため、ファスナが隠蔽されるとともに、内部空間10a内の気密性が向上されている。
そして、スイッチ49をONにすることによって、ブロア22を駆動する。この際、スイッチ49が手元にあるため、高い操作性を発揮する。そして、外気が給気口10c、吸入管30、吸入口41a及び吐出口41bを経て内部空間10aに吐き出される。このため、その空気によってぬいぐるみエアバッグ10は内部空間10aが膨張し、ぬいぐるみエアバッグ10の外形が大型化する。内部空間10aからはある程度の空気は漏れるが、ブロア22が継続して空気を取り入れることから、ぬいぐるみエアバッグ10の外形は維持される。また、ブロア22によって取り入れた空気によって内部空間10a内の人Mの呼吸が損なわれることもない。
そして、この状態で内部空間10a内の人Mが様々な動作をすれば、その大型化したぬいぐるみエアバッグ10が同様の動作をすることとなり、イベント等において大きな効果を発揮することができる。
このとき、人Mの前方にバッテリ21が位置し、人Mの後方にブロア22が位置する送気ユニット20を採用しているため、バッテリ21とブロア22とがバランスし、人Mが体感する重量を軽減することができる。特に、人Mが送気ユニット20を背負っているため、バッテリ21やブロア22が体に密着し、人Mは容易に動くことができる。また、吸気管30は、フレキシブルホースであるため、その人Mの動きの邪魔にならない。
また、この着用ぬいぐるみであれば、内部空間10a内に外気を取り入れているため、着用する人の不快感をやわらげることもできる。特に、この着用ぬいぐるみでは、送気ユニット20のハウジング41に保冷剤入りの市販のパック70が装着されているため、ハウジング41がそのパック70によって冷やされ、空気がハウジング41によって冷やされ、冷気として内部空間10a内に送気されることとなる。このため、中の人は、涼しく、汗をかき難くなり、悪臭の少ない快適な環境下におかれることとなる。こうして、この着用ぬいぐるみにおいて、不快感の緩和が実現される。
さらに、この着用ぬいぐるみは、不使用時に人Mがぬいぐるみエアバッグ10から出ることにより送気ユニット20を取り出し、かつ面ファスナ51、52を外すことによりぬいぐるみエアバッグ10から吸気管30も取り出すことが可能である。こうして、この着用ぬいぐるみは、ぬいぐるみエアバッグ10を折り畳むことによりコンパクト化することが可能となる。
したがって、この着用ぬいぐるみは、イベント等において効果的であり、不使用時にコンパクト化することが可能であるとともに、使用時の不快感をより一層緩和することができる。
また、この着用ぬいぐるみでは、ゴム紐61によって吸気管30と吸入口41aとの間にフィルタ62を固定しているため、ブロア22の騒音を低減することができる。このため、内部空間10a内に入る人Mの不快感だけでなく、周囲の人の不快感を緩和することもできる。特に、この着用ぬいぐるみを使用したイベント等がテレビやラジオにより生放送され、感度のよい集音用のマイクロホンを持つ司会者等が着用ぬいぐるみに近づくような場合でも、ブロア22の騒音をこのフィルタ62で消音することができ、そのマイクロホンによっても騒音が聞こえ難い。また、フィルタ62が汚れたり、不要な場合にはゴム紐61によって容易にこれを外すこともできる。
実施例2の着用ぬいぐるみは、図6に示すように、ブロア22の吐出口141bに筒状の吐出部材53が固定されており、吐出部材53の内周面にテープ31等によって保冷剤入りの市販のパック70が固定されている。他の構成は実施例1と同様である。
この着用ぬいぐるみでは、送気ユニット20の吐出部材53に保冷剤入りの市販のパック70が装着されているため、吐出部材53を通る空気がそのパック70によって冷やされ、冷気として内部空間10a内に送気されることとなる。他の作用効果は実施例1と同様である。
実施例3の着用ぬいぐるみは、図7に示すように、吸気管30の外周面にテープ32等によって保冷剤入りの市販のパック70が固定されている。
この着用ぬいぐるみでは、吸気管30に保冷剤入りの市販のパック70が装着されているため、吸気管30を通る空気がそのパック70によって冷やされ、冷気として内部空間10a内に送気されることとなる。他の作用効果は実施例1と同様である。
なお、上記実施例1〜3において、気温が低い例えば冬においては、送気ユニット20又は吸気管30に使い捨て懐炉等の温熱材を装着すればよい。こうした着用ぬいぐるみにおいては、外気がその温熱材によって暖められ、暖気として内部空間10a内に送気されることとなる。冷気も暖気も必要ない時は、冷却材や温熱材を外せばよい。
以上において、本考案を実施例1〜3に即して説明したが、本考案は上記実施例1〜3に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本考案はイベント等に着用されるぬいぐるみに利用可能である。
実施例1〜3に係り、着用ぬいぐるみの模式断面図である。 実施例1〜3に係り、着用ぬいぐるみの背面図である。 実施例1〜3に係り、図1の拡大図である。 実施例1に係り、ブロア、吸気管等の模式拡大断面図である。 実施例1に係り、吸気管及びぬいぐるみエアバッグの模式拡大断面図である。 実施例2に係り、ブロア、吸気管等の模式拡大断面図である。 実施例3に係り、吸気管の模式拡大断面図である。
符号の説明
M…人
10a…内部空間
10b…出入口
10c…給気口
10…ぬいぐるみエアバッグ
21…バッテリ
43…ファン
41a…吸入口
41b…吐出口
42…モータ
22…ブロア
20…送気ユニット
30…吸気管
70…冷却材(保冷剤入りの市販のパック)
62…消音手段(フィルタ)

Claims (7)

  1. 人が入って動作することにより外形を変化させ得る内部空間と、該人の該内部空間への出入りを可能とする出入口と、該内部空間と連通して外部に開き、該外部の空気を該内部空間内に取り入れるための給気口とを有し、取り入れた空気によって該外形とともに該内部空間を膨張させ得るぬいぐるみエアバッグと、
    バッテリと、該バッテリによってファンが駆動され、吸入口から空気を吸い込むとともに、吐出口から該空気を吐き出すモータ式のブロアとを有し、該内部空間内に入る該人が装着する送気ユニットと、
    該ぬいぐるみエアバッグの該給気口から該内部空間内に延び、該送気ユニットにおける該ブロアの該吸入口に繋がる吸気管とを備えた着用ぬいぐるみにおいて、
    前記送気ユニット及び前記吸気管の少なくとも一方は、前記内部空間内に冷気を送気可能な冷却材又は該内部空間内に暖気を送気可能な温熱材が着脱可能に構成されていることを特徴とする着用ぬいぐるみ。
  2. 前記送気ユニット及び前記吸気管の少なくとも一方は、前記ブロアの騒音を低減する消音手段を有することを特徴とする請求項1記載の着用ぬいぐるみ。
  3. 前記消音手段は、前記吸気管と前記吸入口との間に着脱可能に設けられるフィルタであることを特徴とする請求項2記載の着用ぬいぐるみ。
  4. 前記送気ユニットは、前記人の前後の一方に前記バッテリが設けられ、該人の前後の他方に前記ブロアが設けられるようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の着用ぬいぐるみ。
  5. 前記吸気管は、前記給気口側及び前記吸入口側の少なくとも一方が着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の着用ぬいぐるみ。
  6. バッテリと、該バッテリによってファンが駆動され、吸入口から空気を吸い込むとともに、吐出口から該空気を吐き出すモータ式のブロアとを有し、ぬいぐるみエアバッグの内部空間内に入る人が装着する着用ぬいぐるみ用送気ユニットにおいて、
    前記内部空間内に冷気を送気可能な冷却材又は該内部空間内に暖気を送気可能な温熱材が着脱可能に構成されていることを特徴とする着用ぬいぐるみ用送気ユニット。
  7. ぬいぐるみエアバッグの給気口から内部空間内に延び、送気ユニットにおけるブロアの吸入口に繋がる着用ぬいぐるみ用吸気管において、
    前記内部空間内に冷気を送気可能な冷却材又は該内部空間内に暖気を送気可能な温熱材が着脱可能に構成されていることを特徴とする着用ぬいぐるみ用吸気管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007061088A1 (ja) * 2005-11-28 2007-05-31 Seft Development Laboratory Co., Ltd. 空調衣服
WO2009037741A1 (ja) * 2007-09-19 2009-03-26 On-Art Corp. 大型の動物の着ぐるみ

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