JP3108926B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置の製造方法

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JP3108926B2 JP02150162A JP15016290A JP3108926B2 JP 3108926 B2 JP3108926 B2 JP 3108926B2 JP 02150162 A JP02150162 A JP 02150162A JP 15016290 A JP15016290 A JP 15016290A JP 3108926 B2 JP3108926 B2 JP 3108926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は集積化されていることを特徴とする、半導体
レーザ光の第2次高調波を発生(Second Harmomic Ge
neration、以下SHGと略す)せしめる発光装置の構造及
び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体レーザ光のSHGを発生せしめる発光装置
は、特閲昭51−142284に見られるようなものであった。
第5図に示すようにAlGaAs系の半導体レーザ(501)とL
iNbO3等の薄膜光導波路型のSHG装置(502)を、ハイブ
リッドに集積するものであった。半導体レーザから発し
た波長870nmのレーザ光は、LiNbO3薄膜光導波路型のSHG
装置に入射し、LiNbO3薄膜の非線形効果によって、1/2
の波長の435nmに変換されて出射光(503)として放射さ
れる。 または、特閲昭60−112023に見られるようなものであ
った。第6図に示すようにAlGaAs系の半導体レーザ(60
1)とLiNbO3等の薄膜光導波路型のSHG装置(602)をハ
イブリッドに集積し、半導体レーザの出射光を効率よく
薄膜光導波路に導入するために、(603)の集光レンズ
を問に設置したものである。入射スポットが、ちょうど
薄膜光導波路に合えば、導波路中の光密度を上げること
ができ、1/2波長への変換効率を上げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来技術は次のような課題を有してい
た。即ち、第5図に於いてはレーザ発振する活性層と薄
膜光導波路の高さを合わせることがきわめて困難であ
る。更に、環境温度等の変化に対して位置の変動が起こ
り易く、少しでもずれれば薄膜光導波路中に光が導入さ
れないという問題点を有していた。更には、半導体レー
ザ光は、広がって放射されるため、薄膜光導波路への結
合効率は悪く、これによっても変換効率の低下を招くと
いう問題点を有していた。第6図に於いては集光レンズ
によって、薄膜光導波路中の光密度を上げることができ
るが、この場合にも1μm程度の厚さの導波路に焦点を
合わせなくてはならない。従って位置合わせが極めて難
しく、更には、環境温度等によって容易に位置ずれを起
こすという問題点を有していた。
【0004】 そこで本発明の課題は、半導体レーザとSHG素子をモ
ノリシックに集積し、レーザ光とSHG素子との結合効率
が高く、且つ薄膜光導波路中の光パワー密度が高い、従
って第2高調波の変換効率が高い発光装置であり、尚且
つ環境の変化に対しても結合効率の変動のない発光装置
とその製造方法を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の発光装置は、同一半導体基板上に、少なくと
も層状のレーザ光発生部と薄膜層状の第2次高調波発生
光導波路を有し、前記レーザ光発生部と前記光導波路が
同一平面上に配置され、前記レーザ光発生部と前記レー
ザ光発生部がIII−V族化合物半導体結晶薄膜により構
成され、前次高調波発生薄膜光導波路がII−VI族化合物
半導体絶品薄膜からなる超格子構造により構成されてい
る発光装置において、前記第2次高調波発生薄膜光導波
路には膜厚方向に電界を印加する電極を具備しているこ
とを特徴としている。
【0006】 更に、同一半導体基板上に、少なくとも層状のレー
ザ、発生部と薄膜層状の第2次高調波発生光導波路を有
し、前記レーザ光発生部と前記光導波路が同一平面上に
配置され、且つ各々の一端面が互いに接していることを
特徴としている。
【0007】 更に、同一半導体基板上に、少なくとも層状のレーザ
発振部と薄膜層状の第2次高調波発生光導路を有し、前
記レーザ発生部と前記光導波路が同一平面上に配置さ
れ、且つ各々の向かい合った端面のうち少なくとも一方
の端面を、レーザ部の発振波長の半分の光路長となる厚
さの誘電体膜でコーティングしたことを特徴としてい
る。
【0008】 更に、同一半導体基板上に、少なくとも層状のレーザ
発振部と薄膜層状の第2次高調波発生光導波路を有し、
前記レーザ発生部と前記光導波路が同一平面上に配置さ
れ、且つ各々の向かい合った端面がレーザ部の発振波長
の半分の距離だけ離して形成したを特徴としている。
【0009】 更に、前記レーザ発生部がIII−V族化合物半導体結
晶薄膜により構成され、前記第2次高調波発生薄膜光導
波路がII−VI族化合物半導体結晶薄膜により構成されて
いることを特徴としている。
【0010】 更に、前記第2次高調波光導波路が、前記半導体基板
上にリッジ形状のストライプを形成して成ることを特徴
としている。
【0011】 更に、前記第2次高調波発生光導波路が、II−VI族化
合物半導体から成るクラッド層と、該クラッド層を構成
する半導体より小さなバンドギャップを有するII−VI族
化合物半導体から成る非線形光学媒体の光導波路から構
成されることを特徴としている。
【0012】 更に、前記第2次高調波発生光導波路が、前記リッジ
形状のストライプを有し、更に前記クラッド層と前記非
線形光導波路からなり、前記リッジ形状ストライプが前
記非線形光導波路を構成する半導体より小さな屈折率を
有するII−VI族化合物半導体により囲われていることを
特徴とする。
【0013】 更に、前記非線形光導波路の膜厚が、基本波と第2次
高調波の位相整合条件を満たす厚さであることを特徴と
ている。
【0014】 更に、第2次高調波発生光導波路が、前記半導体基板
に形成されたストライプ状の溝内に配置され、且っ前記
基板面とほぼ同一の高さで形成されていることを特徴と
している。
【0015】 更に、レーザ発振用光がレーザ光発生部及び第2次高
調波発生光導波路を内部に含む対向2端面の反射鏡によ
り構成されることを特徴としている。
【0016】 更に、前記第2次高調波発生光導波路が、II−VI族化
合物半導体より成る多層超格子構造であることを特徴と
している。
【0017】 更に、前記半導体レーザが、III−V族化合物半導体
より成る活性層、クラッド層及びコンタクト層から構成
されダブルヘテロ構造を有し、前記活性層直上のクラッ
ド層の中間の深さまでエッチング除去されたストライプ
状のリブを有し、該リブの両側端はII−VI族化合物半導
体層で埋め込まれていることを特徴としている。
【0018】 更に、前記III−V族化合物半導体層が、AlGaAs混晶
から成ることを特徴としてる。
【0019】 更に、前記III−V族化合物半導体層が、InGaAsP混晶
から成ることを特徴としている。
【0020】 更に、本発明の発光装置の製造方法は、前記第2次高
調波発生光導波路が、II−VI族化合物半導体の選択的エ
ピタキシャル成長法により製造されることを特徴として
いる。
【0021】 更に、前記選択的エピタキシャル成長法が、II族及び
VI族元素の有機化合物を原料として用いた有機金属気相
成長法であることを特徴としている。
【0022】 更に、前記有機金属気相成長法が、前記II−VI族化合
物半導体薄膜のエピタキシャル成長時の基板温度は300
℃以上700℃以下であり、反応ガス圧力は300Torr以下で
あり、II族原料に対するVI族原料の供給モル比が6以下
であることを特徴としている。
【0023】 更に、半導体基板上に前記ダブルヘテロ構造を結晶成
長する工程と、該ダブルヘテロ構造の一部を基板表面に
対して垂直に前記活性層を含めてエッチング除去する工
程と、該エッチング除去した基板表面上に誘電体膜を形
成する工程と、レーザ発振の共振方向に沿って前記誘電
体膜をストライプ状にエッチング除去する工程と、前記
有機金属気相成長法により、選択的に前記ストライプ部
分にのみII−VI族化合物半導体を結晶成長させる工程を
含むことを特徴としている。
【0024】
【実施例】
第1図は本発明の1実施例を示す構造斜視図である。
n型GaAs基板(101)上に、AlxGa1-XAsから成るダブル
ヘテロ接合の半導体レーザ(102)と、ZnSxSe1-Xから成
るリッジ型光導波路(103)が、モノシリックに集積さ
れている。(102)と(103)は端面において互いに接し
ている。半導体レーザ後面にはレーザ発振波長λに対し
て高反射率となる誘電体多層膜が形成され、リッジ型光
導波路側端面にはλ/2の波長に対して透過となる誘電体
膜が形成されている。レーザ発振の共振器は、これらの
誘電体膜反射ミラーの間において形成され、(103)の
導波路中の光エネルギーが大きくなる密度分布となる。
【0025】 半導体レーザ部のA−A′に於ける断面積造図を第2
図に、光導波路のB−B′に於ける断面構造図を第3図
に示す。まず第2図の半導体レーザ部の構造について説
明する。(201)のn型GaAs単結晶基板上に、(202)の
n型GaAsバッファ層、(203)のn型AlxGa1-XAs(x=
0.35)クラッド層、(204)のGaAs活性層、(205)の逆
メサ形状リブ型に形成されたp型AlxGa1-xAs(x=0.3
5)クラッド層及び(207)のp型GaAsコンタクト層から
なり、前記リブの両端は(206)のZnSxSe1-x(x=0.0
6)のII−VI族化合物半導体三元混晶で埋め込まれた構
造である。コンタクト層上面のZnSxSe1-Xは、エッチン
グ工程によって除去され、(208)のp型オーミック電
極が形成されている。(209)のn型オーミック電極が
形成され、(208)と(209)の電極の問に順方向電流を
流すことにより、(204)の活性層に電荷注入が起こ
り、キャリア再結合の時、生ずる発光が共振器端面問で
増幅されてレーザ光が発振する。(206)のZnSXSe1-x
は、10MΩ・cm以上の比抵抗を有しており、注入電流
は、リブの場所以外を流れるものがはとんどない。従っ
て、レーザ発振はリブ直下の活性層のみで起こり、発振
閥値電流(以下これIthと記す)は減少する。更に、ZnS
xSe1-X(x=0.06)の屈折率は2.53であり、GaAsの屈折
率3.4に比べて低屈折率である。従って、本発明の第2
図の半導体レーザ部の構成に於て、発振領域部と(20
6)の埋め込みZnSxSe1-x(x=0.06)層のある領域では
有効屈折率段差が発生し、レーザ光は有効に発振領域内
に閉し込められる。これによってもIthは減少し、且っ
微分量子効率の向上が可能である。これらの効果によ
り、駆動電流の値を小さくすることができ半導体レーザ
部の高出力発振が可能となり、第2次高調波の出力を高
くとることができる。更に、ZnSxSe1-xは格子定数がAlx
Ga1-xAsと完全に一致し、界面に於て格子不整合による
転移等が発生せず、極めて高品質の結晶が得られた。こ
れにより注入キャリア及び導波光の損失がなくなり、半
導体レーザ部の高出力発振に効果が有った。以上説明し
たような多くの利点により、半導体レーザ部はIthが15
〜20mAと低く、870nmの波長の発振出力は100mWを越える
高出力発振が可能であった。
【0026】 次に第3図により、第2次高調波発生光導波路の断面
積造を説明する。(302)のn型GaAs基板上に(303)の
ZnSxSe1-x(x=0.5〜1.0)クラッド層と(304)のZnSe
とZnSから成る超格子非線形光導波路層と(305)のZnSx
Se1-x(x=0.5〜1.0)クラッド層から成るリッジ型光
導波路が形成され、更に全体をZnSxSe1-x(x=0.1)が
覆っている構造となっている。更に、(307)の電極が
設けられており、(307)の電極と(306)の電極の問に
電圧をかけることにより、(304)の超格子光導波層に
電界をかけることができるようになっている。(304)
の超格子光導波路層は、その位置が第2図(204)のGaA
s活性層と一致している。従ってレーザ光は、ほとんど
損失なく(304)の第2次高調波発生光導波層に入射さ
れる。リッジストライプ中を入射光が伝搬する間に、Zn
Se/ZnS超格子層と非線形な相互作用を起こし、波長が1/
2の第2次高調波が発生するものである。超格子構造と
することにより、二次の非線形光学定数は向上する。ま
た、超格子構造に電界が印加されることにより、電子と
正孔が分離され、これによって更にこ次の非線形光学定
数が向上する。本実施例に於いては入射光の波長が870n
mであるので、435nmの波長の青色コヒーレント光が得ら
れた。変換効率は10〜12%であり、半導体レーザで10mW
発振させた場合、10〜12mWの青色光が得られた。光の非
線形相互作用を十分に得るには、光導波路中で十分大き
な光エネルギー密度を持つことが必要である。本実施例
の場合、薄膜光導波路であることと、同時にリッジ型ス
トライプである為、基板平面方向にも光が閉し込めら
れ、大きな光エネルギー密度を得ることができた。
【0027】 更に、ZnSe、ZnSxSe1-x層は単結晶薄膜であるので、
青色光の出射端面及び導波路中での光損失は少ない。こ
れによっても変換効率を向上させることができた。
【0028】 更に、半導体レーザ部と光導波路部を離して形成し、
互いに対向する端面にAl2O3膜をコーティングする。Al2
O3膜の厚さを半導体レーザの発振波長870nmをAl2O3の屈
折率1.76で除した値の半分の247nmであると、この面に
よる反射揖がなくなり、結合効率が更に上がる。同様の
効果は、半導体レーザ部と光導波路部を、発振波長の半
分の距離だけ離しても得ることが出来る。
【0029】 また、光の非線形相互作用を十分に得るために、上記
の光エネルギー高密度化の他に、媒質中で基本光と第2
次光の位相速度が等しくなければならない(以後、これ
を位相整合と記す)。これは非線形光導波層の膜厚によ
って位相整合条件を満たすことが可能である。本実施例
の場合、クラッド層のZnSの屈折率は波長870nmに放て2.
32,非線形媒質のZnSeの屈折率は波長870nmに於て2.53で
あり、10%近い屈折率の段羞があるので、超格子層の膜
厚を800オングストロームに設定すれば基本光のTE0モー
ドと2次光のTE1モードの位相整合条件を満たすことが
できる。
【0030】 また、リッジストライプは(306)のZnSxSe1-x(x=
0.1)で覆われている。これによって基板平面方向に屈
折率段差が0.01生じており、青色放射光は単一スポット
で放射される。
【0031】 前記実施例では、発振波長870nmのAlGaAs系を半導体
レーザ部に用いていたが、これにGaInAsP/InPのダブル
ヘテロ接合を用いれば発振波長は1〜1.5μmとなり、
前記実施例と同様の構成に於いて、波長500〜750nmの緑
から赤色のコヒーレント光が得られる。
【0032】 次に第4図を用いて前記青色発光装置の製造方法につ
いて説明する。n型GaAs単結晶基板(401)上に、(40
2)のn型GaAsバッファ層、(403)のn型AlxGa1-xAs
(x=0.35)クラッド層、(404)のGaAs活性層、(40
5)のp型AlxGa1-xAs(x=0.35)クラッド層、(406)
のp型GaAsコンタクト層を連続的に結晶成長する(第4
図(a))結晶成長法は液相成長法、有機金属気相成長
法(以下、これをMOCVD法と記す)、分子線エピタキシ
ー法(以下、これをMBE法と記す)のいずれであっても
構わない。本実施例に於いては、膜厚の均一性、超薄膜
が成長可能、及び量産性に富むMOCVD法によって結晶成
長を行った。III族原料としてトリメチルガリウム(以
下TMGaと記す)、トリメチルアルミニウム(以下TMAlと
記す)を用い、V族原料としてAsH3ガスを用いる。これ
らの原料はバラジウム膜を通した高純度水素をキャリア
ガスとして反応管に導入する。GaAs基板はグラファイト
製サセプター上に置かれ、高周波誘導加熱方式により加
熱される。成長中の基板温度は700〜800℃であり、反応
管中の圧力は70〜200Torrである。n型ドーパントはS
e、P型のドーパントはZnである。次に、半導体レーザ
部をストライプ状のリブを残して、該リブの両側端をp
型クラッド層(405)の中間の深さまでエッチング除去
する(第4図(b))。次に、前記リブの両側端を(40
7)のZnSxSe1-xによって埋め込みを行う(第4図
(c))。この埋め込み成長は、MOCVD法による選択的
エピタキシャル法を用いて行った。前記ストライプ状リ
ブの上面には、SiO2薄膜が残されており、この状態でジ
メチルジンク(以下DMZnと記す)、ジメチルセレン(以
下DMSeと記す)、ジメチルサルファー(以下DMSと記
す)を原料とするMOCVD成長を行う。基板温度60℃、反
応ガス圧70Torr、DMZnに対する(DMSe+DMS)の供給モ
ル比が2の条件で結晶成長を行うと、SiO2膜の上には何
も堆積するものがなく、リブ側端にのみ結晶成長が起こ
る。従って、リブは平坦に埋め込まれ、SiO2のエッチン
グ除去すればコンタクトをとることが可能である。次
に、前記半導体レーザ部を残して、今度は活性層(40
4)に達する以上にエッチングを行う(第4図
(d))。活性層のエッチング面は、光の損失を低減す
るために、垂直断面であり且つ平滑である必要がある。
そのために、反応性イオンビームエッチング法(以下こ
れをRIBE法と記す)によってエッチングを行った。イオ
ンビームとして塩素イオンを用い、異方性エッチングに
より端面形成を行う。イオンビームの方向に沿ってエッ
チングが進むので垂直断面が切れ平滑な表面が得られ
る。次に、SiO2、Si3N4等の誘電体(408)によって全面
薄膜形成を行い、前記半導体レーザのストライプの方向
に沿って、ほぼ同一の幅のストライプの形状に誘電体膜
をエッチング除去する(第4図(c))。次に、この状
態で前述と同様のMOCVD法を用いた選択的エピタキシー
法により、前記ストライプ部分にのみII−VI族化合物半
導体を結晶成長させる(第4図(f))。誘電体膜上に
は何も堆積しないので、第4図(f)のようにリッジ状
のストライプに薄膜形成がなされる。選択的エピタキシ
ー法は、前述と同様にDMZnとDMSeを原料とし、基板温度
300〜700℃、反応ガス圧力300Torr以下、(DMSe+DMS)
/DMZnの供給モル比を6以下の条件であれば、前述の選
択的エピタキシーが可能であるoZnSxSe1-x(x=0.5〜
1.0)クラッド層(411)、ZnSe/ZnS超格子非線形光導波
路層(410)、ZnSxSe1-x(x=0.5〜1・0)クラッド
層(409)の3層を連続的にエピタキシャル成長する。Z
nSxSe1-Xの組成は、原料の供給モル比を調整することで
任意に設定することが出来る。成長した後のリッジスト
ライプの側面は{111}結晶面が形成され平滑な側壁と
なる。これにより側面に於ける導波光の散乱が減少し
て、SHGの効率が上がる。次に、光導波路部分にZnSxSe
1-x(x=0.1)(412)を、前述と同様にMOCVD法により
形成し横方向の屈折率差をっける(第4図(g))。そ
の後、n電極(414)を形成し、光導波路部には電極(4
13)を形成して青色発光素子となる(第4図(h))。
【0033】 非線形光導波路層を超格子構造にする場合には、100
オングストロームのZnSe層と100オングストロームのZnS
xSe1-X層を交互に結晶成長すればよい。MOCVD法は急峻
な界面を形成できるので、非線形光学定数の大きな非線
形光導波路が、実現可能であった。
【0034】 埋め込み型の非線形光導破路の実施例の場合は、レー
ザ部を形成した後、ストライプ状の溝を作り、選択的エ
ピタキシャル成長によりクラッド層、非線形光導波路層
を埋め込み成長すればよい。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば次のような効果を
有する。 (1)同一の結晶構造を有する化合物半導体により半導
体レーザとSHG素子を形成するため、半導体レーザとSHG
素子をモノリシック集積することが出来る。従って、1m
m角程度の極めて小型の青色発光素子を実現できる。 (2)半導体レーザの活性層と非線形光導波路が同一の
高さで平行に構成されているので、レーザ光はほとんど
非線形光導波路中に導入される。従って、光の損失が少
なく強い青色光を得ることができる。 (3)半導体レーザとSHGがモノリシックに集積されて
いるため、レーザ光を非線形光導波路に導くための極め
て難しい光紬合わせの工程が不要となる。従って、製造
工程が容易となり低コストで再現性のある青色発光素子
を供給することができる。 (4)半導体レーザとSHGがモノリシックに集積されて
いるため、環境温度の変化や、機械的振動によって光紬
がずれるということが無い。従って、極めて信頼性の高
い青色発光素子が得られる。 (5)非線形光導波路中で、導波光は膜厚方向にも、基
板表面方向にも閉し込められているため、光パワー密度
が高く、光の非線形相互作用を十分に得ることが出来
る。従って、第2次高調波発生の変換効率が向上し出力
の高い青色光を得ることが出来る。 (6)非線形光導波路が、III−V族化合物半導体単結
晶基板の上に結晶成長可能なII−VI族化合物半導体の単
結晶薄膜から成るので、モノリシックな集積が可能であ
り、且つ導波光の吸収や散乱が少ない。これによっても
第2次高調波発生の変換効率が向上し出力の高い青色光
を得ることが出来る。 (7)非線形光導波路が、薄膜の膜厚制御性の良いMOCV
D法による結晶成長であるため、位相整合条件を満たす
膜厚を正確に制御できる。従って、非線形光相互作用が
効率よく起こり、第2次高調波発生の変換効率の高い青
色発光素子を再現制良く製造することが可能である。 (8)半導体レーザ部は高出力発振可能であり、且つ量
子効率の高い構造である。従って、出力の高い青色光を
得ることがで可能である。 (9)非線形光導波路が、超格子構造であるので、非線
形光学定数が大きくなり第2次高調破発生の変換効率を
向上させることが出来る。更に、電界を印加できる構造
であるので、電界印加によって高い効率で波長変換が可
能である。 (10)光導波路の形成が選択的エピタキシャル成長法で
あるため、導波路の側壁は結晶面となり平滑となる。更
に、導波路形成のためにII−VI族化合物半導体のエッチ
ングを行う必要がない。これらのために光の散乱が側壁
で起こりにくい低損失光導波路を、簡単な製造工程によ
って製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、本発明の発光装置の一実施例を示す斜視構造
図。
【図2】 第2図は、本発明の発光装置の一実施例を示す第1図の
A−A′に於ける半導体レーザ郡の断面構造図。
【図3】 第3図は、本発明の発光装置の一実施例を示す第1図の
B−B′に於ける第2次高調波発生光導波路部の断面構
造図。
【図4】 第4図は(a)〜(h)は、本発明の発光装置の一実施
例を示す製造工程図。
【図5】 第5図は、従来技術における青色発光装置の概略構造
図。
【図6】 第6図は、従来技術における他の青色発光装置の概略構
造図。
【符号の説明】
(101)(201)(302)(401)……n型GaAs単結晶基板 (102)……半導体レーザ部 (103)……第2次高調波発生光導波路部 (202)(402)……n型GaAsバッファ層 (203)(403)……n型AlxGa1-XAsクラッド層 (204)(404)……GaAs活性層 (205)(405)……p型AlxGa1-xAsクラッド層 (206)(407)……ZnSxSe1-x埋め込み層 (207)(406)……p型GaAsコンタクト層 (208)……p型オーミック層 (209)(301)……n型オーミック層 (305)(409)(411)……ZnSxSe1-xクラッド層 (304)(410)……ZnSe/ZnS超格子非線形導波路層 (306)(412)……ZnSxSe1-x層 (307)(413)……光導波層電極 (501)(601)……半導体レーザ (502)(602)……SHG装置 (503)……集光レンズ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一半導体基板上に、少なくとも層状のレ
    ーザ光発生部と薄膜層状の第2次高調波発生光導波路を
    有し、前記レーザ光発生部と前記光導波路が同一平面上
    に配置され、前記レーザ光発生部がIII−V族化合物半
    導体結晶薄膜からなる活性層、クラッド層及びコンタク
    ト層から構成されるダブルヘテロ構造を有する半導体レ
    ーザであり、前記第2次高調波発生光導波路がII−VI族
    化合物半導体結晶薄膜からなる超格子構造により構成さ
    れており、前記第2次高調波発生光導波路の超格子構造
    に対して膜厚方向に電界を印加する電極を備えた発光装
    置の製造方法であって、 半導体基板上に前記ダブルヘテロ構造を結晶成長により
    形成する工程と、該ダブルヘテロ構造の一部を基板表面
    に対して垂直に前記活性層を含めてエッチング除去する
    工程と、該エッチング除去した基板表面上に誘電体膜を
    形成する工程と、前記半導体レーザにおけるレーザ発振
    の共振方向に沿って前記誘電体膜をストライプ状にエッ
    チングする工程と、II族及びVI族元素の有機化合物を原
    料として用いた有機金属気相成長法により前記ストライ
    プ部分にのみ選択的エピタキシャル成長法でII−VI族化
    合物半導体薄膜を結晶成長させて形成し前記第2次高調
    波発生光導波路の薄膜を得る工程を特徴とする発光装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記有機金属気相成長法において、前記II
    −VI族化合物半導体薄膜のエピタキシャル成長時の基板
    温度は300℃以上700℃以下であり、反応ガスは300Torr
    以下であり、II族原料に対するVI族原料のモル比が6以
    下であることを特徴とする請求項1記載の発光装置の製
    造方法。
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