JP3107436B2 - レーザーダル加工方法 - Google Patents

レーザーダル加工方法

Info

Publication number
JP3107436B2
JP3107436B2 JP03351246A JP35124691A JP3107436B2 JP 3107436 B2 JP3107436 B2 JP 3107436B2 JP 03351246 A JP03351246 A JP 03351246A JP 35124691 A JP35124691 A JP 35124691A JP 3107436 B2 JP3107436 B2 JP 3107436B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser beam
laser
roll
metal
coating material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03351246A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05161986A (ja
Inventor
川 誠 熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi High Frequency Co Ltd filed Critical Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Priority to JP03351246A priority Critical patent/JP3107436B2/ja
Publication of JPH05161986A publication Critical patent/JPH05161986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3107436B2 publication Critical patent/JP3107436B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属表面にレーザービ
ームを照射することによりダル加工を施す加工方法であ
って、特に冷延鋼板の調質圧延ロールの表面にダル加工
を施すレーザーダル加工方法に関するものである。
【0002】一般に、自動車のボディや家庭用電気製品
などには塗装用薄鋼板が用いられているが、それに用い
られる冷延鋼板の薄鋼板には、プレス成形時の耐焼付け
性を向上させるなどの目的で、その表面を粗面化(ダル
化)する加工を同時に行う調質圧延処理を施すという手
法が採られている。
【0003】この調質圧延は、表面に多数の微小なダル
目から成る模様が形成されたロールを用いて軽度の圧延
を行うことによってなされ、これにより、前記薄鋼板の
表面に微小な適度の表面粗さを付与するものであり、こ
の圧延ロールに対するダル加工としては、従来ショット
ブラスト法や、放電加工法が用いられていた。しかし、
これらの方法による圧延ロールを用いた調質圧延では、
鋼板の表面が不均一な粗さを呈し、且つ、平坦面積率が
少ないことから、現在、品質管理上、重要な管理項目と
なっている塗装面の鮮映性に対応することは出来ない。
【0004】そこで、近年レーザービームによるダル加
工が盛んに行われるようになった。而して、従来のレー
ザーダル加工は、回転する機械チョッパを通過させて、
回転状態にあるロール表面に、パルス状に形成した高密
度ビームエネルギーを、ロールの軸方向に所定速度で移
動させながら照射する方法が主流となっている。
【0005】然し乍ら、上述したレーザーダル加工で
は、機械チョッパを劣化させるばかりでなく、ロールに
対してレーザービームの焦点を絞り込む必要があるた
め、レーザービーム径の操作がむずかしく、また、レー
ザービームによって生じる溶融孔の径とその深さの自由
度に欠けるという難点がある。即ち、レーザーダル加工
時にレーザーによって生じる溶融孔はレーザービームの
出力を大きくすることにより孔を深くできるが、孔径も
また大きくなり、凹凸のピッチにも影響が出てくるので
ある。更に、レーザーのダル加工模様となる溶融孔をパ
ルス式に一点一点明けていくために、非常に効率が悪い
などの問題点があるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来技術に鑑み、上記のような難点や問題点が生じるこ
となく、レーザーダル加工すべき被粗面化金属、特に調
質圧延用に用いられるロールの表面に凸部を規律よく然
も多様化させて形成することが出来ると共に、ロール製
作面でコストの低減を図ることが出来、且つ、ロールの
使用寿命を延長できるレーザーダル加工方法を提供する
ことを、その課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的としてなされたもので、その構成は、レ
ーザービームにより金属表面を規律性のある凹凸状に粗
面化する方法において、レーザービームに対し反射率の
高い網目状の金属板から成る被覆材を被粗面化金属の表
面に配置した状態でレーザービームを照射し、前記被覆
材の網目の目開き部分にのみレーザービームを透過さ
せ、網目の目開き部分以外の部分ではレーザービームが
反射されるようにすることにより、前記被粗面化金属の
表面に、溶融されて凹部になる部分とレーザービームの
影響を受けない部分から成る凹凸面を、前記被覆材の網
目状の形態が転写された規律性のある形態で形成するこ
とを特徴とするものである。
【0008】即ち、本発明は、レーザービームにより被
粗面化金属の表面を粗面化するのに際して、該被粗面化
金属の表面を、レーザービームに対し反射率の高い網目
状の金属から成る被覆材を配置した状態で、レーザービ
ームを照射すれば、被覆材の網目模様によってダル目の
ピッチが決まり、孔(凹部)の深さを深くしても、ダル
目のピッチそのものはあくまで前記網目模様によって決
まるようにしたものであって、換言すれば、被粗面化金
属の表面に被覆材の網目状の形態が転写されるようにす
るダル加工方法である。
【0009】而して、被粗面化金属の表面に、予め、レ
ーザー吸光率を高める吸光材を塗布しておけば、レーザ
ービームの吸収率がよくなり、少ないエネルギーで溶融
孔即ち凹部を形成できる。
【0010】また、被覆材に銅又は銅合金系金属から成
るものを用いれば、レーザービームの反射率が高くな
り、被粗面化金属とのエネルギー吸収較差が広がって、
安定したダル加工が可能となり、更に、被覆材を窒素ガ
ス等のガスを付与して冷却しながらレーザービームを照
射すれば、照射効率が向上して、少ないエネルギーでの
ダル加工が可能となるばかりでなく、レーザービームの
出力と前記ガスの付与量を適宜加減することにより、孔
(凹部)の深さを調整出来る。
【0011】一方、レーザービームの照射方法である
が、ジャストフォーカスにせず、ディフォーカスで照射
すれば、ビームの照射径が大きくなり、一度に多数の溶
融孔を形成出来、効率のよいダル加工が可能となる。ま
た、レーザービームの照射は連続的でもパルス式でもよ
いが、パルス式を採れば、被覆材のレーザービームによ
る劣化を少なくし、且つ最大出力ピークを大きくするこ
とが容易となり、ダル加工を安定させることが出来る。
【0012】また、被粗面化金属はロールその他の形状
のものでも、レーザービームをスクリュウ状に照射した
り、直線状に照射するなど、処理方向を自由に選択する
ことが可能である。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を図により説明する。
図1は本発明方法によりロールの表面をダル加工する状
態を示す図、図2,3は表1に示す条件A,Bでダル加
工した後、表面の面粗度を示す図表である。
【0014】図1において、1は表面をダル加工すべき
ロール、2は該ロール1の表面に被覆した反射率の高い
銅製網目状金属板から成る被覆材、3は加工レンズ、4
はレーザービーム光路、5はレーザー発振器、6は前記
加工レンズ3を支持すると共に付加ガス導入口7を設け
たトーチ、8はレーザービームを反射させて加工レンズ
3に送る反射ミラーであり、本発明方法は、図1に示す
ように、ロール1の表面を前記被覆材2で被覆し、レー
ザー発振器5からのレーザービームを加工レンズ3を通
してその焦点がロール1の手前に合うディフォーカスに
設定し、レーザービームをロール1に照射すると共に、
トーチ6のガス導入口7から窒素ガスをトーチ6内に送
り込み、該ガスにより被覆材2を冷却しながらダル加工
するのであるが、こうすることにより、レーザービーム
は被覆材2及び該被覆材2の網目から露出するロール1
に衝突して、該ロール1に網目状の溶融孔即ち凹部を形
成すし、ロール1の表面を粗面化するのである。尚、実
施に際しては、ロール1の表面全体を粗面化するため、
ロール1,トーチ6のいずれか一方または両者を相対移
動させるものとする。
【0015】実際に下記の表1に示すレーザーダル加工
条件によりダル加工した。
【0016】
【表1】
【0017】上記の条件によりダル加工した後、ロール
1の表面の面粗度を測定したが、その結果は表2に示す
とおりであった。
【0018】
【表2】
【0019】而して、条件A,Bによりダル加工を施し
た後の表面粗度は図2,3に示すとおりであった。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述のとおりであって、本発明
方法によれば、被粗面化金属の表面の凸部の多様化及び
品質の安定化を図ることが出来るので、特に調質圧延用
ロールの表面の粗面化処理に好適であり、また、従来技
術に比してコストの低減を図ることが出来ると共に前記
ロールの使用寿命が延長されるなどの効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法によりロールの表面をダル加工する
状態を示す図。
【図2】図1の条件Aによりダル加工を施した後の表面
粗度を表わす図表。
【図3】図1の条件Bによりダル加工を施した後の表面
粗度を表わす図表。
【符号の説明】
1 ロール 2 被覆材 3 加工レンズ 4 レーザービーム光路 5 レーザー発振器 6 トーチ 7 ガス導入口 8 ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/18 B21B 27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザービームにより金属表面を規律性
    のある凹凸状に粗面化する方法において、レーザービー
    ムに対し反射率の高い網目状の金属板から成る被覆材を
    被粗面化金属の表面に配置した状態でレーザービームを
    照射し、前記被覆材の網目の目開き部分にのみレーザー
    ビームを透過させ、網目の目開き部分以外の部分ではレ
    ーザービームが反射されるようにすることにより、前記
    被粗面化金属の表面に、溶融されて凹部になる部分とレ
    ーザービームの影響を受けない部分から成る凹凸面を、
    前記被覆材の網目状の形態が転写された規律性のある形
    態で形成することを特徴とするレーザーダル加工方法。
  2. 【請求項2】 レーザービームの照射はディフォーカス
    により行う請求項1に記載のレーザーダル加工方法。
JP03351246A 1991-12-13 1991-12-13 レーザーダル加工方法 Expired - Fee Related JP3107436B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03351246A JP3107436B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 レーザーダル加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03351246A JP3107436B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 レーザーダル加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05161986A JPH05161986A (ja) 1993-06-29
JP3107436B2 true JP3107436B2 (ja) 2000-11-06

Family

ID=18416037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03351246A Expired - Fee Related JP3107436B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 レーザーダル加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3107436B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013113853A1 (en) * 2012-01-31 2013-08-08 Tata Steel Uk Ltd Method of laser cladding a rotation symmetric steel rolling mill with two layers; corresponding roll mill roll

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05161986A (ja) 1993-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0158278B1 (ko) 레이저 가공방법 및 그의 장치
EP0821630B1 (en) High speed and power energy beam welding method
KR910006780B1 (ko) 로울의 표면 상태 개량 방법
US20210379699A1 (en) Processes and devices for beam processing of plate-shaped or tubular workpieces
ATE299776T1 (de) Verfahren zur herstellung eines oberflächenlegierten zylindrischen, teilzylindrischen oder hohlzylindrischen bauteils
JP2718795B2 (ja) レーザビームを用いてワーク表面を微細加工する方法
EP1093881A2 (en) Laser cutting method
JP3107436B2 (ja) レーザーダル加工方法
US7521648B2 (en) Apparatus and method of maintaining a generally constant focusing spot size at different average laser power densities
JP2600038B2 (ja) ワークロールの製造方法および製造装置
JPH01184218A (ja) レーザ焼入れ方法
JPH1015682A (ja) 塗装鋼板のレーザ切断方法
US5180448A (en) Method of laser hardening corrugating rolls
JP2005034865A (ja) ロール加工装置および加工方法
JPH035090A (ja) メッキ鋼板のレーザ溶接方法
JPH02268991A (ja) 亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法
DE19549666B4 (de) Laserstrahlbearbeitungsverfahren und Laserstrahlmaschine
JPH0325275B2 (ja)
JPH05104274A (ja) ロール表面加工装置
JPH10263858A (ja) レーザービームを用いた亜鉛めっき鋼板の重ね溶接方法
JPH03248789A (ja) 金属めつき鋼板のレーザ溶接方法
JPS6320193A (ja) 冷間圧延用ロ−ルの粗面化方法
JPH10277764A (ja) 厚鋼板のレーザ切断方法及び装置
JPS63123586A (ja) 冷間圧延用ロ−ルの粗面化方法
JPS63230206A (ja) シヤドウマスク素材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees