JP3107279U - 組立式棚 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立式棚の全体形状に歪みが発生せず、組立工具を必要としないばかりでなく、それぞれの構成部材をユニット化できるため、使用目的に応じた構成を選択をできる有効性を維持しつつ、必要とする強度を保ち、かつ、家具としての美観も損なものとすることができるという組立式棚を提供する。
【解決手段】横板1と縦板2とのそれぞれに形成された切込3と切込4とを相互に挿入して嵌合して全体構造を格子状のものとした組立式棚であって、横板1は、切込3の延長線上の板面に形成した溝5と、切込3の側面に形成した細長い凸状物6とを具備し、縦板2は、切込4の延長線上の板面に形成し、端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成した溝7と、切込4の側面に形成した細長い凸状物8とを具備し、かつ、細長い凸状物6、細長い凸状物8、溝5及び溝7は、それぞれ片側にのみ形成れていることを特徴とする組立式棚を構成するものである。
【選択図】図7
【解決手段】横板1と縦板2とのそれぞれに形成された切込3と切込4とを相互に挿入して嵌合して全体構造を格子状のものとした組立式棚であって、横板1は、切込3の延長線上の板面に形成した溝5と、切込3の側面に形成した細長い凸状物6とを具備し、縦板2は、切込4の延長線上の板面に形成し、端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成した溝7と、切込4の側面に形成した細長い凸状物8とを具備し、かつ、細長い凸状物6、細長い凸状物8、溝5及び溝7は、それぞれ片側にのみ形成れていることを特徴とする組立式棚を構成するものである。
【選択図】図7
Description
本考案は、組立式棚に係り、特に縦板と横板とを相互に嵌合して、格子状に組み付けることによって構成する組立式棚に関する。
組立式棚長の従来技術としては、特開昭58−124405号公報、実開昭58−137344号公報等に記載されたものがある。その全体構造を図8に、組立過程の状態を図9に示す。101は横板、102は縦板である。それぞれ板には、切込が形成されている。103は横板に形成された切込であり、その幅は、縦板102に嵌合させるべくその厚より若干大きな寸法とし、その奥行きは、横板102幅の2分の1とする。104は縦板に形成された切込であり、その幅は、横板101に嵌合させるべくその厚より若干大きな寸法とし、その奥行きは、縦板102の幅の2分の1とする。そして、これらの複数枚のそれぞれの横板と縦板とを図9に示すような状態で相互に挿入して嵌合して、図8に示すように、全体構造をした格子状の組立式棚の完成品とする。このような組立式棚は組立工具を必要としないばかりでなく、それぞれ構成部材をユニット化できるため、使用目的に応じた構成を選択をできるものとしては有効な組立式棚である。
実開昭58−137344号公報
特開昭58−124405号公報
前記した従来の構造の組立式棚は、横板101に作用する荷重について考察すると、次の問題が発生する。すなわち、横板101に作用する荷重の内、切込103のない部分に作用する荷重は、縦板102により直接的に支持されるが、切込103のある部分に作用する荷重は、これを直接的にする部分がないため、片持状態で支持することとなり、曲げモーメントとして作用する。この点については、縦板102についても同様である。通常、組立式棚は、比較的簡便な用途に使用されるため、それを構成する板は、合板、単板等の木材やプラスチックス等の剛性の大きくない材質のものが使用される。その結果、前記した部分に撓みが発生して、嵌合部が不十分となり、組立式棚の全体形状にも歪みが発生し、必要な強度を維持できないばかりでなく、家具としての美観も損なわれることとなるものであった。
本考案は、切込103のある部分に作用する荷重に対応できる構造とすることによって、組立式棚において、組立工具を必要としないばかりでなく、それぞれ構成部材をユニット化できるため、使用目的に応じた構成を選択をできる有効性を維持しつつ、必要とする強度を保ち、かつ、家具としての美観も損なものとすることができるという課題を解決しようとするものである。
請求項1の考案は、横板1と縦板2とのそれぞれに形成された切込3と切込4とを相互に挿入して嵌合して全体構造を格子状のものとした組立式棚であって、横板1は、切込3の延長線上の板面に形成した溝5と、切込3の側面に形成した細長い凸状物6とを具備したものとし、縦板2は、切込4の延長線上の板面に形成し、端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成した溝7と、切込4の側面に形成した細長い凸状物8とを具備したものとし、かつ、細長い凸状物6、細長い凸状物8、溝5及び溝7は、それぞれ片側にしか形成れていないものとしたことを特徴とする組立式棚に構成するものである。
請求項2の考案は、請求項1に記載された組立式棚において、細長い凸状物6及び細長い凸状物8のそれぞれは、傾斜部10及び傾斜部11が設けたものとすると共に、その長さをその前後に空間を設けるものとしたことを特徴とする組立式棚に構成するものである。
本考案は、(1)溝5と細長い凸状物8との嵌合、溝7と細長い凸状物6との嵌合により、切込3及び切込4のない部分に作用する荷重を受けて撓みの発生を防止し、組立式棚の全体形状にも歪みが発生するのを防止し、必要な強度を維持できる。
(2)縦板2に形成された溝7が、横板1に形成された溝5とは相違して、前端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成されているので、組立式棚の正面から見たときに溝7が形成されていることが見えず、美観を保つことができる。
(3)細長い凸状物6、細長い凸状物8、溝5及び溝7は、それぞれ片側にしか形成れていないので、溝5及び溝7を縦板1及び横2の両面に形成した場合と比較して、組立式棚全体として必要かつ十分な強度のものとすることができる。(4)細長い凸状物6及び細長い凸状物8のそれぞれには、傾斜部10及び傾斜部11が設けられているので、組み立てが進行して複数箇所を同時に嵌合をしなければならないような状態においても、組立作業が容易となる。
(2)縦板2に形成された溝7が、横板1に形成された溝5とは相違して、前端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成されているので、組立式棚の正面から見たときに溝7が形成されていることが見えず、美観を保つことができる。
(3)細長い凸状物6、細長い凸状物8、溝5及び溝7は、それぞれ片側にしか形成れていないので、溝5及び溝7を縦板1及び横2の両面に形成した場合と比較して、組立式棚全体として必要かつ十分な強度のものとすることができる。(4)細長い凸状物6及び細長い凸状物8のそれぞれには、傾斜部10及び傾斜部11が設けられているので、組み立てが進行して複数箇所を同時に嵌合をしなければならないような状態においても、組立作業が容易となる。
以下、図面とともに本考案の実施形態について説明する。図1は、本考案の組立式棚を構成する横板の平面図、図2は、該横板の上面図、図3は、該横板の側面図、図4は、本考案の組立式棚を構成する縦板の平面図、図5は、該縦板の下面図、図6は、該縦板の側面図、図7は、横板及び縦板相互の挿入嵌合状態を示す図である。
図1、図2及び図3に示すように、本考案の組立式棚を構成する横板1には、従来例の横板101に形成されている切込103と同様の切込3が形成されている。該横板1には、それ以外に切込3の延長線上の板面に溝5を形成されると共に、切込3の側面に細長い凸状物6が形成されている。
切込3の幅は、縦板2に嵌合させるべく、その厚より若干大きな寸法とし、その奥行きは、横板1の幅の2分の1とする。細長い凸状物6の幅及び高さは、縦板2に設けた溝7に嵌合させるべく、その幅及び深さより若干小さい寸法とする。細長い凸状物6の幅及び長さは、その前後に空間を設ける。これは、後述するように、縦板2に形成された溝7が、前端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中までしか形成されていないので、これに対応した長さとしなければならないためであるばかりでなく、加工を容易にし、かつ、嵌合を容易にするためである。細長い凸状物6の端部には、嵌合を容易にするために傾斜部10が形成されている。横板1の前部には、丸みをおびた部分13を形成する。
図4、図5及び図6に示すように、本考案の組立式棚を構成する縦板2には、従来例の縦板2に形成されている切込104と同様の切込4が形成されている。該縦板2には、横板1と同様に溝7と細長い凸状物8が形成されている。該縦板2に形成された溝7は、前記横板1に形成された溝5とは相違して、前端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成されていることを特徴とするものである。これは、縦板2の前部、すなわち、組立式棚の正面から見たときに溝7が形成されていることが見えず、美観を保つためである。
切込4の幅は、縦板1に嵌合させるべく、その厚より若干大きな寸法とし、その奥行きは、縦板2の幅の2分の1とする。細長い凸状物8の幅及び高さは、横板1に設けた溝5に嵌合させるべく、その幅及び深さより若干小さい寸法とする。細長い凸状物7の長さは、その前後に空間を設ける。これは、加工を容易にし、かつ、嵌合を容易にするためである。なお、前部の空間については、横板の場合と相違して必須のものではない。細長い凸状物8の端部には、嵌合を容易にするために傾斜部11が形成されている。縦板2前部には、丸みをおびた部分12を形成する。
溝5と細長い凸状物8との嵌合、溝7と細長い凸状物6との嵌合により、切込3及び切込4のない部分に作用する荷重を受けて撓みの発生を防止し、組立式棚の全体形状にも歪みが発生し、必要な強度を維持できる。
前記図示したものには、細長い凸状物6、細長い凸状物8、溝5及び溝7は、それぞれ片側にしか形成れていない。これは、細長い凸状物6及び細長い凸状物8に作用する荷重の殆どを、その付け根部分に剪断力として応力が作用するためである。すなわち、曲げモーメントとして作用する応力と相違して、小さい断面積のものであっても応力に十分に耐えることができるためである。また、溝5及び溝7を両側に形成した場合には、横板1及び縦2の断面積が小さくなり、組立式棚が全体として、かえって強度の小さいものとなるためである。
これらの複数枚のそれぞれの横板1と縦板2とを図7に示すような状態で相互に挿入して嵌合して全体構造をした格子状の組立式棚の完成品とする。すなわち、図7に示すように、矢印の方向に横板1の切込3と縦板2の切込4とを直交状態で組み合わせて互いに入り込ませ、さらに、溝5と細長い凸状物8とを嵌合し、溝7と細長い凸状物6とを嵌合して押す込む。したがって、組み立てにおいて、何ら工具を必要としない。
細長い凸状物6及び細長い凸状物8のそれぞれは、傾斜部10及び傾斜部11が設けたものとすると共に、その長さをその前後に空間を設けるものとしたので、組み立てが進行して複数箇所を同時に嵌合をしなければならないような状態においても、組立作業が容易となる。
分解を頻繁にしない場合には、溝と細長い凸状物との間に接着剤を塗布しておくと結合状態が強固となり、剛性のある組立式棚を得ることができる。
切込、細長い凸状物及び溝を斜めのものとすれば、斜交した縦板及び横板を組み立てることもできる。
1 本考案の横板
2 本考案の縦板
3 本考案の横板の切込
4 本考案の縦板の切込
5 横板の溝
6 横板の細長い凸状物
7 縦板の溝
8 縦板の細長い凸状物
9 溝の形成されていない部分
10 横板の細長い凸状物に設けられた傾斜部
11 縦板の細長い凸状物に設けられた傾斜部
12 縦板前部の丸みをおびた部分
13 横板前部の丸みをおびた部分
2 本考案の縦板
3 本考案の横板の切込
4 本考案の縦板の切込
5 横板の溝
6 横板の細長い凸状物
7 縦板の溝
8 縦板の細長い凸状物
9 溝の形成されていない部分
10 横板の細長い凸状物に設けられた傾斜部
11 縦板の細長い凸状物に設けられた傾斜部
12 縦板前部の丸みをおびた部分
13 横板前部の丸みをおびた部分
Claims (2)
- 横板1と縦板2とのそれぞれに形成された横板1の切込3と縦板2の切込4とを相互に挿入して嵌合して全体構造を格子状のものとする組立式棚であって、横板1は、切込3の延長線上の板面に形成した溝5と、切込3の側面に形成した細長い凸状物6とを具備し、縦板2は、切込4の延長線上の板面に形成し、端部12に到達する前に溝の形成されていない部分9を残して、途中まで形成した溝7と、切込4の側面に形成した細長い凸状物8とを具備し、かつ、細長い凸状物62,8、溝5,7は、それぞれ片側にだけ形成れていることを特徴とする組立式棚。
- 請求項1に記載された組立式棚において、細長い凸状物6,8のそれぞれは、傾斜部10,11を設け、その長さをその前後に空間を設けたことを特徴とする組立式棚。
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JP2004004977U JP3107279U (ja) | 2004-08-19 | 2004-08-19 | 組立式棚 |
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