JP3107264U - 生苔鮮度保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来は建造物を緑化する場所に生苔を新鮮な状態で植栽できない点を改善するために、この考案では、生苔を真空パック詰にして休眠状態、かつ冷却状態にすることにより、生苔を新鮮な状態で建造物を緑化する場所に供給するこができる。
【解決手段】 苔畑から採集した生苔2をトレー5内に収納した状態で、パック袋6内に収納して、パック袋6内を減圧処理して真空パック詰にすることにより生苔2を休眠状態にし,この真空パック詰にした生苔2を段ボール7内に収納して梱包する。段ボール7で梱包した生苔2を冷却設備を備えた運搬車内に搬入して,冷却設備で生苔2を冷却することにより、生苔2は休眠状態で冷却され,その鮮度を保持した状態で建造物を緑化する場所に移送することができる。
【選択図】 図6
【解決手段】 苔畑から採集した生苔2をトレー5内に収納した状態で、パック袋6内に収納して、パック袋6内を減圧処理して真空パック詰にすることにより生苔2を休眠状態にし,この真空パック詰にした生苔2を段ボール7内に収納して梱包する。段ボール7で梱包した生苔2を冷却設備を備えた運搬車内に搬入して,冷却設備で生苔2を冷却することにより、生苔2は休眠状態で冷却され,その鮮度を保持した状態で建造物を緑化する場所に移送することができる。
【選択図】 図6
Description
この考案は、建造物に緑化用の苔を育成する場合において、予め苔畑より採集した生苔を新鮮かつ休眠状態で植生場所に配送できるようにした生苔鮮度保持装置に関する。
夏場の大都市では、郊外に比較して気温が数℃、例えば、4℃〜6℃もの高い温度差が生じ、所謂ヒートアイランド現象が生じる。
このヒートアイランド現象を防止するための一環として、建造物の占める面積に対して一定の割合で緑化を義務付ける条令が施行されている地域もある。
このヒートアイランド現象を防止するための一環として、建造物の占める面積に対して一定の割合で緑化を義務付ける条令が施行されている地域もある。
この建造物の緑化対策として、建造物に植物を植生することになる。建造物において、緑化が可能な部位は、屋上か壁面に限られることになる。
そこで、屋上も壁面にも植生することにすると、樹木では、壁面での植樹に植栽枡などの複雑な機構を必要とし、コストアップとなる。
したがって、屋上と壁面の両方に有効な植物となると、芝生や苔などがクローズアップされてくる。
そこで、屋上も壁面にも植生することにすると、樹木では、壁面での植樹に植栽枡などの複雑な機構を必要とし、コストアップとなる。
したがって、屋上と壁面の両方に有効な植物となると、芝生や苔などがクローズアップされてくる。
このうち、苔の植栽に好適な緑化用苔の植物坦持体に関して、例えば、特開2003−250335号公報には、基板の表面が苔植物の付着可能な凹凸を有し、この表面と、上下2枚の水溶性のシートとの間に苔植物配偶体を配置して、苔植物配偶体が上下2枚の水溶性のシートとの間に基板から脱落するのを防止し、水溶性シートが降雨などにより溶出し、消滅することにより苔植物が露出して、外観が緑地として見えるとともに、苔植物に太陽光が強く入射することになり、その結果、苔植物の育成と光合成の効率向上を促進する旨が開示されている。
このような苔植物配偶体では、苔の脱落を防止して水溶性シートで苔を坦持させ、水溶性シートが雨などにより溶解して、苔を露出させて苔の育成を行う点では、非常に有効な手段であるが、苔畑から採集した生苔は比較的鮮度が落ち易く、生苔を建造物の所定の場所に植栽するまでに時間がかかると、生苔が枯れてしまうおそれがある。あるいは、生苔が枯れなくても、鮮度が落ちることにより、育成が悪くなるおそれがる。
この考案は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、苔畑から採集した生苔を真空パック詰にするとともに、建造物の植栽場所に配送するまで、冷却設備を備えた運搬車で冷却して新鮮かつ休眠状態を保持させて、建造物の植栽場所に新鮮な状態で植栽でき、苔の育成を良好にすることができる生苔鮮度保持装置を提供することを目的とする。
この考案の生苔鮮度保持装置は、苔畑より採集所定形状かつ所定面積を有し,根を備える生苔と、上記生苔を収納するトレーと、上記生苔を上記トレーに収納した状態で包装して減圧処理を施して上記トレーとともに上記生苔を真空パック詰状態にするパック袋と、冷却設備を有する運搬車に搬入して上記真空パック詰状態にされた上記生苔を新鮮かつ安定した休眠状態にして移送可能にするために箱詰にして梱包する段ボールと、を備えることを特徴とすることにより、前記課題を解決している。
上述のように、この考案の生苔鮮度保持装置は、苔畑から採集した所定形状かつ所定面積を有する生苔をトレーに収納した状態でパック袋にパック詰して減圧処理を施すこにより真空パック詰状態にした後に、段ボールに箱詰にして、冷却設備を備えた運搬車に詰み込んで、建造物の緑化を施す場所に配送するようにしたので、生苔は真空状態でしかも冷却された休眠状態にあるので、鮮度を新鮮なまま保持して、緑化を施す場所には配送することができ、したがって生苔の植栽後における順調な育成可能となり、育成の効率向上が可能となる。
苔畑から採集した所定形状かつ所定面積を有する生苔をトレーに収納した状態でパック袋にパック詰して減圧処理を施すこにより真空パック詰状態にすることにより、生苔を休眠状態にする。
次いで、この真空パック詰状態にした生苔を段ボールに箱詰にして、冷却設備を備えた運搬車に詰み込んで、建造物の緑化を施す場所に配送する。運搬車で配送中は生苔を冷却しているので、生苔の鮮度が保持されたままとなる。この鮮度を保持した生苔を建造物の緑化を施す場所に配送する。
したがって、生苔の植栽後の育成が順調になり、育成の効率、ひいては、緑化事業の効率を上げることができる。
次いで、この真空パック詰状態にした生苔を段ボールに箱詰にして、冷却設備を備えた運搬車に詰み込んで、建造物の緑化を施す場所に配送する。運搬車で配送中は生苔を冷却しているので、生苔の鮮度が保持されたままとなる。この鮮度を保持した生苔を建造物の緑化を施す場所に配送する。
したがって、生苔の植栽後の育成が順調になり、育成の効率、ひいては、緑化事業の効率を上げることができる。
以下、この考案の生苔鮮度保持装置の一実施例について図面に基づき説明する。図1はこの考案の生苔鮮度保持装置に適用される生苔を採取する苔畑を示す平面図である。
この図1において、苔畑1の所定箇所から所定の大きさと所定形状、例えば300ミリメートル×300ミリメートルの面積を有する正方形、あるいは300ミリメートル×600ミリメートルの面積を有する長方形の生苔2を図2に示すように採集する。
この図1において、苔畑1の所定箇所から所定の大きさと所定形状、例えば300ミリメートル×300ミリメートルの面積を有する正方形、あるいは300ミリメートル×600ミリメートルの面積を有する長方形の生苔2を図2に示すように採集する。
この図2は、図1で示した苔畑1から長方形状に切り取って採集された生苔2を示す斜示図である。この図2から明らかなように、生苔2は根3を有するとともに、根3の下部には、苔畑1の土壌4が付着している。土壌4は生苔2の育成に好適な特殊な土壌が使用されている。土壌4は場合によっては、苔畑1から切り取った生苔2の根3に付着させなくても良い。
図1はこの生苔2を切り取ったことにより生苔2の根3と土壌4が露出している状態を示している。
図1はこの生苔2を切り取ったことにより生苔2の根3と土壌4が露出している状態を示している。
次に、この生苔2を図3(斜視図)に示すトレー5に収納する。トレー5の底面には,図示されていないが、マットが敷かれている
この図3に示すトレー5は平面形状が図2に示す生苔2の形状に合わせて長方形の皿状に形成され、周縁部に立ち上がり壁5aを有している。
この図3で示すトレー5は生苔2を一つ収納する場合を示しているが、必要に応じて複数の生苔2を収納するようにしてもよい。
この図3に示すトレー5は平面形状が図2に示す生苔2の形状に合わせて長方形の皿状に形成され、周縁部に立ち上がり壁5aを有している。
この図3で示すトレー5は生苔2を一つ収納する場合を示しているが、必要に応じて複数の生苔2を収納するようにしてもよい。
図4はトレー5内に一つの生苔2を収納した状態を示す斜視図である。このトレー5のマット上に、土壌4を接触させた状態、あるいは土壌4を根4に付着させていない場合には、マット上に根4が接触するようにして、生苔2をトレー5内に収納する。
この図4からも明らかなように、生苔2の表面がトレー5の立ち上がり壁5aの上面とほぼ面一になっている。
なお、複数の生苔2をトレー5内に収納する場合には、トレー5内に複数の仕切壁(例えば、「十字形」)の仕切壁を設けることにより、4つの生苔を収納させることが可能となる。
この図4からも明らかなように、生苔2の表面がトレー5の立ち上がり壁5aの上面とほぼ面一になっている。
なお、複数の生苔2をトレー5内に収納する場合には、トレー5内に複数の仕切壁(例えば、「十字形」)の仕切壁を設けることにより、4つの生苔を収納させることが可能となる。
次に、図5に示すように、トレー5に収納した生苔2をこのトレー5とともにパック袋6内に収納した状態でパック袋6内の空気を抜き取る減圧処理を施すとともに、このパック袋6の周縁を溶着させて溶着部6aを形成することにより、パック袋6内を真空パック詰状態にする。これにより、パック袋6内に収納されている生苔2が休眠状態となる。
次に、このパック袋6内に生苔2を収納させた状態で図6に示すように、パック袋6の左右の両端部を両手8,9で把持しながら段ボール7内に収納させ、段ボール7の上蓋を粘着テープ(図示せず)で封着することにより,生苔2を段ボール7で梱包する。
次に、段ボール7を図示しない冷却設備を備えた運搬車に搬入して、運搬車内で段ボール7を冷却する。
これにより、段ボール7内に収納された生苔2がパック袋6を介して冷却される。すなわち,生苔2はパック袋6により真空により休眠状態になるとともに、冷却設備による冷却により鮮度保持することになる。
次に、段ボール7を図示しない冷却設備を備えた運搬車に搬入して、運搬車内で段ボール7を冷却する。
これにより、段ボール7内に収納された生苔2がパック袋6を介して冷却される。すなわち,生苔2はパック袋6により真空により休眠状態になるとともに、冷却設備による冷却により鮮度保持することになる。
このようにして、緑化を施す建造物まで生苔2を運搬車で移送すれば、運搬車内で生苔2は休眠状態で、かつ鮮度を保持した状態で運搬されることになる。その結果、生苔の植栽後の育成が順調になり、育成の効率、ひいては、緑化事業の効率を上げることができる。
1 苔畑
2 生苔
3 根
4 土壌
5 トレー
5a 立ち上がり壁
6 パック袋
7 段ボール
8,9 手
2 生苔
3 根
4 土壌
5 トレー
5a 立ち上がり壁
6 パック袋
7 段ボール
8,9 手
Claims (3)
- 苔畑より採集した所定形状かつ所定面積を有し、根を備える生苔と、
上記生苔を収納するトレーと、
上記生苔を上記トレーに収納した状態で包装して減圧処理を施して上記トレーとともに上記生苔を真空パック詰状態にするパック袋と、
冷却設備を有する運搬車に搬入して上記真空パック詰状態にされた上記生苔を新鮮かつ安定した休眠状態にして移送可能にするために箱詰にして梱包する段ボールと、
を備えることを特徴とする生苔鮮度保持装置。 - 上記生苔は、上記苔畑から採集したときに上記苔畑の土壌を生苔の根に付着されていることを特徴とする請求項1に記載の生苔鮮度保持装置。
- 上記トレーは、内部に仕切壁を設けて、複数の生苔を収納することを特徴とする請求項1に記載の生苔鮮度保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004005475U JP3107264U (ja) | 2004-08-17 | 2004-08-17 | 生苔鮮度保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015100347A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 義一 北川 | 包装苔シート及びその製造方法 |
CN109863891A (zh) * | 2019-04-17 | 2019-06-11 | 广西南亚热带农业科学研究所 | 一种木薯种茎保存装置及其保存方法 |
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2004
- 2004-08-17 JP JP2004005475U patent/JP3107264U/ja not_active Expired - Fee Related
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