JP3107026U - 汚水処理槽 - Google Patents

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たつ海 大山
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アクタック株式会社
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Abstract

【課題】 嫌気性、微好気性、好気性の何れの微生物の採用にも適合し得ると共に、必要な循環出力を発揮し得るような循環機構を伴う汚水処理槽の構成を提供すること。
【解決手段】 嫌気性、又は微好気性、又は好気性の何れかの微生物の分解機能、及び揺動床2の撹拌機能を利用している汚水処理槽1において、汚水の循環源として、エアーの供給による循環と、液体撹拌装置4による循環との双方を併用し、かつエアーの供給量、及び液体撹拌装置4の出力をそれぞれ調整自在としていることに基づき、前記課題を達成することができる汚水処理槽1。
【選択図】 図1

Description

本考案は、産業廃水又は生活廃水による汚水処理槽に関するものである。
前記汚水処理槽においては、繊維を層状に構成し、かつ揺動可能に設置した接触層を汚水処理槽内の所定領域範囲内に揺動床として設置し、揺動床の揺動によって、微生物の汚水に対する接触の機会を増大し、かつ分解機能を向上させている。
汚水の分解に使用される微生物には、嫌気性、微好気性、好気性の何れかが採用され得るが、これらの微生物を汚水に均一に混合させるために、汚水処理槽内においては、汚水の循環が行われている。
従来採用されている循環方式としては、図2(a)に示すようなエアー給入パイプ31によって、汚水処理槽内にエアーを供給し、かつエアー噴出装置3によって、気泡(バブル)の状態にある空気の上側方向へ噴出させることに伴って汚水を循環させるエアー供給方式と、図2(b)に示すような汚水自体をポンプなどの液体撹拌装置4によって直接循環させるという撹拌方式とが採用されている。
エアー供給方式の場合には、必然的に汚水内における空気の吸引及び接触という曝気が行われることから、好気性及び微好気性の微生物を採用する場合に適合している。
これに対し、撹拌方式の場合には、上記曝気が生じないことから、嫌気性の微生物を採用する場合に適合している。
しかしながら、従来技術においては、嫌気性、微好気性、好気性の何れにも適合し得るような循環機構は、これまで提唱されていない。
本考案は、嫌気性、微好気性、好気性の何れの微生物の採用にも適合し得るような循環機構を伴う汚水処理槽の構成を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本考案の構成は、嫌気性、又は微好気性、又は好気性の何れかの微生物の分解機能、及び揺動床の撹拌機能を利用している汚水処理槽において、汚水の循環源として、エアーの供給による循環と、液体撹拌装置による循環との双方を併用し、かつエアーの供給量、及び液体撹拌装置の出力とをそれぞれ調整自在としていることに基づく汚水処理槽からなる。
本考案においては、2つの方式の併用において、各方式による循環量を適宜調整することによって、汚水内の溶存酸素の濃度を自在に調整することが可能となり、嫌気性、微好気性、好気性の何れの微生物の場合にも適合する状態にて汚水処理を実現しながら、必要な循環出力を発揮することができる。
本考案の基本原理について説明するに、図1は、本考案の典型的な実施形態を示しており、エアー供給方式としては、エアー給入パイプ31によってエアーを給入したうえで、エアー噴出装置3によって、エアーを上側方向に噴出し、汚水の循環を行っており、他方、撹拌方式として、液体撹拌装置4による循環をも行っている。
エアー給入パイプ31によるエアー供給量を調整することによって、汚水槽内の溶存酸素濃度(DO)を調整することが可能となり、例えば、微好気性、及び好気性の微生物の場合に好適な2.0mg/Lによる溶存酸素濃度を実現すると共に、嫌気性の微生物の場合に好適である略0mg/Lの溶存酸素濃度を実現することができる。
但し、エアー供給方式の場合には、エアーの供給量が増大するに従って、溶存酸素濃度が左右され、更には、循環出力も左右されるが、本来、必要な溶存酸素濃度と必要な循環出力とは、決してスライドし合う関係にある訳ではない。
本考案においては、撹拌方式において、液体撹拌方式の出力を調整自在とすることによりエアー供給方式のみでは不足する循環出力をカバーすることによって、必要な循環を維持することを可能としている。
このように、本考案においては、一方では、0〜約6mg/Lの範囲の溶存酸素濃度を実現しながら、必要な循環出力を提供することが可能となる。
図1においては、エアー噴出装置3と液体撹拌装置4とが個別に設置されているが、これらを一体とする装置も当然採用可能である。以下、実施例に即して説明する。
実施例においては、エアーの供給による循環と、液体撹拌装置4による循環とを略同一方向とし、かつ双方の併用による流速を0.3m/sec以上と設定し得ることを特徴としている。
一般に、汚水処理現場において、必要な流速は、0.3m/secとされているが、嫌気性の微生物を採用することによって、溶存酸素濃度を小さく設定した場合には、エアー供給方式による循環出力においては、0.3m/secによる流速を実現できない場合がある。
しかるに、実施例においては、液体撹拌装置4の出力を調整することによって、どのような溶存酸素濃度であろうと、汚水処理に必要な0.3m/secによる流速を実現しており、当該実現によって効率的かつ広範囲の汚水の撹拌処理を可能としている。
本考案は、産業廃水及び生活廃水による汚水処理のみならず汚泥処理全般において広範に使用することが可能である。
本考案の構成を示す断面図である。 従来技術の構成を示す断面図であり、(a)は、エアー供給方式の場合を示しており、(b)は、撹拌方式による場合を示している。 尚、各図面における矢印は、汚水の流動方向を示す。
符号の説明
1 汚水処理槽
2 揺動床
3 エアー噴出装置
31 エアー給入パイプ
4 液体撹拌装置

Claims (2)

  1. 嫌気性、又は微好気性、又は好気性の何れかの微生物の分解機能、及び揺動床の撹拌機能を利用している汚水処理槽において、汚水の循環源として、エアーの供給による循環と、液体撹拌装置による循環との双方を併用し、かつエアーの供給量、及び液体撹拌装置の出力をそれぞれ調整自在としていることに基づく汚水処理槽。
  2. エアーの供給による循環と、液体撹拌装置による循環とを略同一方向とし、かつ双方の併用による流速を0.3m/sec以上と設定し得ることを特徴とする請求項1記載の汚水処理槽。
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