JP2008221162A - 脱窒処理槽および脱窒処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】脱窒処理の処理効率を向上させ得る脱窒処理槽と脱窒処理方法の提供を課題としている。
【解決手段】アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体に嫌気条件下で接触される嫌気領域と、好気条件下で接触される好気領域とが一つの槽内に形成されており、前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように前記被処理水が流動されて脱窒処理が実施される脱窒処理槽であって、前記流動床担体には、アンモニア性窒素を電子供与体とし亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌がさらに担持されており、前記嫌気領域と前記好気領域との間の前記流動床担体の移動を防止し得るように前記嫌気領域と前記好気領域とを仕切る仕切りが設けられていることを特徴とする脱窒処理槽などを提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体に嫌気条件下で接触される嫌気領域と、好気条件下で接触される好気領域とが一つの槽内に形成されており、前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように前記被処理水が流動されて脱窒処理が実施される脱窒処理槽であって、前記流動床担体には、アンモニア性窒素を電子供与体とし亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌がさらに担持されており、前記嫌気領域と前記好気領域との間の前記流動床担体の移動を防止し得るように前記嫌気領域と前記好気領域とを仕切る仕切りが設けられていることを特徴とする脱窒処理槽などを提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体に嫌気条件下で接触される嫌気領域と、好気条件下で接触される好気領域とが一つの槽内に形成されており、前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように前記被処理水が流動されて脱窒処理が実施される脱窒処理槽と脱窒処理方法とに関する。
従来、有機成分を含有する廃水(以下「被処理水」ともいう)を生物学的に処理する処理方法が広く採用されており、この生物学的な処理においては、従来、コストや手間をかけずに効率良く処理を実施することが求められている。
この生物学的な処理においては、通常、嫌気性細菌や好気性細菌を被処理水とともに収容する槽が用いられており、嫌気性細菌や好気性細菌などの微生物は、通常、プラスチックなどで形成された担体に担持された状態や、グラニュールなどそれ自身で粒状物を形成した状態で槽内に収容されて用いられる。
この生物学的な処理においては、通常、嫌気性細菌や好気性細菌を被処理水とともに収容する槽が用いられており、嫌気性細菌や好気性細菌などの微生物は、通常、プラスチックなどで形成された担体に担持された状態や、グラニュールなどそれ自身で粒状物を形成した状態で槽内に収容されて用いられる。
この内、微生物を担体に担持させる場合においては、流動床担体あるいは固定床担体のいずれかが主として用いられている。
特に、この流動床担体は、固定床担体に比べて高い比表面積を得やすく、しかも、生物学的処理槽内において流動状態で用いられることから、汚泥の閉塞を防止しやすいといった効果を奏し、従来、広く用いられている。
特に、この流動床担体は、固定床担体に比べて高い比表面積を得やすく、しかも、生物学的処理槽内において流動状態で用いられることから、汚泥の閉塞を防止しやすいといった効果を奏し、従来、広く用いられている。
例えば、脱窒処理においても流動床担体を用いる方法が採用されており、特許文献1には、アンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌ならびに脱窒細菌が担持されている流動床担体を用いることが記載されており、この流動床担体が所定の溶存酸素濃度を有する好気条件下で被処理水と接触される好気領域と、溶存酸素濃度がほぼゼロとされた嫌気条件下で被処理水と接触される嫌気領域とを一つの槽内に形成させて、前記流動床担体を被処理水とともに好気領域と嫌気領域とを交互に循環させて脱窒処理することが記載されている。
このようにして一つの槽内に好気領域と嫌気領域とを形成させる場合には、嫌気槽と好気槽とを個別に設ける場合に比べて設備のコンパクト化や、ポンプなどの搬送設備の簡略化、搬送動力の削減などといった処理効率の向上を図り得る。
ところで、近年、ANAMMOX菌に代表されるアンモニア性窒素を電子供与体とし、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌の利用が検討されたりもしている。
(以下に用いる「独立栄養性脱窒細菌」との用語は、特段の記載がない限り“アンモニア性窒素を電子供与体とし、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌”を意図する。)
この独立栄養性脱窒細菌は、脱窒処理における硝化時の曝気量や、脱窒時のメタノール消費量などを低減できて脱窒処理の処理効率を向上させ得ることからその利用が広く検討されている。
(以下に用いる「独立栄養性脱窒細菌」との用語は、特段の記載がない限り“アンモニア性窒素を電子供与体とし、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌”を意図する。)
この独立栄養性脱窒細菌は、脱窒処理における硝化時の曝気量や、脱窒時のメタノール消費量などを低減できて脱窒処理の処理効率を向上させ得ることからその利用が広く検討されている。
しかし、独立栄養性脱窒細菌を用いた脱窒処理においては、従来の脱窒細菌を用いる場合に比べて、細菌の活性を高める方法やその高活性な状態を維持させる手法などが十分確立されていない。
特に、独立栄養性脱窒細菌をアンモニア酸化細菌などの他の細菌とともに複合担持させた担体を用いる場合などにおいては、複数の細菌により形成された生物相を高活性な状態とすることやその高活性な状態を維持させる方法についての検討などは、十分なされていない。
すなわち、独立栄養性脱窒細菌をアンモニア酸化細菌などの他の細菌とともに複合担持させた担体を用いる従来の脱窒処理においては、脱窒処理の処理効率を向上させることが困難であるという問題を有している。
特開2004−230259号公報
特に、独立栄養性脱窒細菌をアンモニア酸化細菌などの他の細菌とともに複合担持させた担体を用いる場合などにおいては、複数の細菌により形成された生物相を高活性な状態とすることやその高活性な状態を維持させる方法についての検討などは、十分なされていない。
すなわち、独立栄養性脱窒細菌をアンモニア酸化細菌などの他の細菌とともに複合担持させた担体を用いる従来の脱窒処理においては、脱窒処理の処理効率を向上させることが困難であるという問題を有している。
上記のような事柄に対して、例えば、アンモニア酸化細菌、従属栄養性脱窒細菌などとともに独立栄養性脱窒細菌を流動床担体に担持させて特許文献1に記載されている脱窒処理槽などに用いることも考え得るが、その場合には、流動床担体に担持された細菌は、流動床担体の移動に伴って好気領域と嫌気領域とを往来することとなる。
したがって、担体表面に形成される生物相を、好気領域と嫌気領域のそれぞれの領域に対して、十分適合された状態とさせることが困難となる。
そのため、脱窒処理における処理効率も十分向上させることが困難である。
したがって、担体表面に形成される生物相を、好気領域と嫌気領域のそれぞれの領域に対して、十分適合された状態とさせることが困難となる。
そのため、脱窒処理における処理効率も十分向上させることが困難である。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、脱窒処理の処理効率を向上させ得る脱窒処理槽と脱窒処理方法との提供を課題としている。
本発明は、前記課題を解決すべく、アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体に嫌気条件下で接触される嫌気領域と、好気条件下で接触される好気領域とが一つの槽内に形成されており、前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように前記被処理水が流動されて脱窒処理が実施される脱窒処理槽であって、前記流動床担体には、アンモニア性窒素を電子供与体とし亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌がさらに担持されており、前記嫌気領域と前記好気領域との間の前記流動床担体の移動を防止し得るように前記嫌気領域と前記好気領域とを仕切る仕切りが設けられていることを特徴とする脱窒処理槽を提供する。
また、本発明は、前記課題を解決すべく、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体が収容されている一つの槽内に、アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が嫌気条件下で前記流動床担体に接触される嫌気領域と好気条件下で接触される好気領域とを形成させて、前記被処理水を前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように流通させて前記被処理水の脱窒を実施する脱窒処理方法であって、アンモニア性窒素を電子供与体とし亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌がさらに担持されている前記流動床担体を用い、しかも、該流動床担体が、前記嫌気領域と前記好気領域との間を移動することを防止しつつ前記被処理水の脱窒を実施することを特徴とする脱窒処理方法を提供する。
本発明においては、脱窒処理槽には、嫌気領域と好気領域とが一つの槽内に形成されており、しかも、この嫌気領域と好気領域との間を流動床担体が移動することを防止し得ることから、流動床担体を嫌気領域と好気領域とのそれぞれの領域で用いることができる。
したがって、それぞれの領域の潜在基質濃度に適した生物相をそれぞれの流動床担体に形成させることができ、流動床担体に担持させた細菌を高活性な状態に維持させることが容易となる。
すなわち脱窒処理の処理効率を向上させ得る。
したがって、それぞれの領域の潜在基質濃度に適した生物相をそれぞれの流動床担体に形成させることができ、流動床担体に担持させた細菌を高活性な状態に維持させることが容易となる。
すなわち脱窒処理の処理効率を向上させ得る。
以下に、本発明の第一の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における脱窒処理槽10の構成を示す概略ブロック図である。
図1は、本実施形態における脱窒処理槽10の構成を示す概略ブロック図である。
11は、流動床担体と脱窒処理槽10に導入された被処理水(以下「脱窒液」ともいう)とを貯留すべく、略方形の収容領域を有する槽本体部であり、12は、槽本体部11の長さ方向一端側に被処理水を流入させるべく形成された被処理水流入部である。
そして、この脱窒処理槽10には、前記被処理水流入部12を通じて槽本体部11に被処理水を流入させ得るようにポンプP(以下「被処理水流入ポンプP」ともいう)が設けられている。
また、13は、槽本体部11の収容領域を挟んで被処理水流入部12と対峙する箇所に形成された処理水排出部である。
この処理水排出部13は、脱窒処理された後の被処理水(以下「処理水」ともいう)を排出させるべく形成されている。
そして、この脱窒処理槽10には、前記被処理水流入部12を通じて槽本体部11に被処理水を流入させ得るようにポンプP(以下「被処理水流入ポンプP」ともいう)が設けられている。
また、13は、槽本体部11の収容領域を挟んで被処理水流入部12と対峙する箇所に形成された処理水排出部である。
この処理水排出部13は、脱窒処理された後の被処理水(以下「処理水」ともいう)を排出させるべく形成されている。
図1中の14は、槽本体部11を二つの領域に仕切る仕切り板である。
この仕切り板14は、被処理水流入部12と、処理水排出部13との間において槽本体部11を横断する状態に配されており、その両側縁ならびに下縁部を、槽本体部11の内側面ならびに底面に接触させて槽本体部11内に立設されている。
また、仕切り板14は、その上縁部が、槽本体部11に収容された被処理水の液面よりも上側に突出する高さとなるように形成されている。
すなわち、この仕切り板14により槽本体部11は、被処理水流入部側と処理水排出部側とに二分された状態となっており、この二分されたそれぞれの領域にアンモニア酸化細菌、従属栄養性脱窒細菌ならびに独立栄養性脱窒細菌が担持された流動床担体X1、X2が収容されている。
この仕切り板14は、被処理水流入部12と、処理水排出部13との間において槽本体部11を横断する状態に配されており、その両側縁ならびに下縁部を、槽本体部11の内側面ならびに底面に接触させて槽本体部11内に立設されている。
また、仕切り板14は、その上縁部が、槽本体部11に収容された被処理水の液面よりも上側に突出する高さとなるように形成されている。
すなわち、この仕切り板14により槽本体部11は、被処理水流入部側と処理水排出部側とに二分された状態となっており、この二分されたそれぞれの領域にアンモニア酸化細菌、従属栄養性脱窒細菌ならびに独立栄養性脱窒細菌が担持された流動床担体X1、X2が収容されている。
この流動床担体X1、X2には、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂やセラミックなどの付着固定化担体、包括固定化担体が適用できる。
また、仕切り板14よりも処理水排出部側には後段において説明する曝気部が形成されており、収容されている流動床担体X2と導入された被処理水とが好気条件下で接触される好気領域112とされている。
一方、仕切り板14よりも被処理水流入部側は、被処理水が前記流動床担体と嫌気条件下で接触される嫌気領域111とされている。
一方、仕切り板14よりも被処理水流入部側は、被処理水が前記流動床担体と嫌気条件下で接触される嫌気領域111とされている。
そして、この仕切り板14には、嫌気領域111と好気領域112とを連通させる貫通孔が形成されており、該貫通孔は、嫌気領域111と好気領域112とにそれぞれ収容されている被処理水Y1、Y2(以下「脱窒液Y1、Y2」ともいう)の流通を可能としつつ、流動床担体X1、X2が流通不可能な大きさに形成されている。
また、この貫通孔は、槽本体部11に収容されている脱窒液Y1、Y2の液面近傍となる仕切り板14の上方部と、槽本体部11の底面近傍となる下方部とに集中して設けられている。
すなわち、仕切り板14の上方部に嫌気領域111と好気領域112との脱窒液Y1、Y2がより容易に流通し得る領域(以下「上部流通領域14u」ともいう)を形成し、この上部流通領域14uと同様に、仕切り板14の下方部にも嫌気領域111と好気領域112との脱窒液Y1、Y2がより容易に流通し得る領域(以下「下部流通領域14d」ともいう)を形成しつつ、好気領域112の散気体より発生した気泡の嫌気領域111への侵入を極力阻止させ得る構造となっている。
すなわち、仕切り板14の上方部に嫌気領域111と好気領域112との脱窒液Y1、Y2がより容易に流通し得る領域(以下「上部流通領域14u」ともいう)を形成し、この上部流通領域14uと同様に、仕切り板14の下方部にも嫌気領域111と好気領域112との脱窒液Y1、Y2がより容易に流通し得る領域(以下「下部流通領域14d」ともいう)を形成しつつ、好気領域112の散気体より発生した気泡の嫌気領域111への侵入を極力阻止させ得る構造となっている。
図1中の20は、脱窒処理槽10に導入され、好気領域112に流入された被処理水Y1(脱窒液Y1)を曝気するための曝気装置であり、21は、脱窒液中に空気など酸素を含む気体による気泡を発生させる散気体である。
該散気体21は、好気領域112の中央部よりもやや仕切り板14寄りに位置して槽本体部11底部に配されている。
すなわち、好気領域112の脱窒液Y2に気泡が供給される曝気部は、好気領域112の中央部よりもやや嫌気領域111側に形成されることとなる。
該散気体21は、好気領域112の中央部よりもやや仕切り板14寄りに位置して槽本体部11底部に配されている。
すなわち、好気領域112の脱窒液Y2に気泡が供給される曝気部は、好気領域112の中央部よりもやや嫌気領域111側に形成されることとなる。
また、22は、空気などの酸素を含む気体を圧送して散気体21に加圧状態で供給し、該散気体21近傍するためのブロアである。
ここでは、詳述しないが、通常、散気体21とブロア22とは配管などにより接続されている。
ここでは、詳述しないが、通常、散気体21とブロア22とは配管などにより接続されている。
30は、嫌気領域111の脱窒液Y1中の溶存酸素濃度、好気領域112の脱窒液Y2中の亜硝酸性窒素濃度やアンモニア性窒素濃度、さらには溶存酸素濃度を測定して該測定値に基づいて前記曝気装置20や後述する攪拌装置の運転を制御する制御装置である。
31は、好気領域112の脱窒液Y2中の亜硝酸性窒素濃度を測定するための亜硝酸性窒素センサー(亜硝酸性窒素測定装置)であり、32は、好気領域112の脱窒液Y2中のアンモニア性窒素濃度を測定するためのアンモニア性窒素センサー(アンモニア性窒素測定装置)である。
また、331、332は、それぞれ、嫌気領域111と好気領域112の脱窒液Y1、Y2中の溶存酸素濃度を測定するための溶存酸素濃度センサーである。
31は、好気領域112の脱窒液Y2中の亜硝酸性窒素濃度を測定するための亜硝酸性窒素センサー(亜硝酸性窒素測定装置)であり、32は、好気領域112の脱窒液Y2中のアンモニア性窒素濃度を測定するためのアンモニア性窒素センサー(アンモニア性窒素測定装置)である。
また、331、332は、それぞれ、嫌気領域111と好気領域112の脱窒液Y1、Y2中の溶存酸素濃度を測定するための溶存酸素濃度センサーである。
34は、これら亜硝酸性窒素センサー31、アンモニア性窒素センサー32、溶存酸素濃度センサー331、332の測定データを基に曝気装置20などの運転を制御するための制御ユニットであり、35は、亜硝酸性窒素センサー31、アンモニア性窒素センサー32、溶存酸素濃度センサー331、332の測定データを制御ユニット34に伝達するための入力ラインであり、36は、制御ユニット34の制御信号を曝気装置20に伝達するための出力ライン(以下「曝気制御ライン」ともいう)である。
そして、37は、制御ユニット34の制御信号を被処理水流入ポンプPに伝達するための出力ライン(以下「ポンプ制御ライン」ともいう)である。
さらに、38は、制御ユニット34の制御信号を嫌気領域111の攪拌装置に伝達するための出力ライン(以下「攪拌装置制御ライン」ともいう)である。
そして、37は、制御ユニット34の制御信号を被処理水流入ポンプPに伝達するための出力ライン(以下「ポンプ制御ライン」ともいう)である。
さらに、38は、制御ユニット34の制御信号を嫌気領域111の攪拌装置に伝達するための出力ライン(以下「攪拌装置制御ライン」ともいう)である。
この亜硝酸性窒素センサー31、アンモニア性窒素センサー32、溶存酸素濃度センサー331、332ならびに制御ユニット34などのシステムには、特に限定されず市販のシステムを採用することができ、例えば、220〜720nmの光を用いた光学式の亜硝酸性窒素センサーと、電極式のアンモニア性窒素センサーと、蛍光法による溶存酸素濃度センサーとを備えたスキャン社より市販の多項目水質測定システム(商品名「スペクトロライザー」)などを採用することができる。
さらに、図1中の401、402は、それぞれ嫌気領域111と好気領域112の脱窒液Y1、Y2を攪拌するための攪拌装置である。
411、412は、垂直方向に延在させて配置された回転軸であり、421、422は、前記回転軸411、412に固定された攪拌翼である。
また、431、432は、前記回転軸411、412に軸周りの回転を与えるためのモータである。
そして、この攪拌装置401、402は、前記モータ431、432により回転軸411、412を回転させた際に、該回転軸411、412に固定された攪拌翼421、422の回転により、それぞれ回転軸411、412に沿った下方流を発生させ得るように形成されている。
411、412は、垂直方向に延在させて配置された回転軸であり、421、422は、前記回転軸411、412に固定された攪拌翼である。
また、431、432は、前記回転軸411、412に軸周りの回転を与えるためのモータである。
そして、この攪拌装置401、402は、前記モータ431、432により回転軸411、412を回転させた際に、該回転軸411、412に固定された攪拌翼421、422の回転により、それぞれ回転軸411、412に沿った下方流を発生させ得るように形成されている。
この攪拌装置401、402の内、嫌気領域111の攪拌装置401は、嫌気領域111の略中央部に配されており、前記制御ユニット34の制御信号が攪拌装置制御ライン38を介して伝達されることによりその回転数を変動させ得るように形成されている。
すなわち、本実施形態の脱窒処理装置は、嫌気領域111と好気領域112との間を互いの脱窒液Y1、Y2が流通し合うことから、嫌気領域111に好気領域112の脱窒液Y2中の溶存酸素が浸入しやすく、嫌気領域111に設けられた溶存酸素濃度センサー331によって、嫌気領域111の溶存酸素濃度が所定の値以上となったことが検知された場合において、この嫌気領域111の攪拌装置401の回転数を低下させることにより、嫌気領域111に流入する脱窒液Y2量の低減を図り、嫌気領域111の嫌気状態を維持させ得るように形成されている。
すなわち、本実施形態の脱窒処理装置は、嫌気領域111と好気領域112との間を互いの脱窒液Y1、Y2が流通し合うことから、嫌気領域111に好気領域112の脱窒液Y2中の溶存酸素が浸入しやすく、嫌気領域111に設けられた溶存酸素濃度センサー331によって、嫌気領域111の溶存酸素濃度が所定の値以上となったことが検知された場合において、この嫌気領域111の攪拌装置401の回転数を低下させることにより、嫌気領域111に流入する脱窒液Y2量の低減を図り、嫌気領域111の嫌気状態を維持させ得るように形成されている。
一方、好気領域112の攪拌装置402は、散気体21設置箇所よりも処理水排出部13寄りに配されている。
すなわち、好気領域112においては、この攪拌装置402と仕切り板14との間に散気体21が設置されている。
すなわち、好気領域112においては、この攪拌装置402と仕切り板14との間に散気体21が設置されている。
なお、ここでは詳述しないが、上記各部の構成は、一般的に用いられる各種のものを本発明においても採用が可能である。
また、本発明の効果を損ねない範囲においては、上記構成に各種の変更を加えることも可能である。
さらに、本発明の効果を損ねない範囲においては、上記構成以外に一般的な脱窒処理装置に用いられている各種の構成を本実施形態の脱窒処理装置にも採用することも可能である。
また、本発明の効果を損ねない範囲においては、上記構成に各種の変更を加えることも可能である。
さらに、本発明の効果を損ねない範囲においては、上記構成以外に一般的な脱窒処理装置に用いられている各種の構成を本実施形態の脱窒処理装置にも採用することも可能である。
次いで、このような脱窒処理槽10を用いて、アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水の脱窒処理を実施する方法について、一例を挙げて説明する。
まず、被処理水を嫌気領域111に導入させるとともに、好気領域112の曝気装置20を運転させ、さらに、嫌気領域111と好気領域112の両方の攪拌装置401、402を運転する。
このとき、嫌気領域111では、攪拌装置401を運転し、脱窒液Y1に下方流を形成させることにより、該下方流を槽底で転流させて攪拌装置401設置位置から槽底に沿って周囲に展延させる。
さらに、周囲に展延された脱窒液Y1の流れは、槽本体部11の内壁によりさらに転流されることとなり、内壁に沿って上昇する上方流が形成される。
このことにより、嫌気領域111全体に循環流a1が形成されることとなる。
さらに、周囲に展延された脱窒液Y1の流れは、槽本体部11の内壁によりさらに転流されることとなり、内壁に沿って上昇する上方流が形成される。
このことにより、嫌気領域111全体に循環流a1が形成されることとなる。
一方で、好気領域112においても、嫌気領域111と同様にして攪拌装置402を中心とした循環流a2を形成させる。
さらに、好気領域112においては、前記散気体21からの気泡の放出が実施され、仕切り板14を介して嫌気領域111と隣接する箇所に曝気部が形成される。
この散気体21から放出された気泡は、その浮力により散気体21上部に上方流cを発生させることとなる。
さらに、好気領域112においては、前記散気体21からの気泡の放出が実施され、仕切り板14を介して嫌気領域111と隣接する箇所に曝気部が形成される。
この散気体21から放出された気泡は、その浮力により散気体21上部に上方流cを発生させることとなる。
このとき仕切り板14には、上部流通領域14uと下部流通領域14dが形成されていることから、嫌気領域111における脱窒液Y1の循環流a1の一部は、下部流通領域14dを通じて好気領域112に流入されることとなる。
そして、この好気領域112に流入させた脱窒液Y1を散気体21により形成された上方流cに同伴させて上方に転流し、上方流bを形成させる。
さらに、下部流通領域14dを通じて嫌気領域111から好気領域112に脱窒液Y1を流出させることにより、上部流通領域14uを通じて、好気領域112の脱窒液Y2の流入dを発生させる。
すなわち、嫌気領域111から、下部流通領域14dと、好気領域112(曝気部)と、上部流通領域14uとを経由し嫌気領域111に戻る、仕切り板14を超えての循環流を形成させる。
そして、この好気領域112に流入させた脱窒液Y1を散気体21により形成された上方流cに同伴させて上方に転流し、上方流bを形成させる。
さらに、下部流通領域14dを通じて嫌気領域111から好気領域112に脱窒液Y1を流出させることにより、上部流通領域14uを通じて、好気領域112の脱窒液Y2の流入dを発生させる。
すなわち、嫌気領域111から、下部流通領域14dと、好気領域112(曝気部)と、上部流通領域14uとを経由し嫌気領域111に戻る、仕切り板14を超えての循環流を形成させる。
ここで、嫌気領域111と好気領域112とには、それぞれアンモニア酸化細菌、従属栄養性脱窒細菌ならびに独立栄養性脱窒細菌が担持された流動床担体X1、X2が収容されていることから、嫌気領域111の循環流a1、好気領域112の循環流a1ならびに上方流cなどに同伴されて流動床担体X1、X2が流動されることとなる。
ただし、仕切り板14に設けられた貫通孔は流動床担体X1、X2の大きさよりも小径に形成されていることから、嫌気領域111から、下部流通領域14dと、好気領域112(曝気部)と、上部流通領域14uとを経由する循環流(a1〜b〜d)に対しては、嫌気領域111の流動床担体X1を同伴させることはできず、嫌気領域111の流動床担体X1は、嫌気領域111内の循環流a1に同伴されて流動するのみとなる。
また、好気領域112の流動床担体X2も嫌気領域111に進入することはない。
ただし、仕切り板14に設けられた貫通孔は流動床担体X1、X2の大きさよりも小径に形成されていることから、嫌気領域111から、下部流通領域14dと、好気領域112(曝気部)と、上部流通領域14uとを経由する循環流(a1〜b〜d)に対しては、嫌気領域111の流動床担体X1を同伴させることはできず、嫌気領域111の流動床担体X1は、嫌気領域111内の循環流a1に同伴されて流動するのみとなる。
また、好気領域112の流動床担体X2も嫌気領域111に進入することはない。
このとき、嫌気領域111の嫌気状態を保持させるため、上部流通領域14uを通じて、好気領域112に流入させる脱窒液Y2量は、嫌気領域111の流動床単体X1に担持されたアンモニア酸化細菌が脱窒液Y2に含まれる溶存酸素を瞬時に消費し得る水量とさせることが好適である。
このときの脱窒処理プロセスについて、さらに詳しく説明する。
脱窒処理槽10の槽本体部11に導入される被処理水を、まず、被処理水流入部12を通じて嫌気領域111に流入させる。
そして、好気領域112から上部流通領域14uを通じて流入される脱窒液Y2に含まれる亜硝酸性窒素とともにこの被処理水に含まれているアンモニア性窒素を嫌気領域111の流動床担体X1に担持されている独立栄養性脱窒細菌により窒素ガスに分解させる。
このとき、独立栄養性脱窒細菌が僅かに硝酸性窒素を生成する。
また、好気領域112から上部流通領域14uを通じて流入される脱窒液Y2にも硝酸性窒素が含まれることとなるが、この硝酸性窒素は、流動床担体X1に担持されている従属栄養性脱窒細菌を利用して、脱窒処理槽10に導入された被処理水中の有機成分を消費させつつ窒素ガスに分解除去させることができる。
脱窒処理槽10の槽本体部11に導入される被処理水を、まず、被処理水流入部12を通じて嫌気領域111に流入させる。
そして、好気領域112から上部流通領域14uを通じて流入される脱窒液Y2に含まれる亜硝酸性窒素とともにこの被処理水に含まれているアンモニア性窒素を嫌気領域111の流動床担体X1に担持されている独立栄養性脱窒細菌により窒素ガスに分解させる。
このとき、独立栄養性脱窒細菌が僅かに硝酸性窒素を生成する。
また、好気領域112から上部流通領域14uを通じて流入される脱窒液Y2にも硝酸性窒素が含まれることとなるが、この硝酸性窒素は、流動床担体X1に担持されている従属栄養性脱窒細菌を利用して、脱窒処理槽10に導入された被処理水中の有機成分を消費させつつ窒素ガスに分解除去させることができる。
一方で好気領域112に流入された嫌気領域111の脱窒液Y1は、その一部が、曝気部における上方流cならびに好気領域112における循環流a2に誘引されて処理される。
この好気領域112における脱窒液Y2には、嫌気領域111の脱窒液Y1ほど有機成分が含有されていないことから、主として、独立栄養性脱窒細菌による脱窒を実施させることとなる。
そして、この好気領域112で脱窒処理された処理水を処理水排出部13から溢流させて槽外に排出させる。
この排出させた処理水は、ここでは詳述しないが、必要に応じて仕上げ処理槽などに導入して追加の脱窒処理を実施する。
この好気領域112における脱窒液Y2には、嫌気領域111の脱窒液Y1ほど有機成分が含有されていないことから、主として、独立栄養性脱窒細菌による脱窒を実施させることとなる。
そして、この好気領域112で脱窒処理された処理水を処理水排出部13から溢流させて槽外に排出させる。
この排出させた処理水は、ここでは詳述しないが、必要に応じて仕上げ処理槽などに導入して追加の脱窒処理を実施する。
この嫌気領域111によるアンモニア性窒素(硝酸性窒素)の除去に対して過剰なアンモニア性窒素が被処理水に含有されている場合には、嫌気領域111の脱窒液Y1におけるアンモニア性窒素濃度が上昇することとなる。
しかし、先述のように、嫌気領域111から、下部流通領域14dと、好気領域112(曝気部)と、上部流通領域14uとを経由する循環流(a1〜b〜d)が形成されていることから、この嫌気領域111の脱窒液Y1に含まれるアンモニア性窒素は、好気領域112の曝気部において亜硝酸性窒素あるいは硝酸性窒素に酸化されて再び嫌気領域111に返送される。
この返送された亜硝酸性窒素や硝酸性窒素は、嫌気領域111の流動床担体X1に担持された独立栄養性脱窒細菌、従属栄養性脱窒菌により窒素ガスに分解されることとなる。
しかも、アンモニア性窒素は、好気領域112の流動床担体X2に担持されている独立栄養性脱窒細菌によっても窒素ガスに分解されて脱窒液Y2から除去されることから、多くのアンモニア性窒素が被処理水により脱窒処理槽10に導入された場合においても、いち早く脱窒処理がなされることとなる。
しかし、先述のように、嫌気領域111から、下部流通領域14dと、好気領域112(曝気部)と、上部流通領域14uとを経由する循環流(a1〜b〜d)が形成されていることから、この嫌気領域111の脱窒液Y1に含まれるアンモニア性窒素は、好気領域112の曝気部において亜硝酸性窒素あるいは硝酸性窒素に酸化されて再び嫌気領域111に返送される。
この返送された亜硝酸性窒素や硝酸性窒素は、嫌気領域111の流動床担体X1に担持された独立栄養性脱窒細菌、従属栄養性脱窒菌により窒素ガスに分解されることとなる。
しかも、アンモニア性窒素は、好気領域112の流動床担体X2に担持されている独立栄養性脱窒細菌によっても窒素ガスに分解されて脱窒液Y2から除去されることから、多くのアンモニア性窒素が被処理水により脱窒処理槽10に導入された場合においても、いち早く脱窒処理がなされることとなる。
さらに、本実施形態の脱窒処理槽10においては、嫌気領域111と好気領域112との間を流動床担体X1、X2が流通することを仕切り板14が防止していることから、それぞれの領域の潜在基質濃度に適した生物相をそれぞれの流動床担体X1、X2に形成させることができる。
しかも、流動床担体が嫌気領域と好気領域とを連続的に通過する特許文献1に記載されているような脱窒処理槽においては、例えば、好気環境において活性が高められる細菌は、流動床担体が嫌気環境から好気環境に転換された直後からその活性を向上させることが困難でタイムラグが生じることとなるが、上記に示した脱窒処理槽を用いることにより、流動床担体に担持させた細菌を活性が高められた状態に維持させやすく脱窒処理効率をより向上させ得る。
また、本発明においては、アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体が用いられることから、汚泥の閉塞などの問題を抑制しつつ細菌と被処理水との接触面積を増大させ得る。
しかも、嫌気領域111と好気領域112とが一つの槽内に形成されていることから処理に要する動力の削減や設備の簡略化を図り得る。
また、流動床担体X1、X2には、さらに独立栄養性脱窒細菌が担持されていることから脱窒処理に要する曝気のための動力やメタノールなどの有機成分の消費量を抑制させ得る。
しかも、嫌気領域111と好気領域112とが一つの槽内に形成されていることから処理に要する動力の削減や設備の簡略化を図り得る。
また、流動床担体X1、X2には、さらに独立栄養性脱窒細菌が担持されていることから脱窒処理に要する曝気のための動力やメタノールなどの有機成分の消費量を抑制させ得る。
なお、よりいっそう脱窒処理効率を向上させ得る点からは、亜硝酸性窒素センサー31、アンモニア性窒素センサー32、酸素濃度センサー331、332ならびに制御ユニット34などの備えられた制御装置30を用いて、嫌気領域111の溶存酸素濃度を測定して、これらの測定値に基づいて嫌気領域111に設けられた攪拌装置401の運転状況を変化させて、ヘッドスペースからの酸素の取り込みを制御したり、好気領域112の脱窒液Y2中の亜硝酸性窒素濃度やアンモニア性窒素濃度、さらには溶存酸素濃度を測定して、これらの測定値に基づいて、嫌気領域111に設けられた攪拌装置401の運転状況を変化させて、嫌気領域111から好気領域112に導入される脱窒液Y1の流入量を制御したりする制御を実施することが好ましい。
また、上記測定値に基づいて被処理水流入ポンプPの運転状態を変化させて脱窒処理槽10に導入される被処理水(アンモニア性窒素、有機成分)の量を調整したり、曝気装置20での曝気量を調整して好気領域112における溶存酸素濃度や亜硝酸性窒素濃度を調整したりする制御を実施することが好ましい。
また、上記測定値に基づいて被処理水流入ポンプPの運転状態を変化させて脱窒処理槽10に導入される被処理水(アンモニア性窒素、有機成分)の量を調整したり、曝気装置20での曝気量を調整して好気領域112における溶存酸素濃度や亜硝酸性窒素濃度を調整したりする制御を実施することが好ましい。
特に、好気領域112における亜硝酸性窒素濃度が50mg/L以上とならないように、少なくとも曝気装置20の運転を制御することが好ましい。
また、本実施形態においては、嫌気領域111から好気領域112を通って再び嫌気領域111に導入される循環流(a1〜b〜d)の形成を容易にさせ得る点において、槽本体部11に収容されている被処理水の液面近傍と、槽本体部11の底面近傍とに集中して貫通孔か設けられている仕切り板14を用いる場合を例に説明したが、本発明においては、全体に略均一な状態で貫通孔が形成された仕切り板を用いることもできる。
さらに、シート材などを用いる場合に比べて、貫通孔の孔径が広がってしまったり、隣接する貫通孔間に裂けが生じて貫通孔どうしが連結してしまったりして、流動床担体を通過させてしまうおそれを抑制させることができる点において嫌気領域と好気領域との仕切りに仕切り板を用いたが、本発明においては、仕切りを仕切り板に限定するものではなく、比較的目の粗い不織布など透水性の確保されたシート材や、金属や樹脂製のメッシュなども利用可能である。
また、本実施形態においては、槽本体部を仕切りにより二分する場合を例に説明したが、本発明においては、槽本体部を三分割以上に仕切るべく仕切りを設けることも可能である。
さらに、本発明の効果を損ねない範囲においては、種々の改良を加えることができ、例えば、一般的な脱窒処理槽に用いられる各種の構成を本発明の脱窒処理槽にも採用可能である。
10:脱窒処理槽、11:槽本体部、111:嫌気領域、112:好気領域、12:被処理水流入部、13:処理水排出部、14:仕切り板、14d:下部流通領域、14u:上部流通領域、20:曝気装置、21:散気体、22:ブロア、30:制御装置、31:亜硝酸性窒素センサー、32:アンモニア性窒素センサー、331、332:酸素濃度センサー、34:制御ユニット、35:入力ライン、36:出力ライン(曝気制御ライン)、37:出力ライン(ポンプ制御ライン)、38:出力ライン(攪拌装置制御ライン)、401、402:攪拌装置、411、412:回転軸、421、422:攪拌翼、431、432:モータ、a1、a2:循環流、b:上方流、c:上方流、d:(脱窒液の)流入、P:被処理水流入ポンプ、X1、X2:流動床担体、Y1、Y2:脱窒液(被処理水)
Claims (5)
- アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が、アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体に嫌気条件下で接触される嫌気領域と、好気条件下で接触される好気領域とが一つの槽内に形成されており、前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように前記被処理水が流動されて脱窒処理が実施される脱窒処理槽であって、
前記流動床担体には、アンモニア性窒素を電子供与体とし亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌がさらに担持されており、前記嫌気領域と前記好気領域との間の前記流動床担体の移動を防止し得るように前記嫌気領域と前記好気領域とを仕切る仕切りが設けられていることを特徴とする脱窒処理槽。 - 前記被処理水が流入される被処理水流入部と、脱窒処理された処理水が排出される処理水排出部とが形成されており、前記仕切りは、前記被処理水流入部側と前記処理水排出部側とに槽内を区分けすべく設けられており、しかも、前記被処理水流入部側に前記嫌気領域が形成され、前記処理水排出部側に前記好気領域が形成されている請求項1に記載の脱窒処理槽。
- 前記仕切りとして、前記流動床担体よりも径小な貫通孔が形成されている仕切り板が用いられており、該仕切り板が槽内に立設されて備えられている請求項1または2に記載の脱窒処理槽。
- 槽内に立設されている前記仕切り板には、高さ方向中央部よりも、上部側ならびに下部側に前記貫通孔が多数形成されている請求項3記載の脱窒処理槽。
- アンモニア酸化細菌と従属栄養性脱窒細菌が担持されている流動床担体が収容されている一つの槽内に、アンモニア性窒素が有機成分とともに含有されている被処理水が嫌気条件下で前記流動床担体に接触される嫌気領域と好気条件下で接触される好気領域とを形成させて、前記被処理水を前記嫌気領域と前記好気領域の両方を通過するように流通させて前記被処理水の脱窒を実施する脱窒処理方法であって、
アンモニア性窒素を電子供与体とし亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒細菌がさらに担持されている前記流動床担体を用い、しかも、該流動床担体が、前記嫌気領域と前記好気領域との間を移動することを防止しつつ前記被処理水の脱窒を実施することを特徴とする脱窒処理方法。
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-
2007
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