JP3106233U - 鋏把手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
手首に無理な角度を強いることがなく、手部に疲労障害が発生しにくい鋏把手構造を提供する。
【解決手段】
鋏の把手と環部との組合わせからなる鋏把手構造であって、前記把手の末端に軸孔が設けられ、前記環部に、方形組合孔を有する凸ベースが設けられ、前記把手の前記軸孔にボルトを通して組合せるとともに、前記把手と前記凸ベースとの間にO形プラスチック環を入れ、 前記ボルトの前端を方形にして前記凸ベースの前記方形組合孔中に挿入してからナットで締合わせ、前記把手と前記環部とを一体に締合わせることにより、前記ナットが回転したときでも前記ボルトは回転せず、前記O形プラスチック環の弾性および不平滑性により前記環部と前記把手との回転角度および保持角度を設定することにより、前記把手と前記環部との間を互いに異なる角度に調整して、様々なカットの角度および位置に対応する効果を達成する鋏把手構造。
【選択図】 図6

Description

本考案は鋏把手構造に関し、特に調髪用の鋏において、より優れた実用的な機能を鋏の把手に持たせる技術に関する。
従来公知の環部を有する調髪の鋏構造(例えば、特許文献1)は、図1および図2に示すように、鋏10が刃体11、把手12および環部13が一体成形された対称的なものを二つ有する。そして、指1を環部13中へ入れて把手12上へ接触させて操作し、環部13の末端にもう1本の指1を接触させる指掛け14を提供する。しかしながら、上述した公知のものには次に述べるような欠点があった。
(1)簡単に説明すると、図3から図5は髪を切るときの三種類の角度を示す。図3は刃体11が上向きで把手12および環部13が下方に位置する状態を示し、図4は刃体11、把手12および環部13が水平となっている状態を示し、図5は刃体11が下向きで把手12および環部13が上方に位置する状態を示すが、このように、図3から図5に示すように、角度が異なる状態に合わせて、指1、掌2および肘3を様々に変化させる必要があった。特に、図4および図5の状態のとき、肘3を高く上げなければならず、肘が人体工学上最も快適な状態となっていない。そのため、容易に肘3が疲労するうえ、更にはケガ(例えば、筋や腱の障害)が発生することもあった。
(2)公知の環部13と、把手12および刃体11とは一体成形されて角度が調整できないため、ユーザは指1、掌2および肘3の角度位置を変化させなければならなかった。そのため使用上不便で、手部が容易に疲労するといった問題点があった。
特開平7−241392号公報
本考案の主な目的は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、手首や肘に無理な角度を強いることがなく、手部に疲労障害が発生しにくい鋏把手構造を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1の考案は、鋏の把手と環部との組合わせからなる鋏把手構造であって、前記把手の末端に軸孔が設けられ、前記環部に、方形組合孔を有する凸ベースが設けられ、前記把手の前記軸孔にボルトを通して組合せるとともに、前記把手と前記凸ベースとの間にO形プラスチック環を入れ、 前記ボルトの前端を方形にして前記凸ベースの前記方形組合孔中に挿入してからナットで締合わせ、前記把手と前記環部とを一体に締合わせることにより、前記ナットが回転したときでも前記ボルトは回転せず、前記O形プラスチック環の弾性および不平滑性により前記環部と前記把手との回転角度および保持角度を設定することにより、前記把手と前記環部との間を互いに異なる角度に調整して、様々なカットの角度および位置に対応する効果を達成することを特徴とする鋏把手構造である。
請求項2の考案は、前記ボルト頭部と前記把手の前記軸孔との間にプラスチック性スペーサを加えて弾性と不平滑性を強化して前記把手の角度の定位効果を更に高めることを特徴とする請求項1記載の鋏把手構造である。
請求項3の考案は、前記環部は、指の接触を提供する延伸部が両端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の鋏把手構造である。
本考案の鋏把手構造によれば、環部と把手との回転角度および保持角度を所望の角度に設定することができるから、特に調髪の鋏の使用に際して、手首や肘に無理な角度を強いることがなく、手部に疲労障害が発生しにくい。
本考案の好適な実施例を図面に沿って説明する。
図6に示すように、鋏把手構造は、鋏の把手22と環部30との組合わせからなる。把手22の末端には軸孔23が設けられ、環部30には方形組合孔を有する凸ベース31が設けられ、環部30の両端には延伸部32,33が設けられる。
把手22の軸孔23にボルト24を通して組合せるとともに、把手22と凸ベース31との間にO形プラスチック環35を入れ、ボルト24の前端を方形にして凸ベース31の方形組合孔310中に挿入してからナット34で締合わせ、把手22と環部30とを一体に締合わせる。そのため、ナット34が回転してもボルト24は回転せず、O形プラスチック環35の弾性および不平滑性により環部と把手との回転角度および保持角度を設定することができる。
また、ボルト24頭部と把手22の軸孔23との間にプラスチック性スペーサ25を加え、弾性と不平滑性を強化して把手22の角度を定位する効果を更に高めることができる。
図7から図9は、本考案の実施例の環部30を把手22に組合せたときの構造を示し、把手22と環部30とを同じ水平状態にしたり(図8参照)、様々な挟み角度に調整したり(図9参照)することができる。本考案の実施例が角度を設定するとき、角度を定位させる機能を有するが、それはプラスチック性スペーサ25およびO形プラスチック環35により達成される。すなわち、プラスチック性スペーサ25およびO形プラスチック環35は、磨耗耐久性があり弾性と不平滑性を有するテフロン(登録商標)プラスチック、ゴムプラスチック、PEプラスチックでもよい。そして、把手22と環部30の凸ベース31との間に弾力と、不平滑性の効果が生まれるため、力を加えて故意に角度を変えない限り、設定された環部30の角度は定位される。
本考案の実施例は、把手22および環部30の角度を調整することができるため、使用するときに下記の機能と長所を備える。
(1)図10は、刃体21が上を向いて把手22および環部30が下方に位置し、環部30および把手22が斜角度を有する状態を示す。図11は、刃体21および把手22が水平で、環部30が垂直である状態を示す。図12は刃体21が下を向いて把手22および環部30が上方に位置する状態を示す。
(2)したがって、上述の図10から図12の状態は、ユーザの指1、掌2、肘(腕)3が同じ姿態である状態を示している。つまり、図4および図5のように姿態を変化させる必要がないということである。従って、本考案の実施例において、ユーザは指1、掌2、肘3が手部の人体工学に合致する最も快適な状態で鋏を使用することができ、使用に便利で、手部の手首や肘に疲労障害が発生しにくいという効果を達成することができる。
(3)また、環部30は、切る位置と角度により自由に変化させることができるため、身体を移動する時間を減らし、髪をカットする効率を向上することができる。
(4)本考案の実施例の環部30の両端に延伸部32、33が設けられるため、環部30をどの角度に回転しても、その両端にある延伸部が指の接触を保つことにより、把手22の連動操作を補助するという効果を達成することができる。
本考案の特徴を損なうものでなければ、実施例に限定されないことは勿論である。
従来技術を示す斜視図である。 従来技術の指が持つ位置を示す図である。 従来技術において、刃体が上を向いて使用している状態の図である。 従来技術において、刃体が水平方向で使用している状態の図である。 従来技術において、刃体が下を向いて使用している状態の図である。 本実施例の分解斜視図である。 本実施例を組立てたときの断面拡大図である。 本実施例を組立てたときの斜視図である。 本実施例の環部を斜角度に調整したときの斜視図である。 本実施例において、刃体が上を向いて使用している状態の図である。 本実施例において、刃体が水平方向で使用している状態の図である。 本実施例において、刃体が下を向いて使用している状態の図である。
符号の説明
1 指
2 掌
3 肘(腕)
20 鋏
21 刃体
22 把手
30 環部
23 軸孔
24 ボルト
25 プラスチック性スペーサ
31 凸ベース
310 方形組合孔
32 延伸部
33 延伸部
34 ナット
35 O形プラスチック環

Claims (3)

  1. 鋏の把手と環部との組合わせからなる鋏把手構造であって、
    前記把手の末端に軸孔が設けられ、
    前記環部に、方形組合孔を有する凸ベースが設けられ、
    前記把手の前記軸孔にボルトを通して組合せるとともに、前記把手と前記凸ベースとの間にO形プラスチック環を入れ、 前記ボルトの前端を方形にして前記凸ベースの前記方形組合孔中に挿入してからナットで締合わせ、前記把手と前記環部とを一体に締合わせることにより、前記ナットが回転したときでも前記ボルトは回転せず、前記O形プラスチック環の弾性および不平滑性により前記環部と前記把手との回転角度および保持角度を設定することにより、
    前記把手と前記環部との間を互いに異なる角度に調整して、様々なカットの角度および位置に対応する効果を達成することを特徴とする鋏把手構造。
  2. 前記ボルト頭部と前記把手の前記軸孔との間にプラスチック性スペーサを加えて弾性と不平滑性を強化して前記把手の角度の定位効果を更に高めることを特徴とする請求項1記載の鋏把手構造。
  3. 前記環部は、指の接触を提供する延伸部が両端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の鋏把手構造。
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