JP3106109U - 電磁波遮蔽シート及びこれを用いた電磁波遮蔽体 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽く、非常に安価な活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持/積層させる。取り扱い性が極めて良好で、しかもコストパフォーマンスを著しく向上させたものであり、しかも人体に有害な影響を与え、ガン、脳腫瘍、白内障、流産或いは白血病等の原因になるといわれている電磁波を極めて効率良くシールドないし遮蔽し、その被爆から有効に防護することができる電磁波遮蔽シートを提供する。
【解決手段】フィルム状ないしシート状の支持体2に活性炭3を担持及び/又は積層させたことを特徴とする電磁波遮蔽シート1。
【選択図】図1

Description

本考案は、パソコン、テレビ、電子レンジ又は携帯電話等の電子機器や家電製品等、或いは送電部位、変電所及び配電部位、特に、電子機器や家電製品などから発生する有害な電磁波を遮断・吸収することができる電磁波遮蔽シートに関する。
従来から、放射線や電波、或いは携帯電話や電子レンジ等に使用されるマイクロ波等の比較的高周波の電磁波が人体に与える危険性は指摘されていたが、これらの高周波電磁波より遙かに低い周波数の電磁波が人体に与える影響についてはごく最近まで殆ど研究、報告されていなかった。
即ち、高周波の電磁波については、例えば1960年代既に、レーダー波(3〜300GHz)等のマイクロ波が人体に与える悪影響に関する研究として、レーダー操業員の子供にダウン症児が多い等の報告があり、又、レーダー等と同じマイクロ波を使用している携帯電話の電波で、脳腫瘍の他、白内障などになる可能性が疑われているが、これらのマイクロ波より遙かに低い極低周波の電磁波、例えば、家庭の電化製品や送電線などから発生する電磁波(50/60Hz)が人体の健康に与える影響についての研究は殆ど報告されていなかった。
ところが、ごく最近になって、この極低周波の電磁波が人体に与える深刻な悪影響について多数研究・報告がされている。
具体的には、例えば電力線が発生する電磁波はガンの誘因である可能性が高く、少なくともガンの促進と関連があり、実際に、高圧電力線の近くに住む子どもたちが、白血病、脳腫瘍、リンパ種等のガンにかかる確率が高く、電力線に近づくにつれこの確率が極端に高くなるといった趣旨の報告がある。
又、電力設備会社で働く人に、乳ガンが多く発生しているという報告もある。
更に、週20時間以上のパソコン労働に従事した妊婦について1.8倍の確率で流産が発生していることや、パソコン労働によって顔面に発疹が起こるといった報告もある。
これらの報告から、高周波の電磁波のみならず、我々の生活環境周辺のありとあらゆるところで普通に発生する比較的低周波の電磁波においても我々の健康を著しく害する恐れがあるのであり、従って、電力会社から送電線を通じて送られる電力を基にして家電製品や電子機器等を使用する便利な現代生活を営むということは、言い換えれば、送電線や変電所、或いは家電製品や電子機器等の発する有害な電磁波に常時暴露される危険な生活を送るということなのである。
そこで、最近では、これらの送電線や変電所、或いは家電製品や電子機器等の発する有害な電磁波を防御する目的として、電磁波防護用のエプロンや防護ウェア、或いは電気器具に装着するものやポケットに入るカードのようなもの等の電磁波を中和したり、無害化したりして、有害な電磁波から身を守ることができるとうたっている商品が各種販売されてきている。
しかしながら、電気器具に装着するものやポケットに入るカードのようなもの等の電磁波を中和したり、無害化したりして、有害な電磁波から身を守ることができるとうたっている商品等について、実際に測定器を使って電磁波の変化を観察したところ、電場、磁場双方について殆ど変化がなく、効果のあるものとは言い難いのである。
また、電磁波吸収体として、壁下地表面にアモルファス金属薄膜を貼着し、その上から壁紙を貼着した壁装材料(例えば、特許文献1)、不織布中に導電性繊維を配合し、該導電性繊維の交絡点を金属薄膜で電気的に結合した導電性シート(例えば、特許文献2)、及び変性ポリエステル樹脂を溶剤に溶かした液体組成中にフェライト焼結体及び/又はカーボン粉末を配合した樹脂組成物(例えば、特許文献3)等が開示されている。
特開平4−180698号公報 特開平6−294093号公報 特開平10−7867号号公報
しかしながら、前記の電磁波吸収体はいずれも重量が重く、取り扱い性の向上や軽量化の要求に応じることができないものであり、又、フェライトを用いた電磁波吸収体は高価で、製造コストが掛かり過ぎるといった問題もあった。
そのほか、木炭や竹炭或いはカーボンブラックが、電磁波を吸収・遮蔽できるいわゆる「理想黒体」に近い物質であるといわれていることから、金属微粒子とカーボンブラックを高分子材料中に配合した塗料や、カーボンブラックを熱可塑性樹脂に配合した樹脂組成物等の如き電磁波吸収体も研究・開発されているが、これらの電磁波吸収体についても、電場の遮蔽についてはある程度効果が認められるが、磁場を遮蔽することについては、はっきりとした効果を得られるものではなかった。
本考案者は、前記問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、シート状ないしフィルム状の支持体に活性炭を担持させてなる電磁波遮蔽シートが、前述した従来の電磁波吸収対等の欠点を解消できる極めて優れたものと成り得るとの知見を得たのである。
即ち、本考案者は、電磁波を吸収・遮蔽できる「理想黒体」に近い物質について調査・検討した結果、木炭等に賦活処理等を施した活性炭が、単なる木炭や竹炭或いはカーボンブラック等と比較して非常に高い電磁波吸収能及び遮蔽能を発現するとの知見を得たのである。
又、中でも特定の賦活処理を施した特別の活性炭が、普通の活性炭と比較して、特に遮蔽が困難といわれる磁場の吸収・遮蔽に著しい効果を発現するとの知見も得たのである。
そして、この活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持することにより、人体に有害な影響を与え、ガン、脳腫瘍、白内障、流産或いは白血病等の原因になるといわれている電磁波の被爆から好適に防護することができる電磁波遮蔽シートに成り得るとの知見を得たのである。
加えて、活性炭は軽く、非常に安価なものであるため、この活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持するといった単純な構成にすることにより、軽く、取り扱い性にすぐれ、しかも廉価な電磁波遮蔽シートに成り得るとの知見を得たのである。
本考案は、これらの知見に基づき完成されたものであり、軽く、非常に安価な活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持させることにより、取り扱い性及びコストパフォーマンスを向上させ、しかも、人体に有害な影響を与え、ガン、脳腫瘍、白内障、流産或いは白血病等の原因になると発表されている電磁波の被爆から好適に防護することができる電磁波遮蔽シートを提供することを目的とする。
本考案に係る電磁波遮蔽シートにおいては、フィルム状ないしシート状の支持体に活性炭を担持又は積層させたことを特徴とするものである。
即ち、本考案に係る電磁波遮蔽シートにおいては、電磁波を遮蔽・吸収させる吸収体として活性炭を用いた点に最も大きな特徴を有するのである。
これは、本考案者は、活性炭が単なる木炭や竹炭或いはカーボンブラック等と比較して非常に高い電磁波吸収能及び遮蔽能を発現することを見い出し、この知見に基づき完成したものである。
本考案者は、現段階において、この活性炭の発現する特別な効果の理由については正確に把握していないが、おそらく、活性炭の多孔質構造に起因すると考えられる。即ち、賦活処理を施した活性炭は数多くの微細孔を有する多孔質体であり、単なる木炭や竹炭或いはカーボンブラック等と比較して表面積が非常に大きくなっており、従って、この活性炭に電磁波が衝突すると、該活性炭の表面で散乱、吸収或いは熱エネルギーになったり、又、この散乱の際に波長が短くなり、この波長が短くなった電磁波や極短波長の電磁波が活性炭の微細孔中で電磁波が何回も反射と吸収を繰り返す結果、単なる木炭や竹炭或いはカーボンブラック等では吸収しきれないレベルの電磁波を吸収可能としているのであろうと解釈しているのである。
本考案は、このような知見に基づき完成されたものであり、以下本考案を詳細に説明する。
本考案の電磁波遮蔽シートは、活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持させてなるものであるが、このフィルム状ないしシート状の支持体としては、柔軟である程度の物理的強度のあるものであれば、特に限定されるものではく、既知の天然繊維及び/又は人造繊維から成るフィルムないしシート、又は高分子材料から成るフィルムないしシートに通気性を付与したものを適宜選択して用いることができるのであり、又、これらのフィルムないしシートから選ばれた少なくとも1種以上を積層した積層フィルムないし積層シートとして用いても良いのである。
前記の天然繊維及び/又は人造繊維から成るフィルムないしシートとしては、一般的には、天然繊維及び/又は人造繊維で形成された布、網体、編み物、不織布又は織布等を挙げることができる。
又、前記天然繊維としては、例えば綿花、カポック、亜麻、ラミー、大麻、黄麻、しゅろ、マニラ麻、サイザル麻、コイヤー・ファイバー等の植物繊維、家蚕絹、柞蚕絹、羊毛(緬羊)、カシミア毛、ラクダ毛、アルパカ毛、モヘヤー、兎毛等の動物繊維が挙げられる。
更に、前記人造繊維としては、例えば人絹糸、スフ、ビスコース、ベンベルグ等の再生繊維、又はポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリビニール・アルコール系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維、或いは酢酸人造繊維などのように天然物質と合成物質とを共重合して製造した半合成繊維等が挙げられる。
一方、前記高分子材料から成るフィルムないしシートとしては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリプロピレン、セロファン、ポリクロロプレン、ポリアミノ酸、ニトリルゴム、ブチルゴム及びシリコンゴムなどを薄く形成したフィルムないしシートを用いることができる。
そして、本考案の電磁波遮蔽シートは、前記のフィルム状ないしシート状の支持体に活性炭を担持させてなる点に最も大きな特徴を有する。
ここで、フィルム状ないしシート状の支持体に活性炭を担持させる方法としては、特に限定されるものではなく、具体的には、例えば接着剤等のバインダーを用いて支持体表面に粉末状ないし粒子状の活性炭を接着したり、或いは支持体が多孔質である場合には、当該多孔質部に粉末状ないし粒子状の活性炭を圧入したり、又は粉末状の活性炭を水や低級アルコール等の溶液に分散させて、この溶液に支持体を浸漬することにより、支持体中に活性炭を担持させたり、2枚の多孔質性フィルムないし多孔質性シートの間に活性炭とホットメルト系の樹脂粉末との混合物を分散し、これに水蒸気、特に100℃以上の水蒸気を透過させて当該樹脂粉末を水蒸気で熱溶融させ、これによって、活性炭を前記の多孔質性フィルムないし多孔質性シートに接着、固定しても良いのであり、更に、複数の支持体によって活性炭を挟み込むことによって担持させても良いのである。
また、本考案においては、支持体に粘着剤層を設ける場合においては、当該粘着剤層中に活性炭を包含させたり、当該粘着剤層を介して活性炭を付着させたりしても良いのである。
そして、本考案に係る電磁波遮蔽シートにおいては、前記のフィルム状ないしシート状の支持体に活性炭を担持してなるものであるが、この活性炭としては、工業用の触媒の担体、脱臭剤、有機溶剤の回収等に用いられる通常の活性炭を用いることができる。
しかしながら、本考案者が本考案を開発するにあたって、活性炭について種々検討を行った結果、ある特定の活性炭が一層良好な電磁波吸収能及び遮蔽能を発現し、特に磁場の吸収・遮蔽に著しい効果を発現することを見いだしたのである。
即ち、活性炭は、木材、おがくず、木材乾留物、木炭、椰子殻及びリグニン等を原料(活性炭原料)として、これに特別処理(賦活処理)を施して、気体や色素等に対する吸着能力を高めたものであるが、この賦活処理については大きく分けて「ガス賦活法」と「薬品賦活法」の二種類がある。
前者のガス賦活法は、工業的によく用いられる一般的な方法であるが、前記活性炭原料を約500℃以上の不活性雰囲気下中で炭化し、更に水蒸気、二酸化炭素、空気、酸素等で処理して製する方法である。
一方、後者の薬品賦活法は、活性炭原料に塩化亜鉛等の金属化合物水溶液を染み込ませ、500〜900℃程度の温度条件下で焼成と賦活を一挙に行う方法である。
そして、本考案者等は、後者の薬品賦活法により製造された活性炭が、前者のガス賦活法によって製造されたものと比較して、一層良好な電磁波吸収能及び遮蔽能を発現し、特に磁場の吸収・遮蔽に著しい効果を発現することを見い出したのである。
この理由としては、おそらく薬品賦活法の前処理において、塩化亜鉛等の金属化合物を活性炭原料に染み込ませることに起因していると考えられるのであり、即ち、薬品賦活法によって製造された活性炭には塩化亜鉛等の金属化合物が包含されていることになり、この活性炭に電磁波が衝突すると、前述した如く活性炭の微細孔内で何回も反射する電磁波がこの金属化合物にも何回も衝突することになり、この衝突が金属化合物表面において電流を発生させ、最終的に熱エネルギーに変換しているものと解される。
そこで、本考案者はこの仮定を基に更に鋭意検討を重ねた結果、薬品賦活法の前処理において、活性炭原料に染み込ませる金属化合物として一般に用いられる塩化亜鉛以外の金属及び/又は金属化合物を用いても、同様の良好な電磁波吸収能及び遮蔽能を発現するとの知見を得たのである。
又、業用の触媒の担体、脱臭剤、有機溶剤の回収等に用いられる通常の活性炭の一部ないし全部を金属及び/又は金属化合物を包含する特別の活性炭と置き換えて用いることが、特に好ましいのである。
この場合、活性炭原料としては特に限定されるものではなく、木材、おがくず、木材乾留物、木炭、椰子殻及びリグニン等の既知の活性炭原料を好適に用いることができるが、中でも、金属及び/又は金属化合物の溶液を吸収する能力が高い椰子殻を用いることが特に好ましいのである。
又、前記金属及び/又は金属化合物としては、特に制限されるものではなく、既知の金属及びその塩等の金属化合物を用いることができるが、具体的には例えば、インジウム、アルミニウム、ビスマス、クロム、コバルト、ゲルマニウム、バリウム、モリブデン、マンガン、鉄、ニッケル、銅、鉛、スズ、亜鉛、パラジウム、銀、金又は白金等の金属、或いはこれらの水酸化物、酸化物、塩化物又は炭酸塩等から選ばれた少なくとも1種以上の金属化合物が挙げられる。
もっとも、これらの金属及び/又は金属化合物は、活性炭原料或いは活性炭の一部又は全体に担持させることを前提としている。そして、活性炭原料或いは活性炭の全体に担持させる場合には、水に溶け易いか或いは水に分散させ易いものを用いることが取り扱いが簡便なので特に好ましいのであるが、水に溶け難いものであっても、アルカリ溶液や酸性溶液に溶解させることにより、好適に使用できるのである。
又、本考案に係る電磁波遮蔽体においては、前述の電磁波遮蔽シートを用いて形成されたパソコン、テレビ、電子レンジ又は携帯電話などの電子機器、家電製品の全体或いは1部を被覆する電磁波遮蔽性の四角形、五角形又は六角形などの多角形、或いは円形ないし楕円形のシート、袋体、筒体、カバー体又はケースであることを特徴とするものである。
本考案に係る電磁波遮蔽体において、電磁波遮蔽性の四角形、五角形又は六角形などの多角形、或いは円形ないし楕円形のシートを用い、電子機器や家電製品の全体或いは1部を被覆する場合、当該シートの片面における一部ないし全体に粘着剤層を積層して、電子機器や家電製品における任意の部位に貼着することができるようにしても良いのである。
即ち、本考案に係る電磁波遮蔽体において当該電磁波遮蔽体がシート状でありその片面における一部ないし全体に粘着剤を積層することにより、このシートを電子機器や家電製品における所望の場所に張り付けて使用可能とすることができる結果、取扱性が著しく向上し、適用範囲を極度に広げることができるのである。
本考案に係る電磁波遮蔽体において、電磁波遮蔽性の袋体、筒体、カバー体又はケースとしては電子機器や家電製品の一部又は全体を覆う形状のものであれば特に限定されるものではなく、電磁波遮蔽性の筒体の場合、当該筒体が角筒状ないし円筒状のものが挙げられるのであり、又、電磁波遮蔽性の袋体、カバー体又はケースの場合、これらに収納される電子機器や家電製品に応じて任意の形状のものが挙げられる。
本考案の電磁波遮蔽シートは、フィルム状ないしシート状の支持体に活性炭を担持させてなるものであり、このように構成することにより、取扱性及びコストパフォーマンスを著しく向上させることができるのであり、しかも、人体に有害な影響を与え、ガン、脳腫瘍、白内障、流産或いは白血病等の原因になるといわれている電磁波の被爆から好適に防護することができるなどの効果を発現するのである。
即ち、本考案の電磁波遮蔽シートにおいては、単なる木炭や竹炭或いはカーボンブラック等と比較して非常に高い電磁波吸収能及び遮蔽能を発現する活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持させているから、電磁波に対して著しく高い遮蔽及び吸収効果を発現するのである。
又、本考案の電磁波遮蔽シートにおいて、特に、特定の賦活処理を施した特別の活性炭や金属及び/又は金属化合物を担持させた活性炭を用いた電磁波遮蔽シートは、一層良好な電磁波の遮蔽効果及び吸収効果を発現するのである。
そして、本考案の電磁波遮蔽シートにおいては、このように構成することにより、人体に有害な影響を与え、ガン、脳腫瘍、白内障、流産或いは白血病等の原因になるといわれている電磁波の被爆から好適に防護することができるなどの効果を奏するのである。
加えて、本考案の電磁波遮蔽シートにおいては、活性炭は軽く、非常に安価なものであるため、この活性炭をフィルム状ないしシート状の支持体に担持するといった単純な構成にすることにより、軽く、取り扱い性に著しく優れる上、廉価な電磁波遮蔽シートに成り得るなどの効果も奏するのである。
特に、本考案に係る電磁波遮蔽体においては、本考案の電磁波遮蔽シートを用いて形成された電子機器や家電製品の全体或いは1部を被覆する電磁波遮蔽性のシート、袋体、筒体、カバー体又はケースであるから、この電磁波遮蔽性のシートを電子機器や家電製品に貼り付けて使用したり、或いは電磁波遮蔽性の筒体を電子機器や家電製品に装着して使用したり、更に、電磁波遮蔽性の袋体、カバー体又はケースに電子機器や家電製品に装着して使用し得る結果、取扱性が至極向上するだけでなく、電磁波を効果的に遮蔽及び吸収することができるなどの効果を発現するのである。
考案を実施する最良の形態
以下、本考案を実施例に基づき詳細に説明するが、本考案はこれらの実施例に限定されるものではない。
(a)活性炭の作成
椰子殻を乾燥、焼成して得た活性炭原料を粉砕して篩分けした後、ロータリキルン中で、温度950℃の水蒸気で赤熱した状態で3時間活性化処理を行い、室温で2日間エージングしてを行って超微細孔の安定化を図った後、再度、温度950℃の高温水蒸気によって2時間焼成して超微細孔の大小の大きさの変化を付与させた。
次いで、得られた活性炭に塩化亜鉛飽和水溶液を含浸、混合させ、これを焼却炉内(550〜650℃)で活性化した後、充分に水洗し、乾燥、粉砕、篩分けして粉末状の活性炭(15〜50メッシュ)を得た(即ち、この活性炭は、薬品賦活法により活性化されたものである。)。
(b1)支持体
厚さ30μmのポリエステル製無孔フィルムを用いた。
(b2)支持体
レーヨン不織布(シンワ社製 商品名 7180 坪量80g/m2)を用いた。
(c)電磁波遮蔽シートの作成
前記(a)において得られた活性炭30重量部とエチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末100重量部とをニーダーに投入し、これを温度120℃で充分に溶融、混練した後、前記(b1)の支持体の表面に塗布(坪量 100g/m2)することにより、本発明の電磁波遮蔽シートを得た。
この実施例1に係る電磁波遮蔽シートの断面図を図1に示す。
即ち、図1は本発明の第1実施例に係る電磁波遮蔽シート1の断面図を示し、この電磁波遮蔽シート1は、前記(b1)の支持体2の片面に、活性炭3とエチレン−酢酸ビニル共重合体4との混合物からなる層を積層、固着してなるものである。
比較例1
比較例1として、エチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末をニーダーに投入し、これを温度120℃で充分に溶融、混練した後、前記(b1)の支持体の表面に塗布(坪量 100g/m2)したものを用いた。
比較例2
比較例2として、市販のカーボンブラック粉末30重量部とエチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末100重量部とをニーダーに投入し、これを温度120℃で充分に溶融、混練した後、前記(b1)の支持体の表面に塗布(坪量 100g/m2)したものを用いた。
前記実施例1の(a)で得られた活性炭30重量部とエチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末100重量部とをニーダーに投入し、これを温度120℃で充分に溶融、混練した後、前記(b2)の支持体の表面に塗布(坪量 100g/m2)することにより、本発明の電磁波遮蔽シートを得た。
即ち、図2は本発明の実施例2に係る電磁波遮蔽シート1の断面図を示し、この電磁波遮蔽シート1は、前記(b2)の支持体2の片面に、活性炭3とエチレン−酢酸ビニル共重合体4との混合物からなる層を積層、固着してなるものである。
前記実施例1の(a)で得られた活性炭30重量部とエチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末100重量部とをニーダーに投入し、これを温度120℃で充分に溶融、混練した後、前記(b2)の支持体の表面に塗布(坪量 100g/m2)、積層し、次いで、この活性炭とエチレン−酢酸ビニル共重合体との混合物からなる層の露出面に前記(b2)の支持体を積層し、ヒートロールを通過させることにより、本発明の電磁波遮蔽シートを得た。
この実施例3に係る電磁波遮蔽シートの断面図を図3に示す。
即ち、図3は本発明の実施例3に係る電磁波遮蔽シート1の断面図を示し、この電磁波遮蔽シート1は、2枚の前記(b2)の支持体2,2の間に活性炭3とエチレン−酢酸ビニル共重合体4との混合物からなる層を介在させた、三層構造を有するものである。
前記実施例1の電磁波遮蔽シート及び比較例1・2のシートを、それぞれ市販の電子レンジ(500W)の正面ガラス全面に貼付し、電子レンジの運転中において発生する電磁波をガウスメーター(商品名「トリフィールドメーター」)で計測し、電子レンジからから放出される電磁波に対する遮蔽効果について比較した。
その結果を表1に示す。
Figure 0003106109
表1に示す結果より、実施例1の電磁波遮蔽シートは電磁波の遮蔽効果が非常に高いことが認められているのに対して、各比較例のものはシートを透過する電磁波が多く、殆ど電磁波に対する遮蔽効果が見られないことが確認された。
尚、参考は前記電子レンジをそのまま使用した状態での電磁波の照射量を示す値である。
以上のとおり、本考案に係る電磁波遮蔽シート1は、パソコン、テレビ、電子レンジ又は携帯電話などの電子機器、家電製品から照射される電磁波に対して、極めて優れた電磁波のシールド効果、遮蔽効果を発現するのである。
従って、本考案においては、図4に示すように、例えば実施例3の電磁波遮蔽シート1を用い、これを裁断・縫製加工して、例えば携帯電話機5の収納用ケース6を形成しても良く、又、図5に示すように、例えばパソコンシステム7の画面を除く部位の全体或いは一部を、実施例1或いは実施例2に示す電磁波遮蔽シート1を用いて被覆、接着しても良く、更に、図6に示すように、例えば各種電子機器10内の基板8の全体或いは一部を、実施例1或いは実施例2に示す電磁波遮蔽シート1を用いて被覆、接着しても良いのである。
本考案に係る電磁波遮蔽シートにおいては、前記使用・応用例だけでなく、テレビ、電子レンジ又は携帯電話等の電子機器や家電製品更に、送電部位或いは変電所及び配電部位等から発生する電磁波、特に、電子機器や家電製品などから発生する有害な電磁波を極めて効率良くシールドないし遮蔽するのである。
図1は、本考案の実施例1に係る電磁波遮蔽シートを示す断面図である。 図2は、本考案の実施例2に係る電磁波遮蔽シートを示す断面図である。 図3は、本考案の実施例3に係る電磁波遮蔽シートを示す断面図である。 図4は、本考案の電磁波遮蔽シートを携帯電話機収納用ケースに形成した使用例を示す斜視図である。 図5は、本考案の電磁波遮蔽シートがパソコンの画面を除く部位の全体或いは一部を被覆する使用例を示す斜視図である。 図6は、本考案の電磁波遮蔽シートが電子機器内の基板を被覆する使用例を示す斜視図である。
符号の説明
1 電磁波遮蔽シート
2 支持体
3 活性炭
4 エチレンー酢酸ビニル共重合体
5 携帯電話機
6 携帯電話機収納用ケース
7 パソコンシステム
8 基板
10 電子機器

Claims (4)

  1. フィルム状ないしシート状の支持体に活性炭を担持及び/又は積層させたことを特徴とする電磁波遮蔽シート。
  2. 活性炭がその一部ないし全体に金属及び/又は金属化合物を含むものである請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
  3. フィルム状ないしシート状の支持体が布、網体、編み物、不織布又は織布から選ばれた少なくとも1種で形成されている請求項1又は2に記載の電磁波遮蔽シート。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽シートを用いて形成されたパソコン、テレビ、電子レンジ又は携帯電話などの電子機器、家電製品の全体或いは1部を被覆する電磁波遮蔽性の三角形、或いは四角形、五角形又は六角形などの多角形、円形ないし楕円形のシート、袋体、筒体、カバー体又はケースであることを特徴とする電磁波遮蔽体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008044414A1 (fr) * 2006-10-10 2008-04-17 Orient Instrument Computer Co., Ltd. Feuille de protection contre les ondes electromagnetiques et tissus de protection associes
JP2018064032A (ja) * 2016-10-13 2018-04-19 株式会社大木工藝 電磁波低減カバー

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