JP3105721B2 - 音響変換装置 - Google Patents

音響変換装置

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JP3105721B2 JP30467293A JP30467293A JP3105721B2 JP 3105721 B2 JP3105721 B2 JP 3105721B2 JP 30467293 A JP30467293 A JP 30467293A JP 30467293 A JP30467293 A JP 30467293A JP 3105721 B2 JP3105721 B2 JP 3105721B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響機器の開発設計に
あたっての設計支援装置、又は、音響シミュレータに関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来、所望の音質を有する音を生成する発
音装置や入力音に対して音質を変化させて出力音を得る
音響装置を開発するに当たり、その音響装置の伝達関数
を研究することが行われている。そして、音響装置の開
発に当たり次の要求がある。
【0003】1)対象とする音響装置が持つべき望まし
い伝達関数をある程度実現しうる範囲内で検討する場合
に、伝達関数を変化させたときの出力音を試聴したい。 2)音響装置の構成要素を別形状や別部品に変更する場
合に、その装置を試作する前に変更後の装置の出力する
音を試聴したい。
【0004】このような場合には、従来は、入力音をデ
ィジタルフィルタを通過させて出力音を得るようにして
いた。この出力音を変化させるには、ディジタルフィル
タの伝達関数(周波数特性)を変更する方法がとられて
いる。伝達関数を変更できるものとして、プログラマブ
ルディジタルフィルタが知られている。例えば、排気消
音器の音響特性を改善する場合の研究において、排気消
音器の伝達特性をディジタルフィルタで実現している。
入力音はエンジンからの圧力波であり、出力音は空中に
放射される排気音である。この時、排気音の音量が小さ
いことや排気音が不快な音色でないための伝達関数を求
めることや、望ましい排気音を得るための排気消音器の
構成要素を設計し決定することが研究の対象となる。即
ち、排気消音器の共鳴室や拡張室の寸法形状を変更した
り、別部品に変えたりした場合の出力音をシミュレート
することが要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のディジ
タルフィルタを用いて伝達関数を生成及び修正する場合
には、周波数座標上で伝達関数を表す曲線を点列で与え
た上で点間を直線補間又はスプライン補間等により補間
することにより、一応任意の形状に伝達関数を生成する
ことができる。
【0006】しかしながら、上記の装置は伝達関数を変
化させることはできるものの、1)所望の出力音を得る
目的で伝達関数を合成したり、2)所望の出力音を得る
目的で音響装置の構成要素を変化させた場合に出力音が
どのように変化するかを知るには不十分である。
【0007】本発明は上記の課題を解決するために成さ
れたものであり、その目的は、所望の出力音が容易に得
られるような伝達関数の合成や、所望の出力音を得るた
めの音響装置の構成要素の形状変更や部品の選択を容易
にできるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1の発明は、図1に示すように、入力音を発生
する入力音発生手段1と、入力音に対する出力音の複数
の伝達関数を記憶した伝達関数記憶手段2−1〜2−n
と、伝達関数記憶手段に記憶された伝達関数を曲線で表
示する表示手段3と、各伝達関数における曲線の切出し
区間を指定する区間指定手段4と、区間指定手段により
指定された区間の曲線を切出しその区間の曲線の形状を
変化させる加工手段5と、加工手段の出力する区間曲線
を合成して全領域における合成伝達関数を生成する合成
手段6と、入力音発生手段により発生された入力音を入
力して、合成手段により生成された合成伝達関数に基づ
いて出力音を生成する出力音生成手段7とからなる音響
変換装置である。
【0009】
【作用】請求項1の発明では、伝達関数記憶手段2−1
〜2−nには、例えば、各構成部品毎や所望の音色毎の
伝達関数が記憶されている。この各伝関数は表示手段3
により周波数座標上で1つづつ又は全てを曲線表示する
ことができる。この曲線において、区間指定手段4によ
り曲線の各区間が指定され、指定された区間の曲線部分
が抽出される。抽出された曲線部分は加工手段5により
形状変化、頂点の位置のシフト等の修正が行われ、抽出
された曲線部分は合成手段6により全領域の伝達関数と
して合成される。出力音生成手段7により、この合成伝
達関数に基づいて入力音発生装置1から出力された入力
音が変換されて、出力音として出力される。
【0010】
【発明の効果】このように本発明装置では、合成伝達関
数が各構成部品毎や所望の音色毎の伝達関数を一部の周
波数区間を指定して抽出した上で合成できることから、
容易に所望の出力音を得るための伝達関数を生成した
り、音響装置の構成部品を交換したり設計を変更した場
合の出力音が容易に得られる。このように、音響装置の
特性を容易に変更して出力音を生成することができるこ
とから、本装置を用いることで、音響装置の設計が極め
て容易となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。第1実施例 本実施例装置の構成は図2に示すようになっている。主
にコンピュータシステムによって構成されている。CP
U10とRAM11と指令値を入力するキーボード12
とCRT13と入力音(この実施例ではエンジン音)を
記憶したテープレコーダ15とディジタルフィルタ14
と増幅器16とスピーカ17とで構成されている。
【0012】RAM11には各種の音質や消音器の消音
室の構造や寸法等に対応した各種の伝達関数をサンプリ
ングデータとして記憶した伝達関数領域A1〜Anと最
終的に合成演算して得られた合成伝達関数を記憶する合
成伝達関数領域Bが形成されている。CPU10の処理
手順を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0013】ステップ100では伝達関数を特定する番
号iが1に初期設定され、次のステップ102で第i番
の伝達関数の曲線がCRT13に表示される。次にステ
ップ104においてキーボード12から曲線の切出し区
間が指定され、ステップ106でその区間曲線が修正を
要するか否かが判定される。区間曲線の修正を必要とし
ない場合には、ステップ108でその切出された区間曲
線がRAM11に記憶される。次にステップ110で番
号iが合成に使用する伝達関数の最終に等しいか否かが
判定され、等しくなければステップ112で番号iが1
だけ加算されて、ステップ102に戻り次の伝達関数に
関する処理が実行される。このようにして、ステップ1
14で各伝達関数から切出された区間曲線を連続させて
全周波数領域における合成伝達関数が演算され、その合
成伝達関数はCRT13に表示されると共にRAM11
の合成伝達関数領域Bに記憶される。次にステップ11
6において、合成伝達関数が逆フーリエ変換(逆FF
T)されて、各係数がRAM11に記憶され、ステップ
118で各係数がディジタルフィルタ14に出力され
る。尚、ステップ106で切出された区間曲線を修正す
る場合には、ステップ120において後述するようにそ
の区間曲線の修正演算が行われる。
【0014】上記の処理の結果、図5に示すように、マ
フラAの特性とマフラBの特性とを切り貼りにより合成
した合成伝達関数を求めることができる。このことによ
り、音響装置の構成要素を別形状や別部品に変更した場
合に、その変更後の音響装置の特性に対する音を試作前
に試聴することができる。
【0015】例えば、今、マフラは低周波共鳴室と拡張
室から構成されるタイプとする。低周波成分の減音を役
目とする低周波共鳴室と中高域成分の減音を役目とする
拡張室とを別部品に変えることを検討する場合に本装置
が使用される。ベースとなるマフラAの伝達関数と、別
部品であるマフラBの伝達関数とが使用される。先ず、
低周波共鳴室はマフラAのものを用いることから、マフ
ラAの伝達関数の低域部分が区間曲線A−1として切出
される。次に、拡張室はマフラBのものを使用すること
から、マフラBの伝達関数の高域部分が区間曲線B−2
として切出される。
【0016】次に、区間曲線A−1と区間曲線B−2と
を連続させて全周波数領域における合成伝達関数Cが求
められる。この合成伝達関数Cを逆フーリエ変換して、
各係数を求め、ディジタルフィルタ14の係数として、
入力音に対してその合成伝達関数Cの特性を有するディ
ジタルフィルタ14を作用させて出力音を得る。入力音
をマフラ入口の圧力波とすることで、マフラAの低周波
共鳴室とマフラBの拡張室を用いた新らしいマフラCに
よる排気音を出力させることができる。このように、各
種のマフラの各機能部分に対応して周波数区間を切出し
て合成することで、新しい型のマフラの合成音を試作す
るまでもなく試聴できる。
【0017】ディジタルフィルタ14は、図4に示され
ている。これは入力波形に、いわゆるFIR (Finite Impu
lse Response) フィルタを作用させて出力波形を得るこ
とに相当する。FIR フィルタは図4に示すように乗算器
1 〜Mn と遅延回路D1 〜Dn-1 および加算器A1
n-1 とで構成されている。ここでFIR フィルタの乗算
器M1 〜Mn の係数は、上述したように、伝達関数を逆
フーリエ変換して得られたものを用いる。FIR フィルタ
と逆フーリエ変換は良く知られた技術である。上記実施
例では、逆フーリエ変換をCPU10で実行している
が、逆FFTを行う市販の専用のLSI を用いることもで
きる。
【0018】又、望ましい伝達関数をある程度実現しう
る範囲内で検討する場合に伝達関数の加工をしたい場合
には、次のような処理手順により、伝達関数の加工を行
うことができる。既存の2つのマフラA,Bは同じタイ
プで寸法が少し異なるものであるとし、両者の特性が共
に満足できず、その中間に良い特性がないかを検討した
い場合がある。この場合には、図6に示すように、マフ
ラAとマフラBの伝達関数を処理することで、所望の合
成伝達関数Cを得ることができる。即ち、マフラAの伝
達関数の全区間を切出し、マフラBの全区間を切出し、
それらの特性の平均値を求めることで合成演算を行って
合成伝達関数Cを得る。これにより、マフラAの特性と
マフラBの特性との中間の特性でマフラを設計した場合
に、どのような音が得られるかが試作することなく聞く
ことができる。
【0019】第2実施例 本実施例では、第1実施例において、図3のステップ1
20において、切出した区間曲線の修正を行うようにし
たものである。本実施例では、ステップ120の修正は
図7の回路によって実行される。図8は図7の各ブロッ
ク回路の機能を示した図であり、図9は伝達関数の処理
手順を特性図で示した図である。
【0020】本実施例の修正は、切出した区間曲線の山
・谷を移動させるものである。図8の(a)に示すよう
に、両端点a(xa ,ya ),b(xb ,yb )を固定
した状態で、谷の頂点をp(x1 ,y1 )からq
(x2 ,y2 )へと移動することを目的にしている。即
ち、曲線の両端a,bを固定した状態で、谷の頂点pを
上記のようにq点へ移動させた時の中間点m(x,y)
の移動先点n(x’,y’)を求める。移動先点nのx
座標x’を求める際の図7に示す回路の動作を説明す
る。比較器30によりxとx1 とが比較され、セレクタ
31によりxがx1 より小さい場合にはxa が選択さ
れ、xがx1 より大きい場合にはxb が選択されて、3
つの減算器32,33,34に供給される。即ち、中間
点m(x,y)が頂点p(x1 ,y1 )に対して何方の
側に存在するかに応じて、存在する側の端点のx座標が
抽出される。
【0021】今、図8の(a)に示す特性の場合には、
中間点mは移動前の頂点pに対して端点b側に存在する
ので、抽出された端点は端点bとなる。よって、セレク
タ31の出力値はxb となる。この値xb は、減算器3
2,33,34に供給されて、減算器32により移動前
の頂点pの抽出された端点bに対するx方向の距離(x
1 −xb )が演算され、減算器33により移動後の頂点
qの抽出された端点bに対するx方向の距離(x2 −x
b )が演算され、減算器34により中間点mの抽出され
た端点bに対するx方向の距離(x−xb )が演算され
る。次に、除算器35により端点bに対する移動後の頂
点qのx方向の距離に対する端点bに対する移動前の頂
点pのx方向の距離の比r=(x1 −xb )/(x2
b )が演算される。この比rは端点bを基準とするx
軸方向への倍率を意味する。
【0022】次に、乗算器36により中間点mの抽出さ
れた端点bに対するx方向の距離(x−xb )に上記比
rを掛け算した値が出力される。これにより、移動前の
中間点mの端点bに対する距離を倍率rだけ拡大した距
離が得られる。次に、加算器37によって、この値に値
b が加算されることで、移動後の中間点nのx座標
x’が求められる。
【0023】上記の演算手法は、図8の(d)に示され
ている。即ち、この種の演算は、移動前x座標と移動後
のx座標との関係を線形写像とした上で、線形補間によ
り移動前の中間点mのx座標から移動後の中間点qのx
座標を求める演算である。
【0024】中間点mが頂点pに対して端点a側にある
場合には、上記の端点bを端点aに置換することで、全
く同様に演算することができる。その演算手法は、図8
の(b)に示されている。中間点のy座標についても、
上記の手法におけるx座標をy座標に置換することで、
全く同様に演算することができる。但し、拡大率rはy
軸方向に関するものを使用する。演算手法は、中間点m
が頂点pに対して端点b側に存在する場合には、図8の
(e)で、中間点mが頂点pに対して端点a側に存在す
る場合には、図8の(c)で示されている。
【0025】このようにして、伝達関数y=f(x)の
頂点pをq点に移動することによって得られる伝達関数
y’=g(x’)を求めることができる。
【0026】このような伝達関数の合成処理により、次
のことが行える。音響要素として、既存マフラAの共鳴
室を使用するが、その共鳴室の共鳴周波数を改善するこ
とを考える。この場合には、図9に示すように、共鳴室
の特性に対応して切出した区間曲線hの頂点sを移動さ
せることがこの共鳴室の共鳴特性を変化させることを意
味する。この場合には、第1実施例において、伝達関数
領域A1とA2にマフラAの伝達特性を記憶しておき、
図3と同様な処理により、マフラAの伝達関数のうち所
定の周波数領域における区間曲線hと、その区間外の区
間曲線kが抽出される。そして、区間曲線hに対して
は、ステップ120で上述した頂点pを移動させた伝達
関数jが演算される。そして、ステップ114の合成伝
達関数の演算において、区間曲線kと修正された区間曲
線jとが合成されて、全周波数領域における合成伝達関
数dが演算される。
【0027】このようにして、共鳴室の共鳴周波数を移
動させた場合のマフラの排気音を、マフラを試作するこ
となく、試聴することができる。
【0028】第3実施例 第1実施例において、入力音から出力音を得るのに、FI
R フィルタを用いているが、入力音をフーリエ変換し
て、入力音の周波数関数を求め、この周波数関数に伝達
関数を乗算し、乗算して得られた関数を逆フーリエ変換
することで出力音を得るようにしても良い。
【0029】第4実施例 回転機械の発生する音を扱う際、周波数分析として回転
次数分析を用いると有効なため一般にその分析が使われ
ている。回転次数分析ベースの波形合成技術として特開
平4-178698号公報に記載の装置が知られている。その波
形生成装置は、エンジンの離散的な回転速度毎に排気音
の音のスペクトルを記憶しておき、任意の回転速度時の
排気音のスペクトルを補間演算により求め、そのスペク
トルを逆フーリエ変換して合成された排気音をスピーカ
から出力するようにしたものである。
【0030】本実施例は、図10に示すように、伝達関
数メモリ50は、図2におけるRAM11の伝達関数領
域A1〜An即ち、伝達関数記憶手段2−1〜2−nに
対応し、マフラの伝達関数がエンジンの回転数毎に記憶
されている。セレクタ51は、その時の回転数に近い2
つの伝達関数を抽出し、合成器52は抽出された2つの
伝達関数からその時の回転数に対応した伝達関数を補間
演算等により合成する装置である。乗算器53は合成器
52により得られた合成伝達関数をセレクタ56の出力
する入力音のスペクトラムに乗算する機器である。又、
スペクトラムメモリ55は、マフラに入力するエンジン
の排気ガスの音波のスペクトルをエンジンの回転数毎に
記憶している。又、セレクタ56はその時のエンジンの
回転数に対応した排気ガスの波形のスペクトルを合成し
て出力する。例えば、回転数が時間とともに高くなって
ゆく加速音の場合には、スペクトラムメモリ55および
伝達関数メモリ50より、回転数出力装置61から出力
される回転数信号に応じて、初めは低回転数に対する値
が選択され、時間の経過に従って徐々に高回転数に対す
る値が選択される。
【0031】乗算器53はマフラの排気音の音波のスペ
クトルに伝達関数を乗算して、逆FFT装置57に出力
する。逆FFT装置57は周波数関数を時間関数に変換
して時間関数をD/A変換器58に出力する。D/A変
換器58はディジタル値列で与えられた時間関数をアナ
ログの連続波に変換して、ローパスフィルタ59に出力
し、スピーカ60から排気音が出力される。なお、逆F
FT装置57によって逆フーリエ変換されたデータは本
来の時間周期を持っていない。そこで、クロック周波数
計算装置61により、回転数信号に比例したクロック周
波数を計算し、その変換レートでD/A変換することに
より、本来の時間波形を得ることができる。
【0032】このように、エンジンの回転数に対応した
マフラの伝達特性を用いて出力音が得られることから、
より正確な排気音を得ることができる。又、マフラのエ
ンジンの回転数に対応した伝達特性を所定の特性にする
ことで、排気音を例えば軽快な音や快適な音に変換する
ことができる。
【0033】尚、周波数=次数・回転数/60の関係があ
るので、伝達関数の表示はこの関係を用いて周波数軸で
表示することができる。本実施例装置では、図11に示
すように、エンジンの回転数に応じてマフラの伝達関数
を変化させることができるので、車両の加速時の排気音
の音感を変化させることができる。即ち、出力音の加速
カーブを自由に設定することができる。伝達関数を回転
数に応じて記憶していることから、伝達関数が回転数に
よって変化するような非定常な伝達系の加速音の発生が
可能である。
【0034】又、図12に示すように、エンジンの排気
系において、可変バルブを持つマフラが使われている。
これは低回転時にバルブが閉じられていて排気ガスはバ
イパス通路を通らず、排気音を十分低減し、高回転時に
バルブが開いて排気ガスはバイパス通路を通過すること
によって大幅な背圧低減を図るものである。この場合に
は、低速回転時のマフラ状態に対応した伝達関数と、高
速回転時に対応した伝達関数を設けることで、可変バル
ブのマフラの排気音をシミュレーションすることができ
る。
【0035】又、図13に示すように、入力音のデータ
と伝達関数のデータの選び方を工夫することによって、
エンジンの種類とマフラの種類との組合せによる排気音
のシミュレーションが可能となる。例えば、本来、エン
ジンAとマフラAが対応し、エンジンBとマフラBが対
応しているものを、組み替えてエンジンAの圧力波がマ
フラBを経由したときの排気音を合成することができ
る。このように、多くのエンジンに対応した入力音デー
タと多くのマフラの伝達関数を記憶しておき、その中か
ら所望の組合わせを選択することで、エンジンとマフラ
との組合わせを任意に変更して、排気音を生成すること
が可能となり、あるエンジンに対する最適なマフラを選
択することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体の構成を示したブロック図。
【図2】第1実施例に係る装置の構成を示したブロック
図。
【図3】第1実施例装置のCPUの処理手順を示したフ
ローチャート。
【図4】第1実施例装置のディジタルフィルタの構成を
示したブロック図。
【図5】第1実施例装置の伝達関数の合成の様子を示し
た説明図。
【図6】第1実施例装置の伝達関数の合成の様子を示し
た説明図。
【図7】第2実施例装置における伝達関数を修正する加
工手段の構成を示したブロック図。
【図8】第2実施例装置の加工手段による伝達関数の修
正の様子を示した説明図。
【図9】第2実施例装置の加工手段による伝達関数の修
正の様子を示した説明図。
【図10】第4実施例装置の構成を示したブロック図。
【図11】第4実施例装置で合成可能な入力音と伝達関
数との関係を示した説明図。
【図12】第4実施例装置で合成可能な入力音と伝達関
数との他の関係を示した説明図。
【図13】第4実施例装置で合成可能な入力音と伝達関
数との他の関係を示した説明図。
【符号の説明】 【符号の説明】
10…CPU(伝達関数生成手段、表示手段、区間指定
手段、加工手段、合成手段) 11…RAM(伝達関数記憶手段) 15…テープレコーダ(入力音発生手段) 14…ディジタルフィルタ(出力音生成手段) 13…CRT(表示手段) M1 〜Mn …乗算器(出力音合成手段) A1 〜An-1 …加算器(出力音合成手段) D1 〜Dn-1 …遅延器(出力音合成手段) 30…比較器(加工手段) 31…セレクタ(加工手段) 32〜34…減算器(加工手段) 35…除算器(加工手段) 36…乗算器(加工手段) 37…加算器(加工手段) 55…スペクトラムメモリ(入力音発生手段) 56…セレクタ(入力音発生手段) 50…伝達関数メモリ(伝達関数記憶手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 3/00 310 B60R 11/02 G10K 15/04 302 H03H 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音を発生する入力音発生手段と、 入力音に対する出力音の複数の伝達関数を記憶した伝達
    関数記憶手段と、 前記伝達関数記憶手段に記憶された前記伝達関数を曲線
    で表示する表示手段と、 前記各伝達関数における曲線の切出し区間を指定する区
    間指定手段と、 前記区間指定手段により指定された区間の曲線を切出し
    その区間の曲線の形状を変化させる加工手段と、 前記加工手段の出力する区間曲線を合成して全領域にお
    ける合成伝達関数を生成する合成手段と、 前記入力音発生手段により発生された前記入力音を入力
    して、前記合成手段により生成された合成伝達関数に基
    づいて前記出力音を生成する出力音生成手段とから成る
    音響変換装置。
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