JP3105485B2 - 釣餌用環形動物梱包材並びにそれを用いた輸送方法及び釣餌用環形動物の取扱方法 - Google Patents

釣餌用環形動物梱包材並びにそれを用いた輸送方法及び釣餌用環形動物の取扱方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣餌用環形動物梱
包材並びにそれを用いた輸送方法及び釣餌用環形動物の
取扱方法に関する。更に詳しくいえば、釣餌として使用
する長尺の環形動物を収容する釣餌用環形動物梱包材
と、該釣餌用環形動物梱包材を用いて該釣餌用環形動物
を輸送する方法と、輸送された該釣餌用環形動物を養
生、賦活又は販売する取扱方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣には様々な手法があるが、その一つ
として環形動物を用いた餌釣りがある。この餌釣に用い
られている環形動物は、主に国内に生息するゴカイ、イ
ソメ等であるが、近年では、消費量の増加や収穫量の減
少等の理由により、国外からの輸入を行う場合が多い。
また、従来からのゴカイ、イソメ等に加えて、体長が数
十cmあるオニイソメ等の大型で長尺の環形動物が利用
されることもある。しかし、これらの大型で長尺の環形
動物は国内での入手が難しく、主に国外からの輸入に頼
ることが多い。
【0003】更に、これら釣餌用環形動物の輸送期間
は、上記のように国外からの輸入することが多くなって
きたために、従来より長期にわたることが多くなってき
た。一方、輸送中は、釣餌用環形動物の管理がおざなり
になりやすく、放置されがちとなり、釣餌用環形動物が
弱ってしまいがちになりやすい。しかし、釣餌には環形
動物が生きていて活気がある状態であることが要求され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に示したように、
釣餌用環形動物の輸送期間が従来より長期化しており、
また、亜熱帯地方等の比較的温度の高い地域内を輸送す
ることも多いので、釣餌に必要な活気の維持がより難し
くなってきている。更に、従来より釣餌用環形動物の輸
送方法として、ゼオライトやバーキュライト等の破砕物
を充填した容器内に、多数の釣餌用環形動物を収納して
輸送する方法が一般に行われていることが多いが、環形
動物の種類によっては、一つの容器に二匹以上収納する
と、近くにいる別の環形動物と互いに噛み合ったり、絡
まったりする等の理由で、傷つき、弱り、死んでしまう
場合がある。以上より、長期間においても、少ない体積
でより多くの釣餌用環形動物を、死滅させることなく鮮
度よく輸送することができる手段が望まれている。
【0005】更に、これら釣餌用環形動物を陳列及び販
売をおこなう場合においても、互いに干渉できる状態で
おこなうのは好ましくないため、少ない手間で最少単位
の販売を行うことができる手段を望まれている。
【0006】本発明は、上記観点に鑑みてなされたもの
であり、長期においても、少ない体積でより多くの釣餌
用環形動物を、死滅させることなく鮮度よく輸送するこ
とができ、少ない手間で最少単位の販売を行うことがで
きる釣餌用環形動物梱包材、それを用いた輸送、及び釣
餌用環形動物の取扱方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明の釣餌用環形
動物梱包材は、一の釣餌用環形動物を挿入できる両端開
放の筒状部材と、該筒状部材の両端側の開口端部に設け
られ貫通孔を備える栓部材とからなり、上記筒状部材の
全長は一の釣餌用環形動物を折り畳むことなく略直線状
に収納できる長さであることを特徴とする。
【0008】上記「釣餌用環形動物」の大きさは該釣餌
用環形動物の状態によって変動があるが、以下に例示す
る場合の大きさは、該釣餌用環形動物が筒状部材内で直
線状となって安静にしている状態の大きさとする。ま
た、釣餌用環形動物が自ら折り畳んだ状態となって、筒
状部材内に大きな空隙部分が生ずる場合があるが、これ
を問わない。
【0009】上記「筒状部材」に用いる材質は、釣餌用
環形動物を収納して輸送できる強度を備えるものならば
任意の材質を選択することができるが、安価な点でポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹
脂が好ましい。また、筒状部材は透明(半透明を含
む。)、不透明を問わないが、筒状部材内の釣餌用環形
動物の状態を確認しやすい理由により透明とすることが
好ましい。更に、筒状部材の製造方法についても、押出
成形法、射出成形法等の任意の方法を用いて製造するこ
とができる。
【0010】筒状部材の大きさは、釣餌用環形動物梱包
材内に収納する釣餌用環形動物によって定まるが、筒径
は収納する釣作用環形動物の安静時の体径と同程度、又
は僅かに大きいとするのが好ましく、上記体径の1〜
1.6倍(好ましくは1.1〜1.5倍)とすることが
できる。つまり、安静時の体径が6mm程度の釣餌用環
形動物の場合は、筒状部材の径を6〜9mmとすること
ができる。このような径の大きさとすることで、釣餌用
環形動物が身体を折り曲げた場合においても無理が掛か
らず、弱ってしまうのを防ぐことができる。また、筒状
部材の全長は、釣餌用環形動物の安静時の体長より長く
することが好ましく、上記体長の1〜1.6倍(好まし
くは1.1〜1.5倍)の長さに、栓部材の挿入部分を
加えたものとすることができる。つまり、安静時の体長
が300mm程度の環形動物を収納し、両端に挿入する
栓部材の挿入量がそれぞれ10mmとした場合、筒状部
材の長さを320〜500mmとすることができる。こ
のような長さとすることで、釣餌用環形動物が身体を直
線状にした場合においても無理が掛からないようにする
ことができる。
【0011】筒状部材の横断面形状は特に問わず、円
形、多角形、楕円形等、様々な形状にすることができ
る。環形動物は横断面形状が円形に近い略楕円形である
ため、環形動物の体形にあった筒状部材とする場合、円
形又は楕円形とすることができる。また、筒状部材の形
状を四角形等の多角形とした場合、縦横に積層して省ス
ペースで保管する際において極めて便利である。
【0012】上記「栓部材」の材質は、少なくとも環形
動物が筒状部材外に逃げられない程度の大きさであれば
よく、樹脂、ゴム、又は紙等の任意の素材を用いること
ができる。この樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル等とすることができ、ゴムとして
は、SBR、天然ゴム、ポリウレタン、シリコンゴム等
とすることができる。
【0013】この栓部材の形状は上記筒状部材内に嵌入
固定できるものであれば特に問わないが、例えば第2発
明に示すように、嵌入側を小径側としたテーパを備える
柱体又は一端側閉鎖且つ他端側開放の筒体とすることが
できる。また、該筒体又は該柱体には少なくとも1の貫
通孔を具備することができる。また、栓部材の大きさに
ついても筒状部材に挿入固定をすることができ、環形動
物3が筒状部材外に逃げ出さないものであれば特に問わ
ない。
【0014】また、上記「貫通孔」の形状についても特
に問わず、円形、楕円形、三角形、四角形等と任意の形
状にすることができる。また、貫通孔の径の大きさは、
筒状部材に収納する釣餌用環形動物によって異なるが、
該釣餌用環形動物の安静時の体径の6%〜45%(好ま
しくは7%〜40%、更に好ましくは8%〜35%)と
することが挙げられる。例えば、安静時の体径が約6m
mの釣餌用環形動物の場合、貫通孔の孔の径が0.36
〜2.7mmとなる。このような範囲とするのは貫通孔
をあまり大きくすると、釣餌用環形動物が頭部や尻部を
貫通孔内に誤って入り込もうとして傷を負ってしまうか
らである。また、貫通孔が小さすぎる場合は、通気性が
悪くなったり老廃物等で詰まったりするからである。
尚、貫通孔の数は1つ以上なら特に問わないが、1〜1
0個(好ましくは2〜9個、更に好ましくは3〜9個)
を例に挙げることができる。また、貫通孔の配設は、貫
通孔を間隔を空けて設ける独立した孔として配設するこ
とができるし、網状に配設することができる。この網状
とした場合においての網目の形状は特に問わないが、円
形や多角形(三角形、四角形、六角形等)等とすること
ができる。
【0015】更に、第3発明に示すように、上記貫通孔
の周縁に上記栓部材の上記嵌入側に向けて突出した周縁
部を具備することができる。この周縁部は、上記筒状部
材内に収納される釣餌用環形動物が、周縁部内の貫通孔
に進入することを妨げる程度に突出していればよく、そ
の突出量を0.1〜1.5mm(好ましくは0.2〜
1.2mm、更に好ましくは0.3〜1.0mm)とす
ることができる。
【0016】本第4発明の釣餌用環形動物梱包材を用い
た輸送方法は、第1、第2又は第3発明に示す釣餌用環
形動物梱包材を用いた輸送方法において、上記釣餌用環
形動物を挿入して上記筒状部材内を湿潤状態とした該釣
餌用環形動物梱包材を、10〜35℃(好ましくは15
〜30℃、特に好ましくは20〜30℃)の温度に保ち
つつ輸送することを特徴とする。上記「輸送温度」を上
記範囲とするのは、10℃以下の場合は冷えて死んでし
まう場合があるし、35℃以上の場合は暑さで弱ったり
するために、死滅することが多くなるからである。輸送
時の温度をこの範囲の温度とすることによって、釣餌用
環形動物が死んでしまうのを防ぎ、長期の輸送にも耐え
ることができるようにすることができる。
【0017】更に、第5発明の釣餌用環形動物の取扱方
法は、第4発明の輸送方法において、上記釣餌用環形動
物を収納した上記釣餌用環形動物梱包材を、そのまま1
5〜30℃(好ましくは18〜30℃、特に好ましくは
20〜28℃)の塩水中に該釣餌用環形動物の頭部を上
方となるように傾斜させて浸し、その後、該塩水の水位
を上下させることによって養生することを特徴とする。
更に、第6発明の釣餌用環形動物の取扱方法は、上記第
4発明の輸送方法により輸送された上記釣餌用環形動物
を収納した上記釣餌用環形動物梱包材を、そのままその
まま15〜30℃(好ましくは18〜30℃、特に好ま
しくは20〜28℃)の塩水内に浸し、該釣餌用環形動
物梱包材内の該釣餌用環形動物を賦活させることを特徴
とする。
【0018】上記各「塩水」は、浸す釣餌用環形動物の
生存に適した塩分濃度とすることが好ましい。また、該
塩水は酸素富化させることができる。この「酸素富化」
は、上記各塩水に空気又は酸素ガスをバブルする等の方
法を用いて、上記各塩水中の溶存酸素を飽和又は増加さ
せることをいう。
【0019】また、上記第4発明乃至第6発明の輸送方
法により輸送された上記釣餌用環形動物を収納した釣餌
用環形動物梱包材、そのまま一本単位で販売すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(1)釣餌用環形動物梱包材の構
成 以下、実施例及び図1〜図6によって、本釣餌用環形動
物梱包材1を具体的にに説明する。本釣餌用環形動物梱
包材1は図1及び図2に示すように、体長が200〜4
00mm(平均約300mm)、体径が4〜8mm(平
均約6mm)程度の釣餌用環形動物2であるオニイソメ
に対して用いる梱包材であり、図1に示すように、筒状
部材11と栓部材12とを備える。筒状部材11は、図
2に示すように、長さが300mm、内径が直径8mm
の円筒形状で透明のポリプロピレン製であり、オニイソ
メ等の釣餌用環形動物2を折り畳むことなく、直線状に
収容することができる。また、筒状部材11を透明なも
のとしたため、環形動物2の向きや状態等を確認するこ
とが容易である。
【0021】栓部材12は図3〜図5に示すように、テ
ーパを持った略円筒状体のポリエチレン製であり、大径
側は直径9mm、筒状部材11の端部に嵌入する小径側
は直径6mmである。また、小径側の端部は管を閉鎖す
るように底面部121が設けられており、この底面部1
21には直径0.8mmの貫通孔122が4箇所設けら
れている。更に、これら貫通孔122の周縁には、外側
に向けて0.3mm突出した周縁部123がそれぞれ設
けられている。これら貫通孔122は、底面部121の
周縁から0.8mmの間隔を空けた内側に設けられてい
る。筒状部材11内の環形動物2は内壁に密着するよう
に活動するため、貫通孔121を内壁から離して設ける
ことで、前後端部を貫通孔121に挿入することを妨げ
られる。このため、環形動物2が貫通孔121から逃げ
出すことを妨げることができるし、貫通孔121内に無
理に身体を挿入して傷ついてしまうのを防ぐこともでき
る。また、上記突出した周縁部123を設けることによ
って、環形動物2が前後端部を貫通孔121内に挿入す
ることをより防ぐことができる。
【0022】更に、栓部材12の外壁面は螺旋状で突起
状の滑止部124が設けられており、栓部材12が筒状
部材11から容易に外れてしまわないように滑り止めの
役割を果たす。この栓部材12は、筒状部材11内に収
容される釣餌用環形動物2が、筒状部材11外へ逃げ出
すことがないように、筒状部材11の両端を閉じるよう
に嵌入固定される。
【0023】(2)釣餌用環形動物梱包材を用いた輸送
方法及び取扱方法 本釣餌用環形動物梱包材1の輸送方法及び取扱方法は次
に示す通りである。まず、筒状部材11内に釣餌用環形
動物2を挿入し、筒状部材11の両端部を2つの栓部材
12を用いて閉じる。
【0024】梱包材1に収納した直後の環形動物2は、
各種の取扱によって弱っていたり、排泄物を多く蓄えて
いることが多いので、輸送前に養生を行うことが好まし
い。上記の養生方法は次に示すように行う。まず、20
〜30℃の塩水(海水をそのまま使用してもよいし、調
製してもよい。また、流水であるかどうかは特に問わな
い。)中に釣餌用環形動物2を収納した釣餌用環形動物
梱包材1を配置する。このとき、梱包材1内の環形動物
2の頭部を上方にするように、傾斜して配置する。この
ように配置した後、塩水の水面高さを一日に2〜4回程
度で上下に変化させながら、1〜10日間静置する。
尚、塩水の水面高さは筒状部材11の露出部分が全体の
1割〜9割(好ましくは2〜8割)とすることが好まし
い。
【0025】上記の養生方法を行うことで、環形動物2
は養生され、長期間の輸送に耐えられるようになる。ま
た、環形動物2体内の老廃物は、大きさが0.1〜0.
5mm程度であるので、貫通孔121から梱包材1外へ
排出されるし、輸送中に老廃物が排出することが減少す
るので、輸送中に老廃物によって汚染されることを妨げ
ることができる。更に、梱包材1を傾斜して配置するこ
とで、横置きで行うよりも筒状部材11内の汚物が、筒
状部材1外に排出されやすいし、梱包材1を垂直に配置
するよりも環形動物2への負荷を軽減することができ
る。また、水面を上下させることによって筒状部材1内
の塩水が容易に入れ代わることができ、筒状部材1内の
汚物も除去することができる。
【0026】釣餌用環形動物2を梱包した釣餌用環形動
物梱包材1は図6に示すように、横向きに箱3内へ収容
して輸送することができる。この箱3は底面部にスポン
ジ等の多孔体に含水させたシート4を敷き詰め、湿潤状
態を保つようにされている発泡スチロール製の箱であ
る。また、この箱3は約20〜30℃となる冷暗所に保
管されて輸送される。尚、輸送する際に筒状部材11内
が乾燥した場合は、塩水内に浸したり塩水を噴霧する等
して、再度筒状部材11内を湿潤させることが好まし
い。このように釣餌用環形動物梱包材1を密に充填して
輸送を行っても、筒状部材11及び栓部材12によって
釣餌用環形動物2が閉じ込められ、互いに接しあうこと
がないので、絡まったり、傷つけあったりすることがな
い。また、釣餌用環形動物2のうちの一匹が感染症を起
こしたり、死滅したりしても周囲に影響を与えることが
ない。
【0027】更に、筒状部材11内の釣餌用環形動物2
が弱ったり、栓部材12の水分が減少し、筒状部材11
内の環境を適正に保つことができなくなった場合は、つ
ぎに示すように賦活処理を行うことができる。まず、水
温が20〜30℃の海水か、海水と同程度の塩分濃度で
ある塩水内に十分に空気をバブルして溶存酸素を飽和さ
せ、酸素富化させた塩水を用意する。この塩水に、環形
動物2を収容した梱包材1を約1〜3分間浸し、再び取
り出す。このときの梱包材1の浸し方は梱包材1全体が
塩水中に浸されることができればよく、梱包材1の向き
(横置や縦置き等)等は特に問わない。このように賦活
処理を行うことによって釣餌用環形動物梱包材1内の温
度及び湿度を適正に保つことができ、塩水及び該塩水中
の溶存酸素により、釣餌用環形動物を賦活させ、鮮度を
維持することができる。また、数日から数十日の長期間
の保管を行う場合は、このような塩水中に浸したままと
することにより、鮮度が落ちることを防ぐことができ
る。
【0028】本実施例の釣餌用環形動物梱包材1を用い
て釣餌用環形動物2の輸送試験を行った。この試験に
用いた釣餌用環形動物2は体長200〜400mmで平
均体長が300mmのオニイソメであり、あらかじめ上
記の養生方法を用いて3日間の養生を行った。また、2
0〜30℃となる冷暗所に保管した。 1本の筒状部材11にオニイソメ1匹を入れて栓部材
12で封をした計20本の釣餌用環形動物梱包材1を、
含水させたスポンジを敷いた発泡スチロール製の蓋付き
箱(縦350mm、横300mm、高さ50mm)に詰
めて30時間保管。また、参考例として次の及びに
示す方法で輸送試験を行った。 本釣餌用環形動物梱包材1に用いた筒状部材11と同
様の筒状部材11にオニイソメ1匹を入れ、筒状部材1
1の両端部を脱脂綿で塞いだものを計20本用意し、含
水させたスポンジを敷いた発泡スチロール製の蓋付き箱
(縦350mm、横300mm、高さ50mm)に詰め
て30時間保管した。 ゼオライト及びバーキュライトを充填した発泡スチロ
ール製の蓋付き箱(縦350mm、横300mm、高さ
50mm)にオニイソメを20匹入れ、30時間保管し
た。
【0029】上記試験を行ったところ、次のような結果
が得られた。上記については、死んだり傷ついたオニ
イソメはなく、全て釣餌として使用できる状態であっ
た。上記については、2匹が死んでおり、1匹が変色
しており釣餌として使用できない状態であった。上記
については、10匹が死んでおり、残りの10匹におい
てもほとんどが傷を負ったり、変色しており、釣餌に使
用できるものはなかった。
【0030】上記結果より、筒状部材11内に環形動物
2を収納することによって各々の環形動物2が隔離され
て傷を負うことがなく、上記と比べて生存率が著しく
上がることが判った。また、栓部材12を用いることに
よって、上記に示すような脱脂綿による栓より生存率
が上がることが判った。以上より、本釣餌用環形動物梱
包材1を用いることで、釣餌用環形動物2を死傷させる
ことを防ぐことができることを確認することができた。
【0031】また、このように輸送された釣餌用環形動
物梱包材1は、釣餌用環形動物2が一匹単位で梱包され
ているため、このまま、商品として取扱い、販売するこ
とができる。このように用いることで、輸送時と同様に
少ない体積で多くの環形動物を長期保存することができ
るし、取り扱う場合も手を汚さずに取り扱うことができ
る。
【0032】尚、本発明においては、前記具体的な実施
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即
ち、筒状部材11の横断面形状は円形だけではなく、楕
円形、四角形(正方形、ひし形等を問わない。)、六角
形等、任意の形状にすることができる。また、筒状部材
11に連結部材等を設けて任意の本数の釣餌用環形動物
梱包材を一体とすることができる。例えば、図7に示す
ように、2の筒状部材11aの両側面間に板状部材13
を設け、該板状部材の中央に溝131を設ける。このよ
うな筒状部材11aを用いた釣餌用環形動物梱包材1a
は、略平板形状となるため、積層するように積み重ねる
ことが容易であり、溝131を裂くことによって、各筒
状部材11aを分割し、釣餌用環形動物を一匹単位で扱
うことができる。
【0033】更に、筒状部材の表面に適宜印刷を行うこ
とができる。これによって、梱包日付を記入して鮮度維
持管理を容易なものとすることができるし、釣餌用環形
動物梱包材を商品として販売する際に、効果的な宣伝を
行うことができる。また、印刷ではなくシール等を筒状
部材に貼付することもできる。
【0034】また、栓部材の形状は本実施例に例示した
ものに限らず、任意に変更することができる。即ち、栓
部材12の管内を閉じる部位は、図4に示す底面部12
1とするだけではなく、管内の任意の部位(例えば、前
後端部や中央等)とすることができる。また、栓部材を
円柱、六角柱、又は八角柱等の柱体としたり、五角柱、
六角柱等の筒体等とすることもできる。更に、栓部材は
テーパを持った柱体及び筒体とするだけではなく、テー
パを持たない柱体や筒体とすることもできる。
【0035】また、貫通孔の数や形状についても任意に
変更することができ、例えば貫通孔の形状を楕円、三角
形、四角形、ひし形等とすることができるし、貫通孔の
数を2、3、5、8等とすることができる。更に、貫通
孔を網状にすることもできる。例えば、図8に示すよう
に網目が4角形状の網状とすることを挙げることができ
る。更に、網目の形状を楕円、三角形、四角形、ひし形
等とすることができる。
【0036】栓部材は、図3、図8及び図9等に示すよ
うな直線状の貫通孔とするだけではなく、蛇行した貫通
孔とすることもできる。また、栓部材の材質に連続発泡
フォームを用いて、互いに連通する気泡を貫通孔とする
こともできる。
【0037】釣餌用環形動物梱包材内の釣餌用環形動物
を賦活させ、鮮度維持する方法は、上記に示した酸素富
化させた塩水中に浸すだけではなく、塩水を釣餌用環形
動物梱包材に噴霧することによっても行うことができ
る。
【0038】
【発明の効果】本第1発明の釣餌用環形動物梱包材は、
安価に製造することができ、釣餌用環形動物に適度な温
度と湿度を保ち、長期においても、少ない体積でより多
くの釣餌用環形動物を、死傷させることなく鮮度よく輸
送することができる。
【0039】また、第5及び6発明の釣餌用環形動物の
取扱方法によれば、上記釣餌用環形動物梱包材内の釣餌
用環形動物を賦活させることができ、長期の輸送におい
て鮮度を維持することを容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における釣餌用環形動物梱包材内に釣餌
用環形動物を収納した状態を示す説明図である。
【図2】実施例における釣餌用環形動物梱包材を構成す
る筒状部材の外観を説明するための斜視図である。
【図3】実施例における釣餌用環形動物梱包材を構成す
る栓部材の外観を説明するための斜視図である。
【図4】実施例における釣餌用環形動物梱包材を構成す
る栓部材を説明するための縦断面図である。
【図5】実施例における釣餌用環形動物梱包材を構成す
る栓部材を説明するための側面図である。
【図6】実施例における釣餌用環形動物梱包材を用いて
釣餌用環形動物を輸送する状態を示す説明図である。
【図7】他の態様を示す筒状部材を説明する側面図であ
る。
【図8】他の態様を示す栓部材を説明する側面図であ
る。
【図9】他の態様を示す栓部材を説明する側面図であ
る。
【符号の説明】
1;釣餌用環形動物梱包材、11;筒状部材、12;栓
部材、121;底面部、122:貫通孔、123;周縁
部、124;滑止部、2;釣餌用環形動物。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一の釣餌用環形動物を挿入できる両端開
    放の筒状部材と、該筒状部材の両端側の開口端部に設け
    られ貫通孔を備える栓部材とからなり、上記筒状部材の
    全長は一の釣餌用環形動物を折り畳むことなく略直線状
    に収納できる長さであることを特徴とする釣餌用環形動
    物梱包材。
  2. 【請求項2】 上記栓部材は嵌入側を小径側としたテー
    パを備える柱体又は一端側閉鎖且つ他端側開放の筒体で
    あり、該柱体又は該筒体には少なくとも1の貫通孔を具
    備する請求項1記載の釣餌用環形動物梱包材。
  3. 【請求項3】 上記貫通孔の周縁に、上記栓部材の上記
    嵌入側に向けて突出した周縁部を具備する請求項1又は
    2記載の釣餌用環形動物梱包材。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の釣餌用環形動
    物梱包材を用いた輸送方法において、上記釣餌用環形動
    物を挿入し上記筒状部材内を湿潤状態とした該釣餌用環
    形動物梱包材を、10〜35℃の温度を保ちつつ輸送す
    ることを特徴とする釣餌用環形動物梱包材を用いた輸送
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載される輸送方法におい
    て、上記釣餌用環形動物を収納した上記釣餌用環形動物
    梱包材を、そのまま15〜30℃の塩水中に該釣餌用環
    形動物の頭部を上方となるように傾斜させて浸し、その
    後、該塩水の水位を上下させることによって養生するこ
    とを特徴とする釣餌用環形動物の輸送方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載された輸送方法により輸
    送された上記釣餌用環形動物を収納した上記釣餌用環形
    動物梱包材を、そのまま15〜30℃の塩水内に浸し、
    該釣餌用環形動物梱包材内の該釣餌用環形動物を賦活さ
    せることを特徴とする釣餌用環形動物の取扱方法。
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