JP3105241B2 - 黄色ブドウ球菌の検出用核酸プローブ - Google Patents

黄色ブドウ球菌の検出用核酸プローブ

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureu
s)種に属する細菌を検出することに関し、詳細には、
黄色ブドウ球菌を特異的に検出するための核酸プローブ
および組成物をその利用方法と一緒に提供する。
発明の背景 本文中で用いられる「黄色ブドウ球菌(Staphylococc
us aureus)」という用語は、Bergey's Manual of Syst
ematic Bacteriology〔ピー・エイチ・スニース(P.H.S
neath)監修,1986,1015〜1019頁,ウィリアムズ・アン
ド・ウィルキンス(Williams & Wilkins)〕などで分
類された細菌のことである。黄色ブドウ球菌の検出は種
々の医学および公衆衛生に関係して重要である。特に、
黄色ブドウ球菌は重大な食中毒を引き起こすことがあ
る。何千件もの食中毒の症例が米国で毎年報告されてい
る。更に多くの未報告の症例が推測される。食品に黄色
ブドウ球菌および/またはそのエンテロトキシンの存在
について試験を行なって、黄色ブドウ球菌が食品による
疾患の原因物質であることを確証し、食品が「ブドウ球
菌」食中毒の潜在的発生源であるかどうかを決定し、そ
して通常、ヒトの接触または食品の接触表面が汚染され
たことによるものである加工後汚染を証明する。
黄色ブドウ球菌を検出し且つ列挙するための方法は、
食品を試験するための理由および試験材料自体の経歴に
ある程度まで存在する。最も一般的に用いられる(しか
も食品および薬物摂取に必要とされる種類の情報を提供
する)黄色ブドウ球菌の分析方法は、FDA/BAM Bacteri
ological Analytical Manualの第14章および第15章〔第
6版,1984,アソシエーション・オブ・オフィシャル・ア
ナリティカル・ケミスツ(Association of Official An
alytical Chemists)〕に示されている。通常、このよ
うな方法では、これらの細菌の増殖に好都合な条件下の
微生物用培地で適当に調製された試料からの黄色ブドウ
球菌の単離を必要とする。次に、得られるコロニーを形
態学的および生化学的性質について試験を行なうのが典
型的であり、その方法は、通常、試料取得48時間後に処
理を開始し、不都合なことに、収量までに4〜6日間を
要する。したがって、本発明の特徴は、黄色ブドウ球菌
に特異的であり、しかも試料材料に存在することができ
る他の細菌または菌類とは反応しない核酸プローブを提
供することである。このようなプローブを種々の検定シ
ステムで用いて、従来の多日培養法に付随する多くの欠
点を避けることができる。
本発明のもう一つの特徴は、通常の検定条件下でプロ
ーブに利用可能にさせることができる標的領域にハイブ
リッド形成することができるプローブを提供することで
ある。
コーン(Khone)らはrRNA配列に対するプローブを調
製する一つの方法を論じているが(Biophysical Journa
l,8:1104〜1118,1968)、彼等は黄色ブドウ球菌特異性
プローブを作るのに必要な内容を提供していない。
ペース(Pace)およびカンプベル(Campbell)は種々
の細菌種からのリボソームリボ核酸の相同およびこのよ
うな相同水準を定量化するためのハイブリッド形成法に
ついて論じている(Journal of Bacteriology,107:543
〜547,1971)。同様に、ソジン(Sogin)、ソジンおよ
びウォース(Woese)は、系統関係を評価するのに種々
のリボソームRNA分子の一次構造特性を用いることにつ
いての理論的および実際的特徴を論じている(Journal
of Molecular Evolution,1:173〜184,1972)。フォック
ス(Fox)、ペックマン(Pechman)およびウォースは、
原核系統へのアプローチとして16SリボソームRNAの比較
カタログ作成について論じている(International Jour
nal of Systematic Bacteriology、27:44〜57、197
7)。しかしながら、これらの文献は黄色ブドウ球菌に
関するコーンの研究内容の欠点を取り除くには不十分で
あり、特に、食品および他の試料中の黄色ブドウ球菌を
検出するための検定に有用な黄色ブドウ球菌特異性プロ
ーブを提供するものではない。
リボソームは遺伝情報を細胞性タンパク質、生物の主
な構造要素および触媒要素に翻訳する唯一既知の手段と
して役立つので全ての生物に極めて重要である。この重
要性を明確に現わしているのが細胞は全てリボソームを
有するという説である。
リボソームは、少なくとも大陽菌(E.coli)では5SrR
NA、16SrRNAおよび23SrRNAと呼ばれている3種類のRNA
分子を含んでいる。これらの名称は、歴史的に、RNA分
子の沈降速度によって測定されるその分子の大きさに関
係している。しかしながら、実際には、リボソームRNA
分子の大きさは生物間でかなり変化する。それにもかか
わらず、5SrRNA、16SrRNAおよび23SrRNAをいずれの細菌
でも相同RNA分子に総称的名称として用いるのが一般的
であり、この慣例を本文中で継続する。
本文中で用いられるように、1個または複数のプロー
ブとは合成によってまたは生物学的に生成される核酸
(DNAまたはRNA)であって、規定された所定の緊縮(st
ringency)下でそれらをハイブリッド形成させる特異的
核酸配列を計画または選択によって有するもののことで
あり、詳細には(すなわち、好ましくは、下記のハイブ
リッド形成を参照されたい)、標的核酸配列のことであ
る。そのハイブリッド形成特性に加えて、プローブは特
定の検定(assay)条件下でその適当なまたは最適な機
能に関する若干の成分も有していてもよい。例えば、プ
ローブを、検出リガンド(例えば、フルオレセイン、32
−P、ビオチン等)を運搬するために、または固体支持
体(例えば、ポリ−デオキシアデノシン「末端」)上へ
のその捕捉を容易にするために修飾してもよい。このよ
うな修飾は、ハイブリッド形成検定での標的生物と非標
的生物とを有効に識別するその能力である基本的プロー
ブ機能を精巧にすることである。
従来、ハイブリッド形成は所定の反応条件下で核酸の
部分的にまたは完全に2本の相補的鎖を逆平行の形で一
緒にさせて水素結合に特異的且つ安定な二重鎖核酸を形
成する方法と考えられている。
一定に設定されたハイブリッド形成条件の緊縮はプロ
ーブ/標的二重構造(duplex)の塩基組成によって、更
には2種類の核酸の間に対を作らない水準および幾何学
的形状によって定義される。
緊縮は、ハイブリッド形成溶液中に存在するイオン種
の濃度および種類、存在する変性剤の種類および濃度、
および/またはハイブリッド形成の温度のような反応パ
ラメーターによっても制御することができる。通常、ハ
イブリッド形成条件が一層緊縮になると、安定なハイブ
リッドが形成される場合、一層長いプローブが好まし
い。結果として、ハイブリッド形成が(例えば、実施す
る検定の種類に基づいて)生じるその条件の緊縮は用い
られる好ましいプローブのある種の特性を指示するもの
である。このような関係は当該技術者に十分理解され、
容易に取り扱われることができる。
概して、プローブ長さに依存して、当該技術者は緊縮
条件を約0.9モルの塩溶液中、約35℃〜65℃であると理
解している。
発明の要約 本発明の種々の原理および特徴により、特異的条件
下、黄色ブドウ球菌のリボソームRNA分子(rRNA)また
はrRNA遺伝子(rDNA)にハイブリッド形成するが、同一
条件下で、試験試料に存在することができる他の同類の
細菌のrRNAまたはrDNAにハイブリダイズしないDNAまた
はRNA配列から成る核酸プローブおよびプローブセット
を提供する。したがって、本発明のプローブは、食品、
臨床的または環境試料中の黄色ブドウ球菌の特異的検出
用に有効な核酸ハイブリッド形成検定の開発のための基
準を提供する。
本出願人の経験では、このような核酸ハイブリッド形
成に基づく検定は、試験試料中の細菌を検出するための
最も一般的に利用可能な微生物による方法に関して増大
された実施性能を与えるために発見されたものであり、
通常、 (a) 増加された感受性、すなわち、一定の試料中の
前記の細菌を一層頻繁に検出する能力; (b) 安価な試薬の利用および減少された労力による
検定費用の潜在的に顕著な減少; (c) 標的細菌の生化学的に異常な菌株でさえも正確
に同定すること; (d) このような試験が試験を行なう前に試料からの
標的細菌の単離を必要としないことによる一層速い結果
を包含する。
本発明のプローブをrRNAに対して向けることによって
受ける他の利点として、検出されるrRNAが細胞塊のかな
りの成分を構成しているという事実が挙げられるという
ことが発見された。細胞のリボソーム含有両の推定値は
変化するが、活発に増殖している黄色ブドウ球菌は細胞
当り50,000を上回るリボソームを含むことができ、した
がって、(1:1:1の化学量論でリボソーム中に存在す
る)rRNAのそれぞれについて50,000の複製を含むことが
できる。これに対して、他の可能な細胞標的分子、例え
ば遺伝子またはそれらのRNA転写は、それらがはるかに
少ない量で存在するのでさほど理想的ではない。
更に予想外の利点は、rRNA(およびそれらを特徴付け
る遺伝子)が同時期の生物間で隣接転移を受けるとは思
われないことである。したがって、rRNA一次構造は、恐
らく、プラスミド由来遺伝子またはその生成物などの、
同時期の生物間で隣接転移を受けることができる場合で
あると思われるような遺伝子特異性標的よりもむしろ生
物特異性分子標的を提供する。
更に、本発明は、黄色ブドウ球菌rRNA標的配列が全黄
色ブドウ球菌の標的領域にハイブリダイズすることがで
きることを試験された前記の黄色ブドウ球菌の全菌株で
十分に類似している黄色ブドウ球菌rRNA標的配列を提供
する。好都合なことに、これらの同じrRNA標的配列は、
プローブの一つであるプローブ1337が黄色ブドウ球菌rR
NAにハイブリッド形成する条件下で、それが大部分の非
黄色ブドウ球菌rRNAにハイブリッド形成しない大部分の
非黄色ブドウ球菌rRNAにおいて十分に異なる。これらの
プローブ特性はそれぞれ包括性および排他性として定義
される。
本発明の他の好ましいプローブであるプローブ1336は
プローブ1337と同様に黄色ブドウ球菌菌株に十分に包括
的であり、更に、プローブ1336は黄色ブドウ球菌の数種
類の近縁種にもハイブリダイズする。
プローブを黄色ブドウ球菌に関する本発明のプローブ
の意外な包括性および排他性と一緒に生ずることができ
るという発見は予測不能且つ意外であった。
表の簡単な説明 本発明の原理および特徴は下記の表を参照することに
よって更に理解することができる。
表−1に、本発明の好ましいプローブのヌクレオチド
配列と多数のブドウ球菌属菌株の標的ヌクレオチド配列
とが一列になったものを示す。多数の近親な非黄色ブド
ウ球菌細菌からの23SrRNAの対応する部分も比較のため
に示している。RNA(標的)配列を5′〜3′と書き表
わし、プローブ配列はDNAであり、3′〜5′と書き表
わす。プローブをその包括性および排他性挙動の基であ
る変化の「コア」領域と一緒に示す。プローブ1336の小
文字のC(c)は、用いられる検定方式に依存して環境
指示基(reporter group)を結合していてもよいし、ま
たはしていなくてもよい修飾されたシトシン残基を表わ
す。
表−2に、ドットブロット(dot blot)ハイブリッド
形成検定において代表的な試料である黄色ブドウ球菌菌
株および非黄色ブドウ球菌菌株に対する好ましいプロー
ブの包括性且つ排他性挙動を例示する。
発明の詳細な説明および最良の態様 プローブ発現方法 本発明のプローブの発現に採用した最初の段階では、
黄色ブドウ球菌特異性核酸プローブに標的部分として潜
在的に役立つことができる16SrRNAおよび23SrRNAの領域
の同定を必要とした。実際的な問題として、非黄色ブド
ウ球菌菌株がいずれの試験試料にも存在する可能性があ
るということを先験的に予想することは困難である。
大多数のこのような潜在的非黄色ブドウ球菌細菌のた
めに、与えられたプローブ配列のいずれにも排他性を証
明することは予測不可能であるのみならず極めて困難で
労力を要することである。一層厳密な基準を採用して、
最終的にプローブを用いてスクリーン(screen)を行な
う全試験試料中に非黄色ブドウ球菌細菌が存在すること
があるということを知る必要性を不要にした。
これには黄色ブドウ球菌の中でおよび黄色ブドウ球菌
と他の細菌群との間での系統関係の知識が必要であっ
た。
具体的に、前もって証明されていない仮設以外の操作
で、黄色ブドウ球菌rRNAの特定の標的領域を同定するこ
とができ、それが黄色ブドウ球菌の代表的で更に進化論
的に近縁種のrRNAの相同領域とは十分に異なる場合、こ
のような配列に対するプローブを用いて黄色ブドウ球菌
とその同種類とをハイブリッド形成検定によって区別す
ることができるということを決定することによって排他
性基準を満たすことができる操作を採用した。系統発生
的観察に基づいて、次に、一層遠縁の生物のrRNA配列
は、その実際の同一性を知る必要がないとしても、その
前記の配列の標的領域において前記の黄色ブドウ球菌に
進化論的に近縁種よりも異なることが予測可能であると
いうことが推定された。しかしながら、このような領域
が存在するのか、または存在するとして、rRNA内部のど
こにこのような領域が位置するかということを先験的に
予測することはできない。
核酸ハイブリッド形成プローブに有用な標的部分とし
て潜在的に役立つことができる黄色ブドウ球菌rRNAの領
域を同定する最初の段階として、黄色ブドウ球菌の多数
の菌株からの16SrRNAおよび23SrRNAのほぼ完全なヌクレ
オチド配列を決定した。
ヌクレオチド配列は、rRNAを特徴付ける遺伝子をクロ
ーニングし〔マニアティス(Maniatis)ら、1982、Mole
cuar Cloning;A Laboratory Manual,コールド・スプリ
ング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor L
aboratory)、ニュー・ヨーク,545頁〕且つ配列させる
こと〔マキサム(Maxam)およびギルバート(Gilber
t)、1977,proceedings of the National Academy of S
cience,USA,74:560〜564サンガー(Sanger)ら、1977,P
roceedings of the National Academy of Science,USA,
74:5463〜5467〕によってか、および/または逆転写酵
素を用いてrRNAそれ自体を直接配列させること〔レーン
(Lane)ら、1985,Proceedings of the National Acade
my of Science,USA,82:6955〜6959〕による標準的な研
究室用プロトコルで決定した。
決定された黄色ブドウ球菌rRNAヌクレオチド配列を他
の入手可能なrRNAヌクレオチド配列、特に、近縁の細
菌、例えばこの研究の一部として同様に決定されたブト
ウ球菌属、連鎖球菌属(Streptcoccus)、腸球菌属(En
terococcus)、リステリア属(Listeria)およびバチル
ス属(Bacillus)等の他の種の配列と比較した。
黄色ブドウ球菌およびその極めて近縁種である表皮ブ
ドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)の配列の比較
が特に有効であることが分かった。2種類のブドウ球菌
属で、および黄色ブドウ球菌と非ブドウ球菌属の細菌と
の間で異なると思われる配列の一つの領域を同定した。
表−1に各種ブドウ球菌属および非ブドウ球菌属の細菌
のこの領域についての詳細な比較を示す。最終的に、こ
れらの観察されたヌクレオチド配列の相違に基づくプロ
ーブの有用性は広範なハイブリッド形成試験を行なうこ
とによって確証され、そしてこれを表−2に示す。
プローブの物性 前記のプローブ選択法により試料中の黄色ブドウ球菌
細菌を同定するのに有用な多数のプローブを生成した。
下記の好ましいオリゴヌクレオチドプローブを本文中で
開示している。
プローブ1336およびプローブ1337を23SrRNAの隣接領
域での標的とする(表−1)。プローブ1336をヌクレオ
チド位置(大腸菌の番号表示システムを用いて)304〜3
35におよそ対応する黄色ブドウ球菌23SrRNAの領域での
標的とし、プローブ1337をおよそ274〜301(表−1)の
位置での標的とする。
表−1に示したように、プローブ1337は、黄色ブドウ
球菌とその極めて近縁種である表皮ブドウ球菌とを識別
するのに最も有用であるコアの変化位置周辺に「形成さ
れる(built)」。黄色ブドウ球菌の23SrRNAでのコア配
列であるGGACGACAは、表皮ブドウ球菌の相同領域に関し
て(表−1に示したコア配列において大文字で示され
る)5種類の配列の相違を有する。
プローブ1336は、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌と
を識別しない、すなわち、これら2種類の細菌の23SrRN
A(表−1)でのこのプローブの標的配列について発見
された同一性に基づくものである。したがって、これら
2種類の細菌の識別はこのようなプローブを用いる検定
の最も可能な用途に重要であると考えられるので、プロ
ーブ1336は黄色ブドウ球菌特異性プローブほど独自に有
用ではない。しかしながら、プローブ1336は重要であ
り、新規な特異性を有する。プローブ1336について規定
される変化のコア領域は、黄色ブドウ球菌(および表皮
ブドウ球菌)とスタフィロコッカス・カルノシス(Stap
hylococcus calnosis)との配列相違の集合物である。
したがって、配列データによると、プローブ1336はプロ
ーブ1337よりも分類学的に高水準の黄色ブドウ球菌と同
種の群と定義することができる。これは表−2に示した
ハイブリッド形成データによって確証された。
プローブ1336およびプローブ1337の特異的挙動は、そ
れらを用いる検定方式にかなりの程度まで依存してい
る。逆に、検定方式は特定のプローブのある種の最適な
設計特徴を指示するものである。本発明のプローブの
「本質(essence)」は、1336および1337と命名された
プローブでのヌクレオチドの特異的な鎖に限定されると
解釈すべきではない。例えば、これらの特定のヌクレオ
チドの長さは下記に記載したドットブロット検定(およ
び若干の他の予想される検定)で用いるのに最適にされ
た。最適なプローブ長さが選択されるハイブリッド形成
条件の緊縮の要因であることは当該技術者に周知のこと
であるので、本発明のプローブの長さはその条件にした
がって変更することができる。更に、1個を上回るプロ
ーブから成るセットを考える場合、プローブはいずれも
それらがその双方を用いる特定の方式のいずれにも適合
して作用することが望ましい。したがって、特定のプロ
ーブの正確な長さはその特異的に計画された利用にある
程度まで影響されるものである。
本文中に記載したプローブの「本質」は、前記に記載
し且つ表−1(コア変化)に示した黄色ブドウ球菌特異
性配列の発見および利用に存するものである。
プローブ挙動についてのハイブリッド形成分析 表−1の配列データは、プローブ1336およびプローブ
1337がかなり多数の黄色ブドウ球菌菌株にハイブリダイ
ズしなければならないことを示唆している。配列が全て
点検された黄色ブドウ球菌菌株およびシストロンの23Sr
RNAは表−1に示した標的領域によって全く一致する。
しかしながら、これは多数の既知の単離物と比較して小
さい黄色ブドウ球菌菌株集合物である。潜在的に、なお
一層大きな配列変化が、配列分析によって点検されなか
った他の黄色ブドウ球菌菌株に存在すると思われる。こ
のような変化はハイブリッド形成を減少させ、または恐
らく排除させると思われる。したがって、黄色ブドウ球
菌単離物へのハイブリッド形成作用を入念に実証するこ
とはプローブ特異性に関する確実性を維持するために好
ましいことである。
プローブの包括性挙動(inclusivity behavior)と同
様に重要なことはその排他性挙動(exclusivity behavi
or)、すなわち、非黄色ブドウ球菌細菌に対するその反
応性である。潜在的に黄色ブドウ球菌を有する試験試料
中に見出されることがある非黄色ブドウ球菌菌株の数お
よび種類は極めて多い。表−1に示した選択された配列
はいずれも黄色ブドウ球菌、特に表皮ブドウ球菌および
エス・カルノシス(S.carnosis)の近縁種であり、黄色
ブドウ球菌のrRNA配列に極めて類似のrRNA配列を有する
ことが予想されると思われる。実際に、これらのおよび
他の細菌の16SrRNAについての広範且つ入念な点検によ
って、黄色ブドウ球菌と他のブドウ球菌種とを識別する
のに有用な領域は今のところ発見されていない。したが
って、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌の23SrRNAの間
に保持された配列変化の小さい伸縮を発見することは予
測されず、意外であった。しかしながら、前記に記載し
たように、これらの配列相違形態が表皮ブドウ球菌また
は他のブドウ球菌属の菌株毎に保持されることはないと
思われる。
したがって、代表的な黄色ブドウ球菌および非黄色ブ
ドウ球菌細菌に対するプローブの挙動をドットブロット
法を用いるハイブリッド形成分析によって測定した。
実施例1 プローブハイブリッド形成挙動のドットブロ
ット分析 周知の方法によれば、ドットブロット分析では核酸ま
たは核酸全体をフィルター、例えばニトロセルロース、
ナイロンまたは商業的に、特にこの目的のために容易に
入手することができる他の誘導された膜に固定する必要
がある。DNAかまたはRNAをこのようなフィルターに容易
に固定することができ、次に、任意の種々の条件(すな
わち、緊縮)下で関心事であるヌクレオチド配列または
プローブとのハイブリッド形成について探査または試験
を行なうことができる。緊縮条件下において、ヌクレオ
チド配列の標的配列に対する相補性が一層大きいプロー
ブは相補性が少ないプローブよりも一層高水準のハイブ
リッド形成を示す。本文中に記載したオリゴヌクレオチ
ドプローブについて、rRNA標的に対する60℃で14〜16時
間の(NaClを0.9モル、トリスHClを0.12モル、pH7.8、E
DTAを6ミリモル、KPO4を0.1モル、SDSを0.1%、ピロリ
ン酸塩を0.1%、フィコール(ficoll)を0.002%、BSA
を0.02%およびポリビニルピロリジンを0.002%含むハ
イブリッド形成溶液中での)ハイブリッド形成に続い
て、60℃で15分間の(NaClが0.03モル、トリスHClが0.0
04モル、pH7.8、EDTAが0.2ミリモルおよびSDSが0.1%中
での)ハイブリッド形成後洗浄を3回行なって未結合プ
ローブを除去することは表−2に例証した特異性の水準
を生じるために十分に緊縮状態である。
粗(未精製)細胞溶解物中に存在するDNAまたはRNA
を、最初に当該核酸を精製する必要なく固定することが
できる方法も利用可能である〔例えば、マニアティス・
ティー(Maniatis.T.)、フイッチュ・イー・エフ(Fri
tsch.E.F.)およびサムブルック・ジェイ(Sambrook.
J.)、1982,Molecular Cloning:A Laboratory Manua
l〕。この後者のアプローチは、任意の特定の生物の核
酸に存在することができ、そして更に、大多数の生物の
マススクリーニングを好都合に受けやすい特定のヌクレ
オチド配列についてスクリーンするのに必要とされるか
なりの労力を顕著に減少させることが見出された。
表−2に示したデータの大部分は表示されたブドウ球
菌属および非ブドウ球菌属細菌からの精製RNA製剤に対
する表示されたプローブのハイブリッド形成によって得
られた。更に、(表−2に示した)黄色ブドウ球菌の約
72種類の臨床的単離物および11種類の獣医学的単離物の
粗細菌溶解物についても試験を行なった。双方の方法に
より本質的に等しい結果が得られた。双方の場合に、プ
ローブは標準的な方法を用いて放射性リン32で末端標識
した。前記に記載のハイブリッド形成および洗浄に続い
て、ハイブリッド形成フィルターをX線フィルムに暴露
させ、既知量の標的材料(細菌またはRNA)の対照スポ
ットに関してそのシグナルの強度を可視的に「記録した
(scored)〕。
表−2に示したように、黄色ブドウ球菌の約92種類の
菌株/単離物について試験を行なった。少数ではあるが
代表する試料である種々の臨床的材料から単離された9
種類の菌株はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレク
ション(American Type Culture Collection)(ATCC)
から入手された。その他のもの(72種類)は、マサチュ
ーセッツ・ステート・ラボラトリー(Massachusetts St
ate Laboratory)、フレーミンハム・ユニオン・ホスピ
タル(Framingham Union Hospital)、ブリガム・アン
ド・ウィミンズ・ホスピタル(Brigham and Women's Ho
spital)およびタフツ・ヴェテリナリー・ダイアグノス
ティック・ラボラトリー(Tufts Veterinary Diagnosti
c Laboratory)などのマサチューセッツ州地域の主な病
院および診断検査所(diagnostic laboratories)の培
養集合物および全患者からの無作為の単離物であった。
黄色ブドウ球菌菌株はいずれもプローブ1336およびプ
ローブ1337双方に強くハイブリダイズしている(シグナ
ル++++は、プローブと標的配列との完全な適合(ma
tch)が配列分析によって明確に決定された「対照」黄
色ブドウ球菌のハイブリッド形成シグナルと等しいシグ
ナルを表わす)。したがって、プローブの包括性挙動は
極めて良好であると予測することができる。
排他性(すなわち、非黄色ブドウ球菌へのハイブリッ
ド形成)の点からみると、2種類のプローブはそれぞれ
異なった作用をする。15の種(species)を代表する約8
7種類の非ブドウ球菌属菌株;および14の属(genera)
の34種を代表する41種類の非ブドウ球菌細菌について試
験を行なった(表−2)。プローブ1337は完全な排他性
を有すると思われる。それはしかし、僅かに検出可能な
ハイブリッド形成が数種類の非黄色ブドウ球菌属にのみ
観察される場合である(シグナル+はオートラジオグラ
フの長時間の一晩中の暴露後でも僅かに検出可能なハイ
ブリッド形成シグナルを表わす)。したがって、プロー
ブ1337は黄色ブドウ球菌細菌に極めて包括性でもある
し、極めて特異的でもある。単一プローブ検定方式にお
いて、プローブ1337は好ましいプローブであると思われ
る。
プローブ1336はプローブ1337よりもある程度更に広範
に包括性である。試験された全黄色ブドウ球菌菌株にハ
イブリッド形成することに加え、プローブ1336は多数の
他のブドウ球菌種の菌株にハイブリッド形成する。特
に、プローブ1336はスタフィロコッカス・カピティス
(Staphylococcus capitis)およびスタフィロコッカス
・キシロサス(Staphylococcus xylosus)、表皮ブドウ
球菌およびスタフィロコッカス・サプロフィティクス
(Staphylococcus saprophyticus)の大部分の菌株、お
よびスタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus h
ominis)の若干の菌株に強くハイブリダイズする。更
に、それはスタフィロコッカス・ヘモリティクス(Stap
hylococcus haemolyticus)およびスタフィロコッカス
・ワルネリ(Staphylococcus warneri)の若干の菌株に
弱くハイブリダイズする(すなわち、対照水準に比較し
て極めて弱いがオートラジオグラフの4時間の暴露後で
も明瞭なものとして定義されるシグナル++)。これら
はDNA/DNAハイブリッド形成によって黄色ブドウ球菌に
最も近縁種であるブドウ球菌種を代表している〔クルー
ス・ダブリュー・イー(Kloos.W.E.)およびシュライフ
ァー・ケイ・エイチ(Schleifer.K.H.)、1986,Bergey'
s Manual of Systematic Bacteriology,2巻,1013〜1035
頁〕。しかしながら、プローブ1336はブドウ球菌種全部
にハイブリダイズするのではないし〔エス・アウリクラ
リス(S.auricularis)、エス・カセオリティクス(S.c
aseolyticus)、エス・コーニー(S.cohnii)、エス・
インターメディウス(S.intermedius)、エス・レンタ
ス(S.lentus)、エス・シウリ(S.sciuri)およびエス
・シミュランス(S.simulans)は検出されない〕、表−
2に示したパネルの非ブドウ球菌細菌のいずれにもそれ
はハイブリダイズしない。したがって、プローブ1336は
それ自体が今のところ未決定の重要性(as yet undeter
mined significance)を有する「より高水準の(higher
−level)」ブドウ球菌属プローブであるという有用な
特性を有する。そのハイブリッド形成作用はこれらのブ
ドウ球菌菌株の23SrRNA(標的)領域のヌクレオチド配
列を明確に示すものであり、したがって、亜属水準(su
b−genuslevel)でのそれらの分類学的(系統的)群も
示している。この分類学的形態は従来観察されていなか
った。
前記に論じたように、プローブ1336は、任意の種々の
2部分から成る(dual)プローブのサンドイッチ型ハイ
ブリッド形成検定方式(sandwich−type hybridization
assay format:例えば、米国特許出願第277,579号明細
書、第169,646号明細書または第233,683号明細書に記載
されたホモポリマー捕捉、2部分から成るプローブ、液
体ハイブリッド形成方式)での利用にもプローブ1337に
対する対のプローブの一方としてもかなり重要である。
このような用途において、プローブ1337または誘導体は
その3′末端で修飾されて残基長さ20〜200個のデオキ
シアデノシン(dA)残基部分を有する。これは、この目
的のためにポリデオキシチミジン(dT)で適当に誘導体
化された固体支持体(例えば、ビーズ、プラスチック表
面、フィルター等)上に試験試料からの標的rRNAを「捕
捉する(capture)」(次に液体ハイブリッド形成を行
う)のに用いることができるであろう。プローブ1336は
検出プローブとして用いられ、ある種の検出可能なリガ
ンド(例えば、32−P、フルオレセイン(fluorescie
n)、ビオチン等)によって誘導体化されるであろう。
表−1に示した修飾されたシトシン残基はこのようなリ
ガンドを結合させる好都合な手段として有用である。次
に、試験試料中の標的核酸の存在の検出を、一連のハイ
ブリッド形成相互作用による固体表面上への検出リガン
ドの捕捉によって示す。
これは、標的核酸が試験試料中に存在する場合にのみ
生じることができるであろう。
プローブ1336およびプローブ1337をプローブセットと
して有効にする物理的性質は(1)その組み合わされた
ハイブリッド形成特性、および(2)もう一方へのその
物理的接近である。後者の特性は、ある種の試験試料中
に存在するリボヌクレアーゼが捕捉プローブと検出プロ
ーブの標的部分の間で標的rRNA分子を切断する、例え
ば、前記に記載した分子サンドイッチを保持する結合を
人為的に(且つ誤って)切断することによって試験結果
を負に示すこともある可能性を最小限度にする。
有効に組み合わされたハイブリッド形成特性として下
記の観察が挙げられる。
(1) プローブ1336は試験された黄色ブドウ球菌全て
にハイブリッド形成するものであり、そしてその次に、
検出プローブとして用いられると、その対のプローブの
一方であるプローブ1337によって「捕捉された」黄色ブ
ドウ球菌標的核酸全部を検出するであろう(すなわち、
対のプローブは黄色ブドウ球菌にたいする十分な包括性
を有するであろう)。
(2) プローブ1336はかなり多数の非黄色ブドウ球菌
属にハイブリダイズするものであるが、プローブ1337が
それらの標的を捕捉しないので、これらは対のプローブ
によって検出されないであろう。この意味において、検
出プローブは、原則として、それが全黄色ブドウ球菌に
ハイブリダイズする限りにおいて、すなわちそれが単純
に「属の(generic)」標識試薬である限りにおいては
どうせいずれの細菌にもハイブリッド形成することがで
きるであろう。プローブ1336が黄色ブドウ球菌以外の数
種のブドウ球菌属にのみハイブリッド形成し、非ブドウ
球菌属細菌には全くハイブリッド形成しないということ
は、プローブ1336がハイブリッド形成する少数の非黄色
ブドウ球菌種を除いては、対の双方のプローブが黄色ブ
ドウ球菌に十分に特異的であるということにおいて、対
のプローブに更に別の実用的な価値を与える。したがっ
て、1種類よりもむしろ2種類の特異的ハイブリッド形
成を生じることが正の検定シグナルを検出するのに必要
である。
本発明の他の好ましいプローブはプローブ1336および
プローブ1337から成り、それらの耐分解性を改良するた
めにプローブを末端に結合することによって修飾された
ものである。
ブロックされたプローブの調製はオリゴヌクレオチド
を合成するのに用いられる印刷発表された方法を変更す
ることによって行なうことができる〔エス・エル・ビュ
ーケージ(S.L.Beaucage)およびエム・エイチ・カルサ
ース(M.H.Caruthers)、1981,Tetrahedron Letters,2
2,1859〜1862;エス・アグラワール(S.Agrawal)、シー
・クリストドーラス(C.Christodoulous)およびエム・
ゲイト(M.Gait)、1986,Nucleic Acids Research,14,6
227〜6245;ジェイ・エム・クール(J.M.Coull)、エル
・エイチ・ワイス(L.H.Weith)およびアール・ビスコ
フ(R.Bischoff)、1986,Tetrahedron Letters,27,3991
〜3994)。これらの修飾は、合成DNA鎖のヒドロキシル
基3′および/または5′に好都合に結合することがで
きる種々の非ヌクレオシドホスホルミディット(phosph
ormidites)のいずれかを理想的に組み込んでいる。こ
れらの試薬は末端ヒドロキシル基の一方または双方を効
果的にブロックするので、得られる合成オリゴヌクレオ
チドはエキソヌクレアーゼ消化に抵抗性である。
この用途に用いることができる試薬の例として、グレ
ン・リサーチ・コーポレーション(Glen Research Corp
oration)(バージニア州,ハーンドン)およびクロン
テク(Clontech)(カリフォルニア州,パロ・アルト)
から入手可能な5′−アミノモディファイアーが挙げら
れるが、限定されるものではない。オリゴヌクレオチド
のブロッキングは非ヌクレオシドホスホルミディット
(non−nucleoside phosphormidites)を合成オリゴヌ
クレオチドの適当な末端または両末端に加えることによ
って行なうことができる。通常、アミノモディファイア
ーを乾燥アセトニトリルまたはジクロロメタンに溶解し
最終濃度を0.1モルとする。次に、得られる溶液を自動D
NA合成機の適当な入口に入れる。次に、必要な合成操
作、例えばブロッキング試薬のカップリング、酸化およ
び脱ブロックの全てを、例えばアプライド・バイオシス
テムス(Applied Biosystems)(カリフォルニア州,フ
ォスター・シティー)またはバイオサーチ(Biosearc
h)(カリフォルニア州、サン・ラファエル)によって
提供されるような機器操作マニュアルに記載のように行
なう。
発明の説明をrRNAを検出するための参考として行なっ
たが、本文中に記載したプローブおよび本文中に記載し
たプローブに対するプローブ相補性が、rRNA(rDNA)を
特徴付ける遺伝子の検出にも有用であり、したがって、
このようなプローブは記載したプローブに等しいと考え
られ且つ本発明の精神および範囲および添付の請求の範
囲内に包含されるものであるということは容易に理解さ
れるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レーン,デビッド・ジェイ アメリカ合衆国マサチューセッツ州 01757,ミルフォード,オリオール・ド ライブ 9 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の配列: を有する表1に示された黄色ブドウ球菌(Staphylococc
    us aureus)の23S rRNA配列の領域274−335中の少な
    くとも10の連続するヌクレオチドに相補的又は相同であ
    るヌクレオチドの配列を含む核酸プローブであって、あ
    らかじめ定められたストリンジェンシー条件下で黄色ブ
    ドウ球菌のrRNA又はrDNAにハイブリダイズできるが、非
    −スタフィロコッカス属の細菌のrRNA又はrDNAにはハイ
    ブリダイズできない、前記核酸プローブ。
  2. 【請求項2】前記10の連続するヌクレオチドがGGACGACA
    に相補的又は相同であるコア配列を含み、そして前記プ
    ローブがあらかじめ定められたストリンジェンシー条件
    下で非−黄色ブドウ球菌細菌のrRNA又はrDNAにはハイブ
    リダイズできない、請求項1の核酸プローブ。
  3. 【請求項3】前記10の連続するヌクレオチドが、以下の
    配列: を有する表1に示された黄色ブドウ球菌の23S rRNA配
    列の領域304−333の範囲内であり、そして、あらかじめ
    定められた条件下でスタフィロコッカス・カピティス
    (Staphylococcus capitis)、表皮ブドウ球菌(Staph
    ylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・ホミ
    ニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカ
    ス・サプロフィティクス(Staphylococcus saprophyti
    cus)及びスタフィロコッカス・キシロサス(Staphyloc
    occus xylosus)のrRNA又はrDNAにハイブリダイズでき
    るが、スタフィロコッカス・アウリクラリス(Staphylo
    coccus auricularis)、スタフィロコッカス・カセオ
    リティックス(Staphylococcus caseolyticus)、スタ
    フィロコッカス・コーニー(Staphylococcus cohni
    i)、スタフィロコッカス・インターメディウス(Staph
    ylococcus intermedius)、スタフィロコッカス・レン
    タス(Staphylococcus lentus)、スタフィロコッカス
    ・シウリ(Staphylococcus sciuri)又はスタフィロコ
    ッカス・シミュランス(Staphylococcus simulans)の
    rRNA又はrDNAにはハイブリダイズできない、請求項1の
    核酸プローブ。
  4. 【請求項4】プローブ1337(ATTCGTCTAATGTCGTCCTTTGTA
    ACTC)又はその相補的な配列を含む、請求項2の核酸プ
    ローブ。
  5. 【請求項5】プローブ1336(CGATTATTACCTTCTTTGATTCAT
    CTTTCCAGACT)又はその相補的な配列を含む、請求項3
    の核酸プローブ。
  6. 【請求項6】プローブ1337(ATTCGTCTAATGTCGTCCTTTGTA
    ACTC)又はその相補的な配列からなる、請求項2の核酸
    プローブ。
  7. 【請求項7】プローブ1336(CGATTATTACCTTCTTTGATTCAT
    CTTTCCAGACT)又はその相補的な配列からなる、請求項
    3の核酸プローブ。
  8. 【請求項8】少なくとも第1の核酸プローブ及び第2の
    核酸プローブを含む核酸プローブのセットであって、こ
    こにおいて第1及び第2のプローブが異なるものであ
    り、かつ請求項1に記載のプローブである、前記プロー
    ブのセット。
  9. 【請求項9】第1の核酸プローブが請求項2に核酸プロ
    ーブであり、そして第2の核酸プローブが請求項3の核
    酸プローブである、請求項8のプローブのセット。
  10. 【請求項10】第1の核酸プローブがプローブ1337(AT
    TCGTCTAATGTCGTCCTTTGTAACTC)と相補的又は相同であ
    り、そして第2の核酸プローブがプローブ1336(CGATTA
    TTACCTTCTTTGATTCATCTTTCCAGACT)と相補的又は相同で
    ある、請求項9のプローブのセット。
  11. 【請求項11】試料中のスタフィロコッカス属の存在を
    検出するための方法であって、 (a)試料を請求項1の核酸プローブと、試料中にスタ
    フィロコッカス属が存在する場合にはプローブがスタフ
    ィロコッカス属のrRNA又はrDNAにハイブリダイズ可能な
    条件下で、接触させて、ハイブリッド核酸コンプレック
    スを形成させ;そして (b)前記ハイブリッド核酸コンプレックスを試料中に
    スタフィロコッカス属が存在することの指標として検出
    する ことを含む、前記方法。
  12. 【請求項12】核酸プローブが請求項2の核酸プローブ
    であり、そして、ここにおいて、方法は試料中の黄色ブ
    ドウ球菌の存在を検出するものである、請求項11の方
    法。
  13. 【請求項13】さらに、試料を請求項3の核酸プローブ
    と接触させることを含む、請求項11の方法。
  14. 【請求項14】前記核酸プローブがプローブ1337(ATTC
    GTCTAATGTCGTCCTTTGTAACTC)に相補的または相同であ
    る、請求項11の方法。
  15. 【請求項15】請求項1の核酸プローブがプローブ1337
    (ATTCGTCTAATGTCGTCCTTTGTAACTC)と相補的又は相同で
    あり、そして請求項3の核酸プローブがプローブ1336
    (CGATTATTACCTTCTTTGATTCATCTTTCCAGACT)と相補的又
    は相同である、請求項13の方法。
  16. 【請求項16】核酸プローブが請求項3の核酸プローブ
    である、請求項11の方法。
  17. 【請求項17】核酸プローブがプローブ1336(CGATTATT
    ACCTTCTTTGATTCATCTTTCCAGACT)と相補的又は相同であ
    る、請求項11の方法。
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