JP3104183U - 据え置き型火災警報器 - Google Patents

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Abstract

【課題】据え置きタイプとして設置し易くするとともに、落下の事故が無く、煙などを感知する能力を充分確保する。
【解決手段】警報発生部5、電源部6などを収納した付属部1の側方に、感知部2を突き出す。付属部1は全体の大半の重量を有しており、タンス8などの上に置いて感知部2を室内側に突き出しても、落下する危険性が少ない。感知部2の先端の開口部7は室内側に突き出しており、煙などを感知する能力が劣るようなことがない。両面接着テープ9などで接着することにより、更に安定する。
【選択図】図1

Description

この考案は、火災が発生したとき、その煙や熱、光などを感知してそれを報せる火災警報器に関するものであり、特に家庭で簡単に設置できて、壁や柱なども傷つけることがない据え置き型の火災警報器に関するものである。
火災が発生したときに、その煙、熱、光などを感知して、危険を報せる火災警報器は広く採用されている。しかしながらこの火災警報器は、一般に壁掛けタイプや、天井に取付けるタイプがほとんどであった。
このような壁掛けタイプや天井取付けタイプの問題は、その取付け作業の面倒さである。このようなタイプは、ビスなどを使用して壁や天井に取付けるのが主で、それも火災警報器は立ち上る煙や熱などに感知するタイプがほとんどであるから、高い場所に取付けねばならない。つまり一般の家庭などであると、脚立や椅子を用意してその上に上がり、不安定な作業を強いられるわけである。もし作業者がお年寄りであると、脚立などに昇るような作業は、危険この上なく、大きな事故につながることさえあった。そこで、高い場所への取付けを断念して低い場所に取付けたりすると、その感知能力を減じてしまうことになっていた。
ビスなどで取付けるタイプであると、そのビス孔によって壁や柱に傷をつけてしまうという問題があった。つまり、壁紙や柱の表面に孔を開けることになってしまい、この傷がつくのを嫌がって、警報器を取付けない方を選択する人もいるほどであった。また警報器自体が壁などにあると室内の雰囲気を損なうという理由で、取付けるのを嫌う人もいた。このように警報器を採用しなければ、火災の危険から身を守るのを放棄するのと同じであって、家に傷をつけない、或いは部屋の雰囲気を壊さない火災警報器が望まれていた。
上述した火災警報器の課題を解消するために、据え置きタイプにした火災警報器を開発することが考えられるが、その課題は、煙などを感知する感知能力を確保することである。つまり火災警報器を据え置きタイプにして、机や棚などの上に置くことが考えられるが、熱や煙などはどうしても下から立ち上ってくるものであって、棚などに置いておくと、棚が煙などを遮って、その感知部分が下からの煙や熱を感知し難いという課題が生じる。
またビスで固定するのではなく、火災警報器を或る程度の高さの場所に載せるだけの場合には、地震などの振動によって火災警報機が落下する危険が生じる。つまり多少の振動では簡単に落下しないような工夫が必要である。
更には、上述した天井などへの取付けタイプの中には、天井に負荷をかけないよう重さを軽くするために、高価なリチウム乾電池などを使用しているケースが見受けられる。火災警報器は、その「もしものときのために」という製品の性格上、広く普及することが望ましいのに、その価格が高すぎると購入を渋る人が多くなって普及が難しくなるため、出来るだけ安価に提供したいという課題があった。
実開平7−5216号公報
この考案が解決しようとする課題は、壁や天井などの高い場所にビスなどによる取付け作業が必要となる点であり、また据え置きタイプにしても煙などの感知能力が落ちずに、また落下の危険性も無くなるようにすることである。
この考案は、火災警報器を据え置き型にするとともに、煙や熱などを感知する感知部を、電源や警報音発生部を収納した付属部よりも側方へ突き出させ、全体重量の重心を付属部側に置いたことを最も主な特徴とする。
この考案にかかる据え置き型火災警報器は、以下の効果を得ることができる。
○据え置きタイプとすることで、脚立などに昇ってビス止めするなどの、面倒で危険な壁や天井などへの取付け作業を一切不要とし、お年寄りなどにも簡単に設置が可能となった。
○感知部を付属部よりも側方へ突出させたため、感知部をタンスの上や棚などの端から室内側へ突き出させれば、煙や熱を感知し易くなって、据え置きタイプであっても、感知能力を充分確保できる。
○付属部の方に重心を有しており、付属部をタンスなどの上に置いても、地震時の振動でも落下し難く、落下による事故が生じない。
○接着テープを付属部の下に貼り、棚などの上に接着することにより、より地震などの震動によって落下する危険を少なくすることができる。
○付属部が伸縮や屈曲可能であると、より室内側の好ましい位置に感知部分を突き出せることになり、感知能力を高めることができる。
○据え置きタイプであるため、その重量の大きさを制限する必要がなく、一般に使用されているアルカリ乾電池などの大きい部品や、或いはその他の部品も大柄で安価なものが採用可能で、火災警報器自体を安価に提供でき、各家庭への普及を促進できる。
○乾電池として大きなものや、或いはその本数を増やしても何ら重量の問題が生じないため、大柄の電池を複数本使用して電池寿命を長くすることが出来、頻繁な電池交換の必要を無くし、うっかり警報器が鳴らなかったなどという事態が生じるのを、極力避けることができる。
この考案にかかる火災警報器は、据え置き型とするとともに、据え置く付属部から感知部を突き出させ、その重心を付属部側に置いたことにより、感応の良さと落下防止を実現した。この考案で据え置くとは、掛けたり、吊下げたりするのではなく、何かの上に載せて置くことを意味する。付属部は、ケースとその中に収納した警報入力部、警報発生部、電源部などからなり、警報入力部としては、感知部からの信号を受けて警報発生部へ警報発生を指示する公知の回路が広く使用できる。警報発生部は、サイレン、ベル、ブザー等人の注意を引く大きな音を発生する器具を広く採用できる。電源部は、警報入力部や警報発生部へ電気を供給するもので、電気容量が大きく、比較的安価なアルカリ単一乾電池などが好適である。特に乾電池は、出来る限りその寿命を長くするため、複数本を並列で使用するなどの工夫をするのも好ましい。このように付属部は、ほぼ煙などを感知する感知部以外の必要な部品が収められており、全体の重量の中で、その重心はこの付属部にある。この付属部をタンスや棚の上に据え置くもので、この付属部の下面には両面接着テープなどを貼っておくこともできる。
前記付属部から突出して感知部が設けられている。感知部は、従来使用されてきた煙、熱、光などを感知する様々なタイプが使用可能であり、例えば付属部の側方に、棒状に突出させたロッドの先端に感知するための開口部を設け、その開口部に入った煙成分などの火災の兆候を、警報入力部まで送れるようにしておく。感知部の一部には、警告灯を取付けておき、警報入力部からの信号によって、警報発生部と一緒に作動して、警告灯が点滅するようにしてもよい。感知部は、例えばそのロッド部分を、スライド伸縮可能にしたり、一部若しくは全部を蛇腹状にして、伸縮或いは屈曲可能にすることが考えられる。伸縮可能にすることによって、開口部が取付けられた先端をより室内側へ突き出させて感知性能を向上させることも可能である。また、室内の隅にしか据え置けない場合には、感知部を屈曲してその先端の感知部分を壁から離したり、室内の中央へ向けることによって、その感知性能を向上させることも可能である。
以上のように構成された火災警報器は、その付属部をタンスや棚の上などの高い位置に設置し、感知部をそのタンスの端から室内側へ突き出すように載せる。付属部の方に重心があるため、大きく突き出しても、バランスが崩れて落下するようなことが無くなる。付属部では、特に電池やブザーなどの重めのものを、感知部の反対側に収納するようにすれば、手前、つまりは室内側へ転倒する危険がより減少し、良好な安定感を得られる。電源である乾電池の本数を増やせば、電源寿命を長くできるのと、それが重しとなって警報器自体の安定感との双方を達成できる。
以下、図に示す実施例に基づきこの考案にかかる火災警報器を詳細に説明する。図において1は付属部であって、その付属部1の側方へ、ロッド状の感知部2が突き出している。実施例で使用している感知部2は、火災による煙を感知するタイプで、先端の開口部7から入った空気の中の煙成分を感知する煙感知器が収納されている。煙感知器には、イオン化式スポット型、光電式スポット型、煙複合式スポット型感知器などがある。付属部1は、ケース3の内部に、警報入力部4,警報発生部5、電源部6が収納されている。電源部としては、単一アルカリ乾電池三本が使用され、それらが並列に繋がれて電池寿命が長期間保つようになっている。付属部1は、火災警報機を成す部品の大半を収納した部分であって、その重量は感知部2より圧倒的に重く、火災警報器自体の重心は、付属部1側にある。感知部2の先端には開口部7が設けられ、この開口部7から入った空気に混ざった煙の成分を感知して、付属部1内の警報入力部4へ入力信号を送る。
以上のような火災警報器を図2に示すようにタンス8の上に据え置く。タンス8の上の埃を払い、付属部1の下面とタンス8の上面との間に両面接着テープ9を介在させ、付属部1をタンス8の上に固定する。火災警報器を設置するのは天井から15cm〜50cm離隔した高さが好適であって、その範囲内にある高さを選択して、載置してもらう。ビス止めなどの危険な取付け作業は一切無く、お年寄りなどにも設置が容易である。感知部2はタンス8から室内側に突出させる。既述したように、火災警報器の重心は付属部1にあって、感知部2が突き出していても、タンス8の上から落下することがなく、また両面接着テープ9によって接着しているため、大きな振動があっても、落下の危険性は全くなくなる。図2に示すように、感知部2がタンス8から突き出しているため、その感知能力は壁や天井に取付けた場合と変らず、下から立ち上る煙や熱を素早く感知して、警報発生部5からブザーなどの警報を発し、火災の発生を報せる。
図3に示すのは、感知部2を、伸縮する釣り竿状の、引出して伸縮するタイプとしたものである。このように引出して伸縮するタイプであると、感知部先端の開口部7がより室内側へ大きく張り出して、火災の兆候を感知するのに有効である。
図4に示すのは、感知部2を屈曲可能な蛇腹状のロッドタイプとした場合である。タンス8の上の端しか据え置く場所が無い場合で、更に壁10際であるような場合、そこに設置して感知部2をそのまま室内側に向けるのは好ましくない。火災警報器の感知部分は、壁から15cm以上離すことが望ましいとされており、感知部2を屈曲して、その先端の開口部7を室内の中心方向に屈曲しておく。このように任意の方向へ先端を向けることによって壁から離し、感知性能を向上させることが可能となる。
図5に示すのは、感知部2の先端近くに、警報灯11を設けた例である。警報灯11の内部には、高輝度光ダイオードや豆電球が収納されており、感知部2が火災を感知すると、警報入力部4によって、警報発生部5とともに、この警報灯11も入力され、赤く点滅することで火災を報せる。警報だけでは気づかぬ聴力が衰えたお年寄りなどにも、視覚を通じて火災の発生を報せることになる。
図6に示すのは、付属部1として背が低く、薄い円盤形状にしたものである。このようにすれば、タンス8の上に付属部1が覗く可能性が少なく、室内の雰囲気も壊すことがない。
火災警報器の一実施例の斜視図である。 タンスの上に据え置いた側面図である。 感知部が伸縮する実施例の側面図である。 屈曲可能な感知部を有する火災警報器をタンスの上に置いた場合の平面図である。 警報灯を設けた実施例の斜視図である・ 他の実施例の側面図である。
符号の説明
1 付属部
2 感知部
3 ケース
4 警報入力部
5 警報発生部
6 電源部
7 開口部
8 タンス
9 両面接着テープ
10 壁
11 警報灯

Claims (4)

  1. 内部に電源、警報発生部などを収納した据え置き可能な付属部と、煙、熱、光などを感知する感知部よりなる火災報知器であって、感知部が付属部から側方へ突出しており、全体重量の多くが付属部にあって、重心が付属部にあることを特徴とする据え置き型火災警報器。
  2. 感知部が伸縮可能であることを特徴とする請求項1記載の据え置き型火災警報器。
  3. 感知部の一部若しくは全長が屈曲可能であることを特徴とする請求項1記載の据え置き型火災警報器。
  4. 付属部の下面には両面接着テープを貼付したことを特徴とする請求項1記載の据え置き型火災警報器。
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