JP3104082B2 - 磁気継手 - Google Patents

磁気継手

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JP3104082B2
JP3104082B2 JP03200202A JP20020291A JP3104082B2 JP 3104082 B2 JP3104082 B2 JP 3104082B2 JP 03200202 A JP03200202 A JP 03200202A JP 20020291 A JP20020291 A JP 20020291A JP 3104082 B2 JP3104082 B2 JP 3104082B2
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良一 高畑
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気継手に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気継手として、中空状の第1継手部材
の中心に軸状の第2継手部材が相対的に回転しうるよう
に同軸状に挿入され、これら2つの継手部材の対向周面
に互いに対向する永久磁石よりなる複数組の永久磁石装
置が設けられ、各組の永久磁石装置の永久磁石の吸引力
によって回転力が伝達されるものが知られている。
【0003】ところが、このような従来の磁気継手の場
合、2つの継手部材の永久磁石装置の永久磁石の配置が
複雑で、高い精度を要し、高価なものとなる。また、回
転力の伝達はできるが、軸線方向の駆動力を伝達するこ
とは困難である。
【0004】そこで、本出願人は、磁束を侵入させてこ
れをトラップしうる第2種超伝導体を有する第1継手部
材と、この超伝導体に磁束が侵入しうる距離を隔てて超
伝導体に対向するように配置された永久磁石を有する第
2継手部材とからなる磁気継手を提案した(特願平3−
72838号参照)。
【0005】この磁気継手では、第2継手部材の永久磁
石装置の磁束が第1継手部材の超伝導体に侵入してトラ
ップされ、超伝導体に侵入してトラップされた磁束の拘
束作用により、第1継手部材と第2継手部材とが所定の
間隔をあけて対向した状態でアキシアル方向およびラジ
アル方向に互いに保持される。そして、2つの継手部材
の一方を回転させると、他方も回転するので、回転力を
伝えることができる。また、一方を軸線方向に移動させ
ると、他方も軸線方向に移動し、回転力の他に軸線方向
の駆動力を伝達することも可能である。また、第1継手
部材には永久磁石が不要であり、第1継手部材と第2継
手部材とがアキシアル方向およびラジアル方向に互いに
保持されるので、2つの継手部材の間の案内機構も不要
である。しかも、第1継手部材と第2継手部材とが間隔
をあけた状態で保持されるので、これらの精度をあまり
高くする必要がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような磁気継手
の場合、超伝導体を有する第1継手部材は駆動側または
従動側に直接連結されるので、これを密閉された空間内
で冷却することが困難であり、超伝導体を十分に冷却で
きないという問題がある。
【0007】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
超伝導体を十分に冷却できる磁気継手を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による磁気継手
は、永久磁石を有する第1継手部材と、この永久磁石に
所定の間隔をあけて対向する永久磁石を有する第2継手
部材と、これらの継手部材の間に配置された密閉状の冷
却ハウジングと、この冷却ハウジング内に収容され冷却
状態において第1継手部材の永久磁石および第2継手部
材の永久磁石の磁束を侵入させてこれをトラップしうる
第2種超伝導体を有する中間継手部材とからなるもので
ある。
【0009】
【作用】第1継手部材の永久磁石の磁束が中間継手部材
の超伝導体に侵入してトラップされ、超伝導体に侵入し
てトラップされた磁束の拘束作用により、第1継手部材
と中間継手部材とが所定の間隔をあけて対向した状態で
アキシアル方向およびラジアル方向に互いに保持され
る。同様に、第2継手部材と中間継手部材とが所定の間
隔をあけて対向した状態でアキシアル方向およびラジア
ル方向に互いに保持される。そして、第1継手部材を回
転させると、中間継手部材が回転し、さらに中間継手部
材が回転することによって第2継手部材も回転するの
で、第1継手部材から第2継手部材に回転力を伝えるこ
とができる。逆に、第2継手部材から第1継手部材に回
転力を伝えることもできる。また、第1継手部材を軸線
方向に移動させると、中間継手部材が軸線方向に移動
し、さらに中間継手部材が軸線方向に移動することによ
って第2継手部材も軸線方向に移動するので、第1継手
部材から第2継手部材に軸線方向の駆動力を伝えること
ができる。逆に、第2継手部材から第1継手部材に軸線
方向の駆動力を伝えることもできる。
【0010】超伝導体を有する中間継手部材は第1継手
部材と第2継手部材の一方から他方に回転力および軸線
方向の駆動力を伝えるだけであり、中間継手部材を駆動
側または従動側に直接連結する必要がなく、したがっ
て、中間継手部材を密閉状の冷却ハウジングに収容して
十分に冷却することができる。
【0011】中間継手部材には永久磁石が不要であり、
第1継手部材と中間継手部材とがアキシアル方向および
ラジアル方向に互いに保持されるので、これらの継手部
材の間の案内機構が不要である。同様に、第2継手部材
と中間継手部材との間の案内機構も不要である。
【0012】第1継手部材と中間継手部材とが間隔をあ
けた状態で保持されるので、これらの精度をあまり高く
する必要がない。同様に、第2継手部材と中間継手部材
の精度もあまり高くする必要がない。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
【0014】図1はクリーン環境または真空環境で使用
される磁気継手の1例を示し、図2はその一部を示して
いる。なお、以下の説明において、図1の左右を左右と
する。
【0015】図1において、クリーン環境または真空環
境を生成する密閉チャンバ(1) 外の左側に適当な水平駆
動機構(2) により左右方向に移動させられる水平移動台
(3)が設けられ、この台(3) の上に適当な鉛直駆動機構
(4) により鉛直方向に移動させられる軸受台(5) が設け
られている。
【0016】軸受台(5) に、第1継手部材(6) が回転自
在に支持されている。この継手部材(6) は左右に水平に
のびる軸(7) の右端にこれと同心の円板部(8) が一体に
形成されたものであり、軸(7) の部分が軸受(10)(11)を
介して軸受台(5) に回転支持され、円板部(8) が軸受台
(6) の右側に位置して、その右端面がチャンバ(1) の左
端壁(12)に対向している。軸(7) の左端部は電動モータ
(13)などの適当な駆動機構に連結され、これにより第1
継手部材(6) が左右方向の水平軸を中心に回転させられ
る。第1継手部材(6) の円板部(8) の右端面を円周方向
に等分する複数箇所たとえば8箇所に、永久磁石(14)が
取付けられている(図2参照)。これらの永久磁石(14)
は左右方向の両端部に磁極を有し、同一端部の磁極が交
互に逆になっている。
【0017】チャンバ(1) 内に、第2継手部材(15)が配
置されている。この継手部材(15)は、左右に水平にのび
る軸(16)の左端にこれと同心の円板部(17)が一体に形成
されたものである。チャンバ(1) 内には、また、始動前
に第2継手部材(15)の軸(16)の部分を一定位置に仮に保
持しておくための支持台(18)が設けられている。そし
て、第2継手部材(15)はこの支持台(18)によってのみ支
持されるようになっている。第2継手部材(15)の円板部
(17)の左端面は、チャンバ(1) の左端壁(12)に適当な間
隔をあけて対向している。第2継手部材(15)の円板部(1
7)の左端面を円周方向に等分する複数箇所たとえば8箇
所に、第1継手部材(6) の場合と同様に、永久磁石(19)
が取付けられている。
【0018】チャンバ(1) 内の左端壁(12)と第2継手部
材(15)との間の部分に軸線が左右方向に水平にのびる密
閉短円筒状の冷却ハウジング(20)が固定状に設けられ、
その内部に軸線が左右方向に水平にのびるリング状の中
間継手部材(21)が収容されている。中間継手部材(21)
は、全体が第2種超伝導体(22)よりなる。この超伝導体
(22)は、イットリウム系高温超電導体、たとえばYBa
Cuからなる基板の内部に常電導粒子(Y
Cu)を均一に混在させたものからなり、磁束を
侵入させてこれをトラップする(拘束する)性質を持つ
ものである。中間継手部材(21)の外径はハウジング(20)
の内径より小さく、中間継手部材(21)の左右幅はハウジ
ング(20)内の左右幅より小さい。ハウジング(20)内に、
始動前に中間継手部材(21)を一定位置に仮に保持してお
くための支持台(23)が設けられている。そして、中間継
手部材(21)はこの支持台(23)によってのみ支持されるよ
うになっている。ハウジング(20)内には冷媒管(24)を通
して液化窒素などの冷媒が供給され、これにより中間継
手部材(21)の超伝導体(22)が超伝導状態に保持されるよ
うになっている。
【0019】始動前は、ハウジング(20)内に冷媒が供給
されておらず、第2継手部材(15)と中間継手部材(21)は
それぞれ支持台(18)(23)によって一定位置に仮に支持さ
れている。このとき第2継手部材(15)と中間継手部材(2
1)の軸線が一致し、第2継手部材(15)の永久磁石(19)と
中間継手部材(21)の超伝導体(22)が一定の間隔をおいて
対向している。
【0020】このような状態から、たとえば次のように
して、第2継手部材(15)が駆動される。
【0021】まず、水平駆動機構(2) により第1継手部
材(6) をチャンバ(1) に近付けるとともに、鉛直駆動機
構(4) により第1継手部材(6) を下降させて第1継手部
材(6) の軸線を中間継手部材(21)の軸線と一致させ、第
1継手部材(6) の永久磁石(14)を中間継手部材(21)の超
伝導体(22)と所定の間隔をおいて対向させる。
【0022】このような状態で、ハウジング(20)内に冷
媒を供給して、第2継手部材(15)の超伝導体(22)を冷却
し、これを超伝導状態に保持する。
【0023】超伝導体(22)が超伝導状態になると、第1
継手部材(6) の永久磁石(14)から発せられる磁束の多く
が超伝導体(22)の内部に侵入してトラップされることに
なる。ここで、超伝導体(22)はその内部に常電導体粒子
が均一に混在されているため、超伝導体(22)内部への侵
入磁束の分布が一定となり、そのため、あたかも超伝導
体(22)に立設した仮想ピンに永久磁石(14)が貫かれたよ
うになり、超伝導体(22)に対して永久磁石(14)が拘束さ
れる。そして、このような超伝導体(22)に侵入してトラ
ップされた磁束の拘束作用により、永久磁石(14)と超伝
導体(22)とがそのときの間隔をあけて対向した状態で保
持され、第1継手部材(6) と中間継手部材(21)がアキシ
アル方向およびラジアル方向に相互に支持されることに
なる。
【0024】同様に、第2継手部材(15)と中間継手部材
(21)もアキシアル方向およびラジアル方向に相互に支持
されることになる。このとき、第1継手部材(6) の永久
磁石(14)と第2継手部材(15)の永久磁石(19)が互いに影
響を及ぼさないように中間継手部材(21)など各部の寸法
が決められている。
【0025】このように中間継手部材(21)と第1および
第2継手部材(15)とが相互に支持されたならば、鉛直駆
動機構(4) により第1継手部材(6) を上昇させたのち、
モータ(13)により第1継手部材(6) を回転させる。
【0026】第1継手部材(6) が上昇すると、永久磁石
(14)と超伝導体(22)との拘束力によって中間継手部材(2
1)が支持台(23)から離れて同じ量だけ上昇し、さらに超
伝導体(22)と永久磁石(19)との拘束力によって第2継手
部材(15)も支持台(18)から離れて同じ量だけ上昇する。
また、第1継手部材(6) が回転すると、永久磁石(14)と
超伝導体(22)との拘束力によって中間継手部材(21)が同
じ量だけ回転し、さらに超伝導体(22)と永久磁石(19)と
の拘束力によって第2継手部材(15)も同じ量だけ回転す
る。
【0027】上記のような状態において、鉛直駆動機構
(4) で第1継手部材(6) の上下方向の位置を調節するこ
とにより、中間継手部材(21)を介して第2継手部材(15)
の上下方向の位置を調節することができる。また、水平
駆動機構(2) により第1継手部材(6) を左右方向に移動
させると、永久磁石(14)と超伝導体(22)の左右間隔を元
の一定値に保つように中間継手部材(21)が左右方向に移
動し、さらに、超伝導体(22)と永久磁石(19)の左右間隔
を元の一定値に保つように第2継手部材(15)が左右方向
に移動する。すなわち、第1継手部材(6) の左右方向の
位置を調節することにより、中間継手部材(21)を介して
第2継手部材(15)の左右方向の位置が調節される。
【0028】上記の実施例において、冷却ハウジング(2
0)はチャンバ(1) の外に設けられてもよい。また、リン
グ状あるいは円板状の中間継手部材にリング状の超伝導
体を取付けるようにしてもよい。この場合、第1継手部
材側の超伝導体と第2継手部材側の超伝導体を別に設
け、さらに、これら2つの超伝導体の直径を変え、これ
らに対応する第1および第2継手部材の永久磁石のラジ
アル方向の位置を変えることにより、第1継手部材の永
久磁石と第2継手部材の永久磁石が互いに影響を及ぼさ
ないようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】この発明の磁気継手によれば、上述のよ
うに、第1継手部材および第2継手部材の永久磁石から
中間継手部材の超伝導体に侵入してトラップされた磁束
の拘束作用により、第1継手部材と第2継手部材との間
で中間継手部材を介して回転力の他に軸線方向の駆動力
も伝達することができる。
【0030】中間継手部材には永久磁石が不要で、中間
継手部材と第1および第2継手部材との間の案内機構が
不要であり、しかも3つの継手部材に高い精度を必要と
せず、したがって、構成部品が少なくてすみ、構造が簡
単で、安価になる。
【0031】超伝導体を有する中間継手部材は第1継手
部材と第2継手部材の一方から他方に回転力および軸線
方向の駆動力を伝えるだけであるから、中間継手部材を
密閉状の冷却ハウジングに収容して十分に冷却すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す磁気継手の部分切欠き
側面図である。
【図2】図1の磁気継手の第1継手部材の正面図であ
る。
【符号の説明】
(6) 第1継手部材 (14) 永久磁石 (15) 第2継手部材 (19) 永久磁石 (20) 冷却ハウジング (21) 中間継手部材 (22) 超伝導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−147949(JP,A) 特開 昭64−105020(JP,A) 特開 平1−116065(JP,A) 特開 平2−231954(JP,A) 特開 平1−138962(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 49/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】永久磁石を有する第1継手部材と、この永
    久磁石に所定の間隔をあけて対向する永久磁石を有する
    第2継手部材と、これらの継手部材の間に配置された密
    閉状の冷却ハウジングと、この冷却ハウジング内に収容
    され冷却状態において第1継手部材の永久磁石および第
    2継手部材の永久磁石の磁束を侵入させてこれをトラッ
    プしうる第2種超伝導体を有する中間継手部材とからな
    る磁気継手。
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