JP3103116B2 - 抗体の安定性を改良するための方法 - Google Patents

抗体の安定性を改良するための方法

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JP3103116B2 JP08504645A JP50464596A JP3103116B2 JP 3103116 B2 JP3103116 B2 JP 3103116B2 JP 08504645 A JP08504645 A JP 08504645A JP 50464596 A JP50464596 A JP 50464596A JP 3103116 B2 JP3103116 B2 JP 3103116B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗体(AB)の安定性を改良するための方法、
並びに特に診断及び治療における抗体の利用に関する。
抗体バイオテクノロジーは、治療における診断(in v
ivo:例えば抗原検査;in vitro:例えばイメージング)
(この場合、特に長期化した血清半減期及び軽減した免
疫原性を有するヒト化抗体)及び毒素学(例えば強心薬
グリコシドの過剰投与)における診断を焦点とする急速
に発展している分野である。更なる適用領域は、移植寛
容の誘導に関して(例えば、抗−CD4ABを介する)、免
疫療法(例えば非Hodgkinリンパ腫におけるCAMPATH)に
関して、並びに特に立体選択性及び部位特異性触媒可能
な触媒性抗体に関して発展中である。
天然抗体配列は安定性に関しては適正化されておら
ず、遺伝子操作されたハイブリド配列(例えばヒト化抗
体又は一本鎖FVフラグメント)は往々にしてかなり不安
定である。その結果は例えば以下の通りでありうる。
− めんどうなリフォルディング; − 変性:37℃ in vivoにおいてさえもの(I)分解
及び(II)免疫原性; − 損われた親和力; −貯蔵の際の凝集及び失活。
溶液中の抗体を安定化するため、例えばDNAJタンパク
質族由来のタンパク質(EP−A 0,556,726)又はHSP90タ
ンパク質族由来のタンパク質(EP−A 0,551,916)を添
加することがよいことが知られている。一方、アミノ酸
配列の特異的な突然変異によって抗体を安定化する方法
は今までに知られていない。抗体の中に数多くの点突然
変異を導入し、そしてそのような突然変異体を安定性に
関してスクリーニングすることは事実理論上可能であ
る。しかしながら、他のタンパク質の場合、103〜104
の1の突然変異体しか改善された安定性を有さないこと
が明らかとされている。かかるスクリーニング法は従っ
て非常にめんどうであり、そして更に酵素活性の如き同
定可能な機能を有するタンパク質に制約される(Rollen
ce,1988;Chen,1989;Turner,1992;Risse,1992;Arase,199
3)。
イムノグロブリンの可変ドメインの遺伝子はその開発
の際の多重遺伝子重複及び突然変異に基づいて多採な変
化を受ける。これらは抗体の選択性及び高い親和力をも
って結合する能力に関して最適化されている(Tonegaw
a,1983;Berek,1988;French,1989)。この過程におい
て、このドメインをコードする配列はランダムに突然変
異され、そして改良された抗原結合能を示すB細胞が選
択及び増殖される(Berek,1993)。抗原結合能の最適化
は主要な役割を果たすが、抗体の質は抗原親和性、ドメ
イン安定性、重鎖、軽鎖、可変ドメイン及び定常ドメイ
ン間での相互作用、プロテアーゼ感受性、並びに細胞か
ら抗体を輸送及び分泌する能力の如き数多くの要因の総
合に応じるものである。従って、天然抗体は安定性に関
しては必ずしも最適化されていない。
Frisch(1994)より、ヒトVKタンパク質はシステイン
23/システイン88ジスルフィド結合の形成を妨げるシス
テイン23の置換を経て不安定となることで知られる。こ
の不安定化はトリプトファン32をヒスチジンに置換する
ことにより一部復帰できうる。しかしながら、これは単
に偶然な結果にすぎず、更に本発明の教示とも一致しな
い。
その理由は、Frischにより述べられているVKタンパク
質REIは天然抗体のVKドメインフラグメントではなく、
ミエローマ細胞系の如きにおいて過剰発現するタンパク
質であるからである。REIはその組成が、天然抗体のフ
ラグメントであるVKドメインと実質的に異なるタンパク
質である。REIは例えば50位(E)及び93位(Q)にお
いて異常なアミノ酸を有している。アミノ酸の立体的な
配置に基づき、E50とH32との間で塩結合が、そしてQ92
とH32との間で水素結合が形成される可能性がある。天
然抗体にはないかかる水素結果がこのVKタンパク質を安
定化せしめる。
本発明の目的は抗体の安定性を改良する方法を提供す
ることにあり、この方法はこれらの抗体を特異的に安定
化させる、不安定化させる、又は例えばジスルフィド結
合の除去の如き不安定化手段の後に再安定化させること
ができる。
本発明の目的は、真核系又は原核系生物において改良
された安定性をもつ機能性抗体、機能性誘導体又はそれ
らのフラグメントの製造のための方法であって、前記イ
ムノグロブリン、誘導体又はフラグメントをコードする
組換遺伝子を含む発現ベクターによる形質転換を介する
方法にあり、ここでこの方法は: a)このイムノグロブリンの可変ドメインの少なくとも
一の遺伝子を共通表1−6と対比し、そしてこのドメイ
ンと最大の相同性をもつ表を選定する; b)この可変ドメインの遺伝子の中の少なくとも一のア
ミノ酸コドンを、 aa)このアミノ酸が選定した表の中のその位置におい
て示されていない場合、記述されているアミノ酸のいづ
れかについてのコドンにより置換する、及び/又は bb)このアミノ酸が選定した表の中のその位置におい
て示されている場合、より高い頻度を有する記述されて
いるアミノ酸のいづれかについてのコドンにより置換す
る; c)このようにして改変した遺伝子により原核系又は真
核系生物を形質転換し、そして所望の活性を有する抗
体、フラグメント又は誘導体を発現させる; ことを特徴とする。
必要ならば、当業者に練れ親しまれた方法に従い、こ
の抗体をこの生物から単離し、そして任意的に精製する
ことができる。
本発明の好適な態様において、この方法は以下のよう
にして実施する: a)ヒトの重鎖の可変ドメインの遺伝子における少なく
とも一のアミノ酸コドンを、 aa)このアミノ酸が表1の中のその位置に示されてい
ない場合、記述されたアミノ酸のいづれかについてのコ
ドンにより置換する、及び/又は ab)このアミノ酸が表1の中のその位置に示されてい
る場合、より高い頻度をもつ記述されたアミノ酸のいづ
れかについてのコドンにより置換する、 b)マウスの重鎖の可変ドメインの遺伝子における少な
くとも一のアミノ酸コドンを、 ba)このアミノ酸が表2の中のその位置に示されてい
ない場合、記述されたアミノ酸のいづれかについてのコ
ドンにより置換する、及び/又は bb)このアミノ酸が表2の中のその位置に示されてい
る場合、より高い頻度をもつ記述されたアミノ酸のいづ
れかについてのコドンにより置換する、 c)ヒトのカッパータイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝子
における少なくとも一のアミノ酸コドンを、 ca)このアミノ酸が表3の中のその位置に示されてい
ない場合、記述されたアミノ酸のいづれかについてのコ
ドンにより置換する、及び/又は cb)このアミノ酸が表3の中のその位置に示されてい
る場合、より高い頻度もつ記述されたアミノ酸のいづれ
かについてのコドンにより置換する、 d)マウスのカッパータイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝
子における少なくとも一のアミノ酸コドンを、 da)このアミノ酸が表4の中のその位置に示されてい
ない場合、記述されたアミノ酸のいづれかについてのコ
ドンにより置換する、及び/又は db)このアミノ酸が表4の中のその位置に示されてい
る場合、より高い頻度をもつ記述されたアミノ酸のいづ
れかについてのコドンにより置換する、 e)ヒトのλタイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝子におけ
る少なくとも一のアミノ酸コドンを、 ea)このアミノ酸が表5の中のその位置に示されてい
ない場合、記述されたアミノ酸のいづれかについてのコ
ドンにより置換する、及び/又は eb)このアミノ酸が表5の中のその位置に示されてい
る場合、より高い頻度をもつ記述されたアミノ酸のいづ
れかについてのコドンにより置換する、 f)マウスのλタイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝子にお
ける少なくとも一のアミノ酸コドンを、 fa)このアミノ酸が表6の中のその位置に示されてい
ない場合、記述されたアミノ酸のいづれかについてのコ
ドンにより置換する、及び/又は fb)このアミノ酸が表6の中のその位置に示されてい
る場合、より高い頻度をもつ記述されたアミノ酸のいづ
れかについてのコドンにより置換する、 g)そして原核系又は真核系生物を形質転換し、そして
所望の活性を有する抗体、フラグメント又は誘導体を発
現させる。
本発明に係る方法は、安定化せしめることを意図する
抗体をまず配列決定し、そしてそのドメインの配列を表
1〜6に記述された共通配列又はKabat(1991)の配列
と対比させるように利用する。そのアミノ酸の位置を配
列の最大相同性において規定する。次に、1又は複数の
コドンを本発明に従い、好都合には突然変異誘発により
改変してよい。一のコドンの特異的な置換で抗体の安定
性において著しい変化を既にもたらすことができること
が明らかである。しかしながら、2,3又はそれより多く
のコドン改変することが好ましい。置換の数の最上限に
は所望の適用用途にとって重要である抗体のその他の性
質(例えばアフィニティー、プロテアーゼ安定性、選択
性)が損われるときに到達したといえる。
本手順を例示に基づいて明らかにする: アミノ酸の位置はまず表1〜6又はKabatの表(199
1)との配列対比により決定する。
安定性が最適化されていないヒト抗体の場合、アミノ
酸Hが重鎖の15位に存在していることが見い出された。
表1はG又はSが15位にあるのが好ましいことを示す。
従って、HをS、又は特に好ましくはGにより置換する
ことが好都合である。アミノ酸Aがこの抗体の16位にあ
ることが見い出されたら、AをQ,R又はGと置換するこ
とが好ましい。明らかに、AをGにより置換することが
特に好ましい。
例えば、もし抗体が35位の後方に1又は2個のアミノ
酸の挿入が施されているなら、これらのアミノ酸のうち
の少なくとも1個を欠失させることが好ましい(35a/35
bを「−」と置換する)。これはその他の任意的な挿入
に適用される。即ち、これらの表は、a,b等と記述する
位置にあるアミノ酸(例えば35a,35b)が抗体の安定化
のために好適に欠失される(即ち、アミノ酸「−」によ
り置換される)ものと解されるべきである。表1の中の
100b位の場合、これは例えば表示していないアミノ酸が
安定化のためにG又はSにより置換されうることを意味
している。しかしながら、このアミノ酸は欠失させるの
が好ましい。尚、この位置においてG又はSを欠失させ
ることが同等に好都合である。
本発明に係る方法により抗体を安定化させ、しかも抗
原に対する特別な親和力の如きその他の性質を保持させ
るため、これらの性質を損わない限りアミノ酸を置換す
ることが好ましい。この理由のため、抗原結合性ループ
又はCDRにおいては置換を全く施さないことが好まし
い。
抗体誘導体及びフラグメントは当業者に練れ親しまれ
た方法に従って製造されうる。かかる方法は例えばEP−
B 0,125,023及びEP−B 0,120,694、並びにS.L.Morrison
ら(1984)に記載されている。
本発明に従って改良された抗体を製造するため、例え
ば可変ドメインの完全DNAを合成することが可能である
(例えばSinhaら、NAR 12(1984),4539−4557に記載の
オリゴヌクレオチド合成の手段を介する)。これらのオ
リゴヌクレオチドはInnis編PCR protocols,Academic Pr
ess(1990)及びBetterらJ.Biol.Chem.267(1992),167
12−16118に記載のPCRによりカップリングされうる。ク
ローニング及び発現は例えばAusubelら編Current proto
cols in Molecular Biology,John Wiley and Sons,New
York(1989)及びRobinsonら、Hum.Antibod.Hybridomas
2(1991)84−93に記載の標準的な方法により実施す
る。特異的な抗原結合活性は例えばHarlowら編Antibodi
es:A Laboratory Manual第14章、Cold Spring Harb or
Laboratory,Cold Spring Harbor(1988)及びMunson
ら、Anal.Biochem.407(1990),220−239に記載の競合
試験により調べられうる。
適当な宿主生物は例えばCHO細胞、イムノグロブリン
を産生しないリンパ細胞系、酵母、昆虫細胞及び原核細
胞、例えばE.コリ(E.coli)である。
本発明の更なる課題は、タンパク質を変性された封入
体として原核系生物(例えばE.コリ)において単離し、
そして当業者に練れ親しまれた方法(例えば、EP−A 0,
364,926を参照のこと)により活性化させる方法にあ
る。この方法においては、驚くべきことに活性化は還元
条件下でも実施してよい。
本発明の更なる課題は、抗体を、所望の活性を伴って
細胞質ゾルの中で生物活性的に形成され、且つこれらよ
り直接活性形態で単離されうるように本発明に従って安
定化せしめる方法にある。
本発明に係る方法は、前述の全ての適用分野にとって
の抗体及び抗体フラグメントの安定性を改良する。更
に、新規の安定抗体変異体、例えば非生理学的条件下で
の使用に適するようなジスルフィド結合のない抗体又は
触媒性抗体であって従来安定形態では得られなかったも
のが本発明に従って製造されうる。触媒性抗体及びその
利用は例えばCIBA Foundation Symposium on Catalytic
antibodies,London,1990編Chadwick D.J.,Marsh J.,第
159巻、Wiley and Sons,Chichesterに記載されている。
ジスルフィド結合のない安定化抗体は、ジスルフィド
架橋を形成するシステインを別のアミノ酸に置換し、そ
して少なくとも1個、そして好ましくは2個以上のアミ
ノ酸を安定性媒介アミノ酸に置き換えることにより得ら
れる。
かかる抗体は好ましくはキメラ、ヒト化、非ヒト又は
ヒト抗体であってβリンパ球発現型(REIタンパク質で
ない)に割り当てられうるものである。
本発明の更なる課題は、例えば即効的な薬物速度が必
要とされるときに好適に利用されうる非崩壊性不安定化
抗体を製造するための方法にある。かかる抗体を得るに
は、上述に反する態様で少なくとも一のアミノ酸置換を
実施しなくてはならない。これは、高度な頻度を有する
アミノ酸を低度な頻度を有するアミノ酸により置き換え
ることを意味する。
適当な抗体フラグメントは例えばFab,Fab′,F(a
b′)、一本鎖抗体、FV又は個々の可変ドメインであ
る。これらのフラグメントは免疫毒素の如き別の物質に
カップリングしてもよい。
本発明に係る方法は抗体の一本鎖FV領域の安定性を改
良するために、特に一本鎖免疫毒素の安定性を改良する
ために極めて有利である。かかる一本鎖抗原結合性タン
パク質において、軽鎖と重鎖とは様々な態様で連結され
ている。この連結は例えばジスルフィド結合を介して、
共有結合を介して、又は亜鉛錯体結合を介して達せられ
る。かかる一本鎖抗体及びその連結は例えばBrinkmann
ら、P.N.A.S.89(1992),3075−3079(ペプチドリンカ
ーを介する連結)、Brinkmanら、P.N.A.S.90(1993),7
536−7542(追加のジスルフィド結合)に記載されてい
る。更なる免疫毒素及び連結の可能性はWO91/09871,WO9
1/12820及びWO91/16069に記載されている。
本発明の更なる利点は、scFV(統一されていないオリ
ゴペプチドにより連結されたVH及びVLドメイン由来の一
本鎖FVハイブリドタンパク質)が安定且つ低免疫原性形
態で本発明に従って製造できうることにある。通常利用
されているscFVのリンガペプチド(S.H.Jung(1994),
R.Glockshuber(1990))は往々にして凝集の問題を招
き、そして潜在的な免疫原である。VHとVLドメインの共
有連結は反対に分子間システイン結合によっても成し遂
げられうるが、しかしかかる追加のシステインは従来誤
まったジスルフィド結合を形成する可能性に基づき生じ
る有意なフォルディング不良を招いてしまう。本発明に
係る方法は23/88位(軽鎖)、22/99(重鎖)にある保存
型システインを突然変異誘発により交換すること、そし
て本発明に係る方法により抗体の安定性を復帰又は向上
させることを可能にする。この態様において、誤まった
ジスルフィド結合の形成は排除される。本発明に係る方
法は従って組換抗体ハイブリドの治療的用途にとって非
常に重要である。
更に、抗体は免疫系における選択により、多数のエフ
ェクター機能に適合するようにテーラーメードされう
る。この天然タンパク質エンジニアリングシステムは無
類の有効性を有する。特製の機能性抗体ドメインの細胞
質発現は、かかるエフェクター機能が細胞に導入される
ことを可能にする。細胞性タンパク質の活性の調節をも
たらしめる用途が有利である。これは例えばタンパク質
−抗体の複合形成により標的タンパク質を安定化させる
ことによって達せられうる。これは分解速度の変化をも
たらしめうる。アロステリズムエフェクター機能も可能
である。第三の複合体の形成及び安定化による2つのエ
フェクターの接近は、例えば人工多重酵素複合体により
又は誘導性オペレーターの代謝濃度の局部的な増大によ
り代謝経路に影響を及ぼす更なる可能性をもたらしめ
る。しかしながら、触媒性抗体の細胞質発現が極めて有
利であり、そして触媒効率に関する選択の可能性。機能
性抗体の細胞質発現は本発明に従って安定化された抗体
に関する単純な態様で達せられうる。
本発明に係る方法の更なる利点は、発現の後に不活性
形態で産生される抗体が還元条件(例えばDTE,DTT、グ
ルタチオン)下で活性化されうることにある。
本発明に係る安定化抗体は抗体用途の全分野、例えば
癌及び感染症の治療において(免疫毒素として)、薬剤
ターゲッティングのため、及び遺伝子治療のために有利
に利用されうる。イメージング及び診断における利用
は、例えば抗原−結合性物質を分析するために、同等に
有利である。
本発明に係る方法は、その他の理由のために既に改変
されている例えばヒト化又はキメラ抗体の如き抗体の安
定化にとって極めて有利である。アミノ酸のかかる修飾
は不安定化をもたらし得、従って本発明に係る方法はこ
れらの抗体のCDR領域の外部の追加の修飾により抗体の
本来の安定性を復帰又は向上さえもせしめうる。
配列データーベースの分析方法及び表1〜6の探索方法 (標準配列近似) 本発明は、天然イムノグロブリン配列が標準の配列集
団であると仮定する。その標準の配列集団の総計は抗体
機能の全ての観点に関して同等であるべきである。
ある位置において天然で最も頻繁に見い出されるアミ
ノ酸はタンパク質を最も安定化するものであろう。これ
は特に特定の機能ではなく、安定性に関して自然に選択
されたタンパク質に適用される。
ヒトの重鎖の 35,37,39,44,45,47,50,91,95,100j,100k,101及び103
位、並びに 軽鎖の 1,32,34,36,38,43,44,46,49,50,87,95,96及び98位にお
いて、 アミノ酸はヘテロダイマーFVフラグメントの形成におけ
る重要な相互作用に関与する。ここで、選択は安定性に
ついての主たるものではない。狙いが二量化特性を向上
せしめることにあるなら、これらの位置において最も頻
繁なアミノ酸を選択すべきであり、狙いが安定性を向上
せしめることにあるなら、2番目又は3番目に頻繁なア
ミノ酸を選択することも可能である。
アミノ酸の自然頻度はイムノグロブリンデーターベー
ス由来のランダムサンプルから決定される(Kabat,199
1)。このランダムサンプルは実際の率の良好な代表で
あることが重要である。このため、更なる追加のデータ
ーが入手されたとき、表1〜6は一定の条件下で若干変
更されうることも明らかである。理論的には、種内(例
えばヒト又はマウス)及びサブタイプ内(例えばカッパ
ー又はラムダ)での分布に関して推定を行うことができ
る。
いくつかの近縁の配列を組織的な理由のためにデータ
ーベースにおいて重ねて示す。その結果、データーベー
スは異なる修飾抜きでは適当なランダムサンプルを代表
しない。この理由のため、断片のみしかわかっていない
配列の間の配列距離の決定に関する問題を避けるために
実質的に完璧な配列のみをデーターベースから選択す
る。配列であって、その位置の75%以下がわかっている
配列を選ぶ。軽鎖に関しては30以下の欠失位置、そして
重鎖に関しては33以下の欠失位置に相当する。従って、
Kabatデーターベースの以下の配列を更なる分析におい
て利用する: タンパク質 数 VL−カッパー、マウス 1068配列のうちの731 VL−カッパー、ヒト 319配列のうちの127 VL−ラムダ、ヒト 148配列のうちの82 VL−ラムダ、マウス 74配列のうちの63 VH、ヒト 325配列のうちの178 VH、マウス 1620配列のうちの883 これらの配列において、対合させた配列全ての間隔を
計算及び分析する。これは一般に二項分布をもたらし、
最大値はこのサブタイプの全ての配列の平均間隔の前後
にある。この配列間隔分布はランダムサンプルエラーの
効果を下げるために利用されうる。自然分布の配列が特
定の平均間隔及び特定の間隔分布を有するなら、ランダ
ムサンプルをデーターベースから同一の間隔分布の境界
条件下で取ったとき、ランダムサンプルエラーは少なく
なる。利用する境界条件は以下の通りとする: タンパク質 最低間隔 最大間隔 VL−カッパー、マウス 25 57 VL−カッパー、ヒト 25 57 VL−ラムダ、ヒト 33 65 VL−ラムダ、マウス 8 26 VH、ヒト 37 77 VH、マウス 37 77 これらの配列はデーターベースからランダムに選択さ
れ、そしてそれらが予め選択しておいた配列に対して最
小及び最大距離を満足せしめるかどうか調べる。そのよ
うな場合、それらは新たなランダムサンプルに分類され
る。これを、ランダムサンプルのメンバーとしてのその
適合性について全ての配列が調べ上げられるまで繰り返
す。一般にデーターベースの配列のうちの5〜20%がこ
の工程で選択される。この選択を何回も繰り返すと(本
ケースの場合、500回)、個々の配列はランダムサンプ
ルを表わすようになるが、ただし他の配列との距離に応
じて異なる頻度を有するものとなるであろう。最後に、
この新たなランダムサンプルを個々の位置に関するアミ
ノ酸頻度を決定するために用いる。
ここで決定する頻度の場合、上記の再サンプリング工
程を利用し、これによるアミノ酸であってその頻度が0.
1(=10%)未満のものは表の中に示していない。
本発明を以下の実施例、図面、表及び配列プロトコー
ルにより一層詳細に説明する。
図面の説明 図1:発現プラスミドpVLH5(lacp/o:lac遺伝子のプロモ
ーター/オペレーター領域;ompA−VLH5:外膜プロテイン
Aのシグナル配列をもつVLドメインに関するコード領
域;tIpp:ターミネーター;f1−IG:F1ファージ複製起点;b
la:bラクタマーゼ遺伝子;ori:プラスミド複製起点;lac
I:lacリプレッサー遺伝子)。この図は実寸大ではな
い。
(このプラスミドはEP−B 0,324,162に記載のプラス
ミドに本質的に相当する。この特許にはこのプラスミド
を利用する抗体の発現も記載されている)。
図2:VLタンパク質の励起スペクトル。発光はIEm=360mm
として測定。タンパク質濃度:PBS中2mM。強度は任意単
位で記載。
図3:フォルディングした(1)及びほどいた(3)VL
ンパク質の蛍光スペクトル並びにスペクトル差(2)。
励起波長IEX=284nm。タンパク質濃度:PBS中2mM。強度
は任意単位で記載。
実施例 E.コリK12株 CJ236 Bio−Rad Laboratories GmbH,Munich由来のdu
tl,ungl,thi−1,relAl[pCJ105(Camr),F′](Geisse
lsoderら、1987) JM83 ara,D(lac−pro AB),strA,thi−1[F801acZ
M15](Yanisch−Perronら1985] JM109 recAl,supE44,endAl,hsd R17,gyrA96,relAl,t
hi_(lac−pro AB)(Yanisch−Perronら1985) バクテリオファージ M13K07 Deutsche Pharmacia GmbH,Freiburg由来のヘ
ルパーファージ(Vieira & Messing,1987) プラスミド プラスミドpVLH5はlacプロモーター/オペレーターの
コントロール下で抗体McPC603のVLドメインをコードす
る。固定化亜鉛イオンに基づくクロマトグラフィーによ
り一段階でタンパク質を均質となるまで精製するため、
2個のC末端アミノ酸アルギニン(108)及びアラニン
(109)を5個のヒスチジン残基と交換する。野生型配
列と異なり、106位にはイソロイシン残基の代わりにロ
イシン残基がある。
ペリプラズマへの分泌のため、外膜プロテインAのシ
グナル配列をVLのコード領域の前方に挿入する(Skerra
& Plckthun,1989)。
オリゴデオキシヌクレオチド 利用するオリゴデオキシヌクレオチドはApplied Bios
ystems GmbH,Weiterstadt由来のDNAシンセサイザー380A
でホスホラミジット法により合成した。
E.コリ培養物の増殖(Maniatisら、1982) 37℃で180〜200rpmでの振盪による14〜20時間のイン
キュベーションを経て密な一夜培養物が得られる。細胞
密度はOD600の測定により決定する。プラスミドを担持
している株を選定するため、適当な抗生物質を培地に加
える。
LB培地:10g/lのBacto−トリプトン 5g/lのBacto−酵母抽出物 5g/lのNaCl 2.5ml/lの1MのNaOH プラスミド−DNAによるE.コリの形質転換(Hanahan,198
3)コンピテント細胞 E.コリを形質転換のためにコンピテントにする。
250mlのエーレンマイヤーフラスコ中の20mlのTYM培地
に0.5mlのE.コリ株の定常期一夜培養物を利用して接種
し、そして0.2〜0.8のOD600に至るまで37℃でインキュ
ベートする。0.5〜0.9のOD600に至るまで増殖させた
後、それを全容量500mlのTYM培地で満たし、そして更に
インキュベートする。0.6のOD600に達したとき、細菌懸
濁物を冷却する。
細菌を4200rpmで4℃で15分遠心し、上清液をデカン
テーションし、そしてペレットを全部で80mlのTfB Iバ
ッファーに再懸濁し、その上清液をデカンテーション
し、そしてペレットを全部で16mlの氷冷TfB IIバッファ
ーに再懸濁する。
TYM:20g/lのBacto−トリプトン 5g/lのBacto−酵母抽出物 100mMのNaCl 10mMのMgSO4 TfB I:30mMのKOAc TfB II:75mMのCaCl2 50mMのMnCl2 10mMのKCl 100mMのKCl 10mMのNaMOPS pH7.0 10mMのCaCl2 15%(v/v)のグリセロール 15%(v/v)のグリセロール 形質転換 プラスミドDNAを30μlの容量の水に加え、そしてこ
の細菌懸濁物とよく混合する。氷上で60分後、それを37
℃で115秒間ヒートショックにかける。氷上で1分後、8
00μlのLB培地を加え、細菌懸濁物を10mlの培養チュー
ブに移し、そして約180rpm及び37℃で60分インキュベー
トする。全形質転換混合物を抗生物質含有LBプレート上
に注ぎ、そして37℃で12〜16時間インキュベートする。
突然変異誘発 突然変異誘発はin vitro突然変異誘発キットMuta−Ge
ne(商標)(Bio Rad Laboratories GmbH,GER)のバッ
ファーを利用し、Kunkel 1985,Geisseloderら、1987,Vi
eira and Messing,1987に従って実施する。
DNAフラグメントの再クローニングによる二重突然変異
体の作製 個々の突然変異体(2.3)のコンホメーション安定性
を決定する最中、Ala 15 Leu,Asn 90 Gln及びPhe 32 Ty
rがとりわけ安定効果を有することが示された。安定効
果の増強を調べるため、二重突然変異体Ala 15 Leu/Asn
90 Gln及びAla 15 Leu/Phe 32 Tyrを作製する。
これらの二重突然変異体は既に作製されている個々の
突然変異体のDNAフラグメントを再クローニングするこ
とにより調製される。制限消化の後、これらのフラグメ
ントをアガロースゲル電気泳動により分け、所望のフラ
グメントをアガロースから切り出し、それよりDNAを単
離し、そして適当な態様でライゲーションさせる。
Ala 15 Leu/Phe 32 Tyr: 制限エンドヌクレアーゼBstE IIによる突然変異体Ala
15 Leu及びPhe 32 TyrのプラスミドDNAの消化は各ケー
スにおいて2種類のフラグメントをもたらしめた。3232
bpのフラグメントはアミノ酸32の塩基を含み、そして87
0bpのフラグメントはアミノ酸15の塩基を含む。未修飾
抗体に比してのほどけた抗体の自由エンタルピーの差は
22.6KJ/mol(理論上は20.8)であることが見い出され
た。
Ala 15 Leu/Asn 90 Gln: 制限エンドヌクレアーゼXmn Iによる突然変異体Ala 1
5 Leu及びAsn 90 GlnのプラスミドDNAの消化は各ケース
において2種類のフラグメントをもたらしめた。2991bp
のフラグメントはアミノ酸15の塩基を含み、そして1110
bpのフラグメントはアミノ酸90の塩基を含む。非修飾抗
体に比してのほどけた抗体の自由エンタルピーの差は2
3.9KJ/mol(理論上は23.6)であることが見い出され
た。
組換VLドメインの発現及びプロセシング VLタンパク質をエッシェリヒア・コリ(E.コリ)中で
lacオペレーター/リプレッサーのコントロール下で発
現させ(Skerra and Plckthun,1988)、その発現はIP
TGで誘導する。タンパク質のコード領域には外膜プロテ
インA(ompA)のシグナル配列が先行し、それはタンパ
ク質が内性E.コリシグナルペプチダーゼにより切断され
る際にそれのペリプラズマへの分泌を及ぼしめる。ペリ
プラズマへの分泌は、そこに存在する高い(酸化性)レ
ドックス電位の結果としての中枢ジスルフィド結合の形
成を可能にし、それ故低い(還元性)レドックス電位で
は細胞質内で不可能であるVLタンパク質の適正なフォル
ディングを可能にする(Gilbert 1990)。
タンパク質は、ペリプラズマの選択的溶解によりその
他のペリプラズマ系タンパク質との混合物の中から容易
に単離される(1MのNaCl/1mMのEDTA/50mMのトリス/HCl
pH8.0)。アミノ酸108及び109の代わりに存在する5個
のC末端ヒスチジン残基は、固定化亜鉛イオンに基づく
クロマトグラフィーによる一段階での均質に至るまでの
タンパク質の簡単な精製を可能にする(Hochuliら、198
8)。
10リットルのLB培地に200mlのE.コリJM 83/p VLH5
定常期一夜培養物を接種し、そして10mlのAMPストック
溶液と混合する。その培養物に通気を施し、そして室温
において0.7のOD600に至るまでインキュベートする(約
4時間)。
lacオペレーター/リプレッサーのコントロール下で
のVLH5発現を誘導するため、5mlの1MのIPTG溶液を5mlの
AMPストック溶液と共に加える。このAMPストック溶液は
選択抗生物質の損失を補充し、その損失は溶解した細菌
がペリプラズマから培地にβラクタマーゼを放出するこ
とにより生ずる。
これを更に3時間インキュベートする。細菌を回収す
るため、約430mlの部をBeckmann遠心機のローターJA−1
0用の500mlの遠心カップに満たし、そしてそれぞれ6000
rpmで10分遠心する。6本の遠心カップを用い、4回の
遠心が必要となる。
上清液をデカンテーション後、約30gの細菌ペレット
が一般に得られる。
ペリプラズマの溶解 細胞のグラム当り2mlのペリプラズマ溶解バッファー
を加え、細菌を撹拌しながら4℃で再懸濁し、そして少
なくとも更に1時間強く撹拌する。その後、乳状の薄茶
色の懸濁物をBeckmann遠心機のローターJA−20用遠心カ
ップに移し、そして20,000rpmで4℃での20分の遠心に
よりスフェロプラストを分離させる。組換VLタンパク質
を含む透明な薄黄色上清液を50mlのFalcon槽に移し、そ
して4℃にて使用時まで保存する。
固定化亜鉛イオンでのクロマトグラフィー(Hochuli
ら、1988,Linderら、1992) VLドメインの5個のC末端システイン残基は固定化亜
鉛イオンに対するタンパク質の結合性を、それが一段階
で均質となるまで精製されうる程に高める。本ケースに
おいては、亜鉛をイミノジアセテートキレートリガンド
に複合させ、そのリガンドをSepharoseにカップリング
させる。これにより、タンパク質のヒスチジン残基は亜
鉛上の錯体リガンドとして働き、従ってカラム材料に結
合する。溶出はイミダゾールにより成し遂げられ、それ
は亜鉛上のヒスチジン残基を追い出す。
カラムの準備 カラム(German Pharmacia GmbH,Freiburg由来の約5m
lの錯形成性Sepharose Fast Flow)を再生するため、ま
ずそれを50mlの再生バッファーですすぎ、次いで20mlの
水ですすいで錯形成亜鉛を除去し、これによってもタン
パク質はまだ結合している。次にカラムを15mlの塩化亜
鉛溶液(1mg/ml)、15mlの水及び50mlのカラム平衡バッ
ファーですすぐ。
クロマトグラフィー クロマトグラフィーは約0.7〜1ml/minの流速で行い、
そして各ケースにつき10分のフラクションを集める。
ペリプラズマリゼート(約70ml)を適用後、OD280
O値に戻るまでカラム平衡バッファーですすぐ。弱く結
合したタンパク質をカラム平衡バッファー中の10mMのイ
ミダゾールですすぐことにより溶出させる。VLH5ドメイ
ンはカラム平衡バッファー中の10から300mMに至るイミ
ダゾールの直線勾配において、約70mMのイミダゾールに
おいて全容量200mlにて溶出する。タンパク質の純度はS
DSポリアクリルアミドゲル電気泳動によりチェックす
る。
ペリプラズマ溶解バッファー:1MのNaCl 1mMのEDTA 50mMのTris/HCl pH8.0 カラム平衡バッファー:1MのNaCl 50mMのTris/HCl pH8.0 再生バッファー:1MのNaCl 50mMのEDTA 50mMのTris/HCl pH8.0 次に所望の量のVLタンパク質(約1〜2mg)を含むタ
ンパク質溶液を100倍容量の対応のバッファーに対して
2回透析する。
変性曲線の決定 変性曲線を決定するため、VLタンパク質をPBSに対し
て透析し、そして0.2mMの濃度(2.5mg/ml;M=12.4KDa)
に調整する。タンパク質溶液から沈殿物及びその他の粒
子を除くため、使用前にこれを冷蔵式Sigma 2K15遠心機
で10分遠心し、そしてその上清液を新しい1.5mlのエッ
ペンドルフ反応槽の中に移し入れる。このタンパク質溶
液の5μlのアリコートを10μlのHamiltonピペットを
用いて5mlの試験管に入れ、そして500μlの変性バッフ
ァーと混合し、その試験管をシリコーン栓で閉じ、そし
て20℃で一夜インキュベーションする。
0から5Mに至る濃度域のPBS中の塩化グアニジニウム
が変性バッファーを担う。2M以上では濃度を0.1Mの段階
で上げ、そしてそれより低い濃度で0.2Mの段階で下げ
る。
装置の設定: 励起波長 :1EX=284nm 発光波長 :1Em=360nm 励起スリット幅:2nm 発光スリット幅:10nm 2.3 ほどけ状態の自由エンタルピーを決定するための
変性曲線の分析 変性化合物の存在下で、タンパク質はその自然コンホ
メーションを失い、それ故その生物学的機能を失う。尿
素及び塩化グアニジニウムがこのために極めて有効であ
る。数多くの球状タンパク質がこれらの化合物により可
逆式にほどけ、そして簡単な二状態挙動を示す。これ
は、熱量データー(DHcal)を平衡定数の温度−依存性
から決定されうる対応のバン・ホッフ・エンタルピー
(DHvant'Hoff)と対比することにより示されうる。2
者の比は1であるべきである。多くの単独ドメインタン
パク質の場合、これからの逸脱は非常に小さいことが示
された。このことは、生じうる中間体が熱動力学的に不
安定であることを示す。従ってそれらは無視でき、その
結果変性はフォルディングされた(F)及びほどけた
(U)2通りの巨視的状態間での協奏的転移であると考
えられる(Privalov 1979)。
本ケースにおいては、ほどけたタンパク質は同一又は
非常に近いエネルギーを有する互いへと迅速に変換しう
る順応体(コンフォーマー)のアンサンブルを表わす。
理想的なケースでは、変性状態はランダムコイルを形成
するであろう。即ち、結合のまわりの回転は完璧に自由
であり、且つ全ての隣接の回転と独立しているべきであ
る。溶媒、タンパク質の主鎖原子及びアミノ酸の20種類
の側鎖間での相互作用は理想的な同一の状態とはならな
いため、理想的なランダムコイルから逸脱する挙動が予
測されるであろう(Tanford 1970)。実際の鎖の立体的
な要件も短い域の相互作用の維持に貢献する(Flory 19
69)。
ところで、濃厚な塩化グアニジニウム溶液中では、そ
の他の変性剤により生ずるものに相当する「完璧」なほ
どけが達成される(Privalov 1979,Creighton 1978)。
しかしながら、NMR吸光法(Wthrich 1986)を利用す
ると、変性状態における個々の集団の構造及び動力学を
調べることも可能である。これは急平衡における数多く
の有意に異なる「多形態」順応体と認められる(Dobson
ら、1985)。タンパク質突然変異体の調査は、変性状態
のコンパクトさ及びそのエネルギーが個々の突然変異に
より強力に影響を受けることを強く示唆する(Shortle
1992)。
2通りの状態を利用し、熱動力学的平衡定数Kは以下
の通りに定義されうる: ほどけの自由エンタルピーはそれらより以下の通りに誘
導できうる: ΔGu=−RTlnKu (3) 〔U〕/〔F〕比は、円二色性、UV吸収又は蛍光スペ
クトルの如き天然及びほどけ状態の特性の相違を検出す
る多くの吸光測定法により決定されうる。最後の方法が
最も高感度であり、そして最低量のタンパク質を必要と
する。測定されたシグナルIは従ってフォルディング
(If)とほどけ(Iu)との成分の和より成る: I=Iu+If これらは対応の平衡濃度〔F〕及び〔U〕に比例す
る。2通りの状態の均質−特異性吸光特性により得られ
る比例定数としてCf及びCuを利用することにより、以下
が得られる: I=Cf[F]+Cu[U] (4) 物質量の残高(〔P〕:タンパク質濃度)を利用し [P]=[F]+[U] (5) 変換、並びに完全にフォルディングした及びほどけた状
態のシグナル強度を表わすCf〔P〕=if0及びCu〔P〕
=Iu0を考慮して(4)及び(5)を除することにより
以下が得られる: 完全にフォルディングした及びほどけた状態のシグナル
強度は変性剤の濃度に依存しうる。これは、線形依存性
による良好な近似式と考慮することができる。本明細書
のVLドメインの場合、これはほどけた状態にのみ適用さ
れ、そして(7)を利用して考慮される。
タンパク質を塩化グアニジニウムの如き変性剤により
ほどいた場合、タンパク質の安定性は変性剤の濃度の上
昇と共に低下し、換言すればΔGuは小さくなる。2通り
の状態の挙動を示すタンパク質についての変性曲線を分
析するうえで、変性剤の濃度とΔGuと間に直線関係があ
るとみなされる(Pace 1986,Alonso and Dill 1991)。
(3)及び(6)を利用し、フォルディング形態及び
ほどけた形態が検出可能な濃度において存在しているよ
うな変性剤濃度域内でΔGuが計算できる。変性剤非存在
下でのほどけ状態の自由エンタルピーは、ゼロモラーの
変性剤に対する直線外挿により得られ、ここで(8)の
適応性が基礎として考慮される。
第2の分析方法は(2),(3),(6),(7)及
び(8)を利用してパラメーター(9)に関するシグナ
ル強度についての式を誘導し、次いで最少二乗誤差の原
理に従って曲線の理論形態を実測値に適合させることに
よる。
以下の数量がパラメーターとしてある: ▲I0 u▼,▲I0 f▼,▲ΔG0 u▼,a及びm。
VL突然変異体の変性曲線を確立するため、測定パラメ
ーターとして蛍光を利用する。VLタンパク質の蛍光は主
に1個のトリプトファン残基35に起因し、それは中枢の
ジスルフィド結合に対しタンパク質の内側にパッキング
されている。ほどけの際、トリプトファン残基はより親
水性の環境に出ていき、そしてジスルフィド結合との相
互作用は失われる。フォルディングしたタンパク質の非
常に低い蛍光はジスルフィド結合の蛍光消失効果に基づ
く(Cowgill 1967)。
図2はフォルディングした及びほどけた状態の蛍光ス
ペクトル(0M及び5MのGdm HClを伴うPBS中で2mMのタン
パク質;20℃)並びに両者のスペクトル差を示す。ほど
けの際、350nmにて最大値を有するタンパク質蛍光は約1
6倍上昇する。従って、本ケースにおいては、蛍光は理
想的な測定パラメーターであると証明され、なぜならこ
れはタンパク質がほどけるときに有意に変化するからで
ある。図3は励起スペクトルを示し、350での蛍光は励
起波長に対して決定される。280nmにおいて際立った最
大値が認められうる。
PBS 4mMのKH2PO4 16mMのNa2HPO4 115mMのNaCl pH値は7.4 通常何回かの測定を行い、データーは(10)に従って
標準化した値((5),(6)及び(7)由来)を平均
化することにより得られる。
得られるパラメーターから、タンパク質の半分がほど
けた状態にある濃度、即ち変性中点〔Gdm HCl〕1/2を計
算することが可能である。本ケースでは、DGu=0であ
る。(8)より、(11)が得られる。
個々の測定値のパラメーターを表7にまとめる。
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 39/395 A61K 39/395 B C07H 21/04 C07H 21/04 B C12N 1/21 C12N 1/21 G01N 33/531 G01N 33/531 A (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/08 C12R 1:19) (72)発明者 スタインバッハー,ステファン ドイツ連邦共和国,デー−82661 レン クリース,トゥルツェルシュトラーセ 8 (56)参考文献 国際公開93/6217(WO,A1) J.Mol.Biol.240[3 ](1994,Jul.15)p.188−192 J.Biol.Chem.251[21 ](1976)p.6798−6806 金光修著「抗体工学入門」株式会社地 人書館(1994,Jan.)p.207−211 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】もとの抗体と比較して向上した安定性を有
    する抗原に対する親和性を有する抗体又はFab′,F(a
    b′),Fv及び一本鎖抗体から成る群から選ばれる当該抗
    原に対する親和性を有するフラグメント誘導体をコード
    する組換遺伝子を含む発現ベクターにより真核系又は原
    核系生物の形質転換を介して前記生物において当該抗体
    又はそれらのフラグメント誘導体を製造する方法であっ
    て、 a)前記抗体又はフラグメント誘導体のもとの抗体の少
    なくとも一の可変ドメインの遺伝子を下記の表1〜6と
    対比させ、そしてこのドメインと最大の相同性を有する
    表を選定し、 b)表1〜6の基準に基づく任意の突然変異誘発を実施
    することにより、当該可変ドメインの遺伝子の少なくと
    も一のアミノ酸コドンを置換する、即ち、 aa)このアミノ酸が選定した表の中のその位置において
    表示されていない場合、記述されているアミノ酸のいず
    れかについてのコドンにより置換する、及び/又は bb)このアミノ酸が選定した表の中のその位置において
    表示されている場合、より高い頻度を有する記述された
    アミノ酸のいずれかについてのコドンにより置換する、 c)そして前記原核系又は真核系生物をこのようにして
    改変した遺伝子により形質転換し、そして所望の活性を
    有する抗体又はフラグメント誘導体を発現させる、 方法。
  2. 【請求項2】改変された遺伝子であって、アミノ酸につ
    いての少なくとも一のコドンが、 a)ヒトの重鎖の可変ドメインの遺伝子においては、 aa)このアミノ酸が表1におけるその位置に示されてい
    ない場合、記述されているアミノ酸のいずれかについて
    のコドンにより置換されている、及び/又は ab)このアミノ酸が表1におけるその位置に示されてい
    る場合、より高い頻度を有する記述されたアミノ酸のい
    ずれかについてのコドンにより置換されている; b)マウスの重鎖の可変ドメインの遺伝子においては、 ba)このアミノ酸が表2におけるその位置に示されてい
    ない場合、記述されているアミノ酸のいずれかについて
    のコドンにより置換されている、及び/又は bb)このアミノ酸が表2におけるその位置に示されてい
    る場合、より高い頻度を有する記述されたアミノ酸のい
    ずれかについてのコドンにより置換されている; c)ヒトのカッパータイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝子
    においては、 ca)このアミノ酸が表3におけるその位置に示されてい
    ない場合、記述されているアミノ酸のいずれかについて
    のコドンにより置換されている、及び/又は cb)このアミノ酸が表3におけるその位置に示されてい
    る場合、より高い頻度を有する記述されたアミノ酸のい
    ずれかについてのコドンにより置換されている; d)マウスのカッパータイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝
    子においては、 da)このアミノ酸が表4におけるその位置に示されてい
    る場合、記述されているアミノ酸のいずれかについての
    コドンにより置換されている、及び/又は db)このアミノ酸が表4におけるその位置に示されてい
    ない場合、より高い頻度を有する記述されたアミノ酸の
    いずれかについてのコドンにより置換されている; e)ヒトのλタイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝子におい
    ては、 ea)このアミノ酸が表5におけるその位置に示されてい
    る場合、記述されているアミノ酸のいずれかについての
    コドンにより置換されている、及び/又は eb)このアミノ酸が表5におけるその位置に示されてい
    ない場合、より高い頻度を有する記述されたアミノ酸の
    いずれかについてのコドンにより置換されている; f)マウスのλタイプ軽鎖の可変ドメインの遺伝子にお
    いては、 fa)このアミノ酸が表6におけるその位置に示されてい
    る場合、記述されているアミノ酸のいずれかについての
    コドンにより置換されている、及び/又は fb)このアミノ酸が表6におけるその位置に示されてい
    る場合、より高い頻度を有する記述されたアミノ酸のい
    ずれかについてのコドンにより置換されている; 遺伝子を使用する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記抗体又はフラグメント誘導体を前記生
    物から単離し、そして精製する、請求項1又は2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】前記発現を原核系又は真核系生物において
    実施し、そして前記抗体又はフラグメント誘導体が細胞
    質ゾルの中で機能的に形成される、請求項1〜3のいず
    れか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】少なくとも2つのコドンを置換する、請求
    項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記抗体又はフラグメント誘導体を機能性
    タンパク質を形成するためにin vitroで還元条件下でフ
    ォルディングせしめる、請求項3記載の方法。
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