JP3102614B2 - アクリル床義歯の製作法 - Google Patents
アクリル床義歯の製作法Info
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- JP3102614B2 JP3102614B2 JP26457393A JP26457393A JP3102614B2 JP 3102614 B2 JP3102614 B2 JP 3102614B2 JP 26457393 A JP26457393 A JP 26457393A JP 26457393 A JP26457393 A JP 26457393A JP 3102614 B2 JP3102614 B2 JP 3102614B2
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- flask
- dough
- denture
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、簡便に義歯成形型に注
入したドウの圧力を保ちながら重合するために、注入治
具を設けストッパーを使用することにより、適合精度の
良好なアクリル床義歯の製作法に関する。
入したドウの圧力を保ちながら重合するために、注入治
具を設けストッパーを使用することにより、適合精度の
良好なアクリル床義歯の製作法に関する。
【０００２】
【従来の技術】アクリル床義歯は、一般に歯科の通常の
方法で作製した石膏成形型にアクリル系ポリマーとモノ
マーを混合したドウを充填した後、加熱重合する方法が
ある。ドウの充填方法としては、成形型を閉めた後でド
ウを注入する方法が、製作した義歯の咬合高径を狂わせ
ない方法として臨床的にも広く使用されている。その
際、モノマーの重合収縮を補う目的でドウを加圧した状
態で重合させ、アクリル床義歯の適合精度を上げる方法
が開発され公知となっている。ドウを加圧した状態で重
合するための方法としては、フラスコを樹脂の注入器に
取り付けたままで重合を行う方法が一般的である。
方法で作製した石膏成形型にアクリル系ポリマーとモノ
マーを混合したドウを充填した後、加熱重合する方法が
ある。ドウの充填方法としては、成形型を閉めた後でド
ウを注入する方法が、製作した義歯の咬合高径を狂わせ
ない方法として臨床的にも広く使用されている。その
際、モノマーの重合収縮を補う目的でドウを加圧した状
態で重合させ、アクリル床義歯の適合精度を上げる方法
が開発され公知となっている。ドウを加圧した状態で重
合するための方法としては、フラスコを樹脂の注入器に
取り付けたままで重合を行う方法が一般的である。
【０００３】しかし、この方法ではドウの重合が完了す
るまでフラスコを注入器に固定しておく必要があり、そ
の結果として義歯の生産性が低下する。また、生産性を
向上させる目的で、一度に多数のフラスコにドウを注入
できるシステム（コスモデンチャーシステム）が開発さ
れているが、装置が大型になり、高価格となっている。
るまでフラスコを注入器に固定しておく必要があり、そ
の結果として義歯の生産性が低下する。また、生産性を
向上させる目的で、一度に多数のフラスコにドウを注入
できるシステム（コスモデンチャーシステム）が開発さ
れているが、装置が大型になり、高価格となっている。
【０００４】また、文献（歯科材料・器械Ｖｏｌ．１
０，Ｎｏ３，１９９１）や特開平１−２５６９５４号公
報には、フラスコを注入器から外して重合させる方法と
して、フラスコにドウを注入後、フラスコを注入器から
取り出して、フラスコの注入口にボルトを締め込んでド
ウを加圧する方法が記載されている。しかし、この方法
はねじ込んだボルトの体積と製作する義歯の義歯床の体
積が変化する度にドウの圧力が変化し、いつも必要な圧
力が得られるとは限らないばかりでなく、重合後に硬化
した樹脂が螺子部に残り清掃に時間を要する欠点があ
る。
０，Ｎｏ３，１９９１）や特開平１−２５６９５４号公
報には、フラスコを注入器から外して重合させる方法と
して、フラスコにドウを注入後、フラスコを注入器から
取り出して、フラスコの注入口にボルトを締め込んでド
ウを加圧する方法が記載されている。しかし、この方法
はねじ込んだボルトの体積と製作する義歯の義歯床の体
積が変化する度にドウの圧力が変化し、いつも必要な圧
力が得られるとは限らないばかりでなく、重合後に硬化
した樹脂が螺子部に残り清掃に時間を要する欠点があ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡便な方法
で成形型に注入したアクリル系樹脂のドウの圧力を保ち
ながら重合し、アクリル床義歯の適合精度を向上するた
めの、アクリル床義歯の製作法を提供する。
で成形型に注入したアクリル系樹脂のドウの圧力を保ち
ながら重合し、アクリル床義歯の適合精度を向上するた
めの、アクリル床義歯の製作法を提供する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、フラスコに、
樹脂注入通路およびストッパー差し込み穴を有する注入
治具を設け、注入器から樹脂注入通路を通してフラスコ
内の義歯成形型にドウを注入した後、ストッパー差し込
み穴からストッパーを差し込んで樹脂注入通路を遮断し
て、義歯成形型に注入したアクリル系樹脂のドウの圧力
を保持した状態で、注入器からフラスコを取り出して重
合することを特徴とするアクリル床義歯の製作法に関す
る。
樹脂注入通路およびストッパー差し込み穴を有する注入
治具を設け、注入器から樹脂注入通路を通してフラスコ
内の義歯成形型にドウを注入した後、ストッパー差し込
み穴からストッパーを差し込んで樹脂注入通路を遮断し
て、義歯成形型に注入したアクリル系樹脂のドウの圧力
を保持した状態で、注入器からフラスコを取り出して重
合することを特徴とするアクリル床義歯の製作法に関す
る。
【０００７】注入治具やストッパーの材質は、アクリル
系樹脂が重合した時に注入治具やストッパーと強固に接
着せず、アクリル系樹脂のドウを注入する圧力に耐える
ものであれば特に限定するものではなく、例えばステン
レス鋼、アルミニウム、真鍮などの金属や高周波加熱装
置を使用する場合は、テトラフロロエチレンやポリアセ
タールなどの樹脂が使用できる。
系樹脂が重合した時に注入治具やストッパーと強固に接
着せず、アクリル系樹脂のドウを注入する圧力に耐える
ものであれば特に限定するものではなく、例えばステン
レス鋼、アルミニウム、真鍮などの金属や高周波加熱装
置を使用する場合は、テトラフロロエチレンやポリアセ
タールなどの樹脂が使用できる。
【０００８】注入治具やストッパーの形状、取り付け部
位などに関しても特に限定はされず、アクリル系樹脂の
ドウをフラスコに注入できて、そのドウの圧力を保った
ままで、フラスコを注入器から取り出して重合すること
ができればよい。例えば注入治具のフラスコへの取り付
け位置は、フラスコの蓋でも上下フラスコの分割面でも
よく、また固定式でも可撤式でもよい。また、ストッパ
ーは注入口とフラスコ内部の義歯成形型とを遮断する機
能を有していれば、注入治具のどの位置にあっても良
く、棒状でも板状でも良い。
位などに関しても特に限定はされず、アクリル系樹脂の
ドウをフラスコに注入できて、そのドウの圧力を保った
ままで、フラスコを注入器から取り出して重合すること
ができればよい。例えば注入治具のフラスコへの取り付
け位置は、フラスコの蓋でも上下フラスコの分割面でも
よく、また固定式でも可撤式でもよい。また、ストッパ
ーは注入口とフラスコ内部の義歯成形型とを遮断する機
能を有していれば、注入治具のどの位置にあっても良
く、棒状でも板状でも良い。
【０００９】以下に本発明で用いる注入治具を例示して
詳細を説明する。図１は、本発明例の注入治具２の断面
とストッパー６を示したものである。フラスコ上輪１
に、注入治具２が螺子で固定されている。注入治具２に
は、樹脂注通路４とストッパー６の差し込み穴３が付け
られている。ストッパー差し込み穴３とストッパー６の
径は、ストッパー６がストッパー差し込み穴３にしゅう
動して入るように調整されている。また、ストッパー６
には注入時の位置を示すストッパーの目印７とストッパ
ーの目印７を注入治具２の側面に合わせた時、樹脂注通
路４から注入される樹脂の流れを止めないための頸部６
−１が付けてある。
詳細を説明する。図１は、本発明例の注入治具２の断面
とストッパー６を示したものである。フラスコ上輪１
に、注入治具２が螺子で固定されている。注入治具２に
は、樹脂注通路４とストッパー６の差し込み穴３が付け
られている。ストッパー差し込み穴３とストッパー６の
径は、ストッパー６がストッパー差し込み穴３にしゅう
動して入るように調整されている。また、ストッパー６
には注入時の位置を示すストッパーの目印７とストッパ
ーの目印７を注入治具２の側面に合わせた時、樹脂注通
路４から注入される樹脂の流れを止めないための頸部６
−１が付けてある。
【００１０】図２は、歯科用フラスコ上輪１とフラスコ
下輪をボルト・ナットで固定し、フラスコ上輪１に注入
治具２を取り付け、更に注入治具２にストッパー６を差
し込んだ組み立て図である。図３は、ストッパーの形状
例である。８と９のストッパーは、樹脂注入時に注入治
具２の樹脂注入通路４とストッパー穴８−１、ストッパ
ー窪み９−１を合わせて樹脂を注入後、切り込み１０に
ドライバーなどを差し込んでストッパー８または９を９
０度回転させて、注入通路と義歯成形型とを遮断する棒
状タイプである。１１と１２は板状タイプの例で、１１
は樹脂注入後ストッパーを押し込んで、１２はストッパ
ーを左右に回転させて、注入通路と義歯成形型とを遮断
する。
下輪をボルト・ナットで固定し、フラスコ上輪１に注入
治具２を取り付け、更に注入治具２にストッパー６を差
し込んだ組み立て図である。図３は、ストッパーの形状
例である。８と９のストッパーは、樹脂注入時に注入治
具２の樹脂注入通路４とストッパー穴８−１、ストッパ
ー窪み９−１を合わせて樹脂を注入後、切り込み１０に
ドライバーなどを差し込んでストッパー８または９を９
０度回転させて、注入通路と義歯成形型とを遮断する棒
状タイプである。１１と１２は板状タイプの例で、１１
は樹脂注入後ストッパーを押し込んで、１２はストッパ
ーを左右に回転させて、注入通路と義歯成形型とを遮断
する。
【００１１】次に図によって、本発明の注入治具を使用
して義歯を製作する場合の一例を説明する。 （１）歯科の通例によって、蝋義歯をフラスコ下輪に一
次埋没する。 （２）スプルー用ワックスの一端を蝋義歯に固定し、他
端をフラスコ上輪１の開放部５の中央付近から出す。 （３）フラスコ上下輪をボルト・ナットで固定し、フラ
スコ上輪１の開放部５から二次埋没石膏を注入し、石膏
面をフラスコ上輪１の上端に合わせる。 （４）二次埋没石膏が硬化後、歯科の通法に従って脱
蝋、分離材の塗布を行う。 （５）フラスコ上下輪をボルト・ナットで再度固定し、
成形用石膏型を組み立てる。 （６）フラスコ上輪１の石膏と注入治具２の間にパッキ
ンを置き、注入治具２をねじ込んでフラスコ上輪１に固
定する。 （７）注入治具２のストッパー差し込み穴３にストッパ
ー６をストッパーの目印７まで差し込む。 （８）アクリル系樹脂のドウを注入器を使用して、樹脂
注入通路４から圧入する。 （９）注入完了後、ストッパー６をストッパーの目印７
方向の端が注入治具２の面と同一になるまで押し込んで
保圧する。 （１０）注入器からフラスコを外し、フラスコと一緒に
アクリル系樹脂のドウを、例えば電子レンジ等を用いて
高周波加熱硬化させる。義歯成形型内のドウは完全に硬
化するが、一方注入治具２に残存するドウはゴム状弾性
の状態であるため、注入治具２に残存するドウは樹脂注
入通路４、ストッパー６から容易に取り除くことができ
るので効率的である。 （１１）歯科の通法に従って、フラスコから製作した義
歯を取り出す。
して義歯を製作する場合の一例を説明する。 （１）歯科の通例によって、蝋義歯をフラスコ下輪に一
次埋没する。 （２）スプルー用ワックスの一端を蝋義歯に固定し、他
端をフラスコ上輪１の開放部５の中央付近から出す。 （３）フラスコ上下輪をボルト・ナットで固定し、フラ
スコ上輪１の開放部５から二次埋没石膏を注入し、石膏
面をフラスコ上輪１の上端に合わせる。 （４）二次埋没石膏が硬化後、歯科の通法に従って脱
蝋、分離材の塗布を行う。 （５）フラスコ上下輪をボルト・ナットで再度固定し、
成形用石膏型を組み立てる。 （６）フラスコ上輪１の石膏と注入治具２の間にパッキ
ンを置き、注入治具２をねじ込んでフラスコ上輪１に固
定する。 （７）注入治具２のストッパー差し込み穴３にストッパ
ー６をストッパーの目印７まで差し込む。 （８）アクリル系樹脂のドウを注入器を使用して、樹脂
注入通路４から圧入する。 （９）注入完了後、ストッパー６をストッパーの目印７
方向の端が注入治具２の面と同一になるまで押し込んで
保圧する。 （１０）注入器からフラスコを外し、フラスコと一緒に
アクリル系樹脂のドウを、例えば電子レンジ等を用いて
高周波加熱硬化させる。義歯成形型内のドウは完全に硬
化するが、一方注入治具２に残存するドウはゴム状弾性
の状態であるため、注入治具２に残存するドウは樹脂注
入通路４、ストッパー６から容易に取り除くことができ
るので効率的である。 （１１）歯科の通法に従って、フラスコから製作した義
歯を取り出す。
【００１２】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な方法で成形型に
注入したアクリル系樹脂ドウの圧力を保ちながら、アク
リル系樹脂を硬化させることができ、容易に適合性に優
れたアクリル床義歯を得ることができる。
注入したアクリル系樹脂ドウの圧力を保ちながら、アク
リル系樹脂を硬化させることができ、容易に適合性に優
れたアクリル床義歯を得ることができる。
【図１】ａ．断面図 ｂ．ストッパー
【図２】組み立て図
【図３】ストッパーの形状例
１ フラスコ上輪 ２ 注入治具 ３ ストッパー差し込み穴 ４ 樹脂注入通路 ６ ストッパー ６−１ ストッパーの頸部 ７ ストッパーの目印 ８、９ ストッパー ８−１ ストッパー穴 ９−１ ストッパー窪み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61C 13/14,13/01
Claims (3)
- 【請求項１】フラスコに、樹脂注入通路およびストッパ
ー差し込み穴を有する注入治具を設け、注入器から樹脂
注入通路を通してフラスコ内の義歯成形型にアクリル系
樹脂のドウを注入した後、ストッパー差し込み穴からス
トッパーを差し込んで樹脂注入通路を遮断して、義歯成
形型に注入したドウの圧力を保持した状態で、注入器か
らフラスコを取り出して重合することを特徴とするアク
リル床義歯の製作法。 - 【請求項２】 フラスコに、樹脂注入通路およびストッパ
ー差し込み穴を有する注入治具を設け、注入治具のスト
ッパー差し込み穴に樹脂注通路から注入される樹脂の流
れを止めないための頸部、ストッパー穴又は、ストッパ
ー窪みを有するストッパーを差し込み、注入器から樹脂
注入通路を通して、フラスコ内の義歯成形型にアクリル
系樹脂のドウを注入した後、義歯成形型に注入したドウ
の圧力を保持した状態で、注入器からフラスコを取り出
して重合することを特徴とするアクリル床義歯の製作
法。 - 【請求項３】 フラスコに、樹脂注入通路およびストッパ
ー差し込み穴を有する注入治具を設け、注入治具のスト
ッパー差し込み穴に樹脂注通路から注入される樹脂の流
れを止めないための頸部、ストッパー穴又は、ストッパ
ー窪みを有するストッパーを差し込み、注入器から樹脂
注入通路を通して、フラスコ内の義歯成形型にアクリル
系樹脂のドウを注入した後、ストッパーで注入通路と義
歯成形型とを遮断し、義歯成形型に注入したドウの圧力
を保持した状態で、注入器からフラスコを取り出して重
合することを特徴とするアクリル床義歯の製作法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26457393A JP3102614B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | アクリル床義歯の製作法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26457393A JP3102614B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | アクリル床義歯の製作法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07116179A JPH07116179A (ja) | 1995-05-09 |
| JP3102614B2 true JP3102614B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=17405172
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26457393A Expired - Fee Related JP3102614B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | アクリル床義歯の製作法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3102614B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-22 JP JP26457393A patent/JP3102614B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07116179A (ja) | 1995-05-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |