JP3102073B2 - 中空繊維を用いた培養器 - Google Patents
中空繊維を用いた培養器Info
- Publication number
- JP3102073B2 JP3102073B2 JP03200420A JP20042091A JP3102073B2 JP 3102073 B2 JP3102073 B2 JP 3102073B2 JP 03200420 A JP03200420 A JP 03200420A JP 20042091 A JP20042091 A JP 20042091A JP 3102073 B2 JP3102073 B2 JP 3102073B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow fiber
- hollow
- incubator
- fibers
- cells
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M25/00—Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
- C12M25/10—Hollow fibers or tubes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M29/00—Means for introduction, extraction or recirculation of materials, e.g. pumps
- C12M29/16—Hollow fibers
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は選択透過性を有する中空
繊維を用いた培養器に関するものである。
繊維を用いた培養器に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、有用産生物を得るために
細胞や細菌を増殖する際、中空繊維の内側に培養液(培
養成分や酸素)を流し、外側に細胞や細菌を付着させ、
中空繊維の壁を通して栄養素や代謝産物を供給あるいは
除去できる培養器(バイオリアクター)に関するもので
ある。
細胞や細菌を増殖する際、中空繊維の内側に培養液(培
養成分や酸素)を流し、外側に細胞や細菌を付着させ、
中空繊維の壁を通して栄養素や代謝産物を供給あるいは
除去できる培養器(バイオリアクター)に関するもので
ある。
【0003】
【従来の技術】透析や限外濾過などの選択透過性を有す
る中空繊維を用いた流体処理装置は、人工腎臓として広
く医療分野で使用されている。この中空繊維型(ホロフ
ァイバータイプ)の人工腎臓の膜の外側に細胞などを付
着または付着増殖させ培養器あるいは人工臓器(たとえ
ば人工肝臓)として使用することも広く行われている。
一般に中空繊維を用いた培養器では、多数の中空繊維を
集束して筒体に収納した構造となっている。しかしなが
ら、細胞などの培養に好適な疎水性素材(ポリメチルメ
タクリレート、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポ
リスルホン、ポリカーボネートなど)からなる中空繊維
を単に集束して筒体に収納した場合、筒体の中で中空繊
維同志が密着し、中空繊維の外側表面全体を細胞などの
増殖に有効に活用できない。すなわち、培養器としての
有効利用面積が低下し好ましくない。
る中空繊維を用いた流体処理装置は、人工腎臓として広
く医療分野で使用されている。この中空繊維型(ホロフ
ァイバータイプ)の人工腎臓の膜の外側に細胞などを付
着または付着増殖させ培養器あるいは人工臓器(たとえ
ば人工肝臓)として使用することも広く行われている。
一般に中空繊維を用いた培養器では、多数の中空繊維を
集束して筒体に収納した構造となっている。しかしなが
ら、細胞などの培養に好適な疎水性素材(ポリメチルメ
タクリレート、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポ
リスルホン、ポリカーボネートなど)からなる中空繊維
を単に集束して筒体に収納した場合、筒体の中で中空繊
維同志が密着し、中空繊維の外側表面全体を細胞などの
増殖に有効に活用できない。すなわち、培養器としての
有効利用面積が低下し好ましくない。
【0004】中空繊維同志の密着を避けるためにはたと
えば、特開昭53−35683号公報に記載された中空
繊維を1本または2本1組として、該中空繊維の外周に
他の線状物を螺旋状に巻回する方法が用いられている。
えば、特開昭53−35683号公報に記載された中空
繊維を1本または2本1組として、該中空繊維の外周に
他の線状物を螺旋状に巻回する方法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】中空繊維型培養器の普
及に伴い、小型で培養面積が大きく、培養効率が高いも
のが要求されてきた。また、バイオリアクターとして工
業的に使うために、培養面積が2〜10平方メートル以
上の大型培養器も求められている。
及に伴い、小型で培養面積が大きく、培養効率が高いも
のが要求されてきた。また、バイオリアクターとして工
業的に使うために、培養面積が2〜10平方メートル以
上の大型培養器も求められている。
【0006】このため、筒体の単位面積あたりの中空繊
維の収納本数を増やすため、前記特開昭53−3568
3号公報に記載された外周に螺旋状に巻回する線状物を
細くし培養器を小形化してきた。すなわち、中空繊維間
の間隙を小さくして、しかも収納する中空繊維の本数を
大幅に増加する方向となっている。この場合には培養器
の中心部には、培養する種細胞などが到達し難くなり、
外周部のみに細胞が増殖するような不均一さが生じ培養
効率が著しく低下する問題が生ずる。また、大面積培養
器を作製する面でも問題がある。すなわち、中空繊維の
周囲に巻回する線状物を細くすることによって、筒体の
端部近傍に硬化性液体材料を注入し管板を形成する際
に、前記硬化性液体材料が浸透できない部分が生じ、こ
の部分でシール洩れが生じるなどの不良品が増大し、生
産性を低下させるという課題を有するとともに、さら
に、中空繊維の外周に他の線状物を螺旋状に巻回する作
業および線状物が巻かれた中空繊維を数千本も集めて前
記筒体に収納する際に中空繊維の折れ曲り、ばらけ、切
断が生じやすく、これらの折れ曲り、切断が生じたもの
は不良品とせざるを得なく、ばらけが生じたものは極め
て精密に該ばらけを修復するか、収納作業を中断し、不
良品とせざるを得なく、生産性を低下させるという課題
を有していた。
維の収納本数を増やすため、前記特開昭53−3568
3号公報に記載された外周に螺旋状に巻回する線状物を
細くし培養器を小形化してきた。すなわち、中空繊維間
の間隙を小さくして、しかも収納する中空繊維の本数を
大幅に増加する方向となっている。この場合には培養器
の中心部には、培養する種細胞などが到達し難くなり、
外周部のみに細胞が増殖するような不均一さが生じ培養
効率が著しく低下する問題が生ずる。また、大面積培養
器を作製する面でも問題がある。すなわち、中空繊維の
周囲に巻回する線状物を細くすることによって、筒体の
端部近傍に硬化性液体材料を注入し管板を形成する際
に、前記硬化性液体材料が浸透できない部分が生じ、こ
の部分でシール洩れが生じるなどの不良品が増大し、生
産性を低下させるという課題を有するとともに、さら
に、中空繊維の外周に他の線状物を螺旋状に巻回する作
業および線状物が巻かれた中空繊維を数千本も集めて前
記筒体に収納する際に中空繊維の折れ曲り、ばらけ、切
断が生じやすく、これらの折れ曲り、切断が生じたもの
は不良品とせざるを得なく、ばらけが生じたものは極め
て精密に該ばらけを修復するか、収納作業を中断し、不
良品とせざるを得なく、生産性を低下させるという課題
を有していた。
【0007】本発明の目的は前記従来の技術における課
題を解消し、培養効率が高く、かつ中空繊維の充填密度
を上げても大面積品を作りやすい中空繊維を用いた培養
器を提供することにある。
題を解消し、培養効率が高く、かつ中空繊維の充填密度
を上げても大面積品を作りやすい中空繊維を用いた培養
器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の構成
は、中空繊維を用いた培養器において、前記中空繊維は
選択透過性を有し、該中空繊維1本または2本の周囲に
中空繊維とは異なる第1の線状物を螺旋状に巻回して単
位中空繊維素子が形成され、該単位中空繊維素子を4単
位以上集合させ周囲に中空繊維とは異なる第2の線状物
を螺旋状に巻回して中空繊維束が形成され、該中空繊維
束が5束以上筒体に収納されてなることを特徴とする中
空繊維を用いた培養器にある。
は、中空繊維を用いた培養器において、前記中空繊維は
選択透過性を有し、該中空繊維1本または2本の周囲に
中空繊維とは異なる第1の線状物を螺旋状に巻回して単
位中空繊維素子が形成され、該単位中空繊維素子を4単
位以上集合させ周囲に中空繊維とは異なる第2の線状物
を螺旋状に巻回して中空繊維束が形成され、該中空繊維
束が5束以上筒体に収納されてなることを特徴とする中
空繊維を用いた培養器にある。
【0009】本発明について、図面を用いて詳述する。
【0010】図面はすべて本発明にかかるものであり、
図1は本発明の中空繊維を用いた培養器の概略縦断面図
である。図2乃至図4は単位中空繊維素子の部分拡大斜
視図であり、図5は中空繊維束の部分拡大斜視図であ
る。図6は図5に示した中空繊維束を集合させた状態に
おける部分拡大斜視図である。
図1は本発明の中空繊維を用いた培養器の概略縦断面図
である。図2乃至図4は単位中空繊維素子の部分拡大斜
視図であり、図5は中空繊維束の部分拡大斜視図であ
る。図6は図5に示した中空繊維束を集合させた状態に
おける部分拡大斜視図である。
【0011】図1における1は筒体であり、該筒体1に
は細胞など流入口2、細胞など排出口3、培養液入口4
および培養液排出口5が設けられており、前記培養液流
入口4および培養液排出口5の近傍で中空繊維10の両
端が該中空繊維10を形成する中空繊維の端部の中空部
分が開放されている状態で管板6、7によって固着され
ている。8、9はヘッダーキャップを示す。
は細胞など流入口2、細胞など排出口3、培養液入口4
および培養液排出口5が設けられており、前記培養液流
入口4および培養液排出口5の近傍で中空繊維10の両
端が該中空繊維10を形成する中空繊維の端部の中空部
分が開放されている状態で管板6、7によって固着され
ている。8、9はヘッダーキャップを示す。
【0012】前記中空繊維10は図6に示す形態を有す
るが、該中空繊維10は次の方法で得られる。図2乃至
図4における11は中空繊維の単糸であり、12は第1
の線状物である。第1の線状物12は単糸11の周囲に
螺旋状に巻回されており、図2に示すように1本の単糸
に2本の第1の線状物12を交叉するように巻回しても
よく、図3に示すように1本の単糸に1本の第1の線状
物12を巻回してもよい。また、図4に示すように2本
の単糸に1本の第1の線状物12を巻回してもよい。
るが、該中空繊維10は次の方法で得られる。図2乃至
図4における11は中空繊維の単糸であり、12は第1
の線状物である。第1の線状物12は単糸11の周囲に
螺旋状に巻回されており、図2に示すように1本の単糸
に2本の第1の線状物12を交叉するように巻回しても
よく、図3に示すように1本の単糸に1本の第1の線状
物12を巻回してもよい。また、図4に示すように2本
の単糸に1本の第1の線状物12を巻回してもよい。
【0013】前記図2乃至図4に示すように中空繊維の
単糸11に第1の線状物12を螺旋状に巻回し単位中空
繊維素子Aが得る。
単糸11に第1の線状物12を螺旋状に巻回し単位中空
繊維素子Aが得る。
【0014】前記単位中空繊維素子Aは中空繊維の単糸
11が1本あるいは2本1組とする必要がある。これ
は、3本以上とすると第1の線状物12を螺旋状に巻回
した際に単位中空繊維素子Aの各単糸11同志が密着
し、この密着した部分には、細胞などが付着できず培養
率が低下するとともに、筒体の管板を形成する際に、硬
化性液体材料が浸透できないためのシール洩れを生じや
すく好ましくない。
11が1本あるいは2本1組とする必要がある。これ
は、3本以上とすると第1の線状物12を螺旋状に巻回
した際に単位中空繊維素子Aの各単糸11同志が密着
し、この密着した部分には、細胞などが付着できず培養
率が低下するとともに、筒体の管板を形成する際に、硬
化性液体材料が浸透できないためのシール洩れを生じや
すく好ましくない。
【0015】前記中空繊維は、たとえば、ポリメチルメ
タクリレート、セルロース、ポリアクリロニトリル、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコ
ール、シリコーン、ポリアミドなど、およびそれらを変
性した各種ポリマからなる。特に細胞などの培養には、
これらの中でも、疎水性素材が好ましく、さらに、細胞
の付着増殖には、たんぱく質の吸着が多い、ポリメチル
メタクリレートまたは、ポリメチルメタクリレートを主
成分とするポリマが好ましい。
タクリレート、セルロース、ポリアクリロニトリル、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコ
ール、シリコーン、ポリアミドなど、およびそれらを変
性した各種ポリマからなる。特に細胞などの培養には、
これらの中でも、疎水性素材が好ましく、さらに、細胞
の付着増殖には、たんぱく質の吸着が多い、ポリメチル
メタクリレートまたは、ポリメチルメタクリレートを主
成分とするポリマが好ましい。
【0016】本発明に用いられる中空繊維の単糸11は
一般的には内径100〜1,000クミロン、厚さ5〜
200ミクロンの範囲のものが好ましく用いられる。
一般的には内径100〜1,000クミロン、厚さ5〜
200ミクロンの範囲のものが好ましく用いられる。
【0017】前記の第1の線状物12は、たとえば、ポ
リエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミドなどの
フィラメントあるいは紡績糸などが好ましく用いられ、
セルロースアセテート、レーヨンなどのセルロース系繊
維、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニール、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリウレタン、絹、綿などの繊維も目
的・用途に応じて用いられる。
リエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミドなどの
フィラメントあるいは紡績糸などが好ましく用いられ、
セルロースアセテート、レーヨンなどのセルロース系繊
維、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニール、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリウレタン、絹、綿などの繊維も目
的・用途に応じて用いられる。
【0018】該第1の線状物12は比較的嵩高性があ
り、かつ伸縮性がある捲縮繊維、加工糸、紡績糸などが
好ましく用いられ、前記の中空繊維単糸11の太さ、剛
直性などの特性および第1の線状物12自体の嵩高性、
伸縮性などの特性によって適宜選択されるが、好ましく
は、前記中空繊維の単糸11よりも細い線状物であり前
記単糸11の外径の20分の1乃至2分の1の外径を有
する線状物である。20分の1よりも細い場合、単糸1
1に螺旋状に巻回された第1の線状物と次いで螺旋状に
巻回された第1の線状物との間で単糸11が隣接する単
糸と密着してしまうことがあり、培養効率が低下するこ
とがあり、一方、2分の1よりも太いと単糸11と隣接
する単糸との間隔が必要以上広くなり一定の筒体に対し
て用いる単糸数が少なくなり容積あたりの培養効率が低
下することがある。
り、かつ伸縮性がある捲縮繊維、加工糸、紡績糸などが
好ましく用いられ、前記の中空繊維単糸11の太さ、剛
直性などの特性および第1の線状物12自体の嵩高性、
伸縮性などの特性によって適宜選択されるが、好ましく
は、前記中空繊維の単糸11よりも細い線状物であり前
記単糸11の外径の20分の1乃至2分の1の外径を有
する線状物である。20分の1よりも細い場合、単糸1
1に螺旋状に巻回された第1の線状物と次いで螺旋状に
巻回された第1の線状物との間で単糸11が隣接する単
糸と密着してしまうことがあり、培養効率が低下するこ
とがあり、一方、2分の1よりも太いと単糸11と隣接
する単糸との間隔が必要以上広くなり一定の筒体に対し
て用いる単糸数が少なくなり容積あたりの培養効率が低
下することがある。
【0019】前記単糸11に巻回する第1の線状物12
の巻数は、培養器の大きさや中空繊維の充填密度などに
よって選択されるが、単糸11の長さ10mmあたり0.
1乃至20.0回の螺旋状回数とすることが好ましく、
より好ましくは0.25乃至4.0回の螺旋状巻回数と
する。
の巻数は、培養器の大きさや中空繊維の充填密度などに
よって選択されるが、単糸11の長さ10mmあたり0.
1乃至20.0回の螺旋状回数とすることが好ましく、
より好ましくは0.25乃至4.0回の螺旋状巻回数と
する。
【0020】前記の第1の線状物12の螺旋巻回数が少
ないと単糸11の表面が隣接する単糸の表面と密着しや
すく、螺旋巻回数が多すぎるとそれだけ単糸11の表面
を覆うため、有効培養面積が減少することになる。
ないと単糸11の表面が隣接する単糸の表面と密着しや
すく、螺旋巻回数が多すぎるとそれだけ単糸11の表面
を覆うため、有効培養面積が減少することになる。
【0021】前記のように第2図乃至第4図に示した単
位中空繊維素子Aは4単位以上が集合され次いで第5図
に示すように集合された単位中空繊維素子群の周囲に第
2の線状物13を螺旋状に巻回して空中繊維束Bを形成
する。
位中空繊維素子Aは4単位以上が集合され次いで第5図
に示すように集合された単位中空繊維素子群の周囲に第
2の線状物13を螺旋状に巻回して空中繊維束Bを形成
する。
【0022】前記中空繊維束Bを形成する際に用いられ
る第2の線状物13は前記第1の線状物12と同様、た
とえばポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミ
ドなどのフィラメントあるいは紡績糸などが好ましく用
いられ、セルロース、アセテート、レーヨンなどのセル
ロース系繊維、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニー
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリウレタン、絹、綿など
の繊維も培養される細胞などの特性に応じて選択使用さ
れる。
る第2の線状物13は前記第1の線状物12と同様、た
とえばポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミ
ドなどのフィラメントあるいは紡績糸などが好ましく用
いられ、セルロース、アセテート、レーヨンなどのセル
ロース系繊維、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニー
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリウレタン、絹、綿など
の繊維も培養される細胞などの特性に応じて選択使用さ
れる。
【0023】前記第2の線状物13は前記単糸11の太
さ、剛直性などの特性および第2の線状物13自体の嵩
高性、伸縮性などの特性によって適宜選択される。
さ、剛直性などの特性および第2の線状物13自体の嵩
高性、伸縮性などの特性によって適宜選択される。
【0024】前記第2の線状物13は、通常、前記中空
繊維の単糸11の外径の50分の1乃至2倍の外径を有
する。第2の線状物13の外径が単糸11の外径よりも
50分の1よりも細い場合は第2の線状物13が細す
ぎ、中空繊維束Bを集合して筒体に収納した場合中空繊
維束Bと隣接する中空繊維束との間の空隙がなくなり筒
体の端部近傍に硬化性液体材料を注入し管板を形成する
際に、前記硬化性液体材料が浸透できなく、この部分で
シール洩れを生じることがある。
繊維の単糸11の外径の50分の1乃至2倍の外径を有
する。第2の線状物13の外径が単糸11の外径よりも
50分の1よりも細い場合は第2の線状物13が細す
ぎ、中空繊維束Bを集合して筒体に収納した場合中空繊
維束Bと隣接する中空繊維束との間の空隙がなくなり筒
体の端部近傍に硬化性液体材料を注入し管板を形成する
際に、前記硬化性液体材料が浸透できなく、この部分で
シール洩れを生じることがある。
【0025】一方、2倍よりも太い中空繊維束Bと隣接
する中空繊維束との間隔が不必要に広くなり、一定の筒
体に対して用いる単糸数がそれだけ少なくなり、培養効
率が低下することになる。
する中空繊維束との間隔が不必要に広くなり、一定の筒
体に対して用いる単糸数がそれだけ少なくなり、培養効
率が低下することになる。
【0026】前記第1の線状物および第2の線状物の巻
回方向はS方向および/またはZ方向に任意に選択しう
る。
回方向はS方向および/またはZ方向に任意に選択しう
る。
【0027】前記中空繊維束Bは単位中空繊維素子Aを
4本以上集合して第2の線状物13を螺旋巻回して形成
されるが、この場合単位中空繊維素子Aを4本以上集合
させる。該単位中空繊維素子Aが3本の場合、実質的に
中空繊維束Bとした効果が小さく、2本の場合は実質的
に中空繊維束Bとした効果が認められなく、他の中空繊
維束と一緒に筒体に収納する際に中空繊維束が一括して
折れ曲り、ばらけが生じ、筒体への中空繊維束の収納作
業を円滑に行うことができないばかりか不良製品を多発
する。
4本以上集合して第2の線状物13を螺旋巻回して形成
されるが、この場合単位中空繊維素子Aを4本以上集合
させる。該単位中空繊維素子Aが3本の場合、実質的に
中空繊維束Bとした効果が小さく、2本の場合は実質的
に中空繊維束Bとした効果が認められなく、他の中空繊
維束と一緒に筒体に収納する際に中空繊維束が一括して
折れ曲り、ばらけが生じ、筒体への中空繊維束の収納作
業を円滑に行うことができないばかりか不良製品を多発
する。
【0028】前記単位中空繊維素子Aは単糸を2,00
0〜100,000本筒体に収納する場合、単位中空繊
維素子を4〜1,000本、好ましくは10〜500
品、さらに好ましくは20〜250本集合して、第2の
線状物を螺旋巻回し中空繊維束Bを形成する。
0〜100,000本筒体に収納する場合、単位中空繊
維素子を4〜1,000本、好ましくは10〜500
品、さらに好ましくは20〜250本集合して、第2の
線状物を螺旋巻回し中空繊維束Bを形成する。
【0029】前記の中空繊維束Bは第6図に示すように
5束以上集合され筒体に収納される。前記中空繊維束B
が4束以下の場合、筒体に収納した際、中空繊維束と中
空繊維束との間あるいは中空繊維束と筒体内壁との間に
大きな空隙が生じ好ましくない。 前記の中空繊維束B
は5束以上集合されるが、集合された各中空繊維束Bに
用いられる単位中空繊維素子Aの集合数は一定でもよ
く、異なる集合数からなる中空繊維束Bを集合させて用
いてもよい。
5束以上集合され筒体に収納される。前記中空繊維束B
が4束以下の場合、筒体に収納した際、中空繊維束と中
空繊維束との間あるいは中空繊維束と筒体内壁との間に
大きな空隙が生じ好ましくない。 前記の中空繊維束B
は5束以上集合されるが、集合された各中空繊維束Bに
用いられる単位中空繊維素子Aの集合数は一定でもよ
く、異なる集合数からなる中空繊維束Bを集合させて用
いてもよい。
【0030】前記のごとく選択透過性を有する中空繊維
の単糸を1本あるいは2本1組とし、その単糸の周囲に
中空繊維とは異なる第1の線状物を巻回して単位中空繊
維素子を形成し、該単位中空繊維素子を4本以上集合し
て前記の中空繊維とは異なる第2の線状物を巻回して中
空繊維束を形成し、該中空繊維束を5束以上集合して筒
体に収納することにより、該収納作業時の中空繊維の折
れ曲り、ばらけを減少あるいは全く生じさせることな
く、中空繊維の切断をなくし、不良品の発生を著しく減
少し得るとともに、中空繊維を筒体に収納する作業を著
しく容易となし、品質および生産性を向上しうる。
の単糸を1本あるいは2本1組とし、その単糸の周囲に
中空繊維とは異なる第1の線状物を巻回して単位中空繊
維素子を形成し、該単位中空繊維素子を4本以上集合し
て前記の中空繊維とは異なる第2の線状物を巻回して中
空繊維束を形成し、該中空繊維束を5束以上集合して筒
体に収納することにより、該収納作業時の中空繊維の折
れ曲り、ばらけを減少あるいは全く生じさせることな
く、中空繊維の切断をなくし、不良品の発生を著しく減
少し得るとともに、中空繊維を筒体に収納する作業を著
しく容易となし、品質および生産性を向上しうる。
【0031】
実施例1 外径240ミクロン、内径200ミクロンの人工腎臓用
ポリメチルメタクリレート系中空繊維2本の回りに外径
72ミクロンのポリエステルの加工糸(第1の線状物)
を中空繊維10mmに対し0.5回の巻数でZ方向に螺旋
巻回して単位中空繊維素子を得、該中空繊維素子を24
単位集合し、その回りに外径56ミクロンのポリエステ
ル加工糸(第2の線状物)を中空繊維素子の束10mmに
対し0.5回の巻数でS方向に螺旋巻回して中空繊維束
を得た。該中空繊維束を344束まとめて、長さ248
mm、内径45mmの筒体に収納し、該筒体の両端部に仮の
キャップをつけて、1,600回/分の回転遠心力の場
で流入口からポリウレタンを流込みしかるのち該ポリウ
レタンを固化させた。
ポリメチルメタクリレート系中空繊維2本の回りに外径
72ミクロンのポリエステルの加工糸(第1の線状物)
を中空繊維10mmに対し0.5回の巻数でZ方向に螺旋
巻回して単位中空繊維素子を得、該中空繊維素子を24
単位集合し、その回りに外径56ミクロンのポリエステ
ル加工糸(第2の線状物)を中空繊維素子の束10mmに
対し0.5回の巻数でS方向に螺旋巻回して中空繊維束
を得た。該中空繊維束を344束まとめて、長さ248
mm、内径45mmの筒体に収納し、該筒体の両端部に仮の
キャップをつけて、1,600回/分の回転遠心力の場
で流入口からポリウレタンを流込みしかるのち該ポリウ
レタンを固化させた。
【0032】次いで、前記筒体の両端部からはみだして
いるポリウレタンおよび中空繊維束の端部近傍を切断し
て中空繊維の中空部分を開放し、ヘッダーキャップを取
付けて第1図に示す本発明にかかる培養器を得た。
いるポリウレタンおよび中空繊維束の端部近傍を切断し
て中空繊維の中空部分を開放し、ヘッダーキャップを取
付けて第1図に示す本発明にかかる培養器を得た。
【0033】該培養器10,000本について1,00
0mmHgの加圧空気を用いて漏洩検査を行った結果28本
の不良品が発生していた。それらの不良品について原因
を追及した結果筒体に中空繊維束を充填する際に筒体の
内壁および筒体端部に接触したことによる単純作業ミス
に基づく折れ糸、切れ糸に起因するものであり、ポリウ
レタン管板部のシール洩れは全く見られなかった。この
培養器の中空繊維外表面の面積、すなわち、培養面積は
2.4平方メートルである。
0mmHgの加圧空気を用いて漏洩検査を行った結果28本
の不良品が発生していた。それらの不良品について原因
を追及した結果筒体に中空繊維束を充填する際に筒体の
内壁および筒体端部に接触したことによる単純作業ミス
に基づく折れ糸、切れ糸に起因するものであり、ポリウ
レタン管板部のシール洩れは全く見られなかった。この
培養器の中空繊維外表面の面積、すなわち、培養面積は
2.4平方メートルである。
【0034】実施例2 実施例1と同じ人工腎臓用ポリメタクリレート系中空繊
維2本の回りに56ミクロンのポリエステル加工糸(第
1の線状物)を中空繊維10mmに対し0.56回の巻数
でZ方向に螺旋巻回して単位中空繊維素子とし、該単位
中空繊維素子を24単位まとめて、その回りに同じ88
ミクロンのポリエステル加工糸(第2の線状物)を10
mmに対し0.33回の巻数でZ方向に螺旋巻回して中空
繊維を得た。しかるのち、該中空繊維束を688束集合
し、長さ248mm、内径63mmの筒体に収納したのち、
実施例1と同じ方法で管板を形成するとともに中空繊維
の中空部分を開放した。得られた培養器1,000本に
ついて実施例1と同様の漏洩検査の結果、不良品が12
本発生したがその原因はすべて折れ糸、切れ糸に起因す
るものであり、管板でのシール洩れは見られなかった。
この培養器の培養面積は4.8平方メートルである。
維2本の回りに56ミクロンのポリエステル加工糸(第
1の線状物)を中空繊維10mmに対し0.56回の巻数
でZ方向に螺旋巻回して単位中空繊維素子とし、該単位
中空繊維素子を24単位まとめて、その回りに同じ88
ミクロンのポリエステル加工糸(第2の線状物)を10
mmに対し0.33回の巻数でZ方向に螺旋巻回して中空
繊維を得た。しかるのち、該中空繊維束を688束集合
し、長さ248mm、内径63mmの筒体に収納したのち、
実施例1と同じ方法で管板を形成するとともに中空繊維
の中空部分を開放した。得られた培養器1,000本に
ついて実施例1と同様の漏洩検査の結果、不良品が12
本発生したがその原因はすべて折れ糸、切れ糸に起因す
るものであり、管板でのシール洩れは見られなかった。
この培養器の培養面積は4.8平方メートルである。
【0035】実施例3 本発明の培養器を用いてヒトグリオーマ細胞株の培養を
行った。培養には10%牛胎児血清(ギブコ社製)を添
加したダルベッコ改良イーグル培地に2%L−グルタミ
ンを添加したものを用いた。接着した細胞の剥離は緩衝
化生理食塩水液で洗浄後、0.25%トリプシンを加え
て行い、トリパンブルー染色法で細胞数を計測した。
行った。培養には10%牛胎児血清(ギブコ社製)を添
加したダルベッコ改良イーグル培地に2%L−グルタミ
ンを添加したものを用いた。接着した細胞の剥離は緩衝
化生理食塩水液で洗浄後、0.25%トリプシンを加え
て行い、トリパンブルー染色法で細胞数を計測した。
【0036】ヒトグリオーマ細胞の保存アンプル(約
2.5×106 個細胞)を開封し、カルチャーフラスコ
で増殖させた後、ファルマシア社製0.5%cytod
ex−1を含む培地を入れたミニジャーに接種し、37
℃、pH7.2で培養し約2.4×108 個のシードを
得た。
2.5×106 個細胞)を開封し、カルチャーフラスコ
で増殖させた後、ファルマシア社製0.5%cytod
ex−1を含む培地を入れたミニジャーに接種し、37
℃、pH7.2で培養し約2.4×108 個のシードを
得た。
【0037】中空繊維培養器の培養液排出口と培養液流
入口の間に循環ポンプ、培養液貯槽、酸素富化装置をお
き、培養液を50〜500ml/minで循環できるように
した。細胞等ど流入口からペリスタポンプで血清を補給
し、細胞等ど排出口からは、細胞産生物(本実施例では
グリオーマ間集細胞外マトリックスたんぱく質)を回収
するバイオリアクターシステムを組立てた。
入口の間に循環ポンプ、培養液貯槽、酸素富化装置をお
き、培養液を50〜500ml/minで循環できるように
した。細胞等ど流入口からペリスタポンプで血清を補給
し、細胞等ど排出口からは、細胞産生物(本実施例では
グリオーマ間集細胞外マトリックスたんぱく質)を回収
するバイオリアクターシステムを組立てた。
【0038】実施例1の培養面積2.4平方メートルの
培養器に約1.0×108 個のシードを接種し、37℃
でCO2 /重炭酸ソーダを系でpH7.2にコントロー
ルした。細胞増殖に合わせ、培養液循環速度を調節し、
グルコース、乳酸、アンモニアを測定して増殖の最適化
を図った。
培養器に約1.0×108 個のシードを接種し、37℃
でCO2 /重炭酸ソーダを系でpH7.2にコントロー
ルした。細胞増殖に合わせ、培養液循環速度を調節し、
グルコース、乳酸、アンモニアを測定して増殖の最適化
を図った。
【0039】培養10日目に増殖を止め、トリプシンを
加え細胞を剥離させ、血清を含んだ新しい培地約1リッ
トルで細胞を回収し、細胞数を計測した結果、約1.8
×109 個の細胞を回収することができた。
加え細胞を剥離させ、血清を含んだ新しい培地約1リッ
トルで細胞を回収し、細胞数を計測した結果、約1.8
×109 個の細胞を回収することができた。
【0040】同一の条件で、比較例1で作製した培養面
積2.4平方メートルの培養器を使い培養した結果で
は、回収された細胞は約1.3×109 個であった。
積2.4平方メートルの培養器を使い培養した結果で
は、回収された細胞は約1.3×109 個であった。
【0041】比較例1 外径240ミクロン、内径200ミクロンの人工腎臓用
ポリメチルメタクリレート系中空繊維2本の回りに外径
72ミクロンのポリエステル加工糸を中空繊維10mmに
対し0.5回の巻数でZ方向に螺旋巻回して単位中空繊
維素子を得、該単位中空繊維素子を8,256単位集合
し、長さ248mm、内径45mmの筒体に収納し、実施例
1と同じ方法で培養器を得た。
ポリメチルメタクリレート系中空繊維2本の回りに外径
72ミクロンのポリエステル加工糸を中空繊維10mmに
対し0.5回の巻数でZ方向に螺旋巻回して単位中空繊
維素子を得、該単位中空繊維素子を8,256単位集合
し、長さ248mm、内径45mmの筒体に収納し、実施例
1と同じ方法で培養器を得た。
【0042】該培養器10,000本について1,00
0mmHgの加圧空気を用いて漏洩検査を行った結果、14
3本の不良品が発生していた。それらの不良品について
原因を追及した結果、折れ糸、切れ糸に起因するものが
96本、ポリウレタンで形成された管板の一部で中空繊
維4本が密着したため、これらの中空繊維間にポリウレ
タンが注入されずシール洩れとなったものが47本であ
った。培養面積は2.4平方メートルである。
0mmHgの加圧空気を用いて漏洩検査を行った結果、14
3本の不良品が発生していた。それらの不良品について
原因を追及した結果、折れ糸、切れ糸に起因するものが
96本、ポリウレタンで形成された管板の一部で中空繊
維4本が密着したため、これらの中空繊維間にポリウレ
タンが注入されずシール洩れとなったものが47本であ
った。培養面積は2.4平方メートルである。
【0043】比較例2 実施例1と同じ人工腎臓用ポリメタクリレート系中空繊
維2本の回りに56ミクロンのポリエステル加工糸を中
空繊維10mmに対し0.56回の巻数でZ方向に螺旋巻
回して単位中空繊維素子とし、該単位中空繊維素子を1
6,800単位集合し、長さ248mm、内径63mmの筒
体に収納したのち実施例1と同じ方法で管板を形成する
とともに中空繊維の中空部分を開放した。得られた培養
器1,000本について実施例1と同様の漏洩検査の結
果不良品が182本発生した。それらの不良品について
原因を追及した結果、折れ糸、切れ糸に起因するものが
48本、ポリウレタンで形成された管板の一部でポリウ
レタンが注入されずシール洩れとなったものが134本
であった。なお、この培養器の培養面積は4.9平方メ
ートルである。
維2本の回りに56ミクロンのポリエステル加工糸を中
空繊維10mmに対し0.56回の巻数でZ方向に螺旋巻
回して単位中空繊維素子とし、該単位中空繊維素子を1
6,800単位集合し、長さ248mm、内径63mmの筒
体に収納したのち実施例1と同じ方法で管板を形成する
とともに中空繊維の中空部分を開放した。得られた培養
器1,000本について実施例1と同様の漏洩検査の結
果不良品が182本発生した。それらの不良品について
原因を追及した結果、折れ糸、切れ糸に起因するものが
48本、ポリウレタンで形成された管板の一部でポリウ
レタンが注入されずシール洩れとなったものが134本
であった。なお、この培養器の培養面積は4.9平方メ
ートルである。
【0044】
【発明の効果】本発明によると、選択透過性を有する中
空繊維の単糸を1本あるいは2本1組とし、その単糸の
周囲に中空繊維とは異なる第1の線状物を巻回して単位
中空繊維素子を形成し、該単位中空繊維素子を4本以上
集合して前記中空繊維とは異なる第2の線状物を巻回し
て中空繊維束を形成し、該中空繊維束を5束以上集合し
て筒体に収納することにより、該収納作業時の中空繊維
の折れ曲り、ばらけを減少あるいは全く生じさせること
なく、中空繊維の切断をなくし、特にシール洩れによる
不良品の発生を著しく減少しうるとともに、中空繊維を
筒体に収納する作業を著しく容易となし、品質および生
産性を向上しうる。
空繊維の単糸を1本あるいは2本1組とし、その単糸の
周囲に中空繊維とは異なる第1の線状物を巻回して単位
中空繊維素子を形成し、該単位中空繊維素子を4本以上
集合して前記中空繊維とは異なる第2の線状物を巻回し
て中空繊維束を形成し、該中空繊維束を5束以上集合し
て筒体に収納することにより、該収納作業時の中空繊維
の折れ曲り、ばらけを減少あるいは全く生じさせること
なく、中空繊維の切断をなくし、特にシール洩れによる
不良品の発生を著しく減少しうるとともに、中空繊維を
筒体に収納する作業を著しく容易となし、品質および生
産性を向上しうる。
【0045】さらに、本発明にかっかる培養器で細胞な
どの培養を行うと、種細胞が中空繊維の外表面全体にほ
ぼ均一に付着し得るため細胞などの増殖量が大幅に増加
し、バイオリアクターとしての性能が大幅に向上する。
どの培養を行うと、種細胞が中空繊維の外表面全体にほ
ぼ均一に付着し得るため細胞などの増殖量が大幅に増加
し、バイオリアクターとしての性能が大幅に向上する。
【図1】本発明の中空繊維を用いた培養器の1例の概略
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】単位中空繊維素子の部分拡大斜視図である。
【図3】単位中空繊維素子の部分拡大斜視図である。
【図4】単位中空繊維素子の部分拡大斜視図である。
【図5】中空繊維束の部分拡大斜視図である。
【図6】図5に示した中空繊維束を集合させた状態にお
ける部分拡大斜視図である。
ける部分拡大斜視図である。
1.……筒体容器、 2.……細胞等流入口、 3.……細胞等排出口、 4.……培養液流入口、 5.……培養液排出口、 6、7.…管板、 8、9.…ヘッダーキャップ、 10.…中空繊維、 11.…単糸、 12.…第1の線状物、 13.…第2の線状物、 A.……単位中空繊維素子、 B.……中空繊維束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00 - 3/06
Claims (2)
- 【請求項1】 中空繊維を用いた細胞などの培養器にお
いて、前記中空繊維は選択透過性を有し、該中空繊維1
本または2本の周囲に中空繊維とは異なる第1の線状物
を螺旋状に巻回して単位中空繊維素子が形成され、該単
位中空繊維素子を4単位以上集合させた周囲に中空繊維
とは異なる第2の線状物を螺旋状に巻回して中空繊維束
が形成され、該中空繊維束が5束以上筒体に収納されて
なることを特徴とする中空繊維を用いた培養器。 - 【請求項2】 中空繊維がポリメチルメタクリレートま
たはポリメチルメタクリレートを主成分とするポリマか
らなることを特徴とする請求項1記載の中空繊維を用い
た培養器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03200420A JP3102073B2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 中空繊維を用いた培養器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03200420A JP3102073B2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 中空繊維を用いた培養器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0541979A JPH0541979A (ja) | 1993-02-23 |
JP3102073B2 true JP3102073B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=16424015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03200420A Expired - Fee Related JP3102073B2 (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 中空繊維を用いた培養器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3102073B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200484677Y1 (ko) * | 2015-09-01 | 2017-10-16 | 신용문 | 제면기 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210138976A (ko) * | 2020-05-13 | 2021-11-22 | 아주대학교산학협력단 | 중공섬유와 나노섬유로 만들어진 나노시트 복합체를 이용한 바이오리액터 |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP03200420A patent/JP3102073B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200484677Y1 (ko) * | 2015-09-01 | 2017-10-16 | 신용문 | 제면기 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0541979A (ja) | 1993-02-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1788073B1 (en) | Porous sheet member for cell culture and, utilizing the same, bioreactor and culturing method | |
US4391912A (en) | Cell cultivation method and floating animal cell culture unit for the same | |
US5079168A (en) | Cell culture apparatus | |
JPS6212992B2 (ja) | ||
GB1514906A (en) | Cell culture reactor and method | |
JPH0728722B2 (ja) | バイオリアクター装置 | |
JP2002112763A (ja) | 細胞培養容器 | |
EP0220650A2 (en) | Method and device for culturing cells | |
US5286646A (en) | Method for mammalian cell culture | |
CN105505775A (zh) | 一种体外肝支持系统 | |
JP3102073B2 (ja) | 中空繊維を用いた培養器 | |
JP5727174B2 (ja) | 細胞培養用中空糸モジュールおよび細胞培養方法 | |
JP2020171241A (ja) | バイオリアクタ、細胞培養装置及び細胞培養方法 | |
WO1997025080A1 (en) | Surface treatment for micro-conduits employed in blood heat exchange system | |
CN101294136A (zh) | 生物人工肝细胞生长组件、人工肝反应器及其制备方法 | |
JP3026516B2 (ja) | 細胞培養器 | |
EP1460127A1 (en) | Bioreactor, particularly for bioartificial organs | |
US20030077816A1 (en) | Bioreactor and method for using | |
CN201180139Y (zh) | 一种保持有效层间距的人工肝反应器 | |
CA2241844C (en) | Mesh spacer for heat exchanger | |
JP2675408B2 (ja) | 中空糸膜型バイオリアクター | |
JPS6125476A (ja) | 中空糸分散充填細胞培養器 | |
WO2000012676A9 (en) | Bioreactor and method therefor | |
JP2007202430A (ja) | 細胞培養用中空糸束モジュール | |
JPS62155858A (ja) | 中空糸モジユ−ル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |