JP3102016U - 消臭並びに吸油吸水性エプロン - Google Patents

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Abstract

【課題】 被着係止及び剥除が簡便で食事に伴い発生する臭気の確実な消臭と飛散付着や滴下並びに零れによる油脂分や汁液を確実に吸油吸水して着衣への臭気付着防止並びに汚損防止のなしえる消臭並びに吸油吸水性エプロンを提供する。
【解決手段】
衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙の一側面に、平均粒径が60μm以下で比表面積が80m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が250mg以上の人工ゼオライト粉体が少なくとも10g/m以上の塗着重量割合で透気透湿塗着剤により塗着された人工ゼオライト塗着紙を素地として用い、全体形状が長方形状でその上辺中央には弧形状に切欠された首保持部が形成され、且上辺の対称的位置の裏側面には所要の形状と面積割合で粘着剤が塗着された係止部が形成された構造の消臭並びに吸油吸水性エプロン。
【選択図】 図2

Description

本考案は食事や給食或いは授乳時等において発生する臭気を消臭し、且飛散し滴下する油脂や汁液による着衣の汚損防止のなしえる消臭及び吸油吸水性エプロンに関する。
近年では生活水準の向上とともに、食生活も外食化や中食化へと移行しつつあり、且その食事内容も高級化やグルメ化指向に加えて、対面調理所謂オープンクッキングやセルフ調理等の多様な調理手段も積極的に利用されている状況にある。
ところで高級フランス料理店や中華料理店等では従来儀式やパーティ、観劇或いは特別な接待等専ら正装着用の利用客に利用されてきたため、これら正装着衣の汚損を防止するうえからもリネン等の麻織物による高価なナフキンが用いられていたものの、該ナフキンは特段の係止手段もなく且比較的多重なため使用時における滑落も多く使い勝手が極めて悪いばかりか、使用毎に回収し洗浄、乾燥を施す必要があるためにその維持コストは多大なものとなっていた。
これがため現状では高級フランス料理店や中華料理店はもとより、天ぷらを初めステーキや焼肉店等油脂分の多い食事が提供される店舗においては、油脂分の飛散やつけダレの滴下等による着衣の汚損を防止するうえから、その坪量が略30乃至40g/m程度の衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙を略長方形状に裁断のうえ、その上辺両側より細幅状の紙テープを延出させた所謂紙エプロンが専ら使用されている。
然るにかかる現状の紙エプロンは食事時の飛散する油脂分や汁液の滴下に際しては速かに吸油や吸水がなされるものの、使用される衛生用紙若しくは家庭用薄用紙は吸油容量や吸水容量が極めて小さなため、吸油吸水された油脂分や汁液が短時に紙エプロンを浸透し着衣の汚損が惹起されるばかりか、特にステーキや焼肉の如き玉葱やニンニク等の臭気の強い食材が使用される場合にはこれら臭気も着衣に付着浸透するため、これら事由からとりわけ和服の着用者には忌避されている結果ともなっている。
加えて現状の紙エプロンは係止手段として細幅状の紙テープを結縛させるものであって、十分な結縛のために力を加えると容易に破断するばかりか、薄い紙テープ状のため老人や子供等には結縛が至難である等の問題も抱えている。
他方今日においては高齢化社会とともに要介護者が急速に増加しつつあり、且これら要介護者は介護施設や病院はもとより在宅要介護者においても介護食の摂取は極めて重要な問題であるものの、要介護者個々の咀嚼能力や嚥下能力はそれぞれに異なり、且介護食の摂取に際しての給仕要員も著しく限定されるため、それぞれの要介護者の食い散らかしや食い零しが激しく、これらが着衣やシーツ或いはベッド生地等に付着浸透し、而も温暖な室温とも相俟って腐敗や変性がなされて異臭を発生し、更には細菌類の繁殖が増長されて極めて非衛生的環境ともなっている。
加えて幼児における授乳或いは離乳食の摂取時にも、乳幼児の咀嚼能力や嚥下能力も薄弱なため乳汁や離乳食の滴下や零れが多発し、これらが着衣等に付着し臭気の発生や細菌類の繁殖を増長し著しく非衛生的環境となっている問題をも内在している。
考案者はかかる実情に鑑み研究を重ねた結果、衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙は廃棄性に優れるばかりか極めて薄く軽量で安価なうえ塗着性にも優れることを初め、人工ゼオライト粉体は比表面積が極めて大きく臭気やガス等の吸着容量並びに油脂分や水分の吸油吸水容量が大きく、且油脂分に対しては選択的な吸油性を保持すること、及び触媒作用を保持するため強い塩基置換性を付与せしむることにより吸着した臭気やガス等を分解消臭並びに分解消去しえること、或いは該人工ゼオライト粉体を水溶性塗着成分に気泡剤を配合してなる透気透湿塗着剤により塗着し且加熱乾燥を施すことにより、人工ゼオライト粉体の吸着性や吸油吸水性を十分に発揮させる塗着がなしえることを究明し本考案に至った。
本考案は被着係止及び剥除が簡便で食事に伴い発生する臭気の確実な消臭と、飛散滴下する油脂分や汁液等の水分を確実に吸油吸水して着衣への臭気付着の防止並びに汚損を防止できる消臭並びに吸油吸水性エプロンを提供することにある。
上述の課題を解決するために本考案が用いた技術的手段は、衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙の一側面に、発生する臭気や飛散付着する油脂分或いは滴下する汁液等の水分を積極的に吸着若しくは吸油吸水させるうえからは、臭気や油脂分或いは水分との接触表面積率の大きなものが有利なため、その平均粒径において60μm以下の微粒状で且発生する臭気や飛散付着する油脂分或いは滴下する汁液等の水分を効率的に吸着若しくは吸油吸水させるうえからは、大きな吸着容量並びに吸油吸水容量が望まれるためその比表面積においては少なくとも80m/g以上で、更に吸着された臭気をその触媒作用とともに分解消臭或いは分解消去させるうえからは強い塩基置換性が要請されるため、その塩基置換容量(meq/100g)が少なくとも250mg以上の人工ゼオライト粉体が用いられる。
そしてこの人工ゼオライト粉体の絶対吸着容量並びに絶対吸油吸水容量を増大せしめて確実な臭気の吸着と分解消臭並びに吸油吸水を図るため、該人工ゼオライト粉体が少なくとも10g/m以上の塗着重量割合で、且その吸着性や吸油吸水性が十分に発揮しえるよう透気透湿塗着剤により塗着された人工ゼオライト塗着紙が素地として用いられる。
かくしてなる素地を用いて食事に際して飛散付着する油脂分や食い零しに伴う汁液等の水分により汚損される身体前面の顎下部分から腿部分までを包被しえるよう、全体形状が長方形に裁断されて本体部が形成されてなるとともに、該本体部の上辺中央には首部分に挟入させて密着包被させるために弧形状に切欠された首保持部が設けられている。
加えてこの首保持部が設けられた本体部を、使用に際して着衣の上から簡便に包被係止させ且使用後に容易に剥除させるため、該本体部上辺の対称的位置の裏側面には、適宜の形状及び面積割合を以って粘着剤が塗着された係止部が形成された構造からなる消臭並びに吸油吸水エプロンに存する。
更に包被係止させ被着する場合に両手の食事行動を容易ならしめるため本体部の上辺の対称的位置と、本体部の両側辺の対称的位置とを結ぶ範囲が切欠された形状からなる構造となし、及び密着した包被係止を図るため本体部両側辺の対称的位置の裏側面にもそれぞれ適宜形状及び面積割合を以って粘着剤が塗着された胴係止部が形成された構造や、或いは素地に柔軟性と伸びを付与せしめて使用時の破損を防止し、且効果的に消臭や吸油吸水を図るためには臭気や飛散付着する油脂分並びに滴下や零れによる水分と広い面積で接触させる上から、人工ゼオライト塗着紙の全体にエンボス加工若しくはクレープ加工が施されてなる構造、若しくは多量に飛散付着する油脂分並びに多量の滴下若しくは零れを吸水させ且その浸透による着衣の汚損を防止するうえからは、素地として人工ゼオライト塗着紙が2枚の衛生用紙若しくは家庭用薄用紙よりなり、この相互間に人工ゼオライト粉体が透気透湿塗着剤により積層接着されてなる構造に存するものである。
本考案は上述の如き構造を有するため、着用使用に際しては本体部を身体前面にあてがい本体部上辺の対称的位置の裏側面に形成された係止部を着衣の表面に押圧させるのみで粘着剤の粘着力により容易に係止できるとともに、本体部両側辺の対称的位置の裏側面に形成された胴係止部も着衣の表面に押圧するのみで極めて簡便に密着包被がなされるとともに、使用後は僅かな力で簡単に剥除がなしえる。
そして本体部を形成する素地が、衛生用紙若しくは家庭用薄用等の極めて薄く軽量で且吸油性や吸水性を有するとともに、その一側面に平均粒径が60μm以下で比表面積が80m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が250mg以上の人工ゼオライト粉体が、少なくとも10g/m以上の塗着重量割合をもって、透気透湿塗着剤により塗着された人工ゼオライト塗着紙からなるため、使用時に発生する臭気や飛散付着する油脂分及び滴下若しくは零された汁液等の水分が積極的、効率的に該人工ゼオライト粉体に吸着或いは吸油吸水され、而もその絶対吸着容量或いは絶対吸油吸湿容量も極めて大きなため臭気や油脂分並びに水分が確実に吸着或いは吸油吸水され、而も人工ゼオライト粉体が触媒作用と強い塩基置換性を保持するため吸着された臭気も容易に分解消臭並びに分解消去されるため着衣への臭気の付着浸透も防止される。
加えて本体部を形成する人工ゼオライト塗着紙は脆弱な衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙が用いられても、透気透湿塗着剤による透気透湿性塗膜の形成に伴い十分な補強がなされ、且その全体に亘ってエンボス加工やクレープ加工が施されることにより、柔軟性が付与され被着時のなじみが良くなり而も伸びが付与されるため、被着時の急激な衝撃力の付加時にも破損が防止されるばかりか、臭気や油脂分並びに水分との接触面積も広くなるため臭気の吸着と分解消臭或いは分解消去及び吸油吸水が効果的になされる。
更に本体部の上辺対称的位置と、本体部両側辺の対称的位置を結ぶ範囲が切欠された形状となすことにより、両手の動作が自在になしえるとともに被着性も良好となる。
そして素地として2枚の衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙の間に人工ゼオライト粉体が透気透湿塗着剤により積層接着された人工ゼオライト塗着紙が用いられる場合には、多量に飛散付着する油脂分や滴下され若しくは零される水分に対しても十分に吸油吸水して着衣の汚損防止が図れ、而も本考案は使用後の廃棄が容易になしえる等、優れた多くの特長を有する消臭並びに吸油吸水エプロンである。
衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙の一側面に平均粒径が60μm以下で比表面積が80m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が250mg以上の人工ゼオライト粉体を少なくとも10g/m以上の塗着重量割合で、且透気透湿塗着剤で塗着させた人工ゼオライト塗着紙を素地として用い全体形状が長方形状に裁断された本体部の上辺中央に弧形状に切欠された首保持部が形成され、且上辺の対称的位置の裏側面に所要の形状及び面積で粘着剤が塗着された係止部が形成されてなる構造の消臭並びに吸油吸水性エプロン。
以下に本考案実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1は本考案の素地として用いる人工ゼオライト塗着紙1の断面説明図であって、該人工ゼオライト塗着紙1は廃棄性に優れ薄く軽量で安価なうえ、吸油性や吸水性も保持し且塗着性にも優れるものが望まれるため衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙1Aが用いられるもので、該衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙1Aの具体的なものとしてはティッシュペーパーや京花紙、生理用紙、タオル用紙或いは化粧用紙等が挙げられ、且その坪量としては略10乃至30g/mのものが使用される。
そしてかかる衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙1Aに補強と、且食事に際して発生する臭気の消臭及び飛散付着する油脂分や滴下し或いは零れる汁液等の水分を吸油吸水させて着衣への臭気付着や汚損の防止を図るうえから、特定の人工ゼオライト粉体1Bが特別な手段を以って塗着されている。
即ちこの塗着に使用される人工ゼオライト粉体1Bは、発生する臭気や飛散付着する油脂分並びに滴下し或いは零れる汁液等の水分を積極的に吸着並びに吸油吸水させるためには接触表面積率の大きな微粒状のものが好都合であるため、その平均粒径として60μm以下望ましくは10乃至30μmのものが用いられ、且臭気や油脂分並びに水分を効率的に吸着並びに吸油吸水させるためには、吸着容量並びに吸油吸水容量所謂比表面積の大きなものが好適であることから、その比表面積としては少なくとも80m/g以上望ましくは120乃至160m/gのものが望まれる。
加えて本考案においては発生する臭気が着衣に付着浸透せぬよう消臭を図ることも課題であって、これがためには人工ゼオライト粉体1Bが本来的に保持する触媒作用に強い塩基置換性を付与せしむることで臭気の分解消臭若しくは分解消去が実現しえることから、その塩基置換容量(meq/100g)においては少なくとも250mg以上望ましくは280乃至350mgの人工ゼオライト粉体が選択使用されている。
更にこの選択使用される人工ゼオライト粉体1Bに、発生する臭気や飛散付着する油脂分並びに滴下し若しくは零れによる汁液等の水分を確実に吸着並びに吸油吸水させるうえからは、その絶対吸着容量並びに絶対吸油吸水容量を十分に大容量で形成させておく必要上から、該人工ゼオライト粉体1Bが少なくとも10g/m以上の塗着重量割合で、衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙1Aに塗着される必要がある。
そしてかかる人工ゼオライト粉体1Bの塗着に際しては、該人工ゼオライト粉体1Bの優れた吸着性や吸油吸水性が阻害されることなく有効に発揮できるよう塗着させる必要上から、塗着により形成される塗着膜が透気性や透湿透水性を保持するよう、好ましくは連続気泡構造の塗膜を形成しうる透気透湿塗着剤1Cが用いられるものであって、この透気透湿塗着剤1Cは多種のものが考えられるが、具体的なものを例示すれば水溶性アクリル樹脂や天然ゴム若しくは合成ゴムラテックスを塗着成分とし、これに人工ゼオライト粉体及び水を所要割合で配合のうえ、更にオレイン酸カリウム等の気泡剤を微量添加してなるものが挙げられ、かかる透気透湿塗着剤1Cを衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙1Aの一側面に所要の塗着重量割合で塗着させ且加熱乾燥を施すことにより、形成される塗膜には水分蒸散に係る蒸散孔並びに気泡剤の発泡に伴う連続気泡構造の、所謂透気透湿性を有する塗膜で塗着された人工ゼオライト塗着紙1が形成される。
図2は全体形状が長方形に形成された本考案2の説明図であって、天ぷらやステーキ類或いは焼肉等においては対面調理やセルフ調理等が増大化しており、これがため着衣に近接した調理に伴い多様の臭気が発散されて着衣に付着浸透し、或いはその食取に際して油脂分やつけ汁等の汁液が滴下し若しくは食べ零しに伴って着衣の汚損が発生するもので、且この臭気の付着浸透や汁液等による汚損は主に身体前面の顎下部位から腿部位に亘る範囲に集中する。
そこで素地たる人工ゼオライト粉体塗着紙1をその上辺2B及び下辺2Cが略胸幅に等しく且両側辺2D、2Dが顎下部位から腿部位まで包被できる長さの長方形状に裁断して本体部2Aが形成されている。
そしてこの本体部2Aの実用使用に際しては通常人工ゼオライト粉体1Bの塗着側面を表面として使用するが、該人工ゼオライト粉体1Bの塗着面を裏側として用いた場合でも消臭効果や汚染防止効果には差異は窺われない。
当然に具体的寸法は一般的食事における利用者や要介護者等の平均的胸幅や身長等をもとに決定され、且乳幼児の場合も同様に決定される。
而して該本体部2Aの上辺2B中央には、本考案2が密着して且身体前面を間断なく包被しえるよう、該上辺2Bが首部分に挟入され包被がなされるよう弧形状に切欠された首保持部2Eが形成されている。かかる場合に該首保持部2Eの曲率半径や切欠度合も使用者の首回りを基準に決定される。
更に該本体部2Aは所要の長方形状に裁断させたままでも使用に供しえるが、特に高級レストランやホテル等での使用では、より装飾性やデザイン性を高めたものが好適であるため、その上辺2B及び下辺2C並びに両側辺2D、2Dの周縁に細幅状に緻密なエンボス加工による飾り縁2Fを形成させることも提案される。
加えて本考案の課題でもある簡便な包被係止並びに剥除を実現するうえからは、本体部2Aの上辺2Bの対称的位置の裏側面に、所要の形状及び面積割合を以って粘着剤を塗着させた係止部2Gが形成されている。
かかる場合において係止部2Gを形成する粘着剤の塗着形状としては細長形状若しくは円形状が一般的で、且粘着剤の粘着度合にもよるが本考案2自体は軽量のものであるからその塗着面積としては、せいぜい1乃至2cm程度で而も平塗りに塗着させたもので十分である。そして肝要なことは要介護者用や乳幼児用としては着衣も寝巻や加療衣或いは普段衣であるため、粘着剤も包被係止しえる粘着力を保持するものが使用できるが、高級レストランやホテル等では礼服や和服等高価な着衣による食事がなされることから、被着に伴う係止部2Gの粘着剤の転着による汚損を防止する配慮が必要となる。
これがためには粘着剤としてアクリル酸若しくはメタクリル酸エステルポリマーに凝集力を付与せしめるための架橋を施した樹脂素材が望ましく、且塗着もドット状に塗着させることが好ましい。
更にレストランやホテル等の飲食店舗や要介護者のために使用する場合には、本体部2Aも十分な長さを保持するため係止部2Gのみの係止では、身体に密着包被された状態での被着がなされ難い。
そこでかかる場合への対処として、本体部2Aの両側辺2D、2Dの対称的位置の裏側面にも、所要の形状と面積割合を以って塗着剤を塗着させてなる胴係止部2H、2Hが設けられて本考案2が形成されている。
図3は上辺及び両側辺上部が対称的に切欠された形状の本考案2の説明図であって、発生する臭気の付着浸透に対する消臭及び飛散付着する油脂分や滴下若しくは食べ零しに伴う汁液等の吸油吸水による汚損防止のうえからは、本体部2Aの幅として胸幅に略等しく且長さも顎下部位から腿部位までのものが好適であるが、食事時には手腕を複雑に動作させるため全体が長方形状の場合にはその上辺2B両端が動作に支障をきたす恐れが内在する。
そこで図示するように本体部2Aの上辺2Bの対称的位置20B、20Bと本体部2Aの両側辺2D、2Dの対称的位置20D、20Dとを結ぶ範囲を切欠させた形状となすことにより解決がなされる。
かかる場合に上辺2Bの対称的位置20B、20Bと両側辺2D、2Dの対称的位置を結ぶ線は直線に限定されることなく曲線でも差支えはない。
かかる如く本考案2は薄くて軽量な人工ゼオライト塗着紙1を素地として用い食事や授乳時等に発生する臭気の確実な消臭と飛散付着し若しくは滴下或いは食べ零しに伴う汁液等の吸油吸水による着衣の汚損防止を図るものであるが、この消臭や汚損防止を更に高める手段として臭気や油脂分並びに水分に対して積極的、効率的且確実に吸着及び分解消臭をなし或いは吸油吸水しえる人工ゼオライト塗着紙1と、発生する臭気や飛散付着する油脂分若しくは滴下或いは食べ零しに伴う汁液等の水分とを広い面積を以って接触させることが望まれる。
これがためには図4に示す如く、人工ゼオライト塗着紙1の全体に亘ってエンボス加工3若しくはクレープ加工(図示せず)を施すことが提案される。このエンボス加工3若しくはクレープ加工は特段の制約はなく、エンボス加工3においても凹凸を定形状に且均等間隔に形成させても或いは不定形状でも全体に亘って均等化が図られるよう形成されれば良い。
加えて食事の内容次第では油脂分や汁液等の水分が多量に使用されるものも多く、当然に飛散付着する油脂分や滴下若しくは零れによる水分も多量となる。
かかる多量に亘る油脂分や水分を確実に吸油吸水させて着衣の汚損防止をより確実に図るうえからは、衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙自体の保持する吸油性や吸水性を更に活用することが有利となる。
そこで本体部2Aを形成する素地として図5に示す如く、2枚の衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙1A、1Aの相互間に人工ゼオライト粉体1Bを透気透湿塗着剤1Cを以って積層塗着させた人工ゼオライト塗着紙10を用いることが提案される。
本考案は飲食店舗や要介護者或いは乳幼児はもとより、食品加工業や食品販売業、病院若しくは工業用油脂業者等臭気発生や飛散する油脂や水分の多い環境での使用には最適な消臭並びに吸油吸水性エプロンである。
人工ゼオライト塗着紙の断面説明図である。 本考案の説明図である。 上辺及び両側辺上部が切欠された本考案の説明図である。 不定形状にエンボス加工が施された人工ゼオライト塗着紙の説明図である。 人工ゼオライト粉体が積層接着された人工ゼオライト塗着紙の断面説明図である。
符号の説明
1 人工ゼオライト塗着紙
1A 衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙
1B 人工ゼオライト粉体
1C 透気透湿塗着剤
2 本考案
2A 本体部
2B 上辺
2C 下辺
2D 両側辺
2E 首保持部
2F 飾り縁
2G 係止部
2H 胴係止部
3 エンボス加工
10 人工ゼオライト粉体が積層接着された人工ゼオライト塗着紙
20B 上辺の対称的位置
20D 両側辺の対称的位置

Claims (5)

  1. 衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙の一側面に、平均粒径が60μm以下で比表面積が80m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が250mg以上の人工ゼオライト粉体が、少なくとも10g/m以上の塗着重量割合で、且透気透湿塗着剤により塗着された人工ゼオライト塗着紙が用いられ、この人工ゼオライト塗着紙を全体形状が長方形に裁断されてなる本体部と、且該本体部の上辺中央には首部分に挟入させる孤形状に切欠された首保持部が形成され、而も上辺の対称的位置の裏側面には被着時の係止を図るために適宜の形状及び面積割合を以って粘着剤が塗着された係止部が形成された構造からなる、消臭並びに吸油吸水性エプロン。
  2. 本体部の上辺の対称的位置と本体部の両側辺の対称的位置とを結ぶ範囲が切欠された形状からなる、請求項1記載の消臭並びに吸油吸水性エプロン。
  3. 本体部両側辺の対称的位置の裏側面に、適宜形状及び面積割合を以って粘着剤が塗着された胴係止部が形成されてなる、請求項1若しくは請求項2記載の消臭並びに吸油吸水性エプロン。
  4. 人工ゼオライト塗着紙の全体にエンボス加工若しくはクレープ加工が施されてなる請求項1乃至請求項3記載の消臭並びに吸油吸水性エプロン。
  5. 人工ゼオライト塗着紙が、2枚の衛生用紙若しくは家庭用薄葉紙の相互間に人工ゼオライト粉体が透気透湿塗着剤により積層接着されてなる、請求項1乃至請求項4記載の消臭並びに吸油吸水性エプロン。
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