JP3100735B2 - 臼蓋形成術用スペーサ - Google Patents

臼蓋形成術用スペーサ

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JP3100735B2
JP3100735B2 JP04035710A JP3571092A JP3100735B2 JP 3100735 B2 JP3100735 B2 JP 3100735B2 JP 04035710 A JP04035710 A JP 04035710A JP 3571092 A JP3571092 A JP 3571092A JP 3100735 B2 JP3100735 B2 JP 3100735B2
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哲也 加藤
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哲也 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人体における股関節の亜
脱臼及び臼蓋形成不全を補整するために用いるスペーサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】股関節の亜脱臼は、例えば図6に示すよ
うに、骨盤1に形成されている寛骨臼蓋3の形状が不完
全であり、大腿骨頭5が寛骨臼蓋3中に良好な状態で受
容されていないと生じ、亜脱臼になると、臼蓋3と骨頭
5間の関節軟骨が摩耗して疼痛と可動制限を生じ、つい
には、歩行不能に陥る。このような寛骨臼蓋3の形状不
完全による脱臼を補整する術式として、図6及び図7に
示すように、最適形状に整形したスペーサ9を作製して
おき、点線11(図6,図7参照)で示すように臼蓋部
分3Aを骨切りして骨頭5を内下方に移動させると共
に、骨頭5を十分に被覆するように臼蓋部分3Aを外前
方に移動させ、臼蓋部分3Aの移動により生じた骨間隙
13に前記スペーサ9を介在させ、残った骨間隙13の
奥部に粉砕骨15を充填し、臼蓋部分3Aを適正な位置
に固定して骨癒合を待つことが行なわれている。
【0003】そして従来では、このスペーサ9として腸
骨や腓骨等が用いられてきた。しかし、移植骨を採取す
ることにより手術侵襲は大きくなり、また、骨吸収等に
よる圧潰のため、臼蓋部分3Aを適正な位置に保持でき
なくなることもある。また、殆どの場合、スペーサ9を
作製するに際して自家骨を腸骨稜から採骨しているが、
腸骨稜は中殿筋の起始部であるため、採骨することによ
り中殿筋の筋力が減弱し、その結果、下肢の筋バランス
を崩し、パウエルスの理論に基づくトレンデンブルグ跛
行を招き易いという不具合もある。
【0004】そこで、スペーサ9を、アルミナやアパタ
イト等の生体親和性材料からなるセラミックを用いて作
製しておき、臼蓋部分3Aの移動により生じた骨間隙1
3にこのスペーサ9を挿入する術式も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この術式によれば、上
記不具合を解消できるものの、スペーサ9が骨融合され
るまでの間、スペーサ9が骨間隙13から離脱しないよ
うに、スペーサ9を固定しておく必要が生じる。そこ
で、この術式を施す場合、腸骨壁1A,臼蓋部分3A,
スペーサ9に、スペーサ9の挿入方向とほぼ直交する方
向に孔を貫設し、これら孔を貫通させたワイヤ17によ
り、スペーサ9を固定するようにしてきた。
【0006】そのため、この術式によれば、ワイヤ17
をスペーサ9の挿入方向とほぼ直交する方向に延在させ
る関係上長くなり、ワイヤ17を生体親和性材料で作成
し難く、スペーサ17が骨融合され固定された後に、再
度手術をしてワイヤ17を体外に取り出さねばならない
不具合があった。本発明は前記事情に鑑み案出されたも
のであって、本発明の目的は、生体親和性材料を用いて
亜脱臼を補整でき、更には、ワイヤを体外に取り出すた
めの手術を要しない臼蓋形成術用スペーサを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、生体親和性材料で形成され、臼蓋部分を骨切
りして離間させた骨間隙に挿入される所定の厚み及び長
さの挿入部と、この挿入部の端部に接続して該挿入部が
前記間隙に挿入された状態で腸骨壁の外側に当接するフ
ランジからなるスペーサ本体と、生体親和性材料で形成
され、前記フランジが腸骨壁の外側に当接した状態で該
フランジを貫通して腸骨壁に植設されるピンとで構成さ
れていることを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。図1は実施例に係る臼蓋形成術用スペーサによ
り補整された骨盤部分の拡大図を示す。1は骨盤、3は
寛骨臼蓋、5は大腿骨頭、7は大腿骨で、骨切りされた
臼蓋部分3Aが回転、引き下げられて骨間隙21が形成
され、この骨間隙21に臼蓋形成術用スペーサ23が取
着され、また、骨間隙21の奥部に、自家骨の細片25
が充填されている。前記スペーサ23は前記骨間隙21
に挿入されるスペーサ本体27と、このスペーサ本体2
7を骨盤1に固定するためのピン29とで構成されてい
る。
【0009】スペーサ本体27はアルミナ、アパタイ
ト、リン酸カルシウム等のセラミックや、チタン、ジル
コニウム等の金属等、生体親和性に優れた材料からな
り、実施例では、アパタイト多孔体により形成されてい
る。スペーサ本体27は、図2に断面側面図で、図3に
図2のA矢視図で、図4に図2のB矢視図で示すよう
に、前記骨間隙21に対応した所定厚みで所定の長さ延
出する挿入部2701とフランジ2703で構成されて
いる。挿入部2701は図2に示すように、厚み方向の
一方の面がO1 を中心とした半径R1 の球面2701A
により凹状に形成されている。また、厚み方向の他方の
面は、図2に示すように、O2 を中心とし前記半径R1
よりも大きい半径R2 の円弧で、且つ、図4に示すよう
に、その断面がO3 を中心とし前記半径R1 よりも小さ
い半径R3 の曲面2701Bにより形成されている。
【0010】フランジ2703は挿入部2701の端部
から膨出され、フランジ2703の中央には前記挿入部
2701の延出方向にほぼ平行して孔2705が貫設さ
れている。フランジ2703の端面は、図4に示すよう
に、前記曲面2701Bと同じ寸法の半径R3 によりO
4 を中心とした円筒面2703Bで形成されている。
【0011】前記ピン29はスペーサ本体27と同様に
生体親和性に優れた材料からなり、実施例では、アパタ
イト緻密体により形成されている。前記ピン29は、図
5に側面図で示すように、前記孔2705に対応した外
径の円柱部2901Aと、先端に至るにつれて断面積を
小さくした円錐状のテーパ部2901Bとで構成されて
いる。
【0012】亜脱臼を補整するには、臼蓋部分3Aを骨
切りして離間させ、臼蓋部分3Aの離間により形成され
た骨間隙21に挿入部2701を挿入してフランジ27
03を腸骨壁1Aの外側1Aー1に当接し、フランジ2
703の孔2705から腸骨壁1Aの外側1Aー1に小
径の孔31を開けた後、ピン29をこれら孔2705,
31に打ち込んでスペーサ本体27を固定し、次に、骨
間隙21の奥部に自家骨の細片25を充填し補整手術を
終了する。
【0013】このように本実施例によれば、高位脱臼を
補整するに際して、患者を自家骨採取による負担から開
放でき、また、腸骨稜の切り取りに伴う中殿筋の損傷を
回避できる。また、スペーサ本体27及びピン29はア
パタイトからなり骨吸収されることもなく、また、予
め、任意の大きさの多数の脱臼補整用スペーサ23を用
意しておくことができる。また、ワイヤを用いる方式に
比べ、骨盤1に開ける不要な孔を極力短くでき、更に、
スペーサ本体27及びピン29は骨融合され、体内に残
留させたままでよいため、後で体外に取り出す手術を省
くことができる。
【0014】尚実施例では一つのフランジ2703を形
成した場合について説明したが、フランジ2703の個
数や形状は任意である。
【0015】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よる臼蓋形成術用スペーサを用いれば、患者を自家骨採
取による負担から開放し、腸骨稜の切り取りに伴う中殿
筋の損傷を回避でき、骨吸収されることもなく、更に
は、亜脱臼が完治された後にワイヤを体外に取り出すた
めの手術を省くことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るスペーサにより補整された骨盤部
分の拡大図である。
【図2】スペーサ本体の側面図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図2のB矢視図である。
【図5】ピンの側面図である。
【図6】亜脱臼状態の説明図である。
【図7】従来の術式による脱臼補整状態図である。
【符号の説明】
1 骨盤 3 寛骨臼蓋 5 大腿骨頭 7 大腿骨 21 空間 23 スペーサ 27 スペーサ本体 29 ピン 2701 挿入部 2703 フランジ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体親和性材料で形成され、臼蓋部分を
    骨切りして離間させた骨間隙に挿入される所定の厚み及
    び長さの挿入部と、この挿入部の端部に接続して該挿入
    部が前記間隙に挿入された状態で腸骨壁の外側に当接す
    るフランジからなるスペーサ本体と、 生体親和性材料で形成され、前記フランジが腸骨壁の外
    側に当接した状態で該フランジを貫通して腸骨壁に植設
    されるピンと、 で構成されていることを特徴とする臼蓋形成術用スペー
    サ。
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