JP3100222U

JP3100222U - 枕

Info

Publication number: JP3100222U
Application number: JP2003270961U
Authority: JP
Inventors: 小林　知司; 田多井　毅
Original assignee: 株式会社安眠; 株式会社エヌ・ジー・シー
Priority date: 2003-09-03
Filing date: 2003-09-03
Publication date: 2004-05-13
Anticipated expiration: 2009-09-03

Abstract

【課題】パームロックボード特有の枕の形状保持力や吸熱性を高めると共に、心地よい緩衝性を発揮し、さらには寝返りを打った際でも、枕が常に頭部の下に敷設されることを可能とした枕を提供する。
【解決手段】緩衝性を有する中材２１と、該中材２１を被覆するカバー材２４と、前記中材２１内に収容される、天然繊維を押し固めたパームロックボード１とを備え、該パームロックボード１に複数の切込みを施したことを特徴とする。中材２１の、人体首部が載値される側に湾曲部２２が設けられ、上面長手方向に通気用の長溝２３が設けられている。枕２０の湾曲部側面に、中材２１をカバー材にて被覆した背当具３０が連結されている。カバー材が、備長炭を粉砕してなる備長炭微粒子が埋入して形成されている。
【選択図】　　　図２

Description

　本考案は、枕の形状保持と快適な緩衝性を付与し、使用中における吸熱効果と通気性を向上させると共に、寝返りを打った際でも、枕が常に頭部の下に敷設されることを可能とした枕に関する。

　従来より、枕の内部にヤシ等の天然繊維を押し固めたパームロックボードを挟入させた磁気枕がある（例えば、特許文献１参照）。
実公平７−４４２０７号公報（第１−２頁、図１、図２）

　上掲特許文献１の磁気枕においては、挟入されたパームロックボードにより、頭寒足熱効果が得られ、部分的な沈み込みを解消できるという長所を有するが、その反面、パームロックボードがベニヤ板程度の厚さを有するため、枕全体の硬度が高まり過ぎて、フィット性や緩衝性が低下するという問題が生じた。

　そこで本考案は、上記した従来技術の問題点を解消し、パームロックボード特有の枕の形状保持力や吸熱性を得ると共に、心地よい緩衝性を発揮し、さらには寝返りを打った際でも、枕が常に頭部の下に敷設されることを可能とした枕を提供することにある。

　上記課題を解決するために本考案の枕は、緩衝性を有する中材と、該中材を被覆するカバー材と、前記中材内に収容される、天然繊維を押し固めたパームロックボードとを備え、該パームロックボードに複数の切込みを施したことを特徴とするものである。また、前記中材は、人体首部が載置される側に湾曲部が設けられ、上面長手方向に通気用の長溝が設けられていることが好ましい。また前記枕の湾曲部側面に、中材をカバー材にて被覆した背当具が連結されていることが好ましく、さらに前記カバー材は、備長炭を粉砕してなる備長炭微粒子を埋入して形成されていることが好ましい。

　本考案の枕は、中材内に収容されるパームロックボードに複数の切込みを施したことにより、パームロックボード特有の形状保持力、吸熱性、通気性を高めると共に、快適で心地よい緩衝性が得られる。

　また、前記中材の、人体首部が載置される側に湾曲部を設け、上面長手方向に通気用の長溝を設けることにより、寝返りを打った際でも、頭部が湾曲部に沿って移動し、常に枕が頭部の下に敷設された状態となる。さらに、前記中材の上面の長溝により、使用中における頭部下方の通気性が向上する。

　さらに、前記枕の湾曲部側面に、中材をカバー材にて被覆した背当具を連結することにより、身体下部に敷設された背当具にて枕が保持され、就寝の際、枕がずれたり移動したりすることを防ぐことができる。

　さらにまた、枕と背当具とを被覆するカバー材を、備長炭を粉砕してなる備長炭微粒子を埋入して形成することにより、カバーの汚れによる不快な臭いを軽減することができる。

　以下、本考案の枕の実施の形態を図面に基づいて説明する。
　パームロックボード１は、ヤシ等の天然繊維を任意の厚さに押し固めることにより形成されるもので、図１に示す枕１０の中材１１内に収容させることにより、枕全体の形状保形と通気性を高めると共に、頭部から発せられる熱を効率よく吸収することができる特性を有する。

　本考案においては、パームロックボード１には複数の切込み２が施されている。切込み２は、図示するように、パームロックボード１の長手方向側面に垂直状態に任意の長さで複数施されていることが好ましく、中材１１内であって頭部先端側に配設されている。そのため、図４の使用例に示すように、中材が頭部にて加重された際、切込み２により形成される短冊片３がそれぞれ単独で自在に折曲され、緩衝性やフィット性が向上する。また、切込み２が施されていない箇所においては、通常のように枕の形状を保つことができる。なお、パームロックボード１に施される切込み２の長さや数量は特に限定されるものではない。

　本考案の他の好適例として、図２及び図３に示すように、パームロックボード１が収容される枕２０の中材２１を、人体首部が載置される側に湾曲部２２が、上面長手方向に通気用の長溝２３が設けられた形状にすることが好ましい。この構造にすることで、寝返りを打った際でも、頭部が湾曲部２２に沿って移動し、常に枕２０が頭部の下に敷設された状態となる。また、中材２１の上面の長溝２３により、使用中における頭部下方の通気性が向上する。さらに、枕２０の長手方向は、寝返りを打った際の利便性、ズレ防止効果および外観的な優雅さを醸し出すために８０ｃｍを超える長さを有することが好ましい。中材２１の周囲にはカバー２４が被覆されていてもよい。

　また、本考案の他の好適例として、枕２０の湾曲部２２の側面に、人体の背部が載置される背当具３０を連結することが好ましい。背当具３０は、横臥時、人体の背部が載置されるもので、板状の中材３１がカバー材３２にて被覆されて形成される。また、背当具３０の全面にはツボ刺激効果を有する凹凸部３３が形成されると共に、通気性を高めるための貫通孔３４が複数穿孔されている。背当具３０を枕２０の湾曲部２２の側面に連結することにより、背当具３０が身体の加重により支持され、就寝の際、枕２０がずれたり移動したりすることを防ぐことができる。

　さらに、本考案の他の好適例として、枕２０のカバー２４と背当具３０のカバー３２とを、備長炭を粉砕してなる備長炭微粒子を埋入して形成することが好ましい。その製造方法は、多数の備長炭微粒子が分散されてなる水分散液を、ビスコースに添加混合した後、紡糸するものである（特開２００１−９８４１２号公報）。この方法により製造されたカバー２４及び３２を枕２０や背当具３０の周囲に被覆することにより、汚れによる不快な臭いを解消することができる。

本考案の枕内に収容されるパームロックボードの斜視図である。他の好適例を示す枕の斜視図である。前記枕の一部欠切状態の正面図である。本考案の枕の使用状態を示す断面図である。

符号の説明

１　パームロックボード
２　切込み
３　短冊片
１０　枕
１１　中材
２０　枕
２１　中材
２２　湾曲部
２３　長溝
２４　カバー
３０　背当具
３１　中材
３２　カバー
３３　凹凸部
３４　貫通孔

Claims

　緩衝性を有する中材と、該中材を被覆するカバー材と、前記中材内に収容される、天然繊維を押し固めたパームロックボードとを備え、該パームロックボードに複数の切込みを施したことを特徴とする枕。
　前記中材の、人体首部が載置される側に湾曲部が設けられ、上面長手方向に通気用の長溝が設けられている請求項１記載の枕。
　前記枕の湾曲部側面に、中材をカバー材にて被覆した背当具が連結されている請求項１または２記載の枕。
　前記カバー材が、備長炭を粉砕してなる備長炭微粒子が埋入して形成されている請求項１乃至３のうちいずれか一項記載の枕。