JP3099763U - ディスクチェンジャ - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができるディスクチェンジャを提供する。
【解決手段】チャッキング動作時、ロータリトレイ220はターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的停止位置で停止し、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイ220は機械的停止位置で停止する。ロータリストッパ262は係合溝223へ挿入可能で軸線に対して先端がロータリトレイ220の回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部262a1を一端に有するので、ロータリトレイ220が電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイ220を機械的停止位置に導いて停止させることができ、ディスクを正常にチャッキングすることができる。
【選択図】 図10
【解決手段】チャッキング動作時、ロータリトレイ220はターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的停止位置で停止し、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイ220は機械的停止位置で停止する。ロータリストッパ262は係合溝223へ挿入可能で軸線に対して先端がロータリトレイ220の回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部262a1を一端に有するので、ロータリトレイ220が電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイ220を機械的停止位置に導いて停止させることができ、ディスクを正常にチャッキングすることができる。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、複数のディスクを収容できるディスク再生装置に備えられ、複数のディスクが収容されたディスクトレイを所定位置まで回転させるディスクチェンジャに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のディスクチェンジャでは、先端にて円弧状の回転規制片を上方へ突設したレバーが回転規制機構に備えられ、一方、回転軸を中心とした円弧上にて下方へ立設され、90度の角度間隔をおいて切り欠きが開設された内周壁がロータリトレイの裏面に設けられている。このような構成のディスクチェンジャにおいて、ロータリトレイが所定の回転位置で停止すると、レバーの回転規制片を内周壁に干渉可能とし、ロータリトレイの回転を規制している。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の従来のディスクチェンジャは、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能な第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記係合溝へ挿入可能な尖形部を一端に有するロータリストッパを備えたロック機構とを具備している。
【0004】
更に、この従来のディスクチェンジャは、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、前記ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを具備している。
【0005】
この構成によれば、前記ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、前記ロータリストッパの軸部が前記係合溝に向けて移動し、前記尖形部が前記係合溝に挿入され、このとき、前記尖形部は、先端を挟んで形成される傾斜面が前記係合溝の傾斜面に沿って誘導されて奥部に挿入されるので、前記ロータリトレイの回転を規制することが可能となる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−288922号公報
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のディスクチェンジャでは次のような問題点がある。この問題点を図13に基づいて説明する。図13は、従来のディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際の問題点を説明するための側面図である。即ち、図13は、従来のディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際にディスクが傾いてチャッキングできなかった状況を示す側面図である。
【0008】
図13において、210はスライドトレイ、220はロータリトレイ、230はチャックアーム、231は第一チャッキング部、241は第二チャッキング部、240はメカホルダー、240aはリブ、251はカム溝、250はモーションギヤを示す。なお、これらの構成要素の位置関係については後述しているので、ここではその説明を省略する。
【0009】
この構成において、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かり、ディスク1が図13に示すように傾いてロータリトレイ220に対してチャッキングできないという課題が生じる。
【0010】
即ち、この従来のディスクチェンジャでは、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かり、ディスク1が傾くことがあると言うことを考慮されておらず、ロータリトレイ220が所定の回転位置からずれて停止した場合でも、ロータリトレイ220の回転を規制するように構成されているだけであり、上記のような課題を解決できるものではない。
【0011】
本考案は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができるディスクチェンジャを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の考案は、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能な第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを具備するディスクチェンジャ駆動機構を有するディスクチェンジャにおいて、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部がディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部が前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えた前記ロック機構を設け、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有することを特徴とするディスクチェンジャを提供する。
【0013】
この構成においては、スライドトレイがキャビネット本体にて引き出し可能に設置され、ディスク収容部を上面に複数備えたロータリトレイにおける軸芯がスライドトレイの上面に立設された支軸にて回転可能に支持される。また、ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えたチャックアームの一端が支軸の上端に組み付けられる。チャッキング動作時、モーションギヤは、位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて駆動ユニットによるロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロータリトレイの下面に設けられた係合溝に向け、ロータリストッパの尖形部を挿入させてロータリトレイの回転を規制する。そして、モーションギヤは、スライドトレイの下面にて、メカホルダーに搭載された第二チャッキング部および光ピックアップをディスク収容部に向けて上昇させ、第一チャッキング部と第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させる。
【0014】
上述したように、チャッキング動作時、モーションギヤは、位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて駆動ユニットによるロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロータリトレイの下面に設けられた係合溝に向け、ロータリストッパの尖形部を挿入させてロータリトレイの回転を規制するが、特に、この場合、ロータリトレイは、位置検出センサにて検出された回転位置で停止する。即ち、ロータリトレイは、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置で停止する。そして、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイは機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置で停止する。ロータリストッパは、係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端がロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有するので、ロータリトレイが電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイを機械的停止位置に導いて停止させることができる。
【0015】
したがって、この構成によれば、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0016】
請求項2の考案は、表面に複数のディスクを収容可能であると共に、回転軸から離れた位置に径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝が形成された略円盤形状のロータリトレイを備えたディスクチェンジャ駆動機構を有するディスクチェンジャにおいて、前記ロータリトレイを回転させるためのターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設けたことを特徴とするディスクチェンジャを提供する。
【0017】
この構成においては、ロータリトレイは、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置で停止する。そして、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイは機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置で停止する。即ち、ロータリトレイが電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイを機械的停止位置に導いて停止させることができる。
【0018】
したがって、この構成によれば、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0019】
請求項3の考案では、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有するので、ロータリトレイが電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイを機械的停止位置に導いて停止させることができる。
【0020】
請求項4の考案では、前記ディスクチェンジャ駆動機構は、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能なターンテーブルとしての第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを備えると共に、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部がディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部が前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えた前記ロック機構を設けたものである。
【0021】
この構成においては、特に、ロータリトレイは、位置検出センサにて検出された回転位置で停止する。即ち、ロータリトレイは、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置で停止する。そして、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイは機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置で停止する。
【0022】
したがって、この構成によれば、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0023】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本考案の実施の形態について説明する。図1は本考案の一実施形態に係るDVD再生装置の外観を示す斜視図である。図1において、矩形筐型のキャビネット100には、ディスクチェンジャ200が収容される。このディスクチェンジャ200は、矩形板状のスライドトレイ210を備え、このスライドトレイ210の上面には、円盤状のロータリトレイ220が回転可能に支持され、ロータリトレイ220の上面における所定位置には、チャックアーム230が取り付けられる。
【0024】
また、スライドトレイ210の下面には、図示しない光ピックアップなどを搭載させたメカホルダー、ロータリトレイ220を回転駆動させる駆動ユニット、ロータリトレイ220の回転位置を検出する位置検出センサ、ロータリトレイ220の回転を規制するロック機構などが組み付けられる。さらに、キャビネット100の内側底部には、シールド構造を介して制御基板が収容される。
【0025】
図2はディスクチェンジャ200の主要構成を示す分解斜視図である。図2において、スライドトレイ210は、前面パネルへ引き出し可能に、キャビネット100の内部にて前後方向へスライド可能に設置され、上面には、円形状の凹部211が設けられる。スライドトレイ210の中央には、支軸212が鉛直上方へ立設されており、上面にて周方向へ等間隔に五箇所のディスク収容部221を備えたロータリトレイ220の軸孔222に支軸212を挿入し、スライドトレイ210の凹部211にてロータリトレイ220を回転可能に支持する。
【0026】
また、支軸212の上端には、チャックアーム230の一端が組み付けられ、チャックアーム230の他端側に設けられた第一チャッキング部231をスライドトレイ210に形成された貫通孔213に対向可能とする。一方、この貫通孔213の下方には、第一チャッキング部231との間にディスクの回転軸を挟み込み可能な第二チャッキング部241やディスクから記録データの読み出しを行う光ピックアップなどを搭載したメカホルダー240が組み付けられている。
【0027】
メカホルダー240は、第二チャッキング部241および光ピックアップを貫通孔213に対して昇降可能に組み付けられており、このメカホルダー240の昇降タイミングを制御するモーションギヤ250がメカホルダー240に隣接させつつ、スライドトレイ210の下面に取り付けられる。また、モーションギヤ250は、メカホルダー240の昇降タイミング制御だけでなく、ロック機構260の作動タイミング制御も行っており、このモーションギヤ250に隣接させつつ、ロック機構260を構成するストップレバー261、ロータリストッパ262およびストッパスプリング263がスライドトレイ210の下面に組み付けられる。モーションギヤ250による前記タイミング制御を行う際の基準とされるロータリトレイ220の回転位置を検出する位置検出センサ270が、スライドトレイ210の下面に取り付けられる。
【0028】
図3は、位置検出センサ270がロータリトレイ220の回転位置を検出する際の状況を示す斜視図である。図3に示すように、ロータリトレイ220の全周縁には、下方へ遮蔽壁220aが形成されており、所定の間隔で切り欠き220bが設けられている。また、位置検出センサ270では、遮蔽壁220aの内側におけるロータリトレイ220との対向位置にLED271が配置され、遮蔽壁220aを介した外側にフォトセンサ272が配置される。
【0029】
このような構成により、LED271は常時フォトセンサ272に向けて発光を行う。したがって、LED271とフォトセンサ272との間に遮蔽壁220aが介在される間は、フォトセンサ272にて発光が行われず、LED271とフォトセンサ272との間に切り欠き220bが介在されるタイミングのみで受光が行われる。このため、位置検出センサ270では、フォトセンサ272における受光の有無を検知することで、ロータリトレイ220の回転位置の検出が行われる。
【0030】
図4はモーションギヤ250の周壁面に設けられたカム溝の主要構成を示す展開図である。モーションギヤ250(図2参照)の周壁面には、スライドトレイ210(図2参照)に近接する側にメカホルダー240(図2参照)を昇降させるためのカム溝251が設けられ、スライドトレイ210から離間する側にロック機構260(図2参照)を作動させるためのカム溝252が設けられる。なおこのカム溝252は、図4に示すように、終端に周壁面から延設される傾斜面252aを有している。また、モーションギヤ250はディスクのチャッキングを行う際、図2において時計方向へ回転するため、図4においては時間の経過と共に左側から右側へ作用するカム溝252を変化させていく。
【0031】
したがって、チャッキング時、ロック機構260を作動させてロータリトレイ220をロックして位置決めさせた後、メカホルダー240をスライドトレイ210の側へ上昇させていく。また、反対に、ディスク交換時、メカホルダー240をスライドトレイ210から離間する側へ降下させた後、ロック機構260を初期状態に戻してロータリトレイ220の回転を許容させる。
【0032】
このため、ロータリトレイ220の回転が規制され、チャックアーム230およびメカホルダー240に対向するディスクの回転軸が位置決めされた状態で、チャッキング動作が実行されることになり、ディスクを所定の位置で確実に保持することが可能になる。
【0033】
図5はロック機構260の主要構成を示す斜視図である。図5において、ストップレバー261では、軸心が鉛直方向へ配向された円筒部261aの一端側外壁からは、水平方向へ帯状のアーム部261bが延設され、円筒部261aの中央付近における外壁からは、アーム部261bと離間する側へ水平方向にリブ261cが延設される。この円筒部261aは、スライドトレイ210の下面に回転可能に取り付けられ、リブ261cは、図4に示すモーションギヤのカム溝252に挿入される。
【0034】
アーム部261bの先端側には、円筒部261aを中心とした円周上に円弧状の誘導溝261b1が形成され、この誘導溝261b1には、誘導ピン264が挿入され、誘導ピン264の上端がスライドトレイ210の下面に固定される。このため、ストップレバー261が回転する際、アーム部261bは、誘導ピン264により誘導範囲が規制される。
【0035】
また、アーム部261bの中央付近には、長さ方向へ幅広な長孔261b2が設けられ、この長孔261b2には、ロータリストッパ262が組み付けられる。ロータリストッパ262は、水平方向へ配向されつつ長さ方向へ進退可能に配置される本体部262aを備え、この本体部262aの一端側から鉛直下方へ延設される円柱状の軸部262bが長孔261b2に挿入される。
【0036】
本体部262aの他端には、本体部262aの先端が尖った尖形部262a1が設けられており、軸部262bの下端外壁には、本体部262aと離間する側へストッパスプリング263の取付部262cが延設される。特に、尖形部262a1の形状は、本体部262aの軸線に対して非対称になっており、尖形部262a1の先端は所定位置だけロータリトレイ220の回転方向側に位置する。
【0037】
取付部262cには、ストッパスプリング263の一端が取り付けられ、ストッパスプリング263の他端は、ロータリストッパ262を取付部262cの側へ付勢させるように、スライドトレイ210の下面に取り付けられる。このとき、ストッパスプリング263は、アーム部261bを図5における紙面手前側へ付勢する。
【0038】
一方、ロータリトレイ220の下面には、図6に示すように、周方向へ等間隔で五箇所に係合溝223が設けられており、各係合溝223は、ロータリトレイ220の半径方向に対してくさび形状の傾斜面を有する。そして、ロータリストッパ262の尖形部262a1は、各係合溝223に対向可能な位置に配置される。詳しくは、図7に示すように、尖形部262a1の先端は、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部241(図11参照)がディスク1の中心孔に入る前は、係合溝223の中心に対してずれた位置に停止する。即ち、電気的停止位置では、尖形部262a1の先端は、係合溝223に中心に対してロータリトレイ220の回転方向側に所定位置だけずれた位置に対向して停止する。
【0039】
また、図7に示すように、リブ261cがカム溝252に挿入されている間、尖形部262a1は、ストッパスプリング263により、係合溝223から離間する側へ付勢され、係合溝223から離間した状態で維持される。モーションギヤ250が時計方向へ回転する際、リブ261cが傾斜面252aに乗り上げ、リブ261cがモーションギヤ250の周壁面に誘導され始めると、図8に示すように、リブ261cがモーションギヤ250の回転軸から離間する方向へ押圧されるため、ストップレバー261が反時計方向へ回転する。
【0040】
これにより、ロータリストッパ262の軸部262b(図5参照)がアーム部261bと共に反時計方向へ変位し、尖形部262a1が係合溝223に挿入され、ロータリトレイ220の回転が規制され、位置決めが行われる。ここで、ロータリトレイ220が電気的停止位置で停止すると、即ちロータリトレイ220の回転が所定位置よりも手前で停止すると、ロータリストッパ262の尖形部262a1は、係合溝223に対して図9に示すような位置関係になり、この状態から図10に示すように、尖形部262a1は係合溝223に嵌め込まれ、これにより、ロータリトレイ220を所定位置(機械的停止位置)に停止させることができる。
【0041】
このような動作は、ロータリストッパ262の尖形部262a1では、先端に向けて非対称の傾斜面が形成されているため、図9に示すように、ロータリトレイ220が電気的停止位置で停止しても、尖形部262a1の一方の傾斜面が係合溝223の一方壁面に沿ってスライドし、図10に示すように、尖形部262a1が係合溝223に嵌め込まれる。
【0042】
図11はメカホルダーが上昇する前の状態を示す側面図である。図12はメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際の状態を示す側面図である。図11および図12に示すように、略矩形筐状のメカホルダー240の一端は、スライドトレイ210の下面に枢支されており、他端から略水平方向へ突設されたリブ240aがモーションギヤ250のカム溝251に挿入される。カム溝251は、図4に示すように、スライドトレイ210と離間する第一水平部251aから傾斜部251bを介してスライドトレイ210と近接する第二水平部251cへ連通されており、リブ240aはチャッキングを行う際、同図における右側から左側へ誘導される。
【0043】
このような構成により、チャッキング時、図11に示すように、リブ240aが第一水平部251aを誘導される間、メカホルダー240全体が傾斜し、第二チャッキング部241および光ピックアップが貫通孔213から離間した状態となる。そして、リブ240aが傾斜部251bを誘導されてスライドトレイ210と近接する方向へ移動する間、メカホルダー240全体は、同図に示す矢印のような水平状態へと近づいていく。リブ240aが第二水平部251cに達すると、図12に示すように、メカホルダー240全体は、水平状態となり、第二チャッキング部241が位置決めされたロータリトレイ220に収容されるディスクの回転軸を第一チャッキング部231に対して押圧しつつ保持する。
【0044】
そして、メカホルダー240に搭載された図示しないスピンドルモータにより第二チャッキング部241が回転駆動されることにより、ディスクが回転駆動され、光ピックアップによるディスクからの記録データの読み出しが実行される。
【0045】
このように、アーム部261bが反時計方向へ変位すると、ロータリストッパ262の軸部262b(図5参照)が係合溝223に向けて移動するため、尖形部262a1が係合溝223に挿入される。このとき、尖形部262a1は、先端を挟んで形成される非対称の傾斜面が係合溝223の傾斜面に沿って誘導されて奥部に挿入される。したがって、ロータリトレイ220が所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイ220の回転を確実に規制することが可能となる。
【0046】
また、図13に示すように、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かり、ディスク1が図13に示すように傾いてロータリトレイ220に対してチャッキングできなくなるということがない。
【0047】
この理由は、ロータリトレイ220が、所定の停止位置よりも例えば0.85mmだけ反回転方向側にずれて停止しても、ロータリストッパ262の尖形部262a1の特徴とする形状(図10参照)により、0.85mmだけ回転方向側にずれた機械的停止位置で停止するため、ロータリトレイ220の内周壁2とディスク1の縁との間に適度な隙間があき、これにより、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かからず、ディスク1を図12に示すようにロータリトレイ220に対して正常にチャッキングすることができる。
【0048】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設け、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有するので、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0049】
また、本考案によれば、ロータリトレイを回転させるためのターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設けたので、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係るDVD再生装置の外観を示す斜視図である。
【図2】前記DVD再生装置に備えられるディスクチェンジャの主要構成を示す分解斜視図である。
【図3】前記ディスクチェンジャにおいて位置検出センサがロータリトレイの回転位置を検出する際の状況を示す斜視図である。
【図4】前記ディスクチェンジャにおいてモーションギヤの周壁面に設けられたカム溝の主要構成を示す展開図である。
【図5】前記ディスクチェンジャにおいてロック機構の主要構成を示す斜視図である。
【図6】前記ディスクチェンジャにおいてロータリトレイの下面構成を示す平面図である。
【図7】前記ディスクチェンジャにおいて非ロック時の状況を示す平面図である。
【図8】前記ディスクチェンジャにおいてロック時の状況を示す平面図である。
【図9】前記ディスクチェンジャにおいて係合溝が電気的停止位置で停止した際の状況を示す平面図である。
【図10】前記ディスクチェンジャにおいて係合溝が機械的停止位置で停止した際の状況を示す平面図である。
【図11】前記ディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇する前の状況を示す側面図である。
【図12】前記ディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際の状況を示す側面図である。
【図13】従来のディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際にディスクが傾いてチャッキングできなかった状況を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ディスク
100 キャビネット
200 ディスクチェンジャ
210 スライドトレイ
220 ロータリトレイ
221 ディスク収容部
223 係合溝
230 チャックアーム
231 第一チャッキング部
240 メカホルダー
250 モーションギヤ
260 ロック機構
262 ロータリストッパ
262a1 尖形部
【考案の属する技術分野】
本考案は、複数のディスクを収容できるディスク再生装置に備えられ、複数のディスクが収容されたディスクトレイを所定位置まで回転させるディスクチェンジャに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のディスクチェンジャでは、先端にて円弧状の回転規制片を上方へ突設したレバーが回転規制機構に備えられ、一方、回転軸を中心とした円弧上にて下方へ立設され、90度の角度間隔をおいて切り欠きが開設された内周壁がロータリトレイの裏面に設けられている。このような構成のディスクチェンジャにおいて、ロータリトレイが所定の回転位置で停止すると、レバーの回転規制片を内周壁に干渉可能とし、ロータリトレイの回転を規制している。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の従来のディスクチェンジャは、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能な第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記係合溝へ挿入可能な尖形部を一端に有するロータリストッパを備えたロック機構とを具備している。
【0004】
更に、この従来のディスクチェンジャは、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、前記ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを具備している。
【0005】
この構成によれば、前記ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、前記ロータリストッパの軸部が前記係合溝に向けて移動し、前記尖形部が前記係合溝に挿入され、このとき、前記尖形部は、先端を挟んで形成される傾斜面が前記係合溝の傾斜面に沿って誘導されて奥部に挿入されるので、前記ロータリトレイの回転を規制することが可能となる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−288922号公報
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のディスクチェンジャでは次のような問題点がある。この問題点を図13に基づいて説明する。図13は、従来のディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際の問題点を説明するための側面図である。即ち、図13は、従来のディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際にディスクが傾いてチャッキングできなかった状況を示す側面図である。
【0008】
図13において、210はスライドトレイ、220はロータリトレイ、230はチャックアーム、231は第一チャッキング部、241は第二チャッキング部、240はメカホルダー、240aはリブ、251はカム溝、250はモーションギヤを示す。なお、これらの構成要素の位置関係については後述しているので、ここではその説明を省略する。
【0009】
この構成において、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かり、ディスク1が図13に示すように傾いてロータリトレイ220に対してチャッキングできないという課題が生じる。
【0010】
即ち、この従来のディスクチェンジャでは、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かり、ディスク1が傾くことがあると言うことを考慮されておらず、ロータリトレイ220が所定の回転位置からずれて停止した場合でも、ロータリトレイ220の回転を規制するように構成されているだけであり、上記のような課題を解決できるものではない。
【0011】
本考案は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができるディスクチェンジャを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の考案は、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能な第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを具備するディスクチェンジャ駆動機構を有するディスクチェンジャにおいて、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部がディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部が前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えた前記ロック機構を設け、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有することを特徴とするディスクチェンジャを提供する。
【0013】
この構成においては、スライドトレイがキャビネット本体にて引き出し可能に設置され、ディスク収容部を上面に複数備えたロータリトレイにおける軸芯がスライドトレイの上面に立設された支軸にて回転可能に支持される。また、ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えたチャックアームの一端が支軸の上端に組み付けられる。チャッキング動作時、モーションギヤは、位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて駆動ユニットによるロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロータリトレイの下面に設けられた係合溝に向け、ロータリストッパの尖形部を挿入させてロータリトレイの回転を規制する。そして、モーションギヤは、スライドトレイの下面にて、メカホルダーに搭載された第二チャッキング部および光ピックアップをディスク収容部に向けて上昇させ、第一チャッキング部と第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させる。
【0014】
上述したように、チャッキング動作時、モーションギヤは、位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて駆動ユニットによるロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロータリトレイの下面に設けられた係合溝に向け、ロータリストッパの尖形部を挿入させてロータリトレイの回転を規制するが、特に、この場合、ロータリトレイは、位置検出センサにて検出された回転位置で停止する。即ち、ロータリトレイは、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置で停止する。そして、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイは機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置で停止する。ロータリストッパは、係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端がロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有するので、ロータリトレイが電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイを機械的停止位置に導いて停止させることができる。
【0015】
したがって、この構成によれば、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0016】
請求項2の考案は、表面に複数のディスクを収容可能であると共に、回転軸から離れた位置に径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝が形成された略円盤形状のロータリトレイを備えたディスクチェンジャ駆動機構を有するディスクチェンジャにおいて、前記ロータリトレイを回転させるためのターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設けたことを特徴とするディスクチェンジャを提供する。
【0017】
この構成においては、ロータリトレイは、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置で停止する。そして、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイは機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置で停止する。即ち、ロータリトレイが電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイを機械的停止位置に導いて停止させることができる。
【0018】
したがって、この構成によれば、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0019】
請求項3の考案では、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有するので、ロータリトレイが電気的停止位置で停止した後、ロータリトレイを機械的停止位置に導いて停止させることができる。
【0020】
請求項4の考案では、前記ディスクチェンジャ駆動機構は、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能なターンテーブルとしての第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを備えると共に、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部がディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部が前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えた前記ロック機構を設けたものである。
【0021】
この構成においては、特に、ロータリトレイは、位置検出センサにて検出された回転位置で停止する。即ち、ロータリトレイは、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置で停止する。そして、ターンテーブルがディスクのセンターホールに入った以降は、ロータリトレイは機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置で停止する。
【0022】
したがって、この構成によれば、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0023】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本考案の実施の形態について説明する。図1は本考案の一実施形態に係るDVD再生装置の外観を示す斜視図である。図1において、矩形筐型のキャビネット100には、ディスクチェンジャ200が収容される。このディスクチェンジャ200は、矩形板状のスライドトレイ210を備え、このスライドトレイ210の上面には、円盤状のロータリトレイ220が回転可能に支持され、ロータリトレイ220の上面における所定位置には、チャックアーム230が取り付けられる。
【0024】
また、スライドトレイ210の下面には、図示しない光ピックアップなどを搭載させたメカホルダー、ロータリトレイ220を回転駆動させる駆動ユニット、ロータリトレイ220の回転位置を検出する位置検出センサ、ロータリトレイ220の回転を規制するロック機構などが組み付けられる。さらに、キャビネット100の内側底部には、シールド構造を介して制御基板が収容される。
【0025】
図2はディスクチェンジャ200の主要構成を示す分解斜視図である。図2において、スライドトレイ210は、前面パネルへ引き出し可能に、キャビネット100の内部にて前後方向へスライド可能に設置され、上面には、円形状の凹部211が設けられる。スライドトレイ210の中央には、支軸212が鉛直上方へ立設されており、上面にて周方向へ等間隔に五箇所のディスク収容部221を備えたロータリトレイ220の軸孔222に支軸212を挿入し、スライドトレイ210の凹部211にてロータリトレイ220を回転可能に支持する。
【0026】
また、支軸212の上端には、チャックアーム230の一端が組み付けられ、チャックアーム230の他端側に設けられた第一チャッキング部231をスライドトレイ210に形成された貫通孔213に対向可能とする。一方、この貫通孔213の下方には、第一チャッキング部231との間にディスクの回転軸を挟み込み可能な第二チャッキング部241やディスクから記録データの読み出しを行う光ピックアップなどを搭載したメカホルダー240が組み付けられている。
【0027】
メカホルダー240は、第二チャッキング部241および光ピックアップを貫通孔213に対して昇降可能に組み付けられており、このメカホルダー240の昇降タイミングを制御するモーションギヤ250がメカホルダー240に隣接させつつ、スライドトレイ210の下面に取り付けられる。また、モーションギヤ250は、メカホルダー240の昇降タイミング制御だけでなく、ロック機構260の作動タイミング制御も行っており、このモーションギヤ250に隣接させつつ、ロック機構260を構成するストップレバー261、ロータリストッパ262およびストッパスプリング263がスライドトレイ210の下面に組み付けられる。モーションギヤ250による前記タイミング制御を行う際の基準とされるロータリトレイ220の回転位置を検出する位置検出センサ270が、スライドトレイ210の下面に取り付けられる。
【0028】
図3は、位置検出センサ270がロータリトレイ220の回転位置を検出する際の状況を示す斜視図である。図3に示すように、ロータリトレイ220の全周縁には、下方へ遮蔽壁220aが形成されており、所定の間隔で切り欠き220bが設けられている。また、位置検出センサ270では、遮蔽壁220aの内側におけるロータリトレイ220との対向位置にLED271が配置され、遮蔽壁220aを介した外側にフォトセンサ272が配置される。
【0029】
このような構成により、LED271は常時フォトセンサ272に向けて発光を行う。したがって、LED271とフォトセンサ272との間に遮蔽壁220aが介在される間は、フォトセンサ272にて発光が行われず、LED271とフォトセンサ272との間に切り欠き220bが介在されるタイミングのみで受光が行われる。このため、位置検出センサ270では、フォトセンサ272における受光の有無を検知することで、ロータリトレイ220の回転位置の検出が行われる。
【0030】
図4はモーションギヤ250の周壁面に設けられたカム溝の主要構成を示す展開図である。モーションギヤ250(図2参照)の周壁面には、スライドトレイ210(図2参照)に近接する側にメカホルダー240(図2参照)を昇降させるためのカム溝251が設けられ、スライドトレイ210から離間する側にロック機構260(図2参照)を作動させるためのカム溝252が設けられる。なおこのカム溝252は、図4に示すように、終端に周壁面から延設される傾斜面252aを有している。また、モーションギヤ250はディスクのチャッキングを行う際、図2において時計方向へ回転するため、図4においては時間の経過と共に左側から右側へ作用するカム溝252を変化させていく。
【0031】
したがって、チャッキング時、ロック機構260を作動させてロータリトレイ220をロックして位置決めさせた後、メカホルダー240をスライドトレイ210の側へ上昇させていく。また、反対に、ディスク交換時、メカホルダー240をスライドトレイ210から離間する側へ降下させた後、ロック機構260を初期状態に戻してロータリトレイ220の回転を許容させる。
【0032】
このため、ロータリトレイ220の回転が規制され、チャックアーム230およびメカホルダー240に対向するディスクの回転軸が位置決めされた状態で、チャッキング動作が実行されることになり、ディスクを所定の位置で確実に保持することが可能になる。
【0033】
図5はロック機構260の主要構成を示す斜視図である。図5において、ストップレバー261では、軸心が鉛直方向へ配向された円筒部261aの一端側外壁からは、水平方向へ帯状のアーム部261bが延設され、円筒部261aの中央付近における外壁からは、アーム部261bと離間する側へ水平方向にリブ261cが延設される。この円筒部261aは、スライドトレイ210の下面に回転可能に取り付けられ、リブ261cは、図4に示すモーションギヤのカム溝252に挿入される。
【0034】
アーム部261bの先端側には、円筒部261aを中心とした円周上に円弧状の誘導溝261b1が形成され、この誘導溝261b1には、誘導ピン264が挿入され、誘導ピン264の上端がスライドトレイ210の下面に固定される。このため、ストップレバー261が回転する際、アーム部261bは、誘導ピン264により誘導範囲が規制される。
【0035】
また、アーム部261bの中央付近には、長さ方向へ幅広な長孔261b2が設けられ、この長孔261b2には、ロータリストッパ262が組み付けられる。ロータリストッパ262は、水平方向へ配向されつつ長さ方向へ進退可能に配置される本体部262aを備え、この本体部262aの一端側から鉛直下方へ延設される円柱状の軸部262bが長孔261b2に挿入される。
【0036】
本体部262aの他端には、本体部262aの先端が尖った尖形部262a1が設けられており、軸部262bの下端外壁には、本体部262aと離間する側へストッパスプリング263の取付部262cが延設される。特に、尖形部262a1の形状は、本体部262aの軸線に対して非対称になっており、尖形部262a1の先端は所定位置だけロータリトレイ220の回転方向側に位置する。
【0037】
取付部262cには、ストッパスプリング263の一端が取り付けられ、ストッパスプリング263の他端は、ロータリストッパ262を取付部262cの側へ付勢させるように、スライドトレイ210の下面に取り付けられる。このとき、ストッパスプリング263は、アーム部261bを図5における紙面手前側へ付勢する。
【0038】
一方、ロータリトレイ220の下面には、図6に示すように、周方向へ等間隔で五箇所に係合溝223が設けられており、各係合溝223は、ロータリトレイ220の半径方向に対してくさび形状の傾斜面を有する。そして、ロータリストッパ262の尖形部262a1は、各係合溝223に対向可能な位置に配置される。詳しくは、図7に示すように、尖形部262a1の先端は、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部241(図11参照)がディスク1の中心孔に入る前は、係合溝223の中心に対してずれた位置に停止する。即ち、電気的停止位置では、尖形部262a1の先端は、係合溝223に中心に対してロータリトレイ220の回転方向側に所定位置だけずれた位置に対向して停止する。
【0039】
また、図7に示すように、リブ261cがカム溝252に挿入されている間、尖形部262a1は、ストッパスプリング263により、係合溝223から離間する側へ付勢され、係合溝223から離間した状態で維持される。モーションギヤ250が時計方向へ回転する際、リブ261cが傾斜面252aに乗り上げ、リブ261cがモーションギヤ250の周壁面に誘導され始めると、図8に示すように、リブ261cがモーションギヤ250の回転軸から離間する方向へ押圧されるため、ストップレバー261が反時計方向へ回転する。
【0040】
これにより、ロータリストッパ262の軸部262b(図5参照)がアーム部261bと共に反時計方向へ変位し、尖形部262a1が係合溝223に挿入され、ロータリトレイ220の回転が規制され、位置決めが行われる。ここで、ロータリトレイ220が電気的停止位置で停止すると、即ちロータリトレイ220の回転が所定位置よりも手前で停止すると、ロータリストッパ262の尖形部262a1は、係合溝223に対して図9に示すような位置関係になり、この状態から図10に示すように、尖形部262a1は係合溝223に嵌め込まれ、これにより、ロータリトレイ220を所定位置(機械的停止位置)に停止させることができる。
【0041】
このような動作は、ロータリストッパ262の尖形部262a1では、先端に向けて非対称の傾斜面が形成されているため、図9に示すように、ロータリトレイ220が電気的停止位置で停止しても、尖形部262a1の一方の傾斜面が係合溝223の一方壁面に沿ってスライドし、図10に示すように、尖形部262a1が係合溝223に嵌め込まれる。
【0042】
図11はメカホルダーが上昇する前の状態を示す側面図である。図12はメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際の状態を示す側面図である。図11および図12に示すように、略矩形筐状のメカホルダー240の一端は、スライドトレイ210の下面に枢支されており、他端から略水平方向へ突設されたリブ240aがモーションギヤ250のカム溝251に挿入される。カム溝251は、図4に示すように、スライドトレイ210と離間する第一水平部251aから傾斜部251bを介してスライドトレイ210と近接する第二水平部251cへ連通されており、リブ240aはチャッキングを行う際、同図における右側から左側へ誘導される。
【0043】
このような構成により、チャッキング時、図11に示すように、リブ240aが第一水平部251aを誘導される間、メカホルダー240全体が傾斜し、第二チャッキング部241および光ピックアップが貫通孔213から離間した状態となる。そして、リブ240aが傾斜部251bを誘導されてスライドトレイ210と近接する方向へ移動する間、メカホルダー240全体は、同図に示す矢印のような水平状態へと近づいていく。リブ240aが第二水平部251cに達すると、図12に示すように、メカホルダー240全体は、水平状態となり、第二チャッキング部241が位置決めされたロータリトレイ220に収容されるディスクの回転軸を第一チャッキング部231に対して押圧しつつ保持する。
【0044】
そして、メカホルダー240に搭載された図示しないスピンドルモータにより第二チャッキング部241が回転駆動されることにより、ディスクが回転駆動され、光ピックアップによるディスクからの記録データの読み出しが実行される。
【0045】
このように、アーム部261bが反時計方向へ変位すると、ロータリストッパ262の軸部262b(図5参照)が係合溝223に向けて移動するため、尖形部262a1が係合溝223に挿入される。このとき、尖形部262a1は、先端を挟んで形成される非対称の傾斜面が係合溝223の傾斜面に沿って誘導されて奥部に挿入される。したがって、ロータリトレイ220が所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイ220の回転を確実に規制することが可能となる。
【0046】
また、図13に示すように、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かり、ディスク1が図13に示すように傾いてロータリトレイ220に対してチャッキングできなくなるということがない。
【0047】
この理由は、ロータリトレイ220が、所定の停止位置よりも例えば0.85mmだけ反回転方向側にずれて停止しても、ロータリストッパ262の尖形部262a1の特徴とする形状(図10参照)により、0.85mmだけ回転方向側にずれた機械的停止位置で停止するため、ロータリトレイ220の内周壁2とディスク1の縁との間に適度な隙間があき、これにより、ロータリトレイ220に載置されたディスク1の外径が大きくなった場合や、ロータリトレイ220の内周壁2に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスク1の縁がロータリトレイ220の内周壁2に引っ掛かからず、ディスク1を図12に示すようにロータリトレイ220に対して正常にチャッキングすることができる。
【0048】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、ターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設け、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有するので、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【0049】
また、本考案によれば、ロータリトレイを回転させるためのターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設けたので、ロータリトレイが所定の回転位置からずれて停止した場合であっても、ロータリトレイの回転を確実に規制することができると共に、ロータリトレイに載置されるディスクの外径が大きくなった場合や、ロータリトレイの内周壁に接着剤がはみ出していた場合でも、ディスクを正常にチャッキングさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係るDVD再生装置の外観を示す斜視図である。
【図2】前記DVD再生装置に備えられるディスクチェンジャの主要構成を示す分解斜視図である。
【図3】前記ディスクチェンジャにおいて位置検出センサがロータリトレイの回転位置を検出する際の状況を示す斜視図である。
【図4】前記ディスクチェンジャにおいてモーションギヤの周壁面に設けられたカム溝の主要構成を示す展開図である。
【図5】前記ディスクチェンジャにおいてロック機構の主要構成を示す斜視図である。
【図6】前記ディスクチェンジャにおいてロータリトレイの下面構成を示す平面図である。
【図7】前記ディスクチェンジャにおいて非ロック時の状況を示す平面図である。
【図8】前記ディスクチェンジャにおいてロック時の状況を示す平面図である。
【図9】前記ディスクチェンジャにおいて係合溝が電気的停止位置で停止した際の状況を示す平面図である。
【図10】前記ディスクチェンジャにおいて係合溝が機械的停止位置で停止した際の状況を示す平面図である。
【図11】前記ディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇する前の状況を示す側面図である。
【図12】前記ディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際の状況を示す側面図である。
【図13】従来のディスクチェンジャにおいてメカホルダーが上昇してチャッキングを行った際にディスクが傾いてチャッキングできなかった状況を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ディスク
100 キャビネット
200 ディスクチェンジャ
210 スライドトレイ
220 ロータリトレイ
221 ディスク収容部
223 係合溝
230 チャックアーム
231 第一チャッキング部
240 メカホルダー
250 モーションギヤ
260 ロック機構
262 ロータリストッパ
262a1 尖形部
Claims (4)
- 上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能な第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを具備するディスクチェンジャ駆動機構を有するディスクチェンジャにおいて、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部がディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部が前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えた前記ロック機構を設け、前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有することを特徴とするディスクチェンジャ。
- 表面に複数のディスクを収容可能であると共に、回転軸から離れた位置に径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝が形成された略円盤形状のロータリトレイを備えたディスクチェンジャ駆動機構を有するディスクチェンジャにおいて、前記ロータリトレイを回転させるためのターンテーブルがディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、前記ターンテーブルが前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えたロック機構を設けたことを特徴とするディスクチェンジャ。
- 前記ロータリストッパは、前記係合溝へ挿入可能で軸線に対して先端が前記ロータリトレイの回転方向側に所定位置ずれた非対称な尖形部を一端に有することを特徴とする請求項2に記載のディスクチェンジャ。
- 前記ディスクチェンジャ駆動機構は、上面に支軸が立設され、キャビネット本体にて引き出し可能に設置されるスライドトレイと、ディスクが収容可能なディスク収容部を上面に複数備えると共に、径方向へくさび形状の傾斜面を有する係合溝を下面に備え、軸芯が前記支軸にて回転可能に支持される円盤状のロータリトレイと、一端が前記支軸の上端に組み付けられ、前記ディスク収容部に上方から対向可能な第一チャッキング部を他端側に備えるチャックアームと、前記ロータリトレイを回転駆動させる駆動ユニットと、前記ロータリトレイの回転位置を検出する位置検出センサと、前記ディスク収容部に下方から対向可能な第二チャッキング部および光ピックアップが搭載され、前記スライドトレイの下面にて前記第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に対して進退可能なメカホルダーと、前記位置検出センサにて検出された所定の回転位置にて前記駆動ユニットによる前記ロータリトレイの回転駆動が停止されるとき、ロック機構におけるロータリストッパの尖形部を前記係合溝へ挿入させて前記ロータリトレイの回転を規制し、前記メカホルダーにおける第二チャッキング部および前記光ピックアップを前記ディスク収容部に向けて上昇させて前記第一チャッキング部と前記第二チャッキング部との間でディスクの回転軸を保持させるモーションギヤとを備えると共に、ターンテーブルとての前記第二チャッキング部がディスクのセンターホールへ入るまでに電気的に停止される位置である電気的停止位置と、ターンテーブルとしての前記第二チャッキング部が前記ディスクのセンターホールに入った以降は機械的に移行して停止される位置である機械的停止位置とが設けられ、前記ロータリトレイを前記機械的停止位置で停止させるためのロータリストッパを備えた前記ロック機構を設けたことを特徴とする請求項2に記載のディスクチェンジャ。
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