JP3098469B2 - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
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- JP3098469B2 JP3098469B2 JP09235205A JP23520597A JP3098469B2 JP 3098469 B2 JP3098469 B2 JP 3098469B2 JP 09235205 A JP09235205 A JP 09235205A JP 23520597 A JP23520597 A JP 23520597A JP 3098469 B2 JP3098469 B2 JP 3098469B2
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- ion implantation
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置に
係り、特に、高エネルギーのイオン及び高電流のイオン
を注入する際に用いて好適なイオン注入装置に関するも
のである。
係り、特に、高エネルギーのイオン及び高電流のイオン
を注入する際に用いて好適なイオン注入装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の高エネルギーイオン注入
装置を示す概略構成図であり、図において、1はイオン
ソース部、2は質量分析部、3はRF線形加速器(加速
部)、4は高エネルギーイオン注入用のディスクチャン
バー、5はディスクチャンバー4に内蔵され図示しない
シリコンウェハ(以下、ウェハとも称する)を装填する
ディスクである。
装置を示す概略構成図であり、図において、1はイオン
ソース部、2は質量分析部、3はRF線形加速器(加速
部)、4は高エネルギーイオン注入用のディスクチャン
バー、5はディスクチャンバー4に内蔵され図示しない
シリコンウェハ(以下、ウェハとも称する)を装填する
ディスクである。
【0003】このディスク5には、その前段(イオン入
射側)に図示しないフラグファラデーが、その後段(イ
オン出射側)に図示しないディスクファラデーがそれぞ
れ設けられており、しかも、このディスク5には、ディ
スクファラデーにイオンビームの一部がすり抜けるため
の図示しない細長いスリットが1箇所に形成されてい
る。
射側)に図示しないフラグファラデーが、その後段(イ
オン出射側)に図示しないディスクファラデーがそれぞ
れ設けられており、しかも、このディスク5には、ディ
スクファラデーにイオンビームの一部がすり抜けるため
の図示しない細長いスリットが1箇所に形成されてい
る。
【0004】この装置では、イオンソース部1で最大9
0keV程度に加速された複数種のイオンが、質量分析
部2で目的のイオンのみ取り出され、RF線形加速器3
で数百keVに加速される。この加速されたイオンビー
ムは、ディスクチャンバー4内のディスク5上のウェハ
に注入される。ディスク5が高速回転しながらイオンビ
ームに対し上下方向に往復スキャンを繰り返すことで、
ディスク5上に装填された全てのウェハに均一にイオン
を注入する。
0keV程度に加速された複数種のイオンが、質量分析
部2で目的のイオンのみ取り出され、RF線形加速器3
で数百keVに加速される。この加速されたイオンビー
ムは、ディスクチャンバー4内のディスク5上のウェハ
に注入される。ディスク5が高速回転しながらイオンビ
ームに対し上下方向に往復スキャンを繰り返すことで、
ディスク5上に装填された全てのウェハに均一にイオン
を注入する。
【0005】また、このディスクでは、フラグファラデ
ーによりイオンビーム調整時のビーム電流をモニターす
るとともに、ディスクファラデーによりイオン注入中の
ビーム電流をリアルタイムでモニターし、ウェハに注入
されるイオンドーズ量(打ち込み量)をコントロールし
ている。
ーによりイオンビーム調整時のビーム電流をモニターす
るとともに、ディスクファラデーによりイオン注入中の
ビーム電流をリアルタイムでモニターし、ウェハに注入
されるイオンドーズ量(打ち込み量)をコントロールし
ている。
【0006】一方、従来の高電流イオン注入装置は、上
述した高エネルギーイオン注入装置からRF線形加速器
3を取り去った構造と等しく、その動作は、イオンビー
ムが数百keVに加速される点以外は、前記高エネルギ
ーイオン注入装置と全く同様である。
述した高エネルギーイオン注入装置からRF線形加速器
3を取り去った構造と等しく、その動作は、イオンビー
ムが数百keVに加速される点以外は、前記高エネルギ
ーイオン注入装置と全く同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の高エネルギーイ
オン注入装置の問題点は、その構造が高電流イオン注入
装置とほとんど同じであるにもかかわらず、高電流イオ
ン注入装置として利用できない点である。その理由は、
イオンビームが正のイオンの集合体であるために、イオ
ン同士が互いに反発しあい、拡散してしまうために、ウ
ェハに到達するまでにイオンビームの大部分が失われて
しまうためである。
オン注入装置の問題点は、その構造が高電流イオン注入
装置とほとんど同じであるにもかかわらず、高電流イオ
ン注入装置として利用できない点である。その理由は、
イオンビームが正のイオンの集合体であるために、イオ
ン同士が互いに反発しあい、拡散してしまうために、ウ
ェハに到達するまでにイオンビームの大部分が失われて
しまうためである。
【0008】そこで、大電流のイオンビームが必要な場
合には、イオンソース部1からウェハまでの距離が短い
装置を用意する必要があるが、高エネルギーイオン注入
装置のRF線形加速器3の長さは2mもあり、イオンビ
ームはこのRF線形加速器3を通過するだけで1/4に
減少してしまい、ビーム電流の損失が大きく、大電流の
イオンビームを得ることが非常に難しい。
合には、イオンソース部1からウェハまでの距離が短い
装置を用意する必要があるが、高エネルギーイオン注入
装置のRF線形加速器3の長さは2mもあり、イオンビ
ームはこのRF線形加速器3を通過するだけで1/4に
減少してしまい、ビーム電流の損失が大きく、大電流の
イオンビームを得ることが非常に難しい。
【0009】図7はRF線形加速器3の前段(イオン入
射側)と後段(イオン出射側)との間のビーム電流の損
失特性を示すグラフである。例えば、高エネルギーイオ
ン注入の際に、ウェハへのイオン注入に必要なビーム電
流を200μAとした場合、イオンビームの損失を考慮
すると、RF線形加速器3の前段までに800μAのビ
ーム電流が必要となる。同様に、必要なビーム電流を1
00μAとした場合、RF線形加速器3の前段までに4
00μAのビーム電流が必要となる。
射側)と後段(イオン出射側)との間のビーム電流の損
失特性を示すグラフである。例えば、高エネルギーイオ
ン注入の際に、ウェハへのイオン注入に必要なビーム電
流を200μAとした場合、イオンビームの損失を考慮
すると、RF線形加速器3の前段までに800μAのビ
ーム電流が必要となる。同様に、必要なビーム電流を1
00μAとした場合、RF線形加速器3の前段までに4
00μAのビーム電流が必要となる。
【0010】一般的な高電流イオン注入の場合、ビーム
電流は3〜10mA程度であるが、この高エネルギーイ
オン注入装置を用いた場合、RF線形加速器3の前段ま
でに12〜40mAものビーム電流が必要となる。した
がって、このままでは高電流イオン注入工程での使用は
不可能である。
電流は3〜10mA程度であるが、この高エネルギーイ
オン注入装置を用いた場合、RF線形加速器3の前段ま
でに12〜40mAものビーム電流が必要となる。した
がって、このままでは高電流イオン注入工程での使用は
不可能である。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であって、加速部におけるイオンビームの損失を回避
し、高電流イオン注入装置として用いることが可能とな
り、したがって、1台の装置で高エネルギーイオン注入
と高電流イオン注入の双方に対応することのできるイオ
ン注入装置を提供することにある。
であって、加速部におけるイオンビームの損失を回避
し、高電流イオン注入装置として用いることが可能とな
り、したがって、1台の装置で高エネルギーイオン注入
と高電流イオン注入の双方に対応することのできるイオ
ン注入装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】一般に、イオン注入装置
は、1台あたり数億円程度するために大変高価であり、
これまでの様に、中電流イオン注入工程、高電流イオン
注入工程、高エネルギーイオン注入工程と、各工程別に
それぞれの装置を購入するのはコスト的な負担が大き
く、製造原価を押し上げる要因になる。
は、1台あたり数億円程度するために大変高価であり、
これまでの様に、中電流イオン注入工程、高電流イオン
注入工程、高エネルギーイオン注入工程と、各工程別に
それぞれの装置を購入するのはコスト的な負担が大き
く、製造原価を押し上げる要因になる。
【0013】そこで、本発明者は、上記課題を解決する
ために、多用途に対応可能なイオン注入装置ができれば
設備投資コストを大きく削減することができるばかりで
なく、生産ラインで絶えず変化する工程別の製品の仕掛
かりの多少にも柔軟に対応することができると考え、次
の様なイオン注入装置を提供する。
ために、多用途に対応可能なイオン注入装置ができれば
設備投資コストを大きく削減することができるばかりで
なく、生産ラインで絶えず変化する工程別の製品の仕掛
かりの多少にも柔軟に対応することができると考え、次
の様なイオン注入装置を提供する。
【0014】すなわち、請求項1記載のイオン注入装置
は、所定の物質をイオン化し加速するイオンソース部
と、イオン化された複数種のイオンから必要なイオンの
みを選択する質量分析部と、選択されたイオンをさらに
加速する加速部と、この加速された高エネルギーイオン
を注入する試料を装填するためのディスクを収納する高
エネルギーイオン注入用のディスクチャンバーとを備
え、前記質量分析部と前記加速部との間に高電流イオン
注入用のディスクチャンバーを設け、該高電流イオン注
入用のディスクチャンバーに高電流イオンを注入する試
料を装填するためのディスクを収納し、該ディスクに高
エネルギーイオン注入用のイオンビームを通過させるス
リットを形成したものである。
は、所定の物質をイオン化し加速するイオンソース部
と、イオン化された複数種のイオンから必要なイオンの
みを選択する質量分析部と、選択されたイオンをさらに
加速する加速部と、この加速された高エネルギーイオン
を注入する試料を装填するためのディスクを収納する高
エネルギーイオン注入用のディスクチャンバーとを備
え、前記質量分析部と前記加速部との間に高電流イオン
注入用のディスクチャンバーを設け、該高電流イオン注
入用のディスクチャンバーに高電流イオンを注入する試
料を装填するためのディスクを収納し、該ディスクに高
エネルギーイオン注入用のイオンビームを通過させるス
リットを形成したものである。
【0015】請求項2記載のイオン注入装置は、前記高
電流イオン注入用のディスクチャンバーのイオン入射側
及びイオン出射側それぞれにファラデーを設けたもので
ある。
電流イオン注入用のディスクチャンバーのイオン入射側
及びイオン出射側それぞれにファラデーを設けたもので
ある。
【0016】請求項3記載のイオン注入装置は、前記高
電流イオン注入用のディスクチャンバーに収納されるデ
ィスクに、高電流イオン注入用のビーム電流計測用穴を
形成したものである。
電流イオン注入用のディスクチャンバーに収納されるデ
ィスクに、高電流イオン注入用のビーム電流計測用穴を
形成したものである。
【0017】本発明のイオン注入装置では、前記質量分
析部と前記加速部との間に高電流イオン注入用のディス
クチャンバーを設け、該高電流イオン注入用のディスク
チャンバーに高電流イオンを注入する試料を装填するた
めのディスクを収納し、該ディスクに高エネルギーイオ
ン注入用のイオンビームを通過させるスリットを形成し
たことにより、前記高電流イオン注入用のディスクチャ
ンバーをイオンビームが貫通する状態とすることで、本
装置を高エネルギーイオン注入装置として用いることが
可能になり、一方、前記高電流イオン注入用のディスク
チャンバーを用いることで、加速部におけるイオンビー
ム損失が回避され、本装置を高電流イオン注入装置とし
て用いることが可能になる。
析部と前記加速部との間に高電流イオン注入用のディス
クチャンバーを設け、該高電流イオン注入用のディスク
チャンバーに高電流イオンを注入する試料を装填するた
めのディスクを収納し、該ディスクに高エネルギーイオ
ン注入用のイオンビームを通過させるスリットを形成し
たことにより、前記高電流イオン注入用のディスクチャ
ンバーをイオンビームが貫通する状態とすることで、本
装置を高エネルギーイオン注入装置として用いることが
可能になり、一方、前記高電流イオン注入用のディスク
チャンバーを用いることで、加速部におけるイオンビー
ム損失が回避され、本装置を高電流イオン注入装置とし
て用いることが可能になる。
【0018】これにより、加速部におけるイオンビーム
の損失が回避されることにより、高電流イオン注入装置
として用いることが可能となり、1台の装置で高エネル
ギーイオン注入と高電流イオン注入の双方に対応するこ
とが可能になる。
の損失が回避されることにより、高電流イオン注入装置
として用いることが可能となり、1台の装置で高エネル
ギーイオン注入と高電流イオン注入の双方に対応するこ
とが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のイオン注入装置の
各実施形態について図面に基づき説明する。
各実施形態について図面に基づき説明する。
【0020】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態のイオン注入装置を示す概略構成図であり、図
において、11は質量分析部2とRF線形加速器3との
間に設けられた高電流イオン注入用のディスクチャンバ
ー、12はディスクチャンバー11に内蔵されウェハ
(試料)を装填するディスクである。
実施形態のイオン注入装置を示す概略構成図であり、図
において、11は質量分析部2とRF線形加速器3との
間に設けられた高電流イオン注入用のディスクチャンバ
ー、12はディスクチャンバー11に内蔵されウェハ
(試料)を装填するディスクである。
【0021】ディスク12には、図2に示すように、外
周に沿って複数のシリコンウェハ13(この場合、11
枚)が装填されており、この外周に近接した位置に、イ
オンビームがほぼ100%通過する約5cmの幅の短冊
型の従来のものより大きいビームすり抜けスリット14
が形成されている。
周に沿って複数のシリコンウェハ13(この場合、11
枚)が装填されており、この外周に近接した位置に、イ
オンビームがほぼ100%通過する約5cmの幅の短冊
型の従来のものより大きいビームすり抜けスリット14
が形成されている。
【0022】また、図3に示すように、ディスクチャン
バー11の質量分析部2側(イオン入射側)にはフラグ
ファラデー21が、RF線形加速器3側(イオン出射
側)にはディスクファラデー22がそれぞれ設けられて
おり、これらフラグファラデー21及びディスクファラ
デー22は、図4に示すように、使用時以外はイオンビ
ーム23の進路から撤退させて該進路の側方に設けられ
た収納部24に収納可能である。
バー11の質量分析部2側(イオン入射側)にはフラグ
ファラデー21が、RF線形加速器3側(イオン出射
側)にはディスクファラデー22がそれぞれ設けられて
おり、これらフラグファラデー21及びディスクファラ
デー22は、図4に示すように、使用時以外はイオンビ
ーム23の進路から撤退させて該進路の側方に設けられ
た収納部24に収納可能である。
【0023】次に、このイオン注入装置の動作について
説明する。まず、通常の高エネルギーイオン注入装置と
して使用する場合は、ウェハをディスクチャンバー4に
搬送し、該ディスクチャンバー4内のディスク5に装填
する。一方、ディスクチャンバー11内のディスク12
は、ビームすり抜けスリット14をイオンビーム23が
通り抜け可能な位置に合わせ固定した後、静止させてお
く。また、フラグファラデー21及びディスクファラデ
ー22も収納部24に収納させておく。
説明する。まず、通常の高エネルギーイオン注入装置と
して使用する場合は、ウェハをディスクチャンバー4に
搬送し、該ディスクチャンバー4内のディスク5に装填
する。一方、ディスクチャンバー11内のディスク12
は、ビームすり抜けスリット14をイオンビーム23が
通り抜け可能な位置に合わせ固定した後、静止させてお
く。また、フラグファラデー21及びディスクファラデ
ー22も収納部24に収納させておく。
【0024】このことにより、質量分析部2を通過した
イオンビーム23はそのままディスクチャンバー11を
すり抜け、RF線形加速器3で最大1MeV程度までに
加速された後、ディスクチャンバー4内の1200rp
mで高速回転中のディスク5上に装填されたウエハにイ
オン注入される。
イオンビーム23はそのままディスクチャンバー11を
すり抜け、RF線形加速器3で最大1MeV程度までに
加速された後、ディスクチャンバー4内の1200rp
mで高速回転中のディスク5上に装填されたウエハにイ
オン注入される。
【0025】一方、高電流イオン注入装置として使用す
る場合は、ウェハ13をディスクチャンバー11に搬送
し、該ディスクチャンバー11内のディスク12に装填
する。質量分析部2を通過したイオンビーム23は高速
回転中のディスク12上に装填されたウェハ13にイオ
ン注入される。このイオン注入中のビーム電流はスリッ
ト14を通過したイオンビーム23をディスクファラデ
ー22で受け計測する。また同様に、イオンビーム調整
時はフラグファラデー21で計測する。これらフラグフ
ァラデー21及びディスクファラデー22は、未使用時
は収納部24に収納させておく。
る場合は、ウェハ13をディスクチャンバー11に搬送
し、該ディスクチャンバー11内のディスク12に装填
する。質量分析部2を通過したイオンビーム23は高速
回転中のディスク12上に装填されたウェハ13にイオ
ン注入される。このイオン注入中のビーム電流はスリッ
ト14を通過したイオンビーム23をディスクファラデ
ー22で受け計測する。また同様に、イオンビーム調整
時はフラグファラデー21で計測する。これらフラグフ
ァラデー21及びディスクファラデー22は、未使用時
は収納部24に収納させておく。
【0026】以上により、高電流イオン注入装置として
使用する場合、イオンビーム23は2mもの長いRF線
形加速器3を通過する必要が無いため、イオンビーム2
3の損失を従来の高電流イオン注入装置と同等まで低減
することができ、半導体製造プロセスの高エネルギーイ
オン注入工程に使用する場合はもちろんのこと、高電流
イオン注入工程にも充分対応することができる。
使用する場合、イオンビーム23は2mもの長いRF線
形加速器3を通過する必要が無いため、イオンビーム2
3の損失を従来の高電流イオン注入装置と同等まで低減
することができ、半導体製造プロセスの高エネルギーイ
オン注入工程に使用する場合はもちろんのこと、高電流
イオン注入工程にも充分対応することができる。
【0027】なお、本実施形態のイオン注入装置では、
高電流イオン注入用のディスクチャンバー11を質量分
析部2とRF線形加速器3との間に設けたが、この配置
に限定することなく様々な配置が可能である。例えば、
高電流イオン注入用のディスクチャンバー11を質量分
析部2の直後に設けてもよく、あるいは、RF線形加速
器3の直前に設けてもよい。
高電流イオン注入用のディスクチャンバー11を質量分
析部2とRF線形加速器3との間に設けたが、この配置
に限定することなく様々な配置が可能である。例えば、
高電流イオン注入用のディスクチャンバー11を質量分
析部2の直後に設けてもよく、あるいは、RF線形加速
器3の直前に設けてもよい。
【0028】(第2の実施形態)図5は本発明の第2の
実施形態のイオン注入装置のディスクを示す要部平面図
であり、第1の実施形態のイオン注入装置のディスク1
2と異なる点は、このディスク31のスリット32を、
外周に近接した位置に形成された約2cmの幅の細長い
スリット部32aと、このスリット部32aの長手方向
のディスク31の中心に近い側の端部に形成された円形
の穴32bとにより構成した点である。
実施形態のイオン注入装置のディスクを示す要部平面図
であり、第1の実施形態のイオン注入装置のディスク1
2と異なる点は、このディスク31のスリット32を、
外周に近接した位置に形成された約2cmの幅の細長い
スリット部32aと、このスリット部32aの長手方向
のディスク31の中心に近い側の端部に形成された円形
の穴32bとにより構成した点である。
【0029】このスリット部32aは、高電流イオン注
入中のディスクファラデー22でのビーム電流計測用穴
として使用し、穴32bは、高エネルギーイオン注入中
のイオンビームすり抜け用として使用する。本実施形態
のディスク31では、上述した第1の実施形態のディス
ク12と比べて、ディスク31上のウェハ13装填部の
総面積が減少せず、ウェハ13装填枚数を従来通りに保
つことができるという効果がある。
入中のディスクファラデー22でのビーム電流計測用穴
として使用し、穴32bは、高エネルギーイオン注入中
のイオンビームすり抜け用として使用する。本実施形態
のディスク31では、上述した第1の実施形態のディス
ク12と比べて、ディスク31上のウェハ13装填部の
総面積が減少せず、ウェハ13装填枚数を従来通りに保
つことができるという効果がある。
【0030】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のイオン注入
装置によれば、前記質量分析部と前記加速部との間に高
電流イオン注入用のディスクチャンバーを設け、該高電
流イオン注入用のディスクチャンバーに高電流イオンを
注入する試料を装填するためのディスクを収納し、該デ
ィスクに高エネルギーイオン注入用のイオンビームを通
過させるスリットを形成したので、加速部におけるイオ
ンビームの損失を回避し、高電流イオン注入装置として
用いることができ、本装置を、高エネルギーイオン注入
と高電流イオン注入の双方に対応させることができる。
装置によれば、前記質量分析部と前記加速部との間に高
電流イオン注入用のディスクチャンバーを設け、該高電
流イオン注入用のディスクチャンバーに高電流イオンを
注入する試料を装填するためのディスクを収納し、該デ
ィスクに高エネルギーイオン注入用のイオンビームを通
過させるスリットを形成したので、加速部におけるイオ
ンビームの損失を回避し、高電流イオン注入装置として
用いることができ、本装置を、高エネルギーイオン注入
と高電流イオン注入の双方に対応させることができる。
【図1】 本発明の第1の実施形態のイオン注入装置を
示す概略構成図である。
示す概略構成図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態のディスクを示す平
面図である。
面図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態のフラグファラデー
及びディスクファラデーそれぞれの取付位置を示す側面
図である。
及びディスクファラデーそれぞれの取付位置を示す側面
図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態のフラグファラデー
及びディスクファラデーの収納状態を示す側面図であ
る。
及びディスクファラデーの収納状態を示す側面図であ
る。
【図5】 本発明の第2の実施形態のディスクを示す要
部平面図である。
部平面図である。
【図6】 従来の高エネルギーイオン注入装置を示す概
略構成図である。
略構成図である。
【図7】 RF線形加速器の前段と後段との間のビーム
電流の損失特性を示すグラフである。
電流の損失特性を示すグラフである。
1 イオンソース部 2 質量分析部 3 RF線形加速器(加速部) 4 高エネルギーイオン注入用のディスクチャンバー 5 ディスク 11 高電流イオン注入用のディスクチャンバー 12 ディスク 13 ウェハ 14 ビームすり抜けスリット 21 フラグファラデー 22 ディスクファラデー 23 イオンビーム 24 収納部 31 ディスク 32 スリット 32a スリット部 32b 穴
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の物質をイオン化し加速するイオン
ソース部と、イオン化された複数種のイオンから必要な
イオンのみを選択する質量分析部と、選択されたイオン
をさらに加速する加速部と、この加速された高エネルギ
ーイオンを注入する試料を装填するためのディスクを収
納する高エネルギーイオン注入用のディスクチャンバー
とを備えたイオン注入装置において、 前記質量分析部と前記加速部との間に高電流イオン注入
用のディスクチャンバーを設け、該高電流イオン注入用のディスクチャンバーに高電流イ
オンを注入する試料を装填するためのディスクを収納
し、該ディスクに高エネルギーイオン注入用のイオンビ
ームを通過させるスリットを形成した ことを特徴とする
イオン注入装置。 - 【請求項2】 前記高電流イオン注入用のディスクチャ
ンバーのイオン入射側及びイオン出射側それぞれにファ
ラデーを設けたことを特徴とする請求項1記載のイオン
注入装置。 - 【請求項3】 前記高電流イオン注入用のディスクチャ
ンバーに収納されるディスクに、高電流イオン注入用の
ビーム電流計測用穴を形成したことを特徴とする請求項
1または2記載のイオン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09235205A JP3098469B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09235205A JP3098469B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | イオン注入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1173907A JPH1173907A (ja) | 1999-03-16 |
JP3098469B2 true JP3098469B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=16982646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09235205A Expired - Fee Related JP3098469B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3098469B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1831408A4 (en) * | 2004-12-23 | 2010-07-21 | United Technologies Corp | COMPOSITION AND METHOD FOR IMPROVED PROPERTIES OF IRON CONTAINING COMPONENTS |
JP5959413B2 (ja) * | 2012-11-13 | 2016-08-02 | 住友重機械イオンテクノロジー株式会社 | イオン注入装置及びイオン注入方法 |
JP6253362B2 (ja) * | 2013-11-21 | 2017-12-27 | 住友重機械イオンテクノロジー株式会社 | 高エネルギーイオン注入装置、ビーム電流調整装置、及びビーム電流調整方法 |
-
1997
- 1997-08-29 JP JP09235205A patent/JP3098469B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1173907A (ja) | 1999-03-16 |
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