JP3695569B2 - イオン注入装置の検査方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハにイオンを注入するイオン注入装置を検査する方法に係り、特に、イオン注入装置においてウエハ保持プラテンが正常に回転しているか否かを検査する方法に関する。さらに詳しくは、ウエハ保持プラテンの動作に関する設定値が誤った値で設定されていても、ウエハ保持プラテンが正常に回転しているか否かを検査することができるイオン注入装置の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン注入装置は、拡散したい不純物をイオン化し、この不純物イオンを磁界を用いた質量分析法により選択的に取り出し、電界により加速して半導体ウエハに照射することで、半導体ウエハに不純物を注入するものである。そして、このイオン注入装置は、半導体プロセスにおいてデバイスの特性を決定する不純物を任意の量および深さに制御性よく注入できることから、現在の集積回路の製造に重要な装置となっている。
【0003】
イオン注入装置としては、半導体ウエハを保持するとともに保持した半導体ウエハをその円周方向に回転可能なウエハ保持プラテンと、ウエハ保持プラテンが保持する半導体ウエハに対してイオンビームを照射するイオンビーム照射器と、を備え、イオンビーム照射器によりイオンビームを照射し、ウエハ保持プラテンを所定角度(プラテン角度)回転させる注入ステップを、所定回数(プラテン回転数)繰り返し行うことにより半導体ウエハにイオンを注入するものが一般的である。
【0004】
従来、こうしたイオン注入装置を検査する方法としては、例えば、特開平2-78146号公報に開示されたものがあった。これは、注入ステップの実行前にステップ番号とドーズ量の設定値とプラテン角度の実測値とプラテン回転数の実測値との組み合わせの整合性の判定、プラテン角度の設定値と実測値との一致の判定、およびプラテン回転数の設定値と実測値との一致の判定を行い、ステップ番号とドーズ量の設定値とプラテン角度の実測値とプラテン回転数の実測値との組み合わせの不整合、プラテン角度の設定値と実測値との不一致、およびプラテン回転数の設定値と実測値との不一致の少なくとも一つがあるときに注入ステップの注入動作を中止するものである。
【0005】
したがって、ウエハ保持プラテンが設定値に基づいて正常に回転しているときにのみイオン注入動作が行われるので、ウエハ保持プラテンの動作異常に伴って半導体ウエハのイオン濃度分布が不均一となる可能性を低減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のイオン注入装置の検査方法にあっては、ウエハ保持プラテンの動作に関する設定値が所望の通り正しい値で設定されている場合には特に問題はないが、設定値が誤った値で設定されている場合は、ウエハ保持プラテンがその誤った設定値に基づいて回転してイオン注入動作が行われることになる。
【0007】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、ウエハ保持プラテンの動作に関する設定値が誤った値で設定されていても、ウエハ保持プラテンが正常に回転しているか否かを検査することができるイオン注入装置の検査方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載のイオン注入装置の検査方法は、半導体ウエハに対してイオンビームを当該半導体ウエハの回転中心点から円周までの間で水平方向のみ走査しながら照射した後、前記半導体ウエハをその円周方向に所定角度回転させる注入ステップを、所定回数繰り返し行うことにより半導体ウエハにイオンを注入し、前記イオン注入された半導体ウエハのイオン濃度分布を解析することにより、前記角度および前記回数の設定値が正しい値か否かを判定する
【0009】
イオン注入装置は、半導体ウエハに対して所定の入射角度でイオンを照射するようになっている。このため、半導体ウエハにイオンが照射されにくい箇所が形成され、一回の照射だけだと半導体ウエハのイオン濃度分布が不均一となる。そこで、半導体ウエハに均一にイオンを注入するため、半導体ウエハを回転させることにより入射角度を変えて複数回にわたって照射を行うようにする。これを行うため、イオン注入装置においては、半導体ウエハを所定角度ずつ回転させてこれを所定回数繰り返し行ったときに半導体ウエハがちょうど1回転するように、半導体ウエハの回転に関する設定値(プラテン角度やプラテン回転数等)を設定するのである。
【0010】
したがって、このような方法によれば、設定値が正しい値で設定されている場合は、半導体ウエハを所定角度ずつ回転させてこれを所定回数繰り返し行った結果、半導体ウエハがちょうど1回転するので、イオン注入された半導体ウエハには、半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で(回転角で前記所定角度ごとに)一定のイオン濃度分布が現れる。
【0011】
一方、設定値が誤った値で設定されている場合は、半導体ウエハを所定角度ずつ回転させてこれを所定回数繰り返し行った結果、半導体ウエハが1回転に満たないかまたは1回転を越えて回転するので、イオン注入された半導体ウエハには、そのような一定のイオン濃度分布が現れることはない。
また、本発明に係る請求項2記載のイオン注入装置の検査方法は、半導体ウエハを保持するとともに保持した半導体ウエハをその円周方向に回転可能なウエハ保持手段と、前記ウエハ保持手段が保持する半導体ウエハに対してイオンビームを照射するイオンビーム照射手段と、を備え、前記イオンビーム照射手段によりイオンビームを照射した後、前記ウエハ保持手段を所定角度回転させる注入ステップを、所定回数繰り返し行うことにより半導体ウエハにイオンを注入し、前記イオン注入された半導体ウエハのイオン濃度分布を解析することにより、前記角度および前記回数の設定値が正しい値か否かを判定するイオン注入装置を検査する方法であって、前記注入ステップにおいて半導体ウエハに対してイオンビームを当該半導体ウエハの回転中心点から円周までの間で水平方向のみ走査しながら照射するように前記イオンビーム照射手段を制御する制御ステップを含む。
【0012】
イオン注入装置は、半導体ウエハに対して所定の入射角度でイオンを照射するようになっている。このため、半導体ウエハにイオンが照射されにくい箇所が形成され、一回の照射だけだと半導体ウエハのイオン濃度分布が不均一となる。そこで、半導体ウエハに均一にイオンを注入するため、半導体ウエハを回転させることにより入射角度を変えて複数回にわたって照射を行うようにする。これを行うため、イオン注入装置においては、ウエハ保持手段を所定角度ずつ回転させてこれを所定回数繰り返し行ったときにウエハ保持手段が保持する半導体ウエハがちょうど1回転するように、ウエハ保持手段の動作に関する設定値(プラテン角度やプラテン回転数等)を設定するのである。
【0013】
したがって、このような方法によれば、設定値が正しい値で設定されている場合は、ウエハ保持手段を所定角度ずつ回転させてこれを所定回数繰り返し行った結果、ウエハ保持手段が保持する半導体ウエハがちょうど1回転するので、イオン注入された半導体ウエハには、半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で(回転角で前記所定角度ごとに)一定のイオン濃度分布が現れる。
【0014】
一方、設定値が誤った値で設定されている場合は、ウエハ保持手段を所定角度ずつ回転させてこれを所定回数繰り返し行った結果、ウエハ保持手段が保持する半導体ウエハが1回転に満たないかまたは1回転を越えて回転するので、イオン注入された半導体ウエハには、そのような一定のイオン濃度分布が現れることはない。
【0015】
さらに、本発明に係る請求項3記載のイオン注入装置の検査方法は、請求項1および2のいずれか1項に記載のイオン注入装置の検査方法において、前記イオン濃度分布が前記半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で一定の濃度分布となっている場合は、前記角度および前記回数の設定値が正しい値であると判定し、前記イオン濃度分布が前記半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で一定の濃度分布でない場合は、前記角度および前記回数の設定値が誤った値であると判定する
このような方法によれば、設定値が正しい値で設定されている場合は、イオン注入された半導体ウエハには、半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で(回転角で前記所定角度ごとに)、中心点から円周に至る一定のイオン濃度のラインが現れる。一方、設定値が誤った値で設定されている場合は、イオン注入された半導体ウエハには、そのような一定のイオン濃度のラインが現れることはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1ないし図6は、本発明に係るイオン注入装置の検査方法の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係るイオン注入装置の検査方法を実施するための構成を図1ないし図3を参照しながら説明する。図1は、イオン注入装置の全体の構成を示す概略図であり、図2および図3は、イオン注入装置の要部の構成を示す概略図である。
【0017】
イオン注入装置は、ウエハ保持プラテン3が保持する半導体ウエハ6に対してX方向(例えば、水平方向)およびX方向と直交するY方向(例えば、垂直方向)にイオンビーム12を走査しながら半導体ウエハ6全体にイオンを注入するものであって、図1に示すように、注入元素をイオン化しイオンビーム12として引き出すイオン源部41と、所定の注入イオンのみを選別して取り出す質量分離部42と、イオンビーム12を輸送しながらイオンビーム12を加速し、ビーム形状を成形、集束、走査するビームライン部43と、半導体ウエハ6をセットし注入処理を行うエンドステーション部44と、で構成されている。ここで、イオン源部41、質量分離部42およびビームライン部43は、イオンビーム照射器を構成している。
【0018】
イオン源部41は、イオン源物質ガス(例えば、BF3)を供給するガスボックス45と、注入元素をイオン化するイオン源40と、イオンビーム12を引き出すための引出電源46と、で構成されている。また、イオン源部41の内部は、イオン源部真空ポンプ47により真空状態に保たれている。イオン源40は、例えば、固体オーブンを備えている熱陰極PIG型のものであり、それぞれ図示しないフィラメント、アーク電極およびソースマグネットを有し、アークチャンバ内においてフィラメントからの熱電子放出をトリガとしてアーク放電を行うことによりプラズマを作り、引出電源46より電圧が印可された図示しないイオン引出電極からイオンビーム12を引き出すようになっている。
【0019】
質量分離部42には、図示しない質量分析マグネット(90度偏向電磁石)が設けられており、この質量分析マグネットは、イオン源部41から引き出されたイオンビーム12の中から必要なイオンを選別するとともに、磁気収束作用を利用してイオンビーム12を分析スリット48に絞り込んでビームライン部43に導くようになっている。
【0020】
ビームライン部43は、質量分離部42の分析スリット48から出たイオンビーム12を加速する加速管49と、イオンビーム12を集束させる集束レンズ50と、イオンビーム12をX方向に走査する2組のX方向走査電極1,1およびX方向走査電極2,2と、イオンビーム12をY方向に走査する一組のY方向走査電極31,31と、が設けられている。また、ビームライン部43の内部は、ビームライン部真空ポンプ55により真空状態に保たれている。
【0021】
X方向走査電極1,1およびX方向走査電極2,2には、図2に示すように、制御装置13からの制御信号に応じた走査電圧を出力するX方向走査電源14が接続されており、このX方向走査電源14により各電極に走査電圧を印可するようになっている。同様に、Y方向走査電極31,31には、制御装置13からの制御信号に応じた走査電圧を出力するY方向走査電極15が接続されており、このY方向走査電源15により各電極に走査電圧を印可するようになっている。
【0022】
イオンビーム12は、図3に示すように、X方向走査電源14により互いに180度位相が異なる走査電圧が印可されたX方向走査電極1,1によりX方向に走査された後、Y方向走査電源15により互いに180度位相が異なる走査電圧が印可されたY方向走査電極31,31によりY方向に走査され、さらにX方向走査電源14により互いに180度位相が異なる走査電圧が印可されたX方向走査電極2,2により平行なビームにされ、ウエハ保持プラテン3が保持する半導体ウエハ6に照射されるようになっている。
【0023】
エンドステーション部44には、図2および図3に示すように、半導体ウエハ6を保持するとともに半導体ウエハ6をその円周方向(図面矢印Cの方向)に回転可能なウエハ保持プラテン3と、制御装置13からの制御信号に応じてウエハ保持プラテン3を回転駆動させるプラテン駆動部18と、が設けられており、ターゲットチャンバ内は、エンドステーション部真空ポンプ51により真空状態に保たれている。また、ウエハ保持プラテン3の上流側には、所定面積の開口部をもつ照射マスク5が配置されている。この照射マスク5の開口部は、イオンビーム走査領域内に形成されており、開口部を通過したイオンビーム12のみが、その下流にある半導体ウエハ6に照射されるようになっている。
【0024】
次に、制御装置13の構成を図4を参照しながら説明する。図4は、制御装置13の構成を示すブロック図である。
制御装置13は、図4に示すように、所定のプログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU72と、所定領域にあらかじめCPU72のプログラム等を格納しているROM74と、ROM74等から読み出したデータやCPU72の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM76と、外部装置とのデータの入出力を媒介するI/F78と、で構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス79で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
【0025】
I/F78には、X方向走査電源14と、Y方向走査電源15と、プラテン駆動部18と、引出電源46と、が接続されている。
CPU72は、マイクロプロセッシングユニットMPU等からなり、本イオン注入装置においてウエハ保持プラテン3が正常に回転しているか否かを検査するときは、例えば、図示しないキーボード等の入力装置から入力した検査開始指令を契機としてROM74の所定領域に格納されているプログラムを起動させ、図5のフローチャートに示す検査処理を実行するようになっている。なお、CPU72は、非検査時にあって半導体ウエハにイオン注入を行うときは、あらかじめ設定されたウエハ保持プラテン3の動作に関する設定値(プラテン角度やプラテン回転数等)に基づいて、X方向走査電源14、Y方向走査電源15、プラテン駆動部18および引出電源46を制御するようになっている。
【0026】
まず、CPU12において検査処理が実行されると、図5に示すように、ステップS100に移行して、検査用としての半導体ウエハ6をウエハ保持プラテン3に保持し、ステップS102に移行して、半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12をX方向にのみ走査するようにイオンビーム照射器を制御するイオン照射処理を行い、ステップS104に移行する。
【0027】
ステップS104では、ウエハ保持プラテン3を、設定されたプラテン角度回転させ、ステップS106に移行して、ステップS104を実行したステップ数が、設定されたプラテン回転数に達したか否かを判定し、設定されたプラテン回転数に達したと判定されたとき(Yes)は、処理を復帰させるが、設定されたプラテン回転数に達していないと判定されたとき(No)は、ステップS102に戻る。
【0028】
次に、上記実施の形態の動作を図6を参照しながら説明する。図6は、ウエハ保持プラテン3が正常に回転している場合における半導体ウエハ6のイオン濃度分布を示す図である。
ウエハ保持プラテン3が正常に回転しているか否かの検査は、例えば、図示しないキーボード等の入力装置から検査開始指令を入力することにより行われる。
ここで、イオン注入装置において、ウエハ保持プラテン3の動作に関する設定値として、例えば、プラテン角度およびプラテン回転数がそれぞれ45°、8ステップに設定されているものとする。この設定値に基づけば、ウエハ保持プラテン3をプラテン角度(45°)ずつ回転させてこれをプラテン回転数(8ステップ)繰り返し行ったときにウエハ保持プラテン3が保持する半導体ウエハ6がちょうど360°回転することになる。
【0029】
このように、設定値が正しい値で設定された状態において検査が開始されると、まず、検査用としての半導体ウエハ6がウエハ保持プラテン3に保持される。
次いで、所定のドーズ量(例えば、6.25×1012[Cm-2])および所定の打ち込み速度(例えば、80[keV])で照射が開始され、半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12がX方向にのみ走査される。この照射が終了すると、プラテン駆動部18によりウエハ保持プラテン3がプラテン角度(45°)回転させられる。そして、こうした照射・回転からなる注入ステップがプラテン回転数(8ステップ)実行されると、検査が終了する。
【0030】
こうしてイオン注入された半導体ウエハ6には、例えばイオン濃度分布解析装置等を用いてそのイオン濃度分布を解析すると、図6に示すように、半導体ウエハ6の回転中心点を中心とする円弧状の軌道上を所定間隔で(回転角で45°ごとに)、中心点から円周に至る一定のイオン濃度のラインが8本現れる。
さて一方、上記検査を行う際に、例えば、プラテン角度およびプラテン回転数がそれぞれ45°、5ステップに設定されているものとする。この設定値に基づけば、ウエハ保持プラテン3をプラテン角度(45°)ずつ回転させてこれをプラテン回転数(5ステップ)繰り返し行ったときにウエハ保持プラテン3が保持する半導体ウエハ6が225°回転することになる。
【0031】
このように、設定値が誤った値で設定された状態において検査が開始されると、まず、検査用としての半導体ウエハ6がウエハ保持プラテン3に保持される。
次いで、半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12がX方向にのみ走査され、この照射が終了すると、プラテン駆動部18によりウエハ保持プラテン3がプラテン角度(45°)回転させられる。そして、こうした照射・回転からなる注入ステップがプラテン回転数(5ステップ)実行されると、検査が終了する。
【0032】
こうしてイオン注入された半導体ウエハ6には、図示しないが、半導体ウエハ6の回転中心点を中心とする円弧状の軌道上を所定間隔で(回転角で45°ごとに)、中心点から円周に至る一定のイオン濃度のラインが5本現れる。したがって、上記のように全周にわたって所定間隔で一定のイオン濃度のラインが現れていないことから、この結果からは、ウエハ保持プラテン3が正常に回転していないことが判る。
【0033】
また、上記検査を行う際に、例えば、プラテン角度およびプラテン回転数がそれぞれ45°、11ステップに設定されているものとする。この設定値に基づけば、ウエハ保持プラテン3をプラテン角度(45°)ずつ回転させてこれをプラテン回転数(11ステップ)繰り返し行ったときにウエハ保持プラテン3が保持する半導体ウエハ6が495°回転することになる。
【0034】
このように、設定値が誤った値で設定された状態において検査が開始されると、まず、検査用としての半導体ウエハ6がウエハ保持プラテン3に保持される。
次いで、半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12がX方向にのみ走査され、この照射が終了すると、プラテン駆動部18によりウエハ保持プラテン3がプラテン角度(45°)回転させられる。そして、こうした照射・回転からなる注入ステップがプラテン回転数(11ステップ)実行されると、検査が終了する。
【0035】
こうしてイオン注入された半導体ウエハ6には、半導体ウエハ6が495°回転することにより3箇所(9ステップ以降)に重複して照射が行われるため、図示しないが、半導体ウエハ6の回転中心点を中心とする円弧状の軌道上を所定間隔で(回転角で45°ごとに)、中心点から円周に至るイオン濃度Aのラインが5本現れるとともに、イオン濃度Aの2倍の濃度のラインが3本現れる。したがって、上記のように全周にわたって所定間隔で一定のイオン濃度のラインが現れていないことから、この結果からは、ウエハ保持プラテン3が正常に回転していないことが判る。
【0036】
このようにして、本実施の形態では、半導体ウエハ6をその円周方向に回転可能なウエハ保持プラテン3と、ウエハ保持プラテン3が保持する半導体ウエハ6に対してイオンビーム12を照射するイオンビーム照射器と、を備えたイオン注入装置において、イオンビーム照射器によりイオンビーム12を照射し、ウエハ保持プラテン3をプラテン角度回転させる注入ステップを、プラテン回数繰り返し行うことにより半導体ウエハ6にイオンを注入する工程で、上記注入ステップにおいて半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12をX方向にのみ走査するようにイオンビーム照射器を制御した。
【0037】
このため、この方法によりイオン注入された半導体ウエハ6には、ウエハ保持プラテン3の動作に関する設定値が正しい値で設定されているときは、半導体ウエハ6の回転中心点を中心とする円弧状の軌道上を全周にわたって所定間隔で、中心点から円周に至る一定のイオン濃度のラインが現れるが、設定値が誤った値で設定されているときは、そのような一定のイオン濃度のラインが現れることはないので、ウエハ保持プラテン3が正常に回転しているか否かが一見して判る。
したがって、従来に比して、設定値が誤った値で設定されていても、ウエハ保持プラテン3が正常に回転しているか否かを検査することができる。
【0038】
特に、半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12をX方向にのみ走査するようにイオンビーム照射器を制御したことにより、イオン注入された半導体ウエハ6には、全周にわたって所定間隔で一定のイオン濃度のラインが現れるので、半導体ウエハ6のイオン濃度分布から、ウエハ保持プラテン3が正常に回転しているか否かを比較的明確に把握することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態においては、注入ステップにおいて半導体ウエハ6の回転中心点から円周までの間でイオンビーム12をX方向にのみ走査したが、これに限らず、注入ステップにおいて半導体ウエハ6の一部分にイオンビーム12を照射するだけでよい。
上記実施の形態において、ウエハ保持プラテン3は、請求項2記載のウエハ保持手段に対応し、イオン源部41、質量分離部42およびビームライン部43は、請求項2記載のイオンビーム照射手段に対応し、ステップS102およびS104は、請求項1または2記載の注入ステップに対応し、ステップS102は、請求項2または3記載の制御ステップに対応している。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1ないし3記載のイオン注入装置の検査方法によれば、従来に比して、ウエハ保持手段の動作に関する設定値が誤った値で設定されていても、ウエハ保持手段が正常に回転しているか否かを検査することができるという効果が得られる。
【0041】
特に、本発明に係る請求項3記載のイオン注入装置の検査方法によれば、半導体ウエハのイオン濃度分布から、ウエハ保持手段が正常に回転しているか否かを比較的明確に把握することができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン注入装置の全体の構成を示す概略図である。
【図2】イオン注入装置の要部の構成を示す概略図である。
【図3】イオン注入装置の要部の構成を示す概略図である。
【図4】制御装置13の構成を示すブロック図である。
【図5】検査処理を示すフローチャートである。
【図6】ウエハ保持プラテン3が正常に回転している場合における半導体ウエハ6のイオン濃度分布を示す図である
【符号の説明】
1,2 X方向走査電極
31 Y方向走査電極
3 ウエハ保持プラテン
6 半導体ウエハ
13 制御装置
14 X方向走査電源
15 Y方向走査電源
18 プラテン駆動部
41 イオン源部
42 質量分離部
43 ビームライン部
44 エンドステーション部
46 引出電源
72 CPU
74 ROM
76 RAM
78 I/F

Claims (3)

  1. 半導体ウエハに対してイオンビームを当該半導体ウエハの回転中心点から円周までの間で水平方向のみ走査しながら照射した後、前記半導体ウエハをその円周方向に所定角度回転させる注入ステップを、所定回数繰り返し行うことにより半導体ウエハにイオンを注入し、
    前記イオン注入された半導体ウエハのイオン濃度分布を解析することにより、前記角度および前記回数の設定値が正しい値か否かを判定することを特徴とするイオン注入装置の検査方法。
  2. 半導体ウエハを保持するとともに保持した半導体ウエハをその円周方向に回転可能なウエハ保持手段と、前記ウエハ保持手段が保持する半導体ウエハに対してイオンビームを照射するイオンビーム照射手段と、を備え、前記イオンビーム照射手段によりイオンビームを照射した後、前記ウエハ保持手段を所定角度回転させる注入ステップを、所定回数繰り返し行うことにより半導体ウエハにイオンを注入し、前記イオン注入された半導体ウエハのイオン濃度分布を解析することにより、前記角度および前記回数の設定値が正しい値か否かを判定するイオン注入装置を検査する方法であって、
    前記注入ステップにおいて半導体ウエハに対してイオンビームを当該半導体ウエハの回転中心点から円周までの間で水平方向のみ走査しながら照射するように前記イオンビーム照射手段を制御する制御ステップを含むことを特徴とするイオン注入装置の検査方法。
  3. 請求項1および2のいずれか1項において、
    前記イオン濃度分布が前記半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で一定の濃度分布となっている場合は、前記角度および前記回数の設定値が正しい値であると判定し、
    前記イオン濃度分布が前記半導体ウエハの回転中心点を中心とする円弧状の軌道上に全周にわたって所定間隔で一定の濃度分布でない場合は、前記角度および前記回数の設定値が誤った値であると判定することを特徴とするイオン注入装置の検査方法。
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