JP3098394U - ハンガー - Google Patents
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Abstract
【課題】この考案は、簡単な構造で、使用時にはハンガー本体の幅を広くして洗濯物を広げることができ、不使用時には薄くして収納することができるハンガーに関する。
【解決手段】フック部2と、該フック部を上部に設けたフック受孔4に上下動自在に連結したハンガー本体5とからなり、該ハンガー本体が前後に二分された前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを上部でヒンジ部Hまたは枢着部を設けて連結したハンガーであって、フック部の下部に、フック受孔の抜止め部3が設けられており、その少なくとも一方の側面が漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された横倒した略三角柱形状、または略円錐または角錐形状からなっていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】フック部2と、該フック部を上部に設けたフック受孔4に上下動自在に連結したハンガー本体5とからなり、該ハンガー本体が前後に二分された前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを上部でヒンジ部Hまたは枢着部を設けて連結したハンガーであって、フック部の下部に、フック受孔の抜止め部3が設けられており、その少なくとも一方の側面が漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された横倒した略三角柱形状、または略円錐または角錐形状からなっていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、洗濯物が乾燥しやすいように洗濯物の内部に隙間を空けて風通をよくしたハンガーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のハンガーは、針金を屈曲させて成形したもの、或いは丸棒型の合成樹脂成形品が知られている。
しかし、前者では、ハンガーの厚みが殆どないため厚手のセーターなどの衣類を干した際に、前後が接して風が通らず乾燥が遅れたり、梅雨時の生乾きにより、湿った匂いが残ったりする欠点がある。
また、ハンガーの肩部分の厚みが狭いため、洗濯物の肩部分にハンガーの跡が残ってしまう欠点がある。
そこで、物干ハンガー本体を前後二分割型とし、それぞれの頸部の上端部分をフック受けに対し、ハンガー本体の肩幅方向に水平な軸線周りに回動自在とし、レバーの上又は下の一挙動によって、前記前後二分割型のハンガー本体が前後に開いたり、狭められたりして、洗濯物の乾燥を促進するようにしたものも知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2617892号(図1参照)
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成では、前半側ハンガーと後半側ハンガーよりなる一対のハンガー本体の頸部分の上端が、フック受けに回動自在にそれぞれ枢着しており、前記フック受けには、前記枢着部よりも下方の位置にこれと平行な軸線周りに回動するレバーが枢着してあり、前記レバーの枢軸には、前後に二分されたハンガー本体の頸部分の内面に当接するカムが一体に固着しており、前半側ハンガーと後半側ハンガーの間にはレバーで回動するカムをフック受孔に内蔵する必要があり、大型化が避けられないと共に構造が複雑化する欠点があった。
この考案は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、簡単な構造であり、不使用時には薄くして収納することができるハンガーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、請求項1の考案では、
フック部と、該フック部を上部に設けたフック受孔に上下動自在に連結したハンガー本体とからなり、該ハンガー本体が前後に二分された前半側ハンガーと後半側ハンガーとを上部でヒンジ部または枢着部を設けて連結したハンガーにおいて、
フック部の下部に、フック受孔の抜止め部が設けられており、該抜止め部の断面が漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された横倒した略三角柱形状からなり、
前記前半側ハンガーと後半側ハンガーの枠上部の下端間には前記抜止め部の上端を挿入可能な隙間またはガイド部が形成されており、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に上がると、抜止め部の傾斜面が上昇し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の内壁面と接し、該上部の内壁面を押し広げて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを外方へ傾動し、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に下がると、抜止め部が前記上部の内壁面を超えて下降しハンガー本体の空間部まで変位し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを接近方向に復帰させる、という技術的手段を講じている。
また、請求項2の考案では、前記抜止め部の断面が、略三角柱形状ではなく、漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された略円錐または角錐形状からなっている、という技術的手段を講じている。
請求項3の考案では、
前記フック部の胴部が軸状に形成されてフック部受孔内で旋回しうるようになっている、という技術的手段を講じている。
また、請求項4の考案では、
前記抜止め部の上部、または前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の下端に、フック部を回して抜止め部を回転させて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の下端に凹凸係合する閉止掛止部を形成してなる、という技術的手段を講じている。
【0006】
【考案の実施の形態】
以下にこの考案のハンガーの好適実施例について図面を参照しながら説明する。
図1から図3および図6(a)に示すハンガー1は、フック部2と、該フック部2を連結するフック受孔4を備えたハンガー本体5とからなっている。
フック部2は、偏平なプレート状からなっており、下部に抜止め部3を有している。
【0007】
ハンガー本体5は、前後に二分された枠体状の前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを有し、その枠上部15a、15bの上端には前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとをヒンジ部Hが左右一対に形成されると共に、該ヒンジ部Hの間に前記フック部2を通すフック受孔4が形成されている。
【0008】
ここでヒンジ部Hは、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの上部を連接した薄肉状の断面略V字状の溝からなっており、該ヒンジ部Hを屈曲支点として前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを開閉することができるようになっているので、図2に示すように合成樹脂で一体に成形することもできる。
【0009】
上記実施例では、溝状のヒンジを用いた例を示したが、この考案ではヒンジHに代えて前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの上部を枢軸Pで枢着する構造であってもよい(図4参照)。
この場合もその他の構成は前記実施例に準じるので、同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0010】
次ぎに、フック受孔4には、フック部2の胴部2aが上下に移動可能に貫挿している。
ここでフック部2の胴部2aは、前記実施例のようにプレート状とすればフック受孔4となる孔も細長い孔でよく一層の薄形化を図れる(図6(a)参照)が、図5、図6(b)に示すようにフック受孔4内で旋回しうるように円柱状とすれば、フック部2をハンガー本体5に対して自在に回転することができる。
【0011】
これらの場合に、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bを閉じた際にフック部2を通す隙間を設けてもよいが、設けないで接近させてもよい。
この場合には、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5の上部15a、15bの内壁面にフック受孔4と連通してフック部2の胴部2aを摺動可能とする溝12aを形成しておく必要がある(図4、図6(b)参照)。
【0012】
このようなフック部2の下部には、外形が上記フック受孔4の孔より大きく形成されて上記孔の抜け止めとなり、その両側面が漸次下方に向かって外方へ突出する傾斜面3aに形成された断面略三角形状の抜止め部3が設けられている。
従って、抜止め部3は、略三角柱状でもよいし、略円錐形状(図6参照)や四角錐などの略角錐形状であってもよい。
そして、略円錐形状や、四角錐形状などの角錐形状の場合は、フック部2をハンガー本体に対して適宜旋回して洗濯物を広げながら干すことができる。
【0013】
一方、前記フック受孔4が形成される前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bの枠上部15a、15bの内壁面14a、14bは前記抜止め部の傾斜面3aと衝合する受面となる。
この内壁面14a、14bの下端は、前記抜止め部3の基端側と接した際に、衝合して掛け止められることがないようになっており、抜止め部3の先端が侵入しやすいように隙間S(図4、図6(a)参照)を設け、あるいは密着した内壁面14a、14bの下端を切り欠き、もしくは湾曲させて侵入しやすくするガイド部G(図6(b)参照)を形成することが好ましい。
【0014】
上記構成からなっているので、図8(a)に示す閉じた位置から、フック部2をハンガー本体5に対して相対的に上がると、図8(b)に示すように、抜止め部3に伴ってその傾斜面3aが上昇し、前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bの上部15a、15bの内壁面14a、14bに挟まれ、該上部の内壁面14a、14bを押し広げて行き、図8(c)に示すように、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bをヒンジ部Hを支点にして下部が離間する方向に開くことができる。
【0015】
これにより、厚手のセータやその他の衣類などの洗濯物をハンガー1に掛けて、フック部2を物干し竿などに引っかけるだけで、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとが開き、洗濯物の内部を広げて空間をつくり、風通しを良くすることができる。
【0016】
また、フック部2をハンガー本体5に対して相対的に下がると、図8(a)に示すように、抜止め部3の下降に伴い傾斜面3aが下降して前記上部の内壁面14a、14bから外れて離れ、ハンガー本体5の中央の空間部10に変位するので、抜止め部3は空間部10に収まり、前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bをヒンジ部Hを支点にして接近する方向に閉じることができる。
そして、前記上部の内壁面14a、14bは相互に接することができるので、前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bを最も薄くなるように折り畳むことができる。
【0017】
次ぎに、図9に示すハンガー1は、抜止め部3の傾斜面3aと、前記上部の内壁面14a、14bに上下方向に沿って1または複数段階に掛止めることができるように凹凸を形成した異なる実施例を示す。
即ち、本実施例の場合、抜止め部3の傾斜面3aの下端に突部13を設け、上部の内壁面14a、14bに複数(図示例では3つ)の凹部16a、16b、16cを設けた構成からなっている。
【0018】
従って、抜止め部3の傾斜面3aが上部の内壁面14a、14bを摺動しながら上昇する際に、前記突部13を適宜選択した凹部16a、16b、16cのいずれかに係止させ、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの開く角度を段階的に変化させることができる。
その他の構成は前記実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0019】
なお、上記実施例では抜止め部3に突部を形成し、上部の内壁面14a、14bに凹部を設けたが、逆に抜止め部3に凹部を複数段に形成し、枠上部の内壁面14a、14bにこれに係合する突部を設ける構成(図示せず)であってもよい。
これによれば、洗濯物の大きさや種類に応じて、好ましい角度に前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bを開くことができる。
【0020】
次ぎに、図10および図11に示すハンガー1は、フック部2の胴部2aが軸からなってフック受孔4の孔に旋回自在に取り付けられている。
そして、抜止め部3がその左右側面に傾斜面3aを有する横倒した略三角柱形状をしており、且つ抜止め部3の上部に閉止掛止部8を設けている。
この閉止掛止部8は、フック部2を図11(a)の状態からその軸を中心に90度回転して変位し、図11(b)に示すように、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの上部の内壁面14a、14bの下端と係合するためのものである。
【0021】
ここで閉止掛止部8は、閉じた枠上部15a、15bの下端に掛止または係止させるものであり、図示例では掛止め用の凹部であるが、枠上部15a、15bの下部に凹部を形成しておき、閉止掛止部8はこれに係合する突部であってもよい(図示せず)。その他、公知の掛止ないし係止手段を用いることができる。
【0022】
これにより、フック部2が相対的に引き上げられようとしても抜止め部3が枠上部15a、15bの下端と衝合し掛止められるので、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを閉じた状態に保持することができる。
従って、洗濯物を掛けない場合や、開く必要のない洗濯物を干す場合には、前記のようなハンガー1を閉じた状態の姿勢で、物干し竿に掛けておくことができる。
【0023】
このようにフック部2をスイッチのように90度回転させることで、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの開閉を制御することができる。
この実施例では閉止掛止部を設けて、閉止状態をロックしたが、単に抜止め部3が上部の内壁面14a、14bの下端に衝合するだけであってもよい。
また、フック部の掛止のための旋回角度も90度に限定されるものではない。
【0024】
上記各実施例では、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとが下部にズボン掛け用の横架枠9を設けた場合を図示したが、この横架枠は設けなくてもよいこと勿論である。
その他、要するにこの考案の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【0025】
【考案の効果】
以上のようにこの考案によれば、フック部の下部に抜止め部を設ける簡単な構造で、使用時にはハンガー本体を開いて洗濯物の内部に隙間を造って風通しを良くし、洗濯物の乾きを早くすることができ、また生乾きを防いで湿った匂いが生じないようにすることができる。
また、ハンガーの不使用時には薄くしてコンパクトに収納することができる。更に、フックを回転することによりハンガー本体の開閉を制御するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハンガーの実施例の閉じた状態を示す斜視図である。
【図2】ハンガー本体の展開図である。
【図3】図1のハンガーの開いた状態を示す斜視図である。
【図4】ヒンジに代えて枢着構造を用いた一例を示す要部側面図である。
【図5】フック部の胴部が軸からなってフック部が旋回可能な場合の実施例を示す正面図である。
【図6】(a)は図1の実施例の抜止め部と枠上部との関係を示す要部断面図、(b)は図5の実施例の抜止め部と枠上部との関係を示す要部断面図である。
【図7】抜止め部が円錐形状の場合を示すハンガー別の実施例の斜視図である。
【図8】抜止め部の作用を側面から示す図であって、(a)は枠上部に接した状態の図、(b)は枠上部の内壁面を開いて摺動している状態の図、(c)は枠上部を傾動させて全開位置で保持した状態の図である。
【図9】枠上部の内壁面に掛止部を設けた別の実施例の抜止め部の作用を側面から示す図であって、(a)は1段目に掛け止められた状態の図、(b)は2段目に掛け止められた状態の図、(c)は最上段に掛け止められた状態の図である。
【図10】抜止め部に閉止掛止部を設けた異なる実施例の正面図である。
【図11】(a)は閉止掛止部が枠上部に掛け止められた状態の正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ハンガー
2 フック部
2a 胴部
3 抜止め部
3a 傾斜面
4 フック受孔
5 ハンガー本体
5a 前半側ハンガー
5b 後半側ハンガー
8 閉止掛止部
9 横架枠
10 空間部
13 突部
14a、14b 枠上部の内壁面
15a 前半側ハンガーの枠上部
15b 後半側ハンガーの枠上部
16a〜16c 凹部
G ガイド部
H ヒンジ部
S 隙間
【産業上の利用分野】
この考案は、洗濯物が乾燥しやすいように洗濯物の内部に隙間を空けて風通をよくしたハンガーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のハンガーは、針金を屈曲させて成形したもの、或いは丸棒型の合成樹脂成形品が知られている。
しかし、前者では、ハンガーの厚みが殆どないため厚手のセーターなどの衣類を干した際に、前後が接して風が通らず乾燥が遅れたり、梅雨時の生乾きにより、湿った匂いが残ったりする欠点がある。
また、ハンガーの肩部分の厚みが狭いため、洗濯物の肩部分にハンガーの跡が残ってしまう欠点がある。
そこで、物干ハンガー本体を前後二分割型とし、それぞれの頸部の上端部分をフック受けに対し、ハンガー本体の肩幅方向に水平な軸線周りに回動自在とし、レバーの上又は下の一挙動によって、前記前後二分割型のハンガー本体が前後に開いたり、狭められたりして、洗濯物の乾燥を促進するようにしたものも知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2617892号(図1参照)
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成では、前半側ハンガーと後半側ハンガーよりなる一対のハンガー本体の頸部分の上端が、フック受けに回動自在にそれぞれ枢着しており、前記フック受けには、前記枢着部よりも下方の位置にこれと平行な軸線周りに回動するレバーが枢着してあり、前記レバーの枢軸には、前後に二分されたハンガー本体の頸部分の内面に当接するカムが一体に固着しており、前半側ハンガーと後半側ハンガーの間にはレバーで回動するカムをフック受孔に内蔵する必要があり、大型化が避けられないと共に構造が複雑化する欠点があった。
この考案は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、簡単な構造であり、不使用時には薄くして収納することができるハンガーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、請求項1の考案では、
フック部と、該フック部を上部に設けたフック受孔に上下動自在に連結したハンガー本体とからなり、該ハンガー本体が前後に二分された前半側ハンガーと後半側ハンガーとを上部でヒンジ部または枢着部を設けて連結したハンガーにおいて、
フック部の下部に、フック受孔の抜止め部が設けられており、該抜止め部の断面が漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された横倒した略三角柱形状からなり、
前記前半側ハンガーと後半側ハンガーの枠上部の下端間には前記抜止め部の上端を挿入可能な隙間またはガイド部が形成されており、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に上がると、抜止め部の傾斜面が上昇し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の内壁面と接し、該上部の内壁面を押し広げて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを外方へ傾動し、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に下がると、抜止め部が前記上部の内壁面を超えて下降しハンガー本体の空間部まで変位し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを接近方向に復帰させる、という技術的手段を講じている。
また、請求項2の考案では、前記抜止め部の断面が、略三角柱形状ではなく、漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された略円錐または角錐形状からなっている、という技術的手段を講じている。
請求項3の考案では、
前記フック部の胴部が軸状に形成されてフック部受孔内で旋回しうるようになっている、という技術的手段を講じている。
また、請求項4の考案では、
前記抜止め部の上部、または前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の下端に、フック部を回して抜止め部を回転させて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の下端に凹凸係合する閉止掛止部を形成してなる、という技術的手段を講じている。
【0006】
【考案の実施の形態】
以下にこの考案のハンガーの好適実施例について図面を参照しながら説明する。
図1から図3および図6(a)に示すハンガー1は、フック部2と、該フック部2を連結するフック受孔4を備えたハンガー本体5とからなっている。
フック部2は、偏平なプレート状からなっており、下部に抜止め部3を有している。
【0007】
ハンガー本体5は、前後に二分された枠体状の前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを有し、その枠上部15a、15bの上端には前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとをヒンジ部Hが左右一対に形成されると共に、該ヒンジ部Hの間に前記フック部2を通すフック受孔4が形成されている。
【0008】
ここでヒンジ部Hは、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの上部を連接した薄肉状の断面略V字状の溝からなっており、該ヒンジ部Hを屈曲支点として前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを開閉することができるようになっているので、図2に示すように合成樹脂で一体に成形することもできる。
【0009】
上記実施例では、溝状のヒンジを用いた例を示したが、この考案ではヒンジHに代えて前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの上部を枢軸Pで枢着する構造であってもよい(図4参照)。
この場合もその他の構成は前記実施例に準じるので、同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0010】
次ぎに、フック受孔4には、フック部2の胴部2aが上下に移動可能に貫挿している。
ここでフック部2の胴部2aは、前記実施例のようにプレート状とすればフック受孔4となる孔も細長い孔でよく一層の薄形化を図れる(図6(a)参照)が、図5、図6(b)に示すようにフック受孔4内で旋回しうるように円柱状とすれば、フック部2をハンガー本体5に対して自在に回転することができる。
【0011】
これらの場合に、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bを閉じた際にフック部2を通す隙間を設けてもよいが、設けないで接近させてもよい。
この場合には、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5の上部15a、15bの内壁面にフック受孔4と連通してフック部2の胴部2aを摺動可能とする溝12aを形成しておく必要がある(図4、図6(b)参照)。
【0012】
このようなフック部2の下部には、外形が上記フック受孔4の孔より大きく形成されて上記孔の抜け止めとなり、その両側面が漸次下方に向かって外方へ突出する傾斜面3aに形成された断面略三角形状の抜止め部3が設けられている。
従って、抜止め部3は、略三角柱状でもよいし、略円錐形状(図6参照)や四角錐などの略角錐形状であってもよい。
そして、略円錐形状や、四角錐形状などの角錐形状の場合は、フック部2をハンガー本体に対して適宜旋回して洗濯物を広げながら干すことができる。
【0013】
一方、前記フック受孔4が形成される前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bの枠上部15a、15bの内壁面14a、14bは前記抜止め部の傾斜面3aと衝合する受面となる。
この内壁面14a、14bの下端は、前記抜止め部3の基端側と接した際に、衝合して掛け止められることがないようになっており、抜止め部3の先端が侵入しやすいように隙間S(図4、図6(a)参照)を設け、あるいは密着した内壁面14a、14bの下端を切り欠き、もしくは湾曲させて侵入しやすくするガイド部G(図6(b)参照)を形成することが好ましい。
【0014】
上記構成からなっているので、図8(a)に示す閉じた位置から、フック部2をハンガー本体5に対して相対的に上がると、図8(b)に示すように、抜止め部3に伴ってその傾斜面3aが上昇し、前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bの上部15a、15bの内壁面14a、14bに挟まれ、該上部の内壁面14a、14bを押し広げて行き、図8(c)に示すように、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bをヒンジ部Hを支点にして下部が離間する方向に開くことができる。
【0015】
これにより、厚手のセータやその他の衣類などの洗濯物をハンガー1に掛けて、フック部2を物干し竿などに引っかけるだけで、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとが開き、洗濯物の内部を広げて空間をつくり、風通しを良くすることができる。
【0016】
また、フック部2をハンガー本体5に対して相対的に下がると、図8(a)に示すように、抜止め部3の下降に伴い傾斜面3aが下降して前記上部の内壁面14a、14bから外れて離れ、ハンガー本体5の中央の空間部10に変位するので、抜止め部3は空間部10に収まり、前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bをヒンジ部Hを支点にして接近する方向に閉じることができる。
そして、前記上部の内壁面14a、14bは相互に接することができるので、前半側ハンガー5aおよび後半側ハンガー5bを最も薄くなるように折り畳むことができる。
【0017】
次ぎに、図9に示すハンガー1は、抜止め部3の傾斜面3aと、前記上部の内壁面14a、14bに上下方向に沿って1または複数段階に掛止めることができるように凹凸を形成した異なる実施例を示す。
即ち、本実施例の場合、抜止め部3の傾斜面3aの下端に突部13を設け、上部の内壁面14a、14bに複数(図示例では3つ)の凹部16a、16b、16cを設けた構成からなっている。
【0018】
従って、抜止め部3の傾斜面3aが上部の内壁面14a、14bを摺動しながら上昇する際に、前記突部13を適宜選択した凹部16a、16b、16cのいずれかに係止させ、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの開く角度を段階的に変化させることができる。
その他の構成は前記実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0019】
なお、上記実施例では抜止め部3に突部を形成し、上部の内壁面14a、14bに凹部を設けたが、逆に抜止め部3に凹部を複数段に形成し、枠上部の内壁面14a、14bにこれに係合する突部を設ける構成(図示せず)であってもよい。
これによれば、洗濯物の大きさや種類に応じて、好ましい角度に前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bを開くことができる。
【0020】
次ぎに、図10および図11に示すハンガー1は、フック部2の胴部2aが軸からなってフック受孔4の孔に旋回自在に取り付けられている。
そして、抜止め部3がその左右側面に傾斜面3aを有する横倒した略三角柱形状をしており、且つ抜止め部3の上部に閉止掛止部8を設けている。
この閉止掛止部8は、フック部2を図11(a)の状態からその軸を中心に90度回転して変位し、図11(b)に示すように、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの上部の内壁面14a、14bの下端と係合するためのものである。
【0021】
ここで閉止掛止部8は、閉じた枠上部15a、15bの下端に掛止または係止させるものであり、図示例では掛止め用の凹部であるが、枠上部15a、15bの下部に凹部を形成しておき、閉止掛止部8はこれに係合する突部であってもよい(図示せず)。その他、公知の掛止ないし係止手段を用いることができる。
【0022】
これにより、フック部2が相対的に引き上げられようとしても抜止め部3が枠上部15a、15bの下端と衝合し掛止められるので、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとを閉じた状態に保持することができる。
従って、洗濯物を掛けない場合や、開く必要のない洗濯物を干す場合には、前記のようなハンガー1を閉じた状態の姿勢で、物干し竿に掛けておくことができる。
【0023】
このようにフック部2をスイッチのように90度回転させることで、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bの開閉を制御することができる。
この実施例では閉止掛止部を設けて、閉止状態をロックしたが、単に抜止め部3が上部の内壁面14a、14bの下端に衝合するだけであってもよい。
また、フック部の掛止のための旋回角度も90度に限定されるものではない。
【0024】
上記各実施例では、前半側ハンガー5aと後半側ハンガー5bとが下部にズボン掛け用の横架枠9を設けた場合を図示したが、この横架枠は設けなくてもよいこと勿論である。
その他、要するにこの考案の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【0025】
【考案の効果】
以上のようにこの考案によれば、フック部の下部に抜止め部を設ける簡単な構造で、使用時にはハンガー本体を開いて洗濯物の内部に隙間を造って風通しを良くし、洗濯物の乾きを早くすることができ、また生乾きを防いで湿った匂いが生じないようにすることができる。
また、ハンガーの不使用時には薄くしてコンパクトに収納することができる。更に、フックを回転することによりハンガー本体の開閉を制御するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハンガーの実施例の閉じた状態を示す斜視図である。
【図2】ハンガー本体の展開図である。
【図3】図1のハンガーの開いた状態を示す斜視図である。
【図4】ヒンジに代えて枢着構造を用いた一例を示す要部側面図である。
【図5】フック部の胴部が軸からなってフック部が旋回可能な場合の実施例を示す正面図である。
【図6】(a)は図1の実施例の抜止め部と枠上部との関係を示す要部断面図、(b)は図5の実施例の抜止め部と枠上部との関係を示す要部断面図である。
【図7】抜止め部が円錐形状の場合を示すハンガー別の実施例の斜視図である。
【図8】抜止め部の作用を側面から示す図であって、(a)は枠上部に接した状態の図、(b)は枠上部の内壁面を開いて摺動している状態の図、(c)は枠上部を傾動させて全開位置で保持した状態の図である。
【図9】枠上部の内壁面に掛止部を設けた別の実施例の抜止め部の作用を側面から示す図であって、(a)は1段目に掛け止められた状態の図、(b)は2段目に掛け止められた状態の図、(c)は最上段に掛け止められた状態の図である。
【図10】抜止め部に閉止掛止部を設けた異なる実施例の正面図である。
【図11】(a)は閉止掛止部が枠上部に掛け止められた状態の正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ハンガー
2 フック部
2a 胴部
3 抜止め部
3a 傾斜面
4 フック受孔
5 ハンガー本体
5a 前半側ハンガー
5b 後半側ハンガー
8 閉止掛止部
9 横架枠
10 空間部
13 突部
14a、14b 枠上部の内壁面
15a 前半側ハンガーの枠上部
15b 後半側ハンガーの枠上部
16a〜16c 凹部
G ガイド部
H ヒンジ部
S 隙間
Claims (4)
- フック部と、該フック部を上部に設けたフック受孔に上下動自在に連結したハンガー本体とからなり、該ハンガー本体が前後に二分された前半側ハンガーと後半側ハンガーとを枠上部の上部でヒンジ部または枢着部を設けて連結したハンガーにおいて、
フック部の下部に、フック受孔の抜止め部が設けられており、該抜止め部の断面が漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された横倒した略三角柱形状からなり、
前記前半側ハンガーと後半側ハンガーの枠上部の下端間には前記抜止め部の上端を挿入可能な隙間またはガイド部が形成されており、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に上がると、抜止め部の傾斜面が上昇し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の内壁面と接し、該上部の内壁面を押し広げて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを外方へ傾動し、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に下がると、抜止め部が前記上部の内壁面を超えて下降しハンガー本体の空間部まで変位し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを接近方向に復帰させることを特徴とするハンガー。 - フック部と、該フック部を上部に設けたフック受孔に上下動自在に連結したハンガー本体とからなり、該ハンガー本体が前後に二分された前半側ハンガーと後半側ハンガーとを上部でヒンジ部または枢着部を設けて連結したハンガーにおいて、
フック部の下部に、フック受孔の抜止め部が設けられており、該抜止め部の断面が漸次下方に向かって外方へ突出するテーパー状に形成された略円錐形状または略角錐形状からなり、
前記前半側ハンガーと後半側ハンガーの枠上部の下端間には前記抜止め部の上端を挿入可能な隙間またはガイド部が形成されており、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に上がると、抜止め部の傾斜面が上昇し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の内壁面と接し、該上部の内壁面を押し広げて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを外方へ傾動し、
ハンガー本体に対してフック部が相対的に下がると、抜止め部が前記上部の内壁面を超えて下降しハンガー本体の空間部まで変位し、前半側ハンガーおよび後半側ハンガーを接近方向に復帰させることを特徴とするハンガー。 - フック部の胴部が軸状に形成されてフック部受孔内で旋回しうるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のハンガー。
- 抜止め部の上部、または前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の下端に、フック部を回して抜止め部を回転させて前半側ハンガーおよび後半側ハンガーの上部の下端に凹凸係合する閉止掛止部を形成してなることを特徴とする請求項1、2または3に記載のいずれかのハンガー。
Priority Applications (1)
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JP2002007873U JP3098394U (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | ハンガー |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018050699A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | 山本 和正 | 衣類用ハンガ |
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2002
- 2002-12-11 JP JP2002007873U patent/JP3098394U/ja not_active Expired - Fee Related
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