JP3097744U - 商品前出し陳列具 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単であり、安価であって、具体的使用に簡便な商品前出し陳列具を提供する。
【解決手段】上部が開放された平面から見て略長方形の容器の正面側に輪ゴムを掛け止め、該容器の底面上に1列で載置した複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けて、該輪ゴムの復元力により商品を順次前方の正面側へ前出しするようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】上部が開放された平面から見て略長方形の容器の正面側に輪ゴムを掛け止め、該容器の底面上に1列で載置した複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けて、該輪ゴムの復元力により商品を順次前方の正面側へ前出しするようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は商品前出し陳列具に関する。商品の小売店では、開放の陳列棚や冷蔵庫内の陳列棚等に、紙容器詰め、プラスチック容器詰め、瓶詰め、缶詰め等の多種多様の商品が、通常は各商品毎で前方から後方へと1列になって陳列されている。商品の購入者は一般に、棚上に陳列された商品のうちで前方に陳列された商品から取り出すので、商品を取り出した後の棚上には前方に空間が残る。このような場合に通常は、小売店の従業員等が手作業によって棚上に残っている商品を前方へ前出ししている。かかる手作業は商品が多種多様であることもあって誠に厄介である。本考案は、前記のような商品の前出しを自動的に且つ簡便に行なうことができる商品前出し陳列具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記のような商品前出し陳列具として、バネの復元力でレール上の押さえ板を摺動させることにより商品を前出しするようにしたもの(例えば特許文献1参照)、傾斜面に設けたレールの滑りやローラの転がりを利用して商品を自重で前出しするようにしたもの(例えば特許文献2及び3参照)、バネの復元力とローラの転がりを利用して商品を前出しするようにしたもの(例えば特許文献4参照)等が知られている。しかし、これら従来の商品前出し陳列具には、構造が複雑であり、相応に高価であるという問題がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−103348号公報
【特許文献2】
特開平9−10079号公報
【特許文献3】
特開2000−287795号公報
【特許文献4】
特開平7−260号公報
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案が解決しようとする課題は、構造が簡単であり、安価であって、具体的使用に簡便な商品前出し陳列具を提供する処にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する請求項1に記載の本考案は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有し且つ上部が開放された平面から見て略長方形の容器と、該容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めされた輪ゴムとを備え、該容器の底面上に1列で載置された複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようにして成る商品前出し陳列具に係る。
【0006】
また請求項4に記載の本考案は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有し且つ上部が開放された平面から見て略長方形の組立式容器と、該組立式容器の底面内側に載置され且つ一端部が正面内側及び正面外側に沿い底面外側へと渡されて掛け止めされた敷板と、該組立式容器の正面と該敷板との間に掛け止めされた輪ゴムとを備え、該組立式容器の底面内側の該敷板上に1列で載置された複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようにして成る商品前出し陳列具に係る。
【0007】
請求項1に記載の本考案に係る商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の容器と、該容器に掛け止めされた輪ゴムとを備えている。容器は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有しており、上部が開放されていて、好ましくは更に背面を有している。かかる容器は、全体を一体成形したもの、各面を溶着や接着等で貼り合わせて作製したもの、1枚又は2枚以上の打ち抜き片や切り抜き片等から組立たもの等、いずれでもよい。輪ゴムは容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めされている。例えば、容器の正面上部に鉤部を形成し、該鉤部に輪ゴムを掛け止めるのである。
【0008】
前記のような容器と輪ゴムとを備える商品前出し陳列具は、容器の底面上に前方の正面側から後方へと1列で載置した複数の商品のうちで最も後方の商品に輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようになっている。棚上に容器を載置し、該容器の底面上に前方の正面側から後方へと1列で複数の商品を載置して、該容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めした輪ゴムを最も後方の商品に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面側の商品を取り出したときに、残りの商品が該輪ゴムの復元力で前方の正面側へ前出しされる。
【0009】
容器は、金属製、木製、紙製、プラスチック製等、いずれのものでもよいが、相応に軽量で耐用性に富み、商品を前出しするときの滑りのよいプラスチック製のものが好ましく、なかでも外部から商品を見易い無色透明のプラスチック製のものがより好ましく、ポリエステル製、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のものが特に好ましい。
【0010】
請求項4に記載の本考案に係る商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の組立式容器と、敷板と、輪ゴムとを備えている。組立式容器は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有しており、上部が開放されていて、好ましくは更に背面を有している。かかる組立式容器は、1枚の打ち抜き片や切り抜き片等をそこに形成されている折り曲げ線に沿って折り曲げ、折り曲げた片の端部を適宜に掛け止めや接着等で係止することにより組立られている。組立方式それ自体は任意であり、これには公知の各種方式が適用できる。敷板は、組立式容器の底面内側に載置されており、且つその一端部が該組立式容器の正面内側及び正面外側に沿い底面外側へと渡されて掛け止めされている。かかる敷板も、1枚の打ち抜き片や切り抜き片等をそこに形成されている折り曲げ線に沿って折り曲げるようになっている。輪ゴムは前記のような組立式容器の正面と敷板との間に掛け止めされている。
【0011】
前記のような組立式容器と敷板と輪ゴムとを備える商品前出し陳列具は、組立式容器の底面内側の敷板上に前方の正面側から後方へと1列で載置した複数の商品のうちで最も後方の商品に輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようになっている。棚上に敷板を載置して掛け止めした組立式容器を載置し、該組立式容器の底面内側の敷板上に前方の正面側から後方へと1列で複数の商品を載置して、該組立式容器の正面と該正面に沿う敷板との間に掛け止めした輪ゴムを最も後方の商品に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面側の商品を取り出したときに、残りの商品が該輪ゴムの復元力で前方の正面側へ前出しされる。
【0012】
組立式容器及び敷板は共に、紙製のものでも、またプラスチック製のものでもよいが、相応に軽量で耐用性に富み、商品を前出しするときの滑りのよいプラスチック製のものが好ましく、なかでも外部から商品を見易い無色透明のプラスチック製のものがより好ましく、ポリエステル製、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のものが特に好ましい。以上説明したような組立式容器及び敷板を用いる商品前出し陳列具は、組立前においてはそれらが1枚の打ち抜き片や切り抜き片等であるため、その保管や運搬に便利である。
【0013】
【考案の実施の形態】
図1は本考案に係る商品前出し陳列具を例示する右側面図、図2は図1と同じ商品前出し陳列具を示す正面図、図3は図1と同じ商品前出し陳列具を示す平面図である。図1〜図3に示した商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の容器11と、容器11に掛け止めされた輪ゴム21とを備えている。容器11は、正面12、背面13、左右長手側面14,15及び底面16を有しており、上部が開放されていて、一体成形された無色透明のポリエチレンテレフタレート製のものから成っている。容器11の正面12の上部両側には凹状の鉤部16,17が形成されており、輪ゴム21は鉤部16,17に掛け止めされている。
【0014】
図示しない棚上に容器11を載置し、容器11の底面16上に前方の正面12側から後方の背面13側へと1列で商品31〜35を載置して、容器11の正面12の鉤部16,17に掛け止めした輪ゴム21を最も背面13側の商品35に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面12側の商品31を取り出したときに、残りの商品32〜35が輪ゴム21の復元力で前方の正面12側へ前出しされる。
【0015】
図4は本考案に係る他の商品前出し陳列具を例示する斜視図、図5は図4と同じ商品前出し陳列具を示す底面図、図6は図4と同じ商品前出し陳列具における組立式容器の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図、図7は図4と同じ商品前出し陳列具における敷板の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図である。図4及び図5に示した商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の組立式容器41と、敷板51と、輪ゴム61とを備えている。組立式容器41は、正面42、背面43、左右長手側面44,45及び底面46を有しており、上部が開放されていて、詳しくは後述するような1枚の切り抜き片から組立られた無色透明のポリエチレンテレフタレート製のものから成っている。
【0016】
図6の切り抜き片41aは、折り曲げ片42a〜45a,46a〜46d,47aを有しており、これらの折り曲げ片は折り曲げ線71〜78を介して一体となっている。説明の便宜上、図4及び図5と同じ記号にアルファベットを付しているが、切り抜き片41aは組立式容器41に、折り曲げ片42aは正面42に、折り曲げ片43aは背面43に、折り曲げ片44a,45aは左右長手側面44,45に、折り曲げ片46a〜46dは底面46にそれぞれ相当している。図4及び図5に示した組立式容器41は、図6に示した1枚の切り抜き片41aの前記した折り曲げ片を折り曲げ線に沿って折り曲げつつそれらの端部を掛け止めし、最後に折り曲げ片47aを図示しない両面テープで折り曲げ片45a(右長手側面45)に接着することにより組立てられている。
【0017】
敷板51は、組立式容器41の底面46の内側に載置されており、且つその一端部が組立式容器41の正面42の内側及び外側に沿い底面46の外側へと渡されて掛け止めされている。かかる敷板51も、1枚の切り抜き片から形成された無色透明のポリエチレンテレフタレート製のものから成っている。図7の切り抜き片51aは、折り曲げ片52a〜55aを有しており、これらの折り曲げ片は折り曲げ線81〜83を介して一体となっている。切り抜き片51aのうちで、折り曲げ片52aは底面46に載置される部分に、折り曲げ片53aは正面42の内側に沿う部分に、折り曲げ片54aは正面42の外側に沿う部分に、折り曲げ片55aは底面46に沿ってその端部が掛け止めされる部分にそれぞれ相当している。図4及び図5に示した敷板51は、図7に示した1枚の切り抜き片51aの前記した折り曲げ片を折り曲げ線に折り曲げつつその端部を底面46に掛け止めすることにより形成されている。
【0018】
輪ゴム61は、組立式容器41の正面42の外側と敷板51との間、より具体的には前記した切り抜き片51aのうちで正面42の外側に沿う部分に相当する折り曲げ片54aとの間に掛け止めされている。
【0019】
商品の図示を省略するが、図示しない棚上に図4及び図5に示した商品前出し陳列具を載置し、組立式容器41の底面46に載置した敷板51上に前方の正面42側から後方の背面43側へと1列で商品を載置して、輪ゴム61を最も背面43側の商品に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面42側の商品を取り出したときに、残りの商品が輪ゴム61の復元力で前方の正面42側へ前出しされる。
【0020】
【考案の効果】
既に明らかなように、以上説明した本考案には、構造が簡単であり、安価であって、具体的使用に簡便という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る商品前出し陳列具を例示する右側面図。
【図2】図1と同じ商品前出し陳列具を示す正面図。
【図3】図1と同じ商品前出し陳列具を示す平面図。
【図4】本考案に係る他の商品前出し陳列具を例示する斜視図。
【図5】図4と同じ商品前出し陳列具を示す底面図。
【図6】図4と同じ商品前出し陳列具における組立式容器の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図。
【図7】図4と同じ商品前出し陳列具における敷板の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図。
【符号の説明】
11・・容器、12,42・・正面、13,43・・背面、14,44・・左長手側面、15,45・・右長手側面、16,46・・底面、21,61・・輪ゴム、31〜35・・商品、41・・組立式容器、51・・敷板
【考案の属する技術分野】
本考案は商品前出し陳列具に関する。商品の小売店では、開放の陳列棚や冷蔵庫内の陳列棚等に、紙容器詰め、プラスチック容器詰め、瓶詰め、缶詰め等の多種多様の商品が、通常は各商品毎で前方から後方へと1列になって陳列されている。商品の購入者は一般に、棚上に陳列された商品のうちで前方に陳列された商品から取り出すので、商品を取り出した後の棚上には前方に空間が残る。このような場合に通常は、小売店の従業員等が手作業によって棚上に残っている商品を前方へ前出ししている。かかる手作業は商品が多種多様であることもあって誠に厄介である。本考案は、前記のような商品の前出しを自動的に且つ簡便に行なうことができる商品前出し陳列具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記のような商品前出し陳列具として、バネの復元力でレール上の押さえ板を摺動させることにより商品を前出しするようにしたもの(例えば特許文献1参照)、傾斜面に設けたレールの滑りやローラの転がりを利用して商品を自重で前出しするようにしたもの(例えば特許文献2及び3参照)、バネの復元力とローラの転がりを利用して商品を前出しするようにしたもの(例えば特許文献4参照)等が知られている。しかし、これら従来の商品前出し陳列具には、構造が複雑であり、相応に高価であるという問題がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−103348号公報
【特許文献2】
特開平9−10079号公報
【特許文献3】
特開2000−287795号公報
【特許文献4】
特開平7−260号公報
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案が解決しようとする課題は、構造が簡単であり、安価であって、具体的使用に簡便な商品前出し陳列具を提供する処にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する請求項1に記載の本考案は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有し且つ上部が開放された平面から見て略長方形の容器と、該容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めされた輪ゴムとを備え、該容器の底面上に1列で載置された複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようにして成る商品前出し陳列具に係る。
【0006】
また請求項4に記載の本考案は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有し且つ上部が開放された平面から見て略長方形の組立式容器と、該組立式容器の底面内側に載置され且つ一端部が正面内側及び正面外側に沿い底面外側へと渡されて掛け止めされた敷板と、該組立式容器の正面と該敷板との間に掛け止めされた輪ゴムとを備え、該組立式容器の底面内側の該敷板上に1列で載置された複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようにして成る商品前出し陳列具に係る。
【0007】
請求項1に記載の本考案に係る商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の容器と、該容器に掛け止めされた輪ゴムとを備えている。容器は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有しており、上部が開放されていて、好ましくは更に背面を有している。かかる容器は、全体を一体成形したもの、各面を溶着や接着等で貼り合わせて作製したもの、1枚又は2枚以上の打ち抜き片や切り抜き片等から組立たもの等、いずれでもよい。輪ゴムは容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めされている。例えば、容器の正面上部に鉤部を形成し、該鉤部に輪ゴムを掛け止めるのである。
【0008】
前記のような容器と輪ゴムとを備える商品前出し陳列具は、容器の底面上に前方の正面側から後方へと1列で載置した複数の商品のうちで最も後方の商品に輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようになっている。棚上に容器を載置し、該容器の底面上に前方の正面側から後方へと1列で複数の商品を載置して、該容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めした輪ゴムを最も後方の商品に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面側の商品を取り出したときに、残りの商品が該輪ゴムの復元力で前方の正面側へ前出しされる。
【0009】
容器は、金属製、木製、紙製、プラスチック製等、いずれのものでもよいが、相応に軽量で耐用性に富み、商品を前出しするときの滑りのよいプラスチック製のものが好ましく、なかでも外部から商品を見易い無色透明のプラスチック製のものがより好ましく、ポリエステル製、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のものが特に好ましい。
【0010】
請求項4に記載の本考案に係る商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の組立式容器と、敷板と、輪ゴムとを備えている。組立式容器は、少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有しており、上部が開放されていて、好ましくは更に背面を有している。かかる組立式容器は、1枚の打ち抜き片や切り抜き片等をそこに形成されている折り曲げ線に沿って折り曲げ、折り曲げた片の端部を適宜に掛け止めや接着等で係止することにより組立られている。組立方式それ自体は任意であり、これには公知の各種方式が適用できる。敷板は、組立式容器の底面内側に載置されており、且つその一端部が該組立式容器の正面内側及び正面外側に沿い底面外側へと渡されて掛け止めされている。かかる敷板も、1枚の打ち抜き片や切り抜き片等をそこに形成されている折り曲げ線に沿って折り曲げるようになっている。輪ゴムは前記のような組立式容器の正面と敷板との間に掛け止めされている。
【0011】
前記のような組立式容器と敷板と輪ゴムとを備える商品前出し陳列具は、組立式容器の底面内側の敷板上に前方の正面側から後方へと1列で載置した複数の商品のうちで最も後方の商品に輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようになっている。棚上に敷板を載置して掛け止めした組立式容器を載置し、該組立式容器の底面内側の敷板上に前方の正面側から後方へと1列で複数の商品を載置して、該組立式容器の正面と該正面に沿う敷板との間に掛け止めした輪ゴムを最も後方の商品に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面側の商品を取り出したときに、残りの商品が該輪ゴムの復元力で前方の正面側へ前出しされる。
【0012】
組立式容器及び敷板は共に、紙製のものでも、またプラスチック製のものでもよいが、相応に軽量で耐用性に富み、商品を前出しするときの滑りのよいプラスチック製のものが好ましく、なかでも外部から商品を見易い無色透明のプラスチック製のものがより好ましく、ポリエステル製、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のものが特に好ましい。以上説明したような組立式容器及び敷板を用いる商品前出し陳列具は、組立前においてはそれらが1枚の打ち抜き片や切り抜き片等であるため、その保管や運搬に便利である。
【0013】
【考案の実施の形態】
図1は本考案に係る商品前出し陳列具を例示する右側面図、図2は図1と同じ商品前出し陳列具を示す正面図、図3は図1と同じ商品前出し陳列具を示す平面図である。図1〜図3に示した商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の容器11と、容器11に掛け止めされた輪ゴム21とを備えている。容器11は、正面12、背面13、左右長手側面14,15及び底面16を有しており、上部が開放されていて、一体成形された無色透明のポリエチレンテレフタレート製のものから成っている。容器11の正面12の上部両側には凹状の鉤部16,17が形成されており、輪ゴム21は鉤部16,17に掛け止めされている。
【0014】
図示しない棚上に容器11を載置し、容器11の底面16上に前方の正面12側から後方の背面13側へと1列で商品31〜35を載置して、容器11の正面12の鉤部16,17に掛け止めした輪ゴム21を最も背面13側の商品35に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面12側の商品31を取り出したときに、残りの商品32〜35が輪ゴム21の復元力で前方の正面12側へ前出しされる。
【0015】
図4は本考案に係る他の商品前出し陳列具を例示する斜視図、図5は図4と同じ商品前出し陳列具を示す底面図、図6は図4と同じ商品前出し陳列具における組立式容器の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図、図7は図4と同じ商品前出し陳列具における敷板の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図である。図4及び図5に示した商品前出し陳列具は、平面から見て略長方形の組立式容器41と、敷板51と、輪ゴム61とを備えている。組立式容器41は、正面42、背面43、左右長手側面44,45及び底面46を有しており、上部が開放されていて、詳しくは後述するような1枚の切り抜き片から組立られた無色透明のポリエチレンテレフタレート製のものから成っている。
【0016】
図6の切り抜き片41aは、折り曲げ片42a〜45a,46a〜46d,47aを有しており、これらの折り曲げ片は折り曲げ線71〜78を介して一体となっている。説明の便宜上、図4及び図5と同じ記号にアルファベットを付しているが、切り抜き片41aは組立式容器41に、折り曲げ片42aは正面42に、折り曲げ片43aは背面43に、折り曲げ片44a,45aは左右長手側面44,45に、折り曲げ片46a〜46dは底面46にそれぞれ相当している。図4及び図5に示した組立式容器41は、図6に示した1枚の切り抜き片41aの前記した折り曲げ片を折り曲げ線に沿って折り曲げつつそれらの端部を掛け止めし、最後に折り曲げ片47aを図示しない両面テープで折り曲げ片45a(右長手側面45)に接着することにより組立てられている。
【0017】
敷板51は、組立式容器41の底面46の内側に載置されており、且つその一端部が組立式容器41の正面42の内側及び外側に沿い底面46の外側へと渡されて掛け止めされている。かかる敷板51も、1枚の切り抜き片から形成された無色透明のポリエチレンテレフタレート製のものから成っている。図7の切り抜き片51aは、折り曲げ片52a〜55aを有しており、これらの折り曲げ片は折り曲げ線81〜83を介して一体となっている。切り抜き片51aのうちで、折り曲げ片52aは底面46に載置される部分に、折り曲げ片53aは正面42の内側に沿う部分に、折り曲げ片54aは正面42の外側に沿う部分に、折り曲げ片55aは底面46に沿ってその端部が掛け止めされる部分にそれぞれ相当している。図4及び図5に示した敷板51は、図7に示した1枚の切り抜き片51aの前記した折り曲げ片を折り曲げ線に折り曲げつつその端部を底面46に掛け止めすることにより形成されている。
【0018】
輪ゴム61は、組立式容器41の正面42の外側と敷板51との間、より具体的には前記した切り抜き片51aのうちで正面42の外側に沿う部分に相当する折り曲げ片54aとの間に掛け止めされている。
【0019】
商品の図示を省略するが、図示しない棚上に図4及び図5に示した商品前出し陳列具を載置し、組立式容器41の底面46に載置した敷板51上に前方の正面42側から後方の背面43側へと1列で商品を載置して、輪ゴム61を最も背面43側の商品に引っ掛けておけば、購入者が前方の正面42側の商品を取り出したときに、残りの商品が輪ゴム61の復元力で前方の正面42側へ前出しされる。
【0020】
【考案の効果】
既に明らかなように、以上説明した本考案には、構造が簡単であり、安価であって、具体的使用に簡便という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る商品前出し陳列具を例示する右側面図。
【図2】図1と同じ商品前出し陳列具を示す正面図。
【図3】図1と同じ商品前出し陳列具を示す平面図。
【図4】本考案に係る他の商品前出し陳列具を例示する斜視図。
【図5】図4と同じ商品前出し陳列具を示す底面図。
【図6】図4と同じ商品前出し陳列具における組立式容器の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図。
【図7】図4と同じ商品前出し陳列具における敷板の組立前の状態である切り抜き片を示す縮小図。
【符号の説明】
11・・容器、12,42・・正面、13,43・・背面、14,44・・左長手側面、15,45・・右長手側面、16,46・・底面、21,61・・輪ゴム、31〜35・・商品、41・・組立式容器、51・・敷板
Claims (6)
- 少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有し且つ上部が開放された平面から見て略長方形の容器と、該容器の正面又は左右長手側面の正面側に掛け止めされた輪ゴムとを備え、該容器の底面上に1列で載置された複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようにして成る商品前出し陳列具。
- 容器がプラスチック製のものである請求項1記載の商品前出し陳列具。
- 容器が無色透明のポリエステル製のものである請求項1記載の商品前出し陳列具。
- 少なくとも正面、左右長手側面及び底面を有し且つ上部が開放された平面から見て略長方形の組立式容器と、該組立式容器の底面内側に載置され且つ一端部が正面内側及び正面外側に沿い底面外側へと渡されて掛け止めされた敷板と、該組立式容器の正面と該敷板との間に掛け止めされた輪ゴムとを備え、該組立式容器の底面内側の該敷板上に1列で載置された複数の商品のうちで最も後方の商品に該輪ゴムを引っ掛けることにより、該輪ゴムの復元力で商品を順次前方の正面側へ前出しするようにして成る商品前出し陳列具。
- 組立式容器及び敷板がプラスチック製のものである請求項4記載の商品前出し陳列具。
- 組立式容器及び敷板が無色透明のポリエステル製のものである請求項4記載の商品前出し陳列具。
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JP2003002665U JP3097744U (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | 商品前出し陳列具 |
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---|---|---|---|---|
JP2016540661A (ja) * | 2013-11-14 | 2016-12-28 | ディーエス スミス パッケージング ドイチュラント スティフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフトDs Smith Packaging Deutschland Stiftung & Co. Kg | パッケージを製造する方法及びシステム |
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2003
- 2003-05-13 JP JP2003002665U patent/JP3097744U/ja not_active Expired - Fee Related
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