JP3097718U - シート状表形式英語学習教材 - Google Patents
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Abstract
【課題】英語の基本構文を、体系的かつ正確に学習することができる表形式英語学習教材を提供すること。
【解決手段】表形式英語学習教材1は、縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーン11−16に区分けされ、横方向が、構文を構成する複数の単語要素列I−Xに区分けされ、さらに、上下に隣接するゾーン11−16間の少なくとも一部に、ゾーン11−16を超えて単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁21−23が配置され、単語要素が、ゾーン11−16内の領域またはゾーン11−16のうち複数のゾーンに共通する領域における単語要素列I−Xに、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されている。
【選択図】図1A
【解決手段】表形式英語学習教材1は、縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーン11−16に区分けされ、横方向が、構文を構成する複数の単語要素列I−Xに区分けされ、さらに、上下に隣接するゾーン11−16間の少なくとも一部に、ゾーン11−16を超えて単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁21−23が配置され、単語要素が、ゾーン11−16内の領域またはゾーン11−16のうち複数のゾーンに共通する領域における単語要素列I−Xに、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されている。
【選択図】図1A
Description
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】文を構成する基本単位である英語の単語要素が一覧表形式に配列され、定められたルールに従って、前記単語要素のうち該当する単語要素を横方向に選んでいくことによって、正しい構文の英文を作成することができるシート状表形式英語学習教材であって、
縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーンに区分けされ、
横方向が、構文を構成する複数の単語要素列に区分けされ、
さらに、上下に隣接する前記ゾーン間の少なくとも一部に、ゾーンを超えて前記単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁が配置され、
前記単語要素が、前記ゾーン内の領域または前記ゾーンのうち複数のゾーンに共通する領域における前記単語要素列に、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、
前記単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されていることを特徴とするシート状表形式英語学習教材。
【請求項2】さらに、前記単語要素に、それぞれの単語要素を識別する番号または符号表示と、前記単語要素毎の色分けによる識別表示とを含むマークが付与されていることを特徴とする請求項1に記載のシート状表形式英語学習教材。
【請求項3】請求項1または2に記載のシート状表形式英語学習教材とともに用いられるシート状表形式英語学習教材であって、
複数の日本文を縦方向に並べて表示する日本文欄と、
これらの日本文欄の横方向に配置され、それぞれの前記日本文に対応して選択すべき前記単語要素に付与された前記マークを表示する単語要素選択マーク表示欄と、
該単語要素選択マーク表示欄おける表示に従って前記単語要素を選択することによって作成される英文を表示する英文欄と
を含んで構成されていることを特徴とするシート状表形式英語学習教材。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、英語の基本構文を学習することができる一覧表型の表形式英語学習教材およびこの一覧表型の表形式英語学習教材とともに用いられるノート型の表形式英語学習教材に関する。
【0002】
【従来の技術】
英語の基本構文は、英語学習の基礎となるものであり、英語学習をする者が初めに学ぶ重要な事項である。この基本構文の習熟には、例えば、一般動詞やbe動詞などの助動詞の使い方、現在形、過去形、未来形、現在進行形、過去進行形、受動態、原級・比較級・最上級、不定詞、現在完了形といった形の相違と文法に従った使い方のルールなどをマスターすることが含まれる。
【0003】
通常の学校教育では、中学3年生までに、上記のような基本構文をほぼ習熟し終えるようにカリキュラムが組まれている。しかし、基本構文には上記のように日本語とはかなり異なる様々な形やルールがあるので、正確にマスターすることは初学者にとって決して易しいものではない。
【0004】
一般に、英語教育カリキュラムは、学習者に基本構文を教えると、それがきちんと習熟できたものとして、次々とより高度な内容の教育に進んで行くようになっている。したがって、学習者が基本構文を正確にマスターしていない状態でより高度な内容に進んだ場合には、学習者はそれ以上の英語教育にはついて行くことができないという事態が生じやすい。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
日本語と英語とでは、構文を構成する語順に大幅な相違がある。通常基本構文は、構文別に文法上のルール(文法)と例文が示されて、その通りに暗記するという方法で教えられる場合が多い。その結果、初学者は、ルールを断片的に記憶することになり、英語特有のルールを体系的に身に付けることができないという事態に陥ってしまうことがある。そのようなことが、英語の基本構文を正確にマスターできない大きな一因になっていると考えられる。
【0006】
本考案は、上記の課題を解決するためになされたもので、英語の基本構文を、独習によって、体系的かつ正確に学習することができる一覧表型の表形式英語学習教材およびこの一覧表型の表形式英語学習教材とともに用いられるノート型の表形式英語学習教材を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記課題を解決するための本考案に係るシート状表形式英語学習教材(1)は、文を構成する基本単位である英語の単語要素が一覧表形式に配列され、定められたルールに従って、前記単語要素のうち該当する単語要素を横方向に選んでいくことによって、正しい構文の英文を作成することができる英語学習教材であって、縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーンに区分けされ、横方向が、構文を構成する複数の単語要素列に区分けされ、さらに、上下に隣接する前記ゾーン間の少なくとも一部に、ゾーンを超えて前記単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁が配置され、前記単語要素が、前記ゾーン内の領域または前記ゾーンのうち複数のゾーンに共通する領域における前記単語要素列に、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、前記単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されていることを特徴としている。
【0008】
上記のシート状表形式英語学習教材(1)によれば、英文を構成する単語要素が一覧表形式に配列されており、表示されている順序、利用上の定められたルール等に従って単語要素を選択していくことにより、正しい構文の英文を作成することができる。したがって、学習者が、誤りを犯す恐れがなく、正確、容易かつ簡単に、英語の基本構文をマスターすることが可能である。また、構文を学習したにもかかわらず、正確に身に付いていない学習者が改めて学習する上でも、効果的な教材になり得る。
【0009】
特に、一覧表形式にまとめられているので、様々な構文同士を比較しながら学習することができるので、視覚的に基本構文を学ぶことができる。それによって、体系的に基本構文をマスターできるという長所がある。さらに、一覧表全体は比較的簡潔に構成されているので、一覧表による学習を繰り返すことによって、一覧表全体を自然に記憶してしまうという効果も期待できる。その場合には、ほぼ完全に基本構文をマスターすることができるという極めて優れた結果に結びつく可能性がある。また、このシート状表形式英語学習教材(1)は、学習者の独習に適しているばかりでなく、教習用の教材としても効果的に活用することが可能であり、広範な用途に対応している。
【0010】
また、本考案に係るシート状表形式英語学習教材(2)は、上記のシート状表形式英語学習教材(1)において、さらに、前記単語要素に、それぞれの単語要素を識別する番号または符号表示と、前記単語要素列毎の色分けによる識別表示とを含むマークが付与されていることを特徴としている。
【0011】
上記のシート状表形式英語学習教材(2)によれば、表示されているそれぞれの単語要素が、番号などの符号や色によって識別されているので、一覧表が見やすく使いやすい。さらに、英語学習教材(2)を後記のシート状表形式英語学習教材とセットで利用する場合には、英語学習教材(2)は学習者にとって極めて使いやすいものとなる。
【0012】
また、本考案に係るシート状表形式英語学習教材(3)は、上記のシート状表形式英語学習教材(1)または(2)とともに用いられる英語学習教材であって、複数の日本文を縦方向に並べて表示する日本文欄と、これらの日本文欄の横方向に配置され、それぞれの前記日本文に対応して選択すべき前記単語要素に付与された前記マークを表示する単語要素選択マーク表示欄と、該単語要素選択マーク表示欄おける表示に従って前記単語要素を選択することによって作成される英文を表示する英文欄とを含んで構成されていることを特徴としている。
【0013】
上記のシート状表形式英語学習教材(3)によれば、学習者が、上記のシート状表形式英語学習教材(1)、(2)を様々な態様で活用することができる。すなわち、初学者でも速やかにかつ正確に基本構文を学習することができるとともに、レベルが向上した学習者は、自ら作成した英文が正しいか否かを確認しながら学習し、さらにレベルアップを図るというような活用をすることもできる。
【0014】
なお、本明細書で用いる「単語要素」は、構文を構成する基本単位の単語を意味し、「単語要素」には通常の単語のほか、否定を表す”not”を含む助動詞、不定詞を表す”to”を含む動詞、目的語を含む一部の動詞などの複合形も含まれるものとする。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照し、本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材を具体的に説明する。
図1Aおよび図1Bは、実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材1(以下、「英語学習教材1」と略記する)の全体を、図1Aと図1B2つに分けて示す図であり、図1Aはその教材の前半部、図1Bは後半部をしめしている。なお、実施の形態に係る英語学習教材1は、図1Aに示した部分が1枚のシートの一面に、図1Bに示した部分がもう一方の面に設けられて、1枚のシートの表と裏で全体が構成されている。
【0016】
図1A、図1Bに示したように、英語学習教材1は、縦方向が、符号11〜16で示すA〜Fゾーンに区分されている。また、横方向が、単語要素列I〜XVIIIに区分されている。縦方向のA〜Fゾーン11〜16および横方向の単語要素列I〜XVIIIの構成はおおよそ下記のとおりである。
【0017】
縦方向(ゾーン)
Aゾーン:一般動詞を主体とする構文
Bゾーン:可能、意志等を表す助動詞またはbe動詞を用いる構文
Cゾーン:現在進行形、受動態形の構文
Dゾーン:不定詞を含む構文
Eゾーン:原級、比較級、最上級を含む構文
Fゾーン:現在完了形の構文
なお、上記のA〜Fゾーン11〜16の各ゾーンには、肯定文、否定文、疑問文、現在形、過去形などが含まれている。
【0018】
横方向(単語要素列)
単語要素列I:疑問詞(こまかく尋ねる単語要素)
単語要素列II:疑問文の助動詞
単語要素列III:主語(だれ)
単語要素列IV:否定を表す単語要素
単語要素列V:助動詞(こまかいうごきを表す単語要素)
単語要素列VI:動詞(うごきを表す単語要素)
単語要素列VII:過去形の動詞(〜した)
単語要素列VIII:相手に係る単語要素(だれに、だれの、だれのもの)
単語要素列IX:目的を表す単語要素(なにを、どこへ)
単語要素列X:進行形、受動態を表す動詞(〜している、〜られる)
単語要素列XI:不定詞(すること、するための、するために)
単語要素列XII:目的を表す単語要素(なにを、どこへ)
単語要素列XIII:比較を表す単語要素(同じくらい、〜より、もっとも)
単語要素列XIV:比較の相手を表す単語要素
単語要素列XV:現在完了形用の助動詞(have、has)
単語要素列XVI:副詞(どんなふうに)
単語要素列XVII:過去分詞形の動詞、他(〜をした)
単語要素列XVIII:副詞(まだ、もう)
なお、上記の単語要素列のうち、XはCゾーン、XI、XIIはDゾーン、XIII、XIVはEゾーン、XV〜XVIIIはFゾーン特有の単語要素列である。
【0019】
図1A、図1Bに示したように、A〜Fゾーンの各ゾーン間には符号21〜25で示すゾーン間に仕切りである壁が設けられている。この壁21〜25は、1つの文を構成する際に、壁21〜25を越えて単語要素を選ぶことができないことを表示するもので縦方向の選択を制限する壁である。また、ゾーン内の一部に符号31〜37で示す壁がある。この壁31〜37もその部分では縦方向で、単語要素を同時に選択することを制限することを表示するものである。一方、壁21〜25、31〜37で仕切られていない部分の位置する単語要素列は、その列内のうち、いずれかの単語要素を選択することができることを表している。
【0020】
例えば、図1Aの単語要素列I、VIII、IXに表示されている単語要素は、A〜Cゾーン11〜13の間には壁がない領域に位置する。したがって、A〜Cゾーン11〜13に共通であり、その3つのゾーンに属する構文のいずれにおいても使用可能であることを意味している。また、Aゾーン11とBゾーン12との間には単語要素列II〜Vに壁21、Bゾーン12とCゾーン13との間には単語要素列II〜VIIに壁22があるので、1つの構文を構成する際に、それらの壁21、22を越えて単語要素を選択することができないことを意味している。
なお、図1A、図1Bに示した各単語要素を囲んでいる枠は、構文の骨格を意味する「骨」を図案化したものである。以下、この枠を「骨」と表示する。
【0021】
図2A〜図2Fは、図1Aと図1Bに示されているA〜Fゾーン11〜16の各ゾーンを、ゾーン別に拡大して示す部分拡大図である。以下、各ゾーン別に、その内容を具体的に説明する。
【0022】
図2Aは、Aゾーン11部を示す部分拡大図である。Aゾーン11は、一般動詞を主体とする構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列I〜IVとVI〜IXで構成されている。各列に含まれる単語要素は図2Aに示されているとおりである。ただし、単語要素列I、XIII、IXに関しては、上記のようにA〜Cゾーン11〜13に共通である。図2Aは、無彩色で表示されているが、実際に使用される英語学習教材1は、各「骨」の一部が必要に応じて色分けされている。そのため、各単語要素列の「骨」は色で容易に識別可能であり、本明細書では説明の都合上、例えば単語要素列Iには黄緑色、IIには赤色、IIIには橙色、IVには黄色、VIには水色、VIIIには青色、IXには茶色が用いられているものとする。
【0023】
図2Aに示したように、各「骨」の中の左上部には、マークが付けられており、そのマークの中には、それぞれの単語要素を識別するための数字またはその他の符号が付されている。さらに、それらのマークは、上記の各単語要素列I〜XVIII毎の色に着色されている。これらのマークは、後に説明するシート状表形式英語学習教材を併用する場合に特に効果的に利用されるものである。
【0024】
さらに、「骨」の一部は、その右端部が、赤色、黄色、緑色等に色付けされている。この右端部の色付けは、1つの構文では同じ色同士を同時に使うことができないことを表示するためのものである。例えば、単語要素列IIの▲1▼(do)と▲2▼(did)、IVの▲1▼(don’t)と▲2▼(didn’t)の「骨」の右端部は同じ赤色となっており、単語要素列IIの▲1▼または▲2▼と、IVの▲1▼または▲2▼の両者を1つの構文で同時に使用することができないことが表されている。
なお、上述の各「骨」に設けられている色による識別表示は、引き続いて説明するB〜Fゾーン11〜16の場合にも、ほぼ同様なルールで付与されている。
【0025】
図2Bは、Bゾーン12部を示す部分拡大図である。Bゾーン12は、可能、意志等を表す助動詞またはbe動詞を用いる構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列I〜IIIとV、VI、VIII、IXで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Bに示されているとおりである。なお、単語要素列IIIとVの間に表示されている縦方向の壁38は、「Whoバリア」と称する壁であり、単語要素列Iにおける「Who」を選んだ場合には、単語要素列IIIの単語要素を選ぶと右方向に進めないこと、すなわち、「Who」を選んだ場合には「Whoバリア」の左側の単語要素列IIIを選んではならないことを意味するものである。
【0026】
図2Cは、Cゾーン13部を示す部分拡大図である。Cゾーン13は、現在進行形と受動態形の構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列I〜III、VI、X、VIII、IXで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Cに示されているとおりである。なお、Cゾーン13は、現在進行形と受動態形の構文を作成するゾーンであるため、単語要素列VIは「be動詞」、単語要素列Xは過去分詞、現在分詞などの分詞で構成されている。
【0027】
また、Cゾーン13には、Cゾーン13からAゾーン11に抜ける「地下トンネル」と称する抜け道39が設けられている。この抜け道39は、壁22と21とを越えることができることを表すものであり、例えば、「going to」の次に、Aゾーンの単語要素列VIにある単語要素を選ぶことができることを表している。
【0028】
図2Dは、Dゾーン14部を示す部分拡大図である。Dゾーン14は、不定詞を含む構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列II〜IV、VI、VII、IX、XI、XIIで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Dに示されているとおりである。なお、Dゾーン14は、不定詞を含む構文を作成するゾーンであるため、単語要素列XIの単語要素は「不定詞」で構成されている。
【0029】
図2Eは、Eゾーン15部を示す部分拡大図である。Eゾーン15は、原級、比較級、最上級を含む構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列II〜VI、XIII、XIVで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Eに示されているとおりである。なお、Eゾーン15は、原級、比較級、最上級を含む構文を作成するゾーンであるため、単語要素列XIIIは比較に用いられる単語要素で構成されている。
【0030】
図2Fは、Fゾーン16部を示す部分拡大図である。Fゾーン16は、現在完了形の構文を作成するためのゾーンで、単語要素列II、III、XV〜XVIIIで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Fに示されているとおりである。なお、Fゾーン16は、現在完了形の構文を作成するゾーンであるため、単語要素列XVには、「have」、「has」の助動詞が並べられており、単語要素列XVIIには過去分詞形の動詞が並べられている。
【0031】
図1A、1Bおよび図2A〜2Fに示した英語学習教材1を用いて英文を作成する場合には、学習者は文型に応じたゾーンを選び、左側から順に、そのゾーンに含まれる単語要素列のうちの該当する単語要素を選んでいくことによって、英文を組み立てる。その際、いくつかのルールに従う必要があり、主なルールは下記のとおりである。
▲1▼「主語」(単語要素列III)と「動詞」(例えば、単語要素列VIまたは単語要素列VとVI)は、必ず選択する。
▲2▼文を構成する単語要素の順番は、英語学習教材1に表示されている単語要素列の順であり、その順番を変えてはならない。
▲3▼1つの文では、ゾーン間の壁21〜25、ゾーン内の壁31〜37のそれぞれを越えて単語要素を選んではならない。
▲4▼1つの文では、右端部に色付けされた「骨」のうち同色の「骨」を同時に(重複して)選んではならない。
▲5▼「疑問詞」(単語要素列I)を選んだ場合には、右隣の「助動詞」(単語要素列II)を選ばなければならない。
【0032】
例えば、日本文「あなたはいつ英語を学びますか。」を英文にする場合には、次の手順による。この文は疑問文であり、一般動詞を主体とする文であるので、学習者は、はじめに、Aゾーン11を選択する。次に、単語要素列Iから疑問詞「When」を選択し、上記のルール▲5▼に従って、単語要素列IIから疑問文に必要な助動詞「do」を選ぶ。さらに、単語要素列IIIから主語「you」、単語要素列VIから動詞「study」、単語要素列IXから目的語「English」を選び、選んだ順序に単語要素を並べる。それによって、下記の正しい構文の英文が作成される。
「When do you study English?」
【0033】
この手順の中で、単語要素列IIと単語要素列IVの「骨」の右端部は、同じ赤色に色付けされているので、上記のルール▲4▼に従って助動詞が重複して選ばれることがない。また、上記のルール▲5▼に従って助動詞の「do」が選択されるので、この「do」と主語の「you」の順序が逆になることもない。したがって、正しい構文の英文を確実に作成することができる。
【0034】
上記のように、実施の形態に係る英語学習教材1だけを利用することによって、正しい構文の英文を作成することができる。しかし、学習者によっては、英語学習教材1だけでは、学習しにくい場合がある。そのような場合には、次に説明するシート状表形式英語学習教材を併用することによって、さらに容易、簡単、かつ確実に英文を作成する学習を行うことができる。
【0035】
図3は、本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材2(以下、「英語学習教材2」と略記する)のうちの1ページのみを示す図である。英語学習教材2は、図3に示したページとほぼ同様な形態をした複数のページで構成されている。
【0036】
図3に示したように、英語学習教材2のページは、左側から順に内容区分欄41、チェック欄42、番号欄43、日本文欄44、単語要素列欄45a〜45jおよび英文欄46に区分けされている。なお、図3に示したページは、図3の左上部に表示されているように、Aゾーン11に属する構文に関するページである。
【0037】
内容区分欄41は、肯定文、否定文等の文型を表示する欄である。チェック欄42は、学習者が学習の進度などをの確認に用いる欄であり、必要に応じて適宜利用される欄である。また、番号欄43は各文の識別を容易にするために各文に付与される番号を表示する欄である。日本文欄44は、学習者が英文を作成しようとする日本文を表示する欄であり、英文欄46は、日本文に対応する正しい構文の英文を表示する欄である。
【0038】
単語要素列欄45a〜45jは、前述の英語学習教材1における単語要素列I〜XVIIIに対応する欄である。例えば、図3に示されている単語要素列45a〜45iは、それぞれ英語学習教材1における単語要素列I〜IXに対応している。日本文欄44に対応して、単語要素列欄45a〜45iには、その一部に色付けされ、数字または符号(アルファベット)が表示されたマークが表示されている。このマークが、英語学習教材1の各「骨」(単語要素)に表示されているマークに対応している。各日本文毎に英語学習教材2に表示されたマークに従って、英語学習教材1における単語要素を選ぶことによって、英文を作成することができる仕組みになっている。
【0039】
ここで、英語学習教材1と2とでは、英語学習教材1における単語要素と英語学習教材2に表示されている選択すべき単語要素との関係を容易に識別することができるように、上記のマークの色付けと番号または符号の表示が同じになっている。例えば、英語学習教材1における単語要素列Iの「骨」には黄緑色、IIの「骨」には赤色、IIIの「骨」には橙色、IVの「骨」には黄色、VIの「骨」には水色、VIIの「骨」には紺色、VIIIの「骨」には青色、IXの「骨」には茶色のマークが付与されている。一方、英語学習教材2における単語要素列45aの各マークは黄緑色、45Bの各マークは赤色というように、同じ単語要素列同士には同じ色付けが施されている。むろん、英語学習教材1の各単語要素に付されている番号または符号と、英語学習教材2の単語要素列45a〜45iに表示されている番号または符号は個々に対応する同じものである。
【0040】
英語学習教材2には、英語学習教材1における各ゾーン別に、また、肯定文、否定文、疑問文などの構文別に、図3に示したページと同様な形態のページが設けられている。それによって、1冊のシート状表形式英語学習教材2が構成されている。
学習者が、英語学習教材2を併用して、英語学習教材1によって英文を作成する学習を行う手順は次のとおりである。
【0041】
例えば、「彼女は学校であなたがたに英語をおしえますか。」という日本文から英文を作成するとする。この場合は、一般動詞を主体とする構文であるので、英語学習教材2におけるAゾーンに含まれる日本文の中から上記の日本文を選択する。この日本文は、図3に示したページにおける疑問文No.8に表示されている。その日本文に対応する単語要素列欄45a〜45jには、次のようにマークが表示されている。
赤色▲3▼、橙色▲5▼、水色▲5▼、青色▲2▼、茶色▲6▼、▲9▼、灰色?
【0042】
学習者は、はじめに、英語学習教材2に表示されている上記のマークに頼らずに、英語学習教材1を基に英文を作成してみる。英文が出来上がった時点で、英語学習教材2に表示されている英文と比較する。もし、相違(誤り)がある場合には、英語学習教材2の単語要素列欄45a〜45jにおける上記の表示に従って、英語学習教材1に表示されている、赤色▲3▼:does、橙色▲5▼:she、水色▲5▼:teach、青色▲2▼:you、茶色▲6▼:English、茶色▲9▼:at schoolを選択して、順番どおりに並べることにより、下記の英文を作成する。この過程を踏むことによって、学習者は、どこに自らの誤りがあったかを学習することができる。
「Does she teach you English at school?」
【0043】
学習者が、初学者で、上記の日本文から英文を作成することが容易でないと感じた場合には、英語学習教材2に表示されている上記の選択すべき単語要素列の順序に従って英語学習教材1から該当する単語要素を選択して英文を作成し、正しい構文を修得するという方法によって学習することもできる。このように、英語学習教材1、2は、学習者のレベルに応じて使い分けすることが可能であり、広範な用途に対応している。
【0044】
上記の実施の形態に係る英語学習教材1、2を利用することによって、独習であっても、基本構文を体系的かつ正確に学習することができる。その理由をさらに詳しく説明する。
・英語学習教材1、2は、基本構文の組み立て方が一覧表にまとめられており、その内部がゾーン分けられているので、各構文の骨組みとその他の構文の骨組みとを比較しながら、視覚的かつ直感的に学習することができる。したがって、過去に学習し正確にマスターできていないルールなどがあっても、一覧表(英語学習教材1)から即座に再度学習することができる。すなわち、教科書等を利用する場合に比べて面倒さがなく、短時間で必要な基本構文をマスターすることができる。
・英語学習教材1はゾーン分けされているので、同時に用いることができない単語要素同士を混同して用いるという誤りが防止することができるようになっている。例えば、初学者が理解しにくい、be動詞と一般動詞を用いた疑問文、否定文の作り方の違いが、一目で理解できるように構成されている。
・英語学習教材1では、三人称の「s」の扱いについては、単語要素に色付けをして、主語と動詞等の関係を明確にすることにより、「s」の「付け忘れ」、「重複使用」などが生じないように構成されている。そのため、初学者にとっては理解しにくい三人称の取り扱いに、誤りが生じる恐れがない。
【0045】
例えば、本考案に係る英語学習教材1を用いることによって、正しい構文の英文を作成することができる具体的な例を示すと次のとおりである。
初学者は、be動詞と一般動詞を混同しやすい。例えば、下記の文例1のように、be動詞と一般動詞を同時に使おうとする。
You are play baseball. 文例1
しかし、英語学習教材1の場合には、図1、図2A、図2Cに示したように、Aゾーン11を選択すると、動詞に関しては単語要素列VIの「play」しか存在しない。「are」は、Cゾーンにあるが、その間には、壁21、22があるので、「are」と「play」を重複して使用することができないことを直感的に学び取ることができる。
【0046】
また、初学者は、疑問文や否定文の作り方がよく分からない場合がある。例えば、下記の文例2から、疑問文や否定文を作ることができない場合がある。
You play baseball. 文例2
英語学習教材1を利用すると、文例2の疑問文の場合には、単語要素列Iの疑問詞を選ばないので、Aゾーン11における単語要素列II(疑問)から「you」との組み合わせを基に、はじめに「do」を選ぶことになり、その「Do」が文頭になることが分かる。また、否定文の場合には、単語要素列IIIの主語の後に、単語要素列IVの否定を表す単語要素「don’t」が入り、その後に単語要素列VIにある動詞「play」がくることが理解される。このように、学習者は、これらの単語要素の語順を一目で理解することができる。
【0047】
さらに、初学者は、三人称の「s」の扱いを理解しにくい場合がある。例えば、次のような誤りを犯しやすい。
He live in Japan.(「s」の付け忘れ) 文例3
Do he lives in Japan?(「s」の付け場所の誤り) 文例4
Does he lives in Japan?(「s」の重複使用) 文例5
【0048】
英語学習教材1を利用する場合には、肯定文(文例3)に関しては、図2Aに示したように、Aゾーン11における単語要素列IIIで三人称の主語「he」を選んだ後、図2Aにおける符号51の位置に表示されている「うごきを選んだら〜s(es)」の指示に従うように表示されているので、単語要素列VIから「live」を選び符号52の「骨」を選ぶことになるので、「live」に「s」を付けなければならないことが理解されるように構成されている。また、上記の疑問文(文例4)の場合には、Aゾーン11における単語要素列IIIから三人称の主語「he」を選ぶと、壁31が存在するために「do」を選ぶことができないようになっている。したがって、文例4のような誤りを犯すことがない。さらに、疑問文で「does」、「he」と選んだ場合には、「does」と表示された「骨」53の右端部に赤色、単語要素列VIにある「骨」52の「三人称のs(es)」が赤色に色付けされているので、前述のルール▲4▼により、その両者を選ぶことができない。したがって、文例5のような「s」の重複使用という誤りを犯すことがない。
【0049】
以上、実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材1とシート状表形式英語学習教材2について説明したが、これらの英語学習教材1、2は一例であり、その用途、対象とする構文の範囲、学習内容のレベル等によって、それぞれに応じた内容、形式を選べばよい。例えば、英語学習教材1の構成の基本ルールを維持した上で、ゾーンの数とその内容、単語要素列の数とその内容、単語要素などを適宜変更すればよい。
【0050】
また、上記の実施の形態では、シート状表形式英語学習教材1は、1枚のシートの表裏両面で構成される例を示したが、1面のみに表示するようにしてもよい。さらに、シートは紙に限定されるものではなく、合成樹脂板、鋼板などの金属板、マグネットシートなど、いずれも利用可能である。特に、マグネットを利用した場合には、単語要素の追加、削除等、学習者の好みに応じて、英語学習教材1の内容を簡単に変更できるという長所がある。
【0051】
以上説明したように、本考案に係るシート状表形式英語学習教材1、シート状表形式英語学習教材2によれば、英語の初学者から中級者が、独習に用いたとしても、正しい語順の基本構文を容易に学習することができる。利用上のルールに従えば、誤りを犯すことがないので、英語学習教材1、2を繰り返して利用するうちに、自然に正しい構文が記憶され身に付いていく。その結果、学習者にしっかりした基礎学力が培われ、基本構文だけではなく、英語力全般が飛躍的に向上するという波及効果も生じる。一方、基本構文がきちんとマスターできずに、遅れをとりかけている学習者などは、学習方法が分からない場合が多い。本考案に係る英語学習教材1、2は、そのような学習者による独習にも適しているので、学習者の英語力の回復の有力な手段になり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちの前半部を示す図である。
【図1B】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちの後半部を示す図である。
【図2A】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのAゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2B】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのBゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2C】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのCゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2D】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのDゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2E】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのEゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2F】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのFゾーン部を示す部分拡大図である。
【図3】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちの1ページのみを示す図である。
【符号の説明】
1 シート状表形式英語学習教材
2 シート状表形式英語学習教材
11 Aゾーン
12 Bゾーン
13 Cゾーン
14 Dゾーン
15 Eゾーン
16 Fゾーン
I〜XVIII 単語要素列
【請求項1】文を構成する基本単位である英語の単語要素が一覧表形式に配列され、定められたルールに従って、前記単語要素のうち該当する単語要素を横方向に選んでいくことによって、正しい構文の英文を作成することができるシート状表形式英語学習教材であって、
縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーンに区分けされ、
横方向が、構文を構成する複数の単語要素列に区分けされ、
さらに、上下に隣接する前記ゾーン間の少なくとも一部に、ゾーンを超えて前記単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁が配置され、
前記単語要素が、前記ゾーン内の領域または前記ゾーンのうち複数のゾーンに共通する領域における前記単語要素列に、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、
前記単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されていることを特徴とするシート状表形式英語学習教材。
【請求項2】さらに、前記単語要素に、それぞれの単語要素を識別する番号または符号表示と、前記単語要素毎の色分けによる識別表示とを含むマークが付与されていることを特徴とする請求項1に記載のシート状表形式英語学習教材。
【請求項3】請求項1または2に記載のシート状表形式英語学習教材とともに用いられるシート状表形式英語学習教材であって、
複数の日本文を縦方向に並べて表示する日本文欄と、
これらの日本文欄の横方向に配置され、それぞれの前記日本文に対応して選択すべき前記単語要素に付与された前記マークを表示する単語要素選択マーク表示欄と、
該単語要素選択マーク表示欄おける表示に従って前記単語要素を選択することによって作成される英文を表示する英文欄と
を含んで構成されていることを特徴とするシート状表形式英語学習教材。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、英語の基本構文を学習することができる一覧表型の表形式英語学習教材およびこの一覧表型の表形式英語学習教材とともに用いられるノート型の表形式英語学習教材に関する。
【0002】
【従来の技術】
英語の基本構文は、英語学習の基礎となるものであり、英語学習をする者が初めに学ぶ重要な事項である。この基本構文の習熟には、例えば、一般動詞やbe動詞などの助動詞の使い方、現在形、過去形、未来形、現在進行形、過去進行形、受動態、原級・比較級・最上級、不定詞、現在完了形といった形の相違と文法に従った使い方のルールなどをマスターすることが含まれる。
【0003】
通常の学校教育では、中学3年生までに、上記のような基本構文をほぼ習熟し終えるようにカリキュラムが組まれている。しかし、基本構文には上記のように日本語とはかなり異なる様々な形やルールがあるので、正確にマスターすることは初学者にとって決して易しいものではない。
【0004】
一般に、英語教育カリキュラムは、学習者に基本構文を教えると、それがきちんと習熟できたものとして、次々とより高度な内容の教育に進んで行くようになっている。したがって、学習者が基本構文を正確にマスターしていない状態でより高度な内容に進んだ場合には、学習者はそれ以上の英語教育にはついて行くことができないという事態が生じやすい。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
日本語と英語とでは、構文を構成する語順に大幅な相違がある。通常基本構文は、構文別に文法上のルール(文法)と例文が示されて、その通りに暗記するという方法で教えられる場合が多い。その結果、初学者は、ルールを断片的に記憶することになり、英語特有のルールを体系的に身に付けることができないという事態に陥ってしまうことがある。そのようなことが、英語の基本構文を正確にマスターできない大きな一因になっていると考えられる。
【0006】
本考案は、上記の課題を解決するためになされたもので、英語の基本構文を、独習によって、体系的かつ正確に学習することができる一覧表型の表形式英語学習教材およびこの一覧表型の表形式英語学習教材とともに用いられるノート型の表形式英語学習教材を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記課題を解決するための本考案に係るシート状表形式英語学習教材(1)は、文を構成する基本単位である英語の単語要素が一覧表形式に配列され、定められたルールに従って、前記単語要素のうち該当する単語要素を横方向に選んでいくことによって、正しい構文の英文を作成することができる英語学習教材であって、縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーンに区分けされ、横方向が、構文を構成する複数の単語要素列に区分けされ、さらに、上下に隣接する前記ゾーン間の少なくとも一部に、ゾーンを超えて前記単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁が配置され、前記単語要素が、前記ゾーン内の領域または前記ゾーンのうち複数のゾーンに共通する領域における前記単語要素列に、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、前記単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されていることを特徴としている。
【0008】
上記のシート状表形式英語学習教材(1)によれば、英文を構成する単語要素が一覧表形式に配列されており、表示されている順序、利用上の定められたルール等に従って単語要素を選択していくことにより、正しい構文の英文を作成することができる。したがって、学習者が、誤りを犯す恐れがなく、正確、容易かつ簡単に、英語の基本構文をマスターすることが可能である。また、構文を学習したにもかかわらず、正確に身に付いていない学習者が改めて学習する上でも、効果的な教材になり得る。
【0009】
特に、一覧表形式にまとめられているので、様々な構文同士を比較しながら学習することができるので、視覚的に基本構文を学ぶことができる。それによって、体系的に基本構文をマスターできるという長所がある。さらに、一覧表全体は比較的簡潔に構成されているので、一覧表による学習を繰り返すことによって、一覧表全体を自然に記憶してしまうという効果も期待できる。その場合には、ほぼ完全に基本構文をマスターすることができるという極めて優れた結果に結びつく可能性がある。また、このシート状表形式英語学習教材(1)は、学習者の独習に適しているばかりでなく、教習用の教材としても効果的に活用することが可能であり、広範な用途に対応している。
【0010】
また、本考案に係るシート状表形式英語学習教材(2)は、上記のシート状表形式英語学習教材(1)において、さらに、前記単語要素に、それぞれの単語要素を識別する番号または符号表示と、前記単語要素列毎の色分けによる識別表示とを含むマークが付与されていることを特徴としている。
【0011】
上記のシート状表形式英語学習教材(2)によれば、表示されているそれぞれの単語要素が、番号などの符号や色によって識別されているので、一覧表が見やすく使いやすい。さらに、英語学習教材(2)を後記のシート状表形式英語学習教材とセットで利用する場合には、英語学習教材(2)は学習者にとって極めて使いやすいものとなる。
【0012】
また、本考案に係るシート状表形式英語学習教材(3)は、上記のシート状表形式英語学習教材(1)または(2)とともに用いられる英語学習教材であって、複数の日本文を縦方向に並べて表示する日本文欄と、これらの日本文欄の横方向に配置され、それぞれの前記日本文に対応して選択すべき前記単語要素に付与された前記マークを表示する単語要素選択マーク表示欄と、該単語要素選択マーク表示欄おける表示に従って前記単語要素を選択することによって作成される英文を表示する英文欄とを含んで構成されていることを特徴としている。
【0013】
上記のシート状表形式英語学習教材(3)によれば、学習者が、上記のシート状表形式英語学習教材(1)、(2)を様々な態様で活用することができる。すなわち、初学者でも速やかにかつ正確に基本構文を学習することができるとともに、レベルが向上した学習者は、自ら作成した英文が正しいか否かを確認しながら学習し、さらにレベルアップを図るというような活用をすることもできる。
【0014】
なお、本明細書で用いる「単語要素」は、構文を構成する基本単位の単語を意味し、「単語要素」には通常の単語のほか、否定を表す”not”を含む助動詞、不定詞を表す”to”を含む動詞、目的語を含む一部の動詞などの複合形も含まれるものとする。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照し、本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材を具体的に説明する。
図1Aおよび図1Bは、実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材1(以下、「英語学習教材1」と略記する)の全体を、図1Aと図1B2つに分けて示す図であり、図1Aはその教材の前半部、図1Bは後半部をしめしている。なお、実施の形態に係る英語学習教材1は、図1Aに示した部分が1枚のシートの一面に、図1Bに示した部分がもう一方の面に設けられて、1枚のシートの表と裏で全体が構成されている。
【0016】
図1A、図1Bに示したように、英語学習教材1は、縦方向が、符号11〜16で示すA〜Fゾーンに区分されている。また、横方向が、単語要素列I〜XVIIIに区分されている。縦方向のA〜Fゾーン11〜16および横方向の単語要素列I〜XVIIIの構成はおおよそ下記のとおりである。
【0017】
縦方向(ゾーン)
Aゾーン:一般動詞を主体とする構文
Bゾーン:可能、意志等を表す助動詞またはbe動詞を用いる構文
Cゾーン:現在進行形、受動態形の構文
Dゾーン:不定詞を含む構文
Eゾーン:原級、比較級、最上級を含む構文
Fゾーン:現在完了形の構文
なお、上記のA〜Fゾーン11〜16の各ゾーンには、肯定文、否定文、疑問文、現在形、過去形などが含まれている。
【0018】
横方向(単語要素列)
単語要素列I:疑問詞(こまかく尋ねる単語要素)
単語要素列II:疑問文の助動詞
単語要素列III:主語(だれ)
単語要素列IV:否定を表す単語要素
単語要素列V:助動詞(こまかいうごきを表す単語要素)
単語要素列VI:動詞(うごきを表す単語要素)
単語要素列VII:過去形の動詞(〜した)
単語要素列VIII:相手に係る単語要素(だれに、だれの、だれのもの)
単語要素列IX:目的を表す単語要素(なにを、どこへ)
単語要素列X:進行形、受動態を表す動詞(〜している、〜られる)
単語要素列XI:不定詞(すること、するための、するために)
単語要素列XII:目的を表す単語要素(なにを、どこへ)
単語要素列XIII:比較を表す単語要素(同じくらい、〜より、もっとも)
単語要素列XIV:比較の相手を表す単語要素
単語要素列XV:現在完了形用の助動詞(have、has)
単語要素列XVI:副詞(どんなふうに)
単語要素列XVII:過去分詞形の動詞、他(〜をした)
単語要素列XVIII:副詞(まだ、もう)
なお、上記の単語要素列のうち、XはCゾーン、XI、XIIはDゾーン、XIII、XIVはEゾーン、XV〜XVIIIはFゾーン特有の単語要素列である。
【0019】
図1A、図1Bに示したように、A〜Fゾーンの各ゾーン間には符号21〜25で示すゾーン間に仕切りである壁が設けられている。この壁21〜25は、1つの文を構成する際に、壁21〜25を越えて単語要素を選ぶことができないことを表示するもので縦方向の選択を制限する壁である。また、ゾーン内の一部に符号31〜37で示す壁がある。この壁31〜37もその部分では縦方向で、単語要素を同時に選択することを制限することを表示するものである。一方、壁21〜25、31〜37で仕切られていない部分の位置する単語要素列は、その列内のうち、いずれかの単語要素を選択することができることを表している。
【0020】
例えば、図1Aの単語要素列I、VIII、IXに表示されている単語要素は、A〜Cゾーン11〜13の間には壁がない領域に位置する。したがって、A〜Cゾーン11〜13に共通であり、その3つのゾーンに属する構文のいずれにおいても使用可能であることを意味している。また、Aゾーン11とBゾーン12との間には単語要素列II〜Vに壁21、Bゾーン12とCゾーン13との間には単語要素列II〜VIIに壁22があるので、1つの構文を構成する際に、それらの壁21、22を越えて単語要素を選択することができないことを意味している。
なお、図1A、図1Bに示した各単語要素を囲んでいる枠は、構文の骨格を意味する「骨」を図案化したものである。以下、この枠を「骨」と表示する。
【0021】
図2A〜図2Fは、図1Aと図1Bに示されているA〜Fゾーン11〜16の各ゾーンを、ゾーン別に拡大して示す部分拡大図である。以下、各ゾーン別に、その内容を具体的に説明する。
【0022】
図2Aは、Aゾーン11部を示す部分拡大図である。Aゾーン11は、一般動詞を主体とする構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列I〜IVとVI〜IXで構成されている。各列に含まれる単語要素は図2Aに示されているとおりである。ただし、単語要素列I、XIII、IXに関しては、上記のようにA〜Cゾーン11〜13に共通である。図2Aは、無彩色で表示されているが、実際に使用される英語学習教材1は、各「骨」の一部が必要に応じて色分けされている。そのため、各単語要素列の「骨」は色で容易に識別可能であり、本明細書では説明の都合上、例えば単語要素列Iには黄緑色、IIには赤色、IIIには橙色、IVには黄色、VIには水色、VIIIには青色、IXには茶色が用いられているものとする。
【0023】
図2Aに示したように、各「骨」の中の左上部には、マークが付けられており、そのマークの中には、それぞれの単語要素を識別するための数字またはその他の符号が付されている。さらに、それらのマークは、上記の各単語要素列I〜XVIII毎の色に着色されている。これらのマークは、後に説明するシート状表形式英語学習教材を併用する場合に特に効果的に利用されるものである。
【0024】
さらに、「骨」の一部は、その右端部が、赤色、黄色、緑色等に色付けされている。この右端部の色付けは、1つの構文では同じ色同士を同時に使うことができないことを表示するためのものである。例えば、単語要素列IIの▲1▼(do)と▲2▼(did)、IVの▲1▼(don’t)と▲2▼(didn’t)の「骨」の右端部は同じ赤色となっており、単語要素列IIの▲1▼または▲2▼と、IVの▲1▼または▲2▼の両者を1つの構文で同時に使用することができないことが表されている。
なお、上述の各「骨」に設けられている色による識別表示は、引き続いて説明するB〜Fゾーン11〜16の場合にも、ほぼ同様なルールで付与されている。
【0025】
図2Bは、Bゾーン12部を示す部分拡大図である。Bゾーン12は、可能、意志等を表す助動詞またはbe動詞を用いる構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列I〜IIIとV、VI、VIII、IXで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Bに示されているとおりである。なお、単語要素列IIIとVの間に表示されている縦方向の壁38は、「Whoバリア」と称する壁であり、単語要素列Iにおける「Who」を選んだ場合には、単語要素列IIIの単語要素を選ぶと右方向に進めないこと、すなわち、「Who」を選んだ場合には「Whoバリア」の左側の単語要素列IIIを選んではならないことを意味するものである。
【0026】
図2Cは、Cゾーン13部を示す部分拡大図である。Cゾーン13は、現在進行形と受動態形の構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列I〜III、VI、X、VIII、IXで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Cに示されているとおりである。なお、Cゾーン13は、現在進行形と受動態形の構文を作成するゾーンであるため、単語要素列VIは「be動詞」、単語要素列Xは過去分詞、現在分詞などの分詞で構成されている。
【0027】
また、Cゾーン13には、Cゾーン13からAゾーン11に抜ける「地下トンネル」と称する抜け道39が設けられている。この抜け道39は、壁22と21とを越えることができることを表すものであり、例えば、「going to」の次に、Aゾーンの単語要素列VIにある単語要素を選ぶことができることを表している。
【0028】
図2Dは、Dゾーン14部を示す部分拡大図である。Dゾーン14は、不定詞を含む構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列II〜IV、VI、VII、IX、XI、XIIで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Dに示されているとおりである。なお、Dゾーン14は、不定詞を含む構文を作成するゾーンであるため、単語要素列XIの単語要素は「不定詞」で構成されている。
【0029】
図2Eは、Eゾーン15部を示す部分拡大図である。Eゾーン15は、原級、比較級、最上級を含む構文を作成するためのゾーンであり、単語要素列II〜VI、XIII、XIVで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Eに示されているとおりである。なお、Eゾーン15は、原級、比較級、最上級を含む構文を作成するゾーンであるため、単語要素列XIIIは比較に用いられる単語要素で構成されている。
【0030】
図2Fは、Fゾーン16部を示す部分拡大図である。Fゾーン16は、現在完了形の構文を作成するためのゾーンで、単語要素列II、III、XV〜XVIIIで構成されており、各列に含まれる単語要素は図2Fに示されているとおりである。なお、Fゾーン16は、現在完了形の構文を作成するゾーンであるため、単語要素列XVには、「have」、「has」の助動詞が並べられており、単語要素列XVIIには過去分詞形の動詞が並べられている。
【0031】
図1A、1Bおよび図2A〜2Fに示した英語学習教材1を用いて英文を作成する場合には、学習者は文型に応じたゾーンを選び、左側から順に、そのゾーンに含まれる単語要素列のうちの該当する単語要素を選んでいくことによって、英文を組み立てる。その際、いくつかのルールに従う必要があり、主なルールは下記のとおりである。
▲1▼「主語」(単語要素列III)と「動詞」(例えば、単語要素列VIまたは単語要素列VとVI)は、必ず選択する。
▲2▼文を構成する単語要素の順番は、英語学習教材1に表示されている単語要素列の順であり、その順番を変えてはならない。
▲3▼1つの文では、ゾーン間の壁21〜25、ゾーン内の壁31〜37のそれぞれを越えて単語要素を選んではならない。
▲4▼1つの文では、右端部に色付けされた「骨」のうち同色の「骨」を同時に(重複して)選んではならない。
▲5▼「疑問詞」(単語要素列I)を選んだ場合には、右隣の「助動詞」(単語要素列II)を選ばなければならない。
【0032】
例えば、日本文「あなたはいつ英語を学びますか。」を英文にする場合には、次の手順による。この文は疑問文であり、一般動詞を主体とする文であるので、学習者は、はじめに、Aゾーン11を選択する。次に、単語要素列Iから疑問詞「When」を選択し、上記のルール▲5▼に従って、単語要素列IIから疑問文に必要な助動詞「do」を選ぶ。さらに、単語要素列IIIから主語「you」、単語要素列VIから動詞「study」、単語要素列IXから目的語「English」を選び、選んだ順序に単語要素を並べる。それによって、下記の正しい構文の英文が作成される。
「When do you study English?」
【0033】
この手順の中で、単語要素列IIと単語要素列IVの「骨」の右端部は、同じ赤色に色付けされているので、上記のルール▲4▼に従って助動詞が重複して選ばれることがない。また、上記のルール▲5▼に従って助動詞の「do」が選択されるので、この「do」と主語の「you」の順序が逆になることもない。したがって、正しい構文の英文を確実に作成することができる。
【0034】
上記のように、実施の形態に係る英語学習教材1だけを利用することによって、正しい構文の英文を作成することができる。しかし、学習者によっては、英語学習教材1だけでは、学習しにくい場合がある。そのような場合には、次に説明するシート状表形式英語学習教材を併用することによって、さらに容易、簡単、かつ確実に英文を作成する学習を行うことができる。
【0035】
図3は、本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材2(以下、「英語学習教材2」と略記する)のうちの1ページのみを示す図である。英語学習教材2は、図3に示したページとほぼ同様な形態をした複数のページで構成されている。
【0036】
図3に示したように、英語学習教材2のページは、左側から順に内容区分欄41、チェック欄42、番号欄43、日本文欄44、単語要素列欄45a〜45jおよび英文欄46に区分けされている。なお、図3に示したページは、図3の左上部に表示されているように、Aゾーン11に属する構文に関するページである。
【0037】
内容区分欄41は、肯定文、否定文等の文型を表示する欄である。チェック欄42は、学習者が学習の進度などをの確認に用いる欄であり、必要に応じて適宜利用される欄である。また、番号欄43は各文の識別を容易にするために各文に付与される番号を表示する欄である。日本文欄44は、学習者が英文を作成しようとする日本文を表示する欄であり、英文欄46は、日本文に対応する正しい構文の英文を表示する欄である。
【0038】
単語要素列欄45a〜45jは、前述の英語学習教材1における単語要素列I〜XVIIIに対応する欄である。例えば、図3に示されている単語要素列45a〜45iは、それぞれ英語学習教材1における単語要素列I〜IXに対応している。日本文欄44に対応して、単語要素列欄45a〜45iには、その一部に色付けされ、数字または符号(アルファベット)が表示されたマークが表示されている。このマークが、英語学習教材1の各「骨」(単語要素)に表示されているマークに対応している。各日本文毎に英語学習教材2に表示されたマークに従って、英語学習教材1における単語要素を選ぶことによって、英文を作成することができる仕組みになっている。
【0039】
ここで、英語学習教材1と2とでは、英語学習教材1における単語要素と英語学習教材2に表示されている選択すべき単語要素との関係を容易に識別することができるように、上記のマークの色付けと番号または符号の表示が同じになっている。例えば、英語学習教材1における単語要素列Iの「骨」には黄緑色、IIの「骨」には赤色、IIIの「骨」には橙色、IVの「骨」には黄色、VIの「骨」には水色、VIIの「骨」には紺色、VIIIの「骨」には青色、IXの「骨」には茶色のマークが付与されている。一方、英語学習教材2における単語要素列45aの各マークは黄緑色、45Bの各マークは赤色というように、同じ単語要素列同士には同じ色付けが施されている。むろん、英語学習教材1の各単語要素に付されている番号または符号と、英語学習教材2の単語要素列45a〜45iに表示されている番号または符号は個々に対応する同じものである。
【0040】
英語学習教材2には、英語学習教材1における各ゾーン別に、また、肯定文、否定文、疑問文などの構文別に、図3に示したページと同様な形態のページが設けられている。それによって、1冊のシート状表形式英語学習教材2が構成されている。
学習者が、英語学習教材2を併用して、英語学習教材1によって英文を作成する学習を行う手順は次のとおりである。
【0041】
例えば、「彼女は学校であなたがたに英語をおしえますか。」という日本文から英文を作成するとする。この場合は、一般動詞を主体とする構文であるので、英語学習教材2におけるAゾーンに含まれる日本文の中から上記の日本文を選択する。この日本文は、図3に示したページにおける疑問文No.8に表示されている。その日本文に対応する単語要素列欄45a〜45jには、次のようにマークが表示されている。
赤色▲3▼、橙色▲5▼、水色▲5▼、青色▲2▼、茶色▲6▼、▲9▼、灰色?
【0042】
学習者は、はじめに、英語学習教材2に表示されている上記のマークに頼らずに、英語学習教材1を基に英文を作成してみる。英文が出来上がった時点で、英語学習教材2に表示されている英文と比較する。もし、相違(誤り)がある場合には、英語学習教材2の単語要素列欄45a〜45jにおける上記の表示に従って、英語学習教材1に表示されている、赤色▲3▼:does、橙色▲5▼:she、水色▲5▼:teach、青色▲2▼:you、茶色▲6▼:English、茶色▲9▼:at schoolを選択して、順番どおりに並べることにより、下記の英文を作成する。この過程を踏むことによって、学習者は、どこに自らの誤りがあったかを学習することができる。
「Does she teach you English at school?」
【0043】
学習者が、初学者で、上記の日本文から英文を作成することが容易でないと感じた場合には、英語学習教材2に表示されている上記の選択すべき単語要素列の順序に従って英語学習教材1から該当する単語要素を選択して英文を作成し、正しい構文を修得するという方法によって学習することもできる。このように、英語学習教材1、2は、学習者のレベルに応じて使い分けすることが可能であり、広範な用途に対応している。
【0044】
上記の実施の形態に係る英語学習教材1、2を利用することによって、独習であっても、基本構文を体系的かつ正確に学習することができる。その理由をさらに詳しく説明する。
・英語学習教材1、2は、基本構文の組み立て方が一覧表にまとめられており、その内部がゾーン分けられているので、各構文の骨組みとその他の構文の骨組みとを比較しながら、視覚的かつ直感的に学習することができる。したがって、過去に学習し正確にマスターできていないルールなどがあっても、一覧表(英語学習教材1)から即座に再度学習することができる。すなわち、教科書等を利用する場合に比べて面倒さがなく、短時間で必要な基本構文をマスターすることができる。
・英語学習教材1はゾーン分けされているので、同時に用いることができない単語要素同士を混同して用いるという誤りが防止することができるようになっている。例えば、初学者が理解しにくい、be動詞と一般動詞を用いた疑問文、否定文の作り方の違いが、一目で理解できるように構成されている。
・英語学習教材1では、三人称の「s」の扱いについては、単語要素に色付けをして、主語と動詞等の関係を明確にすることにより、「s」の「付け忘れ」、「重複使用」などが生じないように構成されている。そのため、初学者にとっては理解しにくい三人称の取り扱いに、誤りが生じる恐れがない。
【0045】
例えば、本考案に係る英語学習教材1を用いることによって、正しい構文の英文を作成することができる具体的な例を示すと次のとおりである。
初学者は、be動詞と一般動詞を混同しやすい。例えば、下記の文例1のように、be動詞と一般動詞を同時に使おうとする。
You are play baseball. 文例1
しかし、英語学習教材1の場合には、図1、図2A、図2Cに示したように、Aゾーン11を選択すると、動詞に関しては単語要素列VIの「play」しか存在しない。「are」は、Cゾーンにあるが、その間には、壁21、22があるので、「are」と「play」を重複して使用することができないことを直感的に学び取ることができる。
【0046】
また、初学者は、疑問文や否定文の作り方がよく分からない場合がある。例えば、下記の文例2から、疑問文や否定文を作ることができない場合がある。
You play baseball. 文例2
英語学習教材1を利用すると、文例2の疑問文の場合には、単語要素列Iの疑問詞を選ばないので、Aゾーン11における単語要素列II(疑問)から「you」との組み合わせを基に、はじめに「do」を選ぶことになり、その「Do」が文頭になることが分かる。また、否定文の場合には、単語要素列IIIの主語の後に、単語要素列IVの否定を表す単語要素「don’t」が入り、その後に単語要素列VIにある動詞「play」がくることが理解される。このように、学習者は、これらの単語要素の語順を一目で理解することができる。
【0047】
さらに、初学者は、三人称の「s」の扱いを理解しにくい場合がある。例えば、次のような誤りを犯しやすい。
He live in Japan.(「s」の付け忘れ) 文例3
Do he lives in Japan?(「s」の付け場所の誤り) 文例4
Does he lives in Japan?(「s」の重複使用) 文例5
【0048】
英語学習教材1を利用する場合には、肯定文(文例3)に関しては、図2Aに示したように、Aゾーン11における単語要素列IIIで三人称の主語「he」を選んだ後、図2Aにおける符号51の位置に表示されている「うごきを選んだら〜s(es)」の指示に従うように表示されているので、単語要素列VIから「live」を選び符号52の「骨」を選ぶことになるので、「live」に「s」を付けなければならないことが理解されるように構成されている。また、上記の疑問文(文例4)の場合には、Aゾーン11における単語要素列IIIから三人称の主語「he」を選ぶと、壁31が存在するために「do」を選ぶことができないようになっている。したがって、文例4のような誤りを犯すことがない。さらに、疑問文で「does」、「he」と選んだ場合には、「does」と表示された「骨」53の右端部に赤色、単語要素列VIにある「骨」52の「三人称のs(es)」が赤色に色付けされているので、前述のルール▲4▼により、その両者を選ぶことができない。したがって、文例5のような「s」の重複使用という誤りを犯すことがない。
【0049】
以上、実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材1とシート状表形式英語学習教材2について説明したが、これらの英語学習教材1、2は一例であり、その用途、対象とする構文の範囲、学習内容のレベル等によって、それぞれに応じた内容、形式を選べばよい。例えば、英語学習教材1の構成の基本ルールを維持した上で、ゾーンの数とその内容、単語要素列の数とその内容、単語要素などを適宜変更すればよい。
【0050】
また、上記の実施の形態では、シート状表形式英語学習教材1は、1枚のシートの表裏両面で構成される例を示したが、1面のみに表示するようにしてもよい。さらに、シートは紙に限定されるものではなく、合成樹脂板、鋼板などの金属板、マグネットシートなど、いずれも利用可能である。特に、マグネットを利用した場合には、単語要素の追加、削除等、学習者の好みに応じて、英語学習教材1の内容を簡単に変更できるという長所がある。
【0051】
以上説明したように、本考案に係るシート状表形式英語学習教材1、シート状表形式英語学習教材2によれば、英語の初学者から中級者が、独習に用いたとしても、正しい語順の基本構文を容易に学習することができる。利用上のルールに従えば、誤りを犯すことがないので、英語学習教材1、2を繰り返して利用するうちに、自然に正しい構文が記憶され身に付いていく。その結果、学習者にしっかりした基礎学力が培われ、基本構文だけではなく、英語力全般が飛躍的に向上するという波及効果も生じる。一方、基本構文がきちんとマスターできずに、遅れをとりかけている学習者などは、学習方法が分からない場合が多い。本考案に係る英語学習教材1、2は、そのような学習者による独習にも適しているので、学習者の英語力の回復の有力な手段になり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちの前半部を示す図である。
【図1B】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちの後半部を示す図である。
【図2A】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのAゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2B】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのBゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2C】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのCゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2D】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのDゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2E】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのEゾーン部を示す部分拡大図である。
【図2F】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちのFゾーン部を示す部分拡大図である。
【図3】本考案の実施の形態に係るシート状表形式英語学習教材のうちの1ページのみを示す図である。
【符号の説明】
1 シート状表形式英語学習教材
2 シート状表形式英語学習教材
11 Aゾーン
12 Bゾーン
13 Cゾーン
14 Dゾーン
15 Eゾーン
16 Fゾーン
I〜XVIII 単語要素列
Claims (3)
- 文を構成する基本単位である英語の単語要素が一覧表形式に配列され、定められたルールに従って、前記単語要素のうち該当する単語要素を横方向に選んでいくことによって、正しい構文の英文を作成することができる表形式英語学習教材であって、
縦方向が、構文の文型によって分類された複数のゾーンに区分けされ、
横方向が、構文を構成する複数の単語要素列に区分けされ、
さらに、上下に隣接する前記ゾーン間の少なくとも一部に、ゾーンを超えて前記単語要素を選択することを禁止するゾーン間の壁が配置され、
前記単語要素が、前記ゾーン内の領域または前記ゾーンのうち複数のゾーンに共通する領域における前記単語要素列に、構文構成上類似するグループ別に縦方向に並べられ、
前記単語要素のうち、同一文では同時に使用することができない関係にある相互の単語要素に対して、同時使用の禁止を表示する同時使用禁止識別表示が付与されていることを特徴とする表形式英語学習教材。 - さらに、前記単語要素に、それぞれの単語要素を識別する番号または符号表示と、前記単語要素毎の色分けによる識別表示とを含むマークが付与されていることを特徴とする請求項1に記載の表形式英語学習教材。
- 請求項1または2に記載の表形式英語学習教材とともに用いられる表形式英語学習教材であって、
複数の日本文を縦方向に並べて表示する日本文欄と、
これらの日本文欄の横方向に配置され、それぞれの前記日本文に対応して選択すべき前記単語要素に付与された前記マークを表示する単語要素選択マーク表示欄と、
該単語要素選択マーク表示欄おける表示に従って前記単語要素を選択することによって作成される英文を表示する英文欄と
を含んで構成されていることを特徴とする表形式英語学習教材。
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