JP3096473U - ショーケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 売店等の狭いスペースに設置するのに好適な
ショーケースを提供する。 【解決手段】 ケース本体１の内側における後方部分
に、たばこ等の商品を収納する収納空間１３を設ける。
ケース本体１の内側における前方部分に、商品の見本を
陳列するための陳列空間２を設ける。透明板からなる前
扉３で、陳列空間２を前方側から覆う。前扉３は、ケー
ス本体１に着脱自在に設ける。前扉３の着脱にドライバ
等の工具が不要になる。作業スペースが狭いときの商品
及び見本の交換が簡単になる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば売店に設置して、たばこ等の商品を収納および陳列するため のショーケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、売店等における対面販売では、たばこ等の商品をショーケースに収納 しておくことが多く、ショーケースの前方部分の陳列空間に各商品に対応する見 本を陳列して、購買者が所望の商品を選択できるようにしている。見本の陳列空 間の前方側は、ショーケースのケース本体にビス留めされた透明板で覆われ、見 本を陳列しつつ購買者等が見本に触れることを防止している。

【０００３】 ショーケースに収納する商品の種類を取り替えるとき、ドライバ等の工具を用 いてケース本体から透明板を取り外し、商品に応じて見本を交換した後、再度ド ライバ等の工具を用いてケース本体に透明板を取り付けるようにしている。

【０００４】 購買者からの注文があったとき、店員がショーケースから所望の商品を取り出 して販売し、いずれかの種類の商品が少なくなったとき、ショーケースに商品を 補充するようにしている。なお、ショーケースに補充する間は商品を販売できな いので、購買者がいないときを見計らって商品を補充している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、売店等の面積は狭いことが多いので、ショーケースを設置するため のスペースを十分に確保できずに、ショーケースの前方側のスペースに別の商品 棚等を設置することがある。この場合、見本の交換には、遠くから手を伸ばしな がら工具を用いて透明板を付け外しする必要があり、収納する商品の種類の取り 替えに手間取りやすい。

【０００６】 また、ショーケースの大きさをその設置スペースの広さに合わせて小さく設定 するため、その分、ショーケースに収納できる商品の数が少なくなり、その補充 回数が増えて商品を販売できない時間が長くなる。

【０００７】 本考案は、売店等の狭いスペースに設置するのに好適なショーケースを提供す ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記課題に鑑み、本考案は、たばこ等の収納物を収納するケース本体の内側に おける前方部分に、収納物の見本を陳列するための陳列空間が設けられ、この陳 列空間を前方側から覆う前扉がケース本体に着脱自在に設けられたショーケース を提供するものである。

【０００９】 この構成によれば、陳列空間を覆う前扉をケース本体に着脱自在としているの で、ドライバ等の工具を用いることなく見本を交換することができる。これによ り、ショーケースの設置スペースが狭く、その前方側に別の商品棚等を設置して いる場合であっても、手を伸ばすことにより容易に見本を交換して、ショーケー スに収納する収納物の種類を簡単に取り替えることができる。

【００１０】 前扉に対する前方側にポスター装填部を設けて、このポスター装填部の内側の 空間に、収納物を表示するためのポスターを装填する場合、ポスター装填部の少 なくともその前面部分を透明に形成する。ポスター装填部の横方向における一方 の端部には、ポスター装填部の内側の空間に連通する開口部を形成し、ポスター をポスター装填部の開口部を介して内側の空間に挿脱できるようにする。

【００１１】 この構成によれば、ショーケースに収納する収納物の種類を取り替えるとき、 その収納物に応じてポスターを簡単に交換することができる。なお、ポスターは 、収容物の写真等を表示するものだけでなく、収容物の販売を促進するものなど 、収容物に関連のあるものであれば、どのようなものでもよい。

【００１２】 収納物を取り出す取出口と収納物を収納する収納口とは、ケース本体の後端部 に設けるのが好適である。ケース本体の後端部に設けた係止部で、予備の収納物 を収納する予備ケースを係脱自在に係止するとき、その予備ケースを、係止部に 係止されたとき取出口を開放する大きさに設定する。そうすれば、予備ケースが ケース本体からの収納物の取り出しの邪魔にならない。

【００１３】 つまり、係止部で予備ケースを係止することにより、ケース本体を大きくする ことなく収納物の数を多くして、ショーケースに収納物を補充する回数を少なく し、補充する間の収納物を取り出せない時間を短くすることができる。ただ、取 出口を設けた後端部の係止部で予備ケースを係止するため、予備ケースが取出口 を塞ぐおそれがあるが、予備ケースを取出口を開放する大きさに設定することに より、ケース本体から収納物を取り出すことができる。

【００１４】 予備ケースを複数に分割することにより、その重量を軽くしてケース本体に係 脱させるときの上げ下ろしを簡単にすることができる。ケース本体を天井等に吊 り下げて使用すれば、売店等の狭いスペースを有効に利用することができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係るショーケースの実施の形態について、図面を用いて説明す る。図１は本考案のショーケースの斜視図である。

【００１６】 このショーケースは、たばこ等の商品（収納物）を収納して売店等における対 面販売に使用するものであり、商品を収納するケース本体１と、商品の見本を陳 列するための陳列空間２と、陳列空間２を前方側から覆う前扉３と、商品を表示 するポスターを装填するためのポスター装填部４と、予備の商品を収納する予備 ケース５とを備えている。

【００１７】 ケース本体１は、例えばアクリル板からなる上板６、底板７及び左右の側板８ を略ロ字形に組み立ててなり、その上板６に接続された吊り材９を介して天井か ら吊り下げられる。

【００１８】 ケース本体１の内側の空間は、例えば乳半色のアクリル板からなる中板１０ａ 、１０ｂで前後に仕切られ、前側の中板１０ａよりも前方が陳列空間２とされる 。前後の中板１０ａ、１０ｂ間の空間は、後方から見本を照らす光源１１（例え ば蛍光灯）を配置するための光源用空間１２とされ、後側の中板１０ｂよりも後 方の空間は、商品を収納する収納空間１３とされる。

【００１９】 陳列空間２は、前側の中板１０ａと一体成形された上下の棚板１４ａ、１４ｂ で上下に仕切られ、この棚板１４ａ、１４ｂに、収納空間１３に収納される各商 品に対応する見本が陳列される。陳列された見本は、光源１１の光を中板１０ａ で拡散することにより後方から照らされ、購買者の購買意欲を高めるようになっ ている。

【００２０】 陳列空間２を覆う前扉３は、例えば塩化ビニルからなる透明板とされ、購買者 等が見本に触れることを防止しつつ、見本を陳列して購買者が所望の商品を選択 できるようになっている。

【００２１】 上板６及び底板７の前端部に形成された上溝１５及び下溝１６に、前扉３の上 下縁を嵌め込むことにより、前扉３がケース本体１に着脱自在に装着される。こ の前扉３は、その上下方向で中央付近の後面側を上側の棚板１４ａの前端に形成 された鍔１７ａで支持され、前方側から受ける力に対して補強される。

【００２２】 ここで、上溝１５は、上板６の前端部に突設された二枚の突設片１８ａ、１８ ｂ間の隙間とされ、下溝１６は、底板７の前端部に突設された突設片１９と、下 側の棚板１４ｂの前端に形成された鍔１７ｂとの隙間とされる。

【００２３】 前扉３の上下の長さは、上板６の前側の突設片１８ａと底板７の突設片１９と の間隔よりも長くされ、かつ上板６と底板７の突設片１９との間隔よりも短くさ れる。これにより、前板３は、その下縁が底板７に載置された装着状態のときケ ース本体１から外れず、円孔からなる取っ手２０に手を掛けて上方に持ち上げた 状態のときケース本体１から離脱可能とされる。

【００２４】 前扉３の下端付近の前方側には、ポスターを挿抜自在なポスター装填部４が設 けられている。ポスター装填部４は、前扉３の前方側にスペーサ２１を介在させ て、例えばポリカーボネートからなる長方形の透明シート２２を配してなり、前 扉３と透明シート２２との隙間がポスターを装填する空間とされる。

【００２５】 スペーサ２１は、塩化ビニルからなる幅狭の帯状とされて、透明シート２２の 上縁部、下縁部及び左側縁部と、前扉３の前面との間に介在され、前扉３と透明 シート２２との間に所定の大きさの隙間を形成する。なお、ポスター装填部４を 設ける部分には、底板７の突設片１９を設けないようにしている。

【００２６】 透明シート２２の右側縁部と前扉３の前面との間は、ポスター装填部４の内側 の空間に連通する開口部２３とされ、この開口部２３を介して、ポスターを挿脱 するようになっている。透明シート２２の右側縁部には、半円状の切り込み２４ が形成され、ポスターを差し替えるとき、装填されたポスターをつまんで引き抜 くようになっている。

【００２７】 収納空間１３の内部は、図示しない複数の仕切片により、左右方向に所定の間 隔で複数の空間に仕切られ、各空間に同じ種類の商品を収納するようになってい る。収納空間１３の後端部には、収納空間１３に商品を収納するための収納口２ ５と、収納空間１３から商品を取り出すための取出口２６とが形成されている。

【００２８】 収納口２５は、上板６の下面側の後端部に設けられた上レール２７と、ケース 本体１の下端付近の後端部において左右の側板８間に架け渡された下レール２８ とで囲まれた開口とされる。この収納口２５は、二枚の後扉２９で開閉自在に覆 われ、商品を収納するとき後扉２９を開放するようになっている。

【００２９】 後扉２９は、例えば塩化ビニルからなり、上レール２７及び下レール２８にス ライド自在に嵌め込まれ、円孔からなる取っ手３０に手を掛けて左右にスライド させることにより、収納口２５の右半分あるいは左半分を開閉する。

【００３０】 取出口２６は、底板７と下レール２８とで囲まれた開口とされ、収納空間１３ 内に積み上げられた商品のうちの一番下の商品を取り出すようになっている。取 出口２６付近には、底板７と後側の中板１０ｂとのコーナーを覆うように、商品 を収納空間１３から取出口２６に導くためのガイド３１が設けられている。

【００３１】 ガイド３１によって一番下の商品が後方に導かれ、取出口２６からわずかに飛 び出した状態になる。一番下の商品を取出口２６から取り出したとき、その上に 積まれた商品が底板７上に落下すると共に、ガイド３１によって取出口２６に導 かれる。

【００３２】 予備ケース５は、上方が開放された略直方体の箱とされ、その内部は、図示し ない仕切片により、左右方向に所定の間隔で複数の空間に仕切られて、各空間に 同じ種類の商品を収納するようになっている。

【００３３】 予備ケース５の上方の開口は、予備の商品を収納するための収納口３２とされ 、予備ケース５の後端部の下端付近に形成された図示しない開口は、予備の商品 を取り出すための取出口とされる。予備ケース５内の下端付近には、予備の商品 を取出口に導くための図示しないガイドが設けられている。

【００３４】 予備ケース５の前面上端部には、左右方向に連続するフック状の被係止部３４ が設けられている。この被係止部３４は、ケース本体１の上板６の上面側の後端 部に左右方向に沿って突条を突設してなる係止部３５に係脱自在に係止され、こ れにより、予備ケース５がケース本体１の後端部に着脱自在とされる。

【００３５】 予備ケース５の左右の幅は、ケース本体１の約１／３の大きさに設定され、ケ ース本体１の後方側に、三つの予備ケース５が左右に並べられて装着される。予 備ケース５の上下方向の大きさは、その被係止部３４を係止部３５で係止したと きケース本体１の取出口２６を開放する大きさとされる。

【００３６】 次に、このショーケースを用いて商品を販売する手順について説明する。まず 、ケース本体１の前扉３を取り外して、陳列空間２に、販売する商品に対応する 見本を配置し、その後、ケース本体１に前扉３を取り付けて、ポスター装填部４ に所望のポスターを装填する。

【００３７】 ケース本体１から予備ケース５を取り外して後扉２９を開き、収納口２５から ケース本体１の収納空間１３に商品を収納して後扉２９を閉じる。このとき、収 納空間１３には、その仕切られた空間ごとに、同じ種類の商品を積み上げるよう に収納する。

【００３８】 予備ケース５に、その収納口３２から予備の商品を収納し、その予備ケース５ をケース本体１に装着する。予備の商品としては、ケース本体１に収納した商品 と左右方向の位置を合わせて同じものを収納してもよいが、販売数の多い商品だ けを収納するようにしてもよい。

【００３９】 購買者からの注文があったとき、ケース本体１の取出口２６又は予備ケース５ の取出口から所望の商品を取り出して販売する。

【００４０】 ケース本体１に収納した商品のうちのいずれかの種類の商品が少なくなったと き、購買者がいないときを見計らい、予備ケース５を取り外してケース本体１に その収納口２５から商品を補充する。予備ケース５への商品補充は、予備ケース ５を取り外して収納口３２から補充してもよいが、ケース本体１に装着したまま 収納口３２又は取出口から補充してもよい。

【００４１】 ここで、ケース本体１に三つの予備ケース５を装着しているが、ケース本体１ の収納空間１３のうちの商品を補充する空間を覆う予備ケース５だけを取り外せ ばよい。また、予備ケース５に収納した商品を優先的に販売するようにすれば、 予備ケース５の着脱及び後扉２９を開閉する回数を少なくすることができ、より 好適である。

【００４２】 上記構成によれば、予備ケース５に予備の商品を収納しておくことができるの で、売店等の狭いスペースを有効に利用することができる。これにより、商品の 補充回数を少なくして、商品を販売できない時間を短くし、その販売を促進する ことができる。

【００４３】 販売する商品の種類を変えるとき、前扉３の着脱にドライバ等の工具が不要で あるため、見本の交換を簡単にすることができる。また、ポスター装填部４にそ の開口部２３からポスターを挿抜自在にしているので、ポスターの交換を簡単に することができる。

【００４４】

【考案の効果】

以上の説明から明らかな通り、本考案によると、ケース本体に、商品の見本を 陳列する陳列空間を覆う前扉を着脱自在に装着している。そのため、商品及び見 本を交換するとき、前扉の取り外し及び取り付けにドライバ等の工具が不要であ り、作業スペースが狭いときの商品交換を簡単にすることができる。

【００４５】 また、予備の商品を収納する予備ケースを設けているので、狭いスペースに設 置するショーケースの商品収納数を多くすることができる。その結果、売店等の 狭いスペースを有効に利用して、販売促進に寄与することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のショーケースの斜視図

【符号の説明】

１ ケース本体 ２ 陳列空間 ３ 前扉 ４ ポスター装填部 ５ 予備ケース ２３ 開口部 ２５ 収納口 ２６ 取出口 ３５ 係止部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 たばこ等の収納物を収納するケース本体
   の内側における前方部分に、前記収納物の見本を陳列す
   るための陳列空間が設けられ、該陳列空間を前方側から
   覆う前扉がケース本体に着脱自在に設けられたことを特
   徴とするショーケース。
2. 【請求項２】 前記前扉に対する前方側に、前記収納物
   を表示するためのポスターが内側の空間に装填されるポ
   スター装填部が設けられ、 前記ポスター装填部は、少なくともその前面部分が透明
   に形成されると共に、横方向における一方の端部に内側
   の空間に連通する開口部が形成され、 前記ポスターをポスター装填部の開口部を介して内側の
   空間に挿脱できるようにされたことを特徴とする請求項
   １記載のショーケース。
3. 【請求項３】 前記ケース本体の後端部に、収納物を取
   り出す取出口と、収納物を収納する収納口と、予備の収
   納物を収納する予備ケースを係脱自在に係止する係止部
   とが設けられ、 前記予備ケースは、前記係止部に係止されたとき前記取
   出口を開放する大きさとされたことを特徴とする請求項
   １記載のショーケース。
4. 【請求項４】 前記予備ケースは、複数に分割されたこ
   とを特徴とする請求項３記載のショーケース。
5. 【請求項５】 前記ケース本体は、天井等に吊り下げて
   使用されることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに
   記載のショーケース。