JP3062354U - 商品陳列装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品陳列什器内の商品が交換され、その大
小、数等に変動があっても、商品に対応した商品指示札
を商品夫々に対応関連づけて、それらの商品の中心位置
の近傍に調整位置して収納保持できるようにする。 【解決手段】 商品陳列什器Ｄに収納陳列した商品Ｇに
対応した商品指示札Ｃを収納保持する収納部２を有し、
上面にはマグネット板７を貼付して成る指示札ケース１
を形成する。商品陳列什器Ｄに接着剤層、両面接着テー
プ等の取付手段２３により、支持部２２を形成した磁着
性を有するスライドレール体２１を取り付ける。このス
ライドレール体２１には指示札ケース１を商品陳列什器
Ｄの商品Ｇに対応した位置でスライド自在にして磁着固
定できるようにする。商品陳列什器Ｄは、試用見本商品
陳列用の皿型形状に形成し、複数の商品Ｇを載置した商
品陳列部Ｔを着脱可能に収容配置できるものとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は例えば口紅、ファンデーションその他の化粧品等の小物類を店頭に て陳列販売するに際し、それらの盗難（万引き）を防止するために商品陳列棚そ の他の商品陳列什器の近傍にそれらの商品に対応する商品交換用商品指示札を指 示札ケース内に纏めて収納保持するとき、陳列する商品等のサイズや個数等の変 更に伴ないその指示札ケース位置がずれても、それらの商品に対応した位置に指 示札ケースを容易に再度調整変更させることのできる商品陳列装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から例えば口紅、ファンデーション、マニキュアその他の化粧品等の小物 類を店頭にて陳列販売するとき、これらの化粧品をそれらの種別毎に纏めて多数 にして並べているのである。特にこれらの化粧品は同一のものであっても僅かな 色の相違によって多種類のものとなっており、それらを系統・系列化させて商品 陳列棚内に整然と並べて陳列しているのである。

【０００３】 ところがこれらの化粧品は小型で軽量なものであるから、陳列する場合に多数 で並べておいても、顧客が化粧品等の選択に際し陳列棚から取り出したり、また 一旦取り出し後に戻したり、交換したり等によって整然とした陳列状態が乱雑に なることがある。そればかりでなくいわゆる万引きによる盗難が避け難いものと なっており、その被害はかなりの程度に大きく、売り上げ利益に匹敵するような 事態も現実には生じているのである。

【０００４】 こうしたことから商品陳列棚には見本商品のみを陳列する一方、それに対応し た商品交換用商品指示札を見本商品の近傍に併置し、顧客はその商品指示札を勘 定場に持参して実際の商品を精算、購入するという商品指示札陳列式購入システ ムとすることが提案されている。

【０００５】 ただ従来提案されている商品指示札陳列購入システムでは、その商品指示札と して紙片に商品名、価格更には商品管理・売上精算用バーコード等が記載されて いるものであるから、顧客がその商品指示札を取り出して勘定場に持参するまで に紛失したり、乱雑に扱うことで勘定場で記載内容が不明なものとなって判読で きなくなったり等の取扱いが非常に面倒になることもあり、またそれを利用した 注文管理のための保管も困難である等の再利用もされずに使用後はそのまま廃棄 されていたものである。また紙片製であるために見本商品の近傍に載置するため に棚の壁面等に簡単にクリップ止めとしたり、壁面に固定したケース内に収納保 管しておいたりしていても、顧客が誤って必要以上に複数枚で取り出すこともあ り、また体裁も見苦しく、ひいては美麗なパッケージが施されている化粧品等の 外観、綺麗にディスプレーされた陳列形態等を著しく損なうものであった。

【０００６】 そこで出願人自身は、取扱いの容易性等を考慮して形成された偏平帯板状のチ ップ構造とした商品指示札とするときに、このチップ構造の商品指示札を商品陳 列棚その他の商品陳列什器の近傍に商品夫々に対応関連づけて収納保持できるも のとし、しかも商品陳列什器自体の改造も必要とせずに商品陳列棚に簡単に付設 使用でき、商品の陳列ディスプレーの形態等を損なうこともないようにした商品 交換用商品指示札の商品陳列什器用収納装置を登録実用新案第３０４１７６５号 として先に提案している。すなわち、商品指示札を収納保持する収納部を有する 指示札ケースをスライド自在に支持する支持部を有して商品陳列什器に固定され るスライドレール体と、スライドレール体に支持する指示札ケース相互間に配置 されるスペーサーと、スライドレール体を商品陳列什器に取り付ける取付手段と を備えたものとしている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

この商品交換用商品指示札の商品陳列什器用収納装置において、商品陳列什器 の収納部内への例えば新製品投入時に、例えばファンデーション等の大きいサイ ズを有する商品等の商品サイズが変更されたり、商品の数が変更されたりする等 の場合には、商品の位置と商品指示札を収納した指示札ケースの位置とが合致し なくなり、商品と商品指示札とが対応しなくなってしまうため、指示札ケースを スライドレール体に沿ってスライドして商品夫々に対応する陳列位置中心に合わ せる必要がある。しかしながら、その度に指示札ケース相互間に配置されるサイ ズが異なるいくつかのスペーサーを用意しておいて、スペーサーを介在させるこ とで指示札ケースを商品位置に対応して位置替え、交換しなければならないもの である。そうすると、スペーサー部材が嵩み且つ指示札ケースのスライドレール 体に対する設置固定が非常に面倒なものとなり、しかもスペーサー部材なしの場 合では、スライドレール体に対して指示札ケースがぐらついて簡単に位置ずれを 生じてしまい、商品との位置対応が狂ってしまう等の問題点を有していた。

【０００８】 この考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、商品陳列 什器の収納部内に投入される例えば新製品商品によるサイズや個数等の変更に伴 ない陳列位置の変更等が生じても、指示札ケースを商品に対応したそれらの中央 位置に容易に調整変更させることができ、しかもスライドレール体に沿ってスラ イドさせた指示札ケースをスライドレール体自体にワンタッチで簡単に固定でき 、またスペーサー部材なしで容易に指示札ケースを商品の中心位置に対応すべく 位置付け固定することができるようにした商品陳列装置を提供することを目的と する。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、この考案にあっては、各種の商品Ｇを収納陳列 させる商品陳列什器Ｄと、この商品陳列什器Ｄに収納陳列されている各種の商品 Ｇに対応した商品Ｇ内容の説明が表記されている商品指示札Ｃを収納保持する１ つまたは複数の収納部２，１２を有し、この収納部２，１２上側外面にはマグネ ット板７，１７を貼付して成る指示札ケース１，１１と、この指示札ケース１， １１をスライド自在に支持する支持部２２を有し、指示札ケース１，１１のマグ ネット板７，１７を介して当該指示札ケース１，１１が商品陳列什器Ｄの商品Ｇ に対応した位置で磁着固定される磁着性を有するスライドレール体２１と、この スライドレール体２１を商品陳列什器Ｄに取り付ける取付手段２３とを備えて成 るものである。 商品陳列什器Ｄは、スライドレール体２１が下面に取付けられる皿型形状に形 成されているものとできる。 商品陳列什器Ｄには、例えば複数の商品Ｇを載置させる商品陳列部Ｔが着脱可 能に収容配置される構成のものとすることができる。 商品陳列什器Ｄは、スライドレール体２１が下面に取付けられる商品収納用の 皿部ＤＢと、この皿部ＤＢの上に分離可能に被せられる商品・見本商品収納部Ｄ Ａとから構成することができる。 取付手段２３は、接着剤層、両面接着テープ等によるものとすることができ、 また、指示札ケース１，１１における収納部２，１２上側の前後縁にはスライド レール体２１の支持部２２に係合する支持縁部５Ａ，１５Ａを形成することがで きる。

【００１０】 以上のように構成されたこの考案に係る商品陳列装置にあって、所定の商品陳 列什器Ｄに取付手段２３を介して固定された磁着性を有するスライドレール体２ １に対し、マグネット板７，１７を介して磁着固定された指示札ケース１，１１ は、商品陳列什器Ｄ内の商品Ｇの例えば陳列位置中心に調整位置させられ、その 収納部２，１２内に商品陳列什器Ｄに陳列する商品Ｇに対応している各別の商品 指示札Ｃを収納保持させる。そして顧客が購入する商品Ｇに対応した商品指示札 Ｃを顧客自身が取り出し、その商品指示札Ｃを例えば勘定場に持参することで商 品Ｇと交換させると同時に代金を精算させるものとする。 商品陳列什器Ｄに取り付けた磁着性を有するスライドレール体２１は、指示札 ケース１，１１をこれの収納部２，１２上側における前後縁の支持縁５Ａ，１５ Ａ夫々を支持部２２内に嵌め入れ係合して商品陳列什器Ｄに陳列させた商品Ｇ位 置に夫々対応した所定の任意位置までスライドさせ、そこでマグネット板７，１ ７を介して磁着固定させることで指示札ケース１，１１相互間に適当な間隔を設 定させて任意位置に支持させ、また商品Ｇの陳列形態の変更に対応した位置とな るように対処させる。 皿型形状を有する商品陳列什器Ｄに収容配置される商品陳列部Ｔは、種々に異 なる商品Ｇに合わせて当該商品陳列部Ｔ毎で交換することで商品Ｇの陳列形態を 自由に変更可能にさせる。 皿部ＤＢとこの上に分離可能に被せられる商品・見本商品収納部ＤＡとから構 成した商品陳列什器Ｄは、皿部ＤＢから商品・見本商品収納部ＤＡを取り外して 皿部ＤＢ内に収納されている新たな商品Ｇを取り出すことで商品Ｇの補充を行わ せる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照してこの考案の実施の形態を説明するに、この考案に係る商 品陳列装置は、例えば口紅、ファンデーション、マニキュアその他の化粧品等の いわゆる各種の小物類である商品Ｇを店頭にて販売するとき、当該商品Ｇ自体、 その商品見本、あるいはその試用見本等を陳列収納しておくための各種の商品陳 列什器Ｄとして使用されるものとしてある。この商品陳列什器Ｄの一例は図１に 示されるように、陳列用支持柱等（図示せず）に直接にあるいは間接に着脱自在 に支持される単一皿型形状に形成され、例えば化粧品等の試用見本である商品Ｇ を凹部内に載置させた板状の商品陳列部Ｔを着脱可能に収納するようになってお り、特にこうした化粧品類等にあってはそのデザインや大きさその他が頻繁に変 更されるのに対応して商品陳列部Ｔ毎で交換することで、その都度例えば商品Ｇ 全体を新型の商品Ｇにワンタッチで交換できるものとしてある。例えば図２に示 すように商品陳列什器Ｄ内に化粧水瓶容器やファンデーション容器等の大きな商 品Ｇが並ぶ場合、図３に示すように商品陳列什器Ｄ内に口紅やマニキュア等の小 さな商品Ｇが並ぶ場合、図４に示すように商品陳列什器Ｄ内に口紅、ファンデー ション、マニキュアその他の化粧品等の大小の商品Ｇが混在して並ぶ場合等の商 品収納形態に夫々対処可能なものにしてある。もとよりこの商品陳列什器Ｄ自体 の形状、構造等は図示例に限定されるものではなく、商品Ｇに対応して各種形状 、構造、形態のものとされることは勿論である。尚、商品陳列什器Ｄの底部には 、例えば手指等を下方から挿入できる作業開口部１０を開口形成してあり、一旦 は収納配置した皿状の商品陳列部Ｔを作業開口部１０を経て商品陳列什器Ｄの下 方から手指等によって押し出し、取り外すことができるようにしてある。

【００１２】 しかして図１乃至図６においては第１の実施の形態が示されており、商品陳列 什器Ｄに陳列配置される複数種類の商品Ｇ夫々の位置に対応して商品指示札Ｃを 収納保持する後述する指示札ケース１の取付位置と取付間隔等のスライド調整と とを可能としたものである。すなわち商品陳列装置は、各種の商品Ｇを収納陳列 させる商品陳列什器Ｄと、この商品陳列什器Ｄに収納陳列されている各種の商品 Ｇに対応した商品名、その価格、それらの管理のためのバーコード等が表記され ている偏平帯板状のチップ構造とした商品指示札Ｃを収納保持する収納部２を有 し、上面にマグネット板７を貼付した指示札ケース１と、この指示札ケース１を スライド自在に支持する支持部２２を有して商品陳列什器Ｄの陳列商品Ｇに対応 した位置で磁着固定させるための例えば鉄板等にて形成された磁着可能なスライ ドレール体２１と、このスライドレール体２１を商品陳列什器Ｄの底部外側面に 当該スライドレール体２１の平面形状に対応すべく凹状に形成した凹所８内に取 り付ける取付手段２３とから形成されているものである。

【００１３】 スライドレール体２１は、指示札ケース１を取り付ける商品陳列什器Ｄにおけ る取付長さにほぼ対応した長さに設定された帯板状本体の左右の両側縁に断面で 溝形の支持部２２を設けて形成したものであり、全体の断面で下方が開口されて いる偏平なほぼ角Ｃ字形を呈しており、必要があればいずれか一方の端部におい ては支持部２２を閉塞してあるものである。左右の支持部２２夫々の溝深さは後 述する指示札ケース１の支持縁部５Ａ夫々の長さにほぼ対応しており、商品陳列 什器Ｄに取り付けられた状態のスライドレール体２１自体の端部の開放部分から 指示札ケース１をスライドして挿入できるようにしてある。

【００１４】 指示札ケース１は例えば１種類の商品指示札Ｃを複数枚で収納するに足りる容 積を有するボックス状に形成されていて、図示例にあっては収納した商品指示札 Ｃの一部が商品陳列什器Ｄの前方に突出した状態となるように商品陳列什器Ｄの 底部外側面にほぼ水平状にして取り付けられるものとされている。そのためこの 指示札ケース１における収納部２は具体的には、商品指示札Ｃの幅員に比しやや 大きくした幅員、商品指示札Ｃの長さにほぼ対応した長さ夫々を備えた下側板３ と、この下側板３の左右に商品指示札Ｃの幅員に対応した内法幅員とするように 相対峙して配置された左右側板４と、前方開口に至るに伴ない次第に高さを低く するように下側板３に向かい合わせて左右側板４相互間に装架し、前記スライド レール体２１に磁着固定させるために上面にマグネット板７を貼付した上側板５ と、下側板３の後部における開口を閉塞する奥底板６とから形成されている。尚 、収納部１２自体の容積は、必要とする商品指示札Ｃの所定枚数を収納できるも のとされ、場合によって複数にして設けられることもある。

【００１５】 この上側板５の前後縁は左右側板４の側縁から前方、後方夫々に突出させるこ とで、スライドレール体２１の支持部２２に係合する支持縁部５Ａを形成してあ るものである。図５、図６に示すように、この上側板５とマグネット板７とを合 わせた厚さは、スライドレール体２１の支持部２２の溝厚よりもΔ分だけ小さく 設定してあり、一旦はスライドレール体２１からマグネット板７を引き離してお くことでスライドレール体２１に沿っての指示札ケース１のスライド動作をスム ーズに行えるようにしてある。そして図例にあっては下側板３の後部上方にのみ 上側板５が配装位置されているものとしてあり、商品陳列什器Ｄの底部外側面の スライドレール体２１に取り付け使用されるときには下側板３が僅かに上向き傾 斜となるようになり、ほぼ水平状で積み重ねて収納される商品指示札Ｃの前方開 口からの滑落、脱落を防止すると共に、顧客、店員等による商品指示札Ｃの取り 出し、収納セット等が容易に行なえるように配慮してある。

【００１６】 また取付手段２３は、図示のように商品陳列什器Ｄの底部外側面の凹所８内に 例えば接着によって固定するように、凹所８自体の奥底面あるいはスライドレー ル体２１における上側面に塗布形成される接着剤層によるものとしたり、同様に 貼着配装される両面接着テープによるものとしたりしてある。例えば接着剤、剥 離紙が積層されている両面接着テープ等をスライドレール体２１自体の上側面に 塗布、貼着するものであり、場合によっては着脱自在となるように面ファスナー 、凹凸による係合手段その他のものとすることも可能である。

【００１７】 この第１の実施の形態によるものでは、指示札ケース１の収納部２内に例えば １種類の商品指示札Ｃを収納保持でき、図２乃至図４に示すように商品陳列什器 Ｄに陳列した商品Ｇ毎にそれらの位置に対応して商品陳列什器Ｄの底部外側面の スライドレール体２１に所定の間隔を設定して指示札ケース１を取り付けておけ ばよいものである。

【００１８】 図７に示される第２の実施の形態では、商品陳列什器Ｄに陳列配置される複数 種類の商品Ｇに纏めて対応できるように１個の指示札ケース１１に収納部１２を 複数連形態として形成したものであり、複数の商品指示札Ｃの収納部１２を並列 配置して成る指示札ケース１１と、この指示札ケース１１をスライド自在に支持 する支持部２２を有し、指示札ケース１１をその上面の例えば両端に貼付した２ 枚のマグネット板１７を介して磁着固定させるスライドレール体２１と、スライ ドレール体２１を商品陳列什器Ｄの底部外側面に形成した凹所８に取り付ける取 付手段２３とから形成されているものである。

【００１９】 指示札ケース１１は商品Ｇの種別毎に複数枚、複数種類の商品指示札Ｃを収納 するに足りる容積を有する複数のボックス状の収納部１２が並置形成されている のであり、具体的には、商品指示札Ｃの幅員の複数倍に相当する所定幅員を有す る下側板１３と、この下側板１３上で商品指示札Ｃの幅員に相当する間隔で相互 に対峙状に配列されることで複数の収納部１２を形成する区画側板１４と、前方 開口に至るに伴ない次第に高さを低くするように下側板１３に向かい合っていて 、収納部１２の上方を閉塞して区画側板１４夫々に接合され、上面にマグネット 板１７を貼付した上側板１５と、下側板１３の後部における収納部１２夫々の開 口を閉塞する奥底板１６とから成っている。そして図例にあっては下側板１３の 後部上方にのみ上側板１５が配装位置されているものとしてあることは第１の実 施の形態におけるものと同様である。

【００２０】 この第２の実施の形態によるものでは、商品陳列什器Ｄに取り付けることで指 示札ケース１１の収納部１２夫々の内部に各別に整理して複数の商品指示札Ｃを 一括して纏めた状態で収納保持でき、特に幅員が狭い商品Ｇを並置陳列している 商品陳列什器Ｄに適用して好適である。

【００２１】 しかして第１、第２の実施の形態によるものでは、商品陳列什器Ｄにスライド レール体２１を予め取り付けておくことで、１個の収納部２を有する指示札ケー ス１、あるいは複数の収納部１２を有する指示札ケース１１のいずれであっても スライド係合させることで支持することができ、しかもスライドレール体２１に 対し指示札ケース１，１１をマグネット板７，１７を介して着脱可能としている ため、各指示札ケース１夫々の位置と取付間隔、および指示札ケース１１の位置 等を自在に調整可能である。そのため商品陳列什器Ｄにおける商品Ｇの幅員等の 大きさが異なるものが混在しており、また商品陳列什器Ｄ内においての商品Ｇの 陳列形態が適宜に変更されるときにもこれに迅速に対応調整可能なものである。

【００２２】 図８に示される第３の実施の形態では、商品陳列什器Ｄは、陳列用支持柱等（ 図示せず）に直接にあるいは間接に着脱自在に支持される棚状に構成されたもの としてあり、販売される商品Ｇを透明な商品カバーＫによって覆った状態で収納 する商品収納部Ｄ１と、例えばその商品Ｇが化粧品等であればその試用見本をセ ットしておく見本収納部Ｄ２とを前後に配置した商品・見本商品収納部ＤＡと、 例えば口紅、ファンデーション、マニキュアその他の化粧品等の補充のための商 品Ｇを商品陳列部Ｔに載せて収納した皿部ＤＢとから構成し、皿部ＤＢの上に商 品・見本商品収納部ＤＡが分離可能に被せられるようにしてある。尚、この皿部 ＤＢの下側外面にはスライドレール体２１の平面形状に対応した凹形状の凹所８ を設けてあり、この凹所８内に取付手段２３を介して磁着性を有するスライドレ ール体２１が取付けられ、このスライドレール体２１に指示札ケース１がマグネ ット板７を介して磁着固定してあることは第１の実施の形態におけるものとほぼ 同様である。

【００２３】 以上のように構成されているこの考案に係る商品陳列装置の使用の一例を説明 すると、図示を省略した商品陳列のための支持柱、壁材等に支持させた商品陳列 什器Ｄ内に商品陳列部Ｔに載せて収納する化粧品、小物類等の各種の商品Ｇに対 応させて１つの収納部２を有する指示札ケース１、あるいは複数の収納部１２を 有する指示札ケース１１を、取付手段２３によって商品陳列什器Ｄの下側外面に 固定したスライドレール体２１にマグネット板７，１７の磁着固定により間接に 取り付けるものである。このとき、指示札ケース１を商品Ｇの陳列位置の中心に 設置させるために、図５、図６に示すように一旦はスライドレール体２１からマ グネット板７，１７を引き離してΔ分の間隙を残しておくことでスライドレール 体２１に沿っての指示札ケース１，１１のスライド動作がスムーズに行えるので ある。そして、商品Ｇの陳列位置の中心に合わせた状態にして指示札ケース１， １１を離せばマグネット板７，１７の磁着力によりスライドレール体２１に固定 され、この指示札ケース１，１１における収納部２，１２には商品Ｇに対応した 商品指示札Ｃを収納保持しておくのである。例えば商品陳列什器Ｄ内にファンデ ーションの化粧水瓶容器等の大きな商品Ｇが並ぶ場合には、図２に示すように、 指示札ケース１の相互の間隔を空けてその商品Ｇの大きさに対応させて配置させ る。商品陳列什器Ｄ内に口紅、マニキュア、アイシャドウチップ、アイブロウペ ンシル等の小さな商品Ｇが並ぶ場合には、図３に示すように、指示札ケース１の 相互の間隔を狭めてその商品Ｇの大きさに対応させて配置させる。商品陳列什器 Ｄ内に口紅、マニキュア、ファンデーション、アイシャドウチップ、アイブロウ ペンシルやその他の化粧品等の大小の商品Ｇが混在して並ぶ場合には、図４に示 すように、指示札ケース１の相互の間隔を空けたり狭めたりして夫々の商品Ｇの 大きさに対応させて配置させる。

【００２４】 そして顧客は、商品陳列什器Ｄにおける所定内容の試用見本である商品Ｇを選 択してこれに対応する商品指示札Ｃを収納部２，１２から取り出し、この商品指 示札Ｃを商品Ｇがストックされている勘定場等に持参し、代金を精算して商品Ｇ を受領するものとするのである。

【００２５】 勘定場では顧客から受け取った商品指示札Ｃを商品管理等に利用し、これによ って当該商品Ｇ毎の売上数の確認、当該商品Ｇの補充等を行なうのであり、勘定 場における商品指示札Ｃの整理等によって販売する商品Ｇの売れ行き、残量、販 売傾向等を視覚的に確認もできると共に、勘定場に居るだけで販売する商品Ｇを 直接に管理できるのである。

【００２６】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されているため、商品陳列什器Ｄ内に陳列される 例えば新製品商品Ｇのサイズ等に応じてスライドレール体２１に沿ってスライド させた指示札ケース１，１１を商品Ｇの位置に夫々対応したスライドレール体２ １自体の所定の任意位置にワンタッチで固定させることができ、しかも従来のよ うなスペーサー部材なしでも容易に指示札ケース１，１１を商品Ｇの中心位置に 対応すべく位置付け固定することができる。したがって偏平帯板状のチップ構造 とした商品指示札Ｃを商品陳列棚その他の商品陳列什器Ｄの近傍に商品Ｇ夫々に 対応関連つけて収納保持でき、例えば商品陳列什器Ｄ内の商品Ｇが交換され、そ の大小、数に変動があっても、商品指示札Ｃを収納した指示札ケース１，１１は 商品Ｇに対応したそれらの例えば中央位置にセットしなおしたり、場合によって は商品陳列什器Ｄ内に陳列される商品Ｇの増減に対応して指示札ケース１，１１ を簡単に増減したりすることができる。

【００２７】 すなわちこれはこの考案において、各種の商品Ｇを収納陳列させる商品陳列什 器Ｄと、この商品陳列什器Ｄに収納陳列されている各種の商品Ｇに対応した商品 Ｇ内容の説明が表記されている商品指示札Ｃを収納保持する１つまたは複数の収 納部２，１２を有し、収納部２，１２上側外面にはマグネット板７，１７を貼付 して成る指示札ケース１，１１と、この指示札ケース１，１１をスライド自在に 支持する支持部２２を有し、指示札ケース１，１１のマグネット板７，１７を介 して当該指示札ケース１，１１が商品陳列什器Ｄの商品Ｇに対応した位置で磁着 固定される磁着性を有するスライドレール体２１と、このスライドレール体２１ を商品陳列什器Ｄに取り付ける取付手段２３とを備えて成るものとしたからであ る。

【００２８】 商品陳列什器Ｄは、スライドレール体２１が下面に取付けられる皿型形状に形 成してあるので、頻繁に変更される商品Ｇのデザインや大きさその他に応じて、 試用見本である商品Ｇ等を容易に交換することができる。

【００２９】 商品陳列什器Ｄには、商品Ｇを載置させる商品陳列部Ｔが着脱可能に収容配置 されるものとしたので、商品Ｇのデザインや大きさその他が頻繁に変更されても 、これに対応して商品陳列部Ｔ毎で交換することにより例えば試用見本等である 商品Ｇ全体をワンタッチで交換することができる。

【００３０】 商品陳列什器Ｄは、スライドレール体２１が下面に取付けられる商品収納用の 皿部ＤＢと、この皿部ＤＢの上に分離可能に被せられる商品・見本商品収納部Ｄ Ａとから構成してあるので、皿部ＤＢから商品・見本商品収納部ＤＡを取り外す ことで商品Ｇの補充がその場で容易に行えると共に、皿部ＤＢの上には商品・見 本商品収納部ＤＡが常時被せられているために、皿部ＤＢ内に収納した補充用の 各種の商品Ｇの店頭での盗難（万引き）を防止できるものである。

【００３１】 スライドレール体２１を商品陳列什器Ｄに取り付ける取付手段２３は、接着剤 層、両面接着テープ等によるものとしてあるから、商品陳列什器Ｄ、指示札ケー ス１，１１、スライドレール体２１等に特別な加工を施すことなく簡単に取付固 定することができる。

【００３２】 指示札ケース１，１１における収納部２，１２上側の前後縁にはスライドレー ル体２１の支持部２２に係合する支持縁部５Ａ，１５Ａを形成してあるので、各 種の指示札ケース１，１１を任意の所定間隔を設定して、しかも位置を自在に調 整変更して商品陳列什器Ｄに固定することができる。すなわち指示札ケース１， １１における収納部２，１２上側の前後縁に形成した支持縁部５Ａ，１５Ａをス ライドレール体２１の支持部２２に係合することで、スライドレール体２１とマ グネット板７，１７を介して指示札ケース１，１１を商品陳列什器Ｄに固定配列 できると共に商品陳列什器Ｄ内における商品Ｇの陳列形態が変更された場合でも 、各指示札ケース１の位置と相互の間隔、および指示札ケース１１の位置等を自 在に調整できることでこれに対処可能なものである。そればかりでなく指示札ケ ース１，１１における収納部２，１２の開口部分を商品陳列什器Ｄの前面側に向 けて整列状態にして配列することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１の実施の形態における一部切欠
の分解斜視図である。

【図２】同じく商品陳列什器内に大きな商品を陳列収納
した場合の正面図である。

【図３】同じく商品陳列什器内に小さな商品を陳列収納
した場合の正面図である。

【図４】同じく商品陳列什器内に大小の商品を混在して
陳列収納した場合の正面図である。

【図５】スライドレール体に支持した指示札ケースのス
ライド状態を示す要部の側断面図である。

【図６】スライドレール体に支持した指示札ケースの磁
着固定状態を示す要部の側断面図である。

【図７】この考案の第２の実施の形態における分解斜視
図である。

【図８】この考案の第３の実施の形態における分解斜視
図である。

【符号の説明】

Ｃ…商品指示札 Ｄ…商品陳列什
器 Ｄ１…商品収納部 Ｄ２…見本収納
部 ＤＡ…商品・見本商品収納部 ＤＢ…皿部 Ｇ…商品 Ｋ…商品カバー Ｔ…商品陳列部 １…指示札ケース ２…収納部 ３…下側板 ４…左右側板 ５…上側板 ５Ａ…支持縁部 ６…奥底板 ７…マグネット
板 ８…凹所 １０…作業開口
部 １１…指示札ケース １２…収納部 １３…下側板 １４…区画側板 １５…上側板 １５Ａ…支持縁
部 １６…奥底板 １７…マグネッ
ト板 ２１…スライドレール体 ２２…支持部 ２３…取付手段

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種の商品を収納陳列させる商品陳列什
   器と、この商品陳列什器に収納陳列されている各種の商
   品に対応した商品内容の説明が表記されている商品指示
   札を収納保持する１つまたは複数の収納部を有し、この
   収納部上側外面にはマグネット板を貼付して成る指示札
   ケースと、この指示札ケースをスライド自在に支持する
   支持部を有し、指示札ケースのマグネット板を介して当
   該指示札ケースが商品陳列什器の陳列商品に対応した位
   置で磁着固定される磁着性を有するスライドレール体
   と、このスライドレール体を商品陳列什器に取り付ける
   取付手段とを備えて成ることを特徴とする商品陳列装
   置。
2. 【請求項２】 商品陳列什器は、スライドレール体が下
   面に取付けられる皿型形状に形成されている請求項１記
   載の商品陳列装置。
3. 【請求項３】 商品陳列什器には、商品を載置させる商
   品陳列部が着脱可能に収容配置されるものとしてある請
   求項１または２記載の商品陳列装置。
4. 【請求項４】 商品陳列什器は、スライドレール体が下
   面に取付けられる商品収納用の皿部と、この皿部の上に
   分離可能に被せられる商品・見本商品収納部とから構成
   されている請求項１記載の商品陳列装置。
5. 【請求項５】 取付手段は、接着剤層、両面接着テープ
   等によるものとしてある請求項１乃至４のいずれか記載
   の商品陳列装置。
6. 【請求項６】 指示札ケースにおける収納部上側の前後
   縁にはスライドレール体の支持部に係合する支持縁部を
   形成してある請求項１乃至５のいずれか記載の商品陳列
   装置。
7. 【請求項７】 各種の商品を載置させる商品陳列部が着
   脱可能に収容配置されている商品陳列什器と、この商品
   陳列什器に収納陳列されている各種の商品に対応した商
   品内容の説明が表記されている商品指示札を収納保持す
   る１つまたは複数の収納部を有し、この収納部上側外面
   にはマグネット板を貼付すると共に、収納部上側の前後
   縁には支持縁部を形成して成る指示札ケースと、この指
   示札ケースの支持縁部をスライド自在に係合させて支持
   する支持部を有し、指示札ケースのマグネット板を介し
   て当該指示札ケースが商品陳列什器の陳列商品に対応し
   た位置で磁着固定される磁着性を有するスライドレール
   体と、このスライドレール体を商品陳列什器に取り付け
   る接着剤層、両面接着テープ等による取付手段とを備え
   て成ることを特徴とする商品陳列装置。