JP3096313U - 歯科用ヤニ取り具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯科用の回転又は振動による駆動伝達アーム
の先端に装着して、歯の表面のエナメル質層を傷つける
ことなく、たばこによる歯のヤニを綺麗に落とすことが
できる専用用具を提供する。 【解決手段】 複数本のアクリル製の毛糸５と、基端部
に歯科用駆動伝達アームへの装着部７を備えた金属軸の
先端部に、その先端には前記毛糸５を充填するための植
糸穴４を形成するとともにその側面部を膨らませて歯に
当たりやすくするための大径部３に形成した回転軸体１
を用いる。そして、糸固定手段８で前記植糸穴４内へ植
え込んだ前記毛糸５を固定する。さらに、前記植糸穴４
内からの放出部分の毛糸５で前記大径部３を包むように
被せ、その毛糸５の外側から軸部２に対して固定リング
６で締め付けすることにより前記毛糸５を前記軸部２に
固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は、歯科用の回転又は振動による駆動伝達アームの先端に装着して用い る歯科用ヤニ取り具に関する。

【０００２】

【従来技術】

【０００３】 たばこによる歯のヤニは、一旦こびり着くと各種の歯磨粉を使用してみても歯 ブラシで擦るくらいでは落とすことができない。 また、歯科医院でのヤニ取り処置でも、回転又は振動による駆動伝達アームの 先端に装着した専用用具（回転軸の先端に固着した円錐砥石状、円盤刷毛状、球 形砥石状の研磨具がある）では歯の表面のエナメル質層を傷つけ、その上歯間の 隙間などまで綺麗に落とすことが難しかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、歯科用の回転又は振動による駆動伝達アームの先端に装着して、歯 の表面のエナメル質層を傷つけることなく、たばこによる歯のヤニを綺麗に落と すことができる専用用具を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するための本考案の歯科用ヤニ取り具は以下のような構成であ る。 請求項１に記載の構成は、複数本のアクリル製の毛糸と、基端部に歯科用の回 転又は振動による駆動伝達アームへの装着部を備えた金属軸の先端部に、その先 端には前記毛糸を充填するための植糸穴を形成するとともにその側面部を膨らま せて歯に当たりやすくするための大径部に形成した回転軸体を用いる。 そして、糸固定手段で前記植糸穴内へ植え込んだ前記毛糸を固定する。 さらに、前記植糸穴内からの放出部分の毛糸で前記大径部を包むように被せ、 その毛糸の外側から軸部に対して固定リングで締め付けすることにより前記毛糸 を前記軸部に固定したものである。

【０００６】 また、請求項２に記載の構成は、上記請求項１の構成における糸固定手段を、 毛糸を充填した大径部の植糸穴の開口部をかしめて毛糸を強固に固定したもので ある。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を以下詳しく説明する。 本考案は歯科用の回転又は振動による駆動伝達アームの先端部に装着して用い られる他の一般的な専用用具と同様に、歯科用駆動伝達アームの先端部に設けら れている装着部に回転又は振動可能に装着して使用する軸状の専用用具である。

【０００８】 したがって本考案は、前記歯科用の駆動伝達アーム１２の先端部に金属製回転 軸体１を装着部できるように、その金属製回転軸体１の軸部２の基端部を周溝９ と平面１０にカットして前記駆動伝達アーム１２の装着部（内部構造の図は省略 ）に対応した装着部７を形成する（図１に示す）。

【０００９】 そして、前記回転軸体１の軸部２の先端部は、図２と図３に示すように、その 先端に開口した植糸穴４を形成し、その植糸穴４内へ太さ２ｍｍのアクリル製の 毛糸５を５本〜１０本用いて、糸固定手段８により植え込んで固定できるように する。

【００１０】 前記糸固定手段８としては、図３に示すように、毛糸５を植毛穴４に緊く指し 込んで抜けないように充填（図２の（イ）に示す）することが可能であり、また 、そのように充填させた後に毛糸５を充填した大径部３の植糸穴４の開口部をか しめて窄め（図２の（ロ）のかしめ部８ａ）、毛糸５を強固に固定することもで きる。 また、充填部分に接着剤を用いて固着することもできる。

【００１１】 さらに、その先端部の側面部を膨らませて大径部３を形成し、前記植糸穴４内 からの放出部分の毛糸５で前記大径部３を包むように被せ、絞った毛糸５の外側 から軸部２に対して金属製の固定リング６で締め付けすることにより前記毛糸５ を前記軸部２に強固に固定する。 最後に、その固定リング６からの毛糸５のはみ出し部分は切除する。 前記回転軸体１の軸部２の先端部に前記大径部３を形成したのは、図４に示す ように、使用中に大径部３を包んでいる毛糸５がヤニ１３の付いた歯１１に当た りやすくするためである。

【００１２】

【作用】

前記歯科用駆動伝達アーム１２の先端に本考案の歯科用ヤニ取り具の基端部を 繋ぎ、歯に水を掛けつつ、大径部３を包んで毬状となっている毛糸５部分をヤニ １３の着いた歯１１に当てて回転又は振動させる。 その際、図４に示すように、毛糸５部分は毬状に膨らんでいるので、大径部３ 側面の前記毛糸５の繊維が歯１１に押し当てられる。 そして、その毛糸５部分の回転又は振動により歯１１に付着しているヤニ１３ の表面が擦られると、アクリル製の毛糸５の繊維はヤニ１３との付着性が良いの で、その繊維の方にそのヤニ１３が付着して歯１１からヤニ１３が剥がれように 取れる。

【００１３】 即ち、柔らかい繊維はヤニ１３を削るのでも磨くのでもないため、歯１１から ヤニ１３が綺麗に取り除かれる。 また、歯１１間の隙間に押し当てて振動させるとアクリル製の毛糸５の繊維は 、自由に変形し歯１１間の隙間まで入り込めるので歯１１の隙間の中までヤニ１ ３か取れて綺麗になる。 その際、アクリル製の毛糸５の繊維は、歯１１の表面のエナメル質層を全く傷 つけない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は以上のようであり、これまで歯科医院でのヤニ取り処置でも、容易に落 とすこができなかった歯のヤニが、アクリル製の毛糸が毬状となった本考案の専 用用具を歯科用駆動伝達アーム１２の先端に装着して回転又は振動させ使用する ことによって、押し当てられた毛糸が歯の表面のエナメル質層を傷つけることな く歯間の隙間まで綺麗に落とすことが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図。

【図２】回転軸体の大径部を示す（イ）が斜視図、
（ロ）が縦断側面図。

【図３】大径部の植毛穴へ毛糸が充填され、その開口部
がかしめ固定されている状態を示す要部の縦断側面図。

【図４】本考案の使用状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 回転軸体 ２ 軸部 ３ 大径部 ４ 植糸穴 ５ アクリル製の毛糸 ６ 固定リング ７ 装着部 ８ 毛糸固定手段 ８ａ かしめ部 ９ 装着部の周溝 １０ 装着部の平面 １１ 歯 １２ 駆動伝達アームの先端部 １３ ヤニ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数本のアクリル製の毛糸と、 基端部に歯科用駆動伝達アームへの装着部を備えた金属
   軸の先端部に、その先端には前記毛糸を充填するための
   植糸穴を形成するとともにその側面部を膨らませて歯に
   当たりやすくするための大径部に形成した回転軸体と、 前記植糸穴内へ植え込んだ前記毛糸を固定するための糸
   固定手段と、 前記植糸穴内からの放出部分の毛糸で前記大径部を包む
   ように被せ、さらにその毛糸の外側から軸部に対して締
   め付けすることにより前記毛糸を前記軸部に固定するた
   めの固定リングとから成る歯科用ヤニ取り具。
2. 【請求項２】 糸固定手段が、毛糸を充填した大径部の
   植糸穴の開口部をかしめて毛糸を強固に固定して成る請
   求項１に記載の歯科用ヤニ取り具。