JP3095686B2 - 定寸装置 - Google Patents
定寸装置Info
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- JP3095686B2 JP3095686B2 JP08174872A JP17487296A JP3095686B2 JP 3095686 B2 JP3095686 B2 JP 3095686B2 JP 08174872 A JP08174872 A JP 08174872A JP 17487296 A JP17487296 A JP 17487296A JP 3095686 B2 JP3095686 B2 JP 3095686B2
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- signal
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- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
- Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
- A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工中に被加工物
(ワーク)の加工部分の寸法を測定し、寸法が所定の加
工寸法に達した時に定寸信号と呼ばれる測定信号を出力
する定寸装置に関し、特に円筒以外のワークの場合にも
定寸信号を出力できる定寸装置に関する。
(ワーク)の加工部分の寸法を測定し、寸法が所定の加
工寸法に達した時に定寸信号と呼ばれる測定信号を出力
する定寸装置に関し、特に円筒以外のワークの場合にも
定寸信号を出力できる定寸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークの加工部分の寸法を加工中に測定
して加工精度を向上させることが行われている。例え
ば、あらかじめ目標寸法を設定し、測定した寸法がこの
目標寸法に達した時又は達する直前に加工停止信号を出
力して、加工を停止すれば高精度の加工が可能である。
このような加工中に加工部分の寸法を測定して、加工動
作を制御する信号を出力する装置を定寸装置と呼んでい
る。
して加工精度を向上させることが行われている。例え
ば、あらかじめ目標寸法を設定し、測定した寸法がこの
目標寸法に達した時又は達する直前に加工停止信号を出
力して、加工を停止すれば高精度の加工が可能である。
このような加工中に加工部分の寸法を測定して、加工動
作を制御する信号を出力する装置を定寸装置と呼んでい
る。
【0003】例えば、研削加工では、単位時間当たりの
加工量、すなわち、ワークに対して砥石を移動させる速
度により表面の仕上がり具合が異なる。そのため、研削
加工では、目標寸法より所定量大きな寸法までは高速に
加工し、それ以後は仕上がり具合を良好にするようにゆ
っくり加工することにより、高速で且つ正確で良好な仕
上がり具合になるようにしている。実際には、加工速度
の大きな粗研工程、加工速度の小さな精研工程、ほとん
ど加工は行われず仕上がり具合を良好にするために行わ
れるスパークアウト工程の順で加工を行うのが一般的で
ある。定寸装置には、あらかじめ粗研から精研、精研か
らスパークアウト、加工停止の寸法が設定されており、
設定された寸法に達すると定寸信号を出力するように構
成されている。
加工量、すなわち、ワークに対して砥石を移動させる速
度により表面の仕上がり具合が異なる。そのため、研削
加工では、目標寸法より所定量大きな寸法までは高速に
加工し、それ以後は仕上がり具合を良好にするようにゆ
っくり加工することにより、高速で且つ正確で良好な仕
上がり具合になるようにしている。実際には、加工速度
の大きな粗研工程、加工速度の小さな精研工程、ほとん
ど加工は行われず仕上がり具合を良好にするために行わ
れるスパークアウト工程の順で加工を行うのが一般的で
ある。定寸装置には、あらかじめ粗研から精研、精研か
らスパークアウト、加工停止の寸法が設定されており、
設定された寸法に達すると定寸信号を出力するように構
成されている。
【0004】研削加工では、回転するワークに回転する
砥石を接触させることにより加工を行うため、一般にワ
ークの外径寸法が重要であり、定寸装置も外径寸法を測
定して定寸信号を出力する。このような 定寸装置に使
用されるワークの寸法を測定する測定ヘッドは、基本的
には加工中にも加工部分の外径寸法が測定できるもので
あればどのようなものであってもかまわないが、ここで
はもっとも一般的に使用されている測子が測定する部分
に接触し、測子の変位を検出する方式の測定ヘッドを使
用した定寸装置を例として説明する。
砥石を接触させることにより加工を行うため、一般にワ
ークの外径寸法が重要であり、定寸装置も外径寸法を測
定して定寸信号を出力する。このような 定寸装置に使
用されるワークの寸法を測定する測定ヘッドは、基本的
には加工中にも加工部分の外径寸法が測定できるもので
あればどのようなものであってもかまわないが、ここで
はもっとも一般的に使用されている測子が測定する部分
に接触し、測子の変位を検出する方式の測定ヘッドを使
用した定寸装置を例として説明する。
【0005】ワークが円筒状の回転体でその外径を測定
する場合には、外径部に接触する触針等の測定器の測子
を、回転体の回転軸に対して対称な位置にセットしてワ
ークを回転させながら測定を行う。外径の値は、2つの
測子の出力和から算出していた。通常は基準となる目標
形状を有するマスタをセットし、それを測定した時の測
定値がゼロになるように設定した上で測定を行う。この
ような設定動作をマスタセットと呼ぶ。
する場合には、外径部に接触する触針等の測定器の測子
を、回転体の回転軸に対して対称な位置にセットしてワ
ークを回転させながら測定を行う。外径の値は、2つの
測子の出力和から算出していた。通常は基準となる目標
形状を有するマスタをセットし、それを測定した時の測
定値がゼロになるように設定した上で測定を行う。この
ような設定動作をマスタセットと呼ぶ。
【0006】図5は検出部に差動トランスを有する定寸
装置を使用した従来の加工システムの基本的な構成を示
す図である。図5に示すように、高速で回転する砥石1
11でワーク100を研削する。加工中のワーク100
の外径部分には、測定ヘッド13から延びる測子11と
12が接触される。ヘッド13内には、差動トランス等
で構成される第1及び第2検出部14と15が設けられ
ており、測子11と12の変位をそれぞれ検出する。第
1及び第2検出部14と15の出力は、第1及び第2サ
イズシフト回路16と17に入力された後、第1及び第
2整流回路18と19で直流信号に変換され、加算回路
でそれらの和を示す信号、すなわち、ワーク100の外
径を示す測定信号が出力される。最小値記憶回路21
は、加算回路20の出力の最小値を検出して記憶する回
路であり、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路2
4は最小値記憶回路21の出力をディジタル信号に変換
し、コンピュータ25はそれを読み取る。コンピュータ
25では、読み取った値をあらかじめ設定されている粗
研から精研、精研からスパークアウト、加工停止の寸法
値である定寸値と比較し、その値に達した時に所定の定
寸信号を出力する。通常は、信号処理・変換部とデータ
処理部を合わせて定寸装置と呼んでいるが、測定ヘッド
13を含めて定寸装置と呼ぶ場合もある。ここでは、測
定ヘッド13を含めて定寸装置とするが、これに限られ
るものではない。なお、最小値記憶回路21はA/D変
換回路21の出力するディジタル信号の値から最小値を
検出して保持する回路でもよく、コンピュータ25で実
現することも可能である。
装置を使用した従来の加工システムの基本的な構成を示
す図である。図5に示すように、高速で回転する砥石1
11でワーク100を研削する。加工中のワーク100
の外径部分には、測定ヘッド13から延びる測子11と
12が接触される。ヘッド13内には、差動トランス等
で構成される第1及び第2検出部14と15が設けられ
ており、測子11と12の変位をそれぞれ検出する。第
1及び第2検出部14と15の出力は、第1及び第2サ
イズシフト回路16と17に入力された後、第1及び第
2整流回路18と19で直流信号に変換され、加算回路
でそれらの和を示す信号、すなわち、ワーク100の外
径を示す測定信号が出力される。最小値記憶回路21
は、加算回路20の出力の最小値を検出して記憶する回
路であり、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路2
4は最小値記憶回路21の出力をディジタル信号に変換
し、コンピュータ25はそれを読み取る。コンピュータ
25では、読み取った値をあらかじめ設定されている粗
研から精研、精研からスパークアウト、加工停止の寸法
値である定寸値と比較し、その値に達した時に所定の定
寸信号を出力する。通常は、信号処理・変換部とデータ
処理部を合わせて定寸装置と呼んでいるが、測定ヘッド
13を含めて定寸装置と呼ぶ場合もある。ここでは、測
定ヘッド13を含めて定寸装置とするが、これに限られ
るものではない。なお、最小値記憶回路21はA/D変
換回路21の出力するディジタル信号の値から最小値を
検出して保持する回路でもよく、コンピュータ25で実
現することも可能である。
【0007】図5の構成では、加算回路20の出力をA
/D変換回路21でディジタル信号に変換した後、マイ
クロコンピュータなどで構成されるコンピュータ25で
読み取り、定寸値と比較するなどの処理を行っている
が、加算回路20の出力をあらかじめ設定された定寸値
に対応するアナログ電圧と比較する回路を設けて定寸信
号を発生させることも可能である。近年は、ディジタル
変換した測定値をコンピュータで処理するのが一般的で
あるので、以下の説明ではコンピュータ処理する例につ
いて説明するが、本発明はこれに限らず、どのような方
式にも適用可能である。
/D変換回路21でディジタル信号に変換した後、マイ
クロコンピュータなどで構成されるコンピュータ25で
読み取り、定寸値と比較するなどの処理を行っている
が、加算回路20の出力をあらかじめ設定された定寸値
に対応するアナログ電圧と比較する回路を設けて定寸信
号を発生させることも可能である。近年は、ディジタル
変換した測定値をコンピュータで処理するのが一般的で
あるので、以下の説明ではコンピュータ処理する例につ
いて説明するが、本発明はこれに限らず、どのような方
式にも適用可能である。
【0008】寸法を測定する場合に問題になるのが、測
定範囲と測定精度である。変位に対して出力信号が変化
する範囲(できれば線形に変化する範囲)であれば変位
を測定することが可能であるが、後処理回路のダイナミ
ックレンジやA/D変換回路21の変換範囲をこの範囲
に対応させると、十分な精度で測定することができない
という問題が生じる。そこで、測定ヘッドの出力に応じ
て後処理回路の増幅率を変化させて測定精度を可変にす
ることや、後処理回路に所定の信号値を加算して高精度
で測定できる範囲を移動(シフト)できるようにするこ
とが行われている。図5の第1及び第2サイズシフト回
路16と17はそのための回路である。サイズシフト回
路の詳しい構成については後述するが、図5の回路で
は、第1及び第2サイズシフト回路16と17は、コン
ピュータ25からのサイズシフト信号に応じて、第1及
び第2検出部からの信号に所定の振幅の信号を加算し
て、所定範囲の振幅を有する信号に変換する。測定値
は、この時に検出した値にサイズシフト分を加えた値で
ある。サイズシフト回路の設定は、作業者があらかじめ
設定したワークの形状に応じて行われる。
定範囲と測定精度である。変位に対して出力信号が変化
する範囲(できれば線形に変化する範囲)であれば変位
を測定することが可能であるが、後処理回路のダイナミ
ックレンジやA/D変換回路21の変換範囲をこの範囲
に対応させると、十分な精度で測定することができない
という問題が生じる。そこで、測定ヘッドの出力に応じ
て後処理回路の増幅率を変化させて測定精度を可変にす
ることや、後処理回路に所定の信号値を加算して高精度
で測定できる範囲を移動(シフト)できるようにするこ
とが行われている。図5の第1及び第2サイズシフト回
路16と17はそのための回路である。サイズシフト回
路の詳しい構成については後述するが、図5の回路で
は、第1及び第2サイズシフト回路16と17は、コン
ピュータ25からのサイズシフト信号に応じて、第1及
び第2検出部からの信号に所定の振幅の信号を加算し
て、所定範囲の振幅を有する信号に変換する。測定値
は、この時に検出した値にサイズシフト分を加えた値で
ある。サイズシフト回路の設定は、作業者があらかじめ
設定したワークの形状に応じて行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ワークが円筒物であれ
ば、ワークが回転しても測子の変位は小さく、マスタセ
ット時に高精度で測定できる範囲を、ワークの形状に応
じて設定すれば、図5に示すような定寸装置を用いて加
工を制御することができる。しかし、例えば、ワークが
図6に示すカムシャフトのような、方向によって大きな
径(長径)と小さな径(短径)を有するワークの場合、
同一のサイズシフト回路の設定では測定することができ
ない。加工中にワークは回転中心101を中心として回
転するが、第1の測子11が上側からワーク100に接
触するとした場合、長径の大きな半径部分が上方にきた
時には第1の測子11は上方に大きく変位し、この状態
から長径が側方にきた時には、第1の測子11は下方に
移動し、長径の大きな半径部分が反対側の側方にくるま
で、ほぼ同じ変位を維持する。第2の測子12の変位
は、第1の測子1と逆である。従って、長径の大きな半
径部分が上方にきた時と長径の大きな半径部分が下方に
きた時では、第1検出部13の出力する信号の振幅は大
きく変化し、第1サイズシフト回路の設定が同じであれ
ば、一方の状態は測定可能でももう一方の状態では測定
できないという事態が生じる。
ば、ワークが回転しても測子の変位は小さく、マスタセ
ット時に高精度で測定できる範囲を、ワークの形状に応
じて設定すれば、図5に示すような定寸装置を用いて加
工を制御することができる。しかし、例えば、ワークが
図6に示すカムシャフトのような、方向によって大きな
径(長径)と小さな径(短径)を有するワークの場合、
同一のサイズシフト回路の設定では測定することができ
ない。加工中にワークは回転中心101を中心として回
転するが、第1の測子11が上側からワーク100に接
触するとした場合、長径の大きな半径部分が上方にきた
時には第1の測子11は上方に大きく変位し、この状態
から長径が側方にきた時には、第1の測子11は下方に
移動し、長径の大きな半径部分が反対側の側方にくるま
で、ほぼ同じ変位を維持する。第2の測子12の変位
は、第1の測子1と逆である。従って、長径の大きな半
径部分が上方にきた時と長径の大きな半径部分が下方に
きた時では、第1検出部13の出力する信号の振幅は大
きく変化し、第1サイズシフト回路の設定が同じであれ
ば、一方の状態は測定可能でももう一方の状態では測定
できないという事態が生じる。
【0010】そのため、図6に示すカムシャフトのよう
なワークの定寸信号を発生する場合、長径の大きな半径
部分が側方にきた時には短径の寸法は測定できるので、
短径についてのみ定寸信号を発生させていた。しかし、
これでは長径方向については寸法の管理ができないた
め、高精度での加工が難しという問題があった。本発明
は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、方向によ
って定寸値が異なるワークについても定寸信号を発生す
る定寸装置を簡単な構成で実現することを目的とする。
なワークの定寸信号を発生する場合、長径の大きな半径
部分が側方にきた時には短径の寸法は測定できるので、
短径についてのみ定寸信号を発生させていた。しかし、
これでは長径方向については寸法の管理ができないた
め、高精度での加工が難しという問題があった。本発明
は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、方向によ
って定寸値が異なるワークについても定寸信号を発生す
る定寸装置を簡単な構成で実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の定寸装置は、測定信号を所定のしきい値と
比較して測定信号が被加工物(ワーク)のどの部分を測
定しようとしているかを判定してサイズシフト回路のシ
フト量を設定するシフト量設定手段を設け、加工目標値
である複数の寸法に応じてサイズシフト回路を切り換え
る。
め、本発明の定寸装置は、測定信号を所定のしきい値と
比較して測定信号が被加工物(ワーク)のどの部分を測
定しようとしているかを判定してサイズシフト回路のシ
フト量を設定するシフト量設定手段を設け、加工目標値
である複数の寸法に応じてサイズシフト回路を切り換え
る。
【0012】すなわち、本発明の定寸装置は、被加工物
の加工部分の寸法を示す測定信号を出力する測定ヘッド
と、測定ヘッドの出力する測定信号を処理する信号処理
回路と、信号処理回路の出力信号から、加工部分の寸法
があらかじめ設定された目標寸法に達した時に加工条件
を変化させるための定寸信号を出力する演算処理手段と
を備え、信号処理回路は、測定ヘッドの出力する測定信
号を演算処理手段で処理するのに適した信号に変換する
定寸装置であり、信号処理回路は、測定信号を演算処理
手段で処理するのに適した信号に変換できる測定信号の
最適入力範囲が制限されている。このような定寸装置に
おいて上記目的を達成するため、設定されたシフト量で
測定信号の強度をシフトさせるサイズシフト回路と、測
定信号を所定のしきい値と比較し、測定信号が最適入力
範囲内に入るように、サイズシフト回路のシフト量を設
定するシフト量設定手段とを備えることを特徴とする。
の加工部分の寸法を示す測定信号を出力する測定ヘッド
と、測定ヘッドの出力する測定信号を処理する信号処理
回路と、信号処理回路の出力信号から、加工部分の寸法
があらかじめ設定された目標寸法に達した時に加工条件
を変化させるための定寸信号を出力する演算処理手段と
を備え、信号処理回路は、測定ヘッドの出力する測定信
号を演算処理手段で処理するのに適した信号に変換する
定寸装置であり、信号処理回路は、測定信号を演算処理
手段で処理するのに適した信号に変換できる測定信号の
最適入力範囲が制限されている。このような定寸装置に
おいて上記目的を達成するため、設定されたシフト量で
測定信号の強度をシフトさせるサイズシフト回路と、測
定信号を所定のしきい値と比較し、測定信号が最適入力
範囲内に入るように、サイズシフト回路のシフト量を設
定するシフト量設定手段とを備えることを特徴とする。
【0013】方向によって定寸値が異なる被測定物の場
合、測定信号の値は被測定物の回転に応じて大きく変化
する。そのため、信号処理回路は、測定信号の最小値を
記憶する最小値記憶回路と、測定信号の最大値を記憶す
る最大値記憶回路とを備え、演算処理手段は、シフト量
設定手段によるサイズシフト回路のシフト量の設定に応
じて、最小値記憶回路と最大値記憶回路に記憶された最
小値と最小値のいずれを読み取るかを変化させる。
合、測定信号の値は被測定物の回転に応じて大きく変化
する。そのため、信号処理回路は、測定信号の最小値を
記憶する最小値記憶回路と、測定信号の最大値を記憶す
る最大値記憶回路とを備え、演算処理手段は、シフト量
設定手段によるサイズシフト回路のシフト量の設定に応
じて、最小値記憶回路と最大値記憶回路に記憶された最
小値と最小値のいずれを読み取るかを変化させる。
【0014】また、通常の定寸装置の場合、測定ヘッド
は被加工物の2か所の表面位置を検出する2個の検出部
を備え、信号処理回路は2個の検出部の出力する測定信
号の和から被加工物の寸法を算出するのが一般的であ
り、その場合にはサイズシフト回路も2個の検出部の出
力する測定信号の強度をそれぞれシフトさせるように2
個設ける。この場合、シフト量設定手段は、2個のサイ
ズシフト回路のシフト量を独立に設定することが望まし
い。
は被加工物の2か所の表面位置を検出する2個の検出部
を備え、信号処理回路は2個の検出部の出力する測定信
号の和から被加工物の寸法を算出するのが一般的であ
り、その場合にはサイズシフト回路も2個の検出部の出
力する測定信号の強度をそれぞれシフトさせるように2
個設ける。この場合、シフト量設定手段は、2個のサイ
ズシフト回路のシフト量を独立に設定することが望まし
い。
【0015】本発明の定寸装置は、シフト量設定手段に
より、測定信号を所定のしきい値と比較して測定信号が
被加工物のどの部分を測定しようとしているかを判定し
てサイズシフト回路のシフト量を設定するため、加工目
標値である複数の寸法に応じてサイズシフト回路の測定
範囲を切り換えることができる。従って、方向によって
定寸値が異なる被測定物であっても、測定が可能であ
る。
より、測定信号を所定のしきい値と比較して測定信号が
被加工物のどの部分を測定しようとしているかを判定し
てサイズシフト回路のシフト量を設定するため、加工目
標値である複数の寸法に応じてサイズシフト回路の測定
範囲を切り換えることができる。従って、方向によって
定寸値が異なる被測定物であっても、測定が可能であ
る。
【0016】方向によって定寸値が異なる被測定物の場
合、管理する必要のある寸法が複数存在し、測定信号の
値は、これらの複数の寸法の最小値と最大値より少し大
きな値(加工分を加えた値)の間を連続的に変化する。
従って、信号処理回路に、最小値記憶回路と最大値記憶
回路とを設け、演算処理手段は、シフト量設定手段によ
るサイズシフト回路のシフト量の設定に応じて、最小値
記憶回路と最大値記憶回路に記憶された最小値と最小値
のいずれを読み取って、対象となる加工部分の寸法があ
らかじめ設定された目標寸法に達したかを判定する。
合、管理する必要のある寸法が複数存在し、測定信号の
値は、これらの複数の寸法の最小値と最大値より少し大
きな値(加工分を加えた値)の間を連続的に変化する。
従って、信号処理回路に、最小値記憶回路と最大値記憶
回路とを設け、演算処理手段は、シフト量設定手段によ
るサイズシフト回路のシフト量の設定に応じて、最小値
記憶回路と最大値記憶回路に記憶された最小値と最小値
のいずれを読み取って、対象となる加工部分の寸法があ
らかじめ設定された目標寸法に達したかを判定する。
【0017】通常の定寸装置では、測定ヘッドは2個の
測子とその変位を検出する2個の検出部を備え、信号処
理回路は2個の検出部の出力する測定信号の和から被加
工物の寸法を算出するのが一般的である。その場合には
サイズシフト回路も2個の検出部の出力する測定信号の
強度をそれぞれシフトさせるように2個設けるが、シフ
ト量設定手段により2個のサイズシフト回路のシフト量
が独立に設定されれば、各種の形状の被測定物に対応で
きる。例えば、被加工物が図6のような形状を有するの
であれば、通常は2個のサイズシフト回路を短径に対応
したフト量に設定しておき、長径がきた時のみ長径に対
応するシフト量に設定する。従って、2個のサイズシフ
ト回路が同時に長径に対応するシフト量に設定されるこ
とはない。これに対して、例えば、楕円形状を加工する
時には、2つの測定信号は同じように変化するので、2
個のサイズシフト回路のシフト量は同時に切り換えれば
よい。
測子とその変位を検出する2個の検出部を備え、信号処
理回路は2個の検出部の出力する測定信号の和から被加
工物の寸法を算出するのが一般的である。その場合には
サイズシフト回路も2個の検出部の出力する測定信号の
強度をそれぞれシフトさせるように2個設けるが、シフ
ト量設定手段により2個のサイズシフト回路のシフト量
が独立に設定されれば、各種の形状の被測定物に対応で
きる。例えば、被加工物が図6のような形状を有するの
であれば、通常は2個のサイズシフト回路を短径に対応
したフト量に設定しておき、長径がきた時のみ長径に対
応するシフト量に設定する。従って、2個のサイズシフ
ト回路が同時に長径に対応するシフト量に設定されるこ
とはない。これに対して、例えば、楕円形状を加工する
時には、2つの測定信号は同じように変化するので、2
個のサイズシフト回路のシフト量は同時に切り換えれば
よい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例の加工シス
テムの全体構成を示すブロック図である。図1におい
て、参照番号100aはワークを、11と12は測子
を、13は測定ヘッドを、14と15は測子11と12
の変位をそれぞれ検出する差動トランスで構成される第
1及び第2検出部を、16と17は第1及び第2検出部
14、15の出力する測定信号の強度をそれぞれシフト
させる第1及び第2サイズシフト回路を、18と19は
第1及び第2サイズシフト回路16、17の出力をそれ
ぞれ整流して直流信号に変換する第1及び第2整流回路
を、20は第1及び第2整流回路18、19の出力を加
算して和を算出する加算回路を、21は加算回路20の
出力の最小値を検出して記憶する最小値記憶回路を、2
2は加算回路20の出力の最大値を検出して記憶する最
大値記憶回路を、23は最小値記憶回路21と最大値記
憶回路22のいずれかの出力を選択するスイッチを、2
4はスイッチ23で選択した最小値記憶回路21と最大
値記憶回路22のいずれかの出力をディジタル信号に変
換するA/D変換回路を、25は演算処理手段を構成す
るコンピュータを、26はコンピュータ25からの設定
値に応じて第1サイズシフト回路16のシフト量を設定
する第1D/A変換回路を、27はコンピュータ25か
らの設定値に応じて第2サイズシフト回路17のシフト
量を設定する第2D/A変換回路を、28は第1シフト
量設定回路を、29は第2シフト量設定回路を、30か
ら32は第1シフト量設定回路を構成する部分で、30
は補助整流回路を、31はしきい値設定回路を、32は
比較回路を示す。第2シフト量設定回路29も、第1シ
フト量設定回路28と同様の構成を有する。
テムの全体構成を示すブロック図である。図1におい
て、参照番号100aはワークを、11と12は測子
を、13は測定ヘッドを、14と15は測子11と12
の変位をそれぞれ検出する差動トランスで構成される第
1及び第2検出部を、16と17は第1及び第2検出部
14、15の出力する測定信号の強度をそれぞれシフト
させる第1及び第2サイズシフト回路を、18と19は
第1及び第2サイズシフト回路16、17の出力をそれ
ぞれ整流して直流信号に変換する第1及び第2整流回路
を、20は第1及び第2整流回路18、19の出力を加
算して和を算出する加算回路を、21は加算回路20の
出力の最小値を検出して記憶する最小値記憶回路を、2
2は加算回路20の出力の最大値を検出して記憶する最
大値記憶回路を、23は最小値記憶回路21と最大値記
憶回路22のいずれかの出力を選択するスイッチを、2
4はスイッチ23で選択した最小値記憶回路21と最大
値記憶回路22のいずれかの出力をディジタル信号に変
換するA/D変換回路を、25は演算処理手段を構成す
るコンピュータを、26はコンピュータ25からの設定
値に応じて第1サイズシフト回路16のシフト量を設定
する第1D/A変換回路を、27はコンピュータ25か
らの設定値に応じて第2サイズシフト回路17のシフト
量を設定する第2D/A変換回路を、28は第1シフト
量設定回路を、29は第2シフト量設定回路を、30か
ら32は第1シフト量設定回路を構成する部分で、30
は補助整流回路を、31はしきい値設定回路を、32は
比較回路を示す。第2シフト量設定回路29も、第1シ
フト量設定回路28と同様の構成を有する。
【0019】図1に示した第1及び第2検出部14と1
5、第1及び第2整流回路16と17、加算回路20、
A/D変換回路24は従来の定寸装置に使用されている
ものと同じであるので、ここでは説明を省略する。図2
は第1検出部14の一部と第1サイズシフト回路16の
構成を示す図であり、第2サイズシフト回路17も同様
の構成を有する。また、図3は図2の回路における信号
を示す図である。
5、第1及び第2整流回路16と17、加算回路20、
A/D変換回路24は従来の定寸装置に使用されている
ものと同じであるので、ここでは説明を省略する。図2
は第1検出部14の一部と第1サイズシフト回路16の
構成を示す図であり、第2サイズシフト回路17も同様
の構成を有する。また、図3は図2の回路における信号
を示す図である。
【0020】図2に示すように、参照番号40から44
は第1検出部14の差動トランスを構成する部分であ
り、測子11の一方の端に設けられた鉄心40が、一次
コイル41と2個の2次コイル42と43内を変位す
る。一次コイル41には発振器44から交流信号が印加
されており、鉄心40の位置に応じて2次コイル42と
43に誘導される誘導起電力に差が生じる。2次コイル
42と43の誘導起電力の差をアンプ45で増幅する。
アンプ45から出力される信号は、図3の(1)に示す
ような交流信号であり、発振器44から出力される交流
信号と同じ周期で変化する交流信号である。この交流信
号は、鉄心40の位置に応じてその振幅を変化させる。
具体的には、鉄心40が2つの2次コイル42と43の
中間位置にいる時には2つの2次コイル42と43に誘
導される誘導起電力は等しく、アンプ45から出力され
る信号はゼロである。この状態から鉄心40が変位する
に従って、アンプ45から出力される交流信号の振幅が
増加する。鉄心40の変位が小さい時には、図において
bで示すような信号になり、鉄心40の変位が大きくな
るとaで示すような信号になる。サイズシフト回路を設
けていない場合には、アンプ45の出力する交流信号を
整流回路で整流することにより、図3の(2)に示すよ
うな、交流信号の振幅に対応する電圧の直流信号が得ら
れる。この直流信号の電圧が変位を示すことになる。こ
れが差動トランスの動作である。
は第1検出部14の差動トランスを構成する部分であ
り、測子11の一方の端に設けられた鉄心40が、一次
コイル41と2個の2次コイル42と43内を変位す
る。一次コイル41には発振器44から交流信号が印加
されており、鉄心40の位置に応じて2次コイル42と
43に誘導される誘導起電力に差が生じる。2次コイル
42と43の誘導起電力の差をアンプ45で増幅する。
アンプ45から出力される信号は、図3の(1)に示す
ような交流信号であり、発振器44から出力される交流
信号と同じ周期で変化する交流信号である。この交流信
号は、鉄心40の位置に応じてその振幅を変化させる。
具体的には、鉄心40が2つの2次コイル42と43の
中間位置にいる時には2つの2次コイル42と43に誘
導される誘導起電力は等しく、アンプ45から出力され
る信号はゼロである。この状態から鉄心40が変位する
に従って、アンプ45から出力される交流信号の振幅が
増加する。鉄心40の変位が小さい時には、図において
bで示すような信号になり、鉄心40の変位が大きくな
るとaで示すような信号になる。サイズシフト回路を設
けていない場合には、アンプ45の出力する交流信号を
整流回路で整流することにより、図3の(2)に示すよ
うな、交流信号の振幅に対応する電圧の直流信号が得ら
れる。この直流信号の電圧が変位を示すことになる。こ
れが差動トランスの動作である。
【0021】鉄心40の変位に応じて2つの2次コイル
42と43に誘導される誘導起電力の差が単純に変化す
る範囲では、線形性を有するように補正することにより
鉄心40の変位を測定することが可能である。測定の分
解能は整流後の直流信号の変化の識別能力で決定され
る。例えば、測定信号をA/D変換してディジタル信号
で読み取る場合、10ビットのディジタル信号に変換す
るとすると、1024レベルに分解できる。測定ヘッド
の測定範囲が±10mmとすると、約20μmが分解能
となる。従って、2μmやそれ以下の分解能で測定する
必要が有る場合には、測定範囲を±1mm以下の小さな
範囲にする必要がある。逆に、測定範囲を±50mmと
するならば分解能は100μmと非常に大きくなる。
42と43に誘導される誘導起電力の差が単純に変化す
る範囲では、線形性を有するように補正することにより
鉄心40の変位を測定することが可能である。測定の分
解能は整流後の直流信号の変化の識別能力で決定され
る。例えば、測定信号をA/D変換してディジタル信号
で読み取る場合、10ビットのディジタル信号に変換す
るとすると、1024レベルに分解できる。測定ヘッド
の測定範囲が±10mmとすると、約20μmが分解能
となる。従って、2μmやそれ以下の分解能で測定する
必要が有る場合には、測定範囲を±1mm以下の小さな
範囲にする必要がある。逆に、測定範囲を±50mmと
するならば分解能は100μmと非常に大きくなる。
【0022】そこで、測定の分解能を変化できるように
すると共に、高分解能で測定できる範囲を切り換えられ
るようにしている。測定の分解能の変化は信号の増幅率
を変えることにより行うが、高分解能で測定できる範囲
の切り換えはサイズシフト回路で行う。図2において、
サイズシフト回路は、加算回路46と可変増幅回路48
で構成され、サイズシフト回路におけるシフト量は、コ
ンピュータ25からの設定値をD/A変換回路26でア
ナログ信号に変換して可変増幅回路48の増幅率を設定
することにより決定される。例えば、アンプ45の出力
が、図3の(3)にcで示す信号である場合、可変増幅
回路48で発振器44からの信号を反転増幅してdで示
すようなcの出力に近い振幅を有する逆位相の信号を発
生させる。加算回路46でこの逆相の信号dとアンプ4
5の出力cとを加算すると、eで示すような信号が出力
される。このように、アンプ45、すなわち測定部から
の出力に応じて、コンピュータ25からD/A変換回路
26への設定値を適当に設定することにより、加算回路
46から出力される信号の振幅を常に所定の範囲にする
ことができる。このような範囲の限界値がA/D変換回
路の最大値と最小値になるように各回路の増幅率を設定
しておけば、すべての測定範囲において高精度での測定
が行える。これがサイズシフト回路の構成および機能で
ある。サイズシフトした時の測定値は、測定した値にサ
イズシフトした分の値を加算することにより求められ
る。
すると共に、高分解能で測定できる範囲を切り換えられ
るようにしている。測定の分解能の変化は信号の増幅率
を変えることにより行うが、高分解能で測定できる範囲
の切り換えはサイズシフト回路で行う。図2において、
サイズシフト回路は、加算回路46と可変増幅回路48
で構成され、サイズシフト回路におけるシフト量は、コ
ンピュータ25からの設定値をD/A変換回路26でア
ナログ信号に変換して可変増幅回路48の増幅率を設定
することにより決定される。例えば、アンプ45の出力
が、図3の(3)にcで示す信号である場合、可変増幅
回路48で発振器44からの信号を反転増幅してdで示
すようなcの出力に近い振幅を有する逆位相の信号を発
生させる。加算回路46でこの逆相の信号dとアンプ4
5の出力cとを加算すると、eで示すような信号が出力
される。このように、アンプ45、すなわち測定部から
の出力に応じて、コンピュータ25からD/A変換回路
26への設定値を適当に設定することにより、加算回路
46から出力される信号の振幅を常に所定の範囲にする
ことができる。このような範囲の限界値がA/D変換回
路の最大値と最小値になるように各回路の増幅率を設定
しておけば、すべての測定範囲において高精度での測定
が行える。これがサイズシフト回路の構成および機能で
ある。サイズシフトした時の測定値は、測定した値にサ
イズシフトした分の値を加算することにより求められ
る。
【0023】第1検出部14と第2検出部15の出力に
対して上記のようなサイズシフトを行うための第1及び
第2サイズシフト回路が設けられている。第1及び第2
サイズシフト回路のシフト量は、第1D/A変換回路2
6と第2D/A変換回路27への設定値により独立に設
定できるようになっている。第1及び第2サイズシフト
回路の出力は、それぞれ第1及び第2整流回路18と1
9で直流信号に変換され、加算回路20で第1及び第2
整流回路18と19の出力の和が算出される。加算回路
20の出力は、ワーク100の径に相当する。加算回路
20の出力は最小値記憶回路21と最大値記憶回路22
に入力される。最大値記憶回路22は、例えば、公知の
ピークホールド回路で構成され、外部から印加されるリ
セット信号によりリセットされた後の入力信号の最大値
を記憶する。最小値記憶回路21も最大値記憶回路22
と同様の構成を有し、入力信号が反転されている点のみ
が異なる。スイッチ23は、最小値記憶回路21と最大
値記憶回路22のいずれの出力をA/D変換回路24に
入力するかを選択する。
対して上記のようなサイズシフトを行うための第1及び
第2サイズシフト回路が設けられている。第1及び第2
サイズシフト回路のシフト量は、第1D/A変換回路2
6と第2D/A変換回路27への設定値により独立に設
定できるようになっている。第1及び第2サイズシフト
回路の出力は、それぞれ第1及び第2整流回路18と1
9で直流信号に変換され、加算回路20で第1及び第2
整流回路18と19の出力の和が算出される。加算回路
20の出力は、ワーク100の径に相当する。加算回路
20の出力は最小値記憶回路21と最大値記憶回路22
に入力される。最大値記憶回路22は、例えば、公知の
ピークホールド回路で構成され、外部から印加されるリ
セット信号によりリセットされた後の入力信号の最大値
を記憶する。最小値記憶回路21も最大値記憶回路22
と同様の構成を有し、入力信号が反転されている点のみ
が異なる。スイッチ23は、最小値記憶回路21と最大
値記憶回路22のいずれの出力をA/D変換回路24に
入力するかを選択する。
【0024】第1シフト量設定回路28の補助整流回路
30は、第1及び第2整流回路18、19と同じ構成の
もので、第1検出部14の出力を直流信号に変換する。
補助整流回路30に入力される信号はサイズシフトされ
ていない信号であり、第1検出部14の全測定範囲を示
す信号である。しきい値設定回路31には、被加工物1
00の形状に応じてあらかじめしきい値が設定されてい
る。しきい値設定回路31は、例えばボリュームで構成
され使用者が直接しきい値を設定できるようにすること
も、D/A変換回路等を利用してコンピュータを介して
設定できるようにすることもできる。比較回路32は補
助整流回路30の出力をしきい値と比較してその比較結
果をコンピュータ25に送る。
30は、第1及び第2整流回路18、19と同じ構成の
もので、第1検出部14の出力を直流信号に変換する。
補助整流回路30に入力される信号はサイズシフトされ
ていない信号であり、第1検出部14の全測定範囲を示
す信号である。しきい値設定回路31には、被加工物1
00の形状に応じてあらかじめしきい値が設定されてい
る。しきい値設定回路31は、例えばボリュームで構成
され使用者が直接しきい値を設定できるようにすること
も、D/A変換回路等を利用してコンピュータを介して
設定できるようにすることもできる。比較回路32は補
助整流回路30の出力をしきい値と比較してその比較結
果をコンピュータ25に送る。
【0025】図4は、図6に示すようなワーク100a
が回転した場合の、第1及び第2シフト量設定回路2
8、29の補助整流回路の出力変化を示す図であり、f
とgはそれぞれ第1及び第2シフト量設定回路の補助整
流回路の出力を、hとiはしきい値を示す。図示のよう
に、第2シフト量設定回路29の補助整流回路の出力
は、第1シフト量設定回路28の補助整流回路30の出
力に対して180°位相シフトしている。ここで、第1
シフト量設定回路28の補助整流回路30の出力fがし
きい値hより大きい時には第1D/A変換回路26に長
径の大きな半径に対応した測定範囲にする値を設定し、
それ以外の時には、第1D/A変換回路26に短径に対
応した測定範囲にする値を設定する。同様に、第2シフ
ト量設定回路29の補助整流回路の出力gがしきい値i
より大きい時には第2D/A変換回路27に長径の大き
な半径に対応した測定範囲にする値を設定し、それ以外
の時には、第2D/A変換回路27に短径に対応した測
定範囲にする値を設定する。
が回転した場合の、第1及び第2シフト量設定回路2
8、29の補助整流回路の出力変化を示す図であり、f
とgはそれぞれ第1及び第2シフト量設定回路の補助整
流回路の出力を、hとiはしきい値を示す。図示のよう
に、第2シフト量設定回路29の補助整流回路の出力
は、第1シフト量設定回路28の補助整流回路30の出
力に対して180°位相シフトしている。ここで、第1
シフト量設定回路28の補助整流回路30の出力fがし
きい値hより大きい時には第1D/A変換回路26に長
径の大きな半径に対応した測定範囲にする値を設定し、
それ以外の時には、第1D/A変換回路26に短径に対
応した測定範囲にする値を設定する。同様に、第2シフ
ト量設定回路29の補助整流回路の出力gがしきい値i
より大きい時には第2D/A変換回路27に長径の大き
な半径に対応した測定範囲にする値を設定し、それ以外
の時には、第2D/A変換回路27に短径に対応した測
定範囲にする値を設定する。
【0026】ここで、第1及び第2サイズシフト回路1
6、17がどちらも短径に対応した測定範囲に設定され
ている場合には、短径部分の加工状態が問題であるから
最小値記憶回路21の出力がA/D変換回路24に入力
されて、コンピュータ25が最小値記憶回路21の出力
を読み取れるようにし、第1及び第2サイズシフト回路
16、17がどちらかが長径に対応した測定範囲に設定
されている場合には、長径部分の加工状態が問題である
から最大値記憶回路22の出力がA/D変換回路24に
入力されて、コンピュータ25が最大値記憶回路22の
出力を読み取れるようにする。最小値記憶回路21と最
大値記憶回路22の値は、それぞれの値が読み出される
ように切り換えられる時にリセットされる。コンピュー
タ25はこのようにして読み取った値に基づいて定寸信
号を発生させる。
6、17がどちらも短径に対応した測定範囲に設定され
ている場合には、短径部分の加工状態が問題であるから
最小値記憶回路21の出力がA/D変換回路24に入力
されて、コンピュータ25が最小値記憶回路21の出力
を読み取れるようにし、第1及び第2サイズシフト回路
16、17がどちらかが長径に対応した測定範囲に設定
されている場合には、長径部分の加工状態が問題である
から最大値記憶回路22の出力がA/D変換回路24に
入力されて、コンピュータ25が最大値記憶回路22の
出力を読み取れるようにする。最小値記憶回路21と最
大値記憶回路22の値は、それぞれの値が読み出される
ように切り換えられる時にリセットされる。コンピュー
タ25はこのようにして読み取った値に基づいて定寸信
号を発生させる。
【0027】なお、上記の実施例では、長径の大きな半
径部分が第1及び第2測子11、12のいずれにきた時
にも測定ができるようにしたが、一方にきた時にのみ測
定するならば、第2シフト量設定回路はなくてもよい。
上記の実施例では、図6に示した形状を有するワークを
測定する場合について説明したが、例えば、実施例の装
置を使用して楕円形状を有するワークを加工する場合に
も定寸信号を発生させることも可能である。その場合に
は、第1及び第2シフト量設定回路はいずれか一方のみ
設ければよく、第1及び第2サイズシフト回路16、1
7のシフト量は同じように切り換えられる。
径部分が第1及び第2測子11、12のいずれにきた時
にも測定ができるようにしたが、一方にきた時にのみ測
定するならば、第2シフト量設定回路はなくてもよい。
上記の実施例では、図6に示した形状を有するワークを
測定する場合について説明したが、例えば、実施例の装
置を使用して楕円形状を有するワークを加工する場合に
も定寸信号を発生させることも可能である。その場合に
は、第1及び第2シフト量設定回路はいずれか一方のみ
設ければよく、第1及び第2サイズシフト回路16、1
7のシフト量は同じように切り換えられる。
【0028】また、上記の実施例に限らず各種の変形例
が可能である。例えば、最小値記憶回路21と最大値記
憶回路22はアナログ回路により実現したが、A/D変
換回路のサンプリング速度が十分に速く、コンピュータ
25の処理速度も十分に速ければ、加算回路20の出力
をA/D変換回路でディジタル信号に変換した後、ディ
ジタル処理により最小値と最大値を算出するようにして
もよい。
が可能である。例えば、最小値記憶回路21と最大値記
憶回路22はアナログ回路により実現したが、A/D変
換回路のサンプリング速度が十分に速く、コンピュータ
25の処理速度も十分に速ければ、加算回路20の出力
をA/D変換回路でディジタル信号に変換した後、ディ
ジタル処理により最小値と最大値を算出するようにして
もよい。
【0029】また、第1及び第2シフト量設定回路28
と29の出力は、一旦コンピュータ25に入力された
後、コンピュータ25が第1及び第2D/A変換回路2
6、27に測定レンジを決定する値を設定していたが、
第1及び第2シフト量設定回路28と29の出力で値が
選択される回路を設けて、その出力を第1及び第2D/
A変換回路26、27に入力するようにすることも可能
である。
と29の出力は、一旦コンピュータ25に入力された
後、コンピュータ25が第1及び第2D/A変換回路2
6、27に測定レンジを決定する値を設定していたが、
第1及び第2シフト量設定回路28と29の出力で値が
選択される回路を設けて、その出力を第1及び第2D/
A変換回路26、27に入力するようにすることも可能
である。
【0030】更に、第1及び第2整流回路18、19及
び加算回路20が、全測定範囲にわたって十分に高精度
で、分解能を規定しているのがA/D変換回路のビット
数であれば、サイズシフト回路として第1及び第2整流
回路18、19の出力をシフトさせる回路を用いてもよ
い。更に、上記の実施例では、2個の測子を使用してワ
ークの径を測定できるようにしたが、測子を1個使用し
てその変化だけで定寸信号を発生させることも可能であ
り、その場合には、測定部、サイズシフト回路、整流回
路、D/A変換回路、シフト量設定回路は一方のみがあ
ればよく、加算回路20も必要ない。
び加算回路20が、全測定範囲にわたって十分に高精度
で、分解能を規定しているのがA/D変換回路のビット
数であれば、サイズシフト回路として第1及び第2整流
回路18、19の出力をシフトさせる回路を用いてもよ
い。更に、上記の実施例では、2個の測子を使用してワ
ークの径を測定できるようにしたが、測子を1個使用し
てその変化だけで定寸信号を発生させることも可能であ
り、その場合には、測定部、サイズシフト回路、整流回
路、D/A変換回路、シフト量設定回路は一方のみがあ
ればよく、加算回路20も必要ない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
方向によって異なる複数の寸法を測定して管理すること
ができるので、円筒形状以外の複数の寸法を管理して定
寸信号を発生させる必要のある被測定物(ワーク)にも
対応できる定寸装置が実現できる。
方向によって異なる複数の寸法を測定して管理すること
ができるので、円筒形状以外の複数の寸法を管理して定
寸信号を発生させる必要のある被測定物(ワーク)にも
対応できる定寸装置が実現できる。
【図1】本発明の実施例の定寸装置の構成を示す図であ
る。
る。
【図2】実施例におけるサイズシフト回路の構成を示す
図である。
図である。
【図3】実施例のサイズシフト回路における処理を説明
する図である。
する図である。
【図4】本実施例におけるサイズシフト量の切り換え
と、最小値と最大値の読み取りの切り換えを示す図であ
る。
と、最小値と最大値の読み取りの切り換えを示す図であ
る。
【図5】従来の定寸装置の構成を示す図である。
【図6】従来の定寸装置では定寸信号の発生が難しかっ
たワーク形状の例を示す図である。
たワーク形状の例を示す図である。
11,12…測子 13…測定ヘッド 14,15…検出部 16,17…サイズシフト回路 18,19…整流回路 20…加算回路 21…最小値記憶回路 22…最大値記憶回路 24…A/D変換回路 25…コンピュータ 26…第1D/A変換回路 27…第2D/A変換回路 28,29…シフト量設定回路 100,100a…被加工物(ワーク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/28 B23Q 17/00 - 23/00 B24B 41/00 - 51/00 G05B 19/18 - 19/46 G01B 5/08,21/02
Claims (3)
- 【請求項1】 被加工物(100)の加工部分の寸法を
示す測定信号を出力する測定ヘッド(13)と、 該測定ヘッド(13)の出力する測定信号を処理する信
号処理回路(18、19、20、21、22)と、 該信号処理回路の出力信号から、加工部分の寸法があら
かじめ設定された目標寸法に達した時に加工条件を変化
させるための定寸信号を出力する演算処理手段(25)
とを備え、 前記信号処理回路は、前記測定ヘッド(13)の出力す
る前記測定信号を前記演算処理手段(25)で処理する
のに適した信号に変換する定寸装置において、 前記信号処理回路は、前記測定信号を前記演算処理手段
(25)で処理するのに適した信号に変換できる前記測
定信号の最適入力範囲が制限されており、 設定されたシフト量で前記測定信号の強度をシフトさせ
るサイズシフト回路(16、17)と、 前記測定信号を所定のしきい値と比較し、前記測定信号
が前記最適入力範囲内に入るように、前記サイズシフト
回路(16、17)の前記シフト量を設定するシフト量
設定手段(28、29)とを備えることを特徴とする定
寸装置。 - 【請求項2】 前記信号処理回路は、前記測定信号の最
小値を記憶する最小値記憶回路(21)と、前記測定信
号の最大値を記憶する最大値記憶回路(22)とを備
え、 前記演算処理手段(25)は、前記シフト量設定手段に
よる前記サイズシフト回路の前記シフト量の設定に応じ
て、前記最小値記憶回路(21)と前記最大値記憶回路
(22)に記憶された前記最小値と前記最小値のいずれ
を読み取るかを変化させる請求項1に記載の定寸装置。 - 【請求項3】 前記測定ヘッド(13)は、前記加工部
分の2か所の表面位置を検出する2個の検出部(14、
15)を備え、 前記サイズシフト回路は、前記2個の検出部(14、1
5)の出力する前記測定信号の強度をそれぞれシフトさ
せる2個のサイズシフト回路(16、17)を備え、 前記シフト量設定手段は、前記2個のサイズシフト回路
(16、17)の前記シフト量を独立に設定する請求項
2に記載の定寸装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08174872A JP3095686B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 定寸装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08174872A JP3095686B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 定寸装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1015780A JPH1015780A (ja) | 1998-01-20 |
JP3095686B2 true JP3095686B2 (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=15986142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08174872A Expired - Fee Related JP3095686B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 定寸装置 |
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19951735A1 (de) | 1999-10-27 | 2001-05-17 | Zahnradfabrik Friedrichshafen | Retardersystem |
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1996
- 1996-07-04 JP JP08174872A patent/JP3095686B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH1015780A (ja) | 1998-01-20 |
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