JP3095386B1 - 疑似乳房およびその形成方法 - Google Patents

疑似乳房およびその形成方法

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JP3095386B1 JP11153420A JP15342099A JP3095386B1 JP 3095386 B1 JP3095386 B1 JP 3095386B1 JP 11153420 A JP11153420 A JP 11153420A JP 15342099 A JP15342099 A JP 15342099A JP 3095386 B1 JP3095386 B1 JP 3095386B1
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    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/50Prostheses not implantable in the body
    • A61F2/52Mammary prostheses
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    • A61F2/52Mammary prostheses
    • A61F2002/526Nipples

Abstract

【要約】 【課題】 本物の乳房に近い質感を有すると共に、製造
効率の良好なものを実現する。 【解決手段】 疑似乳房10の材料は、水添スチレンイ
ソプレンブタジエンブロック共重合物と可塑剤である流
動パラフィンとを混合した組成物を主成分としている。
この材料は、最小でも5倍の伸縮性を有すると共に、硬
さがJISショアAで20°以下である。このような材
料を用いるので、柔らかいだけでなく、反発弾性に富ん
だ、本物の乳房に非常に近い質感が得られる。また、固
形であるため、フィルム等をカバーして形状を保持する
必要がない。さらに、べとつきが無いため、装着時に不
快感が伴わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、疑似乳房および
乳房補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】疑似乳房および乳房補助具は、乳癌のた
めに手術を受けた女性などによって使用されている。現
在、疑似乳房および乳房補助具のほとんどに、シリコン
ゾルが用いられている。本物の乳房の柔らかさを実現す
るには、シリコンゾルしかないのが現状である。シリコ
ンゾルはゾル状であるために、薄いウレタンフィルムの
袋に入れて用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ンゾルがウレタンフィルムによりカバーされるために、
表面ががさついて、しわが目立って多くなるという問題
がある。また、柔らかいだけで、本物の乳房に比べると
弾性が少ない。さらに、ウレタンフィルムは破れやすい
という問題がある。
【0004】また、製品を作るには、シリコン樹脂に硬
化剤を混ぜたものを袋状のウレタンフィルムに注入す
る。このとき、硬化剤を多く入れると、硬化時間は短く
なるが、比較的硬いものができてしまう。従って、硬化
剤を多く入れ過ぎないようにして、ゆっくりと硬化させ
る必要がある。このようにしないと、本物の乳房に近い
ものが得られない。しかし、8〜12時間ほどの硬化時
間を要するので、製造の効率が非常に悪い。
【0005】従って、従来より、本物の乳房に近い質感
を有し、製造効率の良好な疑似乳房および乳房補助具の
出現が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願に係る
発明の疑似乳房によれば、水添スチレンイソプレンブタ
ジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物を
主成分とする材料を用いたことを特徴とする。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】この疑似乳房に含まれる水添スチレンイソ
プレンブタジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合し
た組成物は、非常に硬度が低く、例えば、JIS−K6
301のゴム硬度のA条件(以下、JISショアAと略
称する。)で1°以下を実現することができる。従っ
て、本物の乳房と同程度の柔らかさが得られる。また、
この材料はエラストマのため、反発弾性に富んでおり、
応力を加えても瞬時に元の形に戻る。例えば、この材料
は15倍以上の伸縮性を有している。従って、この組成
物を主成分とする材料からなる疑似乳房は、伸縮性およ
び柔軟性が極めて高く、本物の乳房に非常に近い質感を
有するものである。
【0012】しかも、この組成物を主成分とする材料は
固形であり、べとつきが全く無く、装着時に不快感を伴
わない。従って、シリコンゾルのときのように形状保持
兼表面ベトツキ防止用の被覆(ウレタンフィルム)を必
要としない。
【0013】また、この材料は、熱伝導性が悪いため
に、直接、肌に接触させても人体から熱を奪わない。そ
のため、この疑似乳房を装着したとき、冷たく感じるこ
とがない。
【0014】また、水添スチレンイソプレンブタジエン
ブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物は、無臭
である。従って、この発明の疑似乳房では、ゴム臭など
による不快感が生じない。
【0015】そして、この組成物は透明の樹脂(エラス
トマ)であるから、着色が自在に行える。
【0016】さらに、この組成物で形成した製品は、ハ
サミ等で容易に切断することができるので、好みのサイ
ズに調節することができる。
【0017】この発明の疑似乳房において、好ましく
は、可塑剤がパラフィン系の可塑剤であると良い。特
に、可塑剤が流動パラフィンであると良い。
【0018】また、水添スチレンイソプレンブタジエン
ブロック共重合物の重量比を1%〜20%の範囲にする
のが好ましい。
【0019】一方、この発明の疑似乳房に用いる材料
は、主成分がスチレンエチレンブチレンスチレン共重合
体と可塑剤とを混合した組成物であっても良い。
【0020】この疑似乳房に含まれるスチレンエチレン
ブチレンスチレン共重合体(SEBSポリマ)と可塑剤
とを混合した組成物は、伸縮性および柔軟性が極めて高
い(JISショアAで1°以下および15倍以上の伸縮
性を有する。)。また、固形であり、べとつきが全く無
く、熱伝導性が悪いために、直接、肌に接触させても人
体から熱を奪わない。しかも、無臭であり、透明の樹脂
であるために着色が自在に行える。さらに、この組成物
で形成した製品は、ハサミ等で容易に切断することがで
きるので、好みのサイズに調節することができる。
【0021】この発明の疑似乳房において、好ましく
は、可塑剤がパラフィン系の可塑剤であると良い。特
に、可塑剤が流動パラフィンであると良い。また、SE
BSポリマの重量比を1%〜20%の範囲にするのが好
ましい。
【0022】また、この発明の疑似乳房は、好ましく
は、略半球形状の椀状部を有しており、この椀状部に、
乳首を模した突起部が所要に応じて設けられている。
【0023】このように本物に近い形状に形成すれば、
より疑似性の高い疑似乳房が得られる。
【0024】また、この疑似乳房では、椀状部の内部に
複数個の空洞を形成してあると良い。
【0025】このように空洞を形成すると、重量を軽減
することができる。
【0026】そして、この発明の疑似乳房は、射出成型
法、流し込み成型法およびスラッシュ成型法のいずれか
により形成されていると良い。
【0027】この発明の疑似乳房は、金型などの型の内
部に形成された空間に、材料を、射出、流し込み、ある
いは、押し出すことにより製造されるため、型の内部空
間の形に応じた自由な形状、肉厚をとることが可能とな
る。このため、この発明の疑似乳房は、種々の形状とす
ることができたり、場所によって肉厚を変化させたりす
ることが容易に可能である。
【0028】次に、この出願に係る発明の疑似乳房の形
成方法によれば、水添スチレンイソプレンブタジエンブ
ロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物を主成分と
し、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする疑
似乳房を射出成型法により、形成するに当たり、加熱さ
れた組成物を原料としてこの原料を、被形成疑似乳房の
金型内に形成された空間に射出して成型することを特徴
とする。
【0029】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。
【0030】また、この出願に係る発明の他の疑似乳房
の形成方法によれば、水添スチレンイソプレンブタジエ
ンブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物を主成
分とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とす
る疑似乳房を射出成型法により、形成するに当たり、組
成物を加熱して得られた原料を、被形成疑似乳房の金型
内に形成された空間に射出して形成し、および組成物の
成型時の加熱温度を140℃〜260℃の範囲内の温度
とすることを特徴とする。
【0031】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。このと
き、組成物の成型時の加熱温度を140℃〜260℃の
範囲内の温度とするのが好適である。
【0032】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、水添スチレンイソプレンブ
タジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物
を主成分とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑
剤とする疑似乳房を射出成型法により、形成するに当た
り、組成物を加熱して得られた原料を、被形成疑似乳房
の金型内に形成された空間に射出して形成し、および組
成物の成型時の射出圧力を40Kg/cm2 〜50Kg
/cm2 の範囲内の圧力とすることを特徴とする。
【0033】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。このと
き、組成物の成型時の射出圧力を40Kg/cm2 〜5
0Kg/cm2 の範囲内の圧力とするのが好適である。
【0034】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、水添スチレンイソプレンブ
タジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物
を主成分とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑
剤とする疑似乳房を射出成型法により、形成するに当た
り、組成物を加熱して得られた原料を、被形成疑似乳房
の金型内に形成された空間に射出して形成し、組成物の
成型時の加熱温度を140℃〜260℃の範囲内の温度
とし、および組成物の成型時の射出圧力を40Kg/c
2 〜50Kg/cm2 の範囲内の圧力とすることを特
徴とする。
【0035】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。このと
き、組成物の成型時の加熱温度を140℃〜260℃の
範囲内の温度とすると共に、組成物の成型時の射出圧力
を40Kg/cm2 〜50Kg/cm2 の範囲内の圧力
とするのが好適である。
【0036】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、水添スチレンイソプレンブ
タジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物
を主成分とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑
剤とする疑似乳房を流し込み成型法により、形成するに
当たり、加熱された組成物を原料としてこの原料を、被
形成疑似乳房の金型内に形成された空間に流し込んで成
型することを特徴とする。
【0037】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を流し込むので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。
【0038】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、水添スチレンイソプレンブ
タジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物
を主成分とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑
剤とする疑似乳房を流し込み成型法により、形成するに
当たり、被形成疑似乳房の金型内に形成された空間に、
複数個の空洞形成用部材を配置し、組成物を加熱して得
られた原料を、金型内に形成された空間に流し込んで形
成し、および空洞形成用部材を抜き取ることを特徴とす
る。
【0039】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を流し込むので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。また、こ
の原料の流し込み時に、金型の内部空間に空洞形成用部
材を設けておくので、内部に空洞ができた疑似乳房が形
成される。よって、疑似乳房の重量を低減することがで
きる。また、疑似乳房の原料は伸縮性に富んでいるた
め、空洞形成用部材を抜き取った後の表面に開いた穴が
目立たない。なお、上述の空洞形成用部材を、棒状部分
の一端に幅広形状の先端部分が接合された部材とするの
が好ましい。
【0040】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、スチレンエチレンブチレン
スチレン共重合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分
とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする
疑似乳房を射出成型法により、形成するに当たり、加熱
された組成物を原料としてこの原料を、被形成疑似乳房
の金型内に形成された空間に射出して成型することを特
徴とする。
【0041】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。
【0042】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、スチレンエチレンブチレン
スチレン共重合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分
とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする
疑似乳房を射出成型法により、形成するに当たり、組成
物を加熱して得られた原料を、被形成疑似乳房の金型内
に形成された空間に射出して形成し、および組成物の成
型時の加熱温度を140℃〜220℃の範囲内の温度と
することを特徴とする。
【0043】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。このと
き、組成物の成型時の加熱温度を140℃〜220℃の
範囲内の温度とするのが好適である。
【0044】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、スチレンエチレンブチレン
スチレン共重合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分
とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする
疑似乳房を射出成型法により、形成するに当たり、組成
物を加熱して得られた原料を、被形成疑似乳房の金型内
に形成された空間に射出して形成し、および組成物の成
型時の射出圧力を40Kg/cm2 〜50Kg/cm2
の範囲内の圧力とすることを特徴とする。
【0045】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。このと
き、組成物の成型時の射出圧力を40Kg/cm2 〜5
0Kg/cm2 の範囲内の圧力とするのが好適である。
【0046】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、スチレンエチレンブチレン
スチレン共重合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分
とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする
疑似乳房を射出成型法により、形成するに当たり、組成
物を加熱して得られた原料を、被形成疑似乳房の金型内
に形成された空間に射出して形成し、組成物の成型時の
加熱温度を140℃〜220℃の範囲内の温度とし、お
よび組成物の成型時の射出圧力を40Kg/cm2 〜5
0Kg/cm2 の範囲内の圧力とすることを特徴とす
る。
【0047】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を射出するので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。このと
き、組成物の成型時の加熱温度を140℃〜220℃の
範囲内の温度とすると共に、組成物の成型時の射出圧力
を40Kg/cm2 〜50Kg/cm2 の範囲内の圧力
とするのが好適である。
【0048】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、スチレンエチレンブチレン
スチレン共重合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分
とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする
疑似乳房を流し込み成型法により、形成するに当たり、
加熱された組成物を原料としてこの原料を、被形成疑似
乳房の金型内に形成された空間に流し込んで成型するこ
とを特徴とする。
【0049】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を流し込むので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。
【0050】また、この出願に係る発明のさらに他の疑
似乳房の形成方法によれば、スチレンエチレンブチレン
スチレン共重合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分
とし、およびこの可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする
疑似乳房を流し込み成型法により、形成するに当たり、
被形成疑似乳房の金型内に形成された空間に、複数個の
空洞形成用部材を配置し、組成物を加熱して得られた原
料を、金型内に形成された空間に流し込んで形成し、お
よび空洞形成用部材を抜き取ることを特徴とする。
【0051】このように、金型の内部に形成された空間
に原料を流し込むので、金型の内部空間の形に応じた自
由な形状の疑似乳房を形成することができる。また、こ
の原料の流し込み時に、金型の内部空間に空洞形成用部
材を設けておくので、内部に空洞ができた疑似乳房が形
成される。よって、疑似乳房の重量を低減することがで
きる。また、疑似乳房の原料は伸縮性に富んでいるた
め、空洞形成用部材を抜き取った後の表面に開いた穴が
目立たない。なお、上述の空洞形成用部材を、棒状部分
の一端に幅広形状の先端部分が接合された部材とするの
が好ましい。
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。尚、図は、この発明を理解
できる程度に、大きさおよび形状を概略的に示している
に過ぎない。従って、この発明は、図示例に限定される
ものではない。
【0099】[第1の実施の形態]図1は、第1の実施
の形態の疑似乳房の構成を示す図である。図1(A)は
疑似乳房を上側から見たところの平面図であり、図1
(B)は、図1(A)のI−I線に沿った切り口を示す
断面図である。
【0100】図1に示すように、疑似乳房10は、略半
球形状の椀状部12と、乳首を模した突起部14とを具
えている。椀状部12は、変形した半球形状であって、
その形状や肉厚は所要に応じて決められる。この例で
は、先端が丸みを帯びた突起部14が、椀状部12の球
面側12aの中央近傍に設けられている。この突起部1
4は、場合によっては設けなくとも良い。
【0101】この疑似乳房10は、椀状部12の裏面側
12bを、使用者の胸に直接接触させて装着する。この
とき、例えば、入れ歯を装着するために使用する緩衝剤
であるポリデント(商品名)を、接着剤として、椀状部
12の裏面側12bに塗布しておくと良い。
【0102】この実施の形態の疑似乳房10は、水添ス
チレンイソプレンブタジエンブロック共重合物と可塑剤
である流動パラフィンとを重量比で5対95の割合に混
合した組成物を主成分とする材料により形成されてい
る。この組成物は、加熱し、圧力をかけて型に流入させ
ることによって、所望の形状に成形することができる。
【0103】この実施の形態では、水添スチレンイソプ
レンブタジエンブロック共重合物と流動パラフィンとを
重量比で5対95の割合に混合したが、この混合比は、
1対99ないし20対80の範囲で、適宜変更可能であ
る。尚、組成物全体に対する水添スチレンイソプレンブ
タジエンブロック共重合物の混合の割合が低くなるほ
ど、組成物の柔軟性が向上し、この割合が高くなるほど
組成物の柔軟性が低下する。
【0104】また、この疑似乳房10に使用される組成
物の硬さは、JISショアAで20°以下であるのが好
ましい。特に、この例の疑似乳房10では、JISショ
アAで1°以下になっている。
【0105】さらに、この疑似乳房10に使用される組
成物は、最小でも5倍の伸縮性を有するものであれば良
い。この例の疑似乳房10は、15倍以上の伸縮性を有
している。
【0106】ここで使用される水添スチレンイソプレン
ブタジエンブロック共重合物は、市販の樹脂である。こ
の樹脂は、例えば、商品名「セプトン」として、(株)
クラレから販売されている。
【0107】以上説明した組成物は、従来のシリコンゾ
ルと異なり、固形である。従って、この例の疑似乳房1
0は、ウレタンフィルムのような形状保持兼表面ベトツ
キ防止用の被覆が不要である。従って、表面ががさつく
こともなく、使い心地が良好である。また、べとつきが
無いので、さらっとした感触である。
【0108】また、水添スチレンイソプレンブタジエン
ブロック共重合物と可塑剤とを混合した組成物は、無臭
である。従って、この実施の形態の疑似乳房10では、
ゴム臭などによる不快感が生じない。
【0109】次に、この実施の形態の疑似乳房10の形
成方法を説明する。この疑似乳房10は、公知の射出成
型法により形成することができる。尚、この疑似乳房1
0は、他の方法でも形成可能である。例えば、流し込み
成型法やスラッシュ成型法でも形成することができる。
【0110】疑似乳房10は、公知の射出装置から、金
型内に形成された空間に、原料を射出することによって
製造される。金型は、例えば、左右に二分割可能であり
内部に疑似乳房10の外形と等しい形状の空間部が複数
形成された雌型である。従って、この金型は、左右の雌
型を合わせると、内部に疑似乳房10の形状に対応する
キャビティが形成されるように構成されている。このキ
ャビティ内に、公知の射出装置から、加熱した組成物
(原料)を射出することにより、複数個の疑似乳房10
が同時に形成される。所定時間経過後に、左右の雌型が
開かれ、形成された疑似乳房10が取り外される。上述
したように、疑似乳房10は、極めて伸縮性の大きな材
料で形成されているので、手などで伸ばすことにより、
容易に金型から取り外すことができる。
【0111】組成物の成型時の加熱温度は、140℃〜
260℃の範囲内であるのが好ましく、疑似乳房10と
しての柔軟性、強度性、弾力性、成型性等を考慮する
と、180℃〜200℃の範囲内の温度とするのがより
好ましい。また、成型時の射出圧力は、40Kg/cm
2 〜50Kg/cm2 の範囲内であるのが好ましく、作
業性の観点からは、20Kg/cm2 〜50Kg/cm
2 の範囲内の圧力とするのが良い。
【0112】また、射出に先立って、組成物に色素を混
合することにより、容易に、疑似乳房10に着色を行う
ことができる。
【0113】次に、表1を参照して、水添スチレンイソ
プレンブタジエンブロック共重合物と可塑剤とを混合し
た組成物の物性の試験結果について説明する。表1は、
水添スチレンイソプレンブタジエンブロック共重合物と
流動パラフィンとを重量比で13対100の割合で混合
した組成物の試験結果を示す。
【0114】
【表1】
【0115】表1に示すように、水添スチレンイソプレ
ンブタジエンブロック共重合物と流動パラフィンとを重
量比で13対100の割合で混合した組成物の引張降伏
強さは、JIS−K7113の試験方法に則して試験し
たところ、2.0Kgf/cm2 であった。
【0116】また、この組成物の引張破断強さをJIS
−K7113の試験方法に則して試験したところ、この
組成物は破断しなかった。従って、この組成物は、非常
に優れた引張破断強さを有し、切れにくいことが分かっ
た。
【0117】また、この組成物の引張破断伸びは、JI
S−K7113の試験方法に則して試験したところ、1
000%であった。従って、この組成物は、非常に優れ
た引張破断伸びを有し、柔軟性に富むことが分かった。
【0118】また、この組成物の比重は、JIS−K7
112の試験方法に則して試験したところ、約0.85
であった。
【0119】次に、表2は、実施の形態の疑似乳房に用
いた組成物の水添スチレンイソプレンブタジエンブロッ
ク共重合物からの内分泌かく乱物質(環境ホルモン)の
溶出試験結果を示す。この共重合物は、厚生省告示第2
0号およびPL(ポリオレフィン等衛生協議会のポジテ
ィブリスト)をクリアしている。
【0120】
【表2】
【0121】表2に示すように、この水添スチレンイソ
プレンブタジエンブロック共重合物の溶出試験結果は、
スチレンダイマーおよびスチレントリマー共に検出され
なかった。
【0122】[第2の実施の形態]図2は、第2の実施
の形態の疑似乳房の構成を示す断面図である。図2は、
図1(A)のI−I線に沿った位置に対応する切り口を
示している。尚、第1の実施の形態の疑似乳房10と同
様の構成成分については、同じ番号を付して示してあ
る。
【0123】図2に示すように、疑似乳房10aは、第
1の実施の形態の疑似乳房10と同様に、略半球形状の
椀状部12と、乳首を模した突起部14とを具えてい
る。この例では、椀状部12の内部に、空洞16が形成
されている。この空洞16が占める容積や空洞16の数
を適切に設計すれば、疑似乳房10a本体の重量が軽減
される。
【0124】次に、この実施の形態の疑似乳房10aの
形成方法を説明する。この疑似乳房10は、公知の流し
込み成型法により形成することができる。図3は、第2
の実施の形態の形成方法の説明に供する断面図である。
【0125】疑似乳房10aは、金型内に形成された空
間に、原料を流し込むことによって製造される。図3
(A)に示すように、金型18は、表面に疑似乳房10
の外形と等しい形状の空間部20が複数形成された雌型
である。各空間部20には、空洞形成用部材22が適当
な個数だけ設けられている。この空洞形成用部材22
は、幅広形状の先端部分と、これよりも細い径の棒状部
分とが接合した部材である。この空洞形成用部材22
は、先端部分が空間部20の内部に置かれた状態に保持
されている。但し、空洞形成用部材22の先端が、金型
18の表面に接触しないようにする。また、棒状部分
が、空間部20と外部との境界部分(破線aにより示さ
れる。)に位置するように、各空洞形成用部材22を配
置する。
【0126】続いて、この空間部20に、公知の流し込
み装置から、加熱した組成物(原料)24を流し込むこ
とにより、複数個の疑似乳房10aが同時に形成される
(図3(B))。
【0127】次に、所定時間経過後に、空洞形成用部材
22を抜き取る。疑似乳房10aは、極めて伸縮性の大
きな材料で形成されているので、容易に空洞形成用部材
22を抜き取ることができる。そして、弾力性が優れて
いるため、空洞形成用部材22の棒状部分により形成さ
れた穴は目立たなくなる。このような製法によれば、図
2に示す空洞16を有した疑似乳房10aを容易に形成
することができる。
【0128】[第3の実施の形態]第3の実施の形態の
疑似乳房は、図1または図2に示す構造を有し、その材
料の主成分が、スチレンエチレンブチレンスチレン共重
合体(SEBSポリマ)と可塑剤である流動パラフィン
とを重量比で5対95の割合に混合した組成物である。
この組成物は、加熱し、圧力をかけて型に流入させるこ
とによって、所望の形状に成形することができる。
【0129】この実施の形態では、SEBSポリマと流
動パラフィンとを重量比で5対95の割合に混合した
が、この混合比は、1対99ないし20対80の範囲
で、適宜変更可能である。尚、組成物全体に対するSE
BSポリマの混合の割合が低くなるほど、組成物の柔軟
性が向上し、この割合が高くなるほど組成物の柔軟性が
低下する。
【0130】また、この疑似乳房に使用される組成物の
硬さは、JISショアAで20°以下であるのが好まし
い。特に、この例の疑似乳房では、JISショアAで1
°以下になっている。
【0131】さらに、この疑似乳房に使用される組成物
は、最小でも5倍の伸縮性を有するものであれば良い。
この例の疑似乳房は、15倍以上の伸縮性を有してい
る。
【0132】ここで使用されるSEBSポリマは、市販
の樹脂である。この樹脂としては、例えば、シェル・ジ
ャパン(株)から販売されている商品名「クレイント
ン」、または、(株)クラレから販売されている商品名
「セプトン」が知られている。
【0133】以上説明した組成物は、従来のシリコンゾ
ルと異なり、固形である。従って、この例の疑似乳房
は、ウレタンフィルムのような形状保持兼表面ベトツキ
防止用の被覆が不要である。従って、表面ががさつくこ
ともなく、使い心地が良好である。また、べとつきが無
いので、さらっとした感触である。
【0134】また、SEBSポリマと可塑剤とを混合し
た組成物は、無臭である。従って、この実施の形態の疑
似乳房では、ゴム臭などによる不快感が生じない。
【0135】この実施の形態の疑似乳房は、射出成型
法、流し込み成型法、スラッシュ成型法のいずれによっ
ても形成することができる。ここでは、射出成型法を例
にして説明する。
【0136】第1の実施の形態で説明したように、金型
のキャビティ内に、公知の射出装置から、加熱した組成
物(原料)を射出することにより、複数個の疑似乳房を
同時に形成する。組成物の成型時の加熱温度は、140
℃〜220℃の範囲内であるのが好ましく、疑似乳房と
しての柔軟性、強度性、弾力性、成型性等を考慮する
と、180℃〜200℃の範囲内の温度とするのがより
好ましい。また、成型時の射出圧力は、40Kg/cm
2 〜50Kg/cm2 の範囲内であるのが好ましく、作
業性の観点からは、20Kg/cm2 〜50Kg/cm
2 の範囲内の圧力とするのが良い。
【0137】また、射出に先立って、組成物に色素を混
合することにより、容易に、疑似乳房に着色を行うこと
ができる。
【0138】次に、表3を参照して、SEBSポリマと
可塑剤とを混合した組成物の物性の試験結果について説
明する。表3は、SEBSポリマと流動パラフィンとを
重量比で13対100の割合で混合した組成物の試験結
果を示す。
【0139】
【表3】
【0140】表3に示すように、SEBSポリマと流動
パラフィンとを重量比で13対100の割合で混合した
組成物の引張降伏強さは、JIS−K7113の試験方
法に則して試験したところ、2.0Kgf/cm2 であ
った。
【0141】また、この組成物の引張破断強さをJIS
−K7113の試験方法に則して試験したところ、この
組成物は破断しなかった。従って、この組成物は、非常
に優れた引張破断強さを有し、切れにくいことが分かっ
た。
【0142】また、この組成物の引張破断伸びは、JI
S−K7113の試験方法に則して試験したところ、1
000%であった。従って、この組成物は、非常に優れ
た引張破断伸びを有し、柔軟性に富むことが分かった。
【0143】また、この組成物の比重は、JIS−K7
112の試験方法に則して試験したところ、約0.85
であった。
【0144】次に、表4を参照して、SEBSポリマと
可塑剤とを重量比で13対100の割合で混合した組成
物の溶出試験の試験結果について説明する。表4は、実
施の形態の疑似乳房に用いた組成物の物性の試験結果を
示す。この試験は、食品衛生法・食品、添加物等の規格
基準(昭和34年厚生省告示第370号)、おもちゃの
製造に用いる塩化ビニル樹脂塗料および塩化ビニル重合
体を主体とする材料(昭和47年厚生省告示第257
号)に準拠して行った。
【0145】
【表4】
【0146】表4に示すように、この組成物の重金属の
溶出試験結果は、1ppm以下(Pbとして)であっ
た。また、この組成物のカドミウムの溶出試験結果は、
0.5ppm以下であった。また、この組成物のヒ素の
溶出試験結果は、0.1ppm以下(As23 とし
て)であった。また、この組成物の過マンガン酸カリウ
ム消費量は、2.8ppmであった。また、この組成物
の蒸発残留物は1.5ppmであった。また、この組成
物の着色料の溶出は、検出されなかった(溶出せず)。
【0147】この試験結果から、この組成物は、検査項
目については毒性がなく、衛生上の観点から好ましいこ
とが分かる。
【0148】[第4の実施の形態]図4は、第4の実施
の形態の乳房補助具の構成を示す図である。図4(A)
は乳房補助具を上側から見たところの平面図であり、図
4(B)は、図4(A)のI−I線に沿った切り口を示
す断面図であり、図4(C)は、図4(A)のJ−J線
に沿った切り口を示す断面図でありる。
【0149】図4に示すように、乳房補助具26は、変
形した長円形状をしており、その長軸(図中のI−I線
方向)および短軸(図中のJ−J線方向)に沿った断面
が翼形である。そして、この短軸に沿った断面の一端が
他端に比べて肉厚である形状を有している。好ましく
は、肉厚である一端が装着時の肩側に位置するように、
肉薄の他端が装着時の腹側に位置するように、装着され
る。このように、乳房補助具26は、肩側にせり上がっ
た山盛り形状となるように構成されている。しかし、こ
の乳房補助具26の形状や肉厚は、設置位置や使用者の
体格などに応じてより詳細に決めると良い。
【0150】この乳房補助具26は、その裏面側26a
を、使用者の胸に直接接触させて装着する。このとき、
例えば、入れ歯を装着するために使用する緩衝剤である
ポリデント(商品名)を、接着剤として、乳房補助具2
6の裏面側26aに塗布しておくと良い。
【0151】また、乳房補助具26の内部に、空洞を形
成しておくと良い。この空洞が占める容積や空洞の数を
適切に設計すれば、乳房補助具10本体の重量を軽減す
ることができる。
【0152】この実施の形態の乳房補助具26は、第1
の実施の形態の疑似乳房と同様に、水添スチレンイソプ
レンブタジエンブロック共重合物と可塑剤である流動パ
ラフィンとを重量比で5対95の割合に混合した組成物
を主成分とする材料により形成されている。この組成物
は、加熱し、圧力をかけて型に流入させることによっ
て、所望の形状に成形することができる。
【0153】この実施の形態では、水添スチレンイソプ
レンブタジエンブロック共重合物と流動パラフィンとを
重量比で5対95の割合に混合したが、この混合比は、
1対99ないし20対80の範囲で、適宜変更可能であ
る。尚、組成物全体に対する水添スチレンイソプレンブ
タジエンブロック共重合物の混合の割合が低くなるほ
ど、組成物の柔軟性が向上し、この割合が高くなるほど
組成物の柔軟性が低下する。また、乳房補助具26は、
疑似乳房に比べて若干硬めの方が好ましい。従って、よ
り好ましくは、水添スチレンイソプレンブタジエンブロ
ック共重合物と流動パラフィンとを重量比で7対93の
割合に混合するのが良い。
【0154】また、この実施の形態の乳房補助具26
は、第3の実施の形態の疑似乳房と同様に、SEBSポ
リマと可塑剤である流動パラフィンとを重量比で5対9
5の割合に混合した組成物を主成分とする材料により形
成しても良い。SEBSポリマと流動パラフィンとの混
合比は、重量比で1対99ないし20対80の範囲で、
適宜変更可能である。
【0155】いずれにしても、この乳房補助具26に使
用される組成物の硬さは、JISショアAで20°以下
であるのが好ましい。この例の乳房補助具26は、JI
SショアAで1°以下になっている。
【0156】さらに、乳房補助具26に使用される組成
物は、最小でも5倍の伸縮性を有するものであれば良
い。この例の乳房補助具26は、15倍以上の伸縮性を
有している。
【0157】この乳房補助具26は、第1および第2の
実施の形態で説明した疑似乳房の形成方法と同様の方法
によって形成することができる。ただ、金型の形状を変
更するだけで良い。
【0158】
【発明の効果】この発明の疑似乳房および乳房補助具を
構成する材料は、伸縮性および柔軟性が極めて高い。従
って、柔らかいだけでなく、反発弾性に富んだ、本物の
乳房に非常に近い質感が得られる。しかも、形状保持兼
表面ベトツキ防止用の被覆が不要であるから、べとつき
が無く、装着時に不快感が伴わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の疑似乳房の構成を示す図で
ある。
【図2】第2の実施の形態の疑似乳房の構成を示す図で
ある。
【図3】第2の実施の形態の形成方法の説明に供する図
である。
【図4】第4の実施の形態の乳房補助具の構成を示す図
である。
【符号の説明】
10,10a:疑似乳房 12:椀状部 12a:球面側 12b:裏面側 14:突起部 16:空洞 18:金型 20:空間部 22:空洞形成用部材 24:原料 26:乳房補助具 26a:裏面側
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−164197(JP,A) 特開 平7−228749(JP,A) 特開 平6−121806(JP,A) 特開 昭62−5342(JP,A) 特開 平6−142124(JP,A) 特開 平5−156169(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61F 2/00 - 2/80 A61L 27/00 C08L 53/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水添スチレンイソプレンブタジエンブロ
    ック共重合物と可塑剤とを混合した組成物を主成分とす
    る材料が用いられ、 乳首を模した突起部を所要に応じて具えた略半球形状の
    椀状部として構成されており、 該椀状部の内部に複数個の空洞を形成してあることを特
    徴とする疑似乳房。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の疑似乳房において、前
    記水添スチレンイソプレンブタジエンブロック共重合物
    の重量比を1%〜20%の範囲にすることを特徴とする
    疑似乳房。
  3. 【請求項3】 スチレンエチレンブチレンスチレン共重
    合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分とする材料が
    用いられ、 乳首を模した突起部を所要に応じて具えた略半球形状の
    椀状部として構成されており、 該椀状部の内部に複数個の空洞を形成してあることを特
    徴とする疑似乳房。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の疑似乳房において、前
    記スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体の重量比
    を1%〜20%の範囲にすることを特徴とする疑似乳
    房。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項3に記載の疑似乳
    房において、前記可塑剤がパラフィン系の可塑剤である
    ことを特徴とする疑似乳房。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項3に記載の疑似乳
    房において、前記可塑剤が流動パラフィンであることを
    特徴とする疑似乳房。
  7. 【請求項7】 水添スチレンイソプレンブタジエンブロ
    ック共重合物と可塑剤とを混合した組成物を主成分と
    し、および該可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする疑似
    乳房を流し込み成型法により、形成するに当たり、 被形成疑似乳房の金型内に形成された空間に、複数個の
    空洞形成用部材を配置し、 前記組成物を加熱して得られた原料を、前記金型内に形
    成された空間に流し込んで形成し、および前記空洞形成
    用部材を抜き取ることを特徴とする疑似乳房の形成方
    法。
  8. 【請求項8】 スチレンエチレンブチレンスチレン共重
    合体と可塑剤とを混合した組成物を主成分とし、および
    該可塑剤をパラフィン系の可塑剤とする疑似乳房を流し
    込み成型法により、形成するに当たり、 被形成疑似乳房の金型内に形成された空間に、複数個の
    空洞形成用部材を配置し、 前記組成物を加熱して得られた原料を、前記金型内に形
    成された空間に流し込んで形成し、および前記空洞形成
    用部材を抜き取ることを特徴とする疑似乳房の形成方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8に記載の疑似乳
    房の形成方法において、前記空洞形成用部材を、棒状部
    分の一端に幅広形状の先端部分が接合された部材とする
    ことを特徴とする疑似乳房の形成方法。
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