JP3094773U - ゴルフ手袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】マメ等の損傷を防ぎ、グリップの掌握感等を実
感できる利き手装着用のゴルフ手袋を提供する。 【解決手段】少なくとも第２関節部位を覆う袋状の中指
袋１及び薬指袋２と、これらの指袋１、２の付根に連結
して、これらの手の平側の付根領域を覆う付根領域被覆
部３とを設けることにより、マメ等ができやすい中指及
び薬指の第２関節部位と、その付根領域とを覆う。ま
た、グリップ等の感触を実感するのに重要な親指、人差
し指及び小指を露出させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、利き手に装着するゴルフ手袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ゴルフクラブの握り方は、利き手と反対の手（以下、反利き手と称す）でゴル フクラブのグリップを持ち、利き手の小指を反利き手の人差し指と中指の間の凹 部に乗せて握るというものである。

【０００３】 クラブスィング時において、反利き手にはクラブの回転軌道をガイドする役割 があり、利き手にはパワーを出すと共に距離感等の微妙なコントロールをする役 割がある。このため、利き手は、グリップや反利き手との感触等を直に感じる必 要があるので、利き手にはゴルフ手袋を着用せずに、反利き手にのみゴルフ手袋 を装着するのが一般的である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のように、利き手は素手でグリップを握るため、グリップ 接触部分、特に、大きな力が入る中指及び薬指の第２関節部位やその指の付根領 域にはマメができてしまう。

【０００５】 そこで、マメ等の損傷を防ぐために、利き手に装着するゴルフ手袋があるが、 利き手の全体を覆う形態のものであるため、上記のようなグリップや反利き手と の感触を直に実感できず、微妙なコントロールがしにくいものとなっていた。

【０００６】 本考案は、上記に鑑み、マメ等の損傷を防ぎ、グリップや反利き手との感触等 を実感できる利き手装着用のゴルフ手袋を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、本考案は、少なくとも第２関節部位を覆う袋状の 中指袋及び薬指袋と、これらの指袋の付根に連結して、これらの手の平側の付根 領域を覆う付根領域被覆部と、連結片を介して前記指袋及び付根領域被覆部を手 首側に固定するための手首部とが設けられたことを特徴とするゴルフ手袋である 。

【０００８】 指袋は、袋状に形成され、中指及び薬指を覆うものであるが、指の第２関節周 辺、特に第２関節部位の手の平側及び側方を覆っていればよく、中指や薬指の指 先等、第２関節部位以外の部分は開口する等して、指が露出していても構わない 。また、付根領域とは、手の平側において、指の付根から手首側に向かって略隆 起している部分である。

【０００９】 すなわち、本ゴルフ手袋は、マメ等ができやすい中指及び薬指の第２関節部位 と、中指及び薬指の付根領域とを覆い、その他の多くの部分を露出させたもので ある。この構成によると、特に力の入る中指及び薬指の少なくとも第２関節部位 と、中指及び薬指の付根領域とが直にグリップに接触しないので、マメ等の損傷 を防ぐことができる。また、その他の多くの部分、すなわち、グリップ等の感触 を実感するのに必要な親指、人差し指及び小指並びにマメ等ができにくい手の甲 側や手の平部分は、連結片によって覆われる以外、極力露出させているので、直 にグリップや反利き手に接触してその感触を実感でき、飛距離感等の微妙なコン トロールをすることが可能となる。さらにまた、手首部により、指袋及び付根領 域被覆部が手首側に引っ張って固定されるため、両部材を手表面に密着させるこ とができ、さらに上記感触を実感することができる。

【００１０】 なお、人差し指もグリップに接触してマメができることがあり、グリップの掌 握感等の感触は親指と小指とだけでもおおよそ感じ得ることができるので、上記 構成に加えて、少なくとも第２関節部位を覆う袋状の人差し指袋を設けると共に 、付根領域を人差し指の付根領域まで覆うようにしてもよい。人差し指の第２関 節部位及びその付根領域の部分の損傷を防ぐことができる。

【００１１】 連結片は、指袋及び付根領域被覆部を手首側に引っ張って両部材を手表面に密 着させるために、両部材と手首部とを連結するものである。この連結片は、手の 平側若しくは甲側のいずれか一方又は両方に設けてよい。

【００１２】 連結片を手の甲側に設けた場合は、手首の曲げ伸ばしや手の甲の湾曲に追従さ せることができるように、手の甲側連結片の少なくとも一部にゴム材等の弾性部 材を備えるのが好ましい。または、手の甲側連結片を上分離片と下分離片とによ り上下に分離し、両分離片同士を着脱自在に連結してもよい。両分離片の連結位 置を調節することにより、甲側連結片の長さを調節することができる。両分離片 同士を着脱自在に連結する手段としては、着脱可能なものであればスナップ、フ ックアンドアイ、ボタン等の種々のものを採用可能であるが、面ファスナを使用 すれば着脱やその止着位置の調整も容易であるので好ましい。

【００１３】 手首部は、その両端に親指側片と小指側片とからなる巻きつけ片が設けられ、 手の甲側において、親指側片の表面と小指側片の裏面とを着脱自在に止着する止 着手段が設けられ、該止着手段により前記巻きつけ片が巻きつけ固定される。親 指側片と小指側片とを止着する手段としては、着脱可能なものであればスナップ 、フックアンドアイ、ボタン等の種々のものを採用可能であるが、面ファスナを 使用すれば着脱やその止着位置の調整も容易であるので好ましい。面ファスナで 親指側片と小指側片との巻きつける強度（締め付け具合）を調節することにより 、連結片を介して指袋及び付根領域被覆部を手首側に固定する強度を調節するこ とができる。

【００１４】 また、ゴルフボール等のゴルフ用小物は、ズボンや上着の利き手側ポケットに 入れておくことが多く、利き手を使ってポケットから小物を取り出すとき、利き 手に嵌めた手袋の止着手段が外れる可能性がある。本考案に係る巻きつけ片は、 小指側片を親指側片の表側に止着する形態をとっており、従来のゴルフ手袋とは 逆になっているので、巻きつけ片が角度的にポケットの入口に引っ掛かりにくく 、両者の止着状態が外れにくい。

【００１５】

【考案の実施の形態】

＜第１の実施形態＞ 以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図１は、本実施形態のゴ ルフ手袋を示す図である。なお、図１に示すゴルフ手袋は、右利きの場合の右手 用のものを示しているが、左利きの場合の左手用の手袋は、これと対称のものと すればよい。

【００１６】 本ゴルフ手袋は、中指袋１及び薬指袋２と、これらの指袋１、２の付根に連結 して、中指及び薬指の手の平側の付根領域を覆う付根領域被覆部３と、連結片４ を介して前記指袋１、２及び付根領域被覆部３を手首側に固定するための手首部 ５とから構成されている。指袋１、２は、それぞれの指の全体を覆うように袋状 に形成される。

【００１７】 連結片４は、付根領域被覆部３及び手首部５の手の平側を連結し、手の平側を 覆う手の平側連結片４ａと、指袋１、２の背側及び手首部５の手の甲側を連結し 、手の甲側を覆う手の甲側連結片４ｂとからなる。また、手の平側連結片４ａと 手の甲側連結片４ｂとの側方端部が、親指と人差し指の間及び小指の下方で連結 されている。なお、手の平側連結片４ａは付根領域被覆部３及び手首部５の手の 平側を連結し、手の甲側連結片４ｂは指袋１、２の背側及び手首部５の手の甲側 を連結することが目的であり、手の平又は手の甲の全部を覆う必要はない。

【００１８】 手首部５は、その両端に親指側片５ａ及び小指側片５ｂからなる巻きつけ片が 形成される。巻きつけ片は、親指側片５ａの表面に雄側の面ファスナ６ａが縫着 され、小指側片５ｂの裏面に雌側の面ファスナ６ｂが縫着され、両者が手の甲側 において着脱可能に止着される。親指側片５ａと小指側片５ｂとの連結位置を調 節することにより、巻きつけ強度を調節することができる。また、手首部５の縁 には、少しずつギャザーが寄せられるとともに、裏面にゴム状のテープ７がジグ ザグステッチで縫着されており、手首の縁部分に伸縮性を持たせてある。

【００１９】 本ゴルフ手袋の製造方法は、上記部材を備えると共に、親指開口８、人差し指 開口９及び小指開口１０が形成されるように、手の平側の生地Ａと手の甲側の生 地Ｂとの周縁を縫合するというものである。すなわち、手の平側生地Ａは、指袋 １、２の腹側及び側方側と、付根領域被覆部３と、手の平側連結片４ａと、親指 側片５ａとが連続して設けられる。手の甲側生地Ｂは、指袋１、２の背側と、手 の甲側連結片４ｂと、小指側片５ｂとが連続して設けられる。

【００２０】 本ゴルフ手袋の生地は、通常のゴルフ手袋と同様に、天然皮革、合成皮革、編 地、織地等種々の生地を採用可能であるが、手の平側生地Ａには、耐久性等の点 から天然皮革又は合成皮革が好ましく、手の甲側生地Ｂには、手の曲げ伸ばしに 追従できるよう、伸縮性のある素材、例えば伸縮性の編地を使用するのが好まし い。さらに、手の甲側連結片４ｂの一部にゴムテープ等の弾性部材１１が備られ 、さらに手の伸縮等の動きにも追従させることができる。

【００２１】 上記構成のゴルフ手袋は、図１（ａ）に示すように、中指袋１及び薬指袋２に 、それぞれ中指及び薬指を挿入し、親指開口８、人差し指開口９、小指開口１０ から、それぞれ親指及び親指の付根領域、人差し指、小指を露出させる。そして 、図１（ｂ）に示すように、手首部５において、巻きつけ片の小指側片５ｂを、 巻きつけ強度を調節しながら、親指側片５ａの表面に面ファスナ６ａ、６ｂで止 着する。本ゴルフ手袋の装着状態は、図１（ｃ）及び（ｄ）に示している。

【００２２】 このように構成されたゴルフ手袋を用いてゴルフクラブを握ると、ゴルフグリ ップと接触し、力が入る利き手の中指及び薬指の第２関節部位及び中指及び薬指 の付根領域はゴルフ手袋により被覆されているので、マメ等の損傷を防ぐことが できる。

【００２３】 また、親指、人差し指、薬指をゴルフ手袋から露出させているので、反利き手 及びグリップの掌握感を直に実感することができ、距離感や方向感等の微妙なコ ントロールを調節することができる。

【００２４】 さらにまた、巻きつけ片は、小指側片５ｂを親指側片５ａの表側に止着する形 態をとっているので、ポケットから手を出す際に、巻きつけ片が角度的にポケッ トの入口に引っ掛かりにくく、両者の止着状態が外れにくい。

【００２５】 ＜第２の実施形態＞ 図２は、第２の実施形態のゴルフ手袋を示す図である。本実施形態のゴルフ手 袋は、中指袋１及び薬指袋２と、これらの指袋１、２の付根に連結して、中指及 び薬指の手の平側の付根領域を覆う付根領域被覆部３と、連結片４を介して指袋 １、２及び付根領域被覆部３を手首側に固定するための手首部５とからなるとい う基本的構造は上記第１の実施形態と同様であるが、本実施形態では、手の甲側 連結片５ｂが上下に分離されている点で異なる。

【００２６】 手の甲側連結片５ｂは、上分離片１２と下分離片１３とに上下に分離される。 上分離片１２及び下分離片１３はその端部が重ね合わせ可能に延長され、上分離 片１２端部の裏面と下分離片１３端部の表面とに面ファスナ６が設けられ、上分 離片１２及び下分離片１３が面ファスナ６により着脱自在に連結される。両者１ ２、１３の連結位置を調節することにより、手の甲側連結片５ｂの長さを調節す ることができる。

【００２７】 本実施形態のゴルフ手袋の製造方法は、上記部材を備えると共に、人差し指開 口９が形成されるように、手の平側の生地Ａと手の甲側の生地Ｂとの周縁を縫合 するというものである。すなわち、手の平側生地Ａは、指袋１、２の腹側及び側 方側と、付根領域被覆部３と、手の平側連結片４ａと、親指側片５ａと、小指側 連結片５ｂと、下分離片１３とが連続して設けられる。手の甲側生地Ｂは、指袋 １、２の背側と、上分離片１２とが連続して設けられる。

【００２８】 上記構成のゴルフ手袋は、図２（ａ）に示すように、中指袋１及び薬指袋２に 、それぞれ中指及び薬指を挿入し、人差し指開口９から人差し指を露出させる。 図２（ｂ）に示すように、親指側片５ａを手首に巻きつけ、小指側片５ｂ及び下 分離片１３を手首及び手の甲に巻きつける。手首の巻きつけ強度を調節しながら 、小指側片５ｂを親指側片５ａの表面に面ファスナ６ａ、６ｂにより止着する。 また、上分離片１２と下分離片１３とを、手の甲側連結片５ｂが適度な長さにな るように面ファスナ６により連結する。このように、小指側片５ｂ及び親指側片 ５ａとを連結し、上分離片１２及び下分離片１３とを連結することにより、手首 部、手の平側連結片４ａ及び手の甲側連結片４ｂで囲まれた穴が親指開口８とさ れ、また、手の平側連結片４ａと手の甲側連結片４ｂとで囲まれた穴が小指開口 １０とされる。本ゴルフ手袋の装着状態は、図２（ｃ）及び（ｄ）に示している 。

【００２９】 上記構成によるゴルフ手袋を用いてゴルフクラブを握ると、ゴルフグリップと 接触し、力が入る利き手の中指及び薬指の第２関節部位及び中指及び薬指の付根 領域はゴルフ手袋により被覆されているので、マメ等の損傷を防ぐことができる 。

【００３０】 また、親指、人差し指、薬指をゴルフ手袋から露出させているので、反利き手 及びグリップの掌握感を実感で、距離感や方向感等の微妙なコントロールを調節 することができる。

【００３１】 さらにまた、巻きつけ片は、小指側片５ｂを親指側片５ａの表側に止着する形 態をとっているので、ポケットから手を出す際に、巻きつけ片が角度的にポケッ トの入口に引っ掛かりにくく、両者の止着状態が外れにくい。

【００３２】 なお、本考案は、上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の範囲内で 上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記 実施形態では、中指袋１及び薬指袋２を設けたが、図３に示すように、それに加 えて人差し指袋１４を設けると共に、付根領域被覆部３を人差し指の付根領域ま で延長させるようにしてもよい。人差し指もグリップと当接し、力が入るのでマ メができやすいが、人差し指袋１４を設けることによりそれを防止することがで きる。また、小指及び親指は露出させているので、グリップや利き手の感覚を実 感することは可能である。

【００３３】

【考案の効果】

以上の説明から明らかな通り、本考案によると、本ゴルフ手袋は、マメ等がで きやすい中指及び薬指の第２関節部位と、中指及び薬指の付根領域とを覆う構成 としたので、特に力の入る中指及び薬指の少なくとも第２関節部位と、中指及び 薬指の付根領域とが直にグリップに接触せず、マメ等の損傷を防ぐことができる 。また、親指、人差し指及び小指を露出させているので、直にグリップや反利き 手に接触してその感触を実感でき、飛距離感等の微妙なコントロールをすること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は、本考案の第１の実施形態であるゴル
フ手袋を装着する状態を示す図 （ｂ）は、同じくゴルフ手袋を装着する状態を示す図 （ｃ）は、同じくゴルフ手袋を装着した状態を手の甲側
からみた図 （ｄ）は、同じくゴルフ手袋を装着した状態を手の平側
からみた図

【図２】（ａ）は、本考案の第２の実施形態であるゴル
フ手袋を装着する状態を示す図 （ｂ）は、同じくゴルフ手袋を装着する状態を示す図 （ｃ）は、同じくゴルフ手袋を装着した状態を手の甲側
からみた図 （ｄ）は、同じくゴルフ手袋を装着した状態を手の平側
からみた図

【図３】（ａ）は、本考案の他の実施形態であるゴルフ
手袋を装着する状態を示す図 （ｂ）は、同じくゴルフ手袋を装着する状態を示す図 （ｃ）は、同じくゴルフ手袋を装着した状態を手の甲側
からみた図 （ｄ）は、同じくゴルフ手袋を装着した状態を手の平側
からみた図

【符号の説明】

１ 中指袋 ２ 薬指袋 ３ 付根領域被覆部 ４ａ 手の平側連結片 ４ｂ 手の甲側連結片 ５ａ 手首部本体 ５ｂ 親指側片 ５ｃ 小指側片 ６ 面ファスナ

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも第２関節部位を覆う袋状の中指
   袋及び薬指袋と、これらの指袋の付根に連結して、これ
   らの手の平側の付根領域を覆う付根領域被覆部と、連結
   片を介して前記指袋及び付根領域被覆部を手首側に固定
   するための手首部とが設けられたことを特徴とするゴル
   フ手袋。
2. 【請求項２】少なくとも第２関節部位を覆う袋状の人差
   し指袋、中指袋及び薬指袋と、これらの指袋の付根に連
   結して、これらの手の平側の付根領域を覆う付根領域被
   覆部と、連結片を介して前記指袋及び付根領域被覆部を
   手首側に固定するための手首部とが設けられたことを特
   徴とするゴルフ手袋。
3. 【請求項３】前記連結片が手の平側に配されたことを特
   徴とする請求項１又は２記載のゴルフ手袋。
4. 【請求項４】前記連結片が手の甲側に配され、該連結片
   はその少なくとも一部に弾性部材を備えたことを特徴と
   する請求項１〜３のいずれかに記載のゴルフ手袋。
5. 【請求項５】前記連結片が手の甲側に配され、該連結片
   は上分離片と下分離片とにより上下に分離されてなり、
   該両分離片同士が着脱自在に連結されたことを特徴とす
   る請求項１〜３のいずれかに記載のゴルフ手袋。
6. 【請求項６】前記手首部は、その両端に親指側片と小指
   側片とからなる巻きつけ片が設けられ、手の甲側におい
   て、親指側片の表面と小指側片の裏面とを着脱自在に止
   着する止着手段が設けられ、該止着手段により前記巻き
   つけ片が巻きつけ固定されたことを特徴とする請求項１
   〜５のいずれかに記載のゴルフ手袋。
7. 【請求項７】前記止着手段が、面ファスナであることを
   特徴とする請求項６記載のゴルフ手袋。