JP3094587B2 - インクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッドInfo
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
記録媒体上に画像を形成するインクジェットヘッドに関
するものである。
において、低価格化及び高印字品質、高密度化を実現す
る手段として、ヘッド基板を量産性の高い高分子樹脂に
よる射出成形で形成し、その流路構造においてオリフィ
ス位置をキャビティ、インク供給路、インク準備室等が
形成されている面と反対側の面に設けることにより、ヘ
ッド基板上の流路及びオリフィスの集積密度を高める方
策がとられている。
に、前述の成形よりなるヘッド基板に他の製造技術例え
ば電鋳、エッチング、プレス等により形成したオリフィ
スを有するオリフィスプレートを接合する方法がある。
接着剤、或は接着フィルムを介して、インク漏れを発生
することなく、しかもオリフィス部を目詰まり、及び接
着剤のはみ出しがないように接合するのは非常に難し
く、煩雑な製造工程を要する。したがって、部品点数の
増加とともにコストアップにつながる。本発明人はオリ
フィス形成部を有したヘッド基板を射出成形で形成した
後、エキシマレーザー装置の後加工でオリフィスを形成
することにより、量産に適し、低価格でしかも信頼性の
高い高密度インクジェットヘッドの実現を報告してい
る。
リフィスから吐出するインク滴を適正化することが必要
となる。すなわち、インク滴の吐出スピードアップ、液
柱及び液滴形状の最適化、吐出方向の安定化、長期にわ
たり安定した液滴形成及びインク滴吐出が、製品として
使用する温度範囲でマージンをもって実現されることが
必要となる。また、高速記録を行うために、今述べたこ
とがらに加えて、インク滴形成周波数の向上等の方策が
必要となる。
の要求を満足する上で、オリフィスの形状は非常に重要
であるが、オリフィスの各寸法及び形状とインク滴の飛
行特性の関係が不明確である。
ドを設計製造して、種々の実験評価を繰り返し行い、イ
ンク滴の形成特性及び周波数特性、液滴安定化特性とオ
リフイスの構造の関係を調査し、以降に記すオリフィス
の形状及び寸法に設計、製造することにより、適正なイ
ンク滴を形成できるインクジェットヘッドを実現し、高
印字品質、高応答性を可能とした。
ジェットヘッドにおけるヘッド基板の流路構造の断面図
を示す。ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリエー
テルサルフォン等の高分子樹脂を基材とし、その射出成
形により作られたヘッド基板1の片面1aには、キャビ
ティ2、インク供給路3、インク準備室4から成る一連
のインク流路溝が複数形成されている。そして各インク
流路溝の端部には、厚み方向に形成された孔状の連絡流
路5が接続されている。この連絡流路5は流路溝が形成
されている面1aとは反対側の面1bに0.08〜0.
10mmの肉厚を残しためくら穴構造となっている。こ
の面1bはオリフィスが形成される面(以下オリフィス
面という)であり、連絡流路の先に、後述するレーザー
加工で微細孔をあけることで、オリフィスが形成され
る。
に、オリフィスをエキシマレーザー加工で形成する方法
を示す説明図である。本実施例では、エキシマレーザー
装置6により発生したレーザービームLはステンレス製
金属マスク7に達し、開口穴8を通過することによりφ
0.35mmに絞られる。さらにレーザービームLは集
光レンズ9によって、連絡流路5の先端のオリフィス形
成部にオリフィス径とほぼ等しい大きさで結像される。
この時のエネルギー密度は6.5〜7.5J/cm2で
ある。レーザービームLは樹脂を溶融し、繰り返し周波
数10Hz、ショット数300〜500ショットで貫通
し、オリフィス10が形成される。さらにノズル数に応
じて照射位置を走査して上記サイクルを繰り返すことに
より必要なオリフィス数が得られる。
たヘッド基板1に同材質の振動板11を溶剤接着により
接合して実際の流路を形成する。さらに、図示しない共
通電極を得るための金属板または金属膜からなる電極を
配し、圧電素子、信号線、インク供給管、ヘッドケース
を組み込むことにより、ヘッドが構成される。
得るのに必要なインク滴重量0.10〜0.15μgを
前提として、オリフィスの構造を種々変えて、インク滴
の形成特性及び周波数特性、液滴安定化特性を調査し、
適正オリフィス構造について検討した。図4は、同実施
例におけるインクジェットヘッドのオリフィス部の構造
を示す断面図である。高分子樹脂のエキシマレーザーに
よる穴加工では、樹脂の種類によるアブレーションの差
で多少の違いはあるが、形成されたオリフィス側端部は
テーパ角2〜5°がつく。オリフィスの吐出部径(以下
オリフィス径という)及びオリフィス側端部長さを変え
たヘッドを多数試作し、10℃及び40℃で、本発明人
が特開昭57-59774号で報告している駆動方式に
より、粘度2.0mPa・s、表面張力60dyn/c
m(20℃)の水溶製インクを用いて試験評価した。上
記駆動方式とは、待機時には圧電素子に充電して振動板
をキャビティ側にたわませた状態とし、入力信号の立ち
上がりで、圧電素子に貯えた電荷をゆっくりと放電して
振動板を復帰させた後、再び電圧を印加して振動板を急
速にたわませてインクを吐出させる駆動方法である。
形成するには、以下に述べる特性が必要である。先ず第
一に、吐出インク滴の先端部で、印字上主たるドットと
なるメイン粒部分のインクスピード(以下メインスピー
ドという)が、7〜12m/sの範囲にあることであ
る。メインスピードが6m/s未満ではインク滴のエネ
ルギーが小さいため、外乱を受けやすく、例えばオリフ
ィス周縁のインクの不規則な溜りにより飛行曲がり発生
したり、またメインスピードのばらつきの影響も受けや
すい。したがって、紙面に到達したドットの形状は不規
則となり、高品質の印字ドットを形成するには適正では
ない。
になると、インク滴に分離する前のインク柱が長くな
り、言い替えればインク滴の先端部と後尾部との距離が
長くなり、これにより紙面に到達したドットはキャリッ
ジが移動する方向の速度成分の影響を受け、横長の真円
度の悪い形状となり、ひいては印字品質の低下を招く。
正なメインスピードを得るためには、オリフィス径をφ
38〜42μmの範囲にする必要がある。メインスピー
ドはオリフィス径と反比例の関係にあり、φ36μm以
下ではメインスピードは12m/sを超え出過ぎとな
り、またオリフィス径をφ44μm以上にした場合は、
高温(40℃)でメインスピードが十分得られない。従
って、オリフィス径はφ38〜42μmが適正である。
適正であることが重要である。すなわち、形状が吐出方
向を軸として一様であり、インク滴の先端部のインク粒
(メイン粒)が大きく、それに連なる他のインク粒(以
下サテライト粒という)は小さく4〜5m/s以上のス
ピードを有していること、インク滴の各インク粒が吐出
方向から離脱して飛行曲がりを生じてないこと等が要求
される。メイン粒の大きさはオリフィス径によりほとん
ど決まり、当然のごとくオリフィス径に比例して大きく
なるが、メインスピードとの兼ね合いから前記のオリフ
ィス寸法に規定することにより適正なメイン粒を形成で
きる。
端部長さを0.12mm以上にした場合、低温(10
℃)でインク滴のメイン部分のさらに先端に微小インク
粒(以下プレサテライトという)が現れた。このプレサ
テライト粒は不安定で、15m/s以上のスピードを有
しているため、印字ドット形状及び吐出安定性を損なう
結果となった。また、オリフィス径がφ36μmではオ
リフィス側端部長さを0.08mmでも同様な問題が発
生した。オリフィス側端部長さを0.07mm未満にし
た場合、射出成形において樹脂の充填が十分成されず、
適正なオリフィス形状が得られなかった。したがって、
オリフィス側端部長さは0.08〜0.10mmが適正
である。
字品質を得る上で、インク滴の吐出安定性が重要とな
る。これはオリフィス径に左右されるところが大きく、
オリフィス径φ36μm以下では低温(10℃)で吐出
不能な状態にしばしばなり不安定であった。吐出時に形
成されるインクメニスカスがオリフィス径が小さいため
に不安定で、時としてオリフィス先端でインクにより閉
じられ、気泡としてキャビティ方向に取り込まれるため
である。前述のプレサテライトが発生している状態で安
定性が低いのも同様の理由である。
周波数を高くしなければならないが、オリフィス径をφ
44μm以上にした場合は、高温(40℃)で音響回路
で表すオリフィス部の流路抵抗が小さく、インク滴吐出
のためのキャビティ内圧力の減衰が悪い。そのためイン
ク滴特性の周波数を変えた時の変動が大きく、応答性は
低い。オリフィス径が小さいほど減衰は良い方向である
が、φ36μm以下ではインク吐出安定性が悪く、高周
波数域ではさらにその課題が顕在化してくる。以上述べ
てきたとおり、オリフィス径φ38〜42μm、オリフ
ィス側端部長さは0.08〜0.10mmにおいて最も
優れた特性を得ることができた。すなわち、温度範囲1
0〜40℃において良好な印字ドットを安定して形成す
るのに必要な、6〜10m/sメインスピードが、そし
て4〜6m/sのサテライトスピードが得られた。ま
た、この特性はインク滴形成周波数6.0kHzまで安
定しており、高速印字を実現する上で必要な高応答性も
備えている。
び周波数特性、液滴安定性に優れたヘッド性能が得られ
た。さらにこれにより、高印字品質、高応答性を備え
た、信頼性の高いインクジェット記録装置を実現するこ
とが可能となる。
ドにおけるヘッド基板の流路構成図である。
を形成する方法を示す機械説明図と部分拡大図である。
構成図である。
フィス部の構造を示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 高分子樹脂を基材とし、同一面上に複数
の流路が列状に配置され、さらに各該流路の端部から厚
み方向に連通した連絡流路が接続し、前記流路と反対側
面に該連絡流路を通ってインク滴を吐出する、エキシマ
レーザー加工により孔形状に形成されたオリフィスを列
状に配する構造のオンディマンド型インクジェットヘッ
ドにおいて、 1パルス分のインク滴重量が0.10〜0.15μgの
範囲で、前記オリフィのス構造がオリフィスの吐出部径
φ38〜42μm、オリフィス側端部長さ0.08〜
0.10mm、テーパ角が2〜4°であることを特徴と
するインクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31274991A JP3094587B2 (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31274991A JP3094587B2 (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | インクジェットヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05147213A JPH05147213A (ja) | 1993-06-15 |
JP3094587B2 true JP3094587B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=18032962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31274991A Expired - Fee Related JP3094587B2 (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3094587B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3292058B2 (ja) * | 1996-10-01 | 2002-06-17 | 三菱電機株式会社 | レーザ光による配線基板の加工方法及びその装置 |
JP2000334955A (ja) * | 1999-05-27 | 2000-12-05 | Canon Inc | 液体吐出ヘッド、該液体吐出ヘッドの製造方法及び前記液体吐出ヘッドを用いた液体吐出記録装置 |
-
1991
- 1991-11-27 JP JP31274991A patent/JP3094587B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05147213A (ja) | 1993-06-15 |
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