JP3094446B2 - 集積板群分離装置および分離方法 - Google Patents

集積板群分離装置および分離方法

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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は鉛蓄電池、アルカリ蓄電池などの電池用の化
成板や未化成板などの集積体は勿論のこと、その他の仮
着状態にある任意の集積板群の分離装置および分離方法
の改善に関するものである。
従来の技術 電池用電極は、鉛蓄電池に見られるように活動質の素
になる化合物ペーストを格子やラス板等に充填し実質的
に極板の形にし、これを熟成乾燥して未化成板とした
り、更にはこれを化成および水洗し乾燥して用いる場合
が多い。その他アルカリ電池でも又一次電池でも更には
燃料電池の電極でもこのように製造過程において湿式あ
るいは乾式の板状体の形で乾燥や熟成,化学反応,焼結
等が加えられるのが普通である。このとき板状体は反応
条件の制御やスペース、その前の取扱いの便利さの理由
等によって複数枚積層され集積されて処理されることが
多い。そのときこれらの熱処理過程において集積された
互いに隣りの板との間で物理的にあるいは化学的に軽い
結合(仮着)を起こすことがしばしばである。これらは
本来別々の板状体であるべきものであり、このような仮
着は本来好ましくない結合である。そこでこれらを分離
しないと次の工程で取扱いに困るのである。
発明が解決しようとする課題 そこで一般にはこれを分離する作業を行うのである
が、無理に剥がそうとすると隣りの極板の活物質層をだ
めにしたり、甚だしいときには工程での搬送や性能に不
都合な孔を板に開けてしまったり、極板の端を変形した
りする。そこで一般に行われる改良方法としては振動を
与えたり、容器の中でゆすったりすることが試みられ
る。ここでも振動によって板面の至る所の亀裂が発生し
たり、激しい埃が舞い上がり工程の安定や物によっては
安全迄脅かされる。即ちこのような好ましくない仮着状
態にある板状体の集積集合体を極板を痛めずに、又周囲
の環境への汚染を最小限に抑制できる効果的な分離方法
及び分離装置を開発することが重要な課題となってきて
いる。
課題を解決するための手段 本発明はこの効果的分離手段を与えるものであって、
その基本的要件はまず集積板群を並立する板の集合体と
したとき板の並ぶ方向に対し集合体の板の端が形成する
面とその面に対して傾斜を有する面とを衝突させる機構
を備えることを特徴とする集積板群分離装置であり、互
いに隣りあう板同志は衝突時間に関して時差を生じるよ
うにするものである。
作用 本発明はこのような構成であるから、大きく振動をか
ける必要も無く互いに隣りの板状体に対してずらす方向
に力がもっとも大きくかかるので、表面を剥離する方向
のストレスはなく、又互いの板面はほとんど接したまま
であるので埃の舞い上がりも最小限に押さえられる。
実施例 以下、実施例によって本発明の特徴と効果を述べる。
第1図及び第2図は本発明の実施例を示す図である。
ここで1は分離作業を行う分離容器であって、キャリア
ー2によって送られてくる集積板群3をまず容器の中に
受け入れる。この搬入操作はフォーク状の壁面4のスリ
ットを利用して行われているが、このほかキャリアー2
を容器1の近傍まで運び、突き出しアームで容器に押し
込まれても良い。なおこの逆の操作で搬出ができる。こ
の後容器1は回転軸5を中心に第一図の矢印の方向にほ
ぼ90度回転させ、容器の中で板が並立する方向に起こ
す。次いで上記により形成される集積板群の底面すなわ
ち、板の並ぶ方向に対し板の端が形成する面6に対して
傾斜を持つ面7を備える衝突分離体を上下方向に移動さ
せ、衝突させる。その衝突は一回以上必要に応じて複数
回繰り返して良い。又衝突スピードは任意に調節する。
この下からの突き上げによって時差衝突が起こり集積板
群は破線のようにずれを生じる。更にこの状態から衝突
体を下方に引き抜くと今度は平坦なフォーク状底面に傾
斜を保ったまま集積板群は激突する。即ちここでも相隣
る板の間には時差衝突がおこる。このような繰り返しに
よって集積板群は上下のずれの力だけでほぐれ遂には完
全に分離される。
当然山型や斜面型の物体にフラットな集積面6を上か
ら高速で落とす方法をとっても本発明の基本的な効果は
得られる。又平面6と衝突体の平面がほぼ並行であって
も力のかかる方向即ち衝突の方向をずらすことによって
時差衝突の効果を得ることができる。又衝突スピードが
極端に遅い押す程度のスピードでも、反対側からクッシ
ョン材などをあてがうなどして実現出来るが処理能力を
別にすれば、基本的に本発明によるものとして活用でき
る。
又本実施例の如き構成で衝突体の斜面は必ずしも大き
な幅を持たなくても良いが、板状体の端部を痛めないた
めには幅の狭い物を使う時には並行して複数列を適用
し、衝突面のショックを緩和すると良い。
発明の効果 上記の如く本発明は仮着する任意の板状体の集積板群
を、極度の振動や剥離力によって亀裂や充填物の脱落な
どの損傷を与えることなく、又環境に有害な化合物の粉
塵を巻き散らすこともなく、効率的に分離させることが
できるものであって、極板の積層状態での取扱いの多い
電池産業のみならず、同種の集積体分離に悩む産業界全
体にその応用効果は極めて広くその工業的価値は極めて
大である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明を用いた集積板群の分離装
置の実施例を示す図である。 1……分離容器、2……キャリアー、3……集積板群、
4……フォーク状壁面、5……回転軸、6……集積板群
の端面、7……衝突傾斜面、8……衝突体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 勝弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−227965(JP,A) 特開 昭54−3233(JP,A) 特開 昭59−22824(JP,A) 実開 昭60−180241(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/04,4/08 H01M 4/16,4/26 H01M 10/04 H01M 10/12 - 10/14 H01M 10/28 B65G 59/00,59/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単板が並立してなる集積板群における前記
    単板の垂直方向の端面が形成する面と、この面に対して
    傾斜角を形成する面とを衝突させる機構を備えることを
    特徴とする集積板群分離装置。
  2. 【請求項2】上面に傾斜角を形成する面を有し、前記集
    積板群に下方からくり返し衝突しつつ集積板群をもちあ
    げる衝突分離体を備える請求項1に記載の集積板群分離
    装置。
  3. 【請求項3】前記集積板群を持ち上げた後、平坦面上に
    落下させる機構を有する請求項2に記載の集積板群分離
    装置。
  4. 【請求項4】前記単板を上下方向に集積した集積板群を
    乗せ、水平方向に分離容器内に挿入し、および分離容器
    から搬出する機構と集積板群を単板が垂直方向に並立さ
    せるよう回転させる分離容器と、前記単板が垂直状態に
    並立した前記集積板群の下で上下方向に少なくとも一回
    以上運動する衝突分離体を備える請求項1から3のいず
    れかに記載の集積板群分離装置。
  5. 【請求項5】単板が並立してなる集積板群における前記
    単板の単面が形成する面と、この面に対して傾斜角を形
    成する面とを衝突させ、隣接しあう前記単板で時差を有
    して前記単板と前記傾斜角を形成する面とが衝突するこ
    とを特徴とする集積板群の分離方法。
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