JP3093504U - 傘 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 傘をさした際、傘布の一方側をより広く形成
することにより、雨傘にあっては濡れ難く、日傘にあっ
ては日陰部をより広く作り出すことができるようにした
傘を提供する。 【解決手段】 一端側に把手２を有する傘軸３を設け、
該傘軸３の他端側に多数本の傘骨４を放射状に開閉自在
に連結し、傘骨４を開閉する開閉機構５を設け、傘骨４
の上面に傘布６を張設してなる傘において、多数本の傘
骨４の内の一部４ａを他より長尺に形成するとともに、
該長尺の傘骨４ａ部において傘布６を広い面積とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は雨傘、日傘等の傘に関し、特に、傘布の一方側をより広く形成すること により、雨傘にあっては濡れ難く、日傘にあっては日陰部をより広く作り出すこ とができるようにした傘に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、傘を構成する多数本（通常８本又は６本）の傘骨は同じ長さで形成され ており、傘をさした使用状態で、傘布は前後左右が均等になるように形成されて いる。激しい雨の時、前かがみの状態で傘をさすと、特に背中側が濡れ易い。ま た、相傘として使用した場合、傘を持たない相手の外側の肩が濡れ易い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、傘をさした際、傘布の一方側をより広く形成することにより、 雨傘にあっては濡れ難く、日傘にあっては日陰部をより広く作り出すことができ るようにした傘を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案による傘は、一端側に把手を有する傘軸を設 け、該傘軸の他端側に多数本の傘骨を放射状に開閉自在に連結し、前記傘骨を開 閉する開閉機構を設け、前記傘骨の上面に傘布を張設してなる傘において、前記 多数本の傘骨の内の一部を他より長尺に形成するとともに、該長尺の傘骨部にお いて前記傘布を広い面積としたこと、を特徴としている。 ここで、長尺の傘骨部は複数本とし、これらを互いに隣接させて設けてもよい。 また、長尺の傘骨は、傘を閉じた際に把手の上端部と同等又は若干短く形成する とよい。 また、把手は湾曲したものとし、長尺の傘骨を前記把手の湾曲部の背面側に配置 して傘軸に連結するとよい。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図１は本考案の 第１実施例による傘を開いた状態の平面図、図２は第１実施例による傘を閉じた 状態の側面図、図３は第１実施例による傘を開いた状態の斜視図、図４は第２実 施例による図１相当の平面図、図５は第２実施例による図２相当の側面図である 。

【０００６】 第１実施例による傘１は、一端側に把手２を有する傘軸３を設け、該傘軸３の他 端側に多数本（８本）の傘骨４を放射状に配置して開閉自在に連結し、傘骨４を 開閉する開閉機構５を設け、傘骨４の上面に傘布６を張設してなる傘において、 ８本の傘骨４の内の１本（４ａ）を他より長尺に形成するとともに、その長尺の 傘骨４ａ部において傘布６を広い面積としてある（図１，図３の斜線部）。全て の傘骨が同じ寸法の従来の傘に比べて、斜線で示した分だけ広い面積となる。

【０００７】 図において、把手２は湾曲したものを示したが、Ｌ字状でも棒状でもよい。傘軸 ３の他端には石突き７を設けてある。各傘骨４は一端が傘軸３の他端側に軸支さ れ、開閉自在に傘軸３に連結されている。開閉機構５は、傘軸３に沿って摺動可 能に設けたスライド部材８と、一端が各傘骨４の途中に軸支され他端がスライド 部材８に軸支される受骨９からなる。そして、スライド部材８を傘軸３の他端側 に摺動させることにより受骨９を介して傘骨４と傘布６が開き、スライド部材８ を把手２側に摺動させることにより受骨９を介して傘骨４と傘布６が閉じる。ス ライド部材８を傘軸３の他端側と把手２側とに保持する係止具（図示せず）を設 けてある。なお、傘布６は、雨傘にあっては防水性の資材、日傘にあっては遮光 性の資材を用いる。

【０００８】 長尺の傘骨４ａは、閉じた際に、傘１の把手２の上端部より飛び出さない程度の 長さ（他の傘骨４より１０〜２０ｃｍ程度長尺）に形成し、閉じた際に長尺の傘 骨４ａの先端部が邪魔にならないようにしてある。また、長尺の傘骨４ａは、湾 曲した把手２の湾曲部の背面側に配置して傘軸３に連結するようにして（図２、 図５）、携行時や保管の際の邪魔になり難いようにしてある。

【０００９】 図４及び図５に示した第２実施例では、長尺の傘骨４ａ部を２本とし、これら２ 本の傘骨４ａを互いに隣接させて設けてある。このように長尺の２本（複数本） の傘骨４ａを隣接させて設ければ、１本の場合（図１）に比べて、長尺の傘骨部 ４ａにおける傘布６をより広い領域に亘って広い面積（図４の斜線部）を確保す ることができる。

【００１０】 次に、本考案による傘１の使用方法を説明する。使用の際、開いた状態で、長尺 の傘骨４ａ部（広い面積部分）が背中側にくるようにして傘１をさす。このよう にすれば、背中側が傘布６によってより広く覆われるので、背中側が濡れ難くな る。また、一本の傘１に二人一緒に入る相傘として使用する際には、長尺の傘骨 ４ａ部（広い面積部分）が傘１を持たない相手の外側の肩部にくるようにして傘 １をさす。これにより、傘１を持たない相手の外側の肩も濡れ難くなる。上記は 雨傘の場合を説明したが、日傘にあっても同様に日の光をより広く遮ることがで きる。 長尺の傘骨４ａが湾曲した把手２の背面側に位置するように長尺の傘骨４ａを設 けておけば、不使用時閉じた際でも長尺の傘骨４ａ部が把手２の湾曲部側にこな いので、把手２を持って携行する際に長尺の傘骨４ａ部が邪魔になり難い。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の傘によれば、多数本の傘骨の内の一部を他より長尺 に形成するとともに、該長尺の傘骨部において傘布を広い面積としたので、該広 い面積部側を背中側にして使用すれば背中側が濡れ難くなり、また相傘として使 用する場合には外側の肩が濡れ難くなる。日傘にあってはより広く日の光を遮る ことができる。 また、長尺の傘骨部は複数本とし、これらを互いに隣接させて設ければ、１本の 場合に比べ、傘布をより広い領域に亘って広い面積とすることができる。 また、長尺の傘骨を、傘を閉じた際に把手の上端部と同等又は若干短く形成すれ ば、閉じた際に長尺の傘骨の先端部が邪魔になり難い。 また、把手は湾曲したものとし、長尺の傘骨を把手の湾曲部の背面側に配置して 傘軸に連結すれば、把手を持って携行する際に長尺の傘骨部が邪魔になり難い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例（傘骨１本が長尺の場合）
による傘を開いた状態の平面図。

【図２】第１実施例による傘を閉じた状態の側面図。

【図３】第１実施例による傘を開いた状態の斜視図。

【図４】第２実施例（隣接する傘骨２本が長尺の場合）
による図１相当の平面図。

【図５】第２実施例による図２相当の側面図。

【符号の説明】

１ 傘 ２ 把手 ３ 傘軸 ４ 傘骨 ４ａ 長尺の傘骨 ５ 開閉機構 ６ 傘布 ７ 石突き ８ スライド部材 ９ 受骨

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一端側に把手を有する傘軸を設け、該傘軸
   の他端側に多数本の傘骨を放射状に開閉自在に連結し、
   前記傘骨を開閉する開閉機構を設け、前記傘骨の上面に
   傘布を張設してなる傘において、前記多数本の傘骨の内
   の一部を他より長尺に形成するとともに、該長尺の傘骨
   部において前記傘布を広い面積としたことを特徴とする
   傘。
2. 【請求項２】長尺の傘骨部は複数本とし、これらを互い
   に隣接させて設けた請求項１に記載の傘。
3. 【請求項３】長尺の傘骨は、傘を閉じた際に把手の上端
   部と同等又は若干短く形成した請求項１又は２に記載の
   傘。
4. 【請求項４】把手は湾曲したものとし、長尺の傘骨を前
   記把手の湾曲部の背面側に配置して傘軸に連結した請求
   項１〜３のいずれか１項に記載の傘。