JP3093352U - クラスターミル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール材をいたわり、かつ支持ロール用ベア
リングの寿命を等しくすることを可能とするクラスター
ミルを提供する。 【解決手段】 この考案はクラスターミルを開示する。
クラスターは、ミルフレームと；それぞれが加工ロール
を備えた上部圧延装置及び下部圧延装置と；２つの前記
加工ロール間の隙間を調整する隙間調整手段と；を備え
ている。前記圧延装置は、各前記加工ロールの外側に列
状に配置された段外部支持ロールをさらに備え、前記加
工ロール及び前記外部支持ロールは、タワー状配置を形
成するよう配置され、２つ以上の支持ロールを備えた支
持ロール列において、外部支持ロールは内部支持ロール
よりも大きな半径を有する。本考案のクラスターミルを
用いると、ロール材が節約されるだけでなく支持ロール
用ベアリングの寿命も等しくなると共に、休止時間が減
少し、かつ生産効率が上昇する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一般に圧延機（rolling mill）に関し、特にクラスターミルに関する 。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

よく知られているように、クラスターミルは上部圧延装置及び下部圧延装置を 備えており、上部及び下部圧延装置のそれぞれは、加工ロール及び一つ又は複数 の外部支持ロール列を備えている。作動中、外部支持ロールは加工ロールに発揮 される回転力を支持し、かつ被ロール部材の処理精度を改善するために加工ロー ルの変形を抑えるよう加工ロールを支持する。

【０００３】 一般的なクラスターミルでは、２つ以上の支持ロールを備えた外部支持ロール 列において、内部支持ロール及び外部支持ロールは同一の半径を有しており、か つ同じサイズのベアリングによって支持されている。

【０００４】 しかしながら実際のところは、２つ以上の支持ロールを備えた支持ロール列に おいて、内部支持ロールによる支持力は外部支持ロールによる支持力よりもずっ と小さいということがわかっている。したがって、外部支持ロールを支持するベ アリングは、比較的大きな荷重を支えることとなり、かつそれゆえに壊れやすく なっている。そんな問題を解決するため一般には、ベアリングの寿命を等しくす るように、所定期間ミルを稼動した後、内部支持ロールを支持するベアリング及 び外部支持ロールを支持するベアリングを交換することが行われている。

【０００５】 しかしながら、そのような方法は多くの欠点を有している。まず第一に、ベア リングを交換するためにミルの作動を停止しなければならず、その結果、製造が 中断し、かつそれゆえに効率に影響が及んでしまい；第二に、内部及び外部支持 ロールは同一の半径を有するので、ロール材が消耗してしまう。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の目的は、ロール材をいたわり、かつ支持ロール用ベアリングの寿命を 等しくすることを可能とするクラスターミルを提供することにある。

【０００７】 上記の目的を達成するために、 ミルフレームと；それぞれが加工ロールを備えた上部圧延装置及び下部圧延装置 と；２つの前記加工ロール間の隙間を調整する隙間調整手段と；を備え、前記圧 延装置は、各前記加工ロールの外側に列状に配置された段外部支持ロールをさら に備え、前記加工ロール及び前記外部支持ロールは、タワー状配置を形成するよ う配置され；かつ２つ以上の支持ロールを備えた支持ロール列において、外部支 持ロールは内部支持ロールよりも大きな半径を有する；クラスターミルが提供さ れている。

【０００８】 本考案のクラスターミルを用いると、ロール材が節約されるだけでなく各支持 ロール用ベアリングの寿命も等しくなると共に、休止時間が減少し、かつ生産効 率が上昇する。２つ以上の支持ロールを備えた支持ロール列においては、内部支 持ロールの半径が外部支持ロールの半径より小さいので、比較的小さいサイズの ベアリングを内部支持ロールに対して用いることができ、それゆえに圧延装置の 配置が容易となる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の実施形態は、添付の図面を参照して詳細に説明される。

【００１０】 以下、本考案に係るクラスターミルの一実施形態を示す図１を参照して説明す る。 図１に示すように、本考案のクラスターミルは、ミルフレーム１０と、上部ロ ール支持体４と、下部支持体５と、フレーム内に配置された上部圧延装置及び下 部圧延装置とを備えている。上部及び下部圧延装置は、中間に配置されており、 かつ上部及び下部ロール支持体によって支持されている。上部及び下部圧延装置 はそれぞれ、加工ロール１と、対応する加工ロールの外側に配置された第１の支 持ロール列２と、第２の支持ロール列３とを備えている。第１の支持ロール列は 、２つの支持ロールを備えており、第２の支持ロール列は、３つの支持ロールを 備えている。加工ロール及び支持ロールは、タワー状の圧延装置を形成するよう に配置されている。被ロール部材は参照番号１２で示されている。駆動装置６は 上部ロール支持体とフレーム１０の上部内壁との間に備えられている。駆動装置 ６は、上下に移動することができ、２つの加工ロール間の隙間を調整するために フレーム１０内で上部ロール支持体４を上下に移動させる。

【００１１】 この考案では、図１に示すように、３つの支持ロールを備えた第２の支持ロー ル列において、内部支持ロール７は層内の外部支持ロールよりも小さな半径を有 する。これは、内部支持ロールによって支えられている荷重は明らかに外部支持 ロールによる支持力よりも小さいということが、力の分析からわかるからである 。したがって、小さいサイズのベアリングを内部支持ロールを支持するために用 いることができる。

【００１２】 本考案によれば、２つ以上の支持ロールを備えた支持ロール列において、内部 支持ロールは外部支持ロールより小さな半径を有するので、内部支持ロールの半 径を小さくすることによって材料を節約することができる。その上、内部及び外 部支持ロールから加わる実際の荷重に応じてベアリングを選択しかつ用いること ができるので、確実に、内部及び外部支持ロールを支持しているベアリングを実 質的に同一の寿命とすることができる。

【００１３】 本考案のクラスターミルは、図及び実施形態を参照して上述された。本技術に 熟達したものであれば、上記の実施形態は単なる実例であって制限されるもので はなく、本考案の範囲及び精神を逸脱しない範囲で本考案に対して様々な変形が 行われ得るということは十分に理解されよう。

【００１４】 例えば、上記の実施形態では、圧延装置のそれぞれは２つの支持ロール列を備 えている。しかしながら、本考案の適用は２つの支持ロール列を備えたクラスタ ーミルに限定されず、本考案は３つ以上の支持ロールを備えたクラスターミルに 適用することもできる。そしてこの場合、３つ以上の支持ロールを備えた支持ロ ール列において、内部支持ロールは、同一層の外部支持ロールよりも小さな半径 を有する。

【００１５】 上記の実施形態では、上部及び下部圧延装置は対応する上部及び下部ロール支 持体に支持されている。しかしながら本考案は、フレーム及び様々なタイプのク ラスターミルに直接支持される上部及び下部圧延装置を備えたクラスターミルに 適用することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るクラスターミルの構造を示す概
略図である。

【符号の説明】

１ 加工ロール ２，３ 支持ロール列（外部支持ロール列） ６ 駆動装置（隙間調整手段） ７ 内部支持ロール １０ ミルフレーム

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ミルフレームと；それぞれが加工ロール
   を備えた上部圧延装置及び下部圧延装置と；２つの前記
   加工ロール間の隙間を調整する隙間調整手段と；を備え
   たクラスターミルにおいて、 前記圧延装置は、各前記加工ロールの外側に列状に配置
   された段外部支持ロールをさらに備え、前記加工ロール
   及び前記外部支持ロールは、タワー状配置を形成するよ
   う配置され；かつ２つ以上の支持ロールを備えた支持ロ
   ール列において、外部支持ロールは内部支持ロールより
   も大きな半径を有する；ことを特徴とするクラスターミ
   ル。
2. 【請求項２】 請求項１記載のクラスターミルにおい
   て、 前記圧延装置のそれぞれは、２つの外部支持ロール列を
   備えていることを特徴とするクラスターミル。
3. 【請求項３】 請求項１記載の圧延機において、 前記圧延装置のそれぞれは、３つの外部支持ロール列を
   備えていることを特徴とする圧延機。