JP3093309B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3093309B2
JP3093309B2 JP03083472A JP8347291A JP3093309B2 JP 3093309 B2 JP3093309 B2 JP 3093309B2 JP 03083472 A JP03083472 A JP 03083472A JP 8347291 A JP8347291 A JP 8347291A JP 3093309 B2 JP3093309 B2 JP 3093309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転駆動される現像剤
担持体に、必要に応じて補助剤を外添した一成分系現像
剤を供給し、該現像剤担持体の表面に前記現像剤を担持
して搬送し、潜像担持体と前記現像剤担持体が互いに対
向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜
像を現像剤担持体に担持された前記現像剤によって可視
像化する画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体に静電潜像を形成し、これを
現像剤によって可視像化して記録画像を得る電子複写
機、プリンタ或いはファクシミリ等の画像形成装置で
は、粉体状の現像剤を用いる乾式の現像装置が広く採用
されている。
【0003】かかる粉体状の現像剤としては、トナーと
キャリアを有する二成分系現像剤と、キャリアを含まな
い一成分系現像剤とが公知であり、前者の二成分系現像
剤を用いた二成分現像方式は、比較的安定した良好な記
録画像が得られる反面、キャリアの劣化やトナーとキャ
リアの混合比の変動が発生しやすく、装置の維持管理が
煩雑で、装置全体の構造が大型化しやすくなる欠点を有
している。
【0004】このような観点から、上述の欠点を有しな
い一成分系現像剤を用いた一成分現像方式が注目されて
いる。一成分系現像剤は、トナーのみから成るものと、
これに必要に応じて補助剤を外添したものとがある。ま
たトナーとしては、その各トナー粒子自体に磁性粉を練
り込んだ磁性トナーと、磁性体を含まない非磁性トナー
とがある。ここで、磁性体は一般に不透明であるため、
フルカラーやマルチカラーを含めたカラー画像を磁性ト
ナーによって形成すると、現像された可視像が不鮮明と
なり、鮮やかなカラー画像を得ることはできない。従っ
て、特にカラー現像に対しては、非磁性トナーを用いた
一成分現像方式を採用することが望ましい。
【0005】ところで、一成分現像方式を採用した現像
装置においては、一成分系現像剤を現像剤担持体に担持
させて搬送し、この現像剤担持体と潜像担持体とが互い
に対向した現像領域において、潜像担持体に形成された
静電潜像を現像剤によって可視像化しているが、所定濃
度の高品質な可視像を形成するには、充分に帯電した多
量のトナーを現像領域に搬送し、かかるトナーによって
潜像を可視像化する必要がある。
【0006】磁性トナーを用いた場合には、現像剤担持
体に内設した磁石の磁力を利用して、該担持体にこの一
成分系現像剤を担持できるので、上述の要求を比較的容
易に満たすことが可能である。
【0007】ところが、非磁性の一成分系現像剤を用い
たときは、これを磁力によって現像剤担持体に担持させ
ることはできないため、上述の要求を満たすことは難し
い。これに対する対策も従来より各種提案されており、
例えば特開昭61-42672号公報には、現像剤担持体(現像
ローラ)の表面に誘電体(絶縁体)の層を積層形成し、こ
れに対して、例えばスポンジローラから成る現像剤供給
部材を圧接させ、両者を互いに異極性に摩擦帯電させる
と共に、この誘電体と逆極性に帯電させた非磁性トナー
を誘電体に静電的に付着させ、かかる一成分系現像剤を
現像領域に搬送する方法が提案されている。しかし、こ
の方法によっても、誘電体表面の近傍に形成される電界
の強さを充分に高めることができないため、現像ローラ
の表面に多量のトナーを担持させることは難しく、現像
領域へ搬送できる現像剤量が不足し、高濃度の可視像を
形成することは困難である。
【0008】また、現像ローラと現像剤供給部材の間
に、非磁性トナーが現像ローラ側へ静電的に移行する向
きの電界を印加する構成も公知であるが、このような構
成を付加しても、現像ローラへ充分な量のトナーを付着
させることは難しい。
【0009】なお、トナー供給部材としては、102〜106
Ω・cmの導電性発泡体(特開昭60-229057号公報)、スキン
層付弾性体(特開昭60-229060号公報)及びファーブラシ
(特開昭61-42672号公報)等を使用することが提案されて
おり、また現像ローラとしては、表面に凹凸を有する金
属体(特開昭60−53976号公報)、絶縁被覆ローラ体(特開
昭55−46768号公報)中抵抗体被覆ローラ(特開昭58−132
768号公報)及び絶縁面と導電面を持つ電極ローラ(特開
昭53-36245号公報)等が開示されている。
【0010】また、非磁性一成分現像剤を用いる現像装
置において、特開昭60-229057号公報ではスポンジロー
ラ、特開昭62-229060号公報では弾性ローラ、特開昭61-
52663号公報ではファーブラシ等を用いて、トナーと補
給部材との摩擦帯電でトナーに電荷を付与し、更に現像
ローラとの接触においての摩擦により、現像ローラへト
ナーを静電的に付着させ、更にブレード等の層厚規制部
材を用いて、トナー層を制御して感光体の潜像を現像す
る。現像ローラの材料としては、絶縁性のもの、中抵抗
のもの、積層のものなど各種のものが用いられている。
【0011】これらの引例で示されている方式による
と、現像ローラへのトナー付着は、トナー補給部材と現
像ローラとの摩擦で行なわれるが、トナーの付着した部
材で摩擦するため、充分な帯電が得にくく、結果的にト
ナー付着が不足してしまう。この付着量が多く必要なこ
ともまた、一成分現像を難しいものにしている。
【0012】更に、特開昭54-51841号公報等に示されて
いるように、現像領域を通過した後の現像ローラ上の一
成分系現像剤を掻き取ったあと、この現像ローラの表層
に対してコロナ放電を行って電荷を付与し、次いて現像
剤供給部材により非磁性トナーを現像ローラ上に静電的
に積極的に付着させるようにした技術も提案されている
が、この構成によっても現像ローラの表面の現像剤担持
量を上げることができず、現像領域へ多量の現像剤を搬
送することはできない。
【0013】これらの問題点を解消する方法として、本
発明者らは、先に「回転駆動される現像剤担持体に、必
要に応じて補助剤を外添した非磁性トナーより成る一成
分系現像剤を供給し、該担持体の表面に前記現像剤を担
持して搬送し、潜像担持体と前記現像剤担持体が互いに
対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電
潜像を現像剤担持体に担持された前記現像剤によって可
視像化する現像方法において、前記現像剤担持体の表面
に選択的に電荷を保持させることにより該担持体表面の
近傍に多数の微小閉電界を形成し、この閉電界により帯
電トナーを吸引し、現像剤を現像剤担持体表面に付着さ
せて担持し、該担持現像剤によって静電潜像を可視像化
する画像形成方法」を提案した。
【0014】かかる方法は、現像剤担持体の表面の近傍
に多数の微小閉電界(マイクロフィールド)が形成される
ので、その電界強度を従来よりも著しく増大させること
ができ、充分に帯電した多量のトナーを現像剤担持体に
担持して現像領域に搬送できるといった多くの利点を有
するものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ただ、その後の本発明
者らの研究によれば、前記のような現像剤担持体の表面
近傍に多数の微小閉電界(マイクロフィールド)を形成す
る現像方式においては、現像剤担持体上でのトナー層を
2層以上として常に安定化させることが難しく、トナー
層が薄くなって現像されるトナーの量が減少して、画像
部の濃度が低くなったり、トナー層が不均一となって現
像ムラが生じたり、あるいはカブリが発生したりするこ
とがあり、更には、往々現像剤担持体上にフィルミング
現象が発生し、マイクロフィールド効果が減少し、現像
剤担持体上のトナー保持量が減少して、潜像担持体へ充
分にトナーを現像することが困難になる等の問題点が生
じることが判明した。
【0016】従って、本発明の目的は、前記の画像形成
方法において、現像剤担持体上に2層以上、安定且つ均
一にトナーを積層することができると共に、現像剤担持
体へのトナーのフィルミングが制御され、長期にわたっ
て高濃度、高品質の画像を得ることができる画像形成方
法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、結着樹脂と着色剤を含有し、更に特定の有機
化合物からなる帯電制御剤を含有したトナーの使用が上
記目的に適合することを知見し、本発明を完成するに至
った。
【0018】即ち、本発明によれば、現像剤担持体の表
面上に、誘電体部と導電体部が微小面積で混在したもの
であって、トナー供給部材により誘電体部を摩擦帯電さ
せることにより、現像剤担持体表面近傍に多数の微小閉
電界を形成し、この現像剤担持体上に、補助剤を必要に
応じて外添したトナーよりなる一成分系現像剤を、前記
現像剤担持体に当接したトナー供給部材により供給し、
前記微小閉電界により前記現像剤を現像剤担持体表面に
担持させ、該担持現像剤によって静電潜像を可視像化す
る画像形成方法において、トナーとして、少なくとも結
着樹脂と着色剤からなり、且つニグロシン染料又はキナ
クリドン系化合物からなる帯電制御剤を含有するものを
使用することを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0019】微小閉電界(マイクロフィールド)を形成
する現像方式において、現像剤担持体上でのトナー層を
2層以上として常に安定化させ、トナー層が薄くなって
現像ムラが生じたり、カブリが発生したりすることを防
止するためには、常に安定した帯電特性を持っトナーが
必要となるが、本発明においては、ニグロシン染料又は
キナクリドン系化合物からなる帯電制御剤を含有したト
ナーを用いることによって、この点が解決される。
【0020】本発明に用いるトナーには、ニグロシン染
料又はキナクリドン系化合物が帯電制御剤として使用さ
れる。ニグロシン染料としては、CIアシッドブラック
2、CIソルベントブラック5、CIソルベントブラッ
ク7、CIアシッドブルー20、CIソルベントブルー
7で表わされるニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン
染料、カルボキシル基含有樹脂変性ニグロシン染料、ハ
ロゲン化ニグロシン染料等が挙げられる。また、市販品
としては次のようなものが挙げられる。 ニグロシン (池田化学社製) オリエントスピリットブラックAB (オリエント化学社製) オリエントスピリットブラックSB 同上 ニグロシンベースEX 同上 ニグロシンベースSO 同上 オイルブラックBW 同上 オイルブラックBS 同上 オイルブラックBY 同上 オイルブラックSO 同上 オイルブラック#5 同上 ボントロン N−01 同上 ボントロン N−02 同上 ボントロン N−03 同上 ボントロン N−04 同上 ボントロン N−05 同上 ボントロン N−07 同上 ボントロン N−09 同上 ボントロン N−10 同上 ボントロン N−11 同上 スピリットブラック No.850 (住友化学社製) スピリットブラック No.900 同上 スピリットブラック No.920 同上 スピリットブラック No.980 同上 ニグロシンベース N(ナショナル・アニリン・ダイバ
ージョン・アリー・ケミカル・アンド・ダイ・コーポレ
ーション製) ニグロシンベース NB(ウィリアム社製) ニグロシンベース GB(ファルベンファブリケン・バ
イエル・アクチェンゲゼルシャフト製) ニグロシンベース LK(BASF社製) ニグロシンベース NK(バディシェ・アニリン・ウン
ト・ソーダ社製) また、キナクリドン系化合物としては次のようなものが
挙げられる。キナクリドン(シス)、キナクリドン(ト
ランス)、3−メチルキナクリドン(トランス)、2−
クロロキナクリドン(トランス)、4−クロロキサクリ
ドン(トランス)、2,9−ジメチルキナクリドン(ト
ランス)、3,10−ジジメチルキナクリドン(トラン
ス)、4,11−ジメチルキナクリドン(トランス)、
2,9−ジメトキシキナクリドン(トランス)、3,1
0−ジメトキジキナクリドン(トランス)、4,11−
ジメトキシキナクリドン(トランス)、2,9−ジフル
オロキナクリドン(トランス)、2,3−ジクロロキナ
クリドン(トランス)、2,9−ジクロロキナクリドン
(トランス)、3,10−ジクロロキナクリドン(トラ
ンス)、4,11−ジクロロキナクリドン(トラン
ス)、1,2−ベンゾキナクリドン(トランス)、2−
クロロ−4メチルキナクリドン(トランス)、2−クロ
ロ−8,9−ベンゾキナクリドン(トランス)、2,9
−ジクロロ−4,11−ジメチルキナクリドン(トラン
ス)等。
【0021】本発明で用いるトナーにおいて使用される
結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として使
用されてきたものの全てが適用される。具体的には、ポ
リスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン
などのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/
p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共
重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン
/ビニルナフタリン共重合体、スチレン/アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、
スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、
スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α
−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルエーテ
ル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合
体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、
スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸
エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワッ
クスなどが挙げられ、これらは、単独であるいは2種以
上混合して使用される。
【0022】また、本発明で用いるトナーに使用される
着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用さ
れてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的に
は、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、
ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブル
ー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレ
ンブルークロリド、フタロシアニンブルー、フタロシア
ニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレー
キ、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレ
ート、オイルブラック、アゾオイルブラック、ローズベ
ンガル、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリス
アゾ系染顔料などが挙げられる。
【0023】更に、本発明で用いるトナーにおいては、
離型性をもたせるために、低分子量のポリエチレン、ポ
リプロピレンなどの合成ワックス類の他、キャンデリラ
ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろ
う、ホホバ油などの植物系ワックス類;みつろう、ラノ
リン、鯨ろうなどの動物系ワックス類;モンタンワック
ス、オゾケライトなどの鉱物系ワックス類; 硬化ヒマ
シ油、ヒドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、 フェ
ノール脂肪酸エステルなどの油脂系ワックス類を含有す
ることができる。
【0024】本発明で用いるトナーには、前記の結着樹
脂、着色剤等の他に、必要に応じてトナーの熱特性、電
気特性、物理特性などを調整する目的で、各種の可塑剤
(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなど)、抵抗
調整剤(酸化スズ、酸化鉛、酸化アンチモンなど)等の
助剤を添加することも可能である。更に、本発明のトナ
ーには、必要に応じて、前記の結着樹脂、着色剤、助剤
等以外の添加剤を混合することもできる。該添加剤とし
ては、例えばコロイダルシリカ、酸化チタン、酸化アル
ミニウム等の流動付与部剤がある。
【0025】本発明の画像形成方法は、前記したよう
に、現像剤担持体の表面上に、選択的に電荷を保持させ
ることにより、現像剤担持体表面近傍に多数の微小閉電
界を形成し、この現像剤担持体上に、必要に応じて補助
剤を外添したトナーよりなる一成分系現像剤を供給し、
前記微小閉電界により前記現像剤を現像剤担持体表面に
担持させ、該担持現像剤によって静電潜像を可視像化す
るものである。
【0026】以下、かかる画像形成方法について説明す
る。図1にこの画像形成方法の実施に有用な代表的な現
像装置の現像剤担持体部を中心とした概要を示す。図1
において、トナータンク70に内蔵されているトナー6
0は、撹拌羽根(トナー供給補助部材)50によりトナ
ー供給部材(スポンジローラ又はファーブラシなど)4
0に強制的に寄せられ、トナー60はトナー供給部材4
0に供給される。一方、現像を終了した現像剤担持体
(現像ローラ)20は、矢印の方向に回転(例えば40
0rpm)し、トナー供給部材40との接触部に至る。
トナー供給部材40は現像剤担持体20と逆方向に回転
し、現像剤担持体20とトナー60に帯電を与え、現像
剤担持体20上にトナー60を付着させる。更に現像剤
担持体20は回転し、現像剤担持体20上の付着トナー
は、トナー層厚規制部材(弾性ブレード)30により、
厚みを制御されながら帯電も安定化され、現像領域80
に達する。現像領域80において、接触又は非接触現像
により、潜像が現像される。ここで必要に応じて、現像
剤担持体20、トナー供給部材40に直流、交流、直流
重畳交流、パルスなどのバイアス電圧などを印加して、
最適な画像を制御することができる。
【0027】次に、このタイプ(電極タイプ)の現像剤
担持体20へのトナー付着のメカニズムについて説明す
る。現像剤担持体20の例としては、例えば図2に示さ
れるように、その表面に誘電体部と導電体部とが微小面
積で混在するように構成されている。面積の大きさは、
形状が円形であるとした場合、径が30〜2000μ
m、好ましくは100〜400μmの大きさの微小面積
がランダムに又はある規則にしたがって分散している。
面積比としては、誘電体部の面積が50〜80%の範囲
が好ましい。
【0028】トナー付着は次のようになる。まず、現像
を終了した現像剤担持体20は、矢印の方向に回転して
トナー供給部材40と接触する。ここで現像しなかった
非画像部の残トナーは、トナー供給部材40により機械
的、電気的にかきとられ、誘電体部は摩擦によって帯電
する。このとき前の現像による現像剤担持体20とトナ
ーの電荷は、摩擦により一定化され、初期化される。次
に、供給部材40によって運ばれたトナーは、摩擦によ
り帯電し、現像剤担持体20の誘電体部に静電的に付着
する。このときの極性は、感光体電荷に対してトナーは
逆極性に、また現像剤担持体20の誘電体部は同極性と
なる。このときの現像剤担持体20上の電界は、図2に
示されるようにマイクロフィールド(閉電界)となり、
電界傾度の大きい電界となって、トナーを多層に付着さ
せることが可能となる。また、付着したトナーは閉電界
となっているので、現像剤担持体20側に強く引かれ、
離れにくい状態となる。
【0029】このトナー層は、更にトナー層厚規制部材
30によりトナー層厚が制御され、現像領域80に達す
る。現像領域80での現像剤担持体20と静電潜像担持
体(感光体)10間の電界は、電極効果が大きくなり、
現像剤担持体20上のトナーは静電潜像担持体10に付
着し易い電界となり、現像が行なわれる。
【0030】現像装置の部品についても多くの種類のも
のが使用できるが、トナーとの離型性、耐久性から好ま
しい材料のみに絞ると、表2のようになる。
【0031】
【表2】
【0032】次に、本発明で使用される現像剤担持体の
作製方法について説明すると、例えば次のような方法が
採用される。 (i)まず、表面を溝加工した金属ローラを作製する。溝
加工方法としては、アヤメローレット加工などの方法で
行なう。溝は、0.1〜0.5mmピッチとし、ローラ
長手方向に対して、約45度の角度に加工する。〔参
照;図3(a)〕 (ii)次に、溝加工した金属表面に、例えばフッ素樹脂
(ルミフロンLF200;旭ガラス社製)をコーティン
グし、100℃で約30分間硬化乾燥する。塗布厚みは
溝が完全に埋まる状態にする。〔参照;図3(b)〕 (iii)続いて、ローラの表面を切削又は研磨加工により
導電面が微小面積で混在するように削り、導電面積が2
0〜50%になるように削る。〔参照;図3(c)〕
【0033】また、上記方法の他に、表面に凹部を有す
る導電性ゴム材料を成型により作成し、その凹部に絶縁
性物質を埋め研磨する等、種々の材料を用いて色々な方
法で作製することができる。
【0034】ただ、この現像剤担持体の表面近傍に多数
の微小閉電界(マイクロフィールド)を形成する現像方
式においては、現像剤担持体上でのトナー層を2層以上
として常に安定化させることが難しく、トナー層が薄く
なって現像されるトナーの量が減少し、画像部の濃度が
低くなったり、トナー層が不均一となって現像ムラが生
じ、画像部の濃度が不均一となったり、あるいはカブリ
が発生したりすることがある。また、現像剤担持体上に
フィルミング現象が発生すと、現像剤担持体上にフィル
ミングが形成され、マイクロフィールド効果が減少し、
現像剤担持体上のトナー保持量が減少して、潜像担持体
上へ充分にトナーを現像することが困難になる。
【0035】ところが、前記した含窒素異節環を有する
有機化合物からなる帯電制御剤を含有するトナーを使用
した場合には、現像剤担持体上でのトナーの微粉化が抑
制され、その結果現像剤担持体へのフィルミングが抑制
されるので、充分なマイクロフィールド効果が発揮さ
れ、本発明の方法により、長期にわたって、高濃度、高
品質の画像を得ることができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、部は重量部を表わす。
【0037】実施例1 結着樹脂 スチレン/アクリル系共重合体 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 ニグロシンベースEX(オリエント化学社製) 2部
【0039】上記組成の混合物を溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方
式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を分
級して、平均粒径を11μmとした。本粒子100部に
対して、コロイダルシリカ0.2部を添加混合して、ト
ナーを得た。
【0040】次に、図3(c)に示されるような断面を
有する現像ローラ[図3(a)](フッ素系樹脂の誘電
体部と導電体部が微小面積で混在し、これらの面積比が
50%のもの)を備付した現像装置(FT4530の改
造機、感光体;OPC)を用意し、かかる現像装置に前
記トナーを装着し、−750Vの帯電電位を与え画像出
しを行なったところ、高画像濃度で地肌汚れのない鮮明
な画像が得られた。更に、連続5000枚のランニング
後においても、現像ローラ上にトナーはフィルミングし
ておらず、鮮明な画像が維持された。
【0041】実施例2 結着樹脂 スチレン/アクリル系共重合体 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 ボントロンN−01(オリエント化学社製) 2部
【0042】上記組成の混合物を溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方
式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を分
級して、平均粒径を12μmとした。本粒子100部に
対して、酸化チタン0.3部を添加混合して、トナーを
得た。
【0043】次に、実施例で用いた現像装置に前記トナ
ーを装着し、画像出しを行なったところ、高画像濃度で
地肌汚れのない鮮明な画像が得られた。更に、連続50
00枚のランニングにおいても、現像ローラ上にトナー
はフィルミングしておらず、鮮明な画像が維持された。
【0044】実施例3 結着樹脂 スチレン/アクリル系共重合体 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 キナクリドン(シス) 3部
【0045】上記組成の混合物を溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方
式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を分
級して、平均粒径を11μmとした。本粒子100部に
対して、コロイダルシリカ0.2部を添加混合して、ト
ナーを得た。
【0046】次に、実施例1で用いた現像装置に前記ト
ナーを装着し、画像出しを行なったところ、高画像濃度
で地肌汚れのない鮮明な画像が得られた。更に、連続5
000枚のランニングにおいても、現像ローラ上にトナ
ーはフィルミングしておらず、鮮明な画像が維持され
た。
【0047】実施例4 結着樹脂 スチレン/アクリル系共重合体 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 キナクリドン(トランス) 3部
【0048】上記組成の混合物を溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方
式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を分
級して、平均粒径を12μmとした。本粒子100部に
対して、酸化チタン0.3部を添加混合して、トナーを
得た。
【0049】次に、実施例1で用いた現像装置に前記ト
ナーを装着し、画像出しを行なったところ、高画像濃度
で地肌汚れのない鮮明な画像が得られた。更に、連続5
000枚のランニングにおいても、現像ローラ上にトナ
ーはフィルミングしておらず、鮮明な画像が維持され
た。
【0050】実施例5 結着樹脂 スチレン/アクリル系共重合体 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 3−メチルキナクリドン 3部
【0051】上記組成の混合物を溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方
式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を分
級して、平均粒径を11μmとした。本粒子100部に
対して、コロイダルシリカ0.2部を添加混合して、ト
ナーを得た。
【0052】次に、実施例1で用いた現像装置に前記ト
ナーを装着し、画像出しを行なったところ、高画像濃度
で地肌汚れのない鮮明な画像が得られた。更に、連続5
000枚のランニングにおいても、現像ローラ上にトナ
ーはフィルミングしておらず、鮮明な画像が維持され
た。
【0053】実施例6 結着樹脂 スチレン/アクリル系共重合体 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 2−クロロキナクリドン 2部
【0054】上記組成の混合物を溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方
式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を分
級して、平均粒径を12μmとした。本粒子100部に
対して、酸化チタン0.3部を添加混合して、トナーを
得た。
【0055】次に、実施例1で用いた現像装置に前記ト
ナーを装着し、画像出しを行なったところ、高画像濃度
で地肌汚れのない鮮明な画像が得られた。更に、連続5
000枚のランニングにおいても、現像ローラ上にトナ
ーはフィルミングしておらず、鮮明な画像が維持され
た。
【0056】比較例 実施例1において、帯電制御剤を配合しなかった以外
は、すべて実施例1と同様にして比較用のトナーを作成
し、実施例1と同一の現像装置にトナーを装入し、同様
な条件で画像出しを行なったところ、濃度が低く、地肌
汚れの多い画像であった。
【0057】
【発明の効果】本発明の画像形成方法は、前記のニグロ
シン染料又はキナクリドン系化合物からなる帯電制御剤
を含有するトナーを使用するという構成としたことか
ら、現像剤担持体の表面近傍に多数の微小閉電界を形成
する現像方式において、現像剤担持体上にトナーを二層
以上安定且つ均一に積層することができると共に、現像
剤担持体へのトナーフィルミングが抑制され、長期にわ
たって高濃度で高品質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に有用な現像剤担持体上にマイク
ロフィールドの電界を形成させる現像装置の一例を示す
現像剤担持体部を中心とした模式断面図である。
【図2】図1で示される装置において、現像剤担持体上
にマイクロフィールドによる閉電界が生成している状態
を説明するための模式断面図である。
【図3】図3(a)〜(c)は、図1に示されるタイプの現像
装置で使用する現像剤担持体の作製過程における表面状
態を示す模式断面図である。
【符号の説明】 10 静電潜像担持体 20 トナー搬送部材 30 トナー層厚規制部材 40 トナー供給部材 50 撹拌羽根 60 トナー 70 トナータンク 80 現像領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−101557(JP,A) 特開 平2−37379(JP,A) 特開 昭62−94853(JP,A) 特開 昭61−285461(JP,A) 特開 平2−123373(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/097 G03G 15/08 501

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体の表面上に、誘電体部と導
    電体部が微小面積で混在したものであって、トナー供給
    部材により誘電体部を摩擦帯電させることにより、現像
    剤担持体表面近傍に多数の微小閉電界を形成し、この現
    像剤担持体上に、補助剤を必要に応じて外添したトナー
    よりなる一成分系現像剤を、前記現像剤担持体に当接し
    たトナー供給部材により供給し、前記微小閉電界により
    前記現像剤を現像剤担持体表面に担持させ、該担持現像
    剤によって静電潜像を可視像化する画像形成方法におい
    て、トナーとして、少なくとも結着樹脂と着色剤からな
    り、且つニグロシン染料又はキナクリドン系化合物から
    なる帯電制御剤を含有するものを使用することを特徴と
    する画像形成方法。
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