JP3092812U - ロータンク用節水浮玉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水洗便器に吐水するタンク内の貯水量を減量
可能な範囲内で自由に設定する事の出来る浮玉に関する
ものである。 【解決手段】 排水タンクの給水口の開閉をおこなうバ
ルブに連結する腕棒の先端に取り付け固定された水面に
浮く浮玉が、水位の上昇により腕棒を押し上げバルブを
閉じるときの止水水位が設定されて居る従来の浮玉を取
り外し、腕棒の中心線に対し下方に定められた範囲内で
自由に位置を下げることの出来る浮玉をとりつけ、浮玉
を下げることにより腕棒の中心線に対し浮き玉が水面に
接する面との間隔が拡大することを利用し貯水量を調整
する浮玉。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

【０００２】 本考案は水洗便器に吐水するタンク内の設定されている貯水量を、定められた 範囲内で自由に減量し調整する事の出来る浮玉に関するものである。

【０００３】

【従来の技術】

従来より使用されている水洗便器用吐水タンクは、図１に示す給水口Ｅにつな がる手洗い吐水口ｋよりタンク内に給水し、給水口の開閉バルブＤに取り付けら れた腕棒１は、腕棒の先端に取り付けられ水面に浮く浮玉３によって押し上げら れ、水位の上昇に従い腕棒が持ち上げられ浮玉が定められた水位Ｂに達するとバ ルブＤを閉じ給水を停止する。 便器に吐水する時には洗浄ハンドルＦを左右方向のどちらか一方え持ち上げ、ハ ンドルに連動している鎖Ｎを引き上げその先端に取り付けられているフロート弁 Ｇを上にひきあげ吐水口Ｍを開き便器に吐水する。使用後はタンク内の水が減り 水位が下がると水に浮く浮玉が下がりそれに連動する腕棒によって給水バルブを 開き定められた水位までタンク内に給水がおこなはれる。 タンク内の水位が定められた水位以上に上がり余剰の水が給水されるとバルブが 閉じる止水水位Ｂより多少高い位置に設定されたオーバーフロー管Ｌの吐水口Ｍ よりタンク外に排出され常に設定された水量をタンク内に貯水する構造となって おり、その水位迄給水される水量が設定された貯水量でありそれを変えることは できない。

【０００４】 使用者が使用後、貯水された水を吐水させるときには、水量を加減し流す方法 と、貯水されている水を総て吐水させる方法との二通りがあり、その選択は図２ に示すタンクに取り付けられている洗浄ハンドルＦの操作によって行はれ、その 選択はあくまでも使用者の意志に委ねられている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

一般家庭及び不特定多数が使用する公衆トイレ、店舗、事務所、公共施設等に おいて、使用後少量の水を流すだけで充分使用目的を達することが出来る小便の 場合においても、安易にタンク内の水を総て流してしまい無駄な水を消費してい る場合が多い。

【０００６】 その対策としてタンク内の水を総て吐水する場合に限って考慮するならば、タ ンクに溜まる貯水量を減量することにより水の吐水量を減らし節水を図ることが 出来る。

【０００７】 貯水量を減じるためには既存のタンクが設定している水位より低い水位で給水 バルブを閉ざし貯水量を減じれば良いのであるが、腕棒が浮玉によって押し上げ られバルブを閉じる位置は設定され不変であるので、腕棒の位置を変えることな く水位をさげる方法を講じなければならない。

【０００８】 本考案は従来の技術に有するこのような問題点に対してなされたものであり、 その目的とするところは、タンク内に設定されている貯水量を減量可能な範囲内 で自由に設定し節水を図ることにある。

【０００９】 以上を鑑み考案されたものであり、給水バルブに接続された腕棒がバルブを閉 じる止水位置を変えることなく浮玉が水に接する水位を下げるためには、腕棒の 中心線を基準として腕棒に取り付けられた浮玉の水面に接する位置を離すことに より水位を下げることが出来る。 従来の浮玉のように腕棒に固定せず、本案請求項１及び請求項２による下方向に 可動可能な浮玉を取り付け、腕棒の中心線より浮き玉を下方に下げ、浮玉が水面 に接する面との間隔を拡大させることにより、それに応じて水位を下げることが 可能であり、腕棒の中心線と浮玉の水面に接する間隔が従来の設定された水位よ り下方向に減じることの出来る最大隔離間隔までの範囲内で、水位を自由に設定 し貯水量を調整し減量する事の出来る浮玉を提供するものである。

【実施例】

【００１０】 本考案を図面に示された実施例により説明する。 図１は従来の吐水タンクにおいて給水口の開閉バルブＤに連結する腕棒１の先 端に取り付けられた浮玉３が腕棒を押し上げ、定められた水位Ｂに達して腕棒が 給水口Ｅのバルブを閉ざした状態を示すものである。

【００１１】 図３は請求項１に求める本案を従来の腕棒にねじ込まれ固定された浮玉を取り 外し請求項１に求める本案による浮玉３ａを接続肢２ａによって取り付けたもの であり図上に示すＡは腕棒の中心線を表し、Ｂは従来の固定浮玉がバルブを閉ざ す設定された水位を表すものであり、Ｈは腕棒の中心線Ａと従来の止水水位Ｂと の間隔を示すものでり、図上の８ａは腕棒にねじ込み取り付けられた接続肢を締 め付け固定すナットであり、９は接続肢と浮玉の首を支点５で継ぎ求める位置で 固定するボルト及びナットである。

【００１２】 図６は従来の浮玉を取り外し、請求項２に求める本案の接続肢２ｂを腕棒に取 り付け、接続肢にあけられた差し込み穴７に浮玉と一体となっている水位調整棒 を差し込み、浮玉３ｂを取り付けたものであり、図上の８ｂは腕棒にねじ込み取 り付けられた接続肢２ｂを締め付け固定すナットであり、１０は差し込まれた水 位調整棒を求める位置に固定するボルトである。

【００１３】 図１５は請求項１に求める本案による浮き玉３ａを腕棒１に取り付け浮玉の首 ４を接続支点５を中心に下方に振り下げ、腕棒の中心線Ａに対し浮玉の取り付け 角度を変化させた状態を示すものであり、浮玉３ａの首振り角度の拡大に従いそ れに応じて従来の定められた水位Ｂより本案の浮玉が浮く水位Ｃ１が下がること を応用し、タンク内の貯水量を減量可能な範囲内で自由に設定し減量するこが出 来る。 Ｙ１は設定された水位Ｂより減じられた水位を示し、その水位の差がタンク内の 貯水の減量となる。

【００１４】 図１６に示す請求項２に求める本考案は、腕棒１の先端に本案による浮き玉３ ｂを取り付ける接続肢２ｂを装着し、接続肢に空けられた水位調整棒を差し込む 差し込み穴７に浮玉３ｂと一体となった水位調整棒をさし込み、腕棒の中心線に 対し、浮玉を下方に下げた状態を示したものであり、浮玉が下方に下がるに従い 従来の定められた水位Ｂより本案の浮玉が浮く水位Ｃ２との間隔Ｙ２が広がり、 それに応じて水位が下がりタンク内の貯水量を減量可能な範囲内で自由に設定し 減量することが出来る。 尚接続肢にあけられた水位調整棒が差し込まれる穴は、水位調整棒の断面と同じ 形態が好ましく尚その形態は円形よりも楕円又は長方形及び多角形の方が浮玉が 横ぶれしずらい。

【００１５】

【考案の効果】

従来の排水タンクが貯水する水量は定められおりその水量を減量することは出 来なかったが、本考案によって従来の設定された水量を最大水量として減量可能 な範囲内でタン内の貯水量を自由に設定し減量することが出来、節水の見地から も極めて有用の実用効果があり、尚本案請求項１及び請求項２による浮玉は既存 の排水タンクに取り付けられている浮玉を撒去するのみにて簡単に付け替えるこ とが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の吐水タンクの内面図である。

【図２】従来の吐水タンクに付けられいる洗浄ハンドル
の正面図である。

【図３】請求項１に求める本考案による浮玉を取り付け
た一部切欠側面図である。

【図４】請求項１に求める浮玉の斜視図である。

【図５】請求項１に求める浮玉の上面図である。

【図６】請求項２に求める本考案による浮玉を取り付け
た一部切欠側面図である。

【図７】請求項２に求める浮玉の上面図である。

【図８】請求項２に求める浮玉の底面図である。

【図９】請求項２に求める浮玉の正面図である。

【図１０】請求項２に求める浮玉の裏面図である。

【図１１】請求項２に求める接続肢の拡大斜視図であ
る。

【図１２】請求項２に求める浮玉の拡大斜視図である。

【図１３】請求項１に求める浮玉の腕棒の中心線より見
た側面断面図である。

【図１４】請求項２に求める浮玉の腕棒の中心線より見
た側面断面図である。

【図１５】従来の浮玉の給水バルブを閉じる止水水位に
対し、請求項１に求める浮玉の貯水量の減量を示す水位
の一例を表す側面図である。

【図１６】従来の浮玉が給水バルブを閉じる止水水位に
対し、請求項２に求める浮玉の貯水量の減量を示す水位
の一例を表す側面図である。

【符号の説明】

１ 腕棒 ２ａ、２ｂ 接続肢 ３、３ａ、３ｂ 浮玉 ４ 浮玉の首 ５ 支点 ６ 水位調整棒 ７ 差し込み穴

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水洗便器に吐水する排水タンクの給水口
   Ｅの開閉バルブＤに連結する腕棒の先端に取り付けられ
   る浮玉に於いて、腕棒１に浮き玉を取り付ける接続肢２
   ａと浮玉３ａによって構成され、双方を接続する支点５
   を固定ボルト及びナット９にて接続し、浮玉の首４を接
   続支点を中心に下方に振り下げ、腕棒との取り付け角度
   を変化させることにより、腕棒１の中心線Ａに対し設定
   された水位Ｂより浮玉の水面に接する面Ｃ１の間隔Ｙ１
   がそれに応じて拡大し水位が下がることを利用し、浮玉
   の最大首振り有効角度９０°迄の範囲内で水位を自由に
   設定することが出来る浮玉。
2. 【請求項２】 給水口Ｅの開閉バルブＤに連結する腕棒
   の先端に取り付けられる浮玉に於いて、腕棒１に浮き玉
   を取り付ける接続肢２ｂと浮玉３ｂとによって構成さ
   れ、接続肢２ｂに空けられた差し込み穴７に差し込まれ
   た浮玉の水位調整棒６を下方に下げることにより、腕棒
   の中心線Ａに対し設定された水位Ｂより浮玉の水面に接
   する面Ｃ２の間隔Ｙ２が広がりそれに応じて水位が下が
   ることを利用し、水位調整棒での調整可能の範囲内で水
   位を自由に設定することが出来る浮玉。