JP3092321U - パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 衛生上優れると共に分離時に堆積紙間にズレ
が発生しにくく、さらに軽量化および低コストを実現で
きるパレットを提供する。 【解決手段】 堆積紙を載置する載置板２を、爪挿入用
の開口４を有する本体３の上面に取付けてなるパレット
１であって、前記載置板２は合成樹脂により形成されて
いると共に、その表面においては分離棒を挿入するため
の凹溝５が複数本平行に形成され、かつ凹溝５間のピッ
チが、パレット両辺からパレット中央に向けて漸次小と
なるように形成する。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、印刷された紙などの堆積紙を運搬するために用いられるパレットに 関するものである。 【０００２】 【従来の技術】 ハガキ等の印刷機では、その最終ユニットを通過した印刷済みの印刷紙を裁断 、折り等の次工程に便利なように、図５に示すようなパレット１１上に印刷紙を 積み重ねて次工程に送られている。 【０００３】 前記パレット１１は、フォークリフトや昇降手段の爪を挿入するための開口１ ４を有する平面視矩形状の木製本体１３の上面に、複数の木製横板１７を所定の 等間隔をあけて釘で打ち付けた構成をしている。そして、前記複数の横板１７の 上面に印刷紙（堆積紙）を載置すると共に、各横板１７の間には、堆積紙をパレ ット１１から分離させるための分離棒２４（図３（ｂ）、図４参照）が挿入でき る空間１５を形成している。 【０００４】 上記のようなパレット１１と堆積紙の分離を図るための装置の１例を図３、図 ４に示している。この装置はパレット１１の空間１５各々に挿入する分離棒２４ と、この分離棒２４の両端を支持する支持部材２６と、前記支持部材２６を上下 動させる昇降手段２０と、パレット１１を昇降手段２０の位置に搬送するコンベ ア２２とから構成されている。 【０００５】 上記分離作業は、まず図３（ａ）に示すように、堆積紙２５を積載したパレッ ト１１がコンベア２２により昇降手段２０へ搬送された後、図３（ｂ）に示すよ うに、パレット１１の各空間１５に前記分離棒２４を１本づつ挿入し、次いで前 記支持部材２６を上昇させる。そして図３（ｃ）、図４に示すように、支持部材 ２６は分離棒２４の両辺を支持した状態のまま上昇を続け、堆積紙２５は分離棒 ２４に支えられてパレット１１から分離される。空になったパレット１１はコン ベア２２により所定位置へ送り出される。 【０００６】 【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、上記のようなパレットでは、材質が木製であることから、木屑 が発生したり腐敗したりするために、塵や誇りが印刷紙に付着するという衛生上 の問題があった。またパレットの空間が均等間隔に形成されているため、上述の 図３（ｃ）、図４に示す工程で堆積紙が分離棒に支えられて上昇する際に、堆積 紙の下面中央の垂れ下り変形が生じ易く、堆積紙間でズレが生じ、次工程におけ る作業に支障が生じ易いという問題があった。特に用紙寸法が小の場合に堆積紙 を支える分離棒数が極端に少なくなるため上記傾向が著しくなるという問題があ った。 【０００７】 本考案は、上記問題点に鑑み、衛生上優れると共に分離時に堆積紙間のズレが 発生しにくく、さらに軽量化および低コストを実現できるパレットを提供するこ とを目的とする。 【０００８】 【課題を解決するための手段】 本考案は上記問題を解決するため、堆積紙を載置する載置板を、爪挿入用の開 口を有する本体の上面に取付けてなるパレットであって、前記載置板は合成樹脂 により形成されていると共に、その表面においては分離棒を挿入するための凹溝 が複数本平行に形成され、かつ凹溝間のピッチが、パレット両辺からパレット中 央に向けて漸次小となるように形成している。 【０００９】 本考案によれば、印刷紙などの堆積紙を載置する載置板が樹脂により形成され ているため、堆積紙に木屑等による塵や誇りが付着することが防止でき、衛生上 優れたものとなる。また載置板の表面に形成された凹溝間のピッチが中央になる ほど狭くなるため、パレットから堆積紙を分離するに際し、堆積紙を支える分離 棒の密度が中央で大となるため、堆積紙の中央垂れ下り変形が小となり、堆積紙 間のズレの発生を効果的に防止できる。しかも用紙寸法が小の場合であってもこ れを支える分離棒数が極端に少なくならないので、堆積紙間のズレの防止に有効 である。さらに載置板を樹脂により形成しているため、従来のものより軽量化が 図られると共に、低コストで製造することができる。 【００１０】 【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【００１１】 本実施形態のパレットは、図１に示すように、印刷紙などの堆積紙を載置する 矩形状の載置板２を、側面にフォークリフトの爪やパレットを昇降動させるため の昇降装置の爪（これらは図示せず）を挿入できる開口４を有する平面視矩形状 の本体３にボルトやネジで交換可能に取付けられた構成となっている。 【００１２】 前記載置板２は図２（ａ）、（ｂ）に示すように、その表面においては複数の 凹溝５（５ａ〜５ｄ）が形成され、各凹溝５間のピッチが、両辺側の凹溝５ｄか ら中央側の凹溝５ａに向けて漸次小となるように形成されている。なお凹溝５の 断面形状は前記分離棒２４を若干余裕をもって収容できるように形成されている 。 【００１３】 また載置板２は合成樹脂により形成されており、ＡＢＳ樹脂で形成することが 好ましい。また例えば、ポリスチレン、ポリスチレン／ポリエチレン共重合体等 で形成してもよい。形成方法としては、圧縮形成や真空形成等を用いると好適で ある。 【００１４】 載置板２は図１に示すように、幅方向Ｘ＝約１１００ｍｍ、縦方向Ｙ＝約８０ ０ｍｍの大きさに形成されており、凹溝５は幅約４０ｍｍ、深さ約１０ｍｍに形 成され、各凹溝５間のピッチとしては、外側から中央に向けて、Ａ＝約１３０ｍ ｍ、Ｂ＝約１２０ｍｍ、Ｃ＝約１１０ｍｍ、Ｄ＝約１００ｍｍと形成することが 好ましい。 【００１５】 なお、図２に示す６はセンサ窓を示し、印刷機や昇降手段２０（図３参照）等 に備えられた光センサ用のものであって、例えばコンベア２２上のパレット１を 昇降手段２０の下方の位置へ停止させる際に用いられる。 【００１６】 前記本体３は図１に示すように、木製の上板７と下板９との間に一対の足部材 ８が垂直に釘などで固定されており、前記上下板７、９と足部材８との隙間には フォークリフト等の爪を挿入できる開口４が構成されている。 【００１７】 パレット１と堆積紙の分離を図るための装置は、図３、図４に基づいて上述し たものである。すなわち、堆積紙２５を積載したパレット１がコンベア２２によ り昇降手段２０へ搬送された後（図３（ａ））、パレット１の各凹溝５間に前記 分離棒２４を１本づつ挿入し、次いで前記支持部材２６を上昇させる（図３（ｂ ））。そして支持部材２６は分離棒２４の両辺を支持した状態のまま上昇を続け 、堆積紙２５は分離棒２４に支えられてパレット１から分離される。空になった パレット１はコンベア２２により所定位置へ送り出される（図３（ｃ）、図４） 。 【００１８】 このように載置板２が合成樹脂により形成されているため、堆積紙２５に木屑 等による塵や誇りが付着することが防止でき、衛生上優れたものとなる。また載 置板２の表面に形成された凹溝５間のピッチ（Ａ〜Ｄ）が中央になるほど狭くな るため、上述の図３（ｃ）、図４の工程において、分離棒２４で堆積紙２５を支 える際に堆積紙２５の下面中央の垂れ下り変形が小となり、堆積紙２５間にズレ が発生することを防止できる。しかも用紙寸法が小の場合であってもこれを支え る分離棒２４の数が極端に少なくならず堆積紙２５をバランスよく支持すること ができる。 【００１９】 【考案の効果】 本考案によれば、パレットの載置板を合成樹脂で形成しているため衛生上優れ るとともに軽量化および低コストを実現できる。また載置板の表面に形成された 凹溝のピッチが中央になるほど狭くなるため、分離時に堆積紙間のズレが発生し にくい。

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の実施形態のパレットを示す斜視図であ
る。 【図２】本実施形態のパレットを示し、（ａ）はその平
面図、（ｂ）はその正面図である。 【図３】堆積紙をパレットから分離する作業の１例を示
し、（ａ）〜（ｃ）はその作業工程を示す概略図であ
る。 【図４】図３（ｃ）の側面図である。 【図５】従来例のパレットを示す斜視図である。 【符号の説明】 １ パレット ２ 載置板 ３ 本体 ４ 開口 ５ 凹溝 ２４ 分離棒 ２５ 堆積紙 Ａ〜Ｄ 凹溝のピッチ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 堆積紙を載置する載置板を、爪挿入用の
   開口を有する本体の上面に取付けてなるパレットであっ
   て、前記載置板は合成樹脂により形成されていると共
   に、その表面においては分離棒を挿入するための凹溝が
   複数本平行に形成され、かつ凹溝間のピッチが、パレッ
   ト両辺からパレット中央に向けて漸次小となるように形
   成されたことを特徴とするパレット。