JP3090263B2 - 包装装置におけるフィルムカッタ装置 - Google Patents

包装装置におけるフィルムカッタ装置

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JP3090263B2
JP3090263B2 JP09337485A JP33748597A JP3090263B2 JP 3090263 B2 JP3090263 B2 JP 3090263B2 JP 09337485 A JP09337485 A JP 09337485A JP 33748597 A JP33748597 A JP 33748597A JP 3090263 B2 JP3090263 B2 JP 3090263B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被包装物を搬入し
て、フィルムロールから引き出されたフィルムを展張し
つつフィルムを筒状に形成して被包装物に被せ、フィル
ムの両端縁を被包装物の底部で重ね合わせて底シール
し、筒状に形成されたフィルムを前記被包装物間でカッ
タにて切断し、前記カッタにより切断された筒状フィル
ムの前部及び後部を被包装物の底面に沿わせて折り畳む
包装装置におけるフィルムカッタ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の包装装置は、一般にフィ
ルムロールから引き出されたフィルムを展張しつつフィ
ルムを筒状に形成して所定間隔を置いて搬送される被包
装物に被せ、フィルムの両端縁を被包装物の底部で重ね
合わせて底シールし、この上下が筒状フィルムで被せら
れた被包装物をサイドベルトコンベアで左右から挟持状
態で搬送しつつ、この筒状に形成されたフィルムを前記
被包装物間でカッタにて切断し、前記カッタにより切断
された筒状フィルムの前部及び後部の余剰フィルムを被
包装物の底面に沿わせて折り畳むように構成している。
【0003】従来、このような包装装置におけるフィル
ムカッタ装置は、筒状フィルムの切断位置の上方に前記
カッタとして板状の切断刃を昇降自在に設けると共に、
この切断位置の下方にこの切断刃と上下方向に重合する
受け板を配設したもので、前記切断刃を下降させること
で、切断刃の下端部に形成した刃縁によって筒状フィル
ムを切断するように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように被包装物は、サイドベルトコンベアにより左右か
ら挟持状態で搬送させるよう構成されているため、切断
刃の幅寸法はこの切断刃がサイドベルトコンベアに接触
しないようにコンベアの左右対向間隔よりやや幅狭に設
定されている。
【0005】そのため、展張させてフィルムを被せた被
包装物間での筒状フィルム幅はサイドベルトコンベアの
対向間隔よりやや幅狭とはなるが、前記切断刃の幅より
若干大きくなっている場合もあり、また切断時の切断刃
によるフィルム押圧によって筒状フィルムが扁平に側方
へ延びたり、あるいはフィルム自体が延びて筒状フィル
ムの幅が切断刃の幅より大きくなることがある。
【0006】この場合従来、切断時に図10に示すよう
に切断刃の刃縁両端より筒状フィルムFの両端縁が側方
へはみ出す箇所が切れ残しNとして生じるおそれがあ
る。
【0007】この左右両側縁での切れ残しNは、さらな
る切断刃の下降により引き切れるとしてもこの切れ残し
Nのために筒状フィルムFに大きな切断引っ張り力が生
じ、この引っ張り力が被包装物に負荷としてかかり、被
包装物が軟弱なトレーや軟弱なものであった場合は、ト
レーがつぶれたり、軟弱物を傷めるおそれがあった。
【0008】本発明は、このような問題点を見い出し、
これを解決するもので、切断刃による切れ残しをなくす
ることで切断刃による切れ味を向上させて、切断時にお
けるフィルムに生じる引っ張り力を低減させ、切断時に
被包装物へ大きな負荷を与えないので、軟弱物でも包装
可能となる極めて実用性に秀れた画期的な包装装置にお
けるフィルムカッタ装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0010】被包装物1を搬入する搬入機構2と、フィ
ルムロールRから引き出されたフィルムFを前記被包装
物1と同じ方向に移送するフィルム送り機構3と、前記
フィルムFの両端縁を被包装物1の下方へ案内しフィル
ムFを筒状に形成する製袋機構4と、前記フィルムFの
両端縁を被包装物1の底部で重ね合わせてシールする底
シール機構5と、筒状に形成されたフィルムFを前記被
包装物1間で切断するカッタ機構6と、前記カッタ機構
6の前後に設けられ前記カッタ機構6により切断された
筒状のフィルムFの前部F1及び後部F2を被包装物1
の底面に沿わせて折り畳む折込機構7とを備えた包装装
置におけるフィルムカッタ装置であって、被包装物1間
の筒状フィルムFに向かって移動する所定幅の切断刃15
の左右側端部に、この切断刃15の前記切断移動に伴って
前記筒状フィルムFの側端部FAに当接して、筒状フィ
ルムFの側端部FAを前記切断刃15による切断に際して
中央側へ寄せる側端ローラ41を設けて前記カッタ機構6
を構成したことを特徴とする包装装置におけるフィルム
カッタ装置に係るものである。
【0011】また、前記側端ローラ41を前記所定幅の切
断刃15の刃縁15Aより下方に突出状態に設けて、前記所
定幅の切断刃15が筒状フィルムFに向かって切断移動す
る際、この切断刃15の刃縁15Aが筒状フィルムFの側端
部FAに到達する前に前記側端ローラ41が筒状フィルム
Fの側端部FAに当接して、この切断刃15の刃縁15Aに
よる切断に際しては側端ローラ41により筒状フィルムF
の側端部FAが中央に寄せられるように前記カッタ機構
6を構成したことを特徴とする請求項1記載の包装装置
におけるフィルムカッタ装置に係るものである。
【0012】また、前記被包装物1をサイドベルトコン
ベア12間に挟持状態で搬送するように構成し、前記切断
刃15の幅寸法は、このサイドベルトコンベア12の対向間
隔幅よりやや幅狭に設定し、この所定幅の切断刃15がサ
イドベルトコンベア12間の被包装物1に被せられる前記
筒状フィルムFに向かって下降し被包装物1間の筒状の
フィルムFを切断するように前記カッタ機構6を構成
し、このカッタ機構6の所定幅の切断刃15の下端部の左
右側端部に、やや幅方向へ突出状態にして且つやや下方
へ突出状態に前記側端ローラ41を設けたことを特徴とす
る請求項1,2のいずれか1項に記載の包装装置におけ
るフィルムカッタ装置に係るものである。
【0013】また、前記側端ローラ41を遊転自在に設け
たことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
の包装装置におけるフィルムカッタ装置に係るものであ
る。
【0014】また、前記所定幅の切断刃15に対して前記
切断時に上下方向に重合する受け板16を対設し、この受
け板16の側端部に前記側端ローラ41によって前記筒状フ
ィルムFの側端部FAが中央側へ寄せられることをガイ
ドする中央側へ傾斜したガイド部42を突設して前記カッ
タ機構6を構成したことを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の包装装置におけるフィルムカッタ装
置に係るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。
【0016】トレイTに食品等の内容物Wを収納した被
包装物1は搬入機構2により搬入されると共に、フィル
ムロールRから引き出されたフィルムFはフィルム送り
機構3により展張しつつ前記被包装物1と同じ方向に移
送され、製袋機構4によって前記フィルムFの両端縁が
被包装物1の下方へ案内されフィルムFは筒状に形成さ
れて、底シール機構5により前記フィルムFの両端縁が
被包装物1の底部で重ね合わされてシールされる。この
筒状に形成されたフィルムFはカッタ機構6により前記
被包装物1間で切断され、前記カッタ機構6の前後に設
けられ前記カッタ機構6により切断された筒状のフィル
ムFの前部F1及び後部F2は折込機構7によって被包
装物1の底面に沿って折り込まれることとなる。
【0017】前記カッタ機構6によるフィルム切断にお
いて、本発明では切断刃15が筒状フィルムFの切断位置
へ向かって移動し、筒状フィルムFを縦断することで筒
状フィルムFを切断するが、この際切断刃15の前記切断
移動に伴って、切断刃15の側端部に設けた側端ローラ41
が筒状フィルムFの側端部FAに当接して押圧すること
でこの側端部FAを中央側へ寄せることになる。
【0018】従って、切断刃15による切断に際しては、
筒状フィルムFの幅がこの側端ローラ41の押し寄せ作用
によって幅狭となり、切断刃15の中央側に向けて案内さ
れることで、切断刃15の側端部よりフィルムFの側端部
がはみ出すことなく良好に切断され、切り残しが生じる
ことを防止できることとなる。
【0019】このように切断刃15による切り残しをなく
すことができるため、切断時に筒状フィルムFを引っ張
る力が低下し、被包装物1へ加わる負荷が低減すること
となる。故に被包装物1がこの負荷によって損傷を受け
たり潰れたりすることが防止でき、被包装物1を軟弱物
としても包装可能となる。
【0020】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。図1〜図9は、本発明の一実施例を示す
ものである。
【0021】本発明の包装装置は、概してトレイTに食
品等の内容物Wを収納した被包装物1を搬入する搬入機
構2と、フィルムロールRから引き出されたストレッチ
フィルムからなるフィルムFを展張しつつ被包装物1と
同じ方向に移送するフィルム送り機構3と、フィルムF
の両端縁を被包装物1の下方へ案内しフィルムFを筒状
に形成する製袋機構4と、フィルムFの両端縁を被包装
物1の底部で重ね合わせてシールする底シール機構5
と、筒状に形成されたフィルムFを被包装物1間で切断
するギロチン状のカッタ機構6と、カッタ機構6の前後
に設けられカッタ機構6により切断された筒状のフィル
ムFの前部F1及び後部F2を被包装物1の底面に沿わ
せて折り込む折込機構7と、被包装物1をフィルム包装
して折込の完了した包装体Bを搬出する搬出機構8とか
ら構成される。
【0022】搬入機構2は無端状のチェーンコンベア9
に所定間隔で起立、傾倒可能な搬送凸部10を設け、この
チェーンコンベア9を回転駆動させることにより順次被
包装物1をフィルム送り機構3に向けて等間隔で送り込
むものである。搬送凸部10を搬送可能な状態となり、チ
ェーンコンベア9の搬送側終端部まで移動すると反転
し、搬送面に反対側に位置するときには傾倒して連続的
な回転駆動が為されるようになっている。
【0023】フィルム送り機構3は、包装装置の上部に
支持されたフィルムロールRから引き出されたフィルム
Fを展張しつつ搬入機構2により搬入されてくる被包装
物1と同じ方向にほぼ同速度でフィルムFを移送するも
のであり、このフィルム送り機構3は、両端が回転ロー
ルで支持された無端状ベルト体11を設け、この無端状ベ
ルト体11を上下に重合させて設置しそのベルト面同志を
互いに接触させて設けたものでを、被包装物1の進行方
向に対して左右にそれぞれ設けている。この無端状ベル
ト体11は被包装物1の進行方向に向けて下方に傾斜させ
て設置されるものである。フィルムFは、幅方向の両端
縁をこの左右の無端状ベルト体11の重合されたベルト面
の間で挟持され被包装物1の進行方向に向けて移送さ
れ、搬送される被包装物1の上面から徐々にフィルムF
を被せるものである。
【0024】搬入機構2の移送方向側にはそれぞれ相反
する方向に回転して被包装物1の側面を挟持して搬送す
るサイドベルトコンベア12を設けており、搬入機構2後
端部から搬出機構8手前まではこのサイドベルトコンベ
ア12によって被包装物1及び筒状のフィルムFの搬送を
行うものである。
【0025】製袋機構4は、フィルム送り機構3により
移送されるフィルムFの左右の両端縁を徐々に被包装物
1の底部の中央部に向けて案内移送するものであり、サ
イドベルトコンベア12の搬入側に取り付けられたフィル
ムガイド棒13から成るものである。
【0026】このフィルムガイド棒13は搬入側が上方か
ら下方に向けて垂直部13Aを有し、被包装物1の搬送面
より若干低い位置にて折曲げられて搬入側から搬送側へ
向けて水平部13Bを有した形状を為して左右に設けれ
ら、前述したフィルム送り機構3の左右の無端状ベルト
体11のフィルム開放部のある両側縁から底シール機構5
のある中央部に向けてフィルムFをしぼり込むよう漸次
幅狭に配置されている。このフィルムガイド棒13からな
る製袋機構4によって、被包装物1に対してフィルムF
の左右両端縁が被包装物1の底部中央に向けて案内さ
れ、フィルムFを筒状に形成するものである。
【0027】底シール機構5は、前記製袋機構4によっ
て被包装物1の底部中央部に案内されたフィルムFの両
端縁を重ね合わせてシールするものであり、当接状態で
配置された左右一対のシールロール14からなるものであ
る。このシールロール14間にフィルムFの両端縁が重合
されたフィルムFを挟持搬送することによりフィルムF
の底シールを施すものであり、フィルムFの材質が自己
圧着性のものからなる場合には特にヒータ機能を持たせ
る必要はないが、場合によってはシールロール14にヒー
タ機能を持たせて密着性を上げるよう構成することもあ
る。
【0028】カッタ機構6は、底シール機構5によりフ
ィルムFが底部でシールされ筒状に形成されたフィルム
Fを被包装物1の前後で切断するものであり、被包装物
1の搬送面の上方に鋸状の刃縁15Aを下端に設けた板状
の切断刃15を備え、この切断刃15を上下移動可能に設け
たギロチン状のものである。
【0029】また、この切断刃15対応位置の搬送面の下
方には、切断刃15対応位置から若干前後にずらして設置
されるとともに前記切断刃15の上下動に応動して上下動
する受け板16を設けている。つまり、切断の際切断刃15
の下降に対応して下部の受け板16が上昇するようにし、
切断後切断刃15が上昇すると受け板16が下降して退避動
するよう構成している。こうすることによって切断時に
は、切断刃15及び受け板16が筒状のフィルムFに向けて
接近し、その後切断刃15と受け板16とが上下方向に重合
し、その間に位置する筒状のフィルFが切断されるもの
であり、良好で確実な切断が行えるようになっている。
【0030】本発明の要旨となるこのカッタ機構6につ
いては更に後述する。
【0031】折込機構7は、前記カッタ機構6により切
断された前部F1及び後部F2の余剰のフィルムを挟持
するそれぞれ一対のローラ17から成る前部フィルム挟持
体18及び後部フィルム挟持体19と、カッタ機構6の前後
に設けられ前部フィルム挟持体18及び後部フィルム挟持
体19に対応して設けられフィルムの前部F1及び後部F
2を差し込み案内する押し込み板20とから構成されるも
のである。
【0032】なお、説明上、カッタ機構6により切断さ
れた被包装物1入りの筒状のフィルムFに対し、被包装
物1の移送方向側の余剰部分を前部F1,移送方向手前
側の余剰部分を後部F2と定義することとし、以下にお
いては、このように統一して説明することにする。
【0033】押し込み板20は、カッタ機構6の切断刃15
と一体に取り付けられており、前部フィルム挟持体18と
後部フィルム挟持体19の位置に対応して垂下する板状部
材を切断刃15の前後に所定間隔を為して取り付けられて
おり、フィルムFの切断時には切断刃15の下降動作にと
もなって同体的に下降するものであり、切断されたフィ
ルムFの前部F1及び後部F2をフィルム挟持体18,19
に向けて差し込み案内するものである。
【0034】前部及び後部のフィルム挟持体18,19は同
様の構成からなり、一対のローラ17を対向状態に設け、
一方のローラ17の軸心を保持枠21に固定し、他方のロー
ラ17の軸心を保持枠に対し接離移動可能な移動枠22に軸
支し、保持枠21と移動枠22とを互いにスプリングSによ
って掛け止めることで、移動枠22に支持されたローラ17
を保持枠21のローラ17に対して弾圧的に押圧状態に取り
付けた構成を為し、フィルムFの前部F1または後部の
F2の端部を押し込み板20とともにローラ17間に挟持
し、その後押し込み板20のみが切断刃15の上昇とともに
ローラ17から抜け出してローラ17間に残されたフィルム
Fに前部F1及び後部F2を挟持するものである。この
前部フィルム挟持体18及び後部フィルム挟持体19はその
ローラ17上端が、被包装物1の底面(搬送面)とほぼ同
等の高さ、もしくは若干下方に配置されるものである。
【0035】フィルムFの前部F1の折込に際し前部フ
ィルム挟持体18は、特に移動機構を設けることなく前部
フィルム挟持体18にフィルムFの前部F1を挟持しなが
ら被包装物1のみを搬送させることで自然にフィルムF
の前部F1が被包装物1の底面に沿って折曲げられるも
のである。
【0036】そして、この前部フィルム挟持体18にあっ
ては、前記押し込み板20によて前部フィルム挟持体18に
差し込まれたフィルムFの前部F1を被包装物1の移送
とともに被包装物1の下報側に向けて引っ張り駆動する
よう前部フィルム挟持体18のローラ17を回転駆動する回
転機構23を設けている。
【0037】この場合、前部フィルム挟持体18の回転機
構23は、固定側である保持枠21側のローラ17の端部に従
動プーリー部24を設け、所定の動力軸25に設けられた駆
動プーリー26との間に無端状の紐状ベルト27を掛け渡し
て構成している。動力軸25はサイドベルトコンベア12に
よる被包装物1の移送にともなって回転することにより
紐状ベルト27を介して従動プーリー部24を回転させ、こ
の従動プーリー部24と同軸のローラ17を回転させて、こ
の回転駆動する対向配設されたローラ17間に挟持された
フィルムFの前部F1表面との摩擦力によって所定の引
っ張り力でフィルムFの前部F1を被包装物1の移送と
ともに被包装物1の下方側に向けて引っ張りながら折込
が行われることになる。よって、フィルムFのローラ17
の挟持に加えてこの引っ張り力によってフィルムFの前
部F1は展張力を作用させながら折り込まれることとな
り、包装体Bの表面にフィルムFの皺を発生させること
無く外観品質の良い包装体Bを形成することができる。
【0038】一方、フィルムFの後部F2の折込に際し
てはフィルムFの前部F1の単純な折込とは異なり、フ
ィルムFの後部のF2の折込用の後部フィルム挟持体19
を、被包装物1の移送方向側に移動させる必要がある。
【0039】本実施例にあっては後部フィルム挟持体19
を被包装物1の移送方向側に独立して移動する水平移動
機構28を設けている。
【0040】この水平移動機構28は、被包装物1の搬送
方向に平行に設けられたスライド軸29を設け、このスラ
イド軸29に貫通されてこのスライド軸29に沿って摺動移
動可能に設けられたスライド体30を設け、このスライド
体30に前記後部フィルム挟持体19を取り付け、一端部を
このスライド体30に連結するとともに、他端部を回転す
るカム板31の周面に弾圧的に接触し、中央部を回動支点
とする作動杆32を介して後部フィルム挟持体19を水平方
向つまり被包装物1の移送方向と平行に移動可能に設け
ている。
【0041】具体的には、カッタ機構6の切断刃15及び
押し込み板20が下降し、切断されたフィルムFの前部F
1及び後部F2が、前部フィルム挟持体18及び後部フィ
ルム挟持体19に差し込み案内されて前部フィルム挟持体
18及び後部フィルム挟持体19に挟持され、押し込み板20
及び切断刃15が上昇した後に、後部フィルム挟持体19が
搬送方向に水平移動するようにカム板31の形状が設定さ
れている。
【0042】このとき被包装物1は停止状態で、フィル
ムFの後部F2を挟持した後部フィルム挟持体19のみが
被包装物1の移送方向へ移動することにより、フィルム
Fの後部F2が被包装物1の底面に沿って折り畳まれる
ことになる。
【0043】この場合、本発明装置にあっては、後部フ
ィルム挟持体19は、水平移動機構28による後部フィルム
挟持体19の移動にともなって、後部フィルム挟持体19の
ローラ17を回転駆動する回転機構33を設けている。
【0044】後部フィルム挟持体19のローラ17の回転機
構33は固定側である保持枠21側のローラ17の端部に設け
られた歯車34とこの歯車34に噛合し、包装装置の機台35
に被包装物1の搬送方向とほぼ平行に所定長さを有して
設けられたラック体36とから構成されている。こうする
ことによってフィルムFの後部F2の折込動作に必要で
ある後部フィルム挟持体19の被包装物1の移送方向への
水平移動に伴って、ローラ17の歯車34がラック体36に噛
合しつつ回転し、ローラ17を回転させて、この回転駆動
する対向配設されたローラ17間に挟持されたフィルムF
の後部F2表面との摩擦力によって所定の引っ張り力で
フィルムFの後部F2の被包装物1の下方側に向けて引
っ張りながら折込が行われることになる。
【0045】こうしてフィルムFの後部F2の折込が容
易に行えるとともに、フィルムFの後部F2を被包装物
1の下方向に所定の力で引っ張りながら折込が行われる
ので包装体Bの表面にフィルムFの皺を発生させること
無く包装体Bを形成することができる。
【0046】また、後部フィルム挟持体19の水平移動に
ともなって後部フィルム挟持体19のローラ17がフィルム
Fの後部F2を被包装物1の下方に向けて引っ張るよう
に回転するので、水平移動のための単一の駆動源により
後部フィルム挟持体19のローラ17の回転駆動を生み出す
ことができ構造の簡略化を図ることも可能となる。
【0047】尚、この後部フィルム挟持体19の一対のロ
ーラ17の一方の周面に回転方向に並設状態にして多数の
凹条38を形成して挟持したフィルムFの後部F2の抜け
を良好としている。
【0048】ここで本発明の要旨となるカッタ機構6に
ついて更に説明する。
【0049】本実施例ではすでに説明したように、被包
装物1間の筒状フィルムFの上方に板状の所定幅の切断
刃15を設け、この筒状フィルムFの下方にこの切断刃15
に対して前記切断時に重合する受け板16を対設してい
る。
【0050】この被包装物1は前記サイドベルトコンベ
ア12間に挟持状態で搬送されるため、前記切断刃15の幅
寸法は、このサイドベルトコンベア12の対向間隔幅より
やや幅狭に設定されていて、切断移動に際して切断刃15
の左右両端縁がサイドベルトコンベア12に接触しないよ
うに設計している。従って、本実施例では、この所定幅
の切断刃15がサイドベルトコンベア12間の被包装物1に
被せられる前記筒状フィルムFに向かって下降し被包装
物1間の筒状のフィルムFをこの切断刃15の下端板縁に
設けた鋸状の刃縁15Aによって切断するように構成して
いる。
【0051】本実施例では、この切断刃15の左右両側端
部に、この切断刃15の前記切断移動に伴って前記筒状フ
ィルムFの左右両側端部FAに夫々当接して、筒状フィ
ルムFの左右両側端部FAを前記切断刃15による切断に
際して夫々切断刃15の中央側へ寄せる側端ローラ41を設
けている。
【0052】具体的には、切断刃15の左右両側端部にや
や側方へ傾斜突出状態に取付杆43を垂設し、この取付杆
43に前記側端ローラ41を設け、側端ローラ41を切断刃15
の下端部の左右側端部に、やや側方へ突出状態にして且
つやや下方へ突出状態に設けている。従って、切断刃15
が筒状フィルムFに向かって切断移動する際、この切断
刃15の刃縁15Aが筒状フィルムFの側端部FAに到達す
る前に前記側端ローラ41が筒状フィルムFの側端部FA
に当接して押圧し、この切断刃15の刃縁15Aによる切断
に際しては側端ローラ41により筒状フィルムFの側端部
が切断刃15の中央側に寄せられるように構成している。
【0053】従って、サイドベルトコンベア12間に切断
刃15を配設した場合においても切断刃15による切断に際
しては、筒状フィルムFの幅がこの左右の側端ローラ41
の押し寄せ作用によって幅狭となり、切断刃15の左右両
側端部よりフィルムFの側端部がはみ出すことなく切断
刃15の中央側に向けて案内させれるので、切り残しが生
じることを防止できることとなる。
【0054】このように切断刃15による切り残しがなく
なるため、切断時に筒状フィルムFを引っ張る力が低下
し、被包装物1へ加わる負荷が低減することとなる。故
に被包装物1がこの負荷によって損傷を受けたり潰れた
りすることが防止でき、被包装物1を軟弱物としても包
装可能となる。
【0055】しかも、本実施例は、前記側端ローラ41に
より押圧するため、フィルムFを傷めることなく良好に
中央側へ寄せることができ、また、この押圧は切断刃15
の切断動作に伴って移動させることで行うので、簡易な
構成で容易に実現可能となる。即ち、本実施例のように
単に切断刃15に側端ローラ41を付設するだけで良いので
極めて製作が容易で既存のカッタ機構6にも容易に適用
でき、極めて実用性に秀れる。
【0056】また、本実施例では、この側端ローラ41を
切断刃15の刃縁15Aより下方に突出状態に設けること
で、切断時には確実にフィルムFの幅を狭めておくこと
ができ、また側端ローラ41をやや側方へ突出状態に設け
ることで確実にフィルムFの側端部FAをとらえて端縁
をあますことなく確実に中央側へ寄せることができ、前
記作用・効果が一層確実にして良好に発揮される。
【0057】また、本実施例では、この側端ローラ41を
遊転自在に設けてフリーローラとしている。従って、仮
にフィルムFの側端部FAを押圧して中央側へ寄せ込む
際多少のフィルム抵抗があってもこれに応じて側端ロー
ラ41は転動するため、フィルム切れなどを生じることな
くフィルムFの側端部FAを確実に中央側へ寄せ込む作
用が果たされ一層秀れた包装装置におけるフィルムカッ
タ装置となる。
【0058】また、一方前記受け板16の左右両側端部に
前記側端ローラ41によって前記筒状フィルムFの側端部
FAが中央側へ寄せられることをガイドする中央側へ傾
斜したガイド部42を突設している。
【0059】そのため、側端ローラ41による寄せ込み作
用はこのガイド部42の下がり傾斜テーパガイド縁(ガイ
ド面としても良い)に沿って中央側へガイドされつつ寄
せ込まれるため、このガイド部42により寄せ込み作用が
一層良好に果たされ一層前記作用・効果が確実に発揮さ
せることとなる。
【0060】従って、本実施例では、切断刃15の幅をサ
イドベルトコンベア12に接触しないように十分なクリア
ランスをおいて幅狭としても、側端ローラ41とガイド部
42とにより、この切断刃15の刃縁15Aの幅よりフィルム
Fは幅狭となり、刃縁15Aによる切れ残しが全く生じな
いように構成でき、側端ローラ41のないときに比べて切
断性が向上し切断時の引っ張り力が飛躍的に低減でき、
被包装物1に不要な負荷を与えないカッタ機構6を構成
できることとなる。
【0061】なお、本実施例にあっては、上部に切断刃
15及び押し込み板20を設け、切断刃15に対応する下部位
置に受け板16を設けてカッタ機構6を構成していたが、
上部に受け板を設け、この受け板位置に対応する下部位
置に切断刃を設けるものであってもよいし、前記受け板
は切断刃の前後両方に設けるようにしてもよい。
【0062】また、側端ローラ41は、切断刃15の下端部
の左右両側端部に取付杆43を介してネジ等の固定手段に
より固定されるものであるが、この取付杆43を例えば前
記固定するネジをゆるめて切断刃15に対して移動、若し
くは取付杆43の側端ローラ41を支持する側を回動させる
ことにより、側端ローラ41の配設位置を切断刃15の幅方
向に対し調整可能に設けることもできる。
【0063】また、例えば取付杆43の長さや取付位置を
調整して側端ローラ41の配設位置を上下方向に対して調
整可能(側端ローラ41の垂下突出位置を調整可能)に設
けることもできる。
【0064】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、切
断時にフィルムを傷めることなくフィルム側縁が中央側
へ寄せられるために幅狭となるため、切断刃による切れ
残しがなくなり、切断刃による切れ味が向上し、そのた
めフィルムに切断時に生じる引っ張り力が低減し、切断
時に被包装物へ大きな負荷を与えず、軟弱物でも包装可
能となる極めて実用性に秀れた画期的な包装装置にな
る。
【0065】また、請求項2記載の発明においては、切
断刃の刃縁がフィルムの側端部に到達する前に側縁ロー
ラがこのフィルムの側端部に当接して押圧し、確実に前
記寄せ込み作用が発揮されるから、前記切断時での引っ
張り力を低減でき、被包装物に不要な負荷を与えない前
記作用・効果が一層確実に発揮される一層秀れた包装装
置におけるフィルムカッタ装置となる。
【0066】また、請求項3記載の発明においては、サ
イドベルトコンベア間に切断刃が配置されている場合に
あっても、切断刃の刃縁がフィルムの側端部に到達する
前に側縁ローラがこのフィルムの側端部に当接して押圧
し、確実に前記寄せ込み作用が発揮され、且つフィルム
の側端部を確実に側縁ローラがとらえて寄せ込むので確
実にこの寄せ込み作用を果たすので、更に一層前記切断
時での引っ張り力を低減でき、被包装物に不要な負荷を
与えない前記作用・効果が発揮される包装装置における
フィルムカッタ装置となる。
【0067】また、請求項4記載の発明においては、側
端ローラを遊転自在としたため、仮にフィルムの側端部
を押圧して中央側へ寄せ込む際多少のフィルム抵抗があ
ってもこれに応じて側端ローラは転動するため、フィル
ムを傷めることなくフィルムの側端部を確実に中央側へ
寄せ込む作用が一層良好に果たされ一層秀れた包装装置
におけるフィルムカッタ装置となる。
【0068】また、請求項5記載の発明においては、側
端ローラによる寄せ込み作用が受け板に設けたガイド部
のガイド作用によって一層良好に果たされ、切断時での
切断性が向上し、引っ張り力を低減でき、被包装物に不
要な負荷を与えない前記作用・効果が一層確実に発揮さ
れる包装装置におけるフィルムカッタ装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の全体構成を示す側面図である。
【図2】本実施例の全体構成を示す平面図である。
【図3】本実施例のフィルム送り機構を示す斜視図であ
る。
【図4】本実施例のサイドベルトコンベア及びカッタ機
構及び底シール機構を示す正面図である。
【図5】本実施例の要部を示す側面図である。
【図6】本実施例の要部を示す斜視図である。
【図7】本実施例のサイドベルトコンベア及びカッタ機
構及び前部フィルム挟持体を示す正面図である。
【図8】本実施例のカッタ機構の切断時の説明正面図で
ある。
【図9】本実施例の要部の拡大平面図である。
【図10】従来例のカッタ機構の切断時の説明正面図で
ある。
【符号の説明】
1 被包装物 2 搬入機構 3 フィルム送り機構 4 製袋機構 5 底シール機構 6 カッタ機構 7 折込機構 12 サイドベルトコンベア 15 切断刃 15A 刃縁 16 受け板 41 側端ローラ 42 ガイド部 F フィルム FA 側端部 F1 前部 F2 後部 R フィルムロール

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被包装物を搬入する搬入機構と、フィル
    ムロールから引き出されたフィルムを前記被包装物と同
    じ方向に移送するフィルム送り機構と、前記フィルムの
    両端縁を被包装物の下方へ案内しフィルムを筒状に形成
    する製袋機構と、前記フィルムの両端縁を被包装物の底
    部で重ね合わせてシールする底シール機構と、筒状に形
    成されたフィルムを前記被包装物間で切断するカッタ機
    構と、前記カッタ機構の前後に設けられ前記カッタ機構
    により切断された筒状のフィルムの前部及び後部を被包
    装物の底面に沿わせて折り畳む折込機構とを備えた包装
    装置におけるフィルムカッタ装置であって、被包装物間
    の筒状フィルムに向かって移動する所定幅の切断刃の左
    右側端部に、この切断刃の前記切断移動に伴って前記筒
    状フィルムの側端部に当接して、筒状フィルムの側端部
    を前記切断刃による切断に際して中央側へ寄せる側端ロ
    ーラを設けて前記カッタ機構を構成したことを特徴とす
    る包装装置におけるフィルムカッタ装置。
  2. 【請求項2】 前記側端ローラを前記所定幅の切断刃の
    刃縁より下方に突出状態に設けて、前記所定幅の切断刃
    が筒状フィルムに向かって切断移動する際、この切断刃
    の刃縁が筒状フィルムの側端部に到達する前に前記側端
    ローラが筒状フィルムの側端部に当接して、この切断刃
    の刃縁による切断に際しては側端ローラにより筒状フィ
    ルムの側端部が中央に寄せられるように前記カッタ機構
    を構成したことを特徴とする請求項1記載の包装装置に
    おけるフィルムカッタ装置。
  3. 【請求項3】 前記被包装物をサイドベルトコンベア間
    に挟持状態で搬送するように構成し、前記切断刃の幅寸
    法は、このサイドベルトコンベアの対向間隔幅よりやや
    幅狭に設定し、この所定幅の切断刃がサイドベルトコン
    ベア間の被包装物に被せられる前記筒状フィルムに向か
    って下降し被包装物間の筒状のフィルムを切断するよう
    に前記カッタ機構を構成し、このカッタ機構の所定幅の
    切断刃の下端部の左右側端部に、やや幅方向へ突出状態
    にして且つやや下方へ突出状態に前記側端ローラを設け
    たことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載
    の包装装置におけるフィルムカッタ装置。
  4. 【請求項4】 前記側端ローラを遊転自在に設けたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装
    装置におけるフィルムカッタ装置。
  5. 【請求項5】 前記所定幅の切断刃に対して前記切断時
    に上下方向に重合する受け板を対設し、この受け板の側
    端部に前記側端ローラによって前記筒状フィルムの側端
    部が中央側へ寄せられることをガイドする中央側へ傾斜
    したガイド部を突設して前記カッタ機構を構成したこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装
    装置におけるフィルムカッタ装置。
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