JP3089649U - 溶接用ゲージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の溶接用ゲージが有する各種測定以外に、
溶接個所の肉盛長さと・幅員及び径も同時に測定できる
溶接用ゲージを提供する。 【解決手段】溶接用ゲージを構成するゲージ本体の表面
部もしくは裏面部に、溶接した肉盛の長さ・幅員及び径
を測定する肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体をスライド状
態に装着せしめた。また、前記肉盛長さ・幅員及び径ゲ
ージ体の一端部が、第１あご部と第２あご部とを有する
前記ゲージ本体の切欠部内を左右何れかの方向に移動
し、且前記ゲージ本体の裏面部にスライド状に装着せし
めた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、溶接用ゲージの技術の分野に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の溶接用ゲージは、溶接、建設、造船、橋梁等の鉄骨・組立ての各種形態 の測定として、前記ゲージに装着せしめた構成ゲージ部材を使用して、アンダー カット深度測定、開先角度の測定、突き合せ部材の段差測定、すみ肉部の大きさ 及びビードの高低管理、のど厚の測定、隙間間隔測定、板厚の測定を行っていた 。

【０００３】 しかし、溶接個所である肉盛の長さ・幅員及び径を測定することができなかっ た。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記した従来の溶接用ゲージが有する各種測定以外に、溶接個所の 肉盛長さと・幅員及び径も同時に測定できるようにした。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案は、溶接用ゲージを構成するゲージ本体の表面部もしくは 裏面部に、溶接した肉盛の長さ・幅員及び径を測定する肉盛長さ・幅員及び径ゲ ージ体をスライド状態に装着せしめることを特徴とする溶接用ゲージである。

【０００６】 請求項２記載の考案は、前記肉盛長さゲージ体の一端部が、第１あご部と第２ あご部とを有する前記ゲージ本体の切欠部内を左右何れかの方向に移動し、且前 記ゲージ本体の裏面部にスライド状に装着せしめることを特徴とする請求項１記 載の溶接用ゲージである。

【０００７】 請求項３記載の考案は、ゲージ本体の下方部を切欠して切欠部を形成し、前記 切欠部の右側方に第１あご板部を、左側方に第２あご板部を形成し、且前記第２ あご板部の表面部に回動ゲージ体の下端部を密着し、且回動自在に枢着せしめる と共に、前記ゲージ本体の裏面部の上方側縁部と右側縁部に目盛を付し、且前記 ゲージ本体の裏面部に隙間・のど厚ゲージ体を摺動と回転を可能に枢着せしめた 溶接用ゲージにおいて、 前記ゲージ本体を構成する切欠部の裏面部の上方側縁部に目盛を付し、前記第 １あご部と対向し、且前記切欠部内に常時位置する測定当て部を一端部に有し、 水平状にスライドする肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体を取着したことを特徴とす る溶接用ゲージである。

【０００８】 請求項４記載の考案は、前記肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体が、内側に窓孔を 設け、前記窓孔に支持ピンを嵌挿して、前記ゲージ本体の裏面部と前記肉盛長さ ・幅員及び径ゲージ体を密着し、且スライド状に取着せしめたことを特徴とする 請求項１又は請求項２又は請求項３記載の溶接用ゲージである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案における請求項１〜４記載の考案に関する実施の形態は、共通している ので以下のとおり一括して説明する。

【００１０】 ａは本考案溶接用ゲージであり、このゲージａは、ゲージ本体１に、回動ゲー ジ体２と、隙間・のど厚ゲージ体３と、さらに本考案の要旨である、肉盛長さ・ 幅員及び径ゲージ体４を装着せしめたものである。

【００１１】 つぎに上記構成の本考案のゲージａの各構成部材につき説明する。

【００１２】 前記ゲージ本体１の構成は以下のとおりである。

【００１３】 前記ゲージ本体１は、下方側縁部を切欠して切欠部５を形成する。そして前記 切欠部５の右側方のあご板部を第１あご板部６とし、左側方のあご板部を第２あ ご板部７とする。

【００１４】 さらに前記第２あご板部７の表面部８に、支軸部９を設け、且前記ゲージ本体 １の表面部８に密着し、且回動自在な回動ゲージ体２を枢着する。

【００１５】 １０は前記回動ゲージ２の上方円縁部に設けた測定目盛である。この目盛１０ は、従来のゲージａに使用されていた。また前記ゲージ体２の構造も従来から公 知である。

【００１６】 １１は、前記ゲージ本体１の表面部８に、前記回動ゲージ体２の測定目盛１０ と対応する測定目盛である。１２は開先角度の測定目盛である。

【００１７】 １３は前記ゲージ本体１の裏面部である。この裏面部１３の左側方にして、稍 上方部に軸部１４を介して傾斜状に摺動させたり、あるいは前記軸部１４を介し て回転せしめて隙間の測定や、のど厚を測定する隙間・のど厚ゲージ体３を前記 裏面部１３に密着させて取着する。１５は前記ゲージ本体１の裏面部１３の右側 縁部に設けた板厚測定目盛である。

【００１８】 １６は前記ゲージ本体１の上方側縁部に設けた測定目盛である。

【００１９】 以上が従来の溶接用ゲージの構成である。

【００２０】 さらに本考案の要旨とする肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体４について説明する 。

【００２１】 前記切欠部５の上方端縁部１７には、肉盛長さ用の測定目盛１８を設ける。

【００２２】 さらに前記肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体４の左端部には、第１あご板部６と 対向する測定用当て部１９を設ける。

【００２３】 また前記ゲージ体４の内側に窓孔２０を設ける。２１は前記ゲージ体４の右側 方に設けた手指引掛け部である。

【００２４】 前記のような構成のゲージ体４を、前記ゲージ本体１の裏面部１３の切欠部５ の上方部にストッパー２２を介して、左右何れかの方向にスライドできるように 取着する。前記ストッパー２２の下端部は、ゲージ体４に接続している。さらに ストッパー２２は図面上２個使用するが限定しない。

【００２５】 また前記ストッパー２２の構造について説明する。

【００２６】 前記ストッパー２２は、頭部と前記ゲージ体４との間に、スプリングワッシャ ー２６を介在せしめ、前記ゲージ体４がフリーに移動しない機構とする。

【００２７】 さらに前記ストッパー２２の中の一個については、前記以外に下端部にネジ２ ７を設け、頭部とゲージ体４との間にスプリングワッシャー２６を介在させて測 定するときは、若干螺戻し、測定状態に入ったら、前記ストッパー２２緊締する ようにしてもよい。

【００２８】 １ａは、ゲージ体１に設けた嵌挿孔である。

【００２９】 前記ゲージ体４をスライド式に取着したことによって、肉盛り２３の一方に第 １あご板部６をあて、他方前記ゲージ体４の当て部１９を当てると、前記切欠部 ５の上方端縁部１７に設けた測定目盛１８によって、図３のように肉盛り長さを 容易に測定できる。

【００３０】 ２４は被溶接板、２５は被溶接パイプである。

【００３１】 Ｎ_１、Ｎ_２は肉盛の長さ、Ｈは幅員、Ｋは径を示す記号である。

【００３２】

【考案の効果】

請求項１〜４記載の考案の溶接用ゲージは、従来の溶接用ゲージになかった被 溶接個所の肉盛長さ・幅員及び径を極めて簡単にして、しかも確実に測定するこ とができる。

【００３３】 さらに本考案の溶接用ゲージは、構造が極めてシンプルなので、安価に製作す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の溶接用ゲージの正面図である。

【図２】同ゲージの背面図である。

【図３】同ゲージを使用して、肉盛りの幅員を測定して
いる状態の一部切欠背面図である。

【図４】溶接パイプの一部切欠パイプの正面図である。

【図５】溶接した板材の一部切欠斜視図である。

【図６】ストッパー部分の一部切欠縦断面図である。

【符号の説明】

ａ 溶接用ゲージ １ａ 嵌挿孔 １ ゲージ本体 ２ 回動ゲージ体 ３ 隙間・のど厚ゲージ体 ４ 肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体 ５ 切欠部 ６ 第１あご板部 ７ 第２あご板部 ８ 表面部 ９ 支軸部 １０ 測定目盛 １１ 測定目盛 １２ 測定目盛 １３ 裏面部 １４ 軸部 １５ 測定目盛 １６ 測定目盛 １７ 上方端縁部 １８ 測定目盛 １９ 当て部 ２０ 窓孔 ２１ 手指引掛け部 ２２ ストッパー ２３ 肉盛り ２４ 被溶接板 ２５ パイプ ２６ ワッシャー ２７ ネジ Ｎ_１ 長さ Ｎ_２ 長さ Ｈ 幅員 Ｋ 径

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】溶接用ゲージを構成するゲージ本体の表面
   部もしくは裏面部に、溶接した肉盛の長さ・幅員及び径
   を測定する肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体をスライド状
   態に装着せしめることを特徴とする溶接用ゲージ。
2. 【請求項２】前記肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体の一端
   部が、第１あご部と第２あご部とを有する前記ゲージ本
   体の切欠部内を左右何れかの方向に移動し、且前記ゲー
   ジ本体の裏面部にスライド状に装着せしめることを特徴
   とする請求項１記載の溶接用ゲージ。
3. 【請求項３】ゲージ本体の下方部を切欠して切欠部を形
   成し、前記切欠部の右側方に第１あご板部を、左側方に
   第２あご板部を形成し、且前記第２あご板部の表面部に
   回動ゲージ体の下端部を密着し、且回動自在に枢着せし
   めると共に、前記ゲージ本体の裏面部の上方側縁部と右
   側縁部に目盛を付し、且前記ゲージ本体の裏面部に隙間
   ・のど厚ゲージ体を摺動と回転を可能に枢着せしめた溶
   接用ゲージにおいて、 前記ゲージ本体を構成する切欠部の裏面部の上方側縁部
   に目盛を付し、前記第１あご部と対向し、且前記切欠部
   内に常時位置する測定当て部を一端部に有し、水平状に
   スライドする肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体を取着した
   ことを特徴とする溶接用ゲージ。
4. 【請求項４】前記肉盛長さ・幅員及び径ゲージ体が、内
   側に窓孔を設け、前記窓孔に支持ピンを嵌挿して、前記
   ゲージ本体の裏面部と前記肉盛長さ・幅員及び径ゲージ
   体を密着し、且スライド状に取着せしめたことを特徴と
   する請求項１又は請求項２又は請求項３記載の溶接用ゲ
   ージ。