JP3089453U - 既存構造物面等の緑化装置 - Google Patents

既存構造物面等の緑化装置

Info

Publication number
JP3089453U
JP3089453U JP2002002253U JP2002002253U JP3089453U JP 3089453 U JP3089453 U JP 3089453U JP 2002002253 U JP2002002253 U JP 2002002253U JP 2002002253 U JP2002002253 U JP 2002002253U JP 3089453 U JP3089453 U JP 3089453U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant
existing structure
attached
mat
lath material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002002253U
Other languages
English (en)
Inventor
英明 磯村
Original Assignee
日本フエラス工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本フエラス工業株式会社 filed Critical 日本フエラス工業株式会社
Priority to JP2002002253U priority Critical patent/JP3089453U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3089453U publication Critical patent/JP3089453U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来の方法では、植物の生長や繁茂が不確実で
灌水設備が必要となり、剪定・除草などのメンテナンス
も要する。特に、垂直壁面や急斜面の箇所では、植生用
培土の飛散・流出などが生じてしまい維持管理が困難
で、施工の成功例が少ないとの現状がある。また、維持
管理を容易にするための植物特性、土壌基盤、植栽技術
などの研究が進んでおらず、植物の枯死や繁茂不足など
も生じている。 【解決手段】複数の立ち上げ型舌片が形成された平板状
取付部材1と、既存構造物面より一定の隙間をあけて取
り付けられる網目状をなすラス材と、前記ラス材と既存
構造物面との間に取り付けられる、緑化植物の苗床とな
る固化性質を有する苗床用培土と、前記ラス材より突設
する立ち上げ型舌片2に貫通させかつ前記舌片が折曲さ
れて固定されたヤシがら繊維を含むマット本体に緑化植
物の苗を育成して形成される育苗マットと、を備えたこ
とを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、既存のコンクリート構造物壁面や凹凸のある既存の法面に緑化処理 を施す既存構造物面等の緑化装置に関するものである。
【従来の技術】
従来、既存のコンクリート構造物の壁面や凹凸のある既存の法面には、植生を 施したマットを固定ピンや接着剤などで取り付ける方法やコンクリート構造物面 に植生用の空間を設け、該空間内に植生を施す方法などは提案されている。
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の方法では、植物の生長や繁茂が不確実で灌水設備が必要と なり、剪定・除草などのメンテナンスも要する。
【0002】 よって、全体として、製造コスト及び運用コストが高額になってしまっていた 。 特に、垂直壁面や急斜面の箇所では、植生用培土の飛散・流出などが生じてし まい維持管理が困難で、施工の成功例が少ないとの現状がある。
【0003】 また、維持管理を容易にするための植物特性、土壌基盤、植栽技術などの研究 が進んでおらず、もって植物の枯死や繁茂不足なども生じている。
【課題を解決するための手段】
かくして、本考案による既存構造物面等の緑化装置は、 既存構造物面に取り付けられる、複数の立ち上げ型舌片が形成された平板状取 付部材と、 前記既存構造物面より一定の隙間をあけて取り付けられる網目状をなすラス材 と、 前記ラス材と既存構造物面との間に取り付けられる、緑化植物の苗床となる固 化性質を有する苗床用培土と、 前記ラス材より突設する立ち上げ型舌片に貫通させかつ前記舌片が折曲されて 固定されたヤシがら繊維を含むマット本体に緑化植物の苗を育成して形成される 育苗マットと、 を備えたことを特徴とし、 または、 既存構造物面に取り付けられる、複数の立ち上げ型舌片が略直角方向に向けて 突設し長手方向に一定の間隔をおいて形成された平板状取付部材と、 前記既存構造物面より一定の隙間をあけ、既存構造物の面に沿って取り付けら れる柔軟性を有する略網状をなすメタルラス材と、 前記メタルラス材と既存構造物面との間に収納される、緑化植物の苗床となる 固化性質を有する苗床用培土と、 前記取り付けられたメタルラス材を突き抜けて突設する立ち上げ型舌片に貫通 させかつ前記舌片を折曲して固定された、ヤシがら繊維を含むマット本体に緑化 植物の苗であるセダム類の苗を育成して形成される育苗マットと、 を備えたことを特徴とするものである。
【考案の実施の形態】
以下本考案を図に示す実施例に基づいて説明する。
【0004】 図1には平板状取付部材1が示されている。
【0005】 該平板状取付部材1は、比較的長尺の平板型物差し状をなしており、その長手 方向には一定の間隔をおいて切り込みが入れられ、それが立ち上げられて形成さ れた三角山状の立ち上げ型舌片2が複数個設けられている。
【0006】 そして、この平板状取付部材1は既存構造物の壁面3等にビスなどの取り付け 金具4により固着される。
【0007】 しかして、該平板状取付部材1は前記既存構造物の壁面3等に通常並列するよ うな状態で間隔をあけ、複数取り付けられる。
【0008】 そして、複数の立ち上げ型舌片2はこの平板状取付部材1より略直角方向へ向 けて突設する状態で立設している。
【0009】 複数の立ち上げ型舌片2のうち、例えば一個飛ばし状態の立ち上げ型舌片2に はスペーサ5が取り付けられ、前記平板状取付部材1の表面から所定の隙間が保 持されて柔軟性を有する網状のメタルラス材6が取り付けられる。
【0010】 尚、取り付ける箇所が比較的平坦な箇所の場合、メタルラス材6の代わりにい わゆるリブラス材を使用することもできる。
【0011】 リブラス材には長尺な、例えば約16ミリメートルほどの長さからなる立ち上 げ片がラス面に対し略直交する方向に立ち上げられて形成されており、該立ち上 げ片を既存構造物の壁面3側に向けてリブラス材を設置すれば前記のスペーサ5 が必要ないものとなる。立ち上げ片がスペーサの役目を果たすからである。
【0012】 しかし、リブラス材はメタルラス材と比較して頑丈で曲がりにくいため既存構 造物の壁面3等における平坦な箇所での使用に限定される。
【0013】 ここで、前記既存構造物の壁面3とメタルラス材6あるいはリブラス材とで形 成される隙間には、緑化植物の苗床となる固化性質を有する苗床用培土7が収納 される。
【0014】 この収納作業は通常、苗床用培土7の塗りつけあるいは吹き付け等により行わ れるがこれに限定されるものではない。
【0015】 しかして、この苗床用培土7は迅速に固化する性質を有する固化培土であるた め、飛散したり、流出したりすることがない。
【0016】 次いで、ヤシがら繊維を含んで形成されるマット本体に緑化植物の苗8を育成 して形成された育苗マット9を前記突設している立ち上げ型舌片2に突き刺して 貫通させ、その後折り曲げて前記育苗マット9を固着する。
【0017】 ここで、緑化植物の苗8としてはセダム類の苗であることが好ましい。
【0018】 しかして、セダム(Sedum)属は世界に300種ほどあり、古くから花壇・鉢 植え・ロックガーデンなどに広く用いられている。そして、日本ではメキシコマ ンネングサ・タイトゴメ・キリンソウなどの一部の種類が緑化材料として利用さ れている。
【0019】 また、セダムは全般に耐乾性・耐寒性があり性質は極めて強健であり、繁殖力 も旺盛で水分および肥料の要求量が少なくやせ地や薄層土壌でも粗放な管理で生 育可能な植物と言われている。
【0020】 このような特性をもつセダム類をマット状に仕立てたものは屋上や屋根、また 道路の中央分離帯や壁面などのローメンテナンスが要求される特殊空間の緑化を 可能にするカバープランツといえる。 さらに詳述すればセダム類は北半球の温帯から熱帯の広い範囲に400種以上分
布 する小型の多肉植物で、ベンケイソウ科マンネングサ属の多年草の総称であり、 古くから世界で園芸に広く利用されている。日本にもベンケイソウ、マンネング サ、ツメレンゲ、キリンソウなど20種以上の自生種があるほどである。前述した ように性質は極めて強健で、暑さ、寒さ、乾燥などのストレスに強く、しかもや せ地や薄層の土壌でも生育可能で、粗放管理にも良く耐えるため、屋上緑化に最 も適した植物の1つなのである。 一般にセダム類に代表される多肉植物は他の緑化植物と異なり、1cm程度の土 層厚でも充分生育し、草丈も6〜10cmと一定で、害虫に強いことから、その育成 管理にあたり剪定、刈り込み、施肥などの管理作業が著しく少なく済むという利 点がある。
【0021】 また塩害等厳しい気候にも強く、−15℃〜+60℃の気温にも対応できるため、 壁面気温の変化に充分に対応でき、生育場所を問わないという利点がある。
【0022】 さらに給水も60〜80日に一回でよいため、通常の降雨だけで充分であり、灌水 設備などが不要なのである。
【0023】 ところで、コンクリート構造物等の壁面は平坦な面だけではなく、多くの凹凸 面を有している。また、法面についても多くの凹凸面がある。
【0024】 このような凹凸面において本考案の緑化装置は特に威力を発揮する。すなわち 、高低のある凹凸面であっても長尺の物差し状をなす平板状取付部材1を取り付 けることは容易であり、もって網状の柔軟性を有するメタルラス材6を凹凸面を 有するコンクリート構造物等の壁面に沿って取り付けることも容易となるからで ある。
【考案の効果】
かくして本考案は以上の構成よりなる。
【0025】 そして、本考案による既存構造物面等の緑化装置であれば、たとえ垂直壁面、 急斜面、複雑な凹凸面であったとしても植物の生長や繁茂がスムーズで確実なた め、予定通りの的確な緑化が行える。
【0026】 また、緑化植物としてセダム類を用いるため、灌水設備が不要で、低コストの 壁面緑化が行えることとなる。
【0027】 さらに、施工後の植生の維持管理が容易との利点もある。
【0028】 尚、ヒートアイランド現象の防止効果、大気浄化、景観配慮といった環境改善 効果もあり、省資材で、短期間に施工ができるとの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による平板状取付部材の構成を説明する
構成説明図である。
【図2】本考案による平板状取付部材の取り付け状態を
説明する説明図である。
【図3】所定の隙間をあけてメタルラス材を取り付けた
状態を説明する説明図である。
【図4】所定の隙間に苗床用培土を収納した状態の説明
図である。
【図5】育苗マットの取り付け状態を説明する説明図
(その1)である。
【図6】育苗マットの取り付け状態を説明する説明図
(その2)である。
【符号の説明】
1 平板状取付部材 2 立ち上げ型舌片 3 既存構造物の壁面 4 取り付け金具 5 スペーサ 6 メタルラス材 7 苗床用培土 8 緑化植物の苗 9 育苗マット

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存構造物面に取り付けられる、複数の
    立ち上げ型舌片が形成された平板状取付部材と、 前記既存構造物面より一定の隙間をあけて取り付けられ
    る網目状をなすラス材と、 前記ラス材と既存構造物面との間に取り付けられる、緑
    化植物の苗床となる固化性質を有する苗床用培土と、 前記ラス材より突設する立ち上げ型舌片に貫通させかつ
    前記舌片が折曲されて固定されたヤシがら繊維を含むマ
    ット本体に緑化植物の苗を育成して形成される育苗マッ
    トと、 を備えたことを特徴とした既存構造物面等の緑化装置。
  2. 【請求項2】 既存構造物面に取り付けられる、複数の
    立ち上げ型舌片が略直角方向に向けて突設され長手方向
    に一定の間隔をおいて形成された平板状取付部材と、 前記既存構造物面より一定の隙間をあけ、既存構造物の
    面に沿って取り付けられる柔軟性を有する略網状をなす
    メタルラス材と、 前記メタルラス材と既存構造物面との間に収納される、
    緑化植物の苗床となる固化性質を有する苗床用培土と、 前記取り付けられたメタルラス材を突き抜けて突設する
    立ち上げ型舌片に貫通させかつ前記舌片を折曲して固定
    された、ヤシがら繊維を含むマット本体に緑化植物の苗
    であるセダム類の苗を育成して形成される育苗マット
    と、 を備えたことを特徴とした既存構造物面等の緑化装置。
JP2002002253U 2002-04-22 2002-04-22 既存構造物面等の緑化装置 Expired - Lifetime JP3089453U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002002253U JP3089453U (ja) 2002-04-22 2002-04-22 既存構造物面等の緑化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002002253U JP3089453U (ja) 2002-04-22 2002-04-22 既存構造物面等の緑化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3089453U true JP3089453U (ja) 2002-10-25

Family

ID=43240712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002002253U Expired - Lifetime JP3089453U (ja) 2002-04-22 2002-04-22 既存構造物面等の緑化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3089453U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101695259B (zh) 采用攀援植物绿化建筑物外立面的方法
CN110541423A (zh) 一种高陡裸岩边坡生态恢复系统与方法
CN111512840A (zh) 苔藓植块以及在混凝土表面利用苔藓植块建立生态的方法
JP3089453U (ja) 既存構造物面等の緑化装置
JP2001303574A (ja) 法面・壁面の簡易緑化方法とそれに使用する植栽基盤と植栽補助部材
JP2004097144A (ja) 植物栽培用パネル部材と植物栽培装置
JP2009072185A (ja) コケ植物を用いた緑化用材料とその製造方法並びに緑化工法
JP2008048635A (ja) 植物の育成方法及び植栽部材
JPH1175530A (ja) 植物シート
JP3618729B2 (ja) 現場打コンクリート面への緑化装置取付方法及び緑化装置
JP2012060888A (ja) 遷移極相屋上造園軽量システム
JP2002272281A (ja) 壁面の緑化システム及び工法
JP2000144749A (ja) 自生型屋上緑化施工方法
JP2007175040A (ja) 特定の天然植物の栽培方法およびその栽培に使用する育生保持体
CN209381665U (zh) 可用于立体装饰的草坪、壁挂式草坪装饰件及摆件
CN210975843U (zh) 一种绿化用混凝土护坡结构
JP2014073105A (ja) 植生マット
CN212212075U (zh) 一种固土板以及植物的栽植装置
JPS6134996Y2 (ja)
CN216358134U (zh) 用于土壤栽培的表层铺盖结构
CN2329168Y (zh) 一种无土栽培的组合式草毯
JP2010193771A (ja) 園圃栽培装置
JP2003064685A (ja) 植物苗の吹付けによる法面緑化工法における急勾配対策工
JP2006158294A (ja) 屋上緑化工法および屋上緑化システム
CN114145222A (zh) 一种起到净化水质作用的文化旅游景区生态浮岛的设计方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080807

Year of fee payment: 6