JP3089319B2 - 自動消火装置 - Google Patents

自動消火装置

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JP3089319B2
JP3089319B2 JP08301391A JP30139196A JP3089319B2 JP 3089319 B2 JP3089319 B2 JP 3089319B2 JP 08301391 A JP08301391 A JP 08301391A JP 30139196 A JP30139196 A JP 30139196A JP 3089319 B2 JP3089319 B2 JP 3089319B2
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洋信 高田
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株式会社立売堀製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災検出センサユ
ニットからの火災検出情報に基づいて火災発生箇所を特
定し、迅速に火災発生箇所を消火するための自動消火装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より火災を検知するものとして、火
災の発生に伴う光学情報を利用した種々の火災検知方法
が提案されている。
【0003】上記火災検知方法の具体構成は、炎を検出
する紫外線検出センサと、この紫外線検出センサにより
検出された炎の赤外線強度を検出する3個の赤外線検出
センサからなる火災検出センサユニットでなり、この火
災検出センサユニットの検出情報に基づいて火災発生箇
所を特定するのである。前記火災検出センサユニットを
備える自動消火装置は、例えば図5に示すように、部屋
内に設けられた他の設置物に対して邪魔にならないよう
に天井P付近の壁に取り付けられて使用されることが多
い。
【0004】ところで、火災の初期段階では、炎よりも
炭酸ガスが多量に発生する現象が多い。このため、発生
した炭酸ガスを検出して、火災箇所の特定が直ちに行え
るようにしておけば、炎が大きくなる前に消火すること
ができるのである。従って、炭酸ガスを検出することが
できるように、炭酸ガスの共鳴波長(約4.3μm)に
3個全ての赤外線検出センサの共鳴波長(約4.3μ
m)を一致させていた。このため、以下に示す問題点が
発生していた。例えば、床付近で火災が発生した場合、
紫外線検出センサが炎を検出すると、上下に配置された
3個の赤外線検出センサS1,2,3 を一体的に水平方
向に旋回させて火災発生箇所を特定させるのであるが、
火災発生の初期には、前記のように多量の炭酸ガスが発
生し、それら炭酸ガスが天井付近に上昇してしまうた
め、天井付近が炭酸ガスで充満し、これら高濃度化した
炭酸ガスを天井付近を検出領域としている上方に位置す
る赤外線検出センサS3 が検出してしまい、火災発生箇
所を誤って天井付近であると誤認識してしまう。このた
め、火災発生箇所でない箇所を消火することになり、火
災を早期に消火させることができないものであった。ま
た、炭酸ガスが流動性を有するものであるため、炭酸ガ
スが部屋内の対流を受けて不必要に流動してしまうこと
があり、この場合、流動する炭酸ガスを誤って検出して
しまうため、火災発生箇所を特定することができず、制
御システムがエラーを起こし、放水銃による放水作業を
行うことができないものであった。尚、前記炭酸ガスの
共鳴波長とは、炭酸ガスの波長領域において最も励起し
た波長を指すものとする。本発明でいう天井というの
は、炭酸ガスが溜まり易い箇所をすべて含むものとす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、火災発生箇所を的確
に検出して早期に火災を沈下させることができる自動消
火装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、少なくとも天井を備えた建築物内の火災を
検出するために走査可能な火災検出センサユニットと、
この火災検出センサユニットからの火災検出情報に基づ
いて火災発生箇所を特定し、この火災発生箇所に消火液
又は消火剤を放出する放出ユニットとを備えるととも
に、前記放出ユニットが消火液又は消火剤を放出する放
出銃を備えてなる自動消火装置であって、前記火災検出
センサユニットを、炎を検出する紫外線検出センサと、
この紫外線検出センサにより検出された炎の赤外線強度
を検出する複数の赤外線検出センサとから構成し、前記
赤外線検出センサのうちの少なくとも前記天井の直下位
置領域の赤外線強度を検出する赤外線検出センサの検出
波長領域において最も励起した共鳴波長が炭酸ガスの波
長領域において最も励起した共鳴波長から外れるよう
に、該赤外線検出センサの検出波長領域を設定して、自
動消火装置を構成した。このように、天井の直下位置領
域の炎の赤外線強度を検出する赤外線検出センサの検出
波長領域において最も励起した共鳴波長が炭酸ガスの波
長領域において最も励起した共鳴波長から外れるよう
に、該赤外線検出センサの検出波長領域を設定すること
によって、天井付近に多量の炭酸ガスが溜まった場合で
も、高濃度化した炭酸ガスを検出する赤外線検出センサ
の炭酸ガスに対する感度が低くなり、炭酸ガスを火災発
生箇所として誤検出する可能性を低くすることができ
る。この炭酸ガスを検出するというのは、実際には炭酸
ガスの赤外線波長を検出することになる。
【0007】前記炭酸ガスの波長領域において最も励起
した共鳴波長が約4.3μmであり、前記複数の赤外線
検出センサを上下方向に配置された3個から構成し、こ
れら3個の赤外線検出センサのうちの前記天井の直下位
置領域の炎の赤外線強度を検出する第3赤外線検出セン
サの共鳴波長を約4.7μmに設定し、この第3赤外線
検出センサよりも下方位置領域の炎の赤外線強度を検出
する第2赤外線検出センサの共鳴波長を約4.5μmに
設定し、この第2赤外線検出センサよりも下方位置領域
の炎の赤外線強度を検出する第1赤外線検出センサの共
鳴波長を約4.3μmに設定することによって、天井付
近に溜まる炭酸ガスの影響を最も受ける第3赤外線検出
センサの共鳴波長を炭酸ガスの共鳴波長(約4.3μ
m)から大きく外れた約4.7μmに設定し、炭酸ガス
が溜まることのない第1赤外線検出センサの共鳴波長を
炭酸ガスの共鳴波長(約4.3μm)と同一の約4.3
μmに設定することによって、第1赤外線検出センサの
誤検出を防止し、第3赤外線検出センサによる火災発生
箇所の早期検出を実現することができる。そして、第2
赤外線検出センサの共鳴波長を前記第1赤外線検出セン
サと第3赤外線検出センサとの中間の約4.5μmに設
定することによって、天井付近に溜まる炭酸ガスの影響
を受けることがなくなった。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図4に、本発明の自動消火
装置Xを示している。これは、火災を検出する火災検出
センサユニット1と、この火災検出センサユニット1か
らの火災検出情報に基づいて火災発生箇所を特定し、こ
の火災発生箇所に消火液又は消火剤を放出する放出ユニ
ット2とを備えている。前記消火液としては、水や泡消
火薬剤又は浸潤剤等を水に混入させたもの、あるいは強
化液等があり、又、消火剤としては重炭酸ナトリウムや
重炭酸カリウム等の粉末のもの、あるいは液化ガス等が
あるが、これらのものに限定されるものではない。尚、
実施例では水を用いた場合を説明する。
【0009】前記火災検出センサユニット1は、炎を検
出する紫外線検出センサS4 と、この紫外線検出センサ
4 により検出された炎の赤外線強度を検出する3つの
赤外線検出センサS1,2,3 とから構成されている。
【0010】前記紫外線検出センサS4 は、物が燃える
ときに発生する炭酸ガスのピーク波長帯を検出し、この
ピーク値が基準値を越えるとともに、この基準値を越え
るピーク値が数秒間(例えば10秒間)連続して検出さ
れたときに火炎発生を検出し、前記赤外線検出センサS
1,2,3 により炎の赤外線強度を検出して、火災発生
箇所の特定を行うのである。前記紫外線検出センサS4
は、図8(イ)に示すように、陽極と陰極とを備える光
電管でなり、この光電管S4 は、陽極側及び陰極側の検
出範囲(視野角)H,Hがそれぞれ120度であるた
め、図8(ロ)に示すように、光電管S4 の裏面側に略
アーチ型の反射ミラー3を設けることによって、前記検
出範囲(視野角)H,Hがそれぞれ180度になるよう
にしている。尚、前記紫外線検出センサS4 としては、
光電管に限定されるものではない。前記反射ミラー3と
しては、略アーチ型のものを用いる他、平板状のものや
湾曲状のもの等を用いてもよい。図8(ロ)の光電管S
4 の陽極と陰極との位置関係を反対に配置した場合でも
よい。
【0011】前記赤外線検出センサS1,2,3 は、図
5に示すように、自動消火装置Xが天井P下に取付けら
れるとともに、前記3つの赤外線検出センサS1,2,
3 の取付角度を上下方向に対してそれぞれ異ならせて取
付けることによって、例えば1台の赤外線検出センサを
上下方向に向き変更させたり、上下方向に移動させる構
成にしなくても、3つの赤外線検出センサS1,2,3
で部屋内に放射される上下方向の赤外線の検出を一挙に
行えるようにしている。そして、前記最も下方に位置す
る赤外線検出センサS1 が他の赤外線検出センサS2,
3 に比べて検出範囲が近距離であるため、センサの視野
角θ1 を55度に設定し、他の赤外線検出センサS2,
3 の視野角θ2,θ3 を14度に設定して、3つの赤外線
検出センサS1,S2,3 で上下方向に広い範囲で赤外線
を確実に検出することができるようにしている。前記3
つの赤外線検出センサS1,S2,3 の視野角θ12,θ
3を最下方に位置する赤外線検出センサS1 の視野角θ1
のみを異なるように設定したが、最下方に位置する赤
外線検出センサほど大きな視野角を有するように設定し
てもよい。又、これら視野角の実際的な数値はこれらの
ものに限定されるものではない。尚、これら赤外線検出
センサS1,2,3 により検出された赤外線データを基
に火災であるか否かの判断は、本出願人が先に提案して
いる特願平7−188856号に記載されている火災検
知方法によるものであり、ここでは火災検知方法につい
ての詳細な説明は省略する。又、前記赤外線検出センサ
1,S 2,3 の視野角の一部が上下方向で重複するよう
に、該赤外線検出センサS1,S 2,3 の視野角を設定す
ることによって、火災場所の範囲の限定を絞ることがで
き、且つ、検出範囲端部の感度の弱い場所の火災検出の
強化に役立たせている。図9に示すように、前記赤外線
検出センサS1,2,3 に加えて、後述の放水銃4に赤
外線検出センサS5 を取付けておけば、特に赤外線検出
センサS1,2, 3 を水平の最大赤外強度による水平炎
位置検出にのみ使用し、火災判断のためのセンサの検出
感度が不足している場合に、火災判断強化及び炎の位置
検出精度の強化を図ることができるのである。前記赤外
線検出センサS1,2,3 の総合視野角θ4 内で検出さ
れた火災発生箇所に、前記放水銃4に取付けた赤外線検
出センサS5 を向けたのち火災を検出することによっ
て、火災発生か否かを精度よく判定することができる利
点がある。前記赤外線検出センサの個数は、2個或いは
4個以上設けて実施してもよい。前記各赤外線検出セン
サS1,2,3 は検出しなれればならない最大距離に合
わせてゲイン(利得)を設定しているが、前記放水銃4
に取付ける赤外線検出センサS5 を高感度のもので構成
し、この赤外線検出センサS5 により検出された火災発
生箇所までの距離を算出し、この算出された距離に応じ
て火災発生箇所に対応する赤外線検出センサS1 又はS
2 又はS3のゲイン(利得)を変更調節する構成にすれ
ば、火災の状況をより一層的確に判断することができ
る。図5に示すa〜eまでの点は、放水銃4の放水中心
方向を合わせるためのものであり、例えば赤外線検出セ
ンサS1 により火災を検出した場合には、放水銃4の放
水中心方向がa点を通過する状態に放水銃4を向き変更
させ、又、赤外線検出センサS1,2 により火災を検出
した場合には、放水銃4の放水中心方向がb点を通過す
る状態に放水銃4を向き変更させるのである。
【0012】前記赤外線検出センサS1,2,3 は、上
側ケーシング5内に上下軸芯周りで回転自在に設けられ
たホルダー6に装着されており、ホルダー6を回転する
ことによって、赤外線検出センサS1,2,3 を水平方
向で180度の範囲で位置変更して、水平方向での火災
走査を行えるようにしている。図6では、部屋のコーナ
ー部に自動消火装置Xを設けて水平方向で90度の範囲
で位置変更させる場合を示し、図7では、部屋の一側面
に自動消火装置Xを設けて水平方向で180度の範囲で
位置変更させる場合を示している。前記ホルダー6は、
スペーサ7を介して前記上側ケーシング5の上面に固定
され、このホルダー6に後述の放水銃4が取付けられて
いる。前記上側ケーシング5の底部に、内部に水路9A
が形成された第1縦シャフト9の上部を貫設し、この第
1縦シャフト9の下部を、ホイール10が外嵌された第
2縦シャフト11の上部に螺合するとともに、前記ホイ
ール10に噛み合うウォーム12に第1電動モータ13
の操作軸13Aを内嵌して、第1電動モータ13を駆動
回転することによって、第1縦シャフト9、第2縦シャ
フト11を回転するとともに、上側ケーシング5、ホル
ダー6と一体的に赤外線検出センサS1,2,3 を水平
方向で180度の範囲で位置変更できるようにしてい
る。前記第1電動モータ13の裏面に突出してある回転
軸13Bには、エンコーダ18の操作軸18Aがカップ
リング19を介して連結され、第1電動モータ13の回
転位置をエンコーダ18により検出することによって、
赤外線検出センサS1,2,3 の位置を確認するように
している。又、前記第2縦シャフト11の下端に一体回
転状態で取付けた割出板27の回転位置を検出するべ
く、発光部と受光部とからなる一対のフォトセンサ2
8,28を設けてあり、これらフォトセンサ28,28
からの回転位置検出情報により赤外線検出センサS1,
2,3 の起点位置(初期位置)と終点位置(最大揺動角
度)とを確実に検出することができるようにしている。
このようにして、フォトセンサ28とエンコーダ18と
を設けておくことによって、例えば電動モータ13を正
転駆動して赤外線検出センサS1,2,3 を目標位置に
移動させているとき、赤外線検出センサS 1,2,3
オーバーラン等により目標位置から位置ずれした場合
に、積算しているエンコーダ18の値から赤外線検出セ
ンサS1,2,3 をどの位の距離戻せばよいのかを演算
処理し、電動モータ13を逆転駆動して目標位置に修正
することができるのである。前記フォトセンサ28とエ
ンコーダ18とを設ける代わりに、電動モータ13にス
テッピングモータを用いて実施してもよいし、又、電動
モータ13にサーボモータを用いて実施してもよい。こ
の場合、エンコーダ18を設けて実施すれば、さらに精
度よく赤外線検出センサS1,2,3 の位置を制御する
ことができ、これら具体構成は、これらのものに限定さ
れるものではない。前記赤外線検出センサS1,2,3
を水平方向に一体的に向き変更させて火災を走査するよ
うにしたが、これに加えて、上下方向又は水平方向に赤
外線検出センサS1,2,3 を別々に向き変更可能に構
成して、火災を走査するようにしてもよい。この場合、
赤外線検出センサS1,2,3 を水平方向に一体的に向
き変更させて火災を走査し、判明した火災箇所に対応す
る赤外線検出センサ(例えばS1 )の検出中心部が火災
箇所に向くように、該赤外線検出センサ(例えばS1
を水平方向及び上下方向に向き変更させて火災を検出さ
せることによって、感度が安定した検出中心部で火災を
的確に判断することができるようにしてもよい。
【0013】図1に示す14は、前記第1縦シャフト9
を固定側筒状ケース15にベアリング16を介して回転
自在に支持するための外嵌部材であり、この外嵌部材1
4の下端面と前記第2縦シャフト11の上端面との間に
水案内用の隙間17を形成することによって、固定側筒
状ケース15内面に形成の周溝15Aから前記第1縦シ
ャフト9の水路9Aの入口9Bに隙間17を通して水を
案内することができるようにしている。前記固定側筒状
ケース15の外面に、一端部に給水口20Aを備えた配
管20の他端部が連通接続されており、図示していない
ポンプから供給される水を給水口20Aを通して第1縦
シャフト9内に案内した後、後述の放水銃4に連通して
ある水平シャフト21に案内して、放水銃4から水を放
出するようにしている。
【0014】前記放出ユニット2が水を放出する放出銃
の一例である放水銃4を備え、この放水銃4を前記上方
に位置する赤外線検出センサS3 の近傍箇所の前記ホル
ダー6に水平軸芯周りで回転自在に取付けられた前記水
平シャフト21に固定して、赤外線検出センサS1,2,
3 の火災走査を行うために赤外線検出センサS1, 2,
3 を水平方向に位置変更するに伴って、放水銃4を一
体的に移動することができるようにしている。前記水平
シャフト21に一体回転自在に螺合された筒軸22にホ
イール23を一体回転するように外嵌するとともに、前
記ホイール23に噛み合うウォーム26をベース板24
に取付けた第2電動モータ25の操作軸25Aに外嵌し
てあり、第2電動モータ25を駆動することによって、
放水銃4を水平軸芯周りで揺動操作して、放水銃4から
放水する位置を上下方向で変更できるようにしている。
前記筒軸22の端部に、前記同様に一体回転する割出板
29を取付けるとともに、前記割出板29の回転位置を
検出する一対のフォトセンサ30,30を設けてあり、
このフォトセンサ30,30の位置検出情報に基づいて
放水銃4の位置を把握できるようにしている。尚、この
場合も前記同様、エンコーダ(図示せず)を設けて、放
水銃4が目標位置からオーバーランした場合にも的確に
対応することができるようにしてもよい。
【0015】前記のように構成された自動消火装置X
は、図5に示すように、部屋内に設けられた他の設置物
に対して邪魔にならないように天井P付近に取り付けら
れて使用されることが多い。このため、火災が部屋の下
方で発生すると、火災の初期段階で多量に発生する炭酸
ガスが上昇して天井P付近が高濃度の炭酸ガスで充満し
てしまう。そのため、この高濃度の炭酸ガスを前記構成
の赤外線検出センサS3が検出作動することがないよう
に、該赤外線検出センサS3 の検出波長領域のうちの最
も励起した共鳴波長を、図12の2点鎖線で示すように
炭酸ガスの共鳴波長(約4.3μm)から大きく外れた
約4.7μmに設定している。又、前記のような炭酸ガ
スの影響をほとんど受けない赤外線検出センサS1 の共
鳴波長を、図12の実線で示すように約4.3μmに設
定し、中間に位置する多少炭酸ガスの影響を受ける赤外
線検出センサS2 の共鳴波長を、図12の破線で示すよ
うに約4.5μmに設定している。尚、前記炭酸ガスの
波長領域において最も励起した共鳴波長は、約4.3μ
mである。図10に、赤外線検出センサS1,2,3
共鳴波長をいずれも約4.3μmとして、実験を行った
場合を示している。図では、壁Kから1.3mで、床M
から台Lを介して0.3m上方箇所に2灯式のガスコン
ロ(容量2500キロカロリー+3000キロカロリ
ー)Hを設置するとともに、自動消火装置Xを床Mから
1.7m上方箇所の壁K面に設置した。この状態で新聞
紙1枚をガスコンロNにより燃やした後、赤外線検出セ
ンサS1,2,3 が炭酸ガスに共鳴して検出作用したと
きの各センサの感度データを1時間毎に取り、次の表1
にまとめた。
【0016】
【表1】
【0017】表1に示す初期値は、燃焼前に予め設定し
た赤外線検出センサの感度値を示し、この値以外に設定
してもよい。表から読み取れることは、赤外線検出セン
サS 1,2,3 のうちの天井P付近を検出する赤外線検
出センサS3 の感度値の上昇率が一番高いことを示し、
これは、天井P付近に溜まった炭酸ガスを検出している
からである。続いて、上から2番目に位置する赤外線検
出センサS2 であり、やはり、天井P付近に溜まった炭
酸ガスの影響を受けていることを示している。このよう
に、共鳴波長をいずれも約4.3μmとした赤外線検出
センサS1,2,3 を用いた場合には、赤外線検出セン
サS3 の誤検出が最も多くなることがこの表から明らか
である。従って、前述のように赤外線検出センサS1,
2,3 の共鳴波長を炭酸ガスの共鳴波長(約4.3μ
m)に影響を受ける赤外線検出センサS2,3 の影響度
合いに合わせて変更することによって、炭酸ガスの検出
感度を低くすることによって、誤検出の発生を少なくす
るのである。そして、赤外線検出センサS1,2,3
共鳴波長を、下から順に約4.3μm、約4.5μm、
約4.7μmに設定した自動消火装置Xを、図11
(イ),(ロ)に示すように床Mから1.7m上方箇所
の壁K面に設置し、室内を閉め切り、前記壁Kから1.
3mで、床Mから台Lを介して0.3m上方箇所に2灯
式のガスコンロ(容量2500キロカロリー+3000
キロカロリー)Hを設置するとともに、A点〜G点にそ
の各地点でアルコールを燃やすときに使用するプレート
(図示せず)を設置している。A点から順に約5ccの
アルコールを着火剤等により火を付けて燃やし、燃焼直
後から1時間毎の赤外線検出センサS1,2,3 の感度
値を測定し、表2にまとめた。前記ガスコンロNは実験
終了まで火を着けたままとし、炭酸ガスを多量に発生さ
せるようにしている。
【0018】
【表2】
【0019】表2に示したように、赤外線検出センサS
3 の値が他の赤外線検出センサS1,2 に比べて上昇率
が高くなっていない。つまり、アルコールを燃やしてい
る場所を検出する赤外線検出センサS1 の検出感度が当
然のように上昇しているにも係わらず、天井付近に上昇
した高濃度の炭酸ガスに対して反応が鈍っており、赤外
線検出センサS3 の誤検出を回避することができること
がわかる。前記赤外線検出センサの個数を2個又は4個
以上にして実施することもできる。尚、赤外線検出セン
サS1,2,3 の共鳴波長は、部屋の大きさ(容量も含
む)や形状等によって誤検出を起こさない最適な値に設
定することになり、前記実施例で示した値以外に設定す
ることもある。
【0020】
【発明の効果】請求項1によれば、実際の火災箇所では
なくて炭酸ガスの溜まり易い箇所での火災検出において
も、炭酸ガスの共鳴波長を変更することによって、炭酸
ガスに対する感度を低くすることができるから、炭酸ガ
スの検出による火災発生箇所を誤って特定したり、制御
システムエラー等を起こして消火不能となることがな
く、火災箇所を的確に判断して火災を早期に沈下させる
ことができる自動消火装置を提供することができる。
【0021】請求項2によれば、炭酸ガスの影響を受け
る度合いの大きいセンサほど、そのセンサの共鳴波長を
炭酸ガスの共鳴波長から大きく外すことによって、誤検
出をより一層回避することができるとともに、炭酸ガス
の影響を受ける度合いの小さいセンサは、火災発生箇所
の炭酸ガスを確実に検出することができ、信頼性の高い
自動消火装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動消火装置の縦断側面図
【図2】自動消火装置の縦断正面図
【図3】自動消火装置の平面図
【図4】自動消火装置の要部の平面図
【図5】自動消火装置をコーナー部に設置した状態を示
す側面図
【図6】自動消火装置をコーナー部に設置した状態を示
す平面図
【図7】自動消火装置を横壁面に設置した状態を示す平
面図
【図8】(イ)は紫外線検出センサの視野角を示す説明
図、(ロ)は紫外線検出センサの陰極側に反射ミラーを
設けた状態を示す説明図
【図9】自動消火装置をコーナー部に設置した状態の別
実施例を示す側面図
【図10】燃焼実験の一例を示す側面図
【図11】燃焼実験の一例を示し、(イ)は側面図、
(ロ)は平面図
【図12】波長に対する相対強度透過率を示すグラフ
【符号の説明】
1 火災検出センサユニット 2 放出ユニット 3 反射ミラー 4 放水銃(放出銃) 5 上側ケーシング 6 ホルダー 7 スペーサ 9 第1縦シャフト 9A 水路 9B 入口 10 ホイール 11 第2縦シャフト 12 ウォーム 13 第1電動モータ 13A 操作軸 13B 回転軸 14 外嵌部材 15 固定側筒状ケース 15A 周溝 16 ベアリング 17 隙間 18 エンコーダ 18A 操作軸 19 カップリング 20 配管 20A 給水口 21 水平シャフト 22 筒軸 23 ホイール 24 ベース板 25 第2電動モータ 25A 操作軸 26 ウォーム 27 割出板 28 フォトセンサ 29 割出板 30 フォトセンサ 31 下側ケーシング a〜e 位置 A〜G 点 P 天井 K 壁 M 床 N ガスコンロ L 台 X 自動消火装置 H 検出範囲 θ1 〜θ5 視野角 S1 〜S3,5 赤外線検出センサ S4 紫外線検出センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも天井を備えた建築物内の火災を
    検出するために走査可能な火災検出センサユニットと、
    この火災検出センサユニットからの火災検出情報に基づ
    いて火災発生箇所を特定し、この火災発生箇所に消火液
    又は消火剤を放出する放出ユニットとを備えるととも
    に、前記放出ユニットが消火液又は消火剤を放出する放
    出銃を備えてなる自動消火装置であって、前記火災検出
    センサユニットを、炎を検出する紫外線検出センサと、
    この紫外線検出センサにより検出された炎の赤外線強度
    を検出する複数の赤外線検出センサとから構成し、前記
    赤外線検出センサのうちの少なくとも前記天井の直下位
    置領域の赤外線強度を検出する赤外線検出センサの検出
    波長領域において最も励起した共鳴波長が炭酸ガスの波
    長領域において最も励起した共鳴波長から外れるよう
    に、該赤外線検出センサの検出波長領域を設定してなる
    自動消火装置。
  2. 【請求項2】前記炭酸ガスの波長領域において最も励起
    した共鳴波長が約4.3μmであり、前記複数の赤外線
    検出センサを上下方向に配置された3個から構成し、こ
    れら3個の赤外線検出センサのうちの前記天井の直下位
    置領域の炎の赤外線強度を検出する第3赤外線検出セン
    サの共鳴波長を約4.7μmに設定し、この第3赤外線
    検出センサよりも下方位置領域の炎の赤外線強度を検出
    する第2赤外線検出センサの共鳴波長を約4.5μmに
    設定し、この第2赤外線検出センサよりも下方位置領域
    の炎の赤外線強度を検出する第1赤外線検出センサの共
    鳴波長を約4.3μmに設定してなる請求項1記載の自
    動消火装置。
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